JP2011188827A - 脱硫試験装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】生物脱硫装置を設計するために必要な設計値を精度良く求めることができる脱硫試験装置を提供する。
【解決手段】硫化水素を含む模擬バイオガスを供給する第一・第二ガスボンベ3・4と、第一・第二ガスボンベ3・4によって供給された模擬バイオガスに含まれる硫化水素を微生物42によって脱硫する生物脱硫装置2と、を備える脱硫試験装置1において、生物脱硫装置2は、模擬バイオガスが流れる生物脱硫反応管40を備え、生物脱硫反応管40の管内周面には、微生物42が固定されるものである。
【選択図】図2
【解決手段】硫化水素を含む模擬バイオガスを供給する第一・第二ガスボンベ3・4と、第一・第二ガスボンベ3・4によって供給された模擬バイオガスに含まれる硫化水素を微生物42によって脱硫する生物脱硫装置2と、を備える脱硫試験装置1において、生物脱硫装置2は、模擬バイオガスが流れる生物脱硫反応管40を備え、生物脱硫反応管40の管内周面には、微生物42が固定されるものである。
【選択図】図2
Description
本発明は、脱硫試験装置に関し、特に、生物脱硫装置を設計するために必要な設計値を精度良く求める技術に関する。
従来より、バイオガスに含まれる硫化水素を微生物(硫黄酸化細菌等)によって脱硫する生物脱硫装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。図4(a)に示すように、このような生物脱硫装置2Aは、充填槽35を備え、この充填槽35内には、微生物が固定された充填材36・36・・・が、ランダムに充填される。充填槽35内において充填材36・36・・・同士の間には、バイオガスが流れるガス通路37・37・・・が形成される。このガス通路37・37・・・は、充填槽35内にランダムに張り巡らされる。
このような構成により、生物脱硫装置2Aでは、充填材36・36・・・が充填された充填槽35内をバイオガスが通過することにより、バイオガスに含まれる硫化水素が脱硫される。つまり、ガス通路37・37・・・を流れるバイオガスが、充填槽35内を回流して充填槽35内に一定時間滞留し、充填材36・36・・・の微生物と十分に接触することにより、バイオガスに含まれる硫化水素が脱硫される。
ところで、生物脱硫装置の設計には、目標とする脱硫率を達成するために必要な滞留時間(以下「必要滞留時間」という。)や接触面積(以下「必要接触面積」という。)等の設計値が必要となる。ここで、「脱硫率」は、(脱硫前のバイオガス中の硫化水素濃度−脱硫後のバイオガス中の硫化水素濃度)/脱硫前のバイオガス中の硫化水素濃度×100(%)によって算出される。「滞留時間」は、バイオガスが充填槽内に滞留する時間である。「接触面積」は、充填槽内に充填される全ての充填材の表面積の総和である。
そこで、従来より、試験用の生物脱硫装置を備える脱硫試験装置による試験で、前記設計値が求められている。この試験用の生物脱硫装置は、実物の生物脱硫装置がスケールダウンされてモデル化されたものである。
しかしながら、前記従来の脱硫試験装置では、前記設計値を精度良く求めることが困難である、という問題があった。
すなわち、図4(b)に示すように、従来の試験用の生物脱硫装置2Bにおいて、試験用の充填槽38は、実物の充填槽35(図4(a)参照)がスケールダウンされてモデル化されたものであるところ、試験用の充填槽38内に充填される充填材36・36・・・は、実物と同様のものである。つまり、試験用の生物脱硫装置2Bにおいて、試験用の充填槽38内に充填される充填材36・36・・・は、試験用の充填槽38に適した大きさのものではない(試験用の充填槽38には大きすぎる)。
このため、試験用の充填槽38内に充填材36・36・・・がランダムに充填されると、試験用の充填槽38内の空隙(ガス通路39・39・・・)が、実物の充填槽35内の空隙(ガス通路37・37・・・)よりも大きくなり易い。つまり、試験用の充填槽38内のガス通路39・39・・・は、実物の充填槽35内のガス通路37・37・・・が正確にモデル化されたものとなっていない。
従って、試験用の生物脱硫装置2Bでは、充填槽38内を回流しないバイオガス(充填材36・36・・・の微生物と十分に接触しないバイオガス)、例えば、充填槽38内周面に沿って短絡的に流れるバイオガスや、充填材36・36・・・同士の間を短絡的に流れるバイオガスが発生し易い。このため、試験用の生物脱硫装置2Bでは、バイオガスが充填材36・36・・・の微生物と十分に接触せずに充填槽38を通過してしまうことから、バイオガスに含まれる硫化水素が十分に脱硫されないため、必要滞留時間や必要接触面積の値が必要以上に大きくなり易い。そして、必要以上に値の大きな必要滞留時間や必要接触面積に基づいて設計された生物脱硫装置は、過大な仕様(充填槽の容量、充填槽に充填する充填材の数等)となり易く、製造コスト増加の一因となる。
本発明は以上の如き状況に鑑みてなされたものであり、生物脱硫装置を設計するために必要な設計値を精度良く求めることができる脱硫試験装置を提供する。
本発明の解決しようとする課題は以上のとおりであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
すなわち、請求項1においては、硫化水素を含むバイオガスを供給するガス供給装置と、該ガス供給装置によって供給されたバイオガスに含まれる硫化水素を微生物によって脱硫する生物脱硫装置と、を備える脱硫試験装置において、該生物脱硫装置は、バイオガスが流れる管状部材を備え、該管状部材の管内周面には、前記微生物が固定されるものである。
請求項2においては、前記脱硫試験装置は、前記管状部材内に水を供給する給水ポンプを備え、前記管状部材は、該給水ポンプからの水が流れる方向に向かって、水平方向に対して下り勾配に所定の角度で傾斜して配置されるものである。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
請求項1においては、バイオガスが管状部材内を確実に流れ、管状部材の管内周面に固定された微生物と十分に接触するため、バイオガスに含まれる硫化水素が十分に脱硫される。従って、試験用の生物脱硫装置によって実際の生物脱硫装置を正確にモデル化でき、生物脱硫装置を設計するために必要な設計値である必要滞留時間や必要接触面積を精度良く求めることができる。
請求項2においては、給水ポンプからの水によって管状部材内が湿潤状態に保たれるため、管状部材の管内周面に固定された微生物が活性化し、バイオガスに含まれる硫化水素が十分に脱硫される。また、傾斜する管状部材に沿って給水ポンプからの水が円滑に流れるため、管状部材内が満水になってバイオガスが流れなくなることがない。従って、試験用の生物脱硫装置によって実際の生物脱硫装置を正確にモデル化でき、生物脱硫装置を設計するために必要な設計値である必要滞留時間や必要接触面積を精度良く求めることができる。
以下、本発明を実施するための形態について図面に基づき説明する。
先ず、本発明の一実施形態に係る脱硫試験装置1の全体構成について、図1により説明する。
脱硫試験装置1は、生物脱硫装置を設計するために必要な設計値(必要滞留時間、必要接触面積等)を求めるための試験装置である。脱硫試験装置1は、生物脱硫装置2、ガス供給装置としての第一・第二ガスボンベ3・4、水封槽5及び乾式脱硫槽6を備え、これらがガス通路を介して連通するように構成される。このガス通路は、第一主管7、第二主管8、第三主管9、第四主管10、第五主管11等で構成される。
第一ガスボンベ3には、二酸化炭素及び硫化水素が封入され、第二ガスボンベ4には、メタンが封入される。第一ガスボンベ3内の二酸化炭素及び硫化水素と第二ガスボンベ4内のメタンとが混合されることにより、硫化水素を含むバイオガス(模擬バイオガス)が生成される。生成された模擬バイオガスは、前記ガス通路を介して第一・第二ガスボンベ3・4側から生物脱硫装置2、水封槽5、乾式脱硫槽6を順に流れて外部に排出される。なお、脱硫試験装置1において、第一・第二ガスボンベ3・4側を「上流側」、乾式脱硫槽6側を「下流側」として、以下に述べる各部材の位置や方向等を説明する。
脱硫試験装置1において生物脱硫装置2の上流側には、第一・第二ガスボンベ3・4が配置される。第一ガスボンベ3は、第一主管7を介して生物脱硫装置2の上流側(生物脱硫装置2のガス入口部)に接続される。第二ガスボンベ4は、第二主管8を介して第一主管7の途中(図1に示す接続箇所C)に接続される。
そして、第一主管7には、第一減圧弁22及び第一ガス流量計23が設けられる。第一減圧弁22及び第一ガス流量計23は、第一主管7において第二主管8が接続される箇所(図1に示す接続箇所C)よりも上流側に配置される。第一減圧弁22の開度を変更することにより、第一ガスボンベ3からの二酸化炭素及び硫化水素の流量を変更することができる。第一ガス流量計23は、第一減圧弁22を通過した第一ガスボンベ3からの二酸化炭素及び硫化水素の流量を検出する。
また、第二主管8には、第二減圧弁24及び第二ガス流量計25が設けられる。第二減圧弁24の開度を変更することにより、第二ガスボンベ4からのメタンの流量を変更することができる。第二ガス流量計25は、第二減圧弁24を通過した第二ガスボンベ4からのメタンの流量を検出する。
そして、第一主管7の下流側端部には、第一枝管17を介して給水ポンプ18が接続されると共に、第二枝管20を介してエアーポンプ21が接続される。給水ポンプ18は、補給水槽19内に貯溜される水を生物脱硫装置2側(下流側)に送水する。エアーポンプ21は、第一主管7内を流れる模擬バイオガスに第二枝管20を介して空気を混合する。第二枝管20には、空気流量計26が設けられ、エアーポンプ21からの空気の流量が、空気流量計26によって検出される。また、第一主管7の下流側端部(生物脱硫装置2のガス入口部近傍)には、弁付きのガスサンプリング口27が設けられる。
このような構成により、第一主管7内を流れる第一ガスボンベ3からの二酸化炭素及び硫化水素に、第二主管8内を流れる第二ガスボンベ4からのメタンが、接続箇所Cにて合流して、二酸化炭素及び硫化水素とメタンとが混合され、模擬バイオガスが生成される。そして、生成された模擬バイオガスは、第一主管7内を流れて生物脱硫装置2内に流れ込む。
さて、脱硫試験装置1において生物脱硫装置2の下流側には、水封槽5及び乾式脱硫槽6が配置される。水封槽5内には、第三主管9の下流側端部が挿入され、この第三主管9の上流側端部は、生物脱硫装置2の下流側(生物脱硫装置2のガス出口部)に接続される。第三主管9の上流側端部(生物脱硫装置2のガス出口部近傍)には、弁付きのガスサンプリング口28が設けられる。また、第三主管9において、ガスサンプリング口28の下流側には、弁付きのドレンサンプリング口29が設けられると共に、ドレンサンプリング口29の下流側には、弁30が設けられる。
そして、水封槽5内には、第四主管10の上流側端部が挿入され、この第四主管10の下流側端部は、乾式脱硫槽6内に挿入される。また、乾式脱硫槽6内には、第五主管11の上流側端部が挿入され、この第五主管11の下流側端部は、大気に開放される。第五主管11には、弁付きのガスサンプリング口31が設けられる。
水封槽5は、模擬バイオガスが漏れないように蓋付きの容器で構成される。水封槽5内には、所定の水位まで水が貯溜される。水封槽5内において、第三主管9の下流側端部は、水中に配置され、第四主管10の上流側端部は、水面上に配置される。
そして、水封槽5は、水位調整槽13と連通管12を介して連通する。水位調整槽13内の水が外部に排出されると、水位調整槽13内の水位が低下し、連通管12を介して水封槽5内の水位も低下する。一方、水位調整槽13内に水が供給されると、水位調整槽13内の水位が上昇し、連通管12を介して水封槽5内の水位も上昇する。なお、水位調整槽13内の水は、ストレーナ15を介して外部に排出される。
乾式脱硫槽6は、模擬バイオガスが漏れないように蓋付きの容器で構成される。乾式脱硫槽6内の上下中程には、模擬バイオガスに含まれる硫化水素を脱硫(乾式脱硫)するための脱硫剤16が充填される。脱硫剤16は、鉄粉や粘土等を原材料としてペレット状に成形される。
そして、乾式脱硫槽6内には、脱硫剤16の充填層を挟んで上側の室6aと下側の室6bとが形成される。乾式脱硫槽6内において、第四主管10の下流側端部は、下側の室6bに配置され、第五主管11の上流側端部は、上側の室6aに配置される。乾式脱硫槽6の下側の室6bには、弁付きの排出口32が設けられる。
このような構成により、生物脱硫装置2を通過した模擬バイオガスは、排水(生物脱硫装置2を通過した給水ポンプ18からの水)と共に、第三主管9内を流れて弁30を通過し、水封槽5内に流れ込む。なお、ドレンサンプリング口29からは、前記排水をサンプリングすることができる。そして、水封槽5内に流れ込んだ模擬バイオガス及び排水のうち、排水は、水封槽5内に貯溜される一方、模擬バイオガスは、水封槽5内の水中から浮上して第四主管10内に流れ込み、第四主管10内を流れて乾式脱硫槽6内に流れ込む。
そして、乾式脱硫槽6内では、模擬バイオガスが下側の室6bから脱硫剤16を通過して上側の室6aに流れ込む。こうして、模擬バイオガスが脱硫剤16を通過することにより、模擬バイオガスに含まれる硫化水素が脱硫剤16によって脱硫される。そして、脱硫剤16によって脱硫された後の模擬バイオガスは、上側の室6aから第五主管11内に流れ込み、第五主管11内を流れて外部に排出される。なお、ガスサンプリング口31からは、脱硫後(乾式脱硫槽6で脱硫された後)の模擬バイオガスをサンプリングすることができる。
次に、生物脱硫装置2について、図1から図3により説明する。
生物脱硫装置2は、中空の円形断面を有する生物脱硫反応管40を備える。生物脱硫反応管40の途中には、弁付きのガスサンプリング口33が設けられる。生物脱硫反応管40は、硫化水素を含むガスが透過しない性質の材料、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE:Polytetrafluoroethylene)を材料として製造されるものである。生物脱硫反応管40の比表面積(=管内周面の表面積/管内の体積)は、実物の生物脱硫装置の比表面積(=充填槽内周面の表面積/充填槽内の体積)と同等に設定される。
そして、生物脱硫反応管40内は、模擬バイオガスが流れるガス通路41とされ、生物脱硫反応管40の管内周面には、模擬バイオガスに含まれる硫化水素を脱硫(生物脱硫)するための微生物42が固定される。微生物42は、実物の生物脱硫装置に使用される微生物(硫黄酸化細菌等)であり、例えば、活性汚泥、嫌気性汚泥、生物処理水等(以下「活性汚泥等」という。)に含まれる好気性のものである。微生物42を固定する方法は、先ず弁30を閉じて生物脱硫反応管40内を活性汚泥等で満たし、次にこの状態で所定時間放置し、最後に弁30を開いて活性汚泥等を排出するものである。
また、生物脱硫反応管40内には、給水ポンプ18によって水が供給され、この給水ポンプ18からの水によって微生物42が活性化する。給水ポンプ18が供給する水(補給水槽19内に貯溜される水)は、実物の生物脱硫装置に使用される水であり、例えば、生物処理水、水道水等である。
そして、生物脱硫反応管40は、給水ポンプ18からの水が流れる方向(下流側)に向かって下り勾配に所定の角度αで傾斜して配置される。角度αは、給水ポンプ18からの水によって生物脱硫反応管40内が湿潤状態に保たれ、かつ傾斜する生物脱硫反応管40に沿って給水ポンプ18からの水が円滑に流れる(生物脱硫反応管40内が満水とならない)角度に設定される。角度αは本実施形態においては2度である。
次に、生物脱硫装置2を備える脱硫試験装置1による試験方法(必要滞留時間及び必要接触面積の求め方)について、図1により説明する。
生物脱硫装置2において、生物脱硫反応管40内に流れ込んだ模擬バイオガスは、一定時間かけて生物脱硫反応管40を通過することにより、模擬バイオガスに含まれる硫化水素が脱硫される。つまり、ガス通路41を流れる模擬バイオガスが、生物脱硫反応管40内に一定時間滞留し、生物脱硫反応管40の管内周面に固定された微生物42と十分に接触することにより、模擬バイオガスに含まれる硫化水素が脱硫される。また、ガス通路41を流れる模擬バイオガスに、エアーポンプ21からの空気が混合されることにより、好気性の微生物42に対して酸素が供給されて、生物脱硫反応管40内での脱硫が促進される。
そして、ガスサンプリング口27・28から模擬バイオガスをサンプリングして、バイオガス中の硫化水素濃度を測定する。ガスサンプリング口27からサンプリングされた模擬バイオガスの硫化水素濃度は、脱硫前(生物脱硫装置2で脱硫される前)のバイオガス中の硫化水素濃度である。ガスサンプリング口28からサンプリングされた模擬バイオガスの硫化水素濃度は、脱硫後(生物脱硫装置2で脱硫された後)のバイオガス中の硫化水素濃度である。そして、測定された各硫化水素濃度を数1に代入すると、「脱硫率」が算出される。
こうして、滞留時間と脱硫率との関係、及び接触面積と脱硫率との関係を把握することにより、目標とする脱硫率を達成し得る滞留時間(必要滞留時間)及び接触面積(必要接触面積)を求めることができる。
ここで、「滞留時間」は、模擬バイオガスが生物脱硫反応管40内に滞留する時間である。第一減圧弁22の開度及び第二減圧弁24の開度を変更して、第一ガスボンベ3からの二酸化炭素及び硫化水素の流量、並びに第二ガスボンベ4からのメタンの流量を変更することにより、「滞留時間」を調節することができる。また、「接触面積」は、生物脱硫反応管40の管内周面の表面積である。生物脱硫反応管40の内径や長さを変更することにより、「接触面積」を調節することができる。
なお、ガスサンプリング口33から模擬バイオガスをサンプリングして、バイオガス中の硫化水素濃度を測定することもできる。ガスサンプリング口33からサンプリングされた模擬バイオガスの硫化水素濃度は、脱硫中のバイオガス中の硫化水素濃度である。
以上のように、本発明の一実施形態に係る脱硫試験装置1は、硫化水素を含む模擬バイオガスを供給する第一・第二ガスボンベ3・4と、第一・第二ガスボンベ3・4によって供給された模擬バイオガスに含まれる硫化水素を微生物42によって脱硫する生物脱硫装置2と、を備える脱硫試験装置1において、生物脱硫装置2は、模擬バイオガスが流れる生物脱硫反応管40を備え、生物脱硫反応管40の管内周面には、微生物42が固定される。
このような構成により、模擬バイオガスが生物脱硫反応管40内を確実に流れ、生物脱硫反応管40の管内周面に固定された微生物と十分に接触するため、模擬バイオガスに含まれる硫化水素が十分に脱硫される。従って、試験用の生物脱硫装置2によって実際の生物脱硫装置を正確にモデル化でき、生物脱硫装置を設計するために必要な設計値である必要滞留時間や必要接触面積を精度良く求めることができる。
そして、脱硫試験装置1は、生物脱硫反応管40内に水を供給する給水ポンプ18を備え、生物脱硫反応管40は、給水ポンプ18からの水が流れる方向に向かって、水平方向に対して下り勾配に角度αで傾斜して配置される。
このような構成により、給水ポンプ18からの水によって生物脱硫反応管40内が湿潤状態に保たれるため、生物脱硫反応管40の管内周面に固定された微生物42が活性化し、模擬バイオガスに含まれる硫化水素が十分に脱硫される。また、傾斜する生物脱硫反応管40に沿って給水ポンプ18からの水が円滑に流れるため、生物脱硫反応管40内が満水になって模擬バイオガスが流れなくなることがない。従って、試験用の生物脱硫装置2によって実際の生物脱硫装置を正確にモデル化でき、生物脱硫装置を設計するために必要な設計値である必要滞留時間や必要接触面積を精度良く求めることができる。
1 脱硫試験装置
2 生物脱硫装置
3 第一ガスボンベ(ガス供給装置)
4 第二ガスボンベ(ガス供給装置)
18 給水ポンプ
40 生物脱硫反応管(管状部材)
42 微生物
α 角度(所定の角度)
2 生物脱硫装置
3 第一ガスボンベ(ガス供給装置)
4 第二ガスボンベ(ガス供給装置)
18 給水ポンプ
40 生物脱硫反応管(管状部材)
42 微生物
α 角度(所定の角度)
Claims (2)
- 硫化水素を含むバイオガスを供給するガス供給装置と、該ガス供給装置によって供給されたバイオガスに含まれる硫化水素を微生物によって脱硫する生物脱硫装置と、を備える脱硫試験装置において、該生物脱硫装置は、バイオガスが流れる管状部材を備え、該管状部材の管内周面には、前記微生物が固定されることを特徴とする脱硫試験装置。
- 前記脱硫試験装置は、前記管状部材内に水を供給する給水ポンプを備え、前記管状部材は、該給水ポンプからの水が流れる方向に向かって、水平方向に対して下り勾配に所定の角度で傾斜して配置されることを特徴とする請求項1に記載の脱硫試験装置。
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JP2000107555A (ja) * | 1998-10-05 | 2000-04-18 | Takeda Chem Ind Ltd | 脱臭方法 |
JP2003305328A (ja) * | 2001-11-02 | 2003-10-28 | Jfe Engineering Kk | 消化ガスの脱硫装置及び脱硫方法 |
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JPN6013041380; 第20回廃棄物資源循環学会研究発表会論文集 , 2009, p.289-290 * |
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