JP2011188758A - カビの発現誘導型プロモーター - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明者らは、上記の課題を解決するために、まず複数の薬剤についてそれぞれ育成に影響しない濃度範囲を決定し、育成に影響しない低濃度の薬剤を用いて、これらの薬剤を与えたときの遺伝子発現プロファイルを、マイクロアレイを用いて取得した。次に、選択された遺伝子のプロモーター領域に核移行型GFPを結合したポリヌクレオチドを含むベクターをいもち病菌に導入し、低濃度のプロベナゾール存在下でGFPの発現が菌糸や付着器で誘導されることを確認した。その結果、本発明者らは真菌の生育に影響しない薬剤を低濃度添加した時に、いもち病菌の遺伝子発現を特異的に制御するプロモーターを新たに見出した。
【選択図】なし
Description
本発明者らは、まず複数の薬剤についてそれぞれ育成に影響しない濃度範囲を決定し、育成に影響しない低濃度の薬剤(1〜100ppm)を用いて、これらの薬剤を与えたときの遺伝子発現プロファイルを、マイクロアレイを用いて取得した。
〔1〕下記の(a)〜(c)のいずれかに記載のプロモーター活性を有するDNA。
(a)配列番号:1又は2に記載の塩基配列からなるDNA、
(b)配列番号:1又は2に記載の塩基配列において1もしくは複数の塩基が欠失、置換もしくは付加された塩基配列からなるDNA、及び
(c)配列番号:1又は2に記載の塩基配列からなるDNAとストリンジェントな条件下にてハイブリダイズするDNA
〔2〕真菌の生育に影響しない薬剤の添加により誘導されるプロモーター活性を有することを特徴とする、〔1〕に記載のDNA。
〔3〕前記真菌の生育に影響しない薬剤がプロベナゾールであることを特徴とする、〔1〕または〔2〕に記載のDNA。
〔4〕前記真菌の生育に影響しない薬剤を、1ppm以上添加することによりプロモーター活性が誘導されることを特徴とする、〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載のDNA。
〔5〕〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載のDNAの制御下に、外来遺伝子が機能的に結合した構造を有するDNA。
〔6〕〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載のDNAを含むベクター。
〔7〕〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載のDNA、または〔6〕に記載のベクターを含む、形質転換細胞。
〔8〕真菌である、〔7〕に記載の形質転換細胞。
〔9〕真菌において外来遺伝子を発現させる方法であって、以下(1)及び(2)の工程を含む方法。
(1)〔5〕に記載のDNA、または〔6〕に記載のベクターを該真菌へ導入する工程、及び
(2)該真菌に、真菌の生育に影響しない薬剤を添加する工程
〔10〕下記の工程(a)〜(c)を含む、〔1〕に記載のDNAのプロモーター活性を調節する化合物のスクリーニング方法。
(a)〔1〕に記載のDNAの制御下に、レポーター遺伝子が機能的に結合した構造を有するDNAを含む細胞または細胞抽出液と、被験化合物を接触させる工程、
(b)該レポーター遺伝子の発現レベルを測定する工程、及び
(c)該レポーター遺伝子の発現レベルを変化させる化合物を選択する工程
また、真菌の生育および植物体の生育に影響しない薬剤、例えばプロベナゾールは植物に吸収されるため、抵抗性を誘導しない低濃度のプロベナゾールをあらかじめ与えた植物に、プロモーターの下流でドライブされた遺伝子が組み込まれた真菌を接種することにより、植物細胞内で特異的に菌の遺伝子発現を誘導させることが可能となる。
(a)配列番号:1又は2に記載のプロモーター活性を有するDNA、
(b)配列番号:1又は2に記載の塩基配列において1もしくは複数の塩基が欠失、置換もしくは付加された塩基配列からなるDNA、及び
(c)配列番号:1又は2に記載の塩基配列からなるDNAとストリンジェントな条件下にてハイブリダイズするDNA
(1)請求項5に記載のDNA、または請求項6に記載のベクターを該真菌へ導入する工程、及び
(2)該真菌に、真菌の生育に影響しない薬剤を添加する工程。
(a)本発明のDNAの制御下に、レポーター遺伝子が機能的に結合した構造を有するDNAを含む細胞または細胞抽出液と、被験化合物を接触させる工程、
(b)該レポーター遺伝子の発現レベルを測定する工程、及び
(c)該レポーター遺伝子の発現レベルを変化させる化合物を選択する工程
〔実施例1〕誘導型プロモーター候補遺伝子の選抜方法
植物病原糸状菌であるいもち病菌に対して低濃度ではほとんど抗菌活性を示さない化合物プロベナゾールを用いて、当該化合物の暴露で顕著な応答性を示す候補遺伝子の選抜を以下の方法により行った。
まず、100mlのYG液体培地を入れた300ml容三角フラスコにいもち病菌マグナポルテ・グリセア(Magnaporthe grisea)野生株Guy11株の分生子を約2×106個分生子になるように接種し、26℃、48時間緩やかに振とう培養した。その後、表1で示した一般的な農業用薬剤で知られている各種化合物を、表記してある濃度添加し、さらに26℃で2時間培養した。本薬剤処理を行った菌体及び無処理菌体は、ミラクロス(CALBIOCHEM社製)で集菌した。この回収した菌を乳鉢中で液体窒素を注ぎながらパウダー状になるまで破砕した。パウダー状の菌体はRNA Plant Mini Kit(キアゲン社製)を用いて、添付マニュアルに従いトータルRNA抽出を行った。
マイクロアレイに用いるDNAチップとして、マグナポルテ・グリセアの10,000遺伝子から設計した60merのオリゴプローブをインクジェット方式でスポットした独自のマイクロアレイを使用した。抽出した薬剤処理区をtestサンプルに、薬剤無処理区を比較対象にCyanine3及びCyanine5を用いた二色法により行った。一回の実験区ごとにCyanine3とCyanine5のカラースワップを行う事により計2回の反復実験を行った。
RNAのCyanine3及びCyanine5標識はmRNAを用いて行い、トータルRNAからのmRNAの精製はOligotex-dT30<super> mRNA purification Kit(タカラバイオ社製)を用い、本キットに添付のマニュアルに従った。mRNAからのcDNAの作製及び標識はCyScribe cDNA Post Labelling Kit(GE helthcare)を用い、本キットに添付のマニュアルに従い行った。
Cyanine3及びCyanine5標識済みcDNA混合サンプルに、表2に示したハイブリダイゼーションバッファーを60μl加え溶解後、95℃で5分熱変性を行った。その後30分間室温で保持した後、DNAチップ上に滴下し、カバーガラスをのせた。カバーガラスをのせたDNAチップは温水上に浮かべたhumidity chamber上に置き42℃、一晩インキュベーションすることによりハイブリダイゼーションを行った。
42℃で一晩インキュベーション後、DNAチップは表3に示したウォッシュ バッファー1中でカバーガラスをはずした後、さらに新しいウォッシュバッファー1で15分、次いで表4に示したウォッシュバッファー2で5分、表5に示したウォッシュバッファー3で5分の順に振とうすることにより洗浄を行った。その後、さらにdH2O中で2分間洗浄後800×g、2分の遠心により水分を飛ばしGenePix 4000B(Axon instrument)を用いてスポットのスキャンを行った。
図1に示した遺伝子が、プロベナゾールを処理したときに顕著な発現量の増加があり、かつ誘導プロモーターとして利用可能か否かの確認を行うため、MGG_04304(RDH8)及びMGG_10913(RDH12)遺伝子を例にその発現量の変化を定量RT-PCRを用いることによって検証した。
トータルRNA抽出に用いた菌体は、100mlのYG液体培地を入れた300ml容三角フラスコにマグナポルテ・グリセア野生株Guy11株の分生子を約2×106個分生子になるように接種し26℃、48時間緩やかに振とう培養した。その後、以下の薬剤を各濃度添加し、さらに26℃で30分、2時間及び6時間培養した。薬剤処理に用いた化合物はプロベナゾールが1ppm、10ppmおよび20ppmとし、対照薬剤として呼吸鎖阻害剤としてジフルメトリム1ppm、メプロニル30ppm、クレソキシムメチル20ppm、細胞壁合成阻害剤としてCFW(カルコフロワーホワイト)30ppm、微小管生合成阻害剤としてベノミル1ppm、細胞膜機能阻害剤としてイミノクタジン1ppm、MAPキナーゼシグナリングに作用すると考えられるイプロジオン30ppm、エルゴステロール生合成阻害剤オキスポコナゾール・フマル酸塩1ppm、リン脂質合成阻害剤IBP(イプロベンフォス)2.5ppmを用いた。本薬剤処理により得た菌体及び無処理菌体は、ミラクロス(CALBIOCHEM社製)で集菌、脱水後、乳鉢中で液体窒素を注ぎながらパウダー状になるまで破砕した。パウダー状の菌体はRNA Plant Mini Kit(キアゲン社製)を用いて、添付マニュアルに従いトータルRNA抽出を行った。
cDNAの合成には、トータルRNAを用いた。260 nmにおける吸光度からの計算値で5μg量のトータルRNAをRNase freeの1.5mlチューブに移し、さらにDEPC処理水を加え100μlとした。これにRNase free DNase Iを5unit加え、37℃で1時間反応させ混在するゲノムDNAの分解を行った。その後、ExScript RT reagent Kit(タカラバイオ社製)を用いて添付マニュアルに従って逆転写反応を行い、cDNAを得た。
合成したcDNAの蛍光色素によるラベリング反応には、DyNAmo SYBR Green qPCR Kit (Finnzymes社製)を用いた。スキャナー解析はDNA Engine OPTICON2(MJ Research社製)を、データ解析には解析ソフトOpticon Monitor2 ver.2.02(MJ Research社製)を用いた。反応操作は、DyNAmo SYBR Green qPCR Kit添付マニュアルにしたがった。反応条件は95℃、10分間のヒートショック後、熱変性95℃、10秒、アニーリング60℃、30秒、伸長反応72℃、30秒、プレートリードの反応を40 サイクル行い、60〜95℃のグラジェント(0.2℃おきに1秒間hold)でDissociation Curveの作成を行った。PCRは各cDNA、各標的遺伝子につき三連で行った。
Actin-F:ATGCCATCGGAAAGACAGAC(配列番号:3)
Actin-R:CAGGAGTCGATCTCCAAAGC(配列番号:4)
RDH8_RTF:GGGCCATGATTGAGATAGTCAC(配列番号:5)
RDH8_RTR:GACAGCTCCTTGAACTCTTCCA(配列番号:6)
RDH12_RTF:AAGGAGAGCTGGCCCATATTAG(配列番号:7)
RDH12_RTR:GGTGGTAAAACTCGCCACTAAC(配列番号:8)
a) ΔCT値の算出(各cDNAの標的遺伝子とγ-actinとの差)
ΔCT = (y-x)
ここでxはCT (γ-actin)であり、yはCT(Target gene)である
b) ΔCT値の算出(あるcDNAのΔCTと基準とするcDNAのΔCTとの差)
ΔCT =ΔCT (C) -ΔCT (S)
ここで、CはComparative cDNAであり、SはStandard cDNAである
c) 相対発現量の算出
2-(ΔCT)
プロベナゾールを暴露した時に顕著な遺伝子の発現の増加を示すMGG_04304(RDH8)及びMGG_10913 (RDH12)を例にして、本遺伝子の5’-UTR(5‘上流領域のプロモータ)をレポーター遺伝子と機能的に結合させることによってプロベナゾール処理による転写量の増加を可視化する菌株を作成した例を示す。
Broad Institute のマグナポルテ・グリセア(Magnaporthe grisea)ゲノムデータベース(http://www.broad.mit.edu/annotation/genome/magnaporthe_grisea/MultiHome.html)からAOX 遺伝子の5'領域の塩基配列情報を取得し、その配列情報を参考にRDH8遺伝子のプライマーペアとして(5'- ATAAGGTGCGCGCAAAGGT -3'、配列番号:9、5'- CGCAAGCTTAGTTTGGATAGTCGTATGCA -3’、配列番号:10)をRDH12遺伝子のプライマーペアとして(5'- CTATCCCTTTAATTAACCGACC -3'、配列番号:11、5'- CGCAAGCTTTGGCAAGCTATCTTGTTT -3'、配列番号:12)のそれぞれ一組のオリゴヌクレオチドを設計した。なおプライマー内で、下線で示される塩基はHindIIIの配列を示す。これらのプライマーを用いてマグナポルテ・グリセアGuy11株のゲノムDNAをテンプレートとしてPCR反応を行った。増幅反応は、94℃、3分間鋳型DNAを変性し、94℃、30秒間、55℃、30秒間、72℃、2分間保持するサイクルを35サイクルおこなった後、72℃、5分間で完全伸長させ、4℃で保持した。PCR用装置は、PCR Thermal Cycler PERSONAL (タカラバイオ社製)を用いた。
また、本ベクターをpGEM-PrRDH8およびpGEM-PrRDH12とする。
これらのベクター中の挿入DNA断片中にはRDH8およびRDH12ともにRDH8のプライマー(配列番号:10)もしくはRDH12のプライマー(配列番号:12)に付加したHindIIIサイトとは別のHindIIIサイトを有していることから、このHindIIIサイトとRDH8のプライマー(配列番号:10)に付加してあるHindIIIサイトで切り出される1,152塩基対の配列(配列番号:1)をRDH8プロモーター領域とし、HindIIIサイトとRDH12のプライマー(配列番号:12)に付加してあるHindIIIサイトで切り出される1,354塩基対の配列(配列番号:2)をRDH12プロモーター領域とした。
pCAMBIA-0380バイナリーベクター(CAMBIAより購入)を骨格にし、薬剤選択マーカーとしてハイグロマイシンB耐性遺伝子Hphを融合することにより作成した糸状菌形質転換ベクターpCH11(図5)をHindIII及びBglIIで消化し、そこにEGFP-LacI-TagdA (p3'SS d EGFPと大腸菌LacI:Lactose operon transcriptional repressor Lac1(E. coli EU337980, 4-1068bp)及びAspergillus oryzae Α-グルコシダーゼ遺伝子agdA ターミネーター(Aspergillus oryzae、Supercontig 6: 3289259-3289838 +)融合体)のHindIII-BglII断片を組み合すことによりEGFPベクター、pCH11-EGFP-LacIを作成した(図6)。
pCH11-EGFP-LacI(図6)プラスミドをHindIIIで消化し、そこにpGEM-PrRDH8をHindIII処理することにより得たMGG_04304(RDH8)遺伝子5'領域(配列番号:1)を定法により融合した。本レポーターアッセイプラスミドであるRDH8-EGFP-LacIレポーターベクターをpCH11-PrRDH8-EGFP-LacIと命名した。
pCH11-EGFP-LacI(図6)プラスミドをHindIIIで消化し、そこにpGEM-PrRDH12をHindIII処理することにより得たMGG_10913(RDH12)遺伝子5'領域(配列番号:2)を定法により融合した。本レポーターアッセイプラスミドであるRDH8-EGFP-LacIレポーターベクターをpCH11-PrRDH12-EGFP-LacIと命名した。
マグナポルテ・グリセアの形質転換はアグロバクテリウム法(Gento Tsuji, Satoshi Fujii, Naoki Fujihara, Chika Hirose, Seiji Tsuge, Tomonori Shiraishi and Yasuyuki Kubo(2003):Agrobacterium tumefaciens-mediated transformation for random insertional mutagenesis in Colletorichum lagenarium. Journal of General Plant Pathology 69:230-239)を改良した方法を用いた。得られた菌株へのベクター挿入の確認は、PCR、シークエンス及びサザン解析によって行った。これらのベクターの挿入によって得られた形質転換株はpCH11-PrRDH8-EGFP-LacIの挿入によるものはRDH8-EGFP株、pCH11-PrRDH12-EGFP-LacIの挿入によるものはRDH12-EGFP株と命名した。
レポーター作動の確認は、栄養菌糸生育時および感染器官形成時の2つのステージで生育させたいもち病菌をプロベナゾールで処理した時のEGFPの蛍光を観察することによって行った。
a)栄養菌糸生育時でのレポーター動作確認の場合はマグナポルテ・グリセアRDH8-EGFP株およびRDH12-EGFP株の分生子を2×106個分生子/100mlになるように、100mlのYG液体培地を入れた300ml容坂口フラスコに接種し次の条件で培養した。
(条件1) 26℃、24時間培養
(条件2) 26℃、24時間培養した後、プロベナゾールを添加し、さらに26℃で6時間培養。
その後、各処理菌株の蛍光を、蛍光顕微鏡を用いて観察した。
b)感染器官形成時でのポーター動作確認の場合はマグナポルテ・グリセアRDH8-EGFP株およびRDH12-EGFP株の分生子1×105個/mlにプロベナゾールを添加した後、その分生子懸濁液40μlをカバーガラス上に滴下し、経時的に各処理菌株のEGFP蛍光を蛍光顕微鏡を用いて観察した。
スライドガラスに培養後の栄養菌糸生育時および感染器官形成時の菌糸体をのせEGFPの蛍光観察を行った。いずれのステージにおいてもプロベナゾール処理においてのみ、核に局在した強いEGFPの蛍光が観察された(図7〜10)。以上の結果から、RDH8およびRDH12遺伝子のプロモーターはその下流の遺伝子を栄養菌糸生育時や感染器官形成時といった様々な生育ステージにおいても、プロベナゾール処理によって発現の誘導を制御することができることがわかった。また、そのRDH8およびRDH12遺伝子のプロモーターを用いたプロベナゾールによる発現制御は、今回のEGFP遺伝子のような他の遺伝子でRDH遺伝子を置き換えた場合もその誘導活性を維持しており、誘導プロモーターとして十分に利用可能であることが確認できた。
Claims (10)
- 下記の(a)〜(c)のいずれかに記載のプロモーター活性を有するDNA。
(a)配列番号:1又は2に記載の塩基配列からなるDNA、
(b)配列番号:1又は2に記載の塩基配列において1もしくは複数の塩基が欠失、置換もしくは付加された塩基配列からなるDNA、及び
(c)配列番号:1又は2に記載の塩基配列からなるDNAとストリンジェントな条件下にてハイブリダイズするDNA - 真菌の生育に影響しない薬剤の添加により誘導されるプロモーター活性を有することを特徴とする、請求項1に記載のDNA。
- 前記真菌の生育に影響しない薬剤がプロベナゾールであることを特徴とする、請求項1または2に記載のDNA。
- 前記真菌の生育に影響しない薬剤を、1ppm以上添加することによりプロモーター活性が誘導されることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載のDNA。
- 請求項1〜4のいずれかに記載のDNAの制御下に、外来遺伝子が機能的に結合した構造を有するDNA。
- 請求項1〜5のいずれかに記載のDNAを含むベクター。
- 請求項1〜5のいずれかに記載のDNA、または請求項6に記載のベクターを含む、形質転換細胞。
- 真菌であることを特徴とする、請求項7に記載の形質転換細胞。
- 真菌において外来遺伝子を発現させる方法であって、以下(1)及び(2)の工程を含む方法。
(1)請求項5に記載のDNA、または請求項6に記載のベクターを該真菌へ導入する工程、及び
(2)該真菌に、真菌の生育に影響しない薬剤を添加する工程 - 下記の工程(a)〜(c)を含む、請求項1に記載のDNAのプロモーター活性を調節する化合物のスクリーニング方法。
(a)請求項1に記載のDNAの制御下に、レポーター遺伝子が機能的に結合した構造を有するDNAを含む細胞または細胞抽出液と、被験化合物を接触させる工程、
(b)該レポーター遺伝子の発現レベルを測定する工程、及び
(c)該レポーター遺伝子の発現レベルを変化させる化合物を選択する工程
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