JP2011188435A - 無線タグ通信装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】収納容器内の複数の無線タグと確実に円滑な無線通信を行い、情報読み取り性能を向上する。
【解決手段】リーダ1は、複数の無線タグTが配置された所定の収納容器40内に差し入れ可能に略直線状に構成された装置アンテナ50と、装置アンテナ50に接続された通信回路を備える本体筐体2と、本体筐体2の端部に設けられ、装置アンテナ50を、本体筐体2に対し直立する第1位置と直立位置に対し略直交する第2位置とに切り替え可能となるように支持するアンテナ支持部51と、装置アンテナ50の収納容器40内への差し入れを検出する近接センサ22とを有し、その差し入れの検出を判定し、判定結果に応じて、装置アンテナ50のインピーダンスを整合制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、無線通信により無線タグと情報送受信を行う無線タグ通信装置に関する。
従来、箱などに収納された対象物に設けた無線タグとの通信性能の向上を目的とした、無線タグ通信装置が既に開示されている(例えば、特許文献1参照)。
この従来技術では、無線タグがそれぞれ取り付けられた複数の対象物が箱等の収納容器に収納され、この収納容器が回転テーブルの上に載せられる。回転テーブルの周囲には、上下左右の異なった方向それぞれに無線タグ読み取り装置の複数のアンテナが設けられている。収納容器を載せた回転テーブルが水平方向に回転すると、各対象物に取り付けられた無線タグのタグアンテナの方向が水平面内において変化する。この結果、回転の途中で、タグアンテナの方向が、無線タグ読み取り装置の複数のアンテナのいずれかに合致する。これにより、その合致したときに、無線タグ読み取り装置が当該無線タグより情報を確実に読み取ることができる。
特開2009−223480号公報
上記従来技術では、無線タグ通信装置の装置アンテナと無線タグのタグアンテナとの位置関係が無線通信に適していない場合に、当該位置関係を改善することにより、無線タグ通信装置の情報読み取り性能が向上する。しかしながら、収納容器の外部に位置する装置アンテナが収納容器内部の無線タグに対して通信を行う構成であるため、収納容器内部の複数の無線タグからの情報読み取り性能を向上するのには限界があった。また、収納容器やその内部の複数の無線タグに対し装置アンテナを近接させて通信を行おうとする場合には、装置アンテナのすぐ近傍に複数の無線タグや収納容器等が存在することから、装置アンテナのインピーダンスのずれが無視できなくなる。上記従来技術はこのようなインピーダンスのずれに配慮されておらず、その意味でも情報読み取り性能を向上するのは困難であった。
本発明の目的は、収納容器内の複数の無線タグと確実に円滑な無線通信を行い、情報読み取り性能を向上することができる無線タグ通信装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、第1の発明は、所定の収納容器内に差し入れ可能に略直線状に構成され、無線タグに対し無線通信を行うための装置アンテナと、前記装置アンテナに接続され無線通信に関する所定の処理を行う通信回路を備えた本体筐体と、前記本体筐体の端部に設けられ、前記装置アンテナを、前記本体筐体に対し直立する第1位置と前記直立位置に対し略直交する第2位置とに切り替え可能となるように支持する切替支持手段と、前記装置アンテナが前記所定の収納容器内への差し入れられた状態を検出する差入検出手段と、前記差入検出手段により、前記装置アンテナが前記所定の収納容器内への差し入れられた状態が検出されたかどうかを判定する差入判定手段と、前記差入判定手段の判定結果に応じて、前記装置アンテナのインピーダンスを整合制御するためのマッチング手段と、を有することを特徴とする。
本願第1発明の無線タグ通信装置は、本体筐体と、装置アンテナと、切替支持手段とを有する。装置アンテナは、略直線状に構成されており、切替支持手段を介し、第1位置と第2位置とのいずれかに切り替え可能である。
第1位置では、装置アンテナは、本体筐体に対し直立した状態となる。この第1位置では、装置アンテナは、複数の無線タグが配置された所定の収納容器内に差し入れて使用される。略直線状の装置アンテナからの電磁波放射方向は軸線と直交する方向となる。したがって、上記第1位置では、収納容器内に差し入れられた装置アンテナの周囲へ向かって電磁波が放射される。これにより、無線タグ通信装置は、収納容器内の装置アンテナの周囲に存在する上記複数の無線タグに対し、無線通信を行うことができる。
第2位置では、装置アンテナは、上記第1位置と直交する方向、言い換えれば本体筐体に対し沿う方向となる。上記のように略直線状の装置アンテナからの電磁波放射方向は軸線と直交する方向である。したがって、この第2位置では、装置アンテナは、本体筐体から直線的に離れる方向へ電磁波を放射可能である。この結果、無線タグ通信装置は、装置から離れた無線タグに対し、無線通信を行うことができる。
一方、上記のように装置アンテナが収納容器内の複数の無線タグに対し無線通信を行う場合、装置アンテナのすぐ近傍に複数の無線タグや収納容器等が存在することから、装置アンテナのインピーダンスのずれが無視できなくなる。そこで本願第1発明においては、装置アンテナの差入状態を検出する差入検出手段を設け、この差入検出手段により差入れられた状態が検出されたかどうかを差入判定手段が判定する。そして、その判定結果に応じて、マッチング手段が装置アンテナのインピーダンスを整合制御する。これにより、装置アンテナが収納容器内に差し入れられて複数の無線タグに対し無線通信を行う場合には、装置アンテナのインピーダンスをその近距離の通信状態に適合した値とすることができる。
以上のようにして、本願第1発明によれば、操作者が装置アンテナを収納容器内に差し入れることができ、かつ、その差し入れによって装置アンテナのインピーダンスが好適な値に調整される。したがって、収納容器内の複数の無線タグに対して円滑に無線通信を行うことができ、情報読み取り性能を向上することができる。また操作者が装置アンテナを第1位置から第2位置へ切り替えることで、装置から離れた無線タグに対しての無線通信を行うこともできる。
第2発明は、上記第1発明において、前記装置アンテナは、軸方向長さを可変に構成されており、前記装置アンテナの前記軸方向長さを検出する長さ検出手段を設け、前記マッチング手段は、前記長さ検出手段により検出された前記装置アンテナの軸方向長さに応じて、前記装置アンテナのインピーダンスを整合制御することを特徴とする。
装置アンテナの軸方向長さを可変とすることにより、複数種類の周波数の電磁波を用いる場合でも、各周波数に対応した波長に適合するアンテナ長さを容易に実現することができる。このとき、装置アンテナの軸方向長さが変化することでアンテナの電気長が変化するが、マッチング手段が軸方向長さに応じてインピーダンスを整合させることにより、上記電気長の変化に追従してインピーダンスの値を確実に適合させることができる。
第3発明は、上記第1又は第2発明において、前記装置アンテナが前記第2位置へ切り替えられた状態を検出する切替検出手段と、前記切替検出手段により、前記装置アンテナが前記第2位置へ切り替えられた状態が検出されたかどうかを判定する切替判定手段と、を有し、前記マッチング手段は、前記切替判定手段の判定結果に応じて、前記装置アンテナのインピーダンスを整合制御することを特徴とする。
上記したように、装置から離れた無線タグに対しての無線通信を行う場合には、装置アンテナのインピーダンスのずれはあまり問題とならない。これに対し、装置アンテナが収納容器内の複数の無線タグに対し無線通信を行う場合には装置アンテナのインピーダンスのずれは無視できない。そこで本願第3発明では、第2位置へ装置アンテナが切り替えられたことを検出する切替検出手段を設ける。そして、切替判定手段が、当該第2位置への切り替え状態が検出されたかどうかを判定し、その判定結果に応じてマッチング手段が装置アンテナのインピーダンスの整合制御を行う。これにより、装置アンテナが第2位置へ切り替えられず第1位置のままである場合に、装置アンテナのインピーダンスを近距離通信用の値とすることが可能となる。この結果、操作者が装置アンテナを第1位置として収納容器内に差し入れる際、装置アンテナのインピーダンスが近距離通信に好適な値に確実に調整されるので、収納容器内の複数の無線タグに対して確実に円滑な無線通信を行うことができる。
第4発明は、上記第3発明において、操作者が無線通信の開始を指示可能な通信指示手段と、前記切替判定手段により前記切替検出手段が前記装置アンテナの前記第2位置への切り替え状態が検出されなかったと判定され、かつ、前記差入判定手段により前記差入検出手段が前記装置アンテナの前記所定の収納容器内への差し入れられた状態を検出しなかったと判定された場合に、前記通信指示手段により前記無線通信の開始指示があったかどうかを判定する指示判定手段と、前記指示判定手段により、前記無線通信の開始指示があったと判定された場合に、所定の警告報知を行う報知手段と、を有することを特徴とする。
前述したように、第1位置では、装置アンテナは収納容器内にある無線タグへの近距離通信に適した状態である。したがって、装置アンテナが第1位置にあるにもかかわらず収納容器に差し入れられずに無線通信が行われるのは、装置アンテナの通信特性に合致せず、好ましくない。そこで本願第4発明では、指示判定手段が、上記のような状態のまま操作者が誤って操作を行うことで通信指示手段が無線通信の開始指示を行ったかどうかを判定し、判定が満たされた場合には、報知手段が所定の警告報知を行う。これにより、操作者に対し、上記の状態であることを確実に認識させることができる。
第5発明は、上記第1乃至第4発明のいずれかにおいて、前記装置アンテナは、先端部の幅方向寸法又は厚さ方向寸法が、前記先端部以外の幅方向寸法又は厚さ方向寸法よりも小さくなるように、構成されていることを特徴とする。
これにより、無線タグを設けた物品が収納容器内に多数詰め込まれている場合でも、操作者が装置アンテナを収納容器内に容易かつ円滑に差し入れることができる。
第6発明は、上記第1乃至第5発明のいずれかにおいて、前記差入判定手段により前記差入検出手段が前記装置アンテナの前記所定の収納容器内への差し入れ状態を検出したと判定された場合に、前記装置アンテナによる無線通信を開始するよう制御する通信制御手段を有することを特徴とする。
これにより、操作者が装置アンテナを収納容器内に差し入れると、別途の操作を必要とせず、装置アンテナによる無線通信が開始される。この結果、操作者の操作負担を低減し、利便性を向上することができる。
第7発明は、上記第1乃至第6発明のいずれかにおいて、前記本体筐体の下部に位置し、操作者が把持可能な把持部を有することを特徴とする。
これにより、携帯型の無線タグ通信装置により、収納容器内の複数の無線タグに対して円滑に無線通信を行えるとともに、装置から離れた無線タグに対しての無線通信を行うこともできる。
本発明によれば、収納容器内の複数の無線タグと確実に円滑な無線通信を行え、通信性能を向上することができる。
本発明の無線タグ通信装置の実施形態であるリーダの動作態様を示す斜視図である。 リーダの使用態様を示す説明図である。 リーダの機能的構成を示す機能ブロック図である。 無線通信時に実行される制御手順を示すフローチャートである。 図4中のステップS100の詳細手順を示すフローチャートである。 装置アンテナの差し入れが検出された場合にトリガ無しに通信を開始する変形例において実行される制御手順を示すフローチャートである。 軸方向長さを可変に構成した変形例における装置アンテナの動作態様を示す平面図である。 軸方向長さを可変に構成した変形例における装置アンテナの場合のリーダの機能的構成を示すブロック図である。 ダイポールアンテナである変形例における装置アンテナの動作態様を示す斜視図である。 据え置き型にした変形例の場合のリーダを示す説明図である。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
図1(a)に示すように、本実施形態の無線タグ通信装置である、携帯型のリーダ1は、ガンタイプのリーダ本体10と、このリーダ本体10に装着される携帯情報端末であるPersonal Digital Assistant(以下、「PDA」と称する)30とを備えている。リーダ本体10は、無線通信に関する所定の処理を行う種々の通信回路(後述の図3参照)を備えた、角筒状の本体筐体2を備えている。本体筐体2の長手方向一方側、すなわち後端側の下部には、操作者が把持し通信操作可能な、把持部としてのハンドル3が設けられている。
本体筐体2の上面には、上記PDA30を着脱自在に装着する着脱部4が設けられている。本体筐体2の長手方向他方側、すなわち前端部には、装置アンテナ50と、差入検出手段としての近接センサ22とが設けられている。PDA30は、前端部が開口したスロット31を備えている。スロット31には、SDメモリカード等の電子媒体32が挿抜可能に挿入される。
ハンドル3は、通信指示手段としてのトリガスイッチ6を備えている。トリガスイッチ6は、無線タグTとの無線通信の開始又は停止を指示するために用いられる。
装置アンテナ50は、この例では先端部幅方向寸法がそれ以外の幅方向寸法よりも小さくなる、先細りの角筒状導体により構成されている。この装置アンテナは、周波数λの4分の1に相当する長さを備えた、一端を接地して使用するλ/4モノポールアンテナである。
また、装置アンテナ50は、本体筐体2の前端部に設けた、給電部を兼ねる切替支持手段としてのアンテナ支持部51に対し、回転可能に取り付けられている。これにより、操作者が装置アンテナ50を手で回転することで、装置アンテナ50は、本体筐体2に対し前方に向けて直立する図1(a)の第1位置と、本体筐体2に対し横方向に折り曲がって上記直立位置と略直交する図1(b)の第2位置とに切替可能である。
装置アンテナ50が上記第1位置に切り替えられている場合の使用状態の一例を図2(a)に示す。図2(a)において、無線タグTをそれぞれ取り付けた複数の物品が、収納容器40内に収納されている。この場合、リーダ1の通信機能が後述の近距離通信用に設定されるとともに、本体筐体2に対し直立した状態の装置アンテナ50が複数の無線タグTが配置された収納容器40内に差し入れられ、使用される。このとき、上記の先細りの形状となっていることにより、装置アンテナ50を容易に収納容器40内に差し入れることができる。なお、差し入れ途中で折り曲がらないように、ストッパを設けてもよい。また、装置アンテナ50は、先細りの角筒状に限られない。すなわち、先端部の幅方向寸法又は厚さ方向寸法が、先端部以外の幅方向寸法又は厚さ方向寸法よりも小さくなっていれば、その他の形状であってもよい。
また、上記の収納容器40内への差し入れ時、装置アンテナ50からの電磁波放射方向は、装置アンテナ50の軸線と直交する方向となる。したがって、収納容器40内に差し込まれた装置アンテナ50から電磁波が装置アンテナ50の周囲に向かって放射され、リーダ1は、収納容器40内の装置アンテナ50の周囲に存在する近距離の複数の無線タグTと確実に無線通信を行うことができる。
なお、装置アンテナ50は、収納容器40の相対する側面に設けられた手掛け用の切り欠き穴41、もしくは収納容器40の上蓋42の隙間等を利用して、収納容器40内に差し入れることができる。
一方、装置アンテナ50が上記第2位置に切り替えられている場合の使用状態の一例を図2(b)に示す。図2(b)において、この場合のリーダ1は、通信機能が遠距離通信用に設定され、リーダ1から離れた複数の無線タグTと無線通信を行う。この場合、装置アンテナ50からの電磁波放射方向は、装置アンテナ50の軸線と直交する方向となるので、本体筐体2に対し横方向に折り曲げた状態の装置アンテナ50は、本体筐体2から直線的に離れる方向に電磁波を放射する。これにより、リーダ1は、リーダ1から離れた複数の無線タグTに対し無線通信を行うことができる。
図1(a)及び図1(b)に戻り、アンテナ支持部51内には、切替検出手段として、例えばロードセル等の公知の折曲センサ23(後述の図3参照)が内蔵されている。第1位置に切り替えられている装置アンテナ50が回転すると折曲センサ23がオンし、これによって、装置アンテナ50が第1位置から第2位置に切り替えられたことが検出される。
近接センサ22は、プッシュ式の機械センサや光学センサ等である。近接センサ22は、第1位置に切り替えられた状態の装置アンテナ50が収納容器40内に差し込まれたことを、プッシュボタンが収納容器40の側壁に当たって押されるか、あるいは、照射した光の収納容器40の側壁による反射光量の変化等により、検出する。
リーダ本体10及びPDA30は、例えばUniversal Serial Bus(USB)ケーブル等のケーブル20(図3参照)を介し、互いに情報送受信可能に接続されている。なお、リーダ本体10及びPDA30の接続は、有線ケーブルに限られず、例えばBluetooth等の無線接続でもよい。
次に、図3を用いて、リーダ1の機能的構成を説明する。
図3において、リーダ1のリーダ本体10は、上記トリガスイッチ6と、上記装置アンテナ50と、通信制御部11と、制御回路12と、送信回路15と、受信回路16と、アンテナ共用器17と、上記近接センサ22と、上記折曲センサ23と、マッチング手段としてのマッチング機構26とを有している。
通信制御部11は、PDA30との間でケーブル20を介して行われる、情報通信の制御を行う。
制御回路12は、図示しないCPU及びROM、RAM等のメモリを備えている。この制御回路12は、RAMの一時記憶機能を利用しつつ、ROMに予め記憶されたプログラムを実行することにより、リーダ本体10全体の動作を制御する。
送信回路15及び受信回路16は、装置アンテナ50を介し、所定の通信範囲S内に存在する、無線タグTの無線タグ回路部Toへアクセスし、情報の送受信を行う。通信範囲Sは、図2(a)及び図2(b)を用いて上述したように、装置アンテナ50から離れた位置にある無線タグTとの遠距離の通信のみならず、装置アンテナ50の周囲にある無線タグTとの近距離の通信をも含む、通信可能範囲である。これら送信回路15と受信回路16とはアンテナ共用器17に接続され、アンテナ共用器17はマッチング機構26を介して装置アンテナ50と接続されている。
無線タグ回路部Toは、タグアンテナ151及びIC回路部150から構成される。タグアンテナ151は、情報の送受信を行う。IC回路部150は、情報を記憶する図示しないメモリ部を備えている。
マッチング機構26は、近距離通信用のインピーダンス整合回路27aと、遠距離通信用のインピーダンス整合回路27bと、制御回路12からの切替制御信号により、インピーダンス整合回路27a又は27bをアンテナ共用器17と装置アンテナ50とに択一的に切替接続するように、連動動作する1対の回路切替スイッチ28とを備えている。
なお、上記ではアンテナ共用器17を用いて1つの装置アンテナ50で情報の送受信を行うようにしたが、これに限られない。すなわち、送信回路15と受信回路16とに対しアンテナ共用器17を設けずにそれぞれ装置アンテナ50を設けるようにしてもよい。この場合、送信回路15及び受信回路16と各装置アンテナ50との間にマッチング機構26を設置すればよい。
一方、PDA30は、PDA30全体の制御を行う制御部35を有している。この制御部35には、バス32を介し、操作部34、報知部36、記憶部37、及び外部通信部38が接続されている。
操作部34は、例えば数字キーや操作ボタン等からなり、操作者により各種操作入力が行われる。
報知部36は、例えばスピーカもしくは液晶ディスプレイ等からなり、後述する警告報知を含む各種の報知を行う。
記憶部37は、各種情報や各種プログラム等を記憶する。
外部通信部38は、リーダ本体10との間でケーブル20を介して行われる情報通信の制御を行う。
リーダ1の制御回路12が、無線通信時に実行する制御手順を、図4のフローチャートを用いて説明する。図4において、このフローは、例えば、操作者により、PDA30がリーダ本体10の装着部4に装着され、かつ、PDA30がケーブル20を介しリーダ本体10に接続された状態で、PDA30の電源がオンにすることによって、開始される。
まずステップS5において、制御回路12は、後述する警告用の第1フラグを初期化してF=0とする。
その後、ステップS10では、制御回路12は、折曲センサ23の検出信号に基づき、装置アンテナ50が折り曲げられているか否かを判定する。操作者がリーダ1から離れた複数の無線タグTと無線通信をするために、装置アンテナ50を折り曲げて第2位置に切り替えると判定が満たされ、ステップS15に移る。
ステップS15では、制御回路12は、マッチング機構26に制御信号を出力し、回路切替スイッチ28を、遠距離通信用のインピーダンス整合回路27b側へ切り替える。これにより、装置アンテナ50と送信回路15及び受信回路16とが、アンテナ共用器17及びインピーダンス整合回路27bを介して接続される。これにより、装置アンテナ50のインピーダンスは、折り曲げられた装置アンテナ50がリーダ1から離れた複数の無線タグTと通信するのに適した、遠距離通信用のインピーダンスに変更される。その後、ステップS40に移る。
一方、ステップS10において装置アンテナ50が折り曲げられていない場合は判定が満たされず、装置アンテナ50がリーダ1の本体筐体2に対し直立する第1位置にあるとみなして、ステップS20に移る。ステップS20では、制御回路12は、近接センサ22の検出結果に基づき、装置アンテナ50が収納容器40内に差し入れられているか否かを判定する。装置アンテナ50が収納容器40内に差し入れられていればステップS20の判定が満たされ、ステップS25に移る。
ステップS25では、制御回路12は、第1フラグをF=0とした後、ステップS30に移る。ステップS30では、制御回路12は、マッチング機構26に制御信号を出力し、回路切替スイッチ28を、近距離通信用のインピーダンス整合回路27a側へ切り替える。これにより、装置アンテナ50と送信回路15及び受信回路16とが、アンテナ共用器17及び近距離通信用のインピーダンス整合回路27aを介して接続される。これにより、装置アンテナ50のインピーダンスは、収納容器40内に差し入れられた装置アンテナ50が収納容器40内の装置アンテナ50の周囲の複数の無線タグTと通信するのに適した、近距離通信用のインピーダンスに変更される。その後、ステップS40に移る。
一方、上記ステップS20において、装置アンテナ50が収納容器40内に差し入れられていない場合は判定が満たされず、制御回路12は、第1フラグをF=1とした後、ステップS40に移る。
ステップS40では、制御回路12は、トリガスイッチ6がオンされたか否かを判定する。操作者がリーダ1のハンドル3を握ってトリガスイッチ6を押すと、その検知信号が制御回路12に入力されてステップS40の判定が満たされ、ステップS45に移る。トリガスイッチ6が押されていない場合は判定が満たされずステップS5に戻り、ステップS5以下の同様の手順を繰り返す。
ステップS45では、制御回路12は、第1フラグがF=1であるか否かを判定する。上述したように、装置アンテナ50が折り曲げられておらず、かつ差し入れられてない場合はF=1であるので、判定が満たされる。この判定には以下のような意義がある。すなわち、装置アンテナ50が折り曲げられてない場合は、装置アンテナ50が収納容器40内に差し入れられ、収納容器40内の複数の無線タグTとの近距離通信が行われることが予定されている。にもかかわらず、判定が満たされた場合、つまり、装置アンテナ50が折り曲げられていても収納容器40内へ差し入れられていない場合は、装置アンテナ50が、上記と不適合な使用状態となる。このような場合はステップS45の判定が満たされず、ステップS50に移る。
ステップS50では、制御回路12は、リーダ本体20の通信制御部11、ケーブル20、PDA30の外部通信部、及び制御部35を介してPDA30の報知部36に制御信号を出力する。これに応じて、報知部36は、音声、光の点滅、文字メッセージ等により、装置アンテナ50の使用状態が不適合である旨の不適合警告を報知して、操作者に注意を喚起する。その後、このフローを終了する。
一方、装置アンテナ50が折り曲げられている場合、及び、装置アンテナ50が折り曲げられておらずかつ差し入れられている場合は、上記のようにF=0であるので、ステップS45の判定が満たされない。この場合は、上記と異なり、装置アンテナ50は前述と適合する使用状態であって、警告の必要がないことから、ステップS100の通信処理へ移る。
ステップS100では、装置アンテナ50を介した無線タグTとの通信処理(後述の図5参照)を行い、その後、このフローを終了する。
なお、上記図4のフローチャートにおいて、ステップS10の手順が各請求項に記載の切替判定手段を構成する。また、ステップS20の手順が差入判定手段を構成し、ステップS45の手順が指示判定手段を構成し、ステップS50の手順が報知手段を構成する。
上記ステップS100の通信処理について図5のフローチャートを用いて説明する。
まずステップS110において、制御回路12は、上記通信範囲S内の無線タグTからの無線通信による情報の読み取りを開始する。具体的には、リーダ1の制御回路12は、無線タグTの無線タグ回路部Toに記憶された情報を読み取るためのタグ読み取り信号を、送信回路15及びリーダアンテナ10を介し通信範囲S内の無線タグ回路部Toに送信し、返信を促す。通信範囲Sは、装置アンテナ50が折り曲げられていない場合は、無線タグTを収納した収納容器40内に差し入れた装置アンテナ50の周囲の近距離の範囲である(図2(a)参照)。装置アンテナ50が折り曲げられている場合は、リーダ1から離れた遠距離の範囲である(図2(b)参照)。
そして、ステップS120に移り、制御回路12は、上記通信範囲S内の無線タグTから無線通信により情報を取得したかどうかを判定する。具体的には、制御回路12は、上記タグ読み取り信号に対応し通信範囲S内の無線タグ回路部Toから返信された応答信号を、装置アンテナ50及び受信回路16を介し受信したかどうかを判定する。応答信号を受信するまで、ステップS120の判定が満たされずループ待機する。そして、応答信号を受信したら、ステップS120の判定が満たされて、制御回路12は、受信した応答信号に基づき無線タグ回路部Toに記憶された情報を取得し、ステップS125に移る。
ステップS125では、制御回路12は、上記無線タグTの無線タグ回路部Toから取得した情報を、通信制御部11及びケーブル20を介しPDA30に出力する。これにより、PDA30の制御部35は、上記無線タグTの無線タグ回路部Toから取得した情報を、ケーブル20及び外部通信部38を介し受信する。そして制御部35が、上記無線タグTの無線タグ回路部Toから取得した情報を、報知部36に表示させるとともに、記憶部37に記憶させる等の所定の処理を実行することになる。
その後、ステップS130に移り、制御回路12は、トリガスイッチ6がオフにされたかどうかを判定する。トリガスイッチ6がオフにされるまで、判定が満たされず上記ステップS115に戻り、無線タグTから情報の読み取りを繰り返す。そして、トリガスイッチ6がオフにされたら、ステップS130の判定が満たされてステップS135に移る。
ステップS135では、制御回路12は、上記通信範囲S内の無線タグTからの無線通信による情報の読み取りを停止する。
そして、ステップS140に移り、制御回路12は、所定の終了操作、例えばリーダ1の電源オフが行われたかどうかを判定する。終了操作が行われていない場合には、判定が満たされず上記ステップS10に戻り、同様の手順を繰り返す。終了操作が行われた場合には、判定が満たされて、このフローを終了する。
以上説明したように、本実施形態のリーダ1においては、装置アンテナ50が第1位置に切り替えられた状態では、複数の無線タグTが配置された所定の収納容器40内に差し入れて使用され、当該装置アンテナ50の周囲へ向かって電磁波が放射される。これにより、リーダ1は、収納容器40内の装置アンテナ50の周囲に存在する複数の無線タグTに対し、無線通信を行うことができる。
このとき、上記のように装置アンテナ50が収納容器40内の複数の無線タグTに対し無線通信を行う場合、装置アンテナ50のすぐ近傍に複数の無線タグTや収納容器40等が存在することから、装置アンテナ50のインピーダンスのずれが無視できなくなる。本実施形態においては、装置アンテナ50の差入状態を検出する近接センサ22を設け、この近接センサ22により差入状態の検出が行われたかどうかを判定する。装置アンテナ50が差し入れられた場合には、近距離通信用のインピーダンス整合回路27aをアンテナ共用器17と装置アンテナ50とに接続するように、回路切替スイッチ28が切り替わる。これにより、装置アンテナ50が収納容器40内に差し入れられて複数の無線タグTに対し無線通信を行う場合には、装置アンテナ50のインピーダンスをその近距離の通信状態に適合した値とすることができる。
一方、装置アンテナ50が第2位置に切り替えられた状態では、装置アンテナ50は、本体筐体2から直線的に離れる方向へ電磁波を放射可能である。この結果、リーダ1は、該リーダ1から離れた無線タグTに対し、無線通信を行うことができる。
以上のようにして、本実施形態によれば、操作者が装置アンテナ50を収納容器40内に差し入れることができ、かつ、その差入によって装置アンテナ50のインピーダンスが好適な値に調整されるので、収納容器40内の複数の無線タグTに対して円滑に無線通信を行うことができ、情報読み取り性能を向上することができる。また操作者が装置アンテナ50を第1位置から第2位置へ切り替えることで、リーダ1から離れた無線タグTに対しての無線通信を行うこともできる。
また、本実施形態では特に、上記収納容器40内の複数の無線タグTに対し無線通信を行うための第2位置へ装置アンテナ50が切り替えられたことを検出する折曲センサ23を設けている。上記したように、リーダ1から離れた無線タグTに対しての無線通信を行う場合には、装置アンテナ50のインピーダンスのずれはあまり問題とならない。これに対し、装置アンテナ50が収納容器40内の複数の無線タグTに対し無線通信を行う場合には装置アンテナ50のインピーダンスのずれは無視できない。そこで、折曲センサ23が、第2位置へ装置アンテナ50が切り替えられたことを検出したかどうかに応じて、マッチング機構26が装置アンテナ50のインピーダンスの整合制御、具体的には増減制御を行う。これにより、装置アンテナ50が第2位置へ切り替えられず第1位置のままである場合に、装置アンテナ50のインピーダンスを近距離通信用の値とすることが可能となる(図4のステップS30参照)。この結果、操作者が装置アンテナ50を第1位置として収納容器40内に差し入れる際、装置アンテナ50のインピーダンスが近距離通信に好適な値に確実に調整されるので、収納容器40内の複数の無線タグTに対して確実に円滑な無線通信を行うことができる。
また、前述したように、第1位置では、装置アンテナ50は収納容器40内にある無線タグTへの近距離通信に適した状態である。したがって、装置アンテナ50が第1位置にあるにもかかわらず収納容器24に差し入れられずに無線通信が行われるのは、装置アンテナ24の通信特性に合致せず、好ましくない。そこで本実施形態では特に、図4のステップS45で、上記のような不適合状態のまま操作者が誤って無線通信の開始指示を行ったかどうかを判定し、判定が満たされた場合には、ステップS50で所定の警告報知を行う。これにより、操作者に対し、上記の不適合状態であることを確実に認識させることができる。
また、本実施形態では特に、装置アンテナ50は、先端部の幅方向寸法又は厚さ方向寸法が、先端部以外の幅方向寸法又は厚さ方向寸法よりも小さくなるように、構成されている。これにより、無線タグTを設けた物品が収納容器40内に多数詰め込まれている場合でも、操作者が装置アンテナ50を収納容器40内に容易かつ円滑に差し入れることができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、その趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。以下、そのような変形例を順を追って説明する。なお、各図において、上記実施形態と同等の部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略又は簡略化する。
(1)装置アンテナの差し入れが検出された場合にトリガ無しに通信を開始する場合
本変形例では、近接センサ22が装置アンテナ50の上記差入状態を検出したと判定された時点で、操作者によるトリガスイッチ6をオンすること無しに、自動的に装置アンテナ50による無線通信を開始する。
本変形例における無線通信時の制御について図6により説明する。図6において、上記実施形態の図4のフローチャートに、通信開始用の第2フラグF1に関するステップS7、ステップS27、ステップS42の手順が加えられている。すなわち、ステップS5とステップS10との間にステップS7が設けられ、ステップS25とステップS30との間にステップS27が設けられ、ステップS40とステップS5及びステップS45との間にステップS42が設けられている。
上記実施形態と同様、まずステップS5において、制御回路12は、第1フラグを初期化してF=0とした後、新たに設けたステップS7に移る。ステップS7では、制御回路12は、第2フラグF1を初期化しF1=0とする。
その後の、ステップS10、ステップS20、ステップS25は上記実施形態と同様であり、制御回路12は、装置アンテナ50が第2位置に折り曲げられているか否かを判定し、この判定が満たされなかったら装置アンテナ50が収納容器40内に差し入れられているか否かを判定し、この判定が満たされたら第1フラグをF=0とする。ステップS25が終わったら、新たに設けたステップS27へ移る。
ステップS27では、第2フラグF1をF1=1とする。その後、ステップS30、ステップS40は、上記実施形態と同様である。
ステップS40では、制御回路12は、上記実施形態と同様、トリガスイッチ6がオンされたか否かを判定する。トリガスイッチ6がオンされて判定が満たされた場合は、制御回路12は、上記実施形態と同様の、ステップS45と、ステップS50又はステップS100とを実行する。すなわち、第1フラグFが0でステップS45の判定が満たされない場合は、制御回路12はステップS100の通信処理を行い、第1フラグFが1でステップS45の判定が満たされる場合はステップS50で警告報知を行う。その後、このフローを終了する。
一方、ステップS40において、トリガスイッチ6がオンされず判定が満たされない場合は、新たに設けたステップS42に移る。
ステップS42では、制御回路12は、第2フラグF1がF1=1であるか否かを判定する。装置アンテナ50が第2位置へ折り曲げられている場合、及び、装置アンテナ50が第2位置へ折り曲げられていないが収納容器40内にも差し入れられていない場合、F1=0であるので判定が満たされず、ステップS5に戻って、ステップS5以下の手順を繰り返す。
一方、装置アンテナ50が第2位置へ折り曲げられてない状態で収納容器40内に差し入れられている場合は、ステップS27においてF1=1となっているので、ステップS42の判定が満たされ、前述したステップS45に移る。この場合、ステップS27の前のステップS25においてF=0となっているのでステップS45の判定は満たされず、ステップS100の通信処理が実行される。これにより、操作者がトリガスイッチ6をオンすること無しに、自動的に装置アンテナ50による無線通信が開始される。
なお、上記において、ステップS42の手順が各請求項に記載の通信制御手段を構成する。
本変形例によれば、操作者が装置アンテナ50を収納容器40内に差し入れると、別途の操作を必要とせず、装置アンテナ50による無線通信が開始される。この結果、操作者の操作負担を低減し、利便性を向上することができる。
(2)装置アンテナの軸方向長さを可変に構成した場合
上記実施形態では、装置アンテナ50は先細りの角筒状に形成されていて、軸方向長さが固定であったが、軸方向長さを可変にしてもよい。
すなわち、本変形例の装置アンテナ52は、図7(a)に示すように、断面寸法の異なる複数の筒状導体からなるアンテナロッド52a〜52dを伸縮自在に嵌め合わせて構成されている。装置アンテナ52は、最大断面のアンテナロッド52aの箇所でアンテナ支持部51に取り付けられている。装置アンテナ52は、図7(a)に示すように、各アンテナロッド52a〜52dを互いに伸張した最大長から、図7(b)に示すように、各アンテナロッド52a〜52dを互いに伸縮した最短長まで、軸方向長さを複数段、例えば3段階に変化できるようになっている。なお、このように、装置アンテナ52の軸方向長さが3段階に変えられることに対応し、当該装置アンテナ52の軸方向長さを検出する長さセンサ24が設けられている(後述の図8参照)。
本変形例のリーダ1のリーダ本体10は、図8に示すように、マッチング機構26は、上記装置アンテナ52の3段階の長さ変化に対応した3つの近距離通信用のインピーダンス整合回路27a1,27a2,27a3と、遠距離通信用のインピーダンス整合回路27bとを設けている。そして、長さセンサ24による装置アンテナ52の軸方向長さを検出結果に応じ、制御回路12が回路切替スイッチ28に切替制御信号を出力する。回路切替スイッチ28は、近距離通信用のインピーダンスダンス整合回路27a1,27a2,27a3及び遠距離通信用のインピーダンスダンス整合回路27bのうち、いずれか1つをアンテナ共用器17と装置アンテナ52とに択一的に切替接続する。これにより、長さセンサ24により検出された装置アンテナ52の軸方向長さに応じて、装置アンテナ52のインピーダンスが適正な値に整合制御される。
なお、上記においては、操作者が装置アンテナ52を折り曲げず収納容器40内に差し入れて用いるときに長さを複数段階に変化させることを想定し、複数の近距離通信用のインピーダンスダンス整合回路27a1,27a2,27a3を設けたが、これに限られない。逆に、操作者が装置アンテナ52を折り曲げて用いるときに長さを複数段階に変化させることを想定し、複数の遠距離通信用のインピーダンスダンス整合回路を設け、切り替えて用いるようにしてもよい。これに限られない。さらには、近距離から中距離を介し遠距離にかけて多段階に多数のインピーダンスダンス整合回路を設け、それらを適宜切り替えて用いるようにしてもよい。
以上のように、本変形例では、装置アンテナ52の軸方向長さを可変としたので、複数種類の周波数の電磁波を用いる場合でも、各周波数に対応した波長に適合するアンテナ長さを容易に実現することができる。このとき、装置アンテナ52の軸方向長さが変化することでアンテナの電気長が変化するが、マッチング機構26が軸方向長さに応じてインピーダンスを整合させることにより、上記電気長の変化に追従してインピーダンスの値を確実に適合させることができる。
(3)装置アンテナがダイポールアンテナである場合
上記実施形態では、装置アンテナ50は、一端を接地して使用するλ/4モノポールアンテナであったが、非接地のλ/2ダイポールアンテナであってもよい。そのような本変形例の装置アンテナの動作態様を図9に示す。
図9に示すように、本変形例の装置アンテナ54では、周波数λの4分の1に相当する長さの導体からなるアンテナ片54aを、アンテナ支持部51に左右対称となるように取り付けている。アンテナ支持部51は、アンテナ片54aと略同長の長さを有し、リーダ本体10の本体筐体2の前端部に、本体筺体2に対し直立に設けられている。アンテナ片54aは、装置アンテナ54を収納容器40内に差し入れて使用する場合、差し入れしやすいように先細り形状に形成されている。
操作者が装置アンテナ54を手で回転することにより、装置アンテナ54は、本体筐体2に対し前方に向けて直立する図9(a)の第1位置と、本体筐体2に対し横方向に折り曲がって上記第1位置と略直交する図9(b)の第2位置とに切替可能である。
本変形例によれば、ダイポールアンテナを用いる場合でも、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
(4)リーダを据え置き型にした場合
上記実施形態では、無線タグ通信装置として、ガンタイプのリーダ本体10を有する携帯型のリーダ1を示したが、据え置き型のリーダであってもよい。本変形例のリーダを図10に示す。
図10に示すように、本変形例のリーダ1Aは、テーブル状の本体筐体2Aと、装置アンテナ56とを備えている。本体筐体2A内には、装置アンテナ56と接続され、無線通信に関する所定の処理を行う通信回路(図示せず)が備えられている。装置アンテナ56は、本体筐体2Aの上面にアンテナ支持部51によって回転可能に取り付けられている。操作者が装置アンテナ56を手で回転することによって、装置アンテナ56は、本体筐体2Aに対し上方に向けて直立する第1位置と、本体筐体2Aに対し横方向に折り曲がって上記直立位置と略直交する第2位置とに切替可能である。
本変形例のリーダ1Aは、装置アンテナ56が直立する第1位置では、装置アンテナ56に対し収納容器40を上方から押し当て、装置アンテナ56を収納容器40の底部から突き刺して収納容器40内に差し入れる(矢印参照)。これにより、上記実施形態と同様、装置アンテナ56は、収納容器40内に配置された複数の無線タグTと無線通信を行うことができる。
本変形例においては、据え置き型のリーダを用いる場合でも、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
(5)その他
以上においては、主として収納容器40に設けられた孔より装置アンテナ50,52,54,56を収納容器40内に差し入れる場合を例にとって説明したが、これに限られず、収納容器40の蓋を少し開けて隙間を作り、その隙間から装置アンテナを収納容器内に差し入れるようにしてもよい。
また、以上においては、装置アンテナ50,52,54,56が、上記第1位置及び上記第2位置に回転可能に支持されていたが、これに限られない。すなわち、装置アンテナ50,52,54,56を、上記第1位置や第2位置のそれぞれとなるように、本体筐体2,2Aに対し取り付け/取り外し可能に設けてもよい。これらの場合も、上記同様の効果を得る。
以上、本発明の実施形態及び変形例を説明したが、本発明はこれに限られず、以上既に述べた以外にも、上記実施形態や各変形例による手法を適宜組み合わせて利用しても良い。
その他、一々例示はしないが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。
1,1A リーダ(無線タグ通信装置)
2,2A 本体筐体
6 トリガスイッチ(通信指示手段)
10 リーダ本体
22 近接センサ(差入検出手段)
23 折曲センサ(切替検出手段)
24 長さセンサ(長さ検出手段)
26 マッチング手段
40 収納容器
50,52 装置アンテナ
54,56 装置アンテナ
51 切替支持手段
T 無線タグ

Claims (7)

  1. 所定の収納容器内に差し入れ可能に略直線状に構成され、無線タグに対し無線通信を行うための装置アンテナと、
    前記装置アンテナに接続され無線通信に関する所定の処理を行う通信回路を備えた本体筐体と、
    前記本体筐体の端部に設けられ、前記装置アンテナを、前記本体筐体に対し直立する第1位置と前記直立位置に対し略直交する第2位置とに切り替え可能となるように支持する切替支持手段と、
    前記装置アンテナが前記所定の収納容器内への差し入れられた状態を検出する差入検出手段と、
    前記差入検出手段により、前記装置アンテナが前記所定の収納容器内への差し入れられた状態が検出されたかどうかを判定する差入判定手段と、
    前記差入判定手段の判定結果に応じて、前記装置アンテナのインピーダンスを整合制御するためのマッチング手段と、
    を有することを特徴とする無線タグ通信装置。
  2. 前記装置アンテナは、軸方向長さを可変に構成されており、
    前記装置アンテナの前記軸方向長さを検出する長さ検出手段を設け、
    前記マッチング手段は、
    前記長さ検出手段により検出された前記装置アンテナの軸方向長さに応じて、前記装置アンテナのインピーダンスを整合制御する
    ことを特徴とする請求項1記載の無線タグ通信装置。
  3. 前記装置アンテナが前記第2位置へ切り替えられた状態を検出する切替検出手段と、
    前記切替検出手段により、前記装置アンテナが前記第2位置へ切り替えられた状態が検出されたかどうかを判定する切替判定手段と、
    を有し、
    前記マッチング手段は、
    前記切替判定手段の判定結果に応じて、前記装置アンテナのインピーダンスを整合制御する
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の無線タグ通信装置。
  4. 操作者が無線通信の開始を指示可能な通信指示手段と、
    前記切替判定手段により前記切替検出手段が前記装置アンテナの前記第2位置への切り替え状態が検出されなかったと判定され、かつ、前記差入判定手段により前記差入検出手段が前記装置アンテナの前記所定の収納容器内への差し入れられた状態を検出しなかったと判定された場合に、前記通信指示手段により前記無線通信の開始指示があったかどうかを判定する指示判定手段と、
    前記指示判定手段により、前記無線通信の開始指示があったと判定された場合に、所定の警告報知を行う報知手段と、
    を有することを特徴とする請求項3記載の無線タグ通信装置。
  5. 前記装置アンテナは、
    先端部の幅方向寸法又は厚さ方向寸法が、前記先端部以外の幅方向寸法又は厚さ方向寸法よりも小さくなるように、構成されている
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項記載の無線タグ通信装置。
  6. 前記差入判定手段により前記差入検出手段が前記装置アンテナの前記所定の収納容器内への差し入れ状態を検出したと判定された場合に、前記装置アンテナによる無線通信を開始するよう制御する通信制御手段を有する
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項記載の無線タグ通信装置。
  7. 前記本体筐体の下部に位置し、操作者が把持可能な把持部を有する
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項記載の無線タグ通信装置。
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