JP2011188334A - 補聴器 - Google Patents

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Abstract

【課題】補聴器装用者が咀嚼による不快を感じにくい補聴器を提供する。
【解決手段】補聴器1は、入力音を音信号に変換するマイク110と、マイクからの音信号を所定の利得で増幅または圧縮する補聴信号処理部120と、補聴信号処理部からの音信号を出力音に変換するスピーカ190と、補聴器装用者が装用したときに、耳近傍の皮膚に接触する位置に配置される、第1咀嚼検出電極11および第2咀嚼検出電極12と、第1咀嚼検出電極と第2咀嚼検出電極との電位差信号を計測する電位差計測部350と、電位差計測部による電位差信号の時間変動結果から咀嚼動作中であるか否かを推定する咀嚼動作推定部300とを有し、咀嚼動作推定部が咀嚼動作中であると推定した場合に、音信号に咀嚼不快感抑制処理を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は補聴器に関するものである。
例えば特許文献1は、耳穴型補聴器の端部にベント孔と迂回壁を設けることによって、こもり感およびハウリングを低減することを開示している。特許文献1は、ベント孔により閉塞効果(オクルージョン)を低減してこもり感をやわらげ、また、迂回壁によってマイクロホンとベント孔との距離を長くしてハウリングを発生しにくくすると説明している。
特開2008−199193号公報
補聴器を装用して食事すると、食事中は顔の筋肉が動くので、外耳道内で補聴器が位置ずれして補聴器と外耳道表面(皮膚)との隙間が大きくなり、ハウリングが発生しやすい。また、補聴器の閉塞効果により、咀嚼(そしゃく)音がこもって不快に感じること(こもり感)もある。特許文献1では、このような咀嚼による不快感を取り払うことができない。そこで、本発明は、補聴器装用者が咀嚼時に不快を感じにくい補聴器を提供することを目的とする。
そこで、本発明では、顎の動きを検出して補聴器装用者が咀嚼時であるかを推定し、補聴器動作を切り替えることとした。顎の動きの検出の具体例として筋電位を利用し、筋電位の変化検出の具体例として電極を人体に接するように配置した。本発明のある実施形態の補聴器は、入力音を音信号に変換するマイクと、前記マイクからの前記音信号を所定の利得で増幅または圧縮する補聴信号処理部と、前記補聴信号処理部からの前記音信号を出力音に変換するスピーカと、補聴器装用者が装用したときに、耳近傍の皮膚に接触する位置に配置される、第1咀嚼検出電極および第2咀嚼検出電極と、前記第1咀嚼検出電極と前記第2咀嚼検出電極との電位差信号を計測する電位差計測部と、前記電位差計測部による前記電位差信号の時間変動結果から咀嚼動作中であるか否かを推定する咀嚼動作推定部とを有し、前記咀嚼動作推定部が咀嚼動作中であると推定した場合に、前記音信号に咀嚼不快感抑制処理を行い、これにより上記の課題を解決する。
本発明の他の実施形態の補聴器は、入力音を音信号に変換するマイクと、前記マイクからの前記音信号を所定の利得で増幅または圧縮する補聴信号処理部と、前記補聴信号処理部からの前記音信号を出力音に変換するスピーカと、補聴器装用者の顎の動きを検出する咀嚼検出部と、前記咀嚼検出部の検出結果から咀嚼動作中であるか否かを推定する咀嚼動作推定部とを有し、前記咀嚼動作推定部が咀嚼動作中であると推定した場合に、前記音信号に咀嚼不快感抑制処理を行い、これにより上記の課題を解決する。
咀嚼不快感抑制処理には、予め設定された利得よりも低い利得で前記音信号を増幅する処理、ハウリング検出の基準期間を通常よりも短くする処理、およびハウリング抑圧量を通常よりも大きくする処理が含まれる。
本発明の補聴器は、第1咀嚼検出電極と第2咀嚼検出電極との電位差信号の時間変動結果から咀嚼動作中であるか否かを推定し、咀嚼動作中であると推定した場合、音信号に咀嚼不快抑制処理を行うので、補聴器装用者が咀嚼による不快を感じにくい補聴器を構成できる。
本発明の第1の実施形態における補聴器の構成図 本発明の第2の実施形態における補聴器の構成図 咀嚼動作推定部の構成図 本発明の補聴器が耳掛型補聴器である場合の電極配置を説明するための図で、(a)は補聴器の正面図、(b)は補聴器耳掛部における皮膚に接触する面の図 耳における部位を示す正面図 図4の補聴器の装着状態を示す図であり、(a)は正面図、(b)は外耳道における垂直方向の断面図、(c)は外耳道における水平方向の断面図 本発明の補聴器が耳掛型補聴器である場合の電極配置を説明するための図で、(a)は正面図、(b)は補聴器耳掛部における皮膚に接触する面の図 本発明の補聴器が耳穴型補聴器である場合の電極配置を説明するための図で、(a)は背面図、(b)は装着状態で外耳道における垂直方向の側面図、(c)は装着状態で外耳道における水平方向の断面図 補聴器装用者が安静状態の場合における筋電図 補聴器装用者が咀嚼時の場合における筋電図
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態における補聴器1の構成図である。図1に示すように、補聴器1は、入力音を音信号に変換して入力信号を生成するマイク110と、入力信号に増幅または圧縮の信号処理を行って出力信号を生成する補聴信号処理部120と、出力信号から出力音を再生するスピーカ190と、補聴器装用者が補聴器を耳に装着したときに筋電位を測定するための第1咀嚼検出電極11、第2咀嚼検出電極12、基準電極13と、各電極間の電位差を計測する電位差計測部350と、計測した電位差信号から咀嚼動作を推定する咀嚼動作推定部300を有する。補聴信号処理部120は咀嚼動作推定部300に接続されて、周波数分析部123、周波数パワ算出部124、補聴利得算出部126、咀嚼利得調整値算出部127、統合利得算出部130、利得制御部131、および周波数合成部132を有する。
第1の実施形態の補聴器1は、第1咀嚼検出電極と第2咀嚼検出電極との電位差信号の時間変動結果から咀嚼動作中であるか否かを推定し、咀嚼動作中であると推定した場合に、補聴信号処理部120が音信号の利得を通常時よりも下げる咀嚼不快抑制処理を行うので、補聴器装用者の咀嚼によるこもり感を軽減することができる。
以下、補聴器1の動作を説明する。電位差計測部350では、基準電極13に対する第1咀嚼検出電極11の電位と、基準電極13に対する第2咀嚼検出電極12の電位とを計測する。その後、これらの電位を差動増幅器で増幅する事により、電位差信号を生成する。
なお、基準電極13は省略してもよいが、基準電極13を用いると、生体電気信号計測において、様々な雑音、例えば計測システム内で発生する熱雑音や、生体の外部から進入してくる雑音(商用交流電波の誘導、電波など)の影響を軽減することができるという効果がある。
咀嚼動作推定部300は、電位差信号から補聴器装用者が咀嚼動作をしているか、すなわち食事中かを推定する。筋肉を動かすと筋電位が生じるが、食事中は顎の筋肉が動くので、筋電位を測定することによって咀嚼動作をしているか推定する。咀嚼動作推定部300の動作は、後で詳細に説明する。咀嚼動作推定部300は、咀嚼動作の有無を示す信号を出力し、これを咀嚼利得調整値算出部127に入力する。咀嚼動作推定部300は、咀嚼動作が有るか否かを判定して、2種類の異なる信号を出力しても良いし、あるいは、3種類以上の異なる信号、または連続的な信号を用いて、咀嚼動作がどの程度有るか(度合い、確率)を出力しても良い。
次に、補聴信号処理部120の動作を説明する。周波数分析部123は、マイク110からの入力信号を所定時間区分に区切り、時間領域の入力信号を周波数領域信号に変換する。周波数領域に変換する一例としてFFT(Fast Fourier Transform)やサブバンド符号化が挙げられる。周波数パワ算出部124は、周波数領域信号の実部および虚部から、周波数帯域毎のパワ(信号強度)を算出する。パワの算出方法としては、例えば、RMS(Root Mean Square)か、もしくは実部および虚部の2乗したものを和にするだけでもよい。
補聴利得算出部126は、補聴器装用者の聴力レベルの低下、およびダイナミックレンジ(可聴範囲)の狭まりを補償するために、補聴器調整時に、補聴器装用者の聴力レベルに適合するよう非線形な利得特性が設定される。補聴利得算出部126は、この非線形な利得特性に応じてマイク110の入力信号を増幅および圧縮する利得を算出する。ここで、補聴利得算出部126は、非線形関数で増幅および圧縮を行うためにNLC(Non-Liner Compressor)と呼ばれる。
咀嚼利得調整値算出部127には、咀嚼動作推定部300からの信号が入力される。ここで咀嚼利得調整値算出部127は、咀嚼動作推定部300が咀嚼動作でないと推定する場合には、咀嚼利得調整値Gb=0[dB]と算出する。一方、咀嚼動作推定部300が咀嚼動作有りと推定する場合には、通常時の利得と比べて、低周波数帯域、例えば約500Hz以下の周波数帯域を数dB程度低減するよう、咀嚼利得調整値Gbを算出する。Gbは、−3dBから−10dBの範囲の値が好ましい。通常時の利得とは、補聴器の調整時に補聴器装用者ごとに予め設定された利得に基づくものである。特に低周波数帯域は、咀嚼動作時に、閉塞効果によるこもり感のために不快に感じられるので、咀嚼利得調整値算出部127で低周波数帯域の利得を低減することにより、咀嚼動作時のこもり感を軽減することができる。
統合利得算出部130は、補聴利得算出部126からの補聴利得Gnlc[dB]と、咀嚼利得調整値算出部127からの咀嚼利得調整値Gb[dB]とから、下記の式に基づいて統合利得Gを算出する。
G[dB]=Gnlc+Gb
利得制御部131は、入力信号を統合利得Gで増幅する。具体的には、周波数分析部123からの周波数領域の入力信号を周波数区分毎に分割し、統合ゲインGを乗算して増幅することにより、出力信号を生成する処理を行う。周波数合成部132は、増幅された周波数毎の信号を合成する。具体的には、例えばIFFT(Inverse FFT)により、周波数領域の出力力信号を時間領域の出力信号に変換する処理を行う。
なお、補聴信号処理部120がデジタル信号処理の場合は、マイク110と周波数分析部123の間には、アナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変換部が必要である。また、スピーカ190と周波数合成部123との間には、デジタル信号をアナログ信号に変換するD/A変換部が必要であるが、説明を簡略化するために図示していない。
第1の実施形態では、第1咀嚼検出電極11と第2咀嚼検出電極12との電位差信号を求めるために基準電極13を用いたが、生体電気信号計測における雑音の影響が少ない場合や電極面積を十分に広く取れない場合は、基準電極を用いずに、第1咀嚼検出電極と第2咀嚼検出電極とから電位差信号を測定する事も可能である。こうする事で、補聴器の構成が簡易になり、消費電力が少なく、かつ安価な補聴器を提供できる。
(第2の実施形態)
図2は、本発明の第2の実施形態における補聴器2の構成図である。図1の構成要素と同様の構成要素には同じ参照符号を付し、説明を省略する。
図2に示すように補聴器2は、マイク110の入力信号からハウリングが発生しているか否かを検出するハウリング検出部201と、ハウリングが発生した場合にハウリング成分を抑圧するハウリング抑圧部202を有する。ここでハウリング成分とは、スピーカ190からの出力音が、補聴器の入力音として帰還してマイク110で入力信号となった成分である。補聴信号処理部120は、第1の実施形態の補聴信号処理部120と同様でも良いが、咀嚼利得算出部127および統合利得算出部130を省略しても良い。第2の実施形態の補聴器2は、第1咀嚼検出電極と第2咀嚼検出電極との電位差信号の時間変動結果から咀嚼動作中であるか否かを推定し、咀嚼動作中であると推定した場合に、ハウリング検出部201がハウリング検出のための基準期間を短くしてハウリング抑圧部202がハウリング抑圧を行うか、ハウリング抑圧部202がハウリング抑圧量を通常時よりも大きくしてハウリング抑圧を行うので、補聴器装用者の咀嚼動作時に発生しやすいハウリングを抑制できる。
以下、補聴器2を詳細に説明する。ハウリング検出部201の検出方法には、周波数領域上で特定周波数帯域の信号パワが突出して大きいかどうかで判断する方法や、時間領域での信号パワが大きくなる速度から判断する方法等がある。ハウリング検出を時間領域で行う場合には、所定の時間区間を基準期間とし、この基準期間内での狭帯域成分における信号パワの成長速度を見る。咀嚼動作が有る場合には、外耳道内壁と補聴器外耳道部(例えば、イヤーモールドやイヤーチップ)に咀嚼動作の度に隙間が生じ、その結果外耳道内にあるスピーカ190の出力音がマイク110に戻ってくる帰還利得が大きくなり、基準期間における信号パワの成長速度が、通常時と比べて速くなる。
従って、ハウリング検出部201において、ハウリング検出を行うための基準期間を通常時と比べて短く設定することより、補聴器装用者が咀嚼動作時にハウリング発生を早い段階で検出でき、ハウリング抑圧部202がハウリング抑圧処理を早い段階で行うことができる。ここで、通常時の基準期間は、補聴器の調整時に予め決められたもので、例えば250msecである。また、本実施形態において、通常時よりも基準時間を短く設定するとは、通常時の半分程度、125msec程度に設定するのが好ましい。ハウリング抑圧部202がハウリング抑圧処理を早い段階で行うことにより、結果としてハウリング発生頻度を低減することができる。
次に、ハウリング抑圧部202の処理方法を説明する。ハウリング抑圧部202は、ハウリング検出部201の検出結果に基づいて、入力信号に含まれるハウリング成分を抑圧した信号を生成する。具体的には、入力信号に含まれるハウリング成分を推定して、その信号と逆位相の信号を生成して、入力信号と合成することにより、ハウリング成分だけを抑圧する。
なお、ハウリング抑圧部202はさらに、咀嚼動作推定部300の咀嚼動作の度合いを参照してハウリング抑圧処理を変更し、ハウリング発生頻度を低減することも可能である。具体的には、ハウリング抑圧部202は、ハウリング成分に対して生成した逆位相信号を、通常時(補聴器の種類等によって予め設定されたもの)と比べて約1.2倍から約1.3倍増大させて、入力信号に合成する。咀嚼動作時に成長速度が速いハウリング成分に対して、より大きな抑圧量を加える事により、結果としてハウリング発生頻度を低減することができる。
本実施形態の改変例として、ハウリング抑圧のためにハウリング抑圧部202を用いずに、補聴信号処理部120が、ハウリング成分のピーク周波数に対する利得を低減することにより、ハウリングを抑圧してもよい。ハウリングが発生する周波数帯域とは、補聴器装用者の頭部形状、空間伝達特性、周囲音により異なるが、周波数としては1kHzから7kHzにピークを持つ場合が多い。従って、このハウリング成分のピーク周波数に対する利得を低減することにより、ハウリングを抑圧できる。すなわち、補聴信号処理部120中の咀嚼利得調整値算出部127は、入力信号にハウリング成分が含まれる場合には、ハウリングが発生しているピーク周波数を測定し、そのピーク周波数が含まれる周波数帯域の利得を低減する。低減量は例えば約10dBである。
第1の実施形態の補聴器1は咀嚼動作時のこもり感を低減でき、第2の実施形態の補聴器2は咀嚼動作時のハウリングを抑制できる。第1の実施形態と第2の実施形態とは、別々に実施することもできるし、両方を組み合わせて同時に実施することもできる。
以下、上記第1および第2の実施形態の補聴器に共通に適用される構成要素について、説明する。
図3は咀嚼動作推定部300の構成図である。咀嚼動作推定部300は、電位差信号における雑音を除去するために設置する低域通過フィルタ301と、電位差信号の振幅を閾値と比較する振幅判定部302と、電位差信号の周波数成分に分解する周波数分析部305と、その周波数成分と閾値を比較する周波数判定部306と、振幅判定と周波数判定から咀嚼動作の度合いを判定する咀嚼動作判定部308を有する。
咀嚼動作推定部300には、電位計測部350から出力される電位差信号が入力される。この電位差信号について図9および図10を用いて説明する。図9は補聴器装用者が安静状態の場合における電位差信号(筋電位)の測定結果(筋電図)を示す。図9のグラフは横軸が時間を表しており、単位はサンプル数であり、サンプリング周波数200Hzで取得して、時間は10秒間である。縦軸は第1咀嚼検出電極と第2咀嚼検出電極との電位差を表し、単位は[μV]である。
筋電図について簡単に説明する。筋肉は複数の筋線維からなる。筋電図は、筋線維から発生する活動電位を捉えたものである。筋肉が収縮する際、各筋線維より活動電位が発生し、1つ1つの筋線維から発生した活動電位は容積伝導により電極に向けて伝搬する。筋電図に表現される波形は、電極に到達した時点でのすべての活動電位を合計したものとなる。
図9の測定結果は、基準電極、第1咀嚼検出電極、および第2咀嚼検出電極を、後述の図7のように配置した場合のものである。図9より、安静時は電位差の振幅が約20[μV]以内に収まり、振幅が小さく、電位差の時間変動が比較的小さいことがわかる。図10は、補聴器装用者が咀嚼状態である場合の電位差信号の測定結果(筋電図)を示す。グラフの横軸と縦軸は図9と同じである。図10より、咀嚼時は、電位差の振幅が安静時と比べて大きく、電位差が時間軸方向に周期的に変動していることがわかる。咀嚼動作は、顎を噛締める動作と顎を開けた動作とを一定のリズムで繰り返す動作であるため、顔面の咬筋は周期的に収縮する。顔面の咬筋が周期的に収縮すると、筋電位が周期的に発生するので、図10のように電位差が時間軸方向に周期的に変動する。図9および図10より、閾値以上の電位差が周期的に観測された場合に咀嚼動作中であると推定できることが分かる。
次に図3の咀嚼動作推定部300の処理の流れを説明する。低域通過フィルタ301には、電位差計測部350(図1、図2参照)から、図9および図10を参照して説明した電位差信号が入力される。電極の皮膚に対する接触が不安定である場合、電位差信号に雑音が付加され、正しい筋電位を計測できないことがある。このため、低域通過フィルタ300を用いて、雑音成分を除去して咀嚼動作推定の検出精度を向上させることが好ましい。また、低域通過フィルタを設けるかわりに電位差信号の包絡線を算出する処理を行うことにより、さらに雑音を除去することもできる。振幅判定部302では、振幅方向に閾値を設け、電位差信号がこの閾値を超過するかどうかを判定する。
なお、咀嚼以外で比較的大きな筋電位が発生する動作に、笑う動作がある。人が笑う場合には、頬の筋肉を、口角を上げる方向に動かすのが主な動作であるが、この場合でも耳周辺にも大きな筋電位が発生する。ここで、咀嚼動作と笑い動作を識別する方法を説明する。咀嚼は大きな筋電位の振幅と小さな筋電位の振幅が時間軸上で交互に現れ、これが咀嚼した回数繰り返される。一方、笑いは、人が笑っている時間は大きな筋電位の振幅となるが、大きな筋電位の振幅と小さな筋電位の振幅が時間軸上で交互に現れる事は無いと考えてよい。この違いに着目すれば咀嚼と笑いとを識別する事ができ、笑う動作を咀嚼動作として誤検出することを低減でき、より正確な咀嚼動作推定ができる。周波数分析部305は、入力される電位差信号を所定時間区分に区切り、時間領域の入力信号を周波数領域信号に変換する。周波数領域に変換する一例としてFFTやサブバンド符号化等がある。
周波数判定部306は、周波数分析部305で周波数分析を行った各周波数帯域の信号強度を判定する。以下、咀嚼動作を判定するために、どの周波数成分に着目すればよいかを説明する。本発明は補聴器であるため、サンプリング周波数を出来るだけ低減して、消費電力を抑えることが好ましい。咀嚼動作の周期を考えると、老若男女を問わず早い人で1秒間に約2回、また高齢者などゆっくりの人で1秒間に約0.5回の周期で、顎の開閉動作を繰り返している。この顎の開閉動作の繰返し周期に着目すると、周波数判定部306では、周波数成分として0.5[Hz]から2[Hz]に着目して、この周波数成分が含まれる周波数帯域の信号強度を、所定閾値と比較する事により、咀嚼動作を識別する事が可能となる。この咀嚼動作の周期性は、図10における筋電位波形からも確認する事が出来る。以上説明したように、周波数判定部306が0.5[Hz]から2[Hz]の範囲という比較的狭い周波数帯域の信号強度を判定することにより、サンプリング周波数を低減し、結果として補聴器の消費電力を小さくできる。
咀嚼動作判定部308では、振幅判定部302および周波数判定部306の判定結果から、咀嚼動作の度合いを算出する。具体的には、振幅判定部302は、所定の時間(例えば2秒間)において、電位差信号が所定閾値を超過する状態と、電位差信号が所定閾以下となる状態とが切替る回数を計測し、この回数が所定回数(例えば2回)以上発生すれば、咀嚼状態と判断する。また、周波数判定部306は、電位差信号の0.5[Hz]から2[Hz]の範囲を少なくとも含む周波数帯域で、振幅が所定閾値を超過した場合に、咀嚼動作と判断する。咀嚼判定部308は、振幅判定部302と周波数判定部306のいずれかもしくは両方が、上述の条件を満足した場合に、咀嚼状態と判断する。
ここで、咀嚼判定部308は、咀嚼動作の度合いを、咀嚼動作か否かの2種類として判断する例を説明したが、3種類以上の状態として出力しても良い。例えば、周波数判定部306が、電位差信号の0.5[Hz]から2[Hz]の範囲を少なくとも含む周波数帯域で振幅と所定閾値を比較し、振幅が所定閾値を超過している場合は、咀嚼状態と判断する。一方、周波数判定部306は、振幅が所定閾値未満の場合は、所定閾値に対する振幅の比率を算出し、これを咀嚼動作の度合い(確率)とする。これにより、咀嚼判定部308は、咀嚼動作の度合いを3種類以上、もしくは連続値として出力することができる。これにより、咀嚼動作推定に基づく信号処理を時間軸方向に滑らかに変化させることができ、また、仮に咀嚼判定部308が咀嚼動作を誤検出した場合でも、信号処理の誤動作の影響を低減できる。
なお、図3では振幅判定部302と周波数判定部306の両方を用いる構成としたが、どちらか一方の構成とすれば、補聴器の演算量、すなわち消費電力を削減することができる。また、振幅判定部302で使用する振幅に対する閾値、および周波数判定部306で使用する判定する周波数成分の設定や、その周波数成分を含む周波数帯域に対する信号強度への閾値は、補聴器装用者ごとに調整された値を設定することが好ましい。より正確な咀嚼動作推定を行うことができるからである。これらの閾値や設定値は、補聴器を調整する際に使用する補聴器調整装置(図示せず)を用いて設定することがでる。
次に、図4から図8を参照しながら、第1および第2の実施形態の補聴器1,2の電極配置を説明する。以下の説明で、補聴器の正面とは、補聴器装用者が補聴器を耳に付けた状態で耳穴が正面に見える面であると定義する。
図4および図6〜図8では、電極配置を明確にするために、図における電極位置を斜線で表わしている。図4は、耳掛型補聴器である場合の補聴器1,2の外観図の一例である。図4(a)は正面図、図4(b)は補聴器耳掛部における耳介と頭皮とに接触する面の図である。周囲の音はマイク音孔401を通して、マイク(図4には図示せず)で収音する。マイクは、周囲の音を音信号に変換し、その音信号に信号処理を行う。第1咀嚼検出電極11を外耳道内部に、第2咀嚼検出電極12を補聴器本体のある耳掛部で耳介上部の皮膚にあたる面に、また基準電極13を耳掛部で耳介後側の皮膚にあたる面に配置し、筋電位を計測する。
信号処理を行った音信号は、耳介上部にある補聴器耳掛部にあるイヤフック402および、電線450を経由し、スピーカ190へ伝送する。スピーカ190は、受信した音信号を出力音に変換し、補聴器装用者に出力音を伝える。スピーカ190を外耳道内で保持するために、スピーカ190と外耳道との間に弾性のある材料で作成したイヤチップ480を備える。
次に、第1咀嚼検出電極11、第2咀嚼検出電極12および基準電極13について説明する。図4(a)に示す通り、第1咀嚼検出電極11を外耳道内部に、第2咀嚼検出電極12を耳介上部に配置している。第1咀嚼検出電極11と第2咀嚼検出電極12とは、上下方向に離間して配置することが好ましい。咀嚼動作を推定するためには、顔面の筋肉の中で、顎を動作させる咬筋の動きを見る必要がある。この咬筋は、顔面における頬部分で上下方向に伸びて存在し、上顎と下顎を接続している。この咬筋の動作による筋電位を計測するためには、電極を上下方向に離間した位置に配置する事により、筋電位を大きく測定できるので、高い精度で咀嚼動作を推定できる。なお、第1咀嚼検出電極11および第2咀嚼検出電極12の配置は、筋電位を測定できれば上記に限られない。さらに、図4(a)に示すように第1咀嚼検出電極11および第2咀嚼検出電極12を配置すれば、従来の耳掛型補聴器の形状を変更する事がないので、審美性を維持できる。
基準電極13は、耳掛部の下部分に配置することが好ましい。基準電極13を、第1咀嚼検出電極11および第2咀嚼検出電極12からできるだけ離間することによって、電位差の測定誤差を低減し、正確な筋電位測定を行い、咀嚼動作推定の精度を高めることができる。
さらに、第1咀嚼検出電極1と第2咀嚼検出電極12と基準電極13の形状は、補聴器耳掛部における皮膚に接触する面において、皮膚に接触しやすい方向に略凸形状としている。電極位置を略凸形状とすることにより、電極が皮膚に対して安定接触する事が可能となり、耳介形状などの個人差を吸収し、また補聴器装用者が動いた場合でも安定して測定する事が可能となる。
図4(b)は、補聴器耳掛部における皮膚に接触する面の図である。ここで、第2咀嚼検出電極12と基準電極13は、補聴器耳掛部における皮膚に接触する面で、左右に伸びた形状としてる。この形状により、補聴器耳掛部を耳に装着した場合に、第1咀嚼検出電極11と第2咀嚼検出電極12と基準電極13が、耳介上部において頭皮側の皮膚と耳介側の皮膚との両方に接触する事が可能となり、耳介形状などの個人差を吸収し、電極を皮膚に安定に接触させることができる。さらに、補聴器耳掛部の電極配置を右耳用と左耳用とで同じ形状とすることにより、補聴器の製造コストをより安価にできる。
ここで、人体の耳を体外方向から見える部分について、図5を用いて簡単に説明する。図5は、耳介の一例の正面図である。耳介(pinna)910とは、頭部の両側にあって、外耳道920を囲んでいる貝殻状の突起である。耳輪(helix)901は、耳介910において耳珠902と対向する側の外周部分のやわらかな隆起した部分のことである。耳珠(Tragus)902は、外耳道920の入口にあるでっぱりのことである。外耳道(ear canal)920は、耳穴の入口から鼓膜に達する略S字状の管である。耳垂(earlobe)903は、耳たぶのことであり、耳の下に垂れ下がったやわらかな部分のことである。耳輪脚(crus of helix)905は、耳輪901が外耳道上部まで延長して隆起している部分である。また、耳甲介(concha)904は、外耳道920の入口にある窪み部分の事である。
図6は、図5の補聴器1,2を補聴器装用者に装着した状態を示す図である。図6(a)は正面図、図6(b)は外耳道における垂直方向の断面図で体後方から見た図であり、図6(c)は外耳道における水平方向の断面図で上方から見た図である。図6(a)に示すように、補聴器耳掛部は耳介上部に配置され、スピーカ190およびイヤチップ480が外耳道920に保持される。
図6(b)、(c)に示すように、第1咀嚼検出電極11は、外耳道内壁の後ろ側の面に接触する様に配置することが好ましい。外耳道内壁の前側の面は、顎間接が動くたびに皮膚形状が若干変形するが、外耳道内壁の後ろ側の面は、顎間接が動いた場合でも、前側と比較して、動きが少ない。したがって、第1咀嚼検出電極11を外耳道内壁の後ろ側に接触する位置に置く事により、電極を皮膚に安定して接触することができ、補聴器装用者が動いた場合にも、安定的に咀嚼運動を推定することができる。
図6(b)に示すように、第1咀嚼検出電極11の形状は、外耳道に対して鼓膜側の電極幅よりも、体外側の電極幅を広くすることが好ましい。この第1咀嚼検出電極11の形状により、外耳道内で電極を安定的に皮膚に接触することができる。また、外耳道形状の個人差の影響を少なくすることができ、安定した咀嚼動作推定が可能になる。
図6では、補聴器を耳に装着した状態で第1咀嚼検出電極11を外耳道内に配置する場合を説明したが、この電極配置は、RIC(Receiver In Canal)型と呼ばれるスピーカ190を外耳道内に保持するタイプの耳掛型補聴器に特に好適である。RIC型補聴器ではスピーカ190が外耳道内にあるため、第1咀嚼検出電極11の近くまで電気部品が配置されるので、機器開発が容易になるからである。
図7は、耳掛型補聴器である場合の補聴器1,2の外観図の他の例である。図7(a)は正面図、図7(b)は補聴器耳掛部における皮膚に接触する面の図である。図7の補聴器は図4の耳掛型補聴器と同様であるが、電極配置が異なる。
図7の補聴器1,2では、第1咀嚼検出電極31、第2咀嚼検出電極32、および基準電極33の電極全てを耳掛部に配置している。基準電極33をはさんで、上下方向に離間した位置にそれぞれ、第1咀嚼検出電極31と第2咀嚼検出電極32とを配置する。
図7の補聴器1,2では、マイクや信号処理部だけでなく、スピーカ190も耳掛部に含んでおり、スピーカ190の出力音を音導チューブ450を介して、外耳道内に配置したイヤチップ580を介して、補聴器装用者に出力音を伝える。図7の補聴器1,2では、第1咀嚼検出電極31、第2咀嚼検出電極32、および基準電極33を含め、全ての電気部品を耳掛部に集約することができるので、補聴器の機器構成が簡単になり、図4の耳掛型補聴器よりも補聴器を安価にできる。
第1咀嚼検出電極31、第2咀嚼検出電極32、基準電極33の電極幅は、補聴器を耳に装用した状態で上下方向に狭くすることが好ましい。例えば、各電極31,32,33の電極幅を、第1咀嚼検出電極31と基準電極33との距離、および、第2咀嚼検出電極32と基準電極33との距離よりも小さくする。電極幅を狭くすることにより、各電極間の距離を離間でき、咬筋による筋電位変化の測定精度を高めることができる。
図8は、耳穴型補聴器である場合の補聴器1,2の外観図の一例である。図8(a)は耳穴型補聴器を鼓膜側から見た背面図、(b)は補聴器装用者が補聴器を装着した状態での外耳道における垂直方向の側面図、(c)は補聴器装用者が補聴器を装着した状態での外耳道における水平方向の断面図である。
耳穴型補聴器1,2は、その本体内部にマイク、信号処理部、スピーカ等を備え、スピーカの出力音を、スピーカ音孔601を介して補聴器装用者に伝える。また、図8(a)に示すように、その表面に第1咀嚼検出電極51、第2咀嚼検出電極52、基準電極53を備える。また、閉塞効果によるこもり感を低減するためのベント602(空気孔)を有する。
第1咀嚼検出電極51は外耳道内壁の下面の皮膚に接触する位置に配置し、第2咀嚼検出電極52は外耳道内壁の上面の皮膚に接触する位置に配置し、第1咀嚼検出電極51と第2咀嚼検出電極52とを上下方向に離間した位置に配置する。この電極配置にすることで、咬筋の筋電位の測定精度が向上し、咀嚼動作の推定精度を高くすることができる。基準電極53は外耳道内壁の後ろ側の面の皮膚に接触する位置に配置する。これにより、基準電極53と第1咀嚼検出電極51との離間距離、および基準電極53と第2咀嚼検出電極52との離間距離を十分に確保でき、筋電位測定時における雑音を低減できる。耳穴型補聴器の場合、補聴器が耳穴部しか存在しないため、図8の電極配置とすることにより審美性を確保できる。
第1咀嚼検出電極51、第2咀嚼検出電極52、および基準電極53は、電極面の角に曲率をつけることが好ましい。これにより、補聴器装用者が補聴器を装用する時、および補聴器を外す時に、電極面の角で皮膚を傷つけてしまうのを防止できる。これは図4および図7の補聴器1,2にも適用することが好ましい。
上記の説明では、筋電位を用いて咀嚼動作を検出する場合を説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、補聴器を装用した場合に、顎関節の付け根付近と接触する部分にひげのような線状のひも(例えばピアノ線)を取り付け、ひもの根元にスイッチング接点端子を設けて、咀嚼動作を検出してもよい。あるいは、RICタイプの補聴器のチューブワイヤーを、補聴器装用者のもみ上げ付近に接するように湾曲させて、チューブワイヤーの動きを検出し、咀嚼動作を検出してもよい。すなわち、上記のような手段で補聴器装用者の顎の動きを検出する咀嚼検出部と、この咀嚼検出部の検出結果から咀嚼動作中であるか否かを推定する咀嚼動作推定部とを補聴器に設け、咀嚼動作推定部が咀嚼動作中であると推定した場合に音信号に咀嚼不快感抑制処理を行うよう、補聴器を構成しても良い。
本発明によると、補聴器装用者が咀嚼による不快を感じにくくなるので、様々なタイプの補聴器に広く適用可能である。
11 第1咀嚼検出電極
12 第2咀嚼検出電極
13 基準電極
31 第1咀嚼検出電極
32 第2咀嚼検出電極
33 基準電極
51 第1咀嚼検出電極
52 第2咀嚼検出電極
53 基準電極
110 マイク
120 補聴信号処理部
123 周波数分析部
124 周波数パワ算出部
126 補聴利得算出部
127 咀嚼利得調整値算出部
130 統合利得算出部
131 利得制御部
132 周波数合成部
190 スピーカ
300 咀嚼動作推定部
301 低域通過フィルタ
302 振幅判定部
305 周波数分析部
306 周波数判定部
308 咀嚼動作判定部
350 電位差計測部
201 ハウリング検出部
202 ハウリング抑圧部
400 耳掛型補聴器
401 マイク音孔
402 イヤーフック
450 電線
480 イヤーチップ
500 耳掛型補聴器
502 イヤーフック
550 音導チューブ
580 イヤーチップ
600 耳穴型補聴器
601 スピーカ音孔
602 ベント
901 耳輪
902 耳珠
903 耳垂
904 耳甲介
905 耳輪脚
910 耳介
920 外耳道

Claims (10)

  1. 入力音を音信号に変換するマイクと、
    前記マイクからの前記音信号を所定の利得で増幅または圧縮する補聴信号処理部と、
    前記補聴信号処理部からの前記音信号を出力音に変換するスピーカと、
    補聴器装用者が装用したときに、耳近傍の皮膚に接触する位置に配置される、第1咀嚼検出電極および第2咀嚼検出電極と、
    前記第1咀嚼検出電極と前記第2咀嚼検出電極との電位差信号を計測する電位差計測部と、
    前記電位差計測部による前記電位差信号の時間変動結果から咀嚼動作中であるか否かを推定する咀嚼動作推定部とを有し、
    前記咀嚼動作推定部が咀嚼動作中であると推定した場合に、前記音信号に咀嚼不快感抑制処理を行う、補聴器。
  2. 前記第1咀嚼検出電極および前記第2咀嚼検出電極は、前記補聴器装用者が補聴器を装用したときに上下方向 に離間した位置に配置される、請求項1に記載の補聴器。
  3. 前記咀嚼動作推定部が咀嚼動作中であると推定した場合に、予め設定された利得よりも低い利得で前記音信号を増幅する、請求項1または2に記載の補聴器
  4. 前記マイクからの音信号の基準期間における変動からハウリングを検出するハウリング検出部と、
    前記ハウリング検出部がハウリングを検出した場合に、所定のハウリング抑圧量でハウリング抑圧処理を行うハウリング抑圧部とを有し、
    前記咀嚼動作推定部が咀嚼動作中であると推定した場合に、前記ハウリング検出部は前記基準期間を短くするか、前記ハウリング抑圧部は前記所定のハウリング抑圧量を大きく する、請求項1から3のいずれかに記載の補聴器。
  5. 前記咀嚼動作推定部は、閾値を超える前記電位差信号が周期的に発生する場合に咀嚼動作中であると推定する、請求項1から4のいずれかに記載の補聴器。
  6. 補聴器装用者が装用したときに、耳近傍の皮膚に接触する位置で、かつ、前記第1咀嚼検出電極と前記第2咀嚼検出電極とから離間した 位置に配置される基準電極を有し、
    前記電位差計測部は、前記基準電極に対する前記第1咀嚼検出電極の電位および、前記基準電極に対する前記第2咀嚼検出電極の電位から、前記第1咀嚼検出電極と前記第2咀嚼検出電極との前記電位差信号を計測する、請求項1から4のいずれかに記載の補聴器。
  7. 前記第1咀嚼検出電極は外耳道内部に接触する位置に配置され、
    前記第2咀嚼検出電極は耳介上部に接触する位置に 配置され、
    前記基準電極は耳介後部に接触する位置に配置され、
    耳掛型である、請求項1から5のいずれかに記載の補聴器。
  8. 前記第1咀嚼検出電極は耳介後部に接触する位置に配置され、
    前記第2咀嚼検出電極は耳介上部に接触する位置に配置され、
    前記基準電極は耳介後部と耳介上部との中間に接触する位置に配置され、
    耳掛型である、請求項1から5のいずれかに記載の補聴器。
  9. 前記第1咀嚼検出電極は外耳道内部の下面に接触する位置に配置され、
    前記第2咀嚼検出電極は外耳道内部の上面に接触する位置に配置され、
    前記基準電極は外耳道内部の後面に接触する位置に配置され、
    耳穴型である、請求項1から5のいずれかに記載の補聴器。
  10. 入力音を音信号に変換するマイクと、
    前記マイクからの前記音信号を所定の利得で増幅または圧縮する補聴信号処理部と、
    前記補聴信号処理部からの前記音信号を出力音に変換するスピーカと、
    補聴器装用者の顎の動きを検出する咀嚼検出部と、
    前記咀嚼検出部の検出結果から咀嚼動作中であるか否かを推定する咀嚼動作推定部とを有し、
    前記咀嚼動作推定部が咀嚼動作中であると推定した場合に、前記音信号に咀嚼不快感抑制処理を行う、補聴器。
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