JP2011187521A - レーザ光源の校正装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】校正装置1は、基準レーザ光源2と、対象レーザ光源3と、基準レーザ光源2、及び対象レーザ光源3から出射されるレーザ光の光軸を一致させて出力する光学系4と、光学系4から出力されるレーザ光を電気信号に変換して周波数を測定する周波数カウンタ5と、周波数カウンタ5のゲート信号を生成するゲート信号生成手段6とを備える。ゲート信号生成手段6は、基準レーザ光源2における変調信号の変調周波数と、対象レーザ光源3における変調信号の変調周波数との差に相当する周期を検出する周期検出部61と、周期検出部61にて検出される周期に同期する周波数カウンタ5のゲート信号を生成する信号生成部62とを備える。
【選択図】図1
Description
特許文献1に記載のレーザ装置(レーザ光源)の校正方法では、基準レーザ(基準レーザ光源)と、校正対象レーザ(対象レーザ光源)と、2つのミラー(光学系)と、周波数カウンタとしてのディテクタ、及びカウンタとを備え、校正対象レーザの周波数を校正している。
レーザ光源の校正装置100は、図8に示すように、基準レーザ光源110と、対象レーザ光源120と、光学系130と、周波数カウンタ140とを備え、対象レーザ光源120の周波数を校正するものである。
光学系130は、基準レーザ光源110から出射されるレーザ光L1を反射させるミラー131と、レーザ光L1の一部を反射させるとともに、対象レーザ光源120から出射されるレーザ光L2の一部を透過させることによって、レーザ光L1,L2の光軸を一致させて出力するハーフミラー132とを備える。なお、図8では、レーザ光の光路を実線で示している。
カウンタ部142は、入力されるゲート信号(図8中矢印G)に応じたゲート時間内におけるビート信号のパルス数をカウントすることでビート周波数を測定する。
したがって、レーザ光L1の中心周波数が既知であれば、周波数カウンタ140にて測定されるビート周波数に基づいて、レーザ光L2の中心周波数を校正することができる。
ここで、基準レーザ光源110には、周波数安定度の高いレーザ光源を用いる必要があるので、例えば、所定の中心周波数を有するレーザ光を所定の変調信号で変調して出射するヨウ素安定化レーザ光源が用いられている。
ヨウ素安定化レーザ光源で構成される基準レーザ光源110は、図9に示すように、変調信号M1にてレーザ光を変調することでヨウ素の飽和吸収線を検出してレーザ光L1の中心周波数を安定化して出射しているので、レーザ光L1には変調信号M1が重畳されている(図9(C)参照)。なお、図9では、レーザ光L1の中心周波数をf1とし、変調信号M1の変調幅をMw1とし、変調信号M1の変調周波数をMf1としている。
さらに、図10、及び図11では、レーザ光L1の中心周波数をf1とし、レーザ光L2の中心周波数をf2とし、変調信号M1を以下の式(1)とし、変調信号M2を以下の式(2)としている。
M2=Mw2・sin(2πMf2+Mθ2) ・・・・・(2)
しかしながら、変調信号M1,M2の変調幅Mw1,Mw2、変調周波数Mf1,Mf2、及び位相Mθ1,Mθ2が一致していない状態では、図11(B)に示すように、ビート周波数は変動して一定とならないので、周波数カウンタ140による測定結果にばらつきが生じ、対象レーザ光源120の周波数を適切に校正することができないという問題がある。
また、他の方法として、周波数カウンタ140のゲート時間を十分に長くすることで周波数カウンタ140による測定結果のばらつきを抑制することが考えられる。
本発明によれば、校正装置は、周期検出部と、信号生成部とを備えるので、基準レーザ光源の変調信号を対象レーザ光源の変調信号として用いることなく、簡素な構成で対象レーザ光源の周波数を適切に校正することができる。また、ゲート信号は、周期検出部にて検出される周期、すなわち基準レーザ光源における変調信号の変調周波数と、対象レーザ光源における変調信号の変調周波数との差に相当する周期に同期しているので、校正装置は、ビート周波数の変動に同期してビート周波数を測定することができる。したがって、校正装置は、周波数カウンタによる測定結果のばらつきを抑制することができるとともに、前述の周波数カウンタのゲート時間を十分に長くする方法と比較して適切なゲート時間を設定することができる。
図1は、本発明の一実施形態に係るレーザ光源の校正装置1を示すブロック模式図である。
レーザ光源の校正装置1は、図1に示すように、校正の基準となるレーザ光を出射する基準レーザ光源2と、校正の対象となるレーザ光を出射する対象レーザ光源3と、基準レーザ光源2、及び対象レーザ光源3から出射されるレーザ光の光軸を一致させて出力する光学系4と、光学系4から出力されるレーザ光を電気信号に変換して周波数を測定する周波数カウンタ5と、周波数カウンタ5のゲート信号を生成するゲート信号生成手段6とを備える。この校正装置1は、周波数カウンタ5による測定結果、すなわち基準レーザ光源2、及び対象レーザ光源3の周波数の差(ビート周波数)に基づいて、対象レーザ光源3の周波数を校正するものである。
光学系4は、基準レーザ光源2から出射されるレーザ光L1を反射させるミラー41と、レーザ光L1の一部を反射させるとともに、対象レーザ光源3から出射されるレーザ光L2の一部を透過させることによって、レーザ光L1,L2の光軸を一致させて出力するハーフミラー42とを備える。なお、図1では、レーザ光の光路を実線で示している。
周波数カウンタ5は、光学系4から出力されるレーザ光L3(ビート信号)を電気信号に変換する変換部51と、ビート信号の周波数(ビート周波数)を測定するカウンタ部52とを備える。
カウンタ部52は、ゲート信号生成手段6にて生成されるゲート信号に応じたゲート時間内におけるビート信号のパルス数をカウントすることでビート周波数を測定する。
そして、図2(A)は、横軸を0〜0.45sとした図であり、図2(B)は、横軸を0〜0.02sとした図である。すなわち、図2(B)は、図2(A)の一部を拡大した図である。
ビート周波数は、図2(A)に示すように、0.2sの周期(1/|Mf1−Mf2|)の長い周期の変動を±0.5MHz(±|Mw1−Mw2|)〜±13.5MHz(±|Mw1+Mw2|)の範囲で繰り返している。
また、ビート周波数は、図2(B)に示すように、1/Mf2の周期の短い周期の変動を繰り返している。
領域R1では、ビート周波数は、図3(A)に示すように、中心周波数|f1−f2|に対して、±|Mw1−Mw2|の範囲で1/Mf2の周期の変動を繰り返している。また、領域R2では、ビート周波数は、図3(B)に示すように、中心周波数|f1−f2|に対して、±|Mw1+Mw2|の範囲で1/Mf2の周期の変動を繰り返している。
周期検出部61は、レーザ光L1の中心周波数f1と、レーザ光L2の中心周波数f2との差に相当する周波数の搬送波信号に基づいて、ビート信号に基づく電気信号を周波数変調方式で復調するFM復調器611と、基準レーザ光源2における変調信号M1の変調周波数Mf1と、対象レーザ光源3における変調信号M2の変調周波数Mf2のうち、いずれか高いほうの周波数の搬送波信号に基づいて、FM復調器611にて復調される復調信号を振幅変調方式で復調するAM復調器612とを備える。
ビート周波数の変動(図4(A)参照)は、前述したように、周波数(|f1−f2|)の信号(図4(B)参照)を1/|Mf1−Mf2|の長い周期と、1/Mf2の短い周期とを有し、±|Mw1−Mw2|〜±|Mw1+Mw2|の範囲で変動する信号(図4(C)参照)で周波数変調したものと考えることができる。言い換えれば、レーザ光L1の中心周波数f1と、レーザ光L2の中心周波数f2との差に相当する周波数の搬送波信号(図4(B)参照)に基づいて、ビート信号に基づく電気信号を周波数変調方式で復調することによって、ビート周波数の大きな変動の周期と同一の周期(1/|Mf1−Mf2|)を有する信号(図4(C)参照)を復調することができる。
FM復調器611にて復調される復調信号(図5(A)参照)は、振幅A1〜A2の範囲で1/Mf2の周期の変動を繰り返している。したがって、変調周波数Mf2と同一の周波数で振幅A1の信号(図5(B)参照)、すなわち変調周波数Mf1と、変調周波数Mf2のうち、いずれか高いほうの周波数の信号を所定の変調信号(図5(C)参照)で振幅変調したものと考えることができる。言い換えれば、変調周波数Mf2と同一の周波数で振幅A1の搬送波信号(図5(B)参照)に基づいて、FM復調器611にて復調される復調信号を振幅変調方式で復調することによって、ビート周波数の大きな変動の周期と同一の周期(1/|Mf1−Mf2|)を有し、振幅をA2とする信号(図5(C)参照)を復調することができる。なお、振幅A1,A2は、以下の式(3),(4)で表すことができる。
A2=(|Mw1+Mw2|−|Mw1−Mw2|)/2・・・・・(4)
信号生成部62は、図6に示すように、AM復調器612にて復調される復調信号(図6(A)参照)の周期と同一の周期(1/|Mf1−Mf2|)のゲート信号(図6(C)参照)を生成する。すなわち、信号生成部62は、周期検出部61にて検出される周期に同期する周波数カウンタ5のゲート信号を生成する。
そして、周波数カウンタ5は、ビート周波数を繰り返し測定し、校正装置1は、レーザ光L1の中心周波数と、周波数カウンタ5による測定結果の平均値とに基づいて、レーザ光L2の中心周波数を算出することで対象レーザ光源3の周波数を校正する。また、校正装置1は、周波数カウンタ5による測定結果のばらつきに基づいて、レーザ光L2の周波数安定度を評価する。
(1)校正装置1は、周期検出部61と、信号生成部62とを備えるので、基準レーザ光源2の変調信号を対象レーザ光源3の変調信号として用いることなく、簡素な構成で対象レーザ光源3の周波数を適切に校正することができる。また、ゲート信号は、周期検出部61にて検出される周期、すなわち基準レーザ光源2における変調信号の変調周波数と、対象レーザ光源3における変調信号の変調周波数との差に相当する周期に同期しているので、校正装置1は、ビート周波数の変動に同期してビート周波数を測定することができる。したがって、校正装置1は、周波数カウンタ5による測定結果のばらつきを抑制することができるとともに、前述の周波数カウンタのゲート時間を十分に長くする方法と比較して適切なゲート時間を設定することができる。
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、前記実施形態では、周期検出部61は、FM復調器611と、AM復調器612とを備え、ビート信号に基づく電気信号を復調することで基準レーザ光源2における変調信号の変調周波数と、対象レーザ光源3における変調信号の変調周波数との差に相当する周期を検出していた。これに対して、例えば、基準レーザ光源、及び対象レーザ光源から変調信号を直接的に取得して各変調信号の変調周波数の差に相当する周期を検出してもよい。要するに、周期検出部は、基準レーザ光源における変調信号の変調周波数と、対象レーザ光源における変調信号の変調周波数との差に相当する周期を検出することができればよい。
例えば、信号生成部は、図7に示すように、AM復調器にて復調される復調信号をコンパレータにて方形波の信号とし、この方形波の信号と、任意の周期Tの信号とに基づいて、AM復調器にて復調される復調信号の周期と同一の周期(1/|Mf1−Mf2|)でゲート時間をT/2とする周波数カウンタ5のゲート信号を生成してもよい。なお、このような信号生成部は、フリップフロップなどを用いて構成することができる。
2…基準レーザ光源
3…対象レーザ光源
4…光学系
5…周波数カウンタ
6…ゲート信号生成手段
61…周期検出部
62…信号生成部
611…FM復調器
612…AM復調器
Claims (2)
- 校正の基準となるレーザ光を出射する基準レーザ光源と、校正の対象となるレーザ光を出射する対象レーザ光源と、前記基準レーザ光源、及び前記対象レーザ光源から出射されるレーザ光の光軸を一致させて出力する光学系と、前記光学系から出力されるレーザ光を電気信号に変換して周波数を測定する周波数カウンタとを備え、前記周波数カウンタによる測定結果に基づいて、前記対象レーザ光源の周波数を校正するレーザ光源の校正装置であって、
前記基準レーザ光源、及び前記対象レーザ光源は、所定の中心周波数を有するレーザ光を所定の変調信号で変調して出射し、
前記基準レーザ光源における変調信号の変調周波数と、前記対象レーザ光源における変調信号の変調周波数との差に相当する周期を検出する周期検出部と、
前記周期検出部にて検出される周期に同期する前記周波数カウンタのゲート信号を生成する信号生成部とを備えることを特徴とするレーザ光源の校正装置。 - 請求項1に記載のレーザ光源の校正装置において、
前記周期検出部は、
前記基準レーザ光源から出射されるレーザ光の中心周波数と、前記対象レーザ光源から出射されるレーザ光の中心周波数との差に相当する周波数の搬送波信号に基づいて、前記電気信号を周波数変調方式で復調するFM復調器と、
前記基準レーザ光源における変調信号の変調周波数と、前記対象レーザ光源における変調信号の変調周波数のうち、いずれか高いほうの周波数の搬送波信号に基づいて、前記FM復調器にて復調される復調信号を振幅変調方式で復調するAM復調器とを備え、
前記信号生成部は、前記AM復調器にて復調される復調信号に基づいて、前記周波数カウンタのゲート信号を生成することを特徴とするレーザ光源の校正装置。
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JP2001274482A (ja) * | 2000-03-24 | 2001-10-05 | Neoark Corp | レーザ光周波数測定装置、校正装置、レーザ光周波数測定方法及び校正方法 |
JP2001274483A (ja) * | 2000-03-27 | 2001-10-05 | Neoark Corp | レーザ装置の変調制御方法及び校正方法 |
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