JP2011185651A - カルーセル - Google Patents
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Abstract
【解決手段】1個のラック201がそれぞれ保持される複数個の保持部71を備え、保持部71は、円板状テーブル72の側方となる部分が開放された開放口を有する壁面93を備えるカルーセル70であって、保持部71は、側方と垂直となる回転軸である回転軸部91aを有する円板状ローラ91と、一端部に回転軸部91aが取り付けられるとともに、他端部が壁面93に取り付けられることで、一端部が側方及び回転軸と垂直となる方向に弾性を有する板バネ部92とを備え、1個のラック201が、円板状ローラ91を回転させながら壁面93の開放口から挿入され、壁面93に挿入された際には、板バネ部92の弾性によって円板状ローラ91で壁面93に押さえつけられることを特徴とする。
【選択図】図5b
Description
採血管200は、透明なガラス製またはプラスチック製の容器である。採血管200は、例えば、直径13または16mmの底面と、高さ75または100mmの円筒形状の側壁を有する。そして、採血管200の上部には、円柱形状のゴム製の蓋200bを嵌めることが可能となっている。
ところで、病院の検査室では、数多くの患者から採取された検体を毎日、分析しなければならない。すなわち、病院の検査室では、多数の採血管200を取り扱うことになる。また、検体を分析する検査内容も、各患者に応じて様々な種類A、B、・・・のものがある。よって、検査内容Aを実行しなければならない採血管200と、検査内容Bを実行しなければならない採血管200とが無作為に混じりあいながら、多数の採血管200が採取室から検査室に送り込まれてくることになる。
一方、病院の検査室には、ベルトコンベア(列方向搬送機構)等からなる検体供給装置と、検体検査装置とが組み合わされた検体処理システム(検体分析装置)が設置されている。図7は、検体処理システムの一例を示す平面図であり、図8は、図7に示す検体処理システムの一部の斜視図である。
このような検体処理システム101によれば、検査室の検査員が、ベルトコンベア30の所定の位置に採血管200を保持したラック201を次々と載置していくと、ラック201がY方向に移動していくことにより、ラック201が第一設定ポジションP1に到達し、バーコードリーダ(読出部)50がX方向に移動していきながら、第一設定ポジションP1に到達したラック201のバーコードシール200aを次々と読み出し、その後、コンピュータ(制御部)80が、読み出したバーコードシール200aに基づいて、検体検査装置60のカルーセル170にラック201を移動させるとともに、検体検査装置60で検体を次々と分析することが行われている(例えば、特許文献1参照)。
検体処理システム101は、5個の採血管200を保持するための多数のラック201と、ベルトコンベア30と、検体検査装置60のカルーセル170に搬送する行方向搬送機構40と、バーコードシール200a等を読み出すバーコードリーダ50と、コンピュータ80とを備える。
また、ラック201の下部には、Y方向(列方向)に貫通し、かつ、X方向(行方向)に並ぶように4個の貫通孔202が形成されている。これにより、詳細は後述するが、行方向搬送機構40の2本の棒部41が、ラック201を搬送するために4個の貫通孔202のうちの2個の貫通孔202に挿入されるようになっている。
また、ラック201の前面には、各穴部201a〜201eと繋がる開口部がそれぞれ形成されている。そして、各穴部201a〜201eの後面側の側壁には、穴部201a〜201eに採血管200が挿入されているか否かを識別するためのバーコードラベル(ラック識別情報)204a〜204e(図示は204dのみ)が、予め付されている。バーコードラベル204a〜204eは、例えば、縦30mm、横8mmの長方形状である。
このようなベルトコンベア30によれば、上側になっている搬送ベルト32の上面に、ラック201のX方向がY方向と垂直となるように、ラック201が検査員によって載置されることにより、ラック201がY方向に移動していくことになる。
また、ベルトコンベア30のY方向における中央部には、第一設定ポジションP1が設定されており、搬送してきたラック201を第一設定ポジションP1で停止させるために、X方向に伸びた停止板33が形成されている。
行方向搬送機構40は、直方体形状の筐体42と、2本の棒部41と、X方向(行方向)に伸びるレール部43とを有する。筐体42は、レール部43に沿ってX方向に移動することが可能となっており、第一設定位置から第六設定位置まで段階的に1個の採血管200の横幅分ずつ移動することができ、さらに第六設定位置から第七設定位置まで移動することができるようになっている。また、2本の棒部41は、Y方向に移動可能となるように、筐体42の内部に取り付けられている。これにより、2本の棒部41が、筐体42の内部から飛び出した突出状態(図9(b)及び図9(c)参照)と、筐体42の内部に収納された収納状態(図9(a)参照)とのいずれかの状態となる。
なお、バーコードリーダ50が、筐体42の上に取り付けられている。これにより、バーコードリーダ50も、筐体42が移動すればX方向に段階的に移動することになる。
また、第一設定ポジションP1に1個のラック201が搬送されてきた場合に、第一設定位置に配置された収納状態の筐体42を突出状態にすれば、ラック201の2個の貫通孔202に2本の棒部41が挿入されるようになっている(図9(b)参照)。そして、突出状態の筐体42が第七設定位置に移動すれば、1個のラック201も所定の位置(カルーセル170)に移動する(図9(c)参照)。その後、第七設定位置に配置された突出状態の筐体42を収納状態にすれば、ラック201の2個の貫通孔202から2本の棒部41が外れる。つまり、ラック201がカルーセル170の所定の位置に搬送されることになる。
カルーセル170の周縁部172bには反時計周りに順番に並ぶように、第一保持部171a〜第十保持部171jが形成されている。各保持部171a〜171jは、平面視でコの字形状で所定の高さ(例えば50mm)となる壁面193を備える。そして、壁面193のコの字形状の開放口部分が円板状テーブル172の側方(−B方向)となるように配置されている。つまり、1個のラック201を1個の保持部171a〜171jの壁面193に当接するように配置することができ、その結果、10個のラック201が反時計周りに並ぶように、カルーセル170に保持されるようになっている。
このようなカルーセル170によれば、行方向搬送機構40の第七設定位置に1個のラック201が搬送される際に、カルーセル170の第一保持部171aを第七設定位置と一致するように配置させておけば、ラック201が矢印B方向から挿入されることで第一保持部171aに保持される。また、行方向搬送機構40の第七設定位置に次の1個のラック201が搬送される際に、カルーセル170の第二保持部171bを第七設定位置と一致するように配置させておけば、次のラック201が矢印B方向から挿入されることで第二保持部171bに保持される。このように10個のラック201が各保持部171a〜171jに保持されていくようになっている。つまり、50個の採血管200がカルーセル170に保持される。このとき、採血管200のバーコードシール200aが保持前に読み出されているので、カルーセル170の各位置に保持された採血管200がどの検査内容A、B、・・・を実行しなければならないことがコンピュータ80には把握されている。よって、コンピュータ80はカルーセル170を回転させることで所定の採血管200を、プローブ(検体検査装置60)の回転軌跡であるピペット操作場所PSライン上に次々と移動させながら、50個の採血管200に収容された検体を分析していくことができる。
検査内容決定部81は、バーコードリーダ50で読み出されたバーコードラベル203、204a〜204eとバーコードシール200aとに基づいて、検体検査装置60でどの検体にどの検査内容を実行するかを決定する制御を行う。
例えば、第一設定ポジションP1に1個のラック201が搬送されてきた場合に、バーコードラベル203を読み出すことにより、どのラック203であるかを把握して、バーコードラベル204a〜204e或いはバーコードシール200aのいずれかを読み出すことにより、各穴部201a〜201eの採血管200に実行する検査内容A、B、・・・を把握する。そして、コンピュータ80は、行方向搬送機構40とカルーセル170とを制御しながら、カルーセル170の各保持部171a〜171jにラック201を搬送させながら、どのラック201がどの保持部171a〜171jに搬送されたかを把握する。
例えば、カルーセル170の保持された50個の採血管200のうちで所定の採血管200をピペット操作場所PSライン上に移動させながら、例えば、カルーセル170を回転させることで、第一保持部171aのラック201の第一穴部201aの採血管200をピペット操作場所PSライン上に移動させ、第一穴部201aの採血管200には、検査内容Aを実行し、その後、カルーセル170を回転させることで、第二保持部171bの第二穴部201bの採血管200をピペット操作場所PSライン上に移動させ、第二穴部201bの採血管200には、検査内容Bを実行していく。
よって、保持部171a〜171jからラック201が壁面193から抜け出さないようにするために、保持部171a〜171jは、コの字形状の壁面193と、半球形状のプラスチック製の凸部と、板バネ部とを備える。
板バネ部は、水平方向に所定の長さ(例えば、25mm)を有し、一端部の上面に凸部が取り付けられるとともに、他端部は、円板状テーブル172に取り付けられている。これにより、板バネ部の一端部は、上下方向に弾性を有し、つまり凸部が上下方向に移動可能となっている。そして、凸部は壁面193のコの字形状の内部に配置される。
そこで、本発明は、遠心力が作用してもカルーセルの保持部にラックを保持することができ、かつ、保持部が破損しないカルーセルを提供することを目的とする。
また、本発明のカルーセルは、前記ラックには、前記側方及び回転軸と垂直となる方向に貫通する貫通孔が形成されており、前記ラックが壁面の内部に挿入された際には、前記円板状ローラが貫通孔の周縁部に当接するようにしてもよい。
そして、本発明のカルーセルは、前記円板状ローラは、前記回転軸部と、前記回転軸部の周りに形成された円環形状のゴム製のローラ部とを有するようにしてもよい。
さらに、本発明のカルーセルは、前記保持部は、平面視でコの字形状で所定の高さとなる壁面を備え、前記板バネ部は、上下方向に所定の長さを有し、下端部に回転軸部が取り付けられるとともに、上端部は壁面の上部に取り付けられているようにしてもよい。
検体処理システム1は、5個の採血管200を保持するための多数のラック201と、ベルトコンベア30と、検体検査装置60のカルーセル70に搬送する行方向搬送機構40と、バーコードシール200a等を読み出すバーコードリーダ50と、コンピュータ80とを備える。
カルーセル70の周縁部72bには反時計周りに順番に並ぶように、第一保持部71a〜第十保持部71jが形成されている。各保持部71a〜71jは、平面視でコの字形状で所定の高さの壁面93を有する。そして、壁面93のコの字形状の開放口部分が円板状テーブル72の側方(−B方向)となるように配置されている。つまり、1個のラック201を1個の保持部71a〜71jの壁面93の内部に当接するように配置することができ、その結果、10個のラック201が反時計周りに並ぶように、カルーセル70に保持されるようになっている。
このようなカルーセル70によれば、行方向搬送機構40の第七設定位置に1個のラック201が搬送される際に、カルーセル70の第一保持部71aを第七設定位置と一致するように配置させておけば、ラック201が矢印B方向から挿入されることで第一保持部71aに保持される。また、行方向搬送機構40の第七設定位置に次の1個のラック201が搬送される際に、カルーセル70の第二保持部71bを第七設定位置と一致するように配置させておけば、次のラック201が矢印B方向から挿入されることで第二保持部71bに保持される。このように10個のラック201が各保持部71a〜71jに保持されていくようになっている。つまり、50個の採血管200がカルーセル70に保持される。このとき、採血管200のバーコードシール200aが保持前に読み出されているので、カルーセル70の各位置に保持された採血管200がどの検査内容A、B、・・・を実行しなければならないことがコンピュータ80には把握されている。よって、コンピュータ80はカルーセル70を回転させることで所定の採血管200をピペット操作場所PSライン上に次々と移動させながら、50個の採血管200に収容された検体を分析していくことができる。
保持部71a〜71jは、円板状ローラ91と板バネ部92と壁面93とを備える。
円板状ローラ91は、矢印B方向(側方)と垂直となる回転軸である円柱形状の回転軸部91aと、回転軸部91aの周りに形成された円環形状のゴム製のローラ部91bとを有する。
板バネ部92は、上下方向に所定の長さ(例えば、25mm)を有し、下端部(一端部)に回転軸部91aが取り付けられるとともに、上端部(他端部)は、壁面93のコの字形状の下辺部分の壁面の上部に取り付けられている。これにより、板バネ部92の下端部は、矢印C方向である水平方向に弾性を有し、つまり円板状ローラ91が水平方向に移動可能となっている。
ここで、検体処理システム1によるラック201を搬送する搬送方法について説明する。図6は、搬送方法について説明するためのフローチャートである。
まず、ステップS101の処理において、ラック201を搬送すべき位置が第一保持部71aであることを示すN=1とする。
次に、ステップS102の処理において、ベルトコンベア30が複数のラック201をY方向に(列方向)に移動させることで、1個のラック201を第一設定ポジションP1に搬送する。
次に、ステップS103の処理において、検査内容決定部81は、収納状態の筐体42を第一設定位置に配置する。
次に、ステップS105の処理において、検査内容決定部81は、収納状態の筐体42を第一設定位置に配置する。
次に、ステップS107の処理において、N=10であるか否かを判定する。N=10でないと判定したときには、ステップS108の処理において、N=N+1とするとともにカルーセル70を一段階、回転移動させて、ステップS102の処理に戻る。
次に、検査を終了するか否かを判定する。検査を終了しないと判定したときには、ステップS101の処理に戻る。
一方、検査を終了すると判定したときには、本フローチャートを終了させる。
30: ベルトコンベア
40: 行方向搬送機構
50: バーコードリーダ
60: 分析検査装置
70: カルーセル
71: 保持部
72: 円板状テーブル
72a: 中心部
72b: 周縁部
91: 円板状ローラ
91a: 回転軸部
92: 板バネ部
93: 壁面
200: 採血管
200a:バーコードシール
201: ラック
203: バーコードラベル
Claims (4)
- 中心部と周縁部とを有する円板状テーブルと、
前記円板状テーブルの中心部を回転軸として回転させる駆動機構と、
前記円板状テーブルの周縁部に形成され、1個のラックがそれぞれ保持される複数個の保持部とを備え、
前記保持部は、前記円板状テーブルの側方となる部分が開放された開放口を有する壁面を備えるカルーセルであって、
前記保持部は、前記側方と垂直となる回転軸である回転軸部を有する円板状ローラと、
一端部に回転軸部が取り付けられるとともに、他端部が壁面に取り付けられることで、当該一端部が側方及び回転軸と垂直となる方向に弾性を有する板バネ部とを備え、
1個のラックが、前記円板状ローラを回転させながら壁面の開放口から挿入され、前記壁面の内部に挿入された際には、前記板バネ部の弾性によって円板状ローラで壁面に押さえつけられることを特徴とするカルーセル。 - 前記ラックには、前記側方及び回転軸と垂直となる方向に貫通する貫通孔が形成されており、
前記ラックが壁面の内部に挿入された際には、前記円板状ローラが貫通孔の周縁部に当接することを特徴とする請求項1に記載のカルーセル。 - 前記円板状ローラは、前記回転軸部と、前記回転軸部の周りに形成された円環形状のゴム製のローラ部とを有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のカルーセル。
- 前記保持部は、平面視でコの字形状で所定の高さとなる壁面を備え、
前記板バネ部は、上下方向に所定の長さを有し、下端部に回転軸部が取り付けられるとともに、上端部は壁面の上部に取り付けられていることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載のカルーセル。
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