JP2011181380A - 焼成容器、リチウムイオン電池用正極活物質の製造方法、リチウムイオン電池用正極活物質、リチウムイオン電池用正極、及び、リチウムイオン電池 - Google Patents

焼成容器、リチウムイオン電池用正極活物質の製造方法、リチウムイオン電池用正極活物質、リチウムイオン電池用正極、及び、リチウムイオン電池 Download PDF

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Abstract

【課題】高品質のリチウムイオン電池用正極活物質を効率良く製造する。
【解決手段】焼成容器は、底面部と、底面部の側辺から容器開口側へ起立するように形成された側壁部とを備えた焼成容器であって、底面部は、中央部が容器開口側へ向かって突出し、且つ、中央部の高さが最大となるように形成されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、焼成容器、リチウムイオン電池用正極活物質の製造方法、リチウムイオン電池用正極活物質、リチウムイオン電池用正極、及び、リチウムイオン電池に関する。
リチウムイオン電池用正極活物質として、リチウム遷移金属複合酸化物が知られている。リチウム遷移金属複合酸化物は、例えば、特許文献1に記載されているように、リチウム化合物と遷移金属化合物とを混合してリチウムイオン電池用正極活物質前駆体を作製した後、焼成して複合化することにより製造されている。
リチウムイオン電池は、その用途から、長期に亘って使用され、かつ充放電が繰り返されるため、サイクル特性、保存特性など種々の特性が求められ、また、極めて高いレベルでの高容量化が求められつつある。また、携帯電話、パーソナルコンピュータ等の民生機器や車載用のリチウム電池の需要拡大につれて、リチウムイオン電池を低コストで効率良く製造することが要求されている。
このようなことから、リチウムイオン電池の電極材料としてのリチウムイオン電池用正極活物質の工業生産においても、リチウムイオン電池に要求される高い品質のものを効率良く製造し、製造コストを低減させることが要求されるようになってきている。
特許第3334179号公報
しかしながら、従来、リチウムイオン電池に要求される高い品質のものを効率良く製造することについては十分な検討がなされていない。
そこで、本発明は、高品質のリチウムイオン電池用正極活物質を効率良く製造することを課題とする。
本発明者は、リチウムイオン電池用正極活物質前駆体の焼成工程において、焼成容器内に充填された該前駆体のうち、焼成容器の底面の中央部分に位置するものに、焼成炉の熱が十分伝わらず、このため均一に焼成されたリチウムイオン電池用正極活物質が製造され難い問題に着目した。そして、鋭意検討した結果、底面部において、中央部が容器開口側へ向かって突出し、且つ、中央部の高さが最大となるように形成された焼成容器を用いることで、リチウムイオン電池用正極活物質前駆体が均一に、且つ、効率良く加熱され、これにより高品質のリチウムイオン電池用正極活物質を効率良く製造することができることを見出した。
上記知見を基礎にして完成した本発明は一側面において、底面部と、底面部の側辺から容器開口側へ起立するように形成された側壁部とを備えた焼成容器であって、底面部は、中央部が容器開口側へ向かって突出し、且つ、中央部の高さが最大となるように形成されている焼成容器である。
本発明に係る焼成容器は一実施形態において、底面部の中央部の高さが容器内最大深さに対して7%以上である。
本発明に係る焼成容器は別の実施形態において、底面部の中央部が平面状に形成されており、中央部の側辺から底面部の側辺に向かって傾斜する斜面が形成されている。
本発明に係る焼成容器は更に別の実施形態において、底面部の中央部を頂点とし、頂点から底面部の側辺に向かって下降する斜面が形成されている。
本発明に係る焼成容器は更に別の実施形態において、底面部の中央部から底面部の側辺に向かって、容器開口側へ湾曲しながら下降する斜面が形成されている。
本発明は、別の側面において、本発明の焼成容器内にリチウムイオン電池用正極活物質前駆体であるリチウム含有炭酸塩を充填した後、焼成容器を焼成炉内に設けて焼成を行う工程を含むリチウムイオン電池用正極活物質の製造方法である。
本発明に係るリチウムイオン電池用正極活物質の製造方法は一実施形態において、焼成炉で、リチウム含有炭酸塩を充填した焼成容器の開口側から、又は、開口側及び底面側の両方から加熱する。
本発明は、更に別の側面において、本発明の製造方法によって製造され、組成式:
LixNi1-yy2+α
(前記式において、MはSc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Cu、Zn、Ga、Ge、Al、Bi、Sn、Mg、Ca、B及びZrから選択される1種以上であり、1.0≦x≦1.2であり、0<y≦0.7であり、0.05≦α≦0.2である。)
で表されるリチウムイオン電池用正極活物質である。
本発明は、更に別の側面において、本発明に係るリチウムイオン電池用正極活物質を用いたリチウムイオン電池用正極である。
本発明は、更に別の側面において、本発明に係るリチウムイオン電池用正極を用いたリチウムイオン電池である。
本発明によれば、高品質のリチウムイオン電池用正極活物質を効率良く製造することができる。
図1は、本発明の実施形態に係る焼成容器の斜視図である。 図2は、図1の焼成容器の断面図である。 図3は、本発明の他の実施形態に係る焼成容器の断面図である。 図4は、本発明の更に他の実施形態に係る焼成容器の断面図である。
(焼成容器の構成)
図1に、本発明の実施形態に係る焼成容器10の斜視図を示す。図2に、焼成容器10の断面図を示す。
焼成容器10は、底面部11と、底面部11の側辺13から容器開口側へ起立するように形成された側壁部12とを備えている。底面部11は矩形状に形成されているが、特に限定されず、その他の多角形状又は円形状等に形成されていてもよい。底面部11は、中央部14が容器開口側へ向かって突出しており、中央部14において高さが最大となっている。具体的には、底面部11には、中央部14から底面部11の側辺13に向かって、容器開口側へ湾曲しながら下降する斜面15が形成されている。このように、焼成容器10は、底面部11の中央部が盛り上がった形状に形成されており、被焼成物を充填して焼成炉で焼成を行う際に最も熱が伝わり難い容器中央底部に被焼成物が存在せず、その代わりに熱を伝える焼成容器10の盛り上がった底面部11が存在している。このため、被焼成物に均一に焼成炉からの熱が伝わり、高品質のリチウムイオン電池用正極活物質を効率良く製造することができる。
図2において、焼成容器10の最大深さ(容器内最大深さ)はd1で表され、底面部11の幅はa1で表され、底面部11の中央部14の高さはh1で表されている。焼成容器10の最大深さd1は、特に限定されないが、例えば3〜300mm程度に形成されている。底面部11の幅a1は、特に限定されないが、例えば10〜1000mm程度に形成されている。底面部11の中央部14の高さh1は、焼成容器10内において均一な焼成を実現し、且つ、1バッチあたりの処理量を所定量確保する目的で、焼成容器10の最大深さd1に対して7%以上に形成されている。また、底面部11の中央部14の高さh1は、焼成容器10の最大深さd1に対して15%以上であるのが好ましく、30%以上であるのが更に好ましい。
焼成容器10の構成材料としては、被焼成物の焼成温度において、被焼成物との耐反応性に優れ、またこの温度において割れない材質であることが要求され、そのような基準を満たす公知の材料を用いることができる。特に限定されないが、例えば、SiO2、Al23、ZrO2、MgO、SiC、及びCaOよりなる群から選ばれる少なくとも1種の金属酸化物又は複合酸化物を用いることができる。
焼成容器は、図2で示したものに限られない。例えば、図3に示すように構成されていてもよい。図3は、本発明の他の実施形態に係る焼成容器20の断面図を示す。
焼成容器20は、底面部21と、底面部21の側辺23から容器開口側へ起立するように形成された側壁部22とを備えている。底面部21は矩形状に形成されているが、特に限定されず、その他の多角形状又は円形状等に形成されていてもよい。底面部21は、中央部24が容器開口側へ向かって突出しており、中央部24において高さが最大となっている。具体的には、底面部21には、中央部24を頂点とし、頂点から底面部21の側辺23に向かって下降する斜面25が形成されている。このように、焼成容器20は、底面部21の中央部が盛り上がった形状に形成されており、被焼成物を充填して焼成炉で焼成を行う際に最も熱が伝わり難い容器中央底部に被焼成物が存在せず、その代わりに熱を伝える焼成容器20の盛り上がった底面部21が存在している。このため、被焼成物に均一に焼成炉からの熱が伝わり、高品質のリチウムイオン電池用正極活物質を効率良く製造することができる。
図3において、焼成容器20の最大深さ(容器内最大深さ)はd2で表され、底面部21の幅はa2で表され、底面部21の中央部24の高さはh2で表されている。焼成容器20の最大深さd2は、特に限定されないが、例えば3〜300mm程度に形成されている。底面部21の幅a2は、特に限定されないが、例えば10〜1000mm程度に形成されている。底面部21の中央部24の高さh2は、焼成容器20内において均一な焼成を実現し、且つ、1バッチあたりの処理量を所定量確保する目的で、焼成容器20の最大深さd2に対して7%以上に形成されている。また、底面部21の中央部24の高さh2は、焼成容器20の最大深さd2に対して15%以上であるのが好ましく、30%以上であるのが更に好ましい。
さらに、焼成容器は、図2及び3で示したものに限られない。例えば、図4に示すように構成されていてもよい。図4は、本発明の他の実施形態に係る焼成容器30の断面図を示す。
焼成容器30は、底面部31と、底面部31の側辺33から容器開口側へ起立するように形成された側壁部32とを備えている。底面部31は矩形状に形成されているが、特に限定されず、その他の多角形状又は円形状等に形成されていてもよい。底面部31は、中央部34が容器開口側へ向かって突出しており、中央部34において高さが最大となっている。具体的には、底面部31には、中央部34が平面状に形成されており、中央部34の側辺36から底面部31の側辺33に向かって傾斜する斜面35が形成されている。このように、焼成容器30は、底面部31の中央部が盛り上がった形状に形成されており、被焼成物を充填して焼成炉で焼成を行う際に最も熱が伝わり難い容器中央底部に被焼成物が存在せず、その代わりに熱を伝える焼成容器30の盛り上がった底面部31が存在している。このため、被焼成物に均一に焼成炉からの熱が伝わり、高品質のリチウムイオン電池用正極活物質を効率良く製造することができる。
図4において、焼成容器30の最大深さ(容器内最大深さ)はd3で表され、底面部31の幅はa3で表され、底面部31の中央部34の高さはh3で表されている。焼成容器30の最大深さd3は、特に限定されないが、例えば3〜300mm程度に形成されている。底面部31の幅a3は、特に限定されないが、例えば10〜1000mm程度に形成されている。底面部31の中央部34の高さh3は、焼成容器30内において均一な焼成を実現し、且つ、1バッチあたりの処理量を所定量確保する目的で、焼成容器30の最大深さd3に対して7%以上に形成されている。また、底面部31の中央部34の高さh3は、焼成容器30の最大深さd3に対して15%以上であるのが好ましく、30%以上であるのが更に好ましい。
(焼成容器を用いたリチウムイオン電池用正極活物質の製造方法)
次に、本発明の実施形態に係るリチウムイオン電池用正極活物質の製造方法について詳細に説明する。
まず、金属塩溶液を作製する。当該金属は、Ni、及び、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Cu、Zn、Ga、Ge、Al、Bi、Sn、Mg、Ca、B及びZrから選択される1種以上である。また、金属塩は硫酸塩、塩化物、硝酸塩、酢酸塩等であり、特に硝酸塩が好ましい。これは、焼成原料中に不純物として混入してもそのまま焼成できるため洗浄工程が省けることと、硝酸塩が酸化剤として機能し、焼成原料中の金属の酸化を促進する働きがあるためである。金属塩に含まれる各金属を所望のモル比率となるように調整しておく。これにより、正極活物質中の各金属のモル比率が決定する。
次に、炭酸リチウムを純水に懸濁させ、その後、上記金属の金属塩溶液を投入して金属炭酸塩溶液スラリーを作製する。このとき、スラリー中に微小粒のリチウム含有炭酸塩が析出する。なお、金属塩として硫酸塩や塩化物等熱処理時にそのリチウム化合物が反応しない場合は飽和炭酸リチウム溶液で洗浄した後、濾別する。硝酸塩や酢酸塩のように、そのリチウム化合物が熱処理中にリチウム原料として反応する場合は洗浄せず、そのまま濾別し、乾燥することにより焼成前駆体として用いることができる。
次に、濾別したリチウム含有炭酸塩を乾燥することにより、リチウム塩の複合体(リチウムイオン電池正極活物質用前駆体)の粉末を得る。
次に、焼成容器10を準備し、この焼成容器10にリチウム含有炭酸塩(リチウムイオン電池正極活物質用前駆体)の粉末を充填する。次に、リチウムイオン電池正極活物質用前駆体の粉末が充填された焼成容器10を、焼成炉へ移設し、焼成を行う。焼成は、酸素雰囲気下で所定時間加熱保持することにより行う。また、101〜202KPaでの加圧下で焼成を行うと、さらに組成中の酸素量が増加するため、好ましい。また、焼成炉において、リチウム含有炭酸塩を充填した焼成容器10の開口側から、又は、開口側及び底面側の両方からヒーター等で加熱する。このように、焼成容器10の開口側から、又は、開口側及び底面側の両方から加熱することで、中央部14が盛り上がった形状を有する焼成容器10内のリチウムイオン電池正極活物質用前駆体全体により良好に熱が伝わる。
その後、焼成容器から粉末を取り出し、粉砕を行うことにより正極活物質の粉体を得る。
上述のようにして作製されたリチウムイオン電池用正極活物質は、組成式:
LixNi1-yy2+α
(前記式において、MはSc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Cu、Zn、Ga、Ge、Al、Bi、Sn、Mg、Ca、B及びZrから選択される1種以上であり、1.0≦x≦1.2であり、0<y≦0.7であり、0.05≦α≦0.2である。)
で表され、層構造を有している。
リチウムイオン電池用正極活物質は、一次粒子、一次粒子が凝集して形成された二次粒子、又は、一次粒子及び二次粒子の混合物で構成されている。リチウムイオン電池用正極活物質は、その一次粒子又は二次粒子の平均粒径が2〜8μmであるのが好ましい。
平均粒径が2μm未満であると集電体への塗布が困難となる。平均粒径が8μm超であると充填時に空隙が生じやすくなり、充填性が低下する。また、平均粒径は、より好ましくは3〜6μmである。
(リチウムイオン電池用正極及びそれを用いたリチウムイオン電池の構成)
本発明の実施形態に係るリチウムイオン電池用正極は、例えば、上述の構成のリチウムイオン電池用正極活物質と、導電助剤と、バインダーとを混合して調製した正極合剤をアルミニウム箔等からなる集電体の片面または両面に設けた構造を有している。また、本発明の実施形態に係るリチウムイオン電池は、このような構成のリチウムイオン電池用正極を備えている。
以下、本発明及びその利点をより良く理解するための実施例を提供するが、本発明はこれらの実施例に限られるものではない。
(実施例1〜15)
まず、表1に記載の投入量の炭酸リチウムを純水3.2リットルに懸濁させた後、金属塩溶液を4.8リットル投入した。ここで、金属塩溶液は、各金属の硝酸塩の水和物を、各金属が表1に記載の組成比になるように調整し、また全金属モル数が14モルになるように調整した。
なお、炭酸リチウムの懸濁量は、製品(リチウムイオン二次電池正極材料、すなわち正極活物質)をLix(Niy1-y)Ozでxが表1の値となる量であって、それぞれ次式で算出されたものである。
W(g)=73.9×14×(1+0.5X)×A
上記式において、「A」は、析出反応として必要な量の他に、ろ過後の原料に残留する炭酸リチウム以外のリチウム化合物によるリチウムの量をあらかじめ懸濁量から引いておくために掛ける数値である。「A」は、硝酸塩や酢酸塩のように、リチウム塩が焼成原料として反応する場合は0.9であり、硫酸塩や塩化物のように、リチウム塩が焼成原料として反応しない場合は1.0である。
この処理により溶液中に微小粒のリチウム含有炭酸塩が析出したが、この析出物を、フィルタープレスを使用して濾別した。
続いて、析出物を乾燥してリチウム含有炭酸塩(リチウムイオン電池正極活物質用前駆体)を得た。
次に、実施形態で示した焼成容器10と同様の構成の焼成容器を準備し、この焼成容器内にリチウム含有炭酸塩を充填した。ここで、焼成容器は内部が縦×横=300mm×300mmで厚さが15mmのものを用いた。次に、焼成容器を、大気圧下、酸素雰囲気炉に入れて、表1に記載の温度まで6時間かけて昇温させた後、表1に記載の焼成時間加熱保持し、続いて冷却して酸化物を得た。このときの酸素雰囲気炉は焼成容器の上下から加熱するものであった。次に、得られた酸化物を解砕して、リチウムイオン二次電池正極活物質の粉末を得た。解砕して得た粉末は、一様に混ざり合っていた。
(実施例16)
実施例16として、原料の各金属を表1に示すような組成とし、金属塩を塩化物とし、リチウム含有炭酸塩を析出させた後、飽和炭酸リチウム溶液で洗浄し、濾過する以外は、実施例1〜15と同様の処理を行った。
(実施例17)
実施例17として、原料の各金属を表1に示すような組成とし、金属塩を硫酸塩とし、リチウム含有炭酸塩を析出させた後、飽和炭酸リチウム溶液で洗浄し、濾過する以外は、実施例1〜15と同様の処理を行った。
(実施例18)
実施例18として、原料の各金属を表1に示すような組成とし、焼成を大気圧下ではなく1200KPaの加圧下で行った以外は、実施例1〜15と同様の処理を行った。
(比較例1〜3)
比較例1〜3として、通常の焼成容器(底面部が盛り上がる中央部を有しておらず、平坦に形成されている容器)を用いた以外は、実施例1〜15と同様の処理を行った。
(評価)
一様に混ざり合った各正極材の粉末の一部を採取し、中のリチウム含有量は液体クロマトグラフィーで測定した。金属含有量は、誘導結合プラズマ発光分光分析装置(ICP−OES)で測定し、各金属の組成比(モル比)を算出した。酸素含有量はLECO法で測定しαを算出した。また、X線回折により、結晶構造は層状構造であることを確認した。各加熱時間で得られた粉末について、粉末X線回折装置(CuKα線、電圧40V、電流30A)により、(003)面及び(104)面のピーク強度比が0.8以下で良好な結晶性を得られる最短の加熱時間(T)を測定した。
一様に混ざり合った各正極材の粉末の一部と、導電材と、バインダーとを85:8:7の割合で秤量し、バインダーを有機溶媒(N−メチルピロリドン)に溶解したものに、正極材料と導電材とを混合してスラリー化し、Al箔上に塗布して乾燥後にプレスして正極とした。続いて、対極をLiとした評価用の2032型コインセルを作製し、電解液に1M−LiPF6をEC−DMC(1:1)に溶解したものを用いて、充電は定電流定電圧モードで電圧を4.3V、放電は定電流モードで電圧を3.0Vとして充放電を行った。初期容量と初期効率(放電量/充電量)との確認は0.1Cでの充放電で確認し、電池特性(放電容量及びレート特性)を評価した。
これらの結果を表1に示す。
Figure 2011181380
10,20,30 焼成容器
11,21,31 底面部
12,22,32 側壁部
13,23,33 底面部の側辺
14,24,34 中央部
15,25,35 斜面
36 中央部の側辺

Claims (10)

  1. 底面部と、該底面部の側辺から容器開口側へ起立するように形成された側壁部とを備えた焼成容器であって、
    前記底面部は、中央部が容器開口側へ向かって突出し、且つ、該中央部の高さが最大となるように形成されている焼成容器。
  2. 前記底面部は、前記中央部の高さが容器内最大深さに対して7%以上である請求項1に記載の焼成容器。
  3. 前記底面部は、前記中央部が平面状に形成されており、該中央部の側辺から該底面部の側辺に向かって傾斜する斜面が形成されている請求項1又は2に記載の焼成容器。
  4. 前記底面部は、前記中央部を頂点とし、該頂点から該底面部の側辺に向かって下降する斜面が形成されている請求項1又は2に記載の焼成容器。
  5. 前記底面部は、前記中央部から該底面部の側辺に向かって、前記容器開口側へ湾曲しながら下降する斜面が形成されている請求項1又は2に記載の焼成容器。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の焼成容器内にリチウムイオン電池用正極活物質前駆体であるリチウム含有炭酸塩を充填した後、該焼成容器を焼成炉内に設けて焼成を行う工程を含むリチウムイオン電池用正極活物質の製造方法。
  7. 前記焼成炉において、前記リチウム含有炭酸塩を充填した焼成容器の開口側から、又は、開口側及び底面側の両方から加熱する請求項6に記載のリチウムイオン電池用正極活物質の製造方法。
  8. 請求項6又は7に記載の製造方法によって製造され、組成式:
    LixNi1-yy2+α
    (前記式において、MはSc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Cu、Zn、Ga、Ge、Al、Bi、Sn、Mg、Ca、B及びZrから選択される1種以上であり、1.0≦x≦1.2であり、0<y≦0.7であり、0.05≦α≦0.2である。)
    で表されるリチウムイオン電池用正極活物質。
  9. 請求項8に記載のリチウムイオン電池用正極活物質を用いたリチウムイオン電池用正極。
  10. 請求項9に記載のリチウムイオン電池用正極を用いたリチウムイオン電池。
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