JP2011179152A - ゴム補強用線条体の製造方法、ゴム補強用線条体およびそれを用いたゴム補強用線条体−ゴム複合体 - Google Patents

ゴム補強用線条体の製造方法、ゴム補強用線条体およびそれを用いたゴム補強用線条体−ゴム複合体 Download PDF

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Abstract

【課題】ゴムとの接着に要する時間が短縮されたゴム補強用線条体の製造方法、ゴム補強用線条体およびそれを用いたゴム補強用線条体−ゴム複合体を提供する。
【解決手段】ゴム補強用線条体に対して、シアン化合物を含まない銅−亜鉛合金めっき浴を用いてめっき処理を施した後、伸線加工を施すゴム補強用線条体の製造方法において、伸線加工を施した後に、ゴム補強用線条体を酸性金属塩水溶液にて洗浄する。酸性金属塩水溶液のpHは5〜7、酸性金属塩の濃度が0.01〜0.10が好ましく、酸としては酢酸を好適に用いることができる。
【選択図】なし

Description

本発明は、ゴム補強用線条体の製造方法、ゴム補強用線条体およびそれを用いたゴム補強用線条体−ゴム複合体に関し、詳しくは、ゴムとの接着に要する時間が短縮されたゴム補強用線条体の製造方法、ゴム補強用線条体およびそれを用いたゴム補強用線条体−ゴム複合体に関する。
タイヤやホースや工業用ベルトなどのゴム製品を補強するための素材として、従来からゴム補強用スチールコードが用いられている。ゴム補強用スチールコードはゴムと複合することによりゴムと密着し、ゴム製品の強度を高めている。そのため、スチールコードとゴムとの間には良好な接着性が要求される。
ゴム補強用スチールコードとゴムとの接着性を向上させるために、スチールコード表面に銅−亜鉛合金めっきを施すことが知られている。銅−亜鉛合金めっきを施す手法としては、従来は、逐次めっきがなされてきた。例えば、特許文献1は黄銅めっきを被めっき製品に施すための実際的な方法であり、電着によって銅めっき層と亜鉛めっき層がスチールワイヤ表面に順次めっきされ、ついで、熱拡散処理が施され、銅−亜鉛合金めっき被膜を形成する。その後、目的のめっき量およびスチールコード径に加工するため伸線工程および撚り線工程を経てスチールコードが製造される。しかしながら、上記の熱拡散工程における合金化処理には多大な電力を要するという問題を有しており、現在、銅−亜鉛合金めっきを1工程で形成する方法が検討されている。
銅−亜鉛合金めっきを1工程で形成する方法として、シアン化合物を含有しない銅−亜鉛合金めっき浴を用いためっき方法が挙げられる。例えば、特許文献2には、シアン化合物を用いないグルコヘプトン酸浴や錯化剤としてヒスチジンを添加したピロリン酸カリウム浴を用いた銅−亜鉛合金めっき浴が提案されている。
特開平5−98496号公報 特公平3−20478号公報
特許文献2記載の銅−亜鉛合金めっき浴を用いることにより、銅−亜鉛合金めっきを1工程で形成することは可能となる。しかしながら、特許文献2に記載の銅−亜鉛合金めっき浴のような、シアン化合物を含まない銅−亜鉛合金めっき浴を用いてめっき処理が施されたスチールコードは、従来の熱拡散により銅−亜鉛合金化された表面を有するスチールコードと比較して、ゴムとの接着に時間がかかるという新たな問題が生じることとなった。
そこで本発明の目的は、ゴムとの接着に要する時間が短縮されたゴム補強用線条体の製造方法、ゴム補強用線条体およびそれを用いたゴム補強用線条体−ゴム複合体を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討をした結果、下記構成とすることにより、上記課題を解消することができることを見出して、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明のゴム補強用線条体の製造方法は、ゴム補強用線条体に対して、シアン化合物を含まない銅−亜鉛合金めっき浴を用いてめっき処理を施した後、伸線加工を施すゴム補強用線条体の製造方法において、
前記伸線加工を施した後に、前記ゴム補強用線条体の表面を酸性金属塩水溶液にて洗浄することを特徴とするゴムものである。
本発明においては、前記酸性金属塩水溶液のpHは5〜7であることが好ましく、また、前記酸性金属塩水溶液中の金属塩の濃度は0.01〜0.10mol/Lであることが好ましく、本発明においては、前記酸性金属塩水溶液中の金属塩は酢酸金属塩であることが好ましく、さらにまた、前記ゴム補強用線条体は、スチールワイヤであることが好ましい。
また、本発明のゴム補強用線条体は、本発明のゴム補強用線条体の製造方法により得られること特徴とするものである。
また、本発明のゴム補強用線条体−ゴム複合体は、本発明のゴム補強用線条体がゴムに埋設されてなることを特徴とするものである。
本発明によれば、ゴムとの接着に要する時間が短縮されたゴム補強用線条体の製造方法、ゴム補強用線条体およびそれを用いたゴム補強用線条体−ゴム複合体を提供することができる。
以下、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。
本発明のゴム補強用線条体の製造方法は、ゴム補強用線条体に対して、シアン化合物を含まない銅−亜鉛合金めっき浴(以下、単に「めっき浴」とも称する)を用いてめっき処理を施し、その後、得られたゴム補強用線条体に伸線加工を施すものである。本発明においては、ゴム補強用線条体に伸線加工を施した後に酸性金属塩水溶液を用いてゴム補強用線条体の表面を洗浄することが重要である。
上述のとおり、通常、めっき処理されたゴム補強用線条体は、目的のめっき量および線径に加工するため、伸線加工が施される。この伸線加工の際には、潤滑剤を用いることとなるが、この潤滑剤に含まれる無機化合物や、めっき層を構成する銅および亜鉛の酸化物がゴム補強用線条体の表面に被膜を形成する。この無機化合物の被膜が、ゴム補強用線条体とゴムとの接着時間を遅らせる原因となる。そこで、本発明においては、伸線加工後のゴム補強用線条体の表面を酸性金属塩水溶液で洗浄することにより、ゴム補強用線条体表面に存在する無機化合物の被膜を除去している。これにより、ゴム補強用線条体とゴムとの接着時間が短縮される。また、無機化合物の被膜が除去されることにより、ゴム補強用線条体とゴムとの接着について、耐久性が向上するという効果も得ることができる。なお、本発明においては、ゴム補強用線条体の洗浄時間は、浸漬による洗浄であれば、通常、10秒程度で十分である。
本発明においては、ゴム補強用線条体の洗浄に用いる酸性金属塩水溶液のpHは、5〜7であることが好ましい。酸性金属塩水溶液のpHが5より小さいと、めっき被膜に悪影響を及ぼし、その結果、ゴム補強用線条体とゴムとの接着性が悪化する場合がある。一方、pHが7より大きいと、無機化合物の被膜の除去が十分でなくなり、本発明の効果を得ることができなくなる場合があるためである。なお、pHの調整には、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、ホウ酸等の無機酸や、酢酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、キシレンスルホン酸、エチルベンゼンスルホン酸、安息香酸、フタル酸、マレイン酸、ギ酸、シュウ酸等の有機酸を用いることができる。
また、本発明においては、酸性金属塩水溶液中の金属塩の濃度は0.01〜0.10mol/Lであることが好ましい。金属塩の濃度が0.10mol/Lを超えると接着性が悪化し、好ましくない。一方、0.01mol/L未満であると被膜除去が十分でなくなるため、やはり好ましくない。
本発明においては、金属塩を構成する酸としては、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、ホウ酸等の無機酸や、酢酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、キシレンスルホン酸、エチルベンゼンスルホン酸、安息香酸、フタル酸、マレイン酸、ギ酸、シュウ酸等の有機酸を挙げることができるが、好適には、酢酸である。
また、金属塩を構成する金属としては、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、アルミニウム、鉄、銅、亜鉛、スズ、チタン、バナジウムおよびマンガン等を挙げることができ、好適には、ナトリウムや亜鉛である。
本発明においては、ゴム補強用線条体としては、銅−亜鉛合金めっきを施すことができるものであれば特に制限はなく、いずれでも用いることができるが、スチールワイヤを好適に用いることができる。なお、本発明においては、スチールワイヤの径や材質等についても、特に制限はなく、公知のスチールワイヤを用いることができる。
次に、本発明に用いることができるシアン化合物を含まない銅−亜鉛合金めっき浴について説明する。
本発明においては、銅塩と、亜鉛塩と、ピロリン酸アルカリ金属塩と、アミノ酸またはその塩から選ばれた少なくとも一種とを含有し、pHが10〜12であるめっき浴を好適に用いることができる。
銅塩としては、シアン塩以外の可溶性銅塩であれば何れを利用してもよく、例えば、ピロリン酸銅、硫酸銅、塩化第二銅、スルファミン酸銅、酢酸第二銅、塩基性炭酸銅、臭化第二銅、ギ酸銅、水酸化銅、酸化第二銅、リン酸銅、ケイフッ化銅、ステアリン酸銅、クエン酸第二銅等を挙げることができ、これらのうち1種のみを用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。
亜鉛塩としては、シアン塩以外の可溶性亜鉛塩であれば何れを利用してもよく、例えば、ピロリン酸亜鉛、硫酸亜鉛、塩化亜鉛、スルファミン酸亜鉛、酸化亜鉛、酢酸亜鉛、臭化亜鉛、塩基性炭酸亜鉛、シュウ酸亜鉛、リン酸亜鉛、ケイフッ化亜鉛、ステアリン酸亜鉛、乳酸亜鉛等を挙げることができ、これらのうち1種のみを用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。
ピロリン酸アルカリ金属塩としては、公知のものであればいずれでも使用可能であり、例えば、そのナトリウム塩、カリウム塩等を挙げることができる。
アミノ酸としては、公知のものであればいずれでも使用可能であり、例えば、グリシン、アラニン、グルタミン酸、アスパラギン酸、トレオニン、セリン、プロリン、トリプトファン、ヒスチジン等のα−アミノ酸若しくはその塩酸塩、ナトリウム塩等を挙げることができ、好ましくはヒスチジンである。なお、これらのうち1種のみを用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。
上記めっき浴のpHは10〜12であり、好ましくは10.5〜11.8の範囲である。pHが10未満であると、高電流密度とした場合、均一な銅−亜鉛合金めっき被膜が得られず、一方、pHが12を超えると析出物が生じるため、やはり均一な銅−亜鉛合金めっき被膜が得られなくなる。また、上記めっき浴のpH調整には、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムのようなアルカリ金属水酸化物および水酸化カルシウムのようなアルカリ土類金属水酸化物を好適に用いることができ、好ましくは水酸化カリウムである。
上記めっき浴を調製するにあたり、上記各成分の配合量は特に制限されず、適宜選択することができるが、工業的な取扱いを考慮すると、銅塩を銅換算で2〜40g/L、亜鉛塩を亜鉛換算で0.5〜30g/L、ピロリン酸アルカリ金属塩150〜400g/L、アミノ酸又はその塩を0.2〜50g/L程度とすることが好ましい。
上記めっき浴を用いて、ゴム補強用線条体にめっき処理を行う際、陰極電流密度は1〜14A/dmであることが好ましい。陰極電流密度が1A/dm未満ではめっき処理の効率が低下してしまうため好ましくなく、また、14A/dmを超えると均一な組成の合金めっき被膜を得ることが困難となる場合があるからである。
なお、めっき処理を施すに際しては、通常の電気めっき方法を採用することができる。例えば、浴温30〜40℃程度で、無攪拌下あるいは機械攪拌下又は空気攪拌下で電気めっきをすればよい。この際、陽極としては、通常の銅−亜鉛合金の電気めっきに用いられるものであれば、いずれも使用できる。
本発明では、ゴム補強用線条体に対して、シアン化合物を含まない銅−亜鉛合金めっき浴を用いてめっき処理を施した後、伸線加工を施している。一般に、ゴム補強用線条体の伸線方法としては、乾式潤滑剤を用いた乾式伸線法と、湿式潤滑剤を用いた湿式伸線法とがあり、通常は、原料線材に対し乾式伸線を行うことにより中間線径の線材を得た後、これに熱処理を施し、さらに湿式伸線を行うことで最終線径の線材を得る方法が用いられている。本発明においても、これらの方法を採用することができる。また伸線加工の条件についても従来の条件を採用することができる。
続いて、本発明のゴム補強用線条体およびゴム補強用線条体−ゴム複合体について説明する。本発明のゴム補強用線条体は、本発明の製造方法により製造されたものであり、本発明のゴム補強用線条体−ゴム複合体は、本発明のゴム補強用線条体がゴム中に埋設されてなるものである。この際、ゴム補強用線条体を単線でゴムに埋設してもよく、複数本撚り合わせたものをゴムに埋設してもよい。
本発明においては、ゴム補強線条体にゴムを被覆する方法について、特に制限はない。例えば、ゴム−スチールコード複合体の場合、別個のリールに巻かれた複数本のスチールワイヤを一つの口金に通して束ねてスチールコードとし、該スチールコードを、ゴムにより被覆した後、ゴム複合体に埋設して製造する方法や、または、別個のリールに巻かれた複数本のスチールワイヤを1つのスリットに通して束ねてスチールコードとし、該スチールコードに対し上下からゴムを圧着した後、スチールコードをゴム複合体に埋設して製造することができる。また、ゴム−スチールワイヤ複合体は、別個のリールに巻かれた複数本のスチールワイヤをゴムにより被覆した後、ゴム複合体に埋設して製造する方法や、または、別個のリールに巻かれた複数本のスチールワイヤに上下からゴムを圧着した後、スチールワイヤをゴム複合体に埋設して製造することができる。
本発明のゴム補強用線条体−ゴム複合体においては、本発明のゴム補強用線条体を用いたものであれば、それ以外の、具体的なコード構造、ゴム補強用線条体の本数や線径、具体的構造、ゴム補強用線条体およびゴムの材質等については、特に制限されるものではない。
以下、本発明を実施例を用いてより詳細に説明する。
(実施例1および2)
線径1.7mmのスチールワイヤにシアン化合物を含まない銅−亜鉛合金めっき浴を用いてめっき処理を施した。めっき浴の組成は、硫酸銅25.1g/L、硫酸亜鉛20.2g/L、ピロリン酸カリウム347.7g/L、L−ヒスチジン塩酸塩2.1g/Lであり、pHは11とした。なお、pHの調整には水酸化カリウムを用いた。めっき条件としては、浴温を30℃とし、陰極電流密度を1.5A/dmとした。
得られたスチールワイヤを湿式伸線加工にて線径0.7mmまで縮径し、その後、実施例1ではpH6.5の0.05mol/L酢酸ナトリウム水溶液、実施例2ではpH5.5の0.01mol/L酢酸亜鉛水溶液で、それぞれ10秒間洗浄した。その後、得られたスチールワイヤをスチールコードとみなし、下記の手順に従い接着試験をおこなった。結果を表1に示す。
(比較例1)
酢酸亜鉛水溶液でスチールワイヤを洗浄しなかったこと以外は、実施例1および2と同様の手順でスチールワイヤを作製し、同様に接着試験を行った。結果を表1に示す。
(比較例2および3)
比較例2および3として、常法に従い、線径1.7mmスチールワイヤに対して、銅および亜鉛を順次めっきを施した。得られたスチールワイヤを湿式伸線加工にて線径0.7mmまで縮径した。得られたスチールワイヤにつき、比較例2ではpH5.5の0.01mol/L酢酸亜鉛水溶液で10秒間洗浄し、比較例3では洗浄を行わなかった。その後、各スチールワイヤにつき、実施例1および2と同様の手法にて、接着試験を行った。結果を表1に示す。
(比較例4)
アセトンでスチールワイヤを30秒間洗浄したこと以外は、実施例1および2と同様の手順でスチールワイヤを作製し、同様に接着試験を行った。結果を表1に示す。
(接着試験)
スチールワイヤを12.5mm間隔で平行に並べ、該スチールワイヤを上下からゴム組成物でコーティングし、これを160℃で3分、5分、7分、9分、11分、20分間加硫して、幅12.5mmのゴム−スチールワイヤ複合体を作製した。その後、ASTMD−2229に準拠して、各サンプルからスチールワイヤを引き抜き、スチールワイヤに付着しているゴムの被覆率を0〜100%で表示して、接着性の指標とした。数値が大きいほど接着性が高く、良好である。なお、表1中の初期接着性とは、加硫直後に測定した結果であることを意味する。
(耐久性)
スチールワイヤを12.5mm間隔で平行に並べ、該スチールワイヤを上下からゴム組成物でコーティングし、これを160℃で、20分間加硫して、幅12.5mmのゴム−スチールワイヤ複合体を作製した。これを70℃、相対湿度100%で2日、3日、4日間劣化させた後、ASTMD−2229に準拠して、各サンプルからスチールワイヤを引き抜き、スチールワイヤに付着しているゴムの被覆率を0〜100%で表示して、接着性の指標とした。数値が大きいほど接着性が高く、良好である。
Figure 2011179152
※1:銅めっきおよび亜鉛めっきを順次めっきした後に熱拡散により合金化
上記表1より、本発明のゴム補強用線条体は良好な初期接着性を有していることがわかる。また、耐久性も向上していることがわかる。

Claims (7)

  1. ゴム補強用線条体に対して、シアン化合物を含まない銅−亜鉛合金めっき浴を用いてめっき処理を施した後、伸線加工を施すゴム補強用線条体の製造方法において、
    前記伸線加工を施した後に、前記ゴム補強用線条体の表面を酸性金属塩水溶液にて洗浄することを特徴とするゴム補強用線条体の製造方法。
  2. 前記酸性金属塩水溶液のpHが5〜7である請求項1記載のゴム補強用線条体の製造方法。
  3. 前記酸性金属塩水溶液中の金属塩の濃度が0.01〜0.10mol/Lである請求項1または2記載のゴム補強用線条体の製造方法。
  4. 前記酸性金属塩水溶液中の金属塩が酢酸金属塩である請求項1〜3のうちいずれか一項記載のゴム補強用線条体の製造方法。
  5. 前記ゴム補強用線条体がスチールワイヤである請求項1〜4のうちいずれか一項記載のゴム補強用線条体の製造方法。
  6. 請求項1〜5のうちいずれか一項記載のゴム補強用線条体の製造方法により得られること特徴とするゴム補強用線条体。
  7. 請求項6記載のゴム補強用線条体がゴム中に埋設されてなることを特徴とするゴム補強用線条体−ゴム複合体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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