JP2011174997A - トナー補給装置、プロセスユニット及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】十分な補給能力の確保と少量補給時の精度向上の両方を実現可能なトナー補給装置を提供する。
【解決手段】本発明は、トナーを収容する収容部41と、トナーを通す2つの搬送経路31A,31Bと、収容部41に収容されたトナーを搬送経路31A,31Bを通して補給先51へ搬送する搬送手段と、搬送手段を駆動させる駆動手段32A,32Bとを備えたトナー補給装置である。そして、各搬送経路31A,31Bにおける単位時間当たりの搬送量を互いに異ならせた。
【選択図】図2
【解決手段】本発明は、トナーを収容する収容部41と、トナーを通す2つの搬送経路31A,31Bと、収容部41に収容されたトナーを搬送経路31A,31Bを通して補給先51へ搬送する搬送手段と、搬送手段を駆動させる駆動手段32A,32Bとを備えたトナー補給装置である。そして、各搬送経路31A,31Bにおける単位時間当たりの搬送量を互いに異ならせた。
【選択図】図2
Description
本発明は、トナーを補給するトナー補給装置、プロセスユニット及び画像形成装置に関する。
電子写真方式の画像形成装置では、画像出力で消費したトナーを補給する必要がある。特に、磁性キャリアと当該磁性キャリアに摩擦帯電的に付着する非磁性トナーとから成る2成分現像剤を使用する2成分現像方式では、トナー濃度を一定に保つことが画像濃度の安定化につながるため、画像を1枚出力するたびにその画像によるトナー消費量と同量のトナーを補給する制御を行っている。
トナー補給装置としては、スクリューやコイルを回転させてトナーを搬送するもの(特許文献1参照)やロータとステータを有するポンプで負圧を発生させてトナーを搬送するもの(特許文献2参照)などが広く知られている。いずれの仕組みでもモータの回転力を利用して補給装置を作動させており、モータあるいはクラッチのON/OFFを切り換えることでトナー補給装置の駆動と停止を制御している。
ところで、トナー補給装置の動作開始時には、モータの回転速度が安定するまで、あるいはクラッチが完全に繋がるまで動作が不安定な時間帯がある。このため、従来のトナー補給装置では、補給量が少ない(=トナー補給装置の動作時間が短い)と、動作が不安定な時間帯の割合が多くなり、補給量のばらつきが大きくなってしまうという問題があった。そこで、従来の画像形成装置では、トナー補給装置の1回の動作あたりの最小補給量に制限を設け、それを下回る補給量の場合は安定したトナー補給が困難となるため、その補給量を次の画像以降に持ち越すように制御している。しかし、このような制御は、頁間で画像濃度が変動する一因となっている。
また、補給装置の補給能力(単位時間あたりの補給量)を下げれば、少ない補給量でも動作時間を長くすることができるので、不安定な動作時間の割合が少なくなり、少量でも精度良く補給することができる。しかし、補給能力を下げ過ぎると、逆に補給量が多い場合に補給が間に合わなくなってしまう問題がある。
本発明は、斯かる事情に鑑み、十分な補給能力の確保と少量補給時の精度向上の両方を実現可能なトナー補給装置、プロセスユニット及び画像形成装置を提供しようとするものである。
請求項1の発明は、トナーを収容する収容部と、トナーを通す搬送経路と、前記収容部に収容されたトナーを前記搬送経路を通して補給先へ搬送する搬送手段と、当該搬送手段を駆動させる駆動手段とを備えたトナー補給装置において、前記搬送経路を独立して2つ以上設け、各搬送経路における単位時間当たりの搬送量を互いに異ならせものである。
必要補給量が少量の場合は、単位時間当たりの搬送量の少ない搬送経路を通してトナーの補給を行うことにより、補給に要する時間を長く確保して補給時間中の駆動不安定時間の割合を小さくすることができる。これにより、少ない補給量であっても補給量のばらつきを抑制することができる。一方、必要補給量が多量の場合は、単位時間当たりの搬送量の多い搬送経路を通してトナーの補給を行うことにより、所望の時間内で補給を完了することが可能である。
請求項2の発明は、請求項1に記載のトナー補給装置において、必要なトナー補給量に応じて前記各搬送経路のいずれか1つ又は複数を選択してトナーを搬送可能に構成したものである。
必要なトナー補給量に応じて各搬送経路のいずれか1つ又は複数を選択してトナーを搬送可能に構成することにより、幅広い範囲の補給量を精度良く補給することが可能となる。
請求項3の発明は、請求項2に記載のトナー補給装置において、前記選択した搬送経路における搬送時間を個別に変更可能に構成したものである。
選択した搬送経路における搬送時間を個別に変更可能に構成することにより、さらに幅広い範囲の補給量を精度良く補給することが可能となる。
請求項4の発明は、請求項1から3のいずれか1項に記載のトナー補給装置において、前記各搬送経路のトナー通過断面積を互いに異ならせたものである。
各搬送経路のトナー通過断面積を互いに異ならせることにより、各搬送経路における単位時間当たりの搬送量を異ならせることができる。また、この場合、単位時間当たりの搬送量を特定するその他の部品のパラメータを共通化することができ、製造コストを低減することができる。
請求項5の発明は、請求項1から3のいずれか1項に記載のトナー補給装置において、前記搬送手段として搬送スクリュー又は搬送コイルを前記各搬送経路に個別に配設し、各搬送スクリュー又は各搬送コイルのピッチ又は回転速度を互いに異ならせたものである。
各搬送スクリュー又は各搬送コイルのピッチ又は回転速度を互いに異ならせることにより、各搬送経路における単位時間当たりの搬送量を異ならせることができる。また、単位時間当たりの搬送量を特定するその他の部品のパラメータを共通化することができ、製造コストを低減することができる。
請求項6の発明は、請求項1から3のいずれか1項に記載のトナー補給装置において、前記搬送手段として搬送スクリュー又は搬送コイルを前記各搬送経路に個別に配設し、各搬送スクリュー又は各搬送コイルの回転速度を変更可能に構成したものである。
各搬送スクリュー又は各搬送コイルの回転速度を変更可能に構成することにより、各搬送経路における単位時間当たりの搬送量を異ならせることができる。さらに、回転速度を調整することにより、幅広い範囲の補給量を精度良く補給することが可能となる。
請求項7の発明は、請求項1から3のいずれか1項に記載のトナー補給装置において、前記搬送手段として搬送ポンプを前記各搬送経路に個別に配設し、各搬送ポンプの圧力を互いに異ならせたものである。
各搬送ポンプの圧力を互いに異ならせることにより、各搬送経路における単位時間当たりの搬送量を異ならせることができる。また、単位時間当たりの搬送量を特定するその他の部品のパラメータを共通化することができ、製造コストを低減することができる。
請求項8の発明は、請求項1から7のいずれか1項に記載のトナー補給装置において、前記各搬送経路に個別に配設した前記搬送手段を駆動させる共通の駆動手段を設け、当該駆動手段から前記各搬送手段への駆動力の伝達と遮断とを個別に切り換える切換手段を備えたものである。
各搬送手段を駆動させる駆動手段を共通とすることで、部品点数を削減することができ、省スペース化及び低コスト化を図ることができる。また、消費電力の低減による省エネ化も図れる。また、切換手段により各搬送手段への駆動力の伝達と遮断を個別に切り換えることができるので、各搬送経路のいずれか1つ又は複数を選択してトナーを搬送することができ、幅広い範囲の補給量を精度良く補給することができる。
請求項9の発明は、請求項1から8のいずれか1項に記載のトナー補給装置において、磁性キャリアと非磁性トナーとから成る2成分現像剤を使用する現像装置にトナーを補給するトナー補給装置であって、前記現像装置の現像位置まで2成分現像剤を攪拌して帯電させつつ搬送する現像剤搬送路に、前記各搬送経路からトナーを補給するための補給口を設け、単位時間当たりの搬送量が少ない搬送経路の前記補給口よりも単位時間当たりの搬送量が多い搬送経路の前記補給口を、現像剤搬送方向の上流側に配設したものである。
トナーを多く補給した場合は、トナーを少ない量で補給した場合よりも、トナー補給開始直後の平均帯電量の低下が大きくなる傾向にある。しかし、上記のように、単位時間当たりの搬送量が少ない搬送経路の前記補給口よりも単位時間当たりの搬送量が多い搬送経路の前記補給口を、現像剤搬送方向の上流側に配設することにより、トナーの補給量が多い場合は、少ない場合よりも現像剤搬送方向の上流側で補給することができるので、現像剤搬送路内でトナーを攪拌して帯電させる時間を長く確保することができる。これにより、各補給口から補給されるトナーの帯電量のばらつきを抑制することが可能となる。
請求項10の発明は、請求項9に記載のトナー補給装置において、上流側に配設した前記補給口から下流側に配設した前記補給口へ現像剤が搬送されるのに要する時間分だけ、下流側に配設した前記補給口のトナー補給タイミングを上流側に配設した前記補給口のトナー補給タイミングより遅く設定したものである。
上流側に配設した補給口から下流側に配設した補給口へ現像剤が搬送されるのに要する時間分だけ、下流側に配設した補給口のトナー補給タイミングを上流側に配設した補給口のトナー補給タイミングより遅く設定することにより、トナー濃度が低下した現像剤が各補給口を通過する際にトナーを補給することができる。これにより、現像剤の局所的なトナー濃度ムラを抑えることが可能となる。
請求項11の発明は、少なくとも、現像装置と、当該現像装置にトナーを補給する請求項1から10のいずれか1項に記載のトナー補給装置の前記各搬送経路を一体的に有し、これらを画像形成装置本体に対して着脱可能に構成したプロセスユニットである。
プロセスユニットが請求項1から10のいずれか1項に記載のトナー補給装置の各搬送経路を備えることにより、これらのトナー補給装置による上記効果が得られる。
請求項12の発明は、請求項1から10のいずれか1項に記載のトナー補給装置を備えた画像形成装置である。
画像形成装置が、請求項1から10のいずれか1項に記載のトナー補給装置を備えているので、これらのトナー補給装置による上記効果が得られる。
請求項13の発明は、請求項11に記載のプロセスユニットを備えた画像形成装置である。
画像形成装置が、請求項11項に記載のプロセスユニットを備えているので、そのプロセスユニットによる上記効果が得られる。
本発明によれば、必要補給量が少量の場合は、単位時間当たりの搬送量の少ない搬送経路を通してトナーの補給を行うことにより、補給に要する時間を長く確保して補給時間中の駆動不安定時間の割合を小さくすることができる。これにより、少ない補給量であっても補給量のばらつきを抑制することができる。一方、必要補給量が多量の場合は、単位時間当たりの搬送量の多い搬送経路を通してトナーの補給を行うことにより、所望の時間内で補給を完了することが可能である。このように、本発明によれば、十分な補給能力の確保と少量補給時の精度向上の両方を実現できる。
以下に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1に本発明を適用した画像形成装置の概略を示す。画像形成装置100は、磁性キャリアと当該磁性キャリアに摩擦帯電的に付着する非磁性トナーとから成る2成分現像剤を使用してカラー画像を形成するカラーレーザプリンタであるが、他のタイプのプリンタ、ファクシミリ、複写機、あるいはこれらの複合機等の画像形成装置であってもよい。また、本発明は下記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加え得ることは勿論である。
図1に本発明を適用した画像形成装置の概略を示す。画像形成装置100は、磁性キャリアと当該磁性キャリアに摩擦帯電的に付着する非磁性トナーとから成る2成分現像剤を使用してカラー画像を形成するカラーレーザプリンタであるが、他のタイプのプリンタ、ファクシミリ、複写機、あるいはこれらの複合機等の画像形成装置であってもよい。また、本発明は下記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加え得ることは勿論である。
図1に示すように、画像形成装置100の本体99には、転写ベルトユニット10が備える転写ベルト11に対向するように、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの各色に対応した画像形成部60Y,60C,60M,60BKが並設されている。このように、本実施形態では、4つの画像形成部60Y,60C,60M,60BKが転写ベルト11上に並設された、いわゆるタンデム構造を採用している。
各画像形成ユニット60Y、60C、60M、60BKは、作像プロセスに用いられるトナーの色が異なる以外は実質的に同一構造である。そこで、各画像形成ユニット60Y、60C、60M、60BKの構成について、そのうちの一つの画像形成ユニット60Yの構成を例に説明する。
画像形成部60Yは、像担持体としての感光体ドラム20Yと、感光体ドラム20Yの周囲に配設された帯電手段としての帯電装置15と、現像手段としての現像装置50Yと、クリーニング手段としてのクリーニング装置16等で構成されている。画像形成部60Yを構成する、感光体ドラム20Y、帯電装置15、現像装置50Y、クリーニング装置16は、画像形成装置本体99に対して一体的に着脱可能なプロセスユニットとして構成されている。このように構成することで、メンテナンスなどの際に、感光体ドラム20Y、帯電装置15、現像装置50Y、クリーニング装置16を一体的に取り出すことが可能である。また、本実施形態では、現像剤の交換作業等のため、現像装置50Yを単独で本体99に対し着脱可能に構成している。
帯電装置15は、感光体ドラム20Yの表面に当接して従動回転する帯電ローラ21と、帯電ローラ21に当接し従動回転するクリーニングローラ22とを有している。帯電ローラ21には、直流に交流成分のバイアスを重畳印加する図示しない電圧印加手段が接続されており、感光体ドラム20Yと対向する帯電領域において、感光体ドラム20Yの表面を除電すると同時に、所定の極性に帯電するようになっている。クリーニングローラ22は、帯電ローラ21に従動回転することで帯電ローラ21をクリーニングするようになっている。このように、本実施形態では、帯電ローラ21として接触ローラを用いた帯電システムを採用しているが、帯電システムは、近接ローラを用いたものであってもよいし、コロトロン方式を採用したものであってもよい。
現像装置50Yは、感光体ドラム20Yに近接対向して配設された現像剤担持体としての現像ローラ23を有する。現像ローラ23と感光体ドラム20Yとの間の現像領域において、イエロートナーが感光体ドラム20Yの表面に形成された静電潜像に静電的に移行して、静電潜像をイエロートナー像として可視像化するものである。
クリーニング装置16は、感光体ドラム20Yに当接し感光体ドラム20Y上の残留トナー、キャリア、紙粉等の不要物を掻き取ってクリーニングする図示しないクリーニングブラシと、感光体ドラム20Yの回転方向において、クリーニングブラシよりも下流側の位置で感光体ドラム20Yに当接し感光体ドラム20Y上の不要物を掻き取ってクリーニングするためのクリーニングブレード25と、クリーニングブラシ及びクリーニングブレード25によって掻き取られた廃トナー等の不要物を廃トナータンクに向けて搬送する排出スクリュー26等を有している。
図1において、各画像形成ユニット60Y、60C、60M、60BKの下方には、書込ユニットとしての光走査装置8が配設されている。光走査装置8は、各画像形成ユニット60Y、60C、60M、60BKが有する感光体ドラム20Y,20C,20M,20BKにレーザ光を照射するように構成されている。
また、各画像形成ユニット60Y、60C、60M、60BKの図の上方には、転写ベルトユニット10が配設されている。転写ベルトユニット10は、画像を転写する中間転写体として無端状のベルトから成る転写ベルト11を有する。転写ベルト11は、転写部材としての4つの1次転写ローラ12Y、12C、12M、12BKと、駆動部材である駆動ローラ72と、転写入口ローラ73と、クリーニング対向ローラ74とに巻き掛けられている。クリーニング対向ローラ74は、ばね75によって転写ベルト11に対して付勢されており、これにより転写ベルト11に対して所定の張力を付与している。また、駆動ローラ72が図示しない駆動系によって回転駆動されることにより、転写ベルト11は各感光体ドラム20Y、20C、20M、20BKに対峙しながら矢印Y方向に移動可能となっている。
転写ベルトユニット10は、転写ベルト11上をクリーニングする中間転写ベルトクリーニング装置としてのクリーニング装置13とを有する。このクリーニング装置13、駆動ローラ72、転写入口ローラ73、クリーニング対向ローラ74、ばね75は、転写ベルトユニット10の筐体を成す中間転写ベルトケース14に一体的に支持されている。また、中間転写ベルトケース14は、本体99に対して着脱可能に構成されている。
上記転写ベルト11は、無端状のベルトによって構成されている。詳しくは、転写ベルト11は、ベース層を伸びの少ない材質で構成し、ベース層の表面を平滑性の良い材質によって覆ったコート層とし、ベース層にコート層を重ねて形成した多層構造となっている。ベース層の材質としては、例えばフッ素樹脂、PVDシート、ポリイミド系樹脂が挙げられる。コート層の材質としては、例えばフッ素系樹脂等が挙げられる。
転写ベルト11の両縁部には、それぞれ寄り止め部材としての図示しない寄り止めガイドが配設されている。寄り止めガイドは、転写ベルト11が矢印Y方向に回転するときに、図1における紙面と垂直な何れかの方向に偏倚することを防止するために配設されている。寄り止めガイドは、ウレタンゴム製であるが、その他、シリコンゴムなど各種ゴム材料により構成することができる。
上記転写入口ローラ73、及び上記クリーニング対向ローラ74は、駆動ローラ72によって回転駆動される転写ベルト11に連れ回りする従動ローラとなっている。また、クリーニング対向ローラ74は、ばね75の作用により、転写ベルト11に対し転写に適した所定の張力を与える加圧部材としてのテンションローラたる機能を有している。
上記クリーニング装置13は、図1におけるクリーニング対向ローラ74の左方の位置において、転写ベルト11に対向するように配設されている。また、クリーニング装置13は、詳細な図示を省略するが、転写ベルト11に対向、当接するように配設されたクリーニングブラシとクリーニングブレードとを有しており、転写ベルト11上の残留トナー等の異物をクリーニングブラシとクリーニングブレードとにより掻き取り、除去して、転写ベルト11をクリーニングするようになっている。このクリーニングにより生じた廃トナー等の不要物は、図示しない廃トナー経路を経て廃トナータンク83に収納されるようになっている。
上記4つの1次転写ローラ12Y、12C、12M、12BKは、転写ベルト11を介して、4つの感光体ドラム20Y,20C,20N,20BKに対向した位置に配設されている。各1次転写ローラ12Y、12C、12M、12BKは、それぞれの位置で転写ベルト11の内周面を押圧しており、転写ベルト11の押圧された部分と各感光体ドラム20Y,20C,20N,20BKとが接触する箇所に1次転写ニップが形成されている。また、転写入口ローラ73、クリーニング対向ローラ74は、1次転写ニップを安定化する機能を有する。
また、転写ベルト11を張架する駆動ローラ72に対向した位置に、転写部材としての2次転写ローラ5が配設されている。この2次転写ローラ5は転写ベルト11の外周面を押圧しており、2次転写ローラ12と中間転写ベルト10とが接触する箇所に2次転写ニップが形成されている。この場合、駆動ローラ72は、2次転写対向ローラとしても機能する。
本体99の下部には、シート状の記録媒体としての転写紙Sを収容したシート収容部としての給紙カセット61が配設されている。また、シート状の記録媒体としては、例えば、一般にコピー等に用いられる普通紙の他、OHPシートや、カード、ハガキ等の厚紙や、封筒等が含まれる。給紙カセット61には、収容されている最上位の転写紙Sの上面に当接する給紙ローラとしての給送ローラ3が設けてある。また、給送ローラ3の図の上方には、給紙カセット61から搬送されてきた記録紙Sを所定のタイミングで繰り出すレジストローラ対4と、転写紙Sの先端がレジストローラ対4に到達したことを検知する図示しないセンサとが配設されている。レジストローラ対4は、作像速度、言い換えると転写ベルト11の移動速度と、給紙の速度とを合わせるために、外径を精密に加工されている。その精度は外径で0.03mm以内である。
また、画像形成装置100は、トナー像を転写された転写紙Sに同トナー像を定着させるためのローラ定着方式の定着ユニットとしての定着装置6と、定着済みの転写紙Sを本体99の外部に排出する排紙ローラ7と、本体99の上側に配設され排出ローラ7により本体99の外部に排出された転写紙Sをストックする排紙トレイ17と、転写ベルトユニット10の上方に配設され、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの各色のトナーを充填されたトナーボトル9Y、9C、9M、9BKとを有している。
上記トナーボトル9Y、9C、9M、9BK内のトナーは、図示しないトナー補給装置によって画像形成ユニット60Y、60C、60M、60BKのそれぞれに備えられた現像装置50Y、50C、50M、50BKに供給されるようになっている。また、トナーボトル9Y、9C、9M、9BKは、本体99に対して着脱可能に構成されており、内部のトナーがなくなったとき等に交換することができるようになっている。
上記定着装置6は、熱源を内部に有する定着ローラ62と、定着ローラ62に圧接された加圧ローラ63とを有している。トナー像を担持した転写紙Sを定着ローラ62と加圧ローラ63との圧接部である定着部に通すことで、熱と圧力との作用により、担持したトナー像を転写紙Sの表面に定着するようになっている。
また、画像形成装置100は、画像形成装置100に対する各種設定を行うための入力手段としての図示しない操作パネルと、画像形成装置100全体の動作を制御するための図示しないCPU、メモリ等を備えた制御手段とを有している。また、操作パネルによって入力された各種の情報は、制御手段によって認識され、それぞれ識別される。また、操作パネルは、制御手段による制御によって所定の表示を行う出力手段としての表示部を有している。
次に、図1を参照して上記画像形成装置の基本的動作について説明する。
作像動作が開始されると、各感光体ドラム20Y,20C,20M,20BKが図示しない駆動装置によって図の時計回りに回転駆動され、各感光体ドラム20Y,20C,20M,20BKの表面が、それぞれに設けた帯電ローラ21によって所定の極性に一様に帯電される。帯電された各感光体ドラム20Y,20C,20M,20BKの表面には、光走査装置8からレーザ光が照射されて静電潜像が形成される。このとき、光走査装置8が露光する画像情報は、外部から受信した画像信号に対応する画像情報を、所望のフルカラー画像をイエロー、シアン、マゼンタ、及びブラックの色情報に分解した単色の画像情報である。このように各感光体ドラム20Y,20C,20M,20BK上に形成された静電潜像に、それぞれ現像装置50Y,50C,50M,50BKによってトナーが供給されることにより、静電潜像はトナー画像(現像剤像)として可視像化される。
作像動作が開始されると、各感光体ドラム20Y,20C,20M,20BKが図示しない駆動装置によって図の時計回りに回転駆動され、各感光体ドラム20Y,20C,20M,20BKの表面が、それぞれに設けた帯電ローラ21によって所定の極性に一様に帯電される。帯電された各感光体ドラム20Y,20C,20M,20BKの表面には、光走査装置8からレーザ光が照射されて静電潜像が形成される。このとき、光走査装置8が露光する画像情報は、外部から受信した画像信号に対応する画像情報を、所望のフルカラー画像をイエロー、シアン、マゼンタ、及びブラックの色情報に分解した単色の画像情報である。このように各感光体ドラム20Y,20C,20M,20BK上に形成された静電潜像に、それぞれ現像装置50Y,50C,50M,50BKによってトナーが供給されることにより、静電潜像はトナー画像(現像剤像)として可視像化される。
また、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの各色のトナーは、現像装置50Y、50C、50M、50BKにおいてそれぞれ消費されるため、その消費に応じて、トナーボトル9Y、9C、9M、9BK内の各色のトナーが各現像装置50Y、50C、50M、50BKに供給される。
その後、各感光体ドラム20Y,20C,20M,20BKに形成されたトナー画像は、各感光体ドラム20Y,20C,20M,20BKと転写ベルト11とが対向する1次転写ニップに達し、それぞれの1次転写ニップの位置で、各トナー画像が図の矢印Yの方向に回転する転写ベルト11上に順次重ね合わせて転写される。詳しくは、各1次転写ローラ12Y,12C,12M,12BKにトナーの帯電極性と逆極性の転写バイアスが印加されることにより、各感光体ドラム20Y,20C,20M,20BK上のトナー画像が1次転写ニップに達したときに、トナー画像が転写ベルト11上へ静電的に転写される。かくして転写ベルト11はその表面にフルカラーのトナー画像(カラー画像)を担持する。
一方、各感光体ドラム20Y,20C,20M,20BKの表面には、転写ベルト11に転写しきれなかったトナーが残留するが、各感光体ドラム20Y,20C,20M,20BK上の残留トナー等は、それぞれに設けたクリーニング装置16の不図示のクリーニングローラとクリーニングブレード25によって除去される。そして、除去されたトナー等は、排出スクリュー26によって廃トナータンク83に搬送される。その後、各感光体ドラム20Y,20C,20M,20BKの表面は、図示しない除電装置によって残留電位が除去され、次の画像形成に備えられる。
上記転写ベルト11上に転写されたカラー画像は、転写ベルト11が回転することにより、転写ベルト11と2次転写ローラ5とが対向する2次転写ニップに達し、この位置で搬送されてきた転写紙Sに転写される。このとき2次転写ローラ5には、トナー帯電極性と逆極性の転写バイアスが印加されており、これによって転写ベルト11上のカラー画像が転写紙Sに静電的に転写される。
上記2次転写ニップの位置に搬送された転写紙Sは、給紙トレイ61から搬送されたものである。詳しくは、給送ローラ3が回転駆動することによって、給紙トレイ61に収容された最上位置の転写紙Sがレジストローラ対4に向けて送り出される。送り出された転写紙Sは、レジストローラ対4によって一旦停止される。そして、上記転写ベルト11上のトナー画像にタイミングを合わせてレジストローラ対4の回転を再開し、転写紙Sを2次転写ニップへ搬送する。このようにして、転写紙Sに所望のカラー画像が転写される。一方、2次転写を終えた転写ベルト11は、クリーニング装置13に備えられたクリーニングブラシ及びクリーニングブレードによってクリーニングされ、次の帯電工程、現像工程に備える。
上記カラー画像が転写された転写紙Sは、定着装置6に搬送される。そして、定着ローラ62と加圧ローラ63によって転写紙Sが加熱及び加圧されて、カラー画像が転写紙Sに定着される。その後、転写紙Sは排紙ローラ対7によって排紙トレイ17へと排出されストックされる。
以上の説明は、転写紙S上にフルカラー画像を形成するときの画像形成動作であるが、4つの画像形成ユニット60Y,60C,60M,60BKのいずれか1つを使用して単色画像を形成したり、2つ又は3つの作像部を使用して、2色又は3色の画像を形成したりすることも可能である。なお、ブラックの単色画像形成時には、クリーニング装置13、クリーニング対向ローラ74は、ブラック以外の1次転写ローラ12Y、12C、12Mと共に上方に移動し、転写ベルト11をブラック以外の感光体ドラム20Y、20C、20Mから離間するように構成されている。
以下、図2及び図3に基づいて、上記各トナーボトル9Y,9C,9M,9BKから上記各現像装置50Y,50C,50M,50BKへトナーを補給するトナー補給装置の構成について説明する。
図2は、本発明の第1実施形態に係るトナー補給装置30の全体構成の概略図、図3(A)(B)は、前記トナー補給装置30の一部構成の概略図である。このトナー補給装置30は、各トナーボトル9Y,9C,9M,9BKごとに1つずつ設けられているが、図2では、そのうちの1つの構成を示す。また、それぞれのトナー補給の構成は同様であるので、図2において色の種類を示す上記符号Y、C、M、BKを省略して、重複する説明を省略する。
図2は、本発明の第1実施形態に係るトナー補給装置30の全体構成の概略図、図3(A)(B)は、前記トナー補給装置30の一部構成の概略図である。このトナー補給装置30は、各トナーボトル9Y,9C,9M,9BKごとに1つずつ設けられているが、図2では、そのうちの1つの構成を示す。また、それぞれのトナー補給の構成は同様であるので、図2において色の種類を示す上記符号Y、C、M、BKを省略して、重複する説明を省略する。
図2に示すように、トナー補給装置30は、トナーボトル9と、トナーを通す搬送経路としての2本のチューブ31A,31Bを有している。トナーボトル9は、補給用のトナーを収容する収容部としてのボトル部41と、そのボトル部41に回転力を伝達するためのボトル駆動用ギア42と、ボトル部41の一端に設けられた樹脂キャップ43で構成されている。ボトル駆動用ギア42は不図示の駆動モータに駆動連結されており、その駆動モータから駆動力を受けてボトル駆動用ギア42が回転すると、同時にボトル部41も回転して、ボトル部41内のトナーが樹脂キャップ44に搬送されるようになっている。また、樹脂キャップ43には、トナーを搬出するための開口部(図示省略)を開閉するシャッター44が設けられている。
トナーボトル9とトナーの補給先である現像装置50の現像剤搬送経路51との間は、各チューブ31A,31Bによって接続されており、これらチューブ31A,31Bを介して、トナーボトル9から現像剤搬送経路51へトナーが補給されるようになっている。また、本実施形態では現像装置50を単独で着脱可能に構成しているが、少なくとも各チューブ31A,31Bを現像装置50と一体的に着脱可能に構成してもよい。樹脂キャップ43に形成された上記開口部から搬出されたトナーは、各チューブ31A,31Bの一端に設けられた入口から進入し、各チューブ31A,31Bの他端に設けた出口から現像剤搬送経路51に形成された補給口33A,33Bを介して補給されるようになっている。また、現像剤搬送経路51内には、現像剤を搬送する搬送手段として搬送スクリュー52が配設されており、この搬送スクリュー52が回転することによって、現像剤は図の矢印X方向に搬送されるようになっている。
各チューブ31A,31B内には、それぞれ、トナーを搬送する搬送手段としての搬送コイル34A,34Bが配設されている(図3参照)。これら搬送コイル34A,34Bは、それぞれ、駆動手段としてのモータ32A,32Bによって回転駆動するように構成されている。なお、搬送コイルの代わりに、搬送スクリューなどを搬送手段として設けてもよい。
2つのチューブ31A,31Bのうち、図3の(A)に示す一方のチューブ31Aの断面積は、図3の(B)に示す他方のチューブ31Bの断面積よりも大きく形成されている。このように、各チューブ31A,31Bにおけるトナー通過断面積を互いに異ならせることにより、各チューブ31A,31Bにおける単位時間当たりのトナー搬送量(トナー補給能力)が異なるようしている。なお、各チューブ31A,31B内に配設した各搬送コイル34A,34Bと、それらを駆動させる各モータ32A,32Bは、同じものを使用している。本実施形態では、それぞれのチューブ31A,31B内で搬送コイル34A,34Bを連続駆動させた場合のトナー補給能力は、断面積の大きい方のチューブ31Aでは0.60[g/sec]、断面積の小さい方のチューブ31Bでは0.12[g/sec]となるように設定している。ただし、各トナー補給能力(各チューブ31A,31Bの断面積)は適宜変更可能である。
また、図2に示すように、補給能力の高い方のチューブ31Aが接続されている補給口33Aは、補給能力の低い方のチューブ31Bが接続されている補給口33Bよりも、現像剤搬送方向Xの上流側に配設されている。本実施形態では、各補給口33A,33B同士の現像剤搬送方向Xの間隔Dを100[mm]に設定している。このように間隔Dを設定した理由については、下記の作用・効果の説明において述べる。
次に、図4に基づいて、本発明の第2実施形態の構成について説明する。
図4(A)(B)は、第2実施形態に係るトナー補給装置の一部構成の概略図である。なお、図4に示す構成以外は、上記本発明の第1実施形態と同様の構成であるので、重複する部分の説明については省略する。
図4(A)(B)は、第2実施形態に係るトナー補給装置の一部構成の概略図である。なお、図4に示す構成以外は、上記本発明の第1実施形態と同様の構成であるので、重複する部分の説明については省略する。
図4に示すように、第2実施形態では、各搬送コイル34A,34BのピッチPを互いに異ならせて、各チューブ31A,31Bにおける単位時間当たりのトナー搬送量(トナー補給能力)を異なるようしている。なお、この場合、各チューブ31A,31Bと各モータ32A,32Bは、同じものを使用している。また、図4に示す第2実施形態においても、搬送コイルの代わりに搬送スクリューを用いることも可能である。
また、各チューブ31A,31B及び各搬送コイル34A,34B(又は各搬送スクリュー)にそれぞれ同じものを使用し、各モータ32A,32Bの駆動速度(各搬送コイル又は各搬送スクリューの回転速度)を異ならせることによって、各チューブ31A,31Bにおける単位時間当たりのトナー搬送量(トナー補給能力)を異ならせることも可能である。
また、図示省略するが、各チューブ31A,31Bを通してトナーを搬送する搬送手段として、搬送ポンプを用いてもよい。その場合、各チューブ31A,31Bに個別に設けた搬送ポンプの圧力を互いに異ならせることにより、各チューブ31A,31Bにおける単位時間当たりのトナー搬送量(トナー補給能力)を異ならせることが可能である。
上記搬送ポンプとしては、例えば、図5に示すモーノポンプと呼ばれる吸い込み型の1軸偏芯粉体ポンプを用いることが可能である。モーノポンプ40は、金属等の剛性をもつ材料で偏芯したスクリュー形状に形成されたロータ45と、ゴム等の弾性体で2条スクリュー形状に形成されたステータ46と、これらを包む樹脂材料等で形成されたケース47とを有する。ステータ46はケース47に固定されており、ロータ45は図示しない駆動源と駆動連結された補給クラッチ48及び軸継手49を介して回転駆動されるように構成されている。このように構成されたモーノポンプ40は、補給クラッチ48がオンしてロータ45が回転されることにより、ポンプに強い吸引力が生じ、ケース47の先端の吸い込み部からトナーを吸い込み、吸い込んだトナーを軸継手49の近傍の排出部から送り出すことが可能である。また、上記駆動源の駆動速度を調整することにより、各モーノポンプ40の圧力を互いに異ならせることが可能である。
図6は、本発明の第3実施形態に係るトナー補給装置の一部構成の概略図である。
図6に示す第3実施形態では、1つのモータ32の駆動力を複数の伝達ギアを介して2つの搬送コイル34A,34Bに伝達可能に構成されている。この場合、各チューブ31A,31B及び各搬送コイル34A,34Bは、それぞれ同じものを使用している。モータ32と各搬送コイル34A,34Bとの間には、モータ32から各搬送コイル34A,34Bへの駆動力の伝達と遮断とを個別に切り換える切換手段としての2つのクラッチ35A,35Bと、各搬送コイル34A,34Bの回転速度を変化させる変速手段としての2つのギア変速機構36A,36Bとが配設されている。各ギア変速機構36A,36Bは、外径の異なる3種類のギアを組み合わせて構成されている。これら3種類のギアのいずれかに、各クラッチ35A,35Bに接続された伝達ギア37A,37Bを噛合させることにより、モータ32の回転数に対するギア変速機構36A,36Bの回転数の比を変更することができ、各搬送コイル34A,34Bの回転速度を3段階に調整することができるようになっている。このように、第3実施形態では、各搬送コイル34A,34Bの回転速度を変化させることによって、各チューブ31A,31Bにおける単位時間当たりのトナー搬送量(トナー補給能力)を変更可能に構成している。なお、第3実施形態において、その他の構成は上記第1実施形態と同様となっている。また、搬送コイル34A,34Bの回転速度の調整は、3段階である場合に限らず、2段階や4段階以上に変更可能に構成してもよい。
図6に示す第3実施形態では、1つのモータ32の駆動力を複数の伝達ギアを介して2つの搬送コイル34A,34Bに伝達可能に構成されている。この場合、各チューブ31A,31B及び各搬送コイル34A,34Bは、それぞれ同じものを使用している。モータ32と各搬送コイル34A,34Bとの間には、モータ32から各搬送コイル34A,34Bへの駆動力の伝達と遮断とを個別に切り換える切換手段としての2つのクラッチ35A,35Bと、各搬送コイル34A,34Bの回転速度を変化させる変速手段としての2つのギア変速機構36A,36Bとが配設されている。各ギア変速機構36A,36Bは、外径の異なる3種類のギアを組み合わせて構成されている。これら3種類のギアのいずれかに、各クラッチ35A,35Bに接続された伝達ギア37A,37Bを噛合させることにより、モータ32の回転数に対するギア変速機構36A,36Bの回転数の比を変更することができ、各搬送コイル34A,34Bの回転速度を3段階に調整することができるようになっている。このように、第3実施形態では、各搬送コイル34A,34Bの回転速度を変化させることによって、各チューブ31A,31Bにおける単位時間当たりのトナー搬送量(トナー補給能力)を変更可能に構成している。なお、第3実施形態において、その他の構成は上記第1実施形態と同様となっている。また、搬送コイル34A,34Bの回転速度の調整は、3段階である場合に限らず、2段階や4段階以上に変更可能に構成してもよい。
図7は、上記搬送コイルを駆動させるための上記モータの駆動タイミングチャートの一例を示す図である。
図7に示すように、本実施例では、一定の制御周期(300ms)ごとに、印刷画像の画素カウント数と現像装置内のトナー濃度センサの情報とに基づいて必要なトナー補給量を算出しており、その算出した単位時間当たりのトナーの必要補給量に応じて、図示しない制御手段が、モータの駆動時間を制御するようにしている。
図7に示すように、本実施例では、一定の制御周期(300ms)ごとに、印刷画像の画素カウント数と現像装置内のトナー濃度センサの情報とに基づいて必要なトナー補給量を算出しており、その算出した単位時間当たりのトナーの必要補給量に応じて、図示しない制御手段が、モータの駆動時間を制御するようにしている。
図8は、本発明に係るトナー補給装置の制御システムの一例を説明するための図である。
図8の横軸は単位時間当たりのトナーの必要補給量[g/sec]を示し、同図の縦軸は上記各チューブ31A,31Bにおけるトナー補給時間[ms]を示す。また、同図において、実線が補給能力の高い方のチューブ31A(単位時間当たりのトナー搬送量:0.60g/sec)であり、破線が補給能力の低い方のチューブ31B(単位時間当たりのトナー搬送量:0.12g/sec)である。
図8の横軸は単位時間当たりのトナーの必要補給量[g/sec]を示し、同図の縦軸は上記各チューブ31A,31Bにおけるトナー補給時間[ms]を示す。また、同図において、実線が補給能力の高い方のチューブ31A(単位時間当たりのトナー搬送量:0.60g/sec)であり、破線が補給能力の低い方のチューブ31B(単位時間当たりのトナー搬送量:0.12g/sec)である。
図8に示すように、単位時間あたりの必要補給量が0.02以上0.10未満の場合(図8のT1の範囲)は、補給能力の低いチューブ31Bのみで補給を行い、単位時間当たりの必要補給量が0.10以上0.50未満の場合(図8のT2の範囲)は、補給能力の高いチューブ31Aのみで補給を行う。また、単位時間当たりの必要補給量が0.50以上0.60以下の場合(図8のT3の範囲)は、両方のチューブ31A,31Bを用いて補給を行う。また、各チューブ31A,31Bにおける補給時間、すなわち、各搬送コイル34A,34Bを駆動させる駆動させる各モータ32A,32Bの駆動時間は、算出した単位時間当たりのトナーの必要補給量に応じて、0(全く駆動しない)又は50〜250[ms]の範囲で予め設定されている。
このように、本実施例では、補給能力の異なる2つのチューブ31A,31Bを単独又は組み合わせて使用することにより、モータ32A,32Bを一旦駆動させた場合に、ONの状態が最少でも50[ms]は続くようにしている。これにより、モータの駆動時間が最少(50[ms])の場合であっても、その駆動時間中における動作の不安定な時間帯の割合を少なくすることができ、単位時間あたりのトナー補給量のばらつきを抑えることが可能となる。実際に、このばらつきを評価した結果、最小補給時間を50[ms]にすれば、単位時間あたりの平均補給量に対する3σ(標準偏差の3倍)が20%以内に収まることが確認できた。
また、制御周期ごとに最低50[ms]は駆動OFFの時間を確保してあるため(図7参照)、トナーの連続補給によりトナーの流動性が高くなり過ぎて流入が止まらなくなる、いわゆる「なだれ込み」も発生しないことを確認できた。さらに、単位時間あたりの補給量の上限を0.60[g/sec]に設定することで、画像面積率100%(ベタ画像)を連続出力しても十分にトナー補給が間に合うようにしている。なお、本実施形態における画像面積率100%(ベタ画像)の単位時間当たりのトナー消費量は、感光体ドラム上トナー付着量0.47[mg/cm2]×主走査方向の最大紙サイズ297[mm]×線速255[mm/sec]=0.36[g/sec]の式によって算出される。本発明に係るトナー補給装置を用いることで、連続画像出力時にトナー濃度のばらつき(標準偏差)が0.25[wt%]から0.14[wt%]に低減し、画像濃度の安定化に効果があることが確認できた。
また、図9は、各チューブ31A,31Bから現像剤搬送経路51内に(未帯電の)トナーが補給されてから攪拌搬送される過程において、補給されたトナーの平均帯電量の推移を示すグラフである。図9において、実線は補給能力の高いチューブ31Aから補給されたトナーの帯電量推移を示し、破線は補給能力の低いチューブ31Bから補給されたトナーの帯電量推移を示す。
図9に示すように、補給能力の高いチューブ31Aで補給した場合(実線)は、未帯電のトナーの補給量が多いため、補給量の低いチューブ31Bで補給した場合(破線)に比べて補給開始直後の平均帯電量の低下が大きく、その分、元の帯電量に戻るのに時間がかかる。このため、各チューブ31A,31Bによって現像剤搬送経路51の同じ位置でトナーを補給した場合は、帯電量にばらつきがあるトナーが現像位置に搬送される虞がある。トナーの帯電量のばらつきは、感光体ドラムに対するトナーの付着量に影響を与えるため、画像濃度の不安定化に繋がる。
そこで、上記実施形態では、補給能力の高いチューブ31Aが接続されている補給口33Aを、補給能力の低いチューブ31Bが接続されている補給口33Bよりも、現像剤搬送方向Xの上流側に配設している(図2参照)。これにより、トナーの補給量が多い場合は、トナーを攪拌して帯電させる時間を長く確保することができるようになり、トナーの帯電量のばらつきを抑制することができる。
また、図9に示す実施例では、補給能力の高いチューブ31Aで補給した場合は、補給量の低いチューブ31Bで補給した場合に比べて、トナーが元の帯電量に戻る時間が約1.5[sec]遅いことが分かった。さらに、この時間差を現像剤搬送経路51上で現像剤が搬送される距離に換算した結果、100[mm]となった。そこで、この結果に基づき、上記実施形態では、各補給口33A,33B同士の現像剤搬送方向の間隔Dを100[mm]に設定している。これにより、各チューブ31A,31Bによって補給されるトナーの帯電量のばらつきを一層抑制することができる。このように、各チューブ31A,31Bからトナーを補給する位置を調整することによって、現像位置でのトナー帯電量のばらつきを高度に抑制することができ、安定した濃度の画像を得ることが可能となる。
また、現像剤の局所的なトナー濃度ムラを抑えるためには、(トナーを消費して)トナー濃度が低下した現像剤が各補給口33A,33Bを通過する際にトナーを補給することが望ましい。その場合、下流側に配設したチューブ31Bによる補給タイミングを、上流側に配設したチューブ31Aによる補給タイミングよりも遅く設定する必要がある。例えば、上記のように、各補給口33A,33B同士の現像剤搬送方向の間隔Dを100[mm]に設定している場合は、現像剤が上流側の補給口33Aを通過してから下流側の補給口33Bを通過するまでに1.5[sec]の時間がかかるため、その時間分だけ下流側に配設したチューブ31Bによる補給タイミングを遅く設定すればよい。これにより、現像剤の局所的なトナー濃度ムラを抑制することができるようになり、さらに安定した濃度の画像を提供することが可能となる。
以上のように、本発明は、必要補給量が少量の場合は、補給能力の低い搬送経路(チューブ31B)を用いてトナーの補給を行うことにより、補給に要する時間を長く確保して補給時間中の駆動不安定時間の割合を小さくすることができる。これにより、少ない補給量であっても補給量のばらつきを抑制することができる。一方、必要補給量が多量の場合は、搬送能力の高い搬送経路(チューブ31A)を用いてトナーの補給を行うことにより、所望の時間内で補給を完了することが可能である。このように、本発明によれば、十分な補給能力の確保と少量補給時の精度向上の両方を実現可能なトナー補給装置を提供することができる。
また、必要なトナー補給量に応じて、補給能力の異なる各搬送経路(チューブ31A,31B)を単独で又は組み合わせて用いることにより、幅広い範囲の補給量を精度良く補給することが可能となる。なお、上記本発明の各実施形態では、トナーを搬送するための独立した搬送経路を2つだけ設けているが、搬送経路を独立して3つ以上設け、それらの搬送経路のいずれか1つ又は複数を選択してトナーを搬送可能に構成することも可能である。
また、上記図6に示す実施形態のように、共通のモータ32によって、各搬送コイル34A,34Bを駆動させるように構成した場合は、搬送コイル34A,34Bのそれぞれにモータを設けた構成に比べて、部品点数を削減することができ、省スペース化及び低コスト化を図ることができる。また、消費電力の低減による省エネ化も図れる。また、図6に示すように、各搬送コイル34A,34Bの回転速度を変更可能に構成することによって、さらに幅広い範囲の補給量を精度良く補給することが可能となる。
30 トナー補給装置
31A,32B チューブ(搬送経路)
32A,32B モータ(駆動手段)
33A,33B 補給口
34A,34B 搬送コイル(搬送手段)
35A,35B クラッチ(切換手段)
40 モーノポンプ(搬送手段)
41 ボトル部(収容部)
50 現像装置
51 現像剤搬送経路
P ピッチ
X 現像剤搬送方向
31A,32B チューブ(搬送経路)
32A,32B モータ(駆動手段)
33A,33B 補給口
34A,34B 搬送コイル(搬送手段)
35A,35B クラッチ(切換手段)
40 モーノポンプ(搬送手段)
41 ボトル部(収容部)
50 現像装置
51 現像剤搬送経路
P ピッチ
X 現像剤搬送方向
Claims (13)
- トナーを収容する収容部と、トナーを通す搬送経路と、前記収容部に収容されたトナーを前記搬送経路を通して補給先へ搬送する搬送手段と、当該搬送手段を駆動させる駆動手段とを備えたトナー補給装置において、
前記搬送経路を独立して2つ以上設け、各搬送経路における単位時間当たりの搬送量を互いに異ならせたことを特徴とするトナー補給装置。 - 必要なトナー補給量に応じて前記各搬送経路のいずれか1つ又は複数を選択してトナーを搬送可能に構成した請求項1に記載のトナー補給装置。
- 前記選択した搬送経路における搬送時間を個別に変更可能に構成した請求項2に記載のトナー補給装置。
- 前記各搬送経路のトナー通過断面積を互いに異ならせた請求項1から3のいずれか1項に記載のトナー補給装置。
- 前記搬送手段として搬送スクリュー又は搬送コイルを前記各搬送経路に個別に配設し、各搬送スクリュー又は各搬送コイルのピッチ又は回転速度を互いに異ならせた請求項1から3のいずれか1項に記載のトナー補給装置。
- 前記搬送手段として搬送スクリュー又は搬送コイルを前記各搬送経路に個別に配設し、各搬送スクリュー又は各搬送コイルの回転速度を変更可能に構成した請求項1から3のいずれか1項に記載のトナー補給装置。
- 前記搬送手段として搬送ポンプを前記各搬送経路に個別に配設し、各搬送ポンプの圧力を互いに異ならせた請求項1から3のいずれか1項に記載のトナー補給装置。
- 前記各搬送経路に個別に配設した前記搬送手段を駆動させる共通の駆動手段を設け、当該駆動手段から前記各搬送手段への駆動力の伝達と遮断とを個別に切り換える切換手段を備えた請求項1から7のいずれか1項に記載のトナー補給装置。
- 磁性キャリアと非磁性トナーとから成る2成分現像剤を使用する現像装置にトナーを補給するトナー補給装置であって、
前記現像装置の現像位置まで2成分現像剤を攪拌して帯電させつつ搬送する現像剤搬送路に、前記各搬送経路からトナーを補給するための補給口を設け、単位時間当たりの搬送量が少ない搬送経路の前記補給口よりも単位時間当たりの搬送量が多い搬送経路の前記補給口を、現像剤搬送方向の上流側に配設した請求項1から8のいずれか1項に記載のトナー補給装置。 - 上流側に配設した前記補給口から下流側に配設した前記補給口へ現像剤が搬送されるのに要する時間分だけ、下流側に配設した前記補給口のトナー補給タイミングを上流側に配設した前記補給口のトナー補給タイミングより遅く設定した請求項9に記載のトナー補給装置。
- 少なくとも、現像装置と、当該現像装置にトナーを補給する請求項1から10のいずれか1項に記載のトナー補給装置の前記各搬送経路を一体的に有し、これらを画像形成装置本体に対して着脱可能に構成したことを特徴とするプロセスユニット。
- 請求項1から10のいずれか1項に記載のトナー補給装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
- 請求項11に記載のプロセスユニットを備えたことを特徴とする画像形成装置。
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