JP2011174647A - ヒートパイプ式放熱器 - Google Patents

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Abstract

【課題】蒸発部に取り付けられる発熱体から発せられる熱の放熱効率の低下を抑制しうるヒートパイプ式放熱器を提供するを提供する。
【解決手段】ヒートパイプ式放熱器1は、外面に発熱体取付部を有し、かつ上下方向にのびる複数の中空通路3A,3B,4および全中空通路3A,3B,4を下端部において通じさせる連通部5を有する有底状の蒸発部2と、蒸発部2の上方に設けられ、かつ上下方向にのびる複数の中空通路7を有する有蓋状の凝縮部6と、蒸発部2と凝縮部6との間に設けられかつ蒸発部2の中空通路3A,3B,4と凝縮部6の中空通路7とを通じさせる中間タンク部8とを備えている。蒸発部2の全中空通路3A,3B,4のうち一部の第1中空通路3A,3Bの上端開口が、残りの第2中空通路4の上端開口よりも下方に位置している。第1中空通路3A,3Bの通路断面積が、第2中空通路4の通路断面積よりも大きくなっている。
【選択図】図3

Description

この発明は、たとえばIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)、サイリスタなどの半導体素子からなる発熱体から発せられる熱を放熱するヒートパイプ式放熱装置に関する。
この明細書において、図1〜図3の上下を上下というものとする。
たとえば電気自動車、電車などの車両の制御装置や、産業用ロボットの制御装置や、工作機械の制御装置や、無停電電源装置などには、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)、サイリスタのような半導体素子からなる発熱体が用いられており、これらの発熱体から発せられる熱を放熱する必要がある。
上述した半導体素子からなる発熱体からの放熱を行う放熱器として、外面に発熱体取付部を有し、かつ上下方向にのびる複数の中空通路および全中空通路を下端部において通じさせる連通部を有する有底状の蒸発部と、蒸発部の上方に設けられ、かつ上下方向にのびる複数の中空通路を有する有蓋状の凝縮部と、蒸発部と凝縮部との間に設けられかつ蒸発部の中空通路と凝縮部の中空通路とを通じさせる中間タンク部とを備えており、蒸発部の中空通路内および連通部内に、発熱体の上限温度以下の温度で蒸発する作動液が封入されており、蒸発部が、幅が厚みよりも大きくなった扁平状であり、中間タンク部が、蒸発部の全中空通路が開口した部分から蒸発部の厚み方向両側に向かって広がり、かつ内部の下面が水平面である広がり部を有し、凝縮部が、互いに間隔をおくとともに幅方向を蒸発部の厚み方向に向けて配置され、かつ複数の中空通路を有する複数の扁平中空体と、隣り合う扁平中空体どうしの間に配置されたフィンとを備えており、凝縮部における扁平中空体の幅方向の中央部に蒸発部が設けられており、当該蓋体に、全中空通路を通じさせる連通部が形成されているヒートパイプ式放熱器が知られている(特許文献1参照)。
特許文献1に記載のヒートパイプ式放熱器によれば、蒸発部外面の発熱体取付部から発せられる熱が、蒸発部の中空通路内および連通部内の液相の作動液に伝わり、作動液が蒸発する。蒸発した気相の作動液は、蒸発部の中空通路内を上昇して中間タンク部内に入り、凝縮部の全扁平中空体の中空通路内に分流し、中空通路内を上昇する。そして、気相の作動液が凝縮部の中空通路内を上昇する間に、気相作動液の有する熱がフィンに伝わってフィンから隣り合う扁平中空体間を流れる空気に放熱され、気相作動液が凝縮して液相となる。液相作動液は中空通路内を下方に流れて中間タンク部内に入り、蒸発部の全中空通路内に分流し、中空通路内を下方に流れて中空通路内に溜まる。このような動作を繰り返して、発熱体から発せられる熱が放熱される。
しかしながら、特許文献1記載のヒートパイプ式放熱器においては、蒸発部の全中空通路において、中空通路内を下方に流れる液相作動液と中空通路内を上方に流れる気相作動液とが互いに干渉して、蒸発部の中空通路内に十分な量の液相作動液が溜まらなくなるとともに、気相作動液がスムーズに凝縮部の中空通路内に流れなくなる場合がある。この場合、熱輸送量が不足して発熱体から発せられる熱の放熱効率が低下し、発熱体の過剰な温度上昇が生じる。
特許第3549933号公報
この発明の目的は、上記問題を解決し、蒸発部に取り付けられる発熱体から発せられる熱の放熱効率の低下を抑制しうるヒートパイプ式放熱器を提供することにある。
本発明は、上記目的を達成するために以下の態様からなる。
1)外面に発熱体取付部を有し、かつ上下方向にのびる複数の中空通路および全中空通路を下端部において通じさせる連通部を有する有底状の蒸発部と、蒸発部の上方に設けられ、かつ上下方向にのびる複数の中空通路を有する有蓋状の凝縮部と、蒸発部と凝縮部との間に設けられかつ蒸発部の中空通路と凝縮部の中空通路とを通じさせる中間タンク部とを備えており、蒸発部の中空通路内および連通部内に、発熱体の上限温度以下の温度で蒸発する作動液が封入されたヒートパイプ式放熱器において、
蒸発部に、上端が中間タンク部内に開口した複数の中空通路が設けられており、全中空通路のうち一部の中空通路の上端開口が、残りの中空通路の上端開口よりも下方に位置しているヒートパイプ式放熱器。
2)上端開口の位置が低くなっている第1の中空通路の通路断面積が、上端開口の位置が第1中空通路よりも高くなっている第2中空通路の通路断面積よりも大きくなっている上記1)記載のヒートパイプ式放熱器。
3)蒸発部が、幅が厚みよりも大きくなった扁平状であるとともに、複数の第1中空通路および複数の第2中空通路を有しており、第1中空通路が蒸発部の幅方向の中央部および両端部に設けられ、隣り合う第1中空通路間に第2中空通路が設けられている上記2)記載のヒートパイプ式放熱器。
4)中間タンク部が、蒸発部の全中空通路が開口した部分から蒸発部の厚み方向の少なくとも片側に向かって広がった広がり部を有しており、中間タンク部の広がり部内の底面が、蒸発部に向かって下方に傾斜した傾斜部を有している上記3)記載のヒートパイプ式放熱器。
5)中間タンク部の広がり部内の底面に、凝縮部の中空通路内を流下して中間タンク部内に入った液相作動液を、蒸発部の第1中空通路側に導くガイド部が設けられている上記4)記載のヒートパイプ式放熱器。
6)凝縮部が、互いに間隔をおくとともに幅方向を蒸発部の幅方向に向けて配置され、かつ複数の中空通路を有する複数の扁平中空体と、隣り合う扁平中空体どうしの間に配置されたフィンとを備えており、凝縮部の全扁平中空体の中空通路のうち蒸発部の厚みの範囲内に位置する少なくとも1つの扁平中空体の中空通路の通路断面積が、他の扁平中空体の中空通路の通路断面積よりも大きくなっている上記3)〜5)のうちのいずれかに記載のヒートパイプ式放熱器。
7)蒸発部の厚み方向の両側に中間タンク部の広がり部が設けられ、凝縮部における扁平中空体の並び方向の中央部に蒸発部が位置している上記4)〜6)のうちのいずれかに記載のヒートパイプ式放熱器。
8)凝縮部に、全中空通路を上端部において通じさせる連通部が設けられている上記1)〜7)のうちのいずれかに記載のヒートパイプ式放熱器。
上記1)のヒートパイプ式放熱器によれば、蒸発部に、上端が中間タンク部内に開口した複数の中空通路が設けられており、全中空通路のうち一部の中空通路の上端開口が、残りの中空通路の上端開口よりも下方に位置しているので、凝縮部で凝縮し、かつ中空通路内を下方に流れて中間タンク部内に入った液相作動液は、蒸発部の全中空通路のうち上端開口の位置が低くなっている中空通路内に流入しやすくなり、液相作動液は、蒸発部における上端開口の位置が低くなっている中空通路を主に下方に流れ、残りの中空通路内には液相作動液は流入しにくくなる。したがって、蒸発部において、下方に流れる液相作動液と上方に流れる気相作動液とが互いに干渉する中空通路の数が、特許文献1記載のヒートパイプ式放熱器に比べて少なくなる。その結果、蒸発部の中空通路内に十分な量の液相作動液が溜まるとともに、気相作動液がスムーズに凝縮部の中空通路内に流れるようになり、熱輸送量が増大して発熱体から発せられる熱の放熱効率が向上して発熱体の過剰な温度上昇を防止することができる。
上記2)のヒートパイプ式放熱器によれば、上端開口の位置が低くなっている第1の中空通路の通路断面積が、上端開口の位置が第1中空通路よりも高くなっている第2中空通路の通路断面積よりも大きくなっているので、第1中空通路内において、下方に流れる液相作動液と上方に流れる気相作動液とが互いに干渉したとしても、当該干渉の影響は小さくなる。
上記4)のヒートパイプ式放熱器によれば、中間タンク部内に入った液相作動液は、広がり部の底面に沿って流れて蒸発部に向かうので、蒸発部の第1中空通路内に一層流入しやすくなる。
上記5)のヒートパイプ式放熱器によれば、中間タンク部内に入った液相作動液は、広がり部の底面に沿って流れるとともに、ガイド部に導かれて蒸発部に向かうので、蒸発部の第1中空通路内に一層流入しやすくなる。
上記6)のヒートパイプ式放熱器によれば、蒸発部で蒸発し、かつ中空通路内を上方に流れて中間タンク部内に入った気相作動液は、凝縮部の全中空通路のうち通路断面積が大きくなっている中空通路内に流入しやすくなり、他の中空通路内には流入しにくくなる。したがって、凝縮部の各中空通路内においても、上方に流れる気相作動液と下方に流れる液相作動液とは干渉にくくなり、液相作動液がスムーズに中空タンク部を経て蒸発部に戻る。その結果、熱輸送量が増大して発熱体から発せられる熱の放熱効率が向上して発熱体の過剰な温度上昇を防止することができる。
この発明によるヒートパイプ式放熱器の全体構成を示す斜視図である。 図1のA−A線断面図である。 一部を省略した図2のB−B線拡大断面図である。 図2のC−C線拡大断面図である。 図2のD−D線拡大断面図である。 図1のヒートパイプ式放熱器の中間タンク部を上部材を除いて示す斜視図である。 図2のE−E線拡大断面図である。 図7の部分拡大図である。 この発明によるヒートパイプ式放熱器の凝縮部の変形例を示す図2の一部分に相当する図である。 図9のF−F線拡大断面図である。
以下、この発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
以下の説明において、図2の左右を左右といい、通風方向の下流側(図3の左側)を前、これと反対側を後というものとする。
また、以下の説明において、「アルミニウム」という用語には、純アルミニウムの他にアルミニウム合金を含むものとする。
図1〜図3はこの発明によるヒートパイプ式放熱器の全体構成を示し、図4〜図8はその要部の構成を示す。
図1〜図3において、ヒートパイプ式放熱器(1)は、上下方向にのびる複数の中空通路(3A)(3B)(4)および全中空通路(3A)(3B)(4)を下端部において通じさせる連通部(5)を有する有底状の蒸発部(2)と、蒸発部(2)の上方に設けられ、かつ上下方向にのびる複数の中空通路(7)を有する有蓋状の凝縮部(6)と、蒸発部(2)と凝縮部(6)との間に設けられかつ蒸発部(2)の中空通路(3A)(3B)(4)と凝縮部(6)の中空通路(7)とを通じさせる中間タンク部(8)とを備えており、蒸発部(2)の中空通路(3A)(3B)(4)内および連通部(5)内に、発熱体(S)の上限温度以下の温度で蒸発する作動液(図示略)が封入されたものである。作動液としては、たとえばペンタン、水などの自然冷媒や、代替フロンなどが用いられる。
蒸発部(2)は幅が厚みよりも大きくなっているとともに幅方向を前後方向に向けた扁平状であり、上下両端が開口した複数の中空通路(3A)(3B)(4)を有する蒸発部本体(11)と、蒸発部本体(11)の下端にろう付された底部材(12)とよりなる。蒸発部本体(11)の左右両側面に複数の発熱体取付部(13)が設けられている。
図4〜図6に示すように、蒸発部本体(11)は、2つのアルミニウム押出形材製構成部材(14)を、両面にろう材層を有するアルミニウムブレージングシート製接合板(15)を介してろう付することにより形成されたものである。蒸発部本体(11)の各構成部材(14)は、片面の前後両端部および前後方向中央部に、それぞれ上下方向にのびる1つの幅広溝(16)(17)が形成されるとともに、前後両端の幅広溝(16)と前後方向中央部の幅広溝(17)との間に、それぞれ上下方向にのびかつ幅広溝(16)(17)よりも深い複数の幅狭溝(18)が前後方向に間隔をおいて形成されたものである。幅広溝(16)(17)の横断面積は幅狭溝(18)の横断面積よりも大きい。そして、両構成部材(14)が、幅広溝(16)(17)および幅狭溝(18)の開口どうしが対向した状態で接合部材(15)を介してろう付されており、前後両端部および前後方向中央部にそれぞれ左右1対の第1中空通路(3A)(3B)が形成されるとともに、前後両端の第1中空通路(3A)(3B)と前後方向中央部の第1中空通路(3A)(3B)との間に、それぞれ左右で対をなす第2中空通路(4)が前後方向に間隔をおいて複数対形成されている。第1中空通路(3A)(3B)の通路断面積は、第2中空通路(4)の通路断面積よりも大きくなっている。蒸発部本体(11)の前後両端部および前後方向中央部は、その上端から所定深さにわたって切除されており、第1中空通路(3A)(3B)は切除部(19A)(19B)の底面に開口している。したがって、全中空通路(3A)(3B)(4)のうちの一部である第1中空通路(3A)(3B)の上端開口が、残りの第2中空通路(4)の上端開口よりも下方に位置している。底部材(12)は周縁部に上方突出部(21)を有するとともに上方に開口した皿状であり、上方突出部の上端が蒸発部本体(11)の下端面の周縁部における両中空通路(3A)(3B)(4)よりも外側の部分にろう付されている。底部材(12)の内部が蒸発部本体(11)の全中空通路(3A)(3B)(4)を通じさせる連通部(5)となっている。
凝縮部(6)は、上下両端が開口した複数の中空通路(7)を有する凝縮部本体(22)と、凝縮部本体(22)の上端にろう付された蓋部材(23)とよりなる。凝縮部本体(22)は、左右方向に間隔をおくとともに幅方向を前後方向(蒸発部(2)の幅方向)に向けて配置された上下方向にのびる扁平中空体(24)と、隣り合う扁平中空体(24)の上下両端部間に配置されて扁平中空体(24)にろう付されたアルミニウム製スペーサ(25)と、上下のスペーサ(25)間において隣り合う扁平中空体(24)間に配置されて扁平中空体(24)にろう付されたアルミニウム製コルゲートフィン(26)とを備えている。左右両端の扁平中空体(24)の左右方向外側にもコルゲートフィン(26)が配置されて扁平中空体(24)にろう付されるとともに、左右両端のコルゲートフィン(26)にサイドプレート(27)がろう付されており、左右両端の扁平中空体(24)およびサイドプレート(27)の上下両端部間にもスペーサ(25)が配置されて扁平中空体(24)およびサイドプレート(27)にろう付されている。
図7および図8に示すように、扁平中空体(24)は、両面にろう材層を有するアルミニウムブレージングシートよりなりかつ左右方向に間隔をおいて配された2枚の長方形状平板(28)と、両平板(28)間に前後方向に並んで配されかつ両平板(28)にろう付された複数、ここでは2つのアルミニウム押出形材製通路形成体(29)とよりなる。流路形成体(29)は、前後両側縁部に設けられるとともに、両平板(28)間に跨る1対のサイドバー(31)、および両サイドバー(31)の左右方向の中間部どうしを一体に連結するように設けられた伝熱面積拡大部(32)よりなる。伝熱面積拡大部(32)は、前後方向に並んで一体に形成された複数の横断面略菱形状管状部(32a)よりなる。蓋部材(23)は、周縁部に下方突出部(33)を有するとともに下方に開口した皿状であり、下方突出部(33)の下端が凝縮部本体(22)の上端面における中空通路(7)よりも外側の部分にろう付されている。蓋部材(23)の内部が凝縮部本体(22)の全中空通路(7)を通じさせる連通部(34)となっている。
中間タンク部(8)は、底壁(36)および底壁(36)の周縁部に上方突出状にもうけれた周壁(37)を有しかつ上方に開口した皿状のアルミニウムブレージングシート製下部材(35)と、下部材(35)の上端開口を閉鎖する板状のアルミニウムブレージングシート製上部材(38)とよりなる。
下部材(35)の底壁(36)は、左右方向の中央部に位置する前後方向に長い方形の水平部(36a)と、水平部(36a)の左右両側縁に連なりかつ左右方向外側に向かって上方に傾斜した左右両傾斜部(36b)とよりなる。下部材(35)の底壁(36)の水平部(36a)には、前後方向に長い方形の貫通穴(39)が形成されており、当該貫通穴(39)に蒸発部(2)の蒸発部本体(11)の上端部が挿入されるとともに、蒸発部本体(11)が下部材(35)にろう付されている。蒸発部(2)の第1中空通路(3A)(3B)の上端開口は、下部材(35)の底壁(36)の水平部(36a)上面と同一高さ位置にある。こうして、蒸発部(2)の中空通路(3A)(3B)(4)の上端が中間タンク部(8)内に開口している。また、下部材(35)の両傾斜部(36b)上面には、それぞれ前後方向にのびる長尺立ち上がり壁(41a)と、長尺立ち上がり壁(41a)の前後方向中央部に連なって左右方向内側にのびかつ先端が水平部(36a)に至る短尺立ち上がり壁(41b)とからなるガイド部(41)が設けられている。
上部材(38)には、凝縮部本体(22)を上方から見た大きさよりも若干小さな方形状の貫通穴(42)が形成されており、上部材(38)の上面における貫通穴(42)の前後両側縁部に、凝縮部(6)の凝縮部本体(22)を構成する扁平中空体(24)の両平板(28)の前後両端部および流路形成部材(29)のサイドバー(31)、ならびに凝縮部本体(22)を構成するスペーサ(25)の前後両端部がろう付され、同じく上部材(38)の上面における貫通穴(42)の左右両側縁部に凝縮部(6)の凝縮部本体(22)を構成するサイドプレート(27)がろう付されている。こうして、凝縮部(6)の中空通路(7)の下端が中間タンク部(8)内に開口している。
中間タンク部(8)が上述した下部材(35)および上部材(38)により構成されていることによって、中間タンク部(8)には、蒸発部(2)の全中空通路(7)が開口した部分から蒸発部(2)の厚み方向(左右方向)の少なくとも片側、ここでは両側に向かって広がった広がり部(8a)が設けられており、中間タンク部(8)の広がり部(8a)内の底面が、蒸発部(2)に向かって下方に傾斜した部分を有している。また、中間タンク部(8)の広がり部(8a)内の底面に、長尺立ち上がり壁(41a)および短尺立ち上がり壁(41b)からなり、かつ凝縮部(6)の中空通路(7)内を流下して中間タンク部(8)内に入った液相作動液を、蒸発部(2)の第1中空通路(7)(3A)(3B)側に導くガイド部(41)が設けられている。
上述した構成のヒートパイプ式放熱器(1)において、蒸発部(2)の蒸発部本体(11)の発熱体取付部(9)にIGBTなどの半導体素子(S)が取り付けられる。半導体素子(S)から発せられる熱は、蒸発部(2)の両中空通路(3A)(3B)(4)内および連通部(5)内の液相作動液に伝わり、作動液が蒸発する。蒸発した気相の作動液は、蒸発部(2)の中空通路(3A)(3B)(4)内を上昇して中間タンク部(8)内に入り、凝縮部(6)の全扁平中空体(24)の中空通路(7)内に分流し、中空通路(7)内を上昇する。そして、気相の作動液が凝縮部(6)の中空通路(7)内を上昇する間に、気相作動液の有する熱がコルゲートフィン(26)に伝わってコルゲートフィン(26)から隣り合う扁平中空体(24)間を流れる空気に放熱され、気相作動液が凝縮して液相となる。液相作動液は中空通路(7)内を下方に流れて中間タンク部(8)内に入り、下部材(35)の底壁(36)上に落下する。
中間タンク部(8)内に入った液相作動液のうち下部材(35)の底壁(36)におけるガイド部(41)の長尺立ち上がり壁(41a)よりも前後方向外側に落下した液相作動液は、底壁(36)の傾斜部(36b)および水平部(36a)上を流れ、蒸発部(2)の前後両端の第1中空通路(3A)内に流入する。また、中間タンク部(8)内に入った液相作動液のうち下部材(35)の底壁(36)におけるガイド部(41)の長尺立ち上がり壁(41a)よりも左右方向外側に落下した液相作動液は、その一部が、底壁(36)上をガイド部(41)の長尺立ち上がり壁(41a)に沿って前後方向外側に流れ、さらに長尺立ち上がり壁(41a)の前後方向外側部分から傾斜部(36b)および水平部(36a)上を流れ、蒸発部(2)の前後両端の第1中空通路(3A)内に流入する。また、中間タンク部(8)内に入った液相作動液のうち下部材(35)の底壁(36)におけるガイド部(41)の長尺立ち上がり壁(41a)よりも左右方向外側に落下した液相作動液は、他の一部が、底壁(36)上をガイド部(41)の長尺立ち上がり壁(41a)に沿って前後方向外側に流れ、長尺立ち上がり壁(41a)の前後方向外側部分から長尺立ち上がり壁(41a)よりも左右方向内側に入り、長尺立ち上がり壁(41a)に沿って前後方向内側に流れ、さらに短尺立ち上がり壁(41b)に沿って傾斜部(36b)および水平部(36a)上を流れ、蒸発部(2)の前後方向中央部の第1中空通路(3B)内に流入する。さらに、中間タンク部(8)内に入った液相作動液のうち下部材(35)の底壁(36)におけるガイド部(41)の長尺立ち上がり壁(41a)よりも左右方向内側に落下した液相作動液は、底壁(36)の傾斜部(36b)および水平部(36a)上を流れ、さらに蒸発部本体(11)の切除部(19A)(19B)間の上方突出部に沿って前後方向に流れて前後両端および前後方向中央部の第1中空通路(3A)(3B)内に流入する。
第1中空通路(3A)(3B)内に流入した液相作動液は下方に流れ、連通部(5)を通って第2中空通路(4)内に入る。このような動作を繰り返して、半導体素子(S)から発せられる熱が放熱される。
したがって、蒸発部(2)において、下方に流れる液相作動液と上方に流れる気相作動液とが互いに干渉する第1中空通路(3A)(3B)の数が、特許文献1記載のヒートパイプ式放熱器(1)に比べて少なくなる。その結果、蒸発部(2)の中空通路(3A)(3B)(4)内に十分な量の液相作動液が溜まるとともに、気相作動液がスムーズに凝縮部(6)の中空通路(7)内に流れるようになり、熱輸送量が増大して発熱体から発せられる熱の放熱効率が向上して半導体素子(S)の過剰な温度上昇を防止することができる。
図9および図10は、凝縮部(6)の凝縮部本体(22)の変形例を示す。
図9および図10において、凝縮部(6)の凝縮部本体(22)を構成する全扁平中空体(24)のうち蒸発部(2)の厚みの範囲内に位置する少なくとも1つ、ここでは2つの扁平中空体(24A)は、前後方向に並んだ複数、ここでは2つのアルミニウム押出管(50)からなる。アルミニウム押出管(50)は、前後方向に並んだ複数の中空通路(7A)を有している。アルミニウム押出管(50)からなる扁平中空体(24A)の左右方向の厚みは、他の扁平中空体(24)の左右方向の厚みの1〜2倍程度であることが好ましい。アルミニウム押出管(50)からなる扁平中空体(24)の中空通路(7A)の通路断面積は、他の扁平中空体(24)の中空通路(7)の通路断面積よりも大きくなっている。中空通路(7A)の断面形状は、図示のような方形に限らず、円形などであってもよい。
その他の構成は、上述した実施形態のヒートパイプ式放熱器(1)の凝縮部(6)と同様である。
図9および図10に示す凝縮部(6)を有するヒートパイプ式放熱器(1)の場合、蒸発部(2)で蒸発し、かつ中空通路(3A)(3B)(4)内を上方に流れて中間タンク部(8)内に入った気相作動液は、凝縮部(6)の全中空通路(7)(7A)のうち通路断面積が大きくなっている中空通路(7A)内に流入しやすくなり、他の中空通路(7)内には流入しにくくなる。したがって、凝縮部(6)の各中空通路(7)(7A)内においても、上方に流れる気相作動液と下方に流れる液相作動液とは干渉にくくなり、液相作動液がスムーズに中空タンク部(8)を経て蒸発部(2)に戻る。その結果、熱輸送量が増大して発熱体から発せられる熱の放熱効率が向上して発熱体の過剰な温度上昇を防止することができる。
この発明によるヒートパイプ式放熱器は、IGBTなどの発熱体から発せられる熱の放熱に好適に用いられ、発熱体から発せられる熱を効率良く放熱することができる。
(1):ヒートパイプ式放熱器
(2):蒸発部
(3A)(3B):第1中空通路
(4):第2中空通路
(5):連通部
(6):凝縮部
(7)(7A):中空通路
(8):中間タンク部
(8a):広がり部
(13):発熱体取付部
(24)(24A):扁平中空体
(26):コルゲートフィン
(34):連通部
(41):ガイド部

Claims (8)

  1. 外面に発熱体取付部を有し、かつ上下方向にのびる複数の中空通路および全中空通路を下端部において通じさせる連通部を有する有底状の蒸発部と、蒸発部の上方に設けられ、かつ上下方向にのびる複数の中空通路を有する有蓋状の凝縮部と、蒸発部と凝縮部との間に設けられかつ蒸発部の中空通路と凝縮部の中空通路とを通じさせる中間タンク部とを備えており、蒸発部の中空通路内および連通部内に、発熱体の上限温度以下の温度で蒸発する作動液が封入されたヒートパイプ式放熱器において、
    蒸発部に、上端が中間タンク部内に開口した複数の中空通路が設けられており、全中空通路のうち一部の中空通路の上端開口が、残りの中空通路の上端開口よりも下方に位置しているヒートパイプ式放熱器。
  2. 上端開口の位置が低くなっている第1の中空通路の通路断面積が、上端開口の位置が第1中空通路よりも高くなっている第2中空通路の通路断面積よりも大きくなっている請求項1記載のヒートパイプ式放熱器。
  3. 蒸発部が、幅が厚みよりも大きくなった扁平状であるとともに、複数の第1中空通路および複数の第2中空通路を有しており、第1中空通路が蒸発部の幅方向の中央部および両端部に設けられ、隣り合う第1中空通路間に第2中空通路が設けられている請求項2記載のヒートパイプ式放熱器。
  4. 中間タンク部が、蒸発部の全中空通路が開口した部分から蒸発部の厚み方向の少なくとも片側に向かって広がった広がり部を有しており、中間タンク部の広がり部内の底面が、蒸発部に向かって下方に傾斜した傾斜部を有している請求項3記載のヒートパイプ式放熱器。
  5. 中間タンク部の広がり部内の底面に、凝縮部の中空通路内を流下して中間タンク部内に入った液相作動液を、蒸発部の第1中空通路側に導くガイド部が設けられている請求項4記載のヒートパイプ式放熱器。
  6. 凝縮部が、互いに間隔をおくとともに幅方向を蒸発部の幅方向に向けて配置され、かつ複数の中空通路を有する複数の扁平中空体と、隣り合う扁平中空体どうしの間に配置されたフィンとを備えており、凝縮部の全扁平中空体の中空通路のうち蒸発部の厚みの範囲内に位置する少なくとも1つの扁平中空体の中空通路の通路断面積が、他の扁平中空体の中空通路の通路断面積よりも大きくなっている請求項3〜5のうちのいずれかに記載のヒートパイプ式放熱器。
  7. 蒸発部の厚み方向の両側に中間タンク部の広がり部が設けられ、凝縮部における扁平中空体の並び方向の中央部に蒸発部が位置している請求項4〜6のうちのいずれかに記載のヒートパイプ式放熱器。
  8. 凝縮部に、全中空通路を上端部において通じさせる連通部が設けられている請求項1〜7のうちのいずれかに記載のヒートパイプ式放熱器。
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