JP2011171045A - 車両用前照灯装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】他車両や歩行者への注意喚起機能の向上を図り得る車両用前照灯装置を提供する。
【解決手段】車両用前照灯装置10は、ハイビーム用配光パターンおよびロービーム用配光パターンの少なくとも一方を形成するための第1灯具ユニット100と、ハイビーム用配光パターンおよびロービーム用配光パターンとは異なる配光パターンを形成するための第2灯具ユニット200と、を備える。第2灯具ユニット200は、自身の視認される発光領域の少なくとも一部が、第1灯具ユニット100の視認される発光領域と重なるように設けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両用前照灯装置に関し、特に自動車などに用いられる車両用前照灯装置に関する。
従来、ハイビーム用配光パターンおよびロービーム用配光パターンを形成するための前照灯ユニットと、標識用配光パターンを形成するための標識灯ユニットとを備えた、いわゆるコンビネーション型の車両用前照灯装置が知られている。
例えば、特許文献1には、前照灯ユニットと、標識灯ユニットとしてのクリアランスランプユニットおよびターンランプユニットとを備えた車両用前照灯装置が開示されている。クリアランスランプユニットは車幅灯として機能する灯具ユニットであり、ターンランプユニットは方向指示器として機能する灯具ユニットである。
特開2004−14310号公報
車両用前照灯装置は、各種の配光パターンを形成することで運転者の視認性を向上させる機能だけでなく、歩行者や他車両が車両用前照灯装置を視認することで自車両の存在を認識する注意喚起機能を発揮することが期待されている。上述の特許文献1に開示されたコンビネーション型の車両用前照灯装置を含む従来の車両用前照灯装置では、前照灯ユニットと標識灯ユニットを互いに離間して配列する構成が一般的であった。これに対し、本発明者らは、他車両や歩行者への注意喚起機能の向上を図るために、前照灯ユニットと標識灯ユニットを離間して配列する構成とは異なる構成を車両用前照灯装置に持たせることに想到した。
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、他車両や歩行者への注意喚起機能の向上を図り得る車両用前照灯装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様の車両用前照灯装置は、ハイビーム用配光パターンおよびロービーム用配光パターンの少なくとも一方を形成するための第1灯具ユニットと、ハイビーム用配光パターンおよびロービーム用配光パターンとは異なる配光パターンを形成するための第2灯具ユニットと、を備え、第2灯具ユニットは、自身の視認される発光領域の少なくとも一部が、第1灯具ユニットの視認される発光領域と重なるように設けられたことを特徴とする。
この態様によれば、他車両や歩行者への注意喚起機能の向上を図り得る車両用前照灯装置を提供することができる。
上記態様において、第2灯具ユニットは、一端が第2灯具ユニット用光源の近傍に位置し、他端が第1灯具ユニットの視認される発光領域内に延び、第2灯具ユニット用光源の光を第1灯具ユニットの視認される発光領域内で出射するよう構成された導光体を有してもよい。これによれば、簡単な構成で第2灯具ユニットの視認される発光領域の一部を第1灯具ユニットの視認される発光領域に重ねることができる。
上記態様において、第1灯具ユニットは、平面配列された複数の投影レンズを備え、隣り合う投影レンズの向かい合う外周部のうち一方の外周部は、他方の外周部に沿う形状を有し、第1灯具ユニットは、これらの外周部同士が近接するようにして複数の投影レンズが組み合わされて、各投影レンズの発光領域が全体で一つの発光領域として視認されるよう構成され、導光体は、近接する外周部の間に延在するように設けられてもよい。これによれば、コンビネーション型の車両用前照灯装置を小型化することができる。
上記態様において、複数の投影レンズの少なくとも二つは、互いに異なる配光パターンを投影可能に構成されてもよい。これによれば、形成可能な配光パターンの種類を増やすことができる。
上記態様において、複数の投影レンズは、隣り合う投影レンズの近接する外周部の間隙が互いに放射状に延びるよう構成され、導光体は、間隙内に延在するように設けられてもよい。この場合であっても、他車両や歩行者への注意喚起機能の向上を図り得る。
本発明によれば、他車両や歩行者への注意喚起機能の向上を図り得る車両用前照灯装置を提供することができる。
図1(A)は、実施形態1に係る車両用前照灯装置の概略正面図であり、図1(B)は、第1灯具ユニットおよび第2灯具ユニットの視認される発光領域を説明するための模式図である。 図2(A)は、図1のA−A線に沿った概略断面図であり、図2(B)は、図1のB−B線に沿った概略断面図であり、図2(C)は、図1のC−C線に沿った概略断面図である。図3は、図1のD−D線に沿った概略断面図である。 図1のD−D線に沿った概略断面図である。 図1のE−E線に沿った概略断面図である。 第1灯具ユニットにより形成される配光パターンの形状を示す説明図である。 実施形態2に係る第1灯具ユニットの概略水平断面図である。 変形例1に係る車両用前照灯装置の概略正面図である。
以下、本発明を好適な実施の形態をもとに図面を参照しながら説明する。各図面に示される同一または同等の構成要素、部材、処理には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、実施の形態は、発明を限定するものではなく例示であって、実施の形態に記述されるすべての特徴やその組み合わせは、必ずしも発明の本質的なものであるとは限らない。
(実施形態1)
図1(A)は、実施形態1に係る車両用前照灯装置の概略正面図であり、図1(B)は、第1灯具ユニットおよび第2灯具ユニットの視認される発光領域を説明するための模式図である。図2(A)は、図1のA−A線に沿った概略断面図であり、図2(B)は、図1のB−B線に沿った概略断面図であり、図2(C)は、図1のC−C線に沿った概略断面図である。図3は、図1のD−D線に沿った概略断面図である。本実施形態に係る車両用前照灯装置は、左右対称に形成された一対のランプユニットを有し、車両用灯具が車両に装着される場合、ランプユニットの一方が車両の左前方部分に設けられ、他方が車両の右前方部分に設けられる。図1は、車両用前照灯装置として車両左側に設けられるランプユニットの構成を示している。
図1に示すように、本実施形態に係る車両用前照灯装置10は、車両前方側に開口部を有するランプボディ12と、ランプボディ12の開口部を覆うように取り付けられたアウターカバー14とを備える。アウターカバー14は、透光性を有する樹脂やガラス等で形成されている。車両用前照灯装置10は、ランプボディ12とアウターカバー14とにより形成される灯室13内に、第1灯具ユニット100と、第2灯具ユニット200とを備える。第1灯具ユニット100は、ハイビーム用配光パターンおよびロービーム用配光パターンを形成するための前照灯ユニットであり、第2灯具ユニット200は、ハイビーム用配光パターンおよびロービーム用配光パターンとは異なる配光パターンを形成するための灯具ユニットである。
ここで、前記「ハイビーム用配光パターンおよびロービーム用配光パターンとは異なる配光パターン」としては、例えば、ハイビーム用配光パターンおよびロービーム用配光パターンに付加的に形成される付加配光パターンや、フォグランプ等の補助配光パターン、デイタイムランニングランプ、ターンランプ、およびクリアランスランプ等の標識用配光パターンなどを挙げることができる。本実施形態では、第2灯具ユニット200は、方向指示器として機能するターンランプユニットである。
第1灯具ユニット100および第2灯具ユニット200は、従来公知の連結機構(図示せず)により、第1灯具ユニット100および第2灯具ユニット200の光軸を水平方向あるいは鉛直方向に調整可能な状態で、ランプボディ12に取り付けられている。
図2(A)〜図2(C)、および図3に示すように、第1灯具ユニット100は、プロジェクタ型(PES光学系)の灯具ユニットであり、第1サブユニット110、第2サブユニット130、および第3サブユニット150を備える。第1サブユニット110、第2サブユニット130、および第3サブユニット150は、いずれもプロジェクタ型の灯具ユニットである。
図2(A)および図3に示すように、第1サブユニット110は、投影レンズ112、レンズホルダ114、ヒートシンク116、光源モジュール118、およびリフレクタ120を備える。
投影レンズ112は、光源モジュール118から照射された光を車両前方に照射するための光学部材である。具体的には、投影レンズ112は、前方側表面(前端面)が凸面で後方側表面(後端面)が平面の平凸非球面レンズである。以下適宜、後端面を光入射面112a、前端面を光出射面112bという。また、投影レンズ112は、その後方焦点F1を含む後方焦点面上の像を、灯具前方に配置された鉛直仮想スクリーン上に反転像として投影するように構成されている。投影レンズ112は、その後方焦点F1近傍にリフレクタ120の第2焦点が位置するようにして、第1サブユニット110の光軸O1上に設けられている。
レンズホルダ114は、側面が投影レンズ112の上側の外周部に当接し、後端部が第2灯具ユニット200のユニットボディ202に連結している。レンズホルダ114は、透光性を有する樹脂やガラス等で形成された導光体であり、後端面から第2灯具ユニット200の光源バルブ208(第2灯具ユニット用光源)の光を取り入れ、前端面から光源バルブ208の光を出射することができるように構成されている。以下適宜、後端面を光入射面114a、前端面を光出射面114bという。
また、投影レンズ112の下側の外周部には、第1灯具ユニット100のユニットボディ102の前端面に取り付けられたユニット枠部材104の内側面が当接している。さらに、投影レンズ112の側方の外周部には、第2灯具ユニット200の導光体204の側面が当接している。したがって、投影レンズ112は、レンズホルダ114、ユニット枠部材104、および導光体204によって第1サブユニット110の光軸O1上に固定されている(図1参照)。
投影レンズ112は、光軸方向前方に突出する縁部112cを有する。そして、縁部112cは、レンズホルダ114、ユニット枠部材104、および導光体204の各側面に当接している。これにより、レンズホルダ114、ユニット枠部材104、および導光体204の各側面と投影レンズ112との接触面積を増やすことができるため、投影レンズ112をより安定的に固定することができる。
ヒートシンク116は、光源モジュール118を保持するための部材である。ヒートシンク116は、光源モジュール118を搭載するための光源モジュール搭載部116aを有する。光源モジュール118は、例えば、発光ダイオード(LED)などの半導体発光素子と、半導体発光素子を支持する基板と、略半球状のキャップとを備える。基板は、セラミックなどで形成された熱伝導性絶縁基板である。基板には、半導体発光素子に電力を伝達する電極が形成されている。光源モジュール118は、半導体発光素子の光出射面が鉛直方向上方に向けられた状態で、光源モジュール搭載部116aに搭載されている。
また、ヒートシンク116は、光源モジュール搭載部116aよりも前方に、略水平に広がる平面部116bを有する。また、ヒートシンク116は、平面部116bよりも前方に、下方に凹状に湾曲した湾曲部116cを有する。平面部116bと湾曲部116cとでなす稜線116dは、後述するロービーム用配光パターンのうち拡散パターンのカットオフラインに対応した形状を有する。
ヒートシンク116は、下端部がユニットボディ102の内側面に連結されている。また、ヒートシンク116は、第1サブユニット110の背面側に放熱フィン116eを有し、半導体発光素子で発生した熱を放散させる放熱部材として機能する。
ヒートシンク116には、リフレクタ120が搭載されている。リフレクタ120は、例えば回転楕円面の一部で構成された反射面120aが内側に形成された反射部材であり、その一端が光源モジュール搭載部116aに固定されている。リフレクタ120は、反射面120aの第1焦点近傍に光源モジュール118の半導体発光素子が位置し、第2焦点近傍に投影レンズ112の後方焦点F1が位置するように配置されている。
図2(B)に示すように、第2サブユニット130は、投影レンズ132、レンズホルダ134、ヒートシンク136、光源モジュール138、およびリフレクタ140を備える。
投影レンズ132は、光源モジュール138から照射された光を車両前方に照射するための光学部材である。具体的には、投影レンズ132は、前端面が凸面で後端面が平面の平凸非球面レンズである。以下適宜、後端面を光入射面132a、前端面を光出射面132bという。また、投影レンズ132は、その後方焦点F2を含む後方焦点面上の像を、灯具前方に配置された鉛直仮想スクリーン上に反転像として投影するように構成されている。投影レンズ132は、その後方焦点F2近傍にリフレクタ140の第2焦点が位置するようにして、第2サブユニット130の光軸O2上に設けられている。
レンズホルダ134は、側面が投影レンズ132の上側の外周部に当接し、後端部が第2灯具ユニット200のユニットボディ202に連結している。レンズホルダ134は、透光性を有する樹脂やガラス等で形成された導光体であり、後端面から光源バルブ208の光を取り入れ、前端面から光源バルブ208の光を出射することができるように構成されている。以下適宜、後端面を光入射面134a、前端面を光出射面134bという。
また、投影レンズ132の第1サブユニット110と近接する側の外周部には、導光体204の側面が当接している。さらに、投影レンズ132の残りの外周部には、ユニット枠部材104の内側面が当接している。したがって、投影レンズ132は、レンズホルダ134、ユニット枠部材104、および導光体204によって第2サブユニット130の光軸O2上に固定されている(図1参照)。
投影レンズ132は、光軸方向前方に突出する縁部132cを有する。そして、縁部132cは、レンズホルダ134、ユニット枠部材104、および導光体204の各側面に当接している。これにより、レンズホルダ134、ユニット枠部材104、および導光体204の各側面と投影レンズ132との接触面積を増やすことができるため、投影レンズ132をより安定的に固定することができる。
ヒートシンク136は、光源モジュール138を保持するための部材である。ヒートシンク136は、光源モジュール138を搭載するための光源モジュール搭載部136aを有する。光源モジュール138は、光源モジュール118と同様に、半導体発光素子と、基板と、略半球状のキャップとを備える。光源モジュール138は、半導体発光素子の光出射面が鉛直方向上方に向けられた状態で、光源モジュール搭載部136aに搭載されている。
また、ヒートシンク136は、光源モジュール搭載部136aよりも前方に、略水平に広がる平面部136bを有する。また、ヒートシンク136は、平面部136bよりも前方に、下方に凹状に湾曲した湾曲部136cを有する。平面部136bと湾曲部136cとでなす稜線136dは、後述するロービーム用配光パターンのうちカットラインパターンのカットオフラインに対応した形状を有する。
ヒートシンク136は、下端部がユニットボディ102の内側面に連結されている。また、ヒートシンク136は、第2サブユニット130の背面側に放熱フィン136eを有し、半導体発光素子で発生した熱を放散させる放熱部材として機能する。
ヒートシンク136には、リフレクタ140が搭載されている。リフレクタ140は、例えば回転楕円面の一部で構成された反射面140aが内側に形成された反射部材であり、その一端が光源モジュール搭載部136aに固定されている。リフレクタ140は、反射面140aの第1焦点近傍に光源モジュール138の半導体発光素子が位置し、第2焦点近傍に投影レンズ132の後方焦点F2が位置するように配置されている。
図2(C)に示すように、第3サブユニット150は、投影レンズ152、レンズホルダ154、ヒートシンク156、光源モジュール158、およびリフレクタ160を備える。
投影レンズ152は、光源モジュール158から照射された光を車両前方に照射するための光学部材である。具体的には、投影レンズ152は、前端面が凸面で後端面が平面の平凸非球面レンズである。以下適宜、後端面を光入射面152a、前端面を光出射面152bという。また、投影レンズ152は、その後方焦点F3を含む後方焦点面上の像を、灯具前方に配置された鉛直仮想スクリーン上に反転像として投影するように構成されている。投影レンズ152は、その後方焦点F3近傍にリフレクタ160の第2焦点が位置するようにして、第3サブユニット150の光軸O3上に設けられている。
レンズホルダ154は、側面が投影レンズ152の上側の外周部に当接し、後端部が第2灯具ユニット200のユニットボディ202に連結している。レンズホルダ154は、透光性を有する樹脂やガラス等で形成された導光体であり、後端面から光源バルブ208の光を取り入れ、前端面から光源バルブ208の光を出射することができるように構成されている。以下適宜、後端面を光入射面154a、前端面を光出射面154bという。
また、投影レンズ152の第1サブユニット110と近接する側の外周部には、導光体204の側面が当接している。さらに、投影レンズ152の残りの外周部には、ユニット枠部材104の内側面が当接している。したがって、投影レンズ152は、レンズホルダ154、ユニット枠部材104、および導光体204によって第3サブユニット150の光軸O3上に固定されている(図1参照)。
投影レンズ152は、光軸方向前方に突出する縁部152cを有する。そして、縁部152cは、レンズホルダ154、ユニット枠部材104、および導光体204の各側面に当接している。これにより、レンズホルダ154、ユニット枠部材104、および導光体204の各側面と投影レンズ152との接触面積を増やすことができるため、投影レンズ152をより安定的に固定することができる。
ヒートシンク156は、光源モジュール158を保持するための部材である。ヒートシンク156は、光源モジュール158を搭載するための光源モジュール搭載部156aを有する。光源モジュール158は、光源モジュール118と同様に、半導体発光素子と、基板と、略半球状のキャップとを備える。光源モジュール158は、半導体発光素子の光出射面が鉛直方向上方に向けられた状態で、光源モジュール搭載部156aに搭載されている。
ヒートシンク156は、下端部がユニットボディ102の内側面に連結されている。また、ヒートシンク156は、第3サブユニット150の背面側に放熱フィン156eを有し、半導体発光素子で発生した熱を放散させる放熱部材として機能する。
ヒートシンク156には、リフレクタ160が搭載されている。リフレクタ160は、例えば回転楕円面の一部で構成された反射面160aが内側に形成された反射部材であり、その一端が光源モジュール搭載部156aに固定されている。リフレクタ160は、反射面160aの第1焦点近傍に光源モジュール158の半導体発光素子が位置し、第2焦点近傍に投影レンズ152の後方焦点F3が位置するように配置されている。
ここで、図1に示すように、第1灯具ユニット100は、第1サブユニット110の投影レンズ112、第2サブユニット130の投影レンズ132、および第3サブユニット150の投影レンズ152が平面配列された構造を有する。また、投影レンズ112,132,152は、隣り合う投影レンズの向かい合う外周部のうち一方の外周部が、他方の外周部に沿う形状を有するように構成されている。そして、第1灯具ユニット100は、これらの外周部同士が近接するようにして投影レンズ112,132,152が組み合わされて、図1(B)に示すように、各投影レンズ112,132,152の発光領域が全体で一つの発光領域100aとして視認されるよう構成されている。隣り合う投影レンズ間の距離は、例えば約15mm以下である。
本実施形態では、投影レンズ112,132,152は、正面視非正円形状である。そして、投影レンズ112,132,152は、投影レンズ112,132,152を非正円たらしめる辺同士が近接するようにして配列されることで、各投影レンズ112,132,152の発光領域が全体で一つの発光領域100aとして視認されるよう構成されている。
具体的には、投影レンズ112,132,152は、正面視で略扇形である。そして、投影レンズ112と投影レンズ132とは、外周部の直線部分(扇形の半径部分)同士が互いに向かい合うように配列されている。また,投影レンズ112と投影レンズ152についても同様に、外周部の直線部分(扇形の半径部分)同士が互いに向かい合うように配列されている。そして、投影レンズ112,132,152は、第1灯具ユニット100の全体形状が正面視で略扇形となるように組み合わされている。本実施形態では、第1灯具ユニット100は、略扇形のうち、正面視略半円形状である。なお、前記「略扇形」の「略」は、扇形だけでなく、扇形に近い形状、例えば、投影レンズの製造時の寸法誤差を有する形状をも含むことを意味するものである。
このように、第1灯具ユニット100は、平面配列された複数の投影レンズ112,132,152の向かい合う外周部を、一方が他方に沿う形状とし、これらの外周部同士が近接するようにして投影レンズ112,132,152を組み合わせている。そして、これにより、第1サブユニット110、第2サブユニット130、および第3サブユニット150の発光領域が全体で一つの発光領域100aと視認されるようにしている。そのため、従来のような付加光学ユニットを設ける構成をとることなく、各サブユニットを全体で1つの発光部として歩行者等に視認させることができる。したがって、部品点数を増やすことなく車両用前照灯装置10(車両用灯具)の自車標示機能を向上させることができる。
また、第1灯具ユニット100は、それぞれ略扇形の投影レンズ112,132,152を有する第1サブユニット110、第2サブユニット130、および第3サブユニット150を組み合わせて構成され、全体で略扇形の形状を有する。そのため、意匠的に斬新な車両用前照灯装置10を実現できる。これにより、他車両や歩行者への注意喚起機能を向上させることができる。また、各投影レンズの形状と組み合わせ方を変更することで、第1灯具ユニット100を多様な形状とすることができる。そのため、第1灯具ユニット100は、多様な形状の車両用前照灯装置10に適応可能である。
正面視非正円形状である投影レンズ112,132,152は、正面視略円形の基本形状を有する投影レンズの外周部の少なくとも一部を除去することで形成することができる。この場合、投影レンズ112,132,152の円形の外周部が切り取られて形成された外周部は、自身の光軸方向に見て基本形状である円形の外周部より光軸に近い近軸外周部となる。投影レンズ112,132,152が正面視で略扇形の場合には、外周部の直線部分が近軸外周部に相当する。第1灯具ユニット100は、隣り合う投影レンズの近軸外周部同士が近接するようにして投影レンズ112,132,152を組み合わせている。これにより、各サブユニットの光軸O1,O2,O3を近づけることができる。通常、発光領域のうち、光軸を含む中心領域は、外側領域に比べて輝度が高い。そのため、各サブユニットの光軸を近づけることで、より確実に各サブユニットを1つの発光部として歩行者等に視認させることができ、したがって、より確実に複数の投影レンズ112,132,152の発光領域を1つの発光領域100aとして視認させることができる。また、隣り合う投影レンズの近軸外周部同士を近接させることで、第1灯具ユニット100の小型化が可能である。
なお、正面視非正円形状の投影レンズ112,132,152は、正面視円形の投影レンズを加工して形成するだけでなく、レンズ板材の成形によって形成してもよい。
また、投影レンズ112,132,152は、縁部112c,132c、152cを有する。これにより、投影レンズ112,132,152の形状を視覚的に際立たせることができるため、意匠的に斬新な車両用前照灯装置10を実現できる。その結果、他車両や歩行者への注意喚起機能を向上させることができる。
続いて、図4を参照して第2灯具ユニット200について説明する。図4は、図1のE−E線に沿った概略断面図である。第2灯具ユニット200は、正面視略半円形状であり、第1灯具ユニット100の上部に配置されている(図1参照)。第1灯具ユニット100と第2灯具ユニット200とは、正面視略円形のコンビネーションランプユニットを構成するように組み合わされている。
図4に示すように、第2灯具ユニット200は、ユニットボディ202、導光体204、および光源バルブ208を備える。
ユニットボディ202は、正面視略半円形状の開口部を車両前方側に有し、略水平に延びる外周部(半円の直径部分)の前端部がレンズホルダ114,134,154の後端面に連結されている(図2(A)〜図2(C)参照)。また、ユニットボディ202の湾曲した外周部(半円の円弧部分)は、第1灯具ユニット100のユニット枠部材104と一体的に形成されている。ユニットボディ202には、光源バルブ208が挿入されるバルブ挿入口202aが上部に設けられている。また、ユニットボディ202の内周面には、光源バルブ208の光を導光体204に向けて反射する反射面202bが形成されている。したがって、ユニットボディ202は、リフレクタとして機能する。
導光体204は、一端が光源バルブ208の近傍に位置し、他端が第1灯具ユニット100の視認される発光領域100a内に延び、光源バルブ208の光を第1灯具ユニット100の視認される発光領域100a内で出射するよう構成されている。具体的には、導光体204は、透光性を有する樹脂やガラス等で形成され、第1灯具ユニット100の各投影レンズ112,132,152の近接する外周部間に延在するように設けられている。本実施形態では、第2灯具ユニット200は、2つの導光体204を有し、1つが投影レンズ112と投影レンズ132との間に設けられ、残りの1つが投影レンズ112と投影レンズ152との間に設けられている。そして、導光体204は、光源バルブ208の近傍に光入射面204aが位置し、隣り合う投影レンズの近接する外周部の間隙において、光出射面204bが車両前方側を向くように設けられている。
これにより、図1(B)に示すように、第2灯具ユニット200は、自身の視認される発光領域200aの少なくとも一部を、第1灯具ユニット100の視認される発光領域100aと重ねている。すなわち、第2灯具ユニット200の発光領域200aのうち、導光体204の光出射面204bによって形成される部分が、第1灯具ユニット100の視認される発光領域100aと重なっている。そのため、標識灯ユニットと前照灯ユニットとが離間して配置された従来の車両用前照灯装置に比べて、意匠的に斬新な車両用前照灯装置10を実現できる。これにより、他車両や歩行者への注意喚起機能を向上させることができる。
また、上述のように、本実施形態の車両用前照灯装置10は、第2灯具ユニット200が第1灯具ユニット100と接するように配置され、導光体204が第1灯具ユニット100の視認される発光領域100a内に延在し、光源バルブ208の光が第1灯具ユニット100の視認される発光領域100a内で出射されるよう構成されている。また、導光体204は、隣り合う投影レンズの近接する外周部の間に延在するように設けられている。これにより、簡単な構成で第2灯具ユニット200の視認される発光領域200aの一部を第1灯具ユニット100の視認される発光領域100aに重ねることができる。また、第1灯具ユニット100と第2灯具ユニット200とで形成されるコンビネーションランプユニットを小型化することができ、したがって、コンビネーション型の車両用前照灯装置10を小型化することができる。
また、本実施形態では、第1灯具ユニット100の投影レンズ112,132,152は、隣り合う投影レンズの近接する外周部の間隙が互いに放射状に延びるよう構成されており、導光体204は、この間隙内に延在するように設けられている。そのため、第2灯具ユニット200の配光パターンを視覚的に拡がりのあるパターンとすることができる。したがって、他車両や歩行者への注意喚起機能をより向上させることができる。また、第1灯具ユニット100および第2灯具ユニット200が点灯していない状態での注意喚起機能の向上を図ることもできる。
以上のように構成された車両用前照灯装置10の動作について説明する。図2(A)〜図2(C)、図3、および図4では、出射される光を矢印で示している。運転者がライトスイッチ(図示せず)を操作してロービームを指示した場合、車両制御ECUあるいは車両用灯具ECU(ともに図示せず)が第1灯具ユニット100の第1サブユニット110および第2サブユニット130を点灯するように電源回路(図示せず)を制御する。これにより、光源モジュール118,138に電力が供給され、光源モジュール118,138から光が出射される。
また、運転者がライトスイッチを操作してハイビームを指示した場合、車両制御ECUあるいは車両用灯具ECUが第1灯具ユニット100の第1サブユニット110、第2サブユニット130、および第3サブユニット150を点灯するように電源回路を制御する。これにより、光源モジュール118,138,158に電力が供給され、光源モジュール118,138,158から光が出射される。
また、運転者がターンランプスイッチを操作してターンランプ点灯を指示した場合、車両制御ECUあるいは車両用灯具ECUが第2灯具ユニット200を点灯するように電源回路を制御する。これにより、光源バルブ208に電力が供給され、光源バルブ208から光が出射される。
第1灯具ユニット100の第1サブユニット110では、光源モジュール118から出射された光がリフレクタ120の反射面120aによって投影レンズ112に向けて反射される。反射面120aで反射された光は、投影レンズ112の後方焦点F1近傍、すなわちヒートシンク116の稜線116d近傍を通過して、投影レンズ112の光入射面112aから投影レンズ112内に入射する。投影レンズ112内に入射した光は、光出射面112bから車両前方に出射される。
第1灯具ユニット100の第2サブユニット130では、光源モジュール138から出射された光がリフレクタ140の反射面140aによって投影レンズ132に向けて反射される。反射面140aで反射された光は、投影レンズ132の後方焦点F2近傍、すなわちヒートシンク136の稜線136d近傍を通過して、投影レンズ132の光入射面132aから投影レンズ132内に入射する。投影レンズ132内に入射した光は、光出射面132bから車両前方に出射される。
第1灯具ユニット100の第3サブユニット150では、光源モジュール158から出射された光がリフレクタ160の反射面160aによって投影レンズ152に向けて反射される。反射面160aで反射された光は、後方焦点F3近傍を通過して、投影レンズ152の光入射面152aから投影レンズ152内に入射する。投影レンズ152内に入射した光は、光出射面152bから車両前方に出射される。
第2灯具ユニット200では、光源バルブ208から出射された光の一部が直接、または反射面202bによって反射されて、車両前方に出射される。また、光源バルブ208から出射された光の一部が反射面202bによって導光体204に向けて反射される。反射面202bで導光体204に向けて反射された光は、導光体204の光入射面204aから導光体204内に入射して、光出射面204bから車両前方に出射される。さらに、光源バルブ208から出射された光の一部が反射面202bで反射されて、レンズホルダ114,134,154の光入射面114a,134a,154aからレンズホルダ114,134,154内に入射する。レンズホルダ114,134,154内に入射した光は、光出射面114b,134b,154bから車両前方に出射される。
第1灯具ユニット100の第1サブユニット110、第2サブユニット130、および第3サブユニット150により形成される配光パターンについて説明する。図5は、第1灯具ユニットにより形成される配光パターンの形状を示す説明図である。図5では、灯具前方の所定位置、例えば灯具前方25mの位置に配置された仮想鉛直スクリーン上に形成された配光パターンを示している。
第1灯具ユニット100は、投影レンズ112,132,152の少なくとも二つが、互いに異なる配光パターンを投影可能に構成されている。本実施形態では、第1サブユニット110および第2サブユニット130がロービーム用配光パターンを構成する部分配光パターンを形成し、第3サブユニット150がハイビーム用配光パターンを形成するように構成されている。
具体的には、第1サブユニット110は、ロービーム用配光パターンPLを構成する拡散パターンP1を形成するよう構成されている。拡散パターンP1は、H−H線よりも下方で水平方向に延びる水平カットオフラインCL3を有し、後述するカットラインパターンP2よりも水平方向外側にまで拡散したパターンである。また、拡散パターンP1は、略半円形状のパターンが、円弧を下方にして左右方向に引き伸ばされたような形状を有する。水平カットオフラインCL3は、ヒートシンク116の稜線116dによって作り出されるラインである。
第2サブユニット130は、ロービーム用配光パターンPLを構成するカットラインパターンP2を形成するよう構成されている。カットラインパターンP2は、V−V線よりも右側かつH−H線より下方で水平方向に延びる水平カットオフラインCL1と、水平カットオフラインCL1とV−V線との交点から左斜め上方へ15°の傾斜角で延びる斜めカットオフラインCL2を有する。水平カットオフラインCL1および斜めカットオフラインCL2は、ヒートシンク136の稜線136dによって作り出されるラインである。
ロービーム用配光パターンPLは、拡散パターンP1およびカットラインパターンP2が合成されて形成される配光パターンである。ロービーム用配光パターンPLは、V−V線よりも右側(対向車線側)に水平カットオフラインCL1が位置し、V−V線よりも左側(自車線側)に斜めカットオフラインCL2が位置するように構成されている。したがって、このロービーム用配光パターンPLは、交通法規が左側通行の地域において、前方車両や歩行者にグレアを与えないように配慮された、左通行ロービーム用配光パターンである。なお、水平カットオフラインCL1がV−V線よりも左側に位置し、斜めカットオフラインCL2がV−V線よりも右側に位置する形状のカットラインパターンを形成することで、交通法規が右側通行である地域で利用する、いわゆる「ドーバーロービーム」と称される右通行ロービーム用配光パターンを形成することもできる。
第3サブユニット150は、ハイビーム用配光パターンPHを形成するよう構成されている。ハイビーム用配光パターンPHは、車両前方の中央領域においてH−H線の下方およびH−H線の上方で水平方向に拡がる配光パターンである。運転者がハイビームを指示した場合は、ロービーム用配光パターンPLにハイビーム用配光パターンPHが重畳されてハイビーム時の光照射が行われる。なお、ハイビーム用配光パターンPHは、ロービーム用配光パターンPLに対して付加的に形成される配光パターンであるため、ハイビーム用配光パターンPHも付加配光パターンに含めることができる。
上述のように、投影レンズ112,132,152は、互いに異なる後方焦点F1,F2,F3を有する。また、各サブユニットは、それぞれ光源モジュール118,138,158と、この光源モジュール118,138,158の近傍に第1焦点が位置し、後方焦点F1,F2,F3の近傍に第2焦点が位置するように設けられたリフレクタ120,140,160とを有する。これにより、各サブユニットは、投影レンズ112,132,152が互いに共通する後方焦点を有する場合と比べて、より正確な配光パターンを各投影レンズ112,132,152で投影することができる。その結果、車両用前照灯装置10は、より正確な配光パターンを形成することが可能となる。
また、第1サブユニット110,130,150は、それぞれ異なる配光パターンを形成している。そのため、車両用前照灯装置10によって形成可能な配光パターンの種類を増やすことができる。
以上説明したように、本実施形態に係る第1灯具ユニット100では、複数の投影レンズ112,132,152が平面配列されている。また、隣り合う投影レンズの向かい合う外周部のうち一方の外周部が、他方の外周部に沿う形状を有する。そして、これらの外周部同士が当接または近接するようにして投影レンズ112,132,152が組み合わされ、各投影レンズ112,132,152の発光領域が全体で一つの発光領域100aとして視認されるよう構成されている。言い換えれば、第1灯具ユニット100では、複数の投影レンズ112,132,152が正面視非正円形状である。そして、投影レンズ112,132,152を非正円たらしめる辺同士が当接または近接するようにして配列され、投影レンズ112,132,152の発光領域が全体で一つの発光領域100aとして視認されるよう構成されている。
そのため、付加光学ユニットを設けて複数のユニットの発光領域を全体として一つの発光領域として視認させていた従来の構成に対して、部品点数を増やすことなく車両用灯具の自車標示機能を向上させることができる。また、第1サブユニット110、第2サブユニット130、および第3サブユニット150を1つの発光部として視認させることができるため、個々のサブユニットを個別の発光部として視認する場合よりも1つの発光部の面積を大きくすることができる。これにより、歩行者等が自車との距離を遠く感じてしまうおそれを回避することができるため、他車両や歩行者への注意喚起機能を向上させることができる。
また、本実施形態に係る車両用前照灯装置10は、前照灯ユニットとしての第1灯具ユニット100と、標識灯ユニットとしての第2灯具ユニット200とを備える。そして、第2灯具ユニット200は、自身の視認される発光領域200aの少なくとも一部が、第1灯具ユニット100の視認される発光領域100aと重なるように設けられている。そのため、前照灯ユニットと標識灯ユニットとが離間して配置された従来の車両用前照灯装置に比べて、意匠的に斬新な車両用前照灯装置10を実現できる。そして、これにより他車両や歩行者への注意喚起機能を向上させることができる。
また、本実施形態に係る車両用前照灯装置10では、第1灯具ユニット100と第2灯具ユニット200とが組み合わされて、正面視略円形のコンビネーションランプユニットが形成されている。また、正面視で第1灯具ユニット100と第2灯具ユニット200とを仕切るレンズホルダ114,134,154は導光体であり、光源バルブ208の光を車両前方に出射することができる。そのため、他車両や歩行者に対して、一体感のあるコンビネーションランプユニットとして視認させることができる。
(実施形態2)
実施形態2に係る車両用前照灯装置は、第1灯具ユニット100の投影レンズ112、投影レンズ132、および投影レンズ152が光源を共有している。以下、本実施形態について説明する。なお、車両用前照灯装置10の構成および各灯具ユニットにより形成される配光パターンのうち、実施形態1と同様の構成および配光パターンについては同一の符号を付し、その説明および図示は適宜省略する。
図6は、実施形態2に係る第1灯具ユニットの概略水平断面図である。図6に示す断面は、実施形態2に係る第1灯具ユニット100を図1のD−D線位置で切断した断面に相当する。図6に示すように、本実施形態に係る第1灯具ユニット100は、光源として第1サブユニット110に設けられた光源モジュール118のみを有し、第1サブユニット110、第2サブユニット130、および第3サブユニット150が光源モジュール118を共有している。
また、第1灯具ユニット100は、第1サブユニット110と第3サブユニット150との境界に遮光部材170を備える。遮光部材170は、板状部材であって、第1サブユニット110と第3サブユニット150との間に設けられた導光体204に沿うように配置されている。遮光部材170は、第3サブユニット150の投影レンズ152への光源光の入射を遮る第1位置と投影レンズ152への光源光の入射を許容する第2位置とに変位可能に構成されている。図6に示すように、遮光部材170は、光軸O1方向に延びる下端部を軸として第1サブユニット110側に傾倒することで、第1位置(実線で示す状態)から第2位置(破線で示す状態)に変位可能である。また、遮光部材170は、この下端部を軸として起立することで、第2位置から第1位置に変位可能である。
遮光部材170は、例えば、ソレノイドで構成されるアクチュエータ(図示せず)によって第1位置と第2位置との間を移動できるように構成されている。この場合、ソレノイドは、非通電である非制御状態のときに、本体内のスプリングなどにより遮光部材170を起立姿勢、つまり第1位置に変位させる構成であることが好ましい。これにより、アクチュエータに異常が発生した場合であっても、ハイビーム用配光パターンPHの形成が解除されない事態を回避することができる。そのため、遮光部材170の制御不良により他車両や歩行者にグレアを与えてしまうことを確実に防止することができる。
なお、遮光部材170は、例えば、光軸O1前後方向にスライド可能に設けられ、第1位置から光軸O1方向後方にスライドした位置を第2位置とするように構成されていてもよい。また、遮光部材170は、後端部の所定位置を軸として遮光部材170を含む平面内を回動可能に設けられ、第1位置から光軸O1方向後方に回動した位置を第2位置とするように構成されていてもよい。
以上のように構成された車両用前照灯装置10の動作について説明する。図6では、出射される光を矢印で示している。運転者がライトスイッチを操作してロービームを指示した場合、車両制御ECUあるいは車両用灯具ECUが、光源モジュール118を点灯するように電源回路を制御するとともに、遮光部材170を第1位置に変位させるように電源回路を制御する。これにより、光源モジュール118に電力が供給され、光源モジュール118から光が出射される。また、遮光部材170が第1位置に変位する。
光源モジュール118から出射された光の一部は、リフレクタ120の反射面120aによって反射され、後方焦点F1近傍を通過して光入射面112aから投影レンズ112内に入射して、光出射面112bから車両前方に出射される。また、光源モジュール118から出射された光の一部は、第2サブユニット130内に進入してリフレクタ140の反射面140aによって反射され、後方焦点F2近傍を通過して光入射面132aから投影レンズ132内に入射して、光出射面132bから車両前方に出射される。また、光源モジュール118の光の第3サブユニット150への進入は、遮光部材170によって遮断される。そのため、投影レンズ152からは光が出射されない。これにより、拡散パターンP1およびカットラインパターンP2が合成されたロービーム用配光パターンPLが形成される。
また、運転者がライトスイッチを操作してハイビームを指示した場合、車両制御ECUあるいは車両用灯具ECUが、光源モジュール118を点灯するように電源回路を制御するとともに、遮光部材170を第2位置に変位させるように電源回路を制御する。これにより、光源モジュール118に電力が供給され、光源モジュール118から光が出射される。また、遮光部材170が第2位置に変位する。
この場合、光源モジュール118から出射された光の一部は、投影レンズ112の光出射面112bから車両前方に出射される。また、光源モジュール118から出射された光の一部は、投影レンズ132の光出射面132bから車両前方に出射される。さらに、光源モジュール118から出射された光の一部は、第3サブユニット150内に進入してリフレクタ160の反射面160aによって反射され、後方焦点F3近傍を通過して光入射面152aから投影レンズ152内に入射して、光出射面152bから車両前方に出射される。これにより、ロービーム用配光パターンPLおよびハイビーム用配光パターンPHが形成されて、これらが重畳される。
本実施形態に係る第1灯具ユニット100では、遮光部材170が第1位置にあるとき投影レンズ112,132によってロービーム用配光パターンPL(所定の配光パターン)を投影する。また、遮光部材170が第2位置にあるとき投影レンズ112,132によってロービーム用配光パターンPLを投影するとともに、投影レンズ152によってロービーム用配光パターンPLに重畳されるハイビーム用配光パターンPHを投影する。これにより、サブユニットを複数設けた場合であっても光源モジュール数の増加を防ぐことができるため、第1灯具ユニット100の製造コストを抑えることができ、また部品点数の増大を抑えることができる。
なお、本実施形態では、三つの投影レンズ112,132,152が光源を共有しているが、少なくとも二つの投影レンズが光源を共有していればよい。例えば、投影レンズ112と投影レンズ152とが光源モジュール118を共有し、投影レンズ132に対しては光源モジュール138が設けられていてもよい。
以上説明したように、本実施形態に係る第1灯具ユニット100では、投影レンズ112,132,152が光源を共有している。また、第1灯具ユニット100は、投影レンズ152への光源光の入射を遮蔽可能な遮光部材170を備える。そして、遮光部材170を第1位置あるいは第2位置に変位させることで、ハイビーム用配光パターンPHの形成を制御している。このように、本実施形態に係る第1灯具ユニット100は、複数のサブユニットで光源を共有させている。そのため、第1灯具ユニット100の製造コストを抑えることができる。また、各サブユニットに対してそれぞれ光源を設ける場合と比べて第1灯具ユニット100の部品点数を削減することができ、したがって、第1灯具ユニット100の製造工程を簡略化することができる。
本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、各実施形態を組み合わせたり、当業者の知識に基づいて各種の設計変更等の変形を加えることも可能であり、そのような組み合わせられ、もしくは変形が加えられた実施形態も本発明の範囲に含まれる。上述の各実施形態同士、および上述の各実施形態と以下の変形例との組合せによって生じる新たな実施形態は、組み合わされる実施形態および変形例それぞれの効果をあわせもつ。
(変形例1)
図7は、変形例1に係る車両用前照灯装置の概略正面図である。なお、図7では、ランプボディ12、およびアウターカバー14の図示を省略している。図7に示すように、本変形例に係る車両用前照灯装置10は、正面視略長方形の第1灯具ユニット100と、正面視略長方形の第2灯具ユニット200とを有する。第1灯具ユニット100と第2灯具ユニット200とは、第1灯具ユニット100の上側の辺に第2灯具ユニット200の下側の辺が接するように設けられている。また、投影レンズ112,132,152は、正面視略長方形であり、互いの長辺同士が近接するようにして配列されている。また、2つの導光体204が、投影レンズ112と投影レンズ132との間隙、および投影レンズ112と投影レンズ152との間隙に、鉛直方向に延びるように、また互いに平行に延びるように設けられている。このような構成であっても、上述の各実施形態と同様の効果を奏することができる。
(他の変形例)
上述の各実施形態において、第1灯具ユニット100は、ロービーム用配光パターンPLおよびハイビーム用配光パターンPHを形成しているが、第1灯具ユニット100は、ハイビーム用配光パターンPHおよびロービーム用配光パターンPLのうち少なくとも一方を形成可能であればよい。この場合、例えば、第1サブユニット110および第2サブユニット130によってロービーム用配光パターンPLを形成し、第3サブユニット150によって曲線道路のカーブ先を照射する配光パターン等の他の付加配光パターンを形成してもよい。また、例えば、第1灯具ユニット100によってロービーム用配光パターンPLおよびハイビーム用配光パターンPHを形成し、第2灯具ユニット200によって、曲線道路のカーブ先を照射する付加配光パターンを形成してもよい。すなわち、第1灯具ユニット100で形成する付加配光パターン等と、第2灯具ユニット200で形成する付加配光パターン等とを適宜組み合わせることができる。
上述の各実施形態において、第1灯具ユニット100は、さらに多くのサブユニットを有し、略扇形の投影レンズが組み合わされて全体形状が正面視で略円形となるように構成されていてもよい。この場合、第2灯具ユニット200は、例えば第1灯具ユニット100の円の中心に設けられ、複数の導光体204が円の中心から放射状に延びるように設けられる。なお、前記「略円形」の「略」は、円形だけでなく、円形に近い形状、例えば、投影レンズの製造時の寸法誤差を有する形状をも含むことを意味するものである。また、各投影レンズ112,132,152の形状は、略扇形や略長方形に限定されない。例えば、投影レンズ112が楕円を含む略円形であり、投影レンズ132,152が、投影レンズ112と近接する外周部が投影レンズ112の円弧に対応して湾曲した形状であってもよい。
10 車両用前照灯装置、 100 第1灯具ユニット、 100a 発光領域、 110 第1サブユニット、 112 投影レンズ、 118 光源モジュール、 120 リフレクタ、 130 第2サブユニット、 132 投影レンズ、 138 光源モジュール、 140 リフレクタ、 150 第3サブユニット、 152 投影レンズ、 158 光源モジュール、 160 リフレクタ、 170 遮光部材、 200 第2灯具ユニット、 200a 発光領域、 204 導光体、 208 光源バルブ。

Claims (5)

  1. ハイビーム用配光パターンおよびロービーム用配光パターンの少なくとも一方を形成するための第1灯具ユニットと、
    ハイビーム用配光パターンおよびロービーム用配光パターンとは異なる配光パターンを形成するための第2灯具ユニットと、を備え、
    前記第2灯具ユニットは、自身の視認される発光領域の少なくとも一部が、前記第1灯具ユニットの視認される発光領域と重なるように設けられたことを特徴とする車両用前照灯装置。
  2. 前記第2灯具ユニットは、一端が第2灯具ユニット用光源の近傍に位置し、他端が前記第1灯具ユニットの視認される発光領域内に延び、第2灯具ユニット用光源の光を前記第1灯具ユニットの視認される発光領域内で出射するよう構成された導光体を有する請求項1に記載の車両用前照灯装置。
  3. 前記第1灯具ユニットは、平面配列された複数の投影レンズを備え、
    隣り合う投影レンズの向かい合う外周部のうち一方の外周部は、他方の外周部に沿う形状を有し、
    前記第1灯具ユニットは、これらの外周部同士が近接するようにして前記複数の投影レンズが組み合わされて、各投影レンズの発光領域が全体で一つの発光領域として視認されるよう構成され、
    前記導光体は、近接する外周部の間に延在するように設けられた請求項2に記載の車両用前照灯装置。
  4. 前記複数の投影レンズの少なくとも二つは、互いに異なる配光パターンを投影可能に構成された請求項3に記載の車両用前照灯装置。
  5. 前記複数の投影レンズは、隣り合う投影レンズの近接する外周部の間隙が互いに放射状に延びるよう構成され、
    前記導光体は、前記間隙内に延在するように設けられた請求項3または4に記載の車両用前照灯装置。
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