JP2011170536A - 文字認識システム - Google Patents

Abstract

【課題】 表面層からの反射光に影響されずにハンディ型コードリーダーに内蔵されている撮像素子が印字層からの反射光のみを撮像することができる文字認識システムを提供する。
【解決手段】 光源と、光源からの光を偏光する第１の偏光子と、被写体からの反射光を偏光する第２の偏光子と、被写体からの反射光が第２の偏光子によって偏光された第２偏光を受光する撮像素子と、撮像素子の出力データを記憶する第1の記憶手段と、文字認識データライブラリ情報を登録する第２の記憶手段と、外部接続機器と情報の入出力する情報入出力手段と、を有する文字認識処理機能を有するハンディ型２次元コードリーダーを含む文字認識システムである。
【選択図】 図１

Description

本発明はハンディ型２次元コードリーダーと外部接続機器とから構成される文字認識システムに関する。

文字が印字されている印字層を表面層で覆ってなる印字タグにハンディ型コードリーダーに内蔵されている光源を照射し、印字タグからの反射光をハンディ型コードリーダーに内蔵されている撮像素子によって撮影し、撮像素子が出力するデータと文字認識データライブラリ情報とを比較して文字を認識している。

しかしながら、従来のハンディ型コードリーダーを用いて印字層に表示されている文字を撮影し文字認識をする際に、印字層を被覆している表面層の形状・材質によっては室内照明又は従来のハンディ型コードリーダー内蔵の光源に影響され表面層反射が起きる。表面層からの反射光により飽和レベルとなるため撮像素子が出力するデータの一部に文字潰れが生ずる。これがハンディ型コードリーダーによる文字認識率低下の原因となっていた。

本発明の目的は、表面層からの反射光に影響されずにハンディ型コードリーダーに内蔵されている撮像素子が印字層からの反射光のみを撮像することができる文字認識システムを提供することにある。

本発明の目的は、請求項１に記載された文字認識システム、すなわち、（１）光源と、光源からの光を偏光する第１の偏光子と、被写体からの反射光を偏光する第２の偏光子と、被写体からの反射光が第２の偏光子によって偏光された第２偏光を受光する撮像素子と、撮像素子の出力データを記憶する第1の記憶手段と、文字認識データライブラリ情報を登録する第２の記憶手段と、外部接続機器と情報の入出力する情報入出力手段と、を有する文字認識処理機能を有するハンディ型２次元コードリーダー及び（２）文字認識結果を表示する手段を有する外部接続機器から構成される文字認識システムによって、達成される。

また、本発明の目的は、請求項２に記載された文字認識システム、すなわち、（１）光源と、光源からの光を偏光する第１の偏光子と、被写体からの反射光を偏光する第２の偏光子と、被写体からの反射光が第２の偏光子によって偏光された第２偏光を受光する撮像素子と、撮像素子の出力データを記憶する第1の記憶手段と、外部接続機器と情報の入出力する情報入出力手段と、を有する文字認識機能無しのハンディ型２次元コードリーダー及び（２）文字認識処理機能と文字認識結果を表示する表示手段とを有する外部接続機器から構成される文字認識システムによっても、達成される。

第1の偏光子を有する光源と第2の偏光子を有する撮像手段と文字認識装置とを備えているので、光沢ある撮像物において表面層からの反射光を遮断でき、印字層の反射光のみを撮像素子に入力できる。このため、撮像素子の出力データにおいて文字潰れを無くすことができ文字認識率を高めることができる。

（第1実施形態）
図１は本発明第1実施形態の文字認識システムの概略図である。

ハンディ型２次元コードリーダー２とパーソナルコンピュータ（以下「ＰＣ」という。）１５、表示装置１６等の外部接続機器とがＵＳＢ等の通信手段で接続されてなる文字認識システムである。ケーブル１４によってＰＣからのコマンド又は、ハンディ型２次元コードリーダー２に装備されているスイッチ１３の押下をトリガとして、画像撮影し、撮像素子の出力データから文字認識する。

ハンディ型２次元コードリーダー２は、被写体に照射するＬＥＤ等の光源４と光源からの発光を偏光する第1の偏光子３から成る光源部と；被写体からの反射光を偏光する第2の偏光子５とその偏光を入力して撮影する撮像素子６から成る撮影部と；撮像素子６からの出力データを格納する揮発性メモリ（以下、「ＲＡＭ」という。）８、文字認識の対象となる文字フォントに関するデータである文字認識データライブラリ情報を登録・格納する不揮発性メモリ（以下、「ＲＯＭ」という。）９と、光源４、撮像素子６、ＲＡＭ８、ＲＯＭ９、並びにスイッチ１３を制御するＤＳＰ７と、ＤＳＰ７にクロックを供給する発振器１０と、電源回路１１と、から構成される画像入力装置と；からなる。なお、揮発性メモリ（以下、「ＲＡＭ」という。）８の代わりに不揮発性の記憶手段を用いて撮像素子６からの出力データを格納してもよい。不揮発性メモリ（以下、「ＲＯＭ」という。）９の代わりに揮発性の記憶手段を用いて文字認識データライブラリ情報を格納してもよい。

第1の偏光子３と第2の偏光子５は偏光方向が異なるように配置されているが、第1の偏光子３を回転させて（または第2の偏光子５を回転させて）、第1の偏光子３と第2の偏光子５の偏光方向がなす角度を自動によって、あるいは手動によって微調整する不図示の偏光子間角度調整器を備えている。

図4は本発明により表面層からの反射光を除去し印字層からの散乱反射光を撮像する原理を示す説明図である。

光源４から発する光を第1の偏光子３で偏光して撮像物を照射し、撮像物からの反射光を第2の偏光子５で偏光する。つまりシンボルタグ１の表面層１aで正反射した偏光（Ａ）は第2の偏光子５で遮断され撮像素子６には入射されない。それに対しフィルム層1bを通過した偏光（Ａ）は印字層1cで散乱し反射し、印字層1cからの散乱反射光（B）の一部は第2の偏光子５を通過して偏光（C）が撮像素子６には入射されるので印字面のみを撮影することが可能となる。

図２はハンディ型２次元コードリーダーの制御に関するフローチャート図である。

ハンディ型２次元コードリーダー２はPC１５に接続され、PC１５のＯＳがハンディ型２次元コードリーダー２を認識することで通信可能となる。PC１５がハンディ型２次元コードリーダー２のデバイスを認識できずに通信不可能な状態である場合、ステップ００２においてエラー（ステップ０２１）となり利用者にＬＥＤ等の表示手段で警告する。ステップ００２において接続が成功した場合、ステップ００３においてＲＯＭに記録されている文字認識用の文字認識データライブラリ情報をＲＡＭにロードする。

ステップ００４、ステップ００５ではＰＣからコマンド受信を確認し、未受信の場合は、ステップ００６、ステップ００７においてスイッチ１３がONであるかを確認する。撮影コマンドを受信又はスイッチＯＮを認識したときは、ステップ００８において光源４を点灯した後にステップ０１０においてスナップ撮影を行う。スナップ撮影において故障などが原因で撮影終了しない場合はステップ００９でスタートしたタイマをステップ０１２で監視して、所定時間以上経過した場合はエラー（ステップ０２２）とする。

図３は撮像素子の出力データに対するエリア指定処理及び２値化処理を説明する説明図である。

ステップ０１１において撮影が終了したら、ステップ０１３において基準点を指定し所定Ｘドット数、Ｙドット数によって１文字相当のエリア指定をし、続いて、ステップ０１４において２値化処理を行なう。２値化処理によって生成された生成データはＲＡＭにロードされている文字認識データライブラリ情報と比較照合される（ステップ０１５）。最も類似する文字があれば、ステップ０１７において認識文字を記憶する。もし、類似するも文字が見つからない場合は、ステップ０１８において候補なしとする。ステップ０１１からステップ０１９までの処理を繰り返す。次に検索する文字がない場合はステップ０２０において認識文字結果を外部出力して終了となる。

（第２実施形態）
図５は本発明第２実施形態の文字認識システムの概略図である。

ハンディ型２次元コードリーダーと外部接続機器とからなる文字認識システムである点において第１実施形態と共通するが、ハンディ型２次元コードリーダーは画像撮影のみを行い外部接続機器にデータ転送する点で第１実施形態と異なる。第２実施形態においては外部接続機器が文字認識機能を持ち、磁気ディスク装置に文字認識対象である文字認識データライブラリ情報を格納しておき、ハンディ型２次元コードリーダーからの画像データを２値化した後に文字認識ライブラリと比較照合し、最も類似したデータを認識文字として記憶する。もし、類似データがない場合は、候補なしとする。必要回数繰り返し、次に検索する文字がない場合は結果を外部出力して終了となる。

（第３実施形態）
第３実施形態においては、第1の偏光子３をその中心のまわりに回転させることによって、第1の偏光子３と第2の偏光子５との間の角度を連続的にあるいは段階的に変更することができる。この変更あるいは調整は例えばモーターを用いた自動調整であっても良いし、手動調整であっても良い。

第1の偏光子３によって偏光される光と第2の偏光子５によって偏光される光は、その偏光方向の差がほぼ９０°であるが、７０〜１１０°の間で偏光方向の差を変えて撮影し、撮像素子の出力データが最も文字くずれが少なく鮮明になるときの偏光方向の差を見つけ出すことができる。この偏光方向の差は、ハンディ型２次元コードリーダーとシンボルタグ表面とのなす角度、表面層の形状、光沢度や光源の角度の影響を受け、微妙に異なる。最適の偏光方向の差を保って、印字タグを撮影すると、文字くずれが少なくなり、文字認識率が向上する。

本発明によれば、表面層で覆った印字タグについても印字層の無反射画像を取得できるので、文字認識処理において認識率の高いシステムを実現できるとともに、玄関マット、絨毯の裏など凹凸面に貼り付けられた印字タグ；目視困難とするため表面層で覆った宛名シールを貼り付けた宅配便；などの文字認識を屋内、屋外を問わず容易に行うことができる。

本発明第1実施形態の文字認識システムの概略図である。 ハンディ型２次元コードリーダーの制御に関するフローチャート図である。 撮像素子の出力データに対するエリア指定処理及び２値化処理を説明する説明図である。 本発明により表面層からの反射光を除去し印字層からの散乱反射光を撮像する原理を示す説明図である。 本発明第２実施形態の文字認識システムの概略図である。

１ 印字タグ
１a 表面層
１b フィルム層
１c 印字層
２ ハンディ型２次元コードリーダー
３ 第1の偏光子
４ 光源
５ 第2の偏光子
６ 撮像素子
７ ＤＳＰ
８ 揮発性メモリ（ＲＡＭ）
９ 不揮発性メモリ（ＲＯＭ）
１０ 発振器
１１ 電源回路
１２ インターフェイス
１３ スイッチ
１４ ケーブル
１５ パーソナルコンピュータ（ＰＣ）
１６ 表示装置
２１ 印字タグ
２１a 表面層
２１b フィルム層
２１c 印字層
２２ ハンディ型２次元コードリーダー
２３ 第1の偏光子
２４ 光源
２５ 第2の偏光子
２６ 撮像素子
２７ ＤＳＰ
２８ 揮発性メモリ（ＲＡＭ）
２９ 不揮発性メモリ（ＲＯＭ）
３０ 発振器
３１ 電源回路
３２ インターフェイス
３３ スイッチ
３４ ケーブル
３５ パーソナルコンピュータ（ＰＣ）
３６ 表示装置

Claims (3)

1. （１）光源と、
   光源からの光を偏光する第１の偏光子と、
   被写体からの反射光を偏光する第２の偏光子と、
   被写体からの反射光が第２の偏光子によって偏光された第２偏光を受光する撮像素子と、
   撮像素子の出力データを記憶する第1の記憶手段と、
   文字認識データライブラリ情報を登録する第２の記憶手段と、
   外部接続機器と情報の入出力する情報入出力手段と、
   を有する文字認識処理機能を有するハンディ型２次元コードリーダー
   及び
   （２）文字認識結果を表示する手段を有する外部接続機器
   から構成される文字認識システム。
2. （１）光源と、
   光源からの光を偏光する第１の偏光子と、
   被写体からの反射光を偏光する第２の偏光子と、
   被写体からの反射光が第２の偏光子によって偏光された第２偏光を受光する撮像素子と、
   撮像素子の出力データを記憶する第1の記憶手段と、
   外部接続機器と情報の入出力する情報入出力手段と、
   を有する文字認識機能無しのハンディ型２次元コードリーダー
   及び
   （２）文字認識処理機能と文字認識結果を表示する表示手段とを有する外部接続機器
   から構成される文字認識システム。
3. ハンディ型２次元コードリーダーが第１の偏光子と第２の偏光子との角度を調整する偏光子間角度調整器も有することを特徴とする請求項１または２に記載の文字認識システム。
   
   
   

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