JP2011170254A - 光拡散性光学部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】他の光学シート等と重ね合わせて配置してもニュートンリングの発生を抑制できると共に、正面方向は勿論のこと斜め方向から見た時も赤みを帯びることなく自然で高品位なカラー表示を実現できる光拡散性光学部材を提供する。
【解決手段】本発明の光拡散性光学部材3は、透明材料及び光拡散粒子を含有する樹脂組成物からなり、透明材料の屈折率と光拡散粒子の屈折率の差の絶対値を「Δn」とし、光拡散粒子の累積50%粒子径を「D50」(μm)としたとき、0.01≦Δn×D50≦0.25の関係式が成立し、光学部材3の少なくとも片面の表面粗さRaが0.03μm〜10.0μmの範囲であることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、他の光学シート等と重ね合わせて配置してもニュートンリングの発生を抑制できると共に、正面方向は勿論のこと斜め方向から見た時も赤みを帯びることがなく、自然なカラー表示を実現できる光拡散性光学部材に関する。
なお、本明細書及び特許請求の範囲において、「光学シート」の語は、光学シートのみならず、光学フィルムを含む意味で用いる。
液晶表示装置として、一対の透明電極間に封入された液晶分子を、電圧を印加しない状態時において略垂直方向に配向させる一方、電圧を印加した状態時において略水平方向に配向させる垂直配向(Vertical Alignment)液晶セルを用いた構成のものが公知である(特許文献1参照)。この垂直配向液晶セル(VA型液晶セル)を用いた液晶表示装置は、コントラストが高く、応答速度が速いという利点を有する。
上記従来のVA型液晶表示装置等では、正面方向から見た時には自然なカラー表示となるものの、斜め方向から見た時には赤みを帯びたカラー表示となるという問題があった。即ち、斜め方向から見た画像表示は赤みを帯びていて高品位なものが得られないという問題があった。
そこで、本出願人は、このような問題を解決できるものとして、光拡散板と、該光拡散板の背面側に配置された光源と、前記光拡散板の前面側に配置された液晶パネルとを備え、前記液晶パネルは、相互に離間して配置された一対の透明電極の間に液晶が封入されてなる液晶セルを有し、前記液晶分子は、前記一対の透明電極間に電圧を印加しない状態時において、該透明電極に対して略垂直方向に配向するものであり、前記光拡散板は、透明材料中に光拡散粒子が分散されてなり、前記透明材料の屈折率と前記光拡散粒子の屈折率の差の絶対値を「Δn」とし、前記光拡散粒子の累積50%粒子径を「D50」(μm)としたとき、0.01≦Δn×D50≦0.25の関係式または0.61≦Δn×D50≦0.75の関係式が成立する構成の液晶表示装置を提案している(特許文献2参照)。
上記特許文献2に記載の液晶表示装置によれば、正面方向は勿論のこと斜め方向から見た時も赤みを十分に抑制し得て自然で高品位なカラー表示を実現することができる。
特開2002−365636号公報 特開2008−116725号公報
上記光拡散板等の光拡散性光学部材は、例えば液晶表示装置等に組み込んで用いる場合には、他のシートやフィルム等と接触状態に重ね合わせた配置構成が採用されることが多い。このように重ね合わせて配置した場合には、他のシートやフィルム等と密着した状態になるとニュートンリングが発生しやすいという問題があった。
本発明は、かかる技術的背景に鑑みてなされたものであって、他の光学シート等と重ね合わせて配置してもニュートンリングの発生を抑制できると共に、正面方向は勿論のこと斜め方向から見た時も赤みを帯びることがなく、自然で高品位なカラー表示を実現できる光拡散性光学部材を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提供する。
[1]透明材料及び光拡散粒子を含有する樹脂組成物からなる光拡散性光学部材であって、
前記透明材料の屈折率と前記光拡散粒子の屈折率の差の絶対値を「Δn」とし、前記光拡散粒子の累積50%粒子径を「D50」(μm)としたとき、0.01≦Δn×D50≦0.25の関係式が成立し、
前記光学部材の少なくとも片面の表面粗さRaが0.03μm〜10.0μmの範囲であることを特徴とする光拡散性光学部材。
[2]プロピレン樹脂及び光拡散粒子を含有する樹脂組成物からなる光拡散性光学部材であって、
前記プロピレン樹脂の屈折率と前記光拡散粒子の屈折率の差の絶対値を「Δn」とし、前記光拡散粒子の累積50%粒子径を「D50」(μm)としたとき、0.01≦Δn×D50≦0.25の関係式が成立し、
前記樹脂組成物は造核剤を含有しないものであり、又は前記樹脂組成物は前記プロピレン樹脂100質量部に対し造核剤を0.01質量部以下含有するものであり、
前記光拡散粒子の累積50%粒子径D50が0.5μm〜3.0μmであり、前記光学部材は押出成形により成形され、前記光学部材の少なくとも片面の表面粗さRaが0.03μm〜10.0μmの範囲であることを特徴とする光拡散性光学部材。
[3]複数の透明材料層が積層されてなる光拡散性光学部材であって、
前記透明材料層のうち少なくとも1層は、透明材料及び光拡散粒子を含有する樹脂組成物からなる層であり、前記透明材料の屈折率と前記光拡散粒子の屈折率の差の絶対値を「Δn」とし、前記光拡散粒子の累積50%粒子径を「D50」(μm)としたとき、0.01≦Δn×D50≦0.25の関係式が成立し、
両側の最外層のうち少なくともいずれか一方の最外層は、透明材料及び累積50%粒子径D50が3.0μm〜100μmの粒子を含有する樹脂組成物からなり、該最外層の表面の表面粗さRaが0.03μm〜10.0μmの範囲であることを特徴とする光拡散性光学部材。
[4]前記光学部材の厚さが0.05〜1mmである前項1〜3のいずれか1項に記載の光拡散性光学部材。
[5]光源と、前項1〜4のいずれか1項に記載の光拡散性光学部材と、該光学部材の前面側に配置された液晶パネルとを備えることを特徴とする液晶表示装置。
[6]前記光拡散性光学部材の前面又は/及び背面に光学シートが接触状態に重ね合わせて配置されている前項5に記載の液晶表示装置。
[7]前記光学シートにおける前記光拡散性光学部材との重ね合わせ面は、表面粗さRaが0.03μm以下の光沢面である前項6に記載の液晶表示装置。
[8]前記光拡散性光学部材の背面側に導光板が配置され、該導光板の側方位置に前記光源が配置されている前項5〜7のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
[9]前記光源が発光ダイオードである前項5〜8のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
[1]の発明では、0.01≦Δn×D50≦0.25の関係式が成立することにより光拡散性光学部材を斜め方向に透過する拡散光は青みを帯びたものとなるから、この後に光が液晶パネル等を斜め方向に透過することで赤みが付与される現象とで色合い(青・赤)が互いに相殺(補償)され、その結果、正面方向は勿論のこと斜め方向から見た時も赤みを帯びることなく自然で高品位なカラー表示が実現される。また、光拡散性光学部材の少なくとも片面の表面粗さRaが0.03μm〜10.0μmの範囲であるから、光拡散性光学部材におけるこの面(Raが0.03μm〜10.0μmである面)に他の光学シート等を接触状態に重ね合わせて配置してもニュートンリングの発生を抑制できる。
[2]の発明では、0.01≦Δn×D50≦0.25の関係式が成立することにより光拡散性光学部材を斜め方向に透過する拡散光は青みを帯びたものとなるから、この後に光が液晶パネル等を斜め方向に透過することで赤みが付与される現象とで色合い(青・赤)が互いに相殺(補償)され、その結果、正面方向は勿論のこと斜め方向から見た時も赤みを帯びることなく自然で高品位なカラー表示が実現される。更に、光拡散粒子の累積50%粒子径D50が0.5μm〜3.0μmであるから、斜め方向から見た時も赤みを十分に抑制することができるものとなる。また、光拡散性光学部材の少なくとも片面の表面粗さRaが0.03μm〜10.0μmの範囲であるから、光拡散性光学部材におけるこの面(Raが0.03μm〜10.0μmである面)に他の光学シート等を接触状態に重ね合わせて配置してもニュートンリングの発生を抑制できる。
但し、上記のように累積50%粒子径D50が0.5μm〜3.0μmである光拡散粒子をプロピレン樹脂に添加して押出成形により光拡散性光学部材を形成する場合に、造核剤の添加量が多くなると、光拡散性光学部材の表面をRaが0.03μm〜10.0μmである面に形成することが困難になる(Raが0.03μm未満の平滑面になる)ことから、この[2]の発明では、樹脂組成物としては造核剤を含有しない構成又はプロピレン樹脂100質量部に対し造核剤を0.01質量部以下含有する構成としている。
[3]の発明では、複数の透明材料層のうちの少なくとも1層は、透明材料及び光拡散粒子を含有する樹脂組成物からなる層であって0.01≦Δn×D50≦0.25の関係式が成立するから、光拡散性光学部材を斜め方向に透過する拡散光は青みを帯びたものとなり、この後に光が液晶パネル等を斜め方向に透過することで赤みが付与される現象とで色合い(青・赤)が互いに相殺(補償)され、その結果、正面方向は勿論のこと斜め方向から見た時も赤みを帯びることなく自然で高品位なカラー表示が実現される。また、両側の最外層のうち少なくともいずれか一方の最外層は、透明材料及び累積50%粒子径D50が3.0μm〜100μmの粒子を含有する樹脂組成物からなることによって、該最外層の表面の表面粗さRaが0.03μm〜10.0μmの範囲に設定されているから、光拡散性光学部材におけるこの面(Raが0.03μm〜10.0μmである面)に他の光学シート等を接触状態に重ね合わせて配置してもニュートンリングの発生を抑制できる。
[4]の発明では、光学部材の厚さが0.05〜1mmであるから、この光学部材を用いて構成された液晶表示装置等の軽量化及び薄型化を図ることができる。
[5]及び[6]の発明では、ニュートンリングの発生を抑制できると共に、正面方向は勿論のこと斜め方向から見た時も赤みを帯びることがなく、自然で高品位なカラー表示を実現できる液晶表示装置が提供される。
[7]の発明では、光拡散性光学部材に重ね合わされる光学シートの該重ね合わせ面の表面粗さRaが0.03μm以下である構成であり、従来ではニュートンリングが特に発現しやすい構成であったが、本発明では、このような構成であってもニュートンリングの発生を抑制できる点で優れている。
[8]の発明では、光拡散性光学部材の背面側に導光板が配置され、該導光板の側方位置に光源が配置された構成であり、斜め方向から見た時に特に赤みを帯びたカラー表示となりやすい構成であるが、このような構成であっても、正面方向は勿論のこと斜め方向から見た時も赤みを帯びることがなく自然で高品位なカラー表示を実現できる点で優れている。
[9]の発明では、光源として発光ダイオードを用いた構成であり、斜め方向から見た時により赤みを帯びたカラー表示となりやすい構成であるが、本発明では、このような構成であっても、正面方向は勿論のこと斜め方向から見た時も赤みを帯びることなく自然で高品位なカラー表示を実現できる点で優れている。
本発明に係る光拡散性光学部材の一実施形態を示す断面図である。 本発明に係る光拡散性光学部材の他の実施形態を示す断面図である。 本発明に係る液晶表示装置の一実施形態を示す模式的側面図である。 本発明に係る液晶表示装置の他の実施形態を示す模式的側面図である。 本発明に係る液晶表示装置の他の実施形態を示す模式的側面図である。 本発明に係る液晶表示装置の他の実施形態を示す模式的側面図である。 本発明に係る液晶表示装置の他の実施形態を示す模式的側面図である。 本発明に係る液晶表示装置の他の実施形態を示す模式的側面図である。 本発明に係る液晶表示装置の他の実施形態を示す模式的側面図である。
本発明に係る光拡散性光学部材3の一実施形態を図1に示す。本発明の光拡散性光学部材3は、透明材料及び光拡散粒子を含有する樹脂組成物からなり、前記透明材料の屈折率と前記光拡散粒子の屈折率の差の絶対値を「Δn」とし、前記光拡散粒子の累積50%粒子径を「D50」(μm)としたとき、0.01≦Δn×D50≦0.25の関係式が成立し、前記光学部材3の少なくとも片面の表面粗さRaが0.03μm〜10.0μmの範囲であることを特徴とする。
前記光拡散性光学部材3は、0.01≦Δn×D50≦0.25の関係式が成立する構成であることにより、光拡散性光学部材3を斜め方向に透過する拡散光は青みを帯びたものとなるから、この後に光が液晶パネル30等を斜め方向に透過することで赤みが付与される現象とで色合い(青・赤)が互いに相殺(補償)され、その結果、液晶パネル30等を斜め方向から見た時に赤みを帯びることなく自然で高品位なカラー表示が実現される。また、上記構成の光拡散性光学部材3を正面方向に透過する拡散光は白色であるから、液晶パネル30等を正面方向から見た時にも自然で高品位なカラー表示が実現される。
なお、Δn×D50<0.01または0.25<Δn×D50の関係式が成立する場合には、光拡散性光学部材3を斜め方向に透過する拡散光は、青みを帯びる程度が不十分であるか、又は青みを帯びることなく通常の白色光となるから、液晶表示装置を斜め方向から見た時には赤みを帯びたカラー表示となる。
また、前記光拡散性光学部材3は、少なくとも片面の表面粗さRaが0.03μm〜10.0μmの範囲であるから、光拡散性光学部材3におけるこの面(Raが0.03μm〜10.0μmである表面)に他の光学シート等を接触状態に重ね合わせて配置した場合でもニュートンリングの発生を抑制できる。
前記光拡散性光学部材3としては、透明材料及び光拡散粒子を含有する樹脂組成物の板状体(シート、フィルム等)であれば特に限定されずどのようなものでも使用できる。
前記透明材料としては、特に限定されるものではないが、例えばガラス、透明樹脂等が挙げられる。前記透明樹脂としては、例えばポリカーボネート樹脂、ABS樹脂(アクリロニトリル−スチレン−ブタジエン共重合体樹脂)、メタクリル樹脂、MS樹脂(メタクリル酸メチル−スチレン共重合体樹脂)、ポリスチレン樹脂、AS樹脂(アクリロニトリル−スチレン共重合体樹脂)、オレフィン樹脂(エチレン樹脂、プロピレン樹脂等)などが挙げられる。中でも、軽量であり、薄肉化した際にも割れにくい点で、プロピレン樹脂を用いるのが好ましい。
前記プロピレン樹脂としては、プロピレンを単独で重合させて得られるホモポリプロピレンであってもよいし、プロピレン及びこれと共重合し得る共重合成分の共重合体であってもよい。十分な剛性が得られる点で、前記プロピレン樹脂中のプロピレン単位の含有率は75質量%以上であるのが好ましい。前記共重合成分としては、特に限定されるものではないが、例えばエチレン、1−ブテン等のα−オレフィンなどが挙げられる。
中でも、前記プロピレン樹脂において、プロピレン単位含有率75〜100質量%、エチレン単位含有率0〜15質量%、1−ブテン単位含有率0〜25質量%の範囲であるのが好ましい。また、前記プロピレン樹脂において、プロピレン単位含有率95〜100質量%、エチレン単位含有率0〜5質量%、1−ブテン単位含有率0〜5質量%の範囲であるのがより好ましい。更には、前記プロピレン樹脂において、プロピレン単位含有率99〜100質量%、エチレン単位含有率0〜1質量%、1−ブテン単位含有率0〜1質量%の範囲(ホモポリプロピレンを含む)であるのが最も好ましい。
前記光拡散粒子(光拡散剤)としては、光拡散性光学部材3を構成する透明材料と屈折率が相違する粒子であって透過光を拡散し得るものであれば特に限定されずどのようなものでも使用できる。例えば、ガラスビーズ、シリカ粒子、水酸化アルミニウム粒子、炭酸カルシウム粒子、硫酸バリウム粒子、酸化チタン粒子、タルク等の無機粒子や、スチレン系重合体粒子、アクリル系重合体粒子、シロキサン系重合体粒子等の樹脂粒子などが挙げられる。
前記光拡散粒子の添加量は、前記透明材料100質量部に対して0.01〜20質量部の範囲に設定されるのが好ましい。0.01質量部以上とすることで十分な光拡散機能を確保できると共に20質量部以下であることで光拡散性光学部材3を斜め方向に透過する拡散光の青みの程度が不十分になるのを防止できる。
前記光拡散粒子の累積50%粒子径D50は、通常10μm以下であり、好ましくは0.3〜8μmである。
前記透明材料の屈折率と前記光拡散粒子の屈折率の差の絶対値Δnは、通常0.01〜0.20に設定されるが、好適な範囲は0.02〜0.18である。
前記光拡散性光学部材3には、例えば紫外線吸収剤、熱安定剤、酸化防止剤、耐候剤、光安定剤、蛍光増白剤、加工安定剤、造核剤等の各種添加剤を添加含有せしめてもよい。また、本発明の効果を阻害しない範囲であれば、前記特定の関係式を満足する光拡散粒子以外の他の光拡散粒子を添加することもできる。
前記光拡散性光学部材3を構成する透明材料としてプロピレン樹脂を用いる場合には、次のような構成を採用するのが好ましい。即ち、0.01≦Δn×D50≦0.25の関係式が成立し、前記樹脂組成物(透明材料及び光拡散粒子を含有する樹脂組成物)は造核剤を含有しないものであり、又は前記樹脂組成物は前記プロピレン樹脂100質量部に対し造核剤を0.01質量部以下含有するものであり、前記光拡散粒子の累積50%粒子径D50が0.5μm〜3.0μmであり、前記光学部材3は押出成形により成形され、前記光学部材3の少なくとも片面の表面粗さRaが0.03μm〜10.0μmの範囲である構成を採用するのが好ましい。本構成では、光拡散粒子の累積50%粒子径D50が0.5μm〜3.0μmであるから、斜め方向から見た時も赤みを十分に抑制することができるものとなる。ただ、このような累積50%粒子径D50が0.5μm〜3.0μmである光拡散粒子をプロピレン樹脂に添加して押出成形により光拡散性光学部材3を形成する場合において、造核剤の添加量が多くなると、光拡散性光学部材3の表面をRaが0.03μm〜10.0μmである面に形成することが困難になることから、樹脂組成物としては造核剤を含有しない構成又はプロピレン樹脂100質量部に対し造核剤を0.01質量部以下含有する構成としている。
前記造核剤としては、特に限定されるものではないが、例えば、ソルビトール系造核剤、有機リン酸塩系造核剤、カルボン酸の金属塩造核剤、ロジン系造核剤などが挙げられる。
前記ソルビトール系造核剤としては、例えばジベンジリデンソルビトール、1.3,2.4−ジ(メチルベンジリデン)ソルビトール、1.3,2.4−ジ(エチルベンジリデン)ソルビトール、1.3,2.4−ジ(ブチルベンジリデン)ソルビトール、1.3,2.4−ジ(メトキシベンジリデン)ソルビトール、1.3,2.4−ジ(エトキシベンジリデン)ソルビトール、1.3−クロルベンジリデン−2.4−メチルベンジリデンソルビトール、モノ(メチル)ジベンジリデンソルビトール、1,3:2,4−ビス−O−(3,4−ジメチルベンジリデン)−D−ソルビトールなどが挙げられ、市販されているものとしては、例えばMilliken社から販売されている「Millad3988」、三井化学社から販売されている「NC−4」、新日本理化社から販売されている「Gel All−MD」などが挙げられる。
前記有機リン酸塩系造核剤としては、例えばビス(4−t−ブチルフェニル)リン酸ナトリウム塩、ビス(4−t−ブチルフェニル)リン酸リチウム塩、ビス(4−t−ブチルフェニル)リン酸アルミニウム塩、2,2’−メチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)リン酸ナトリウム塩、2,2’−メチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)リン酸リチウム塩、2,2’−メチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)リン酸アルミニウム塩、2,2’−メチリデン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)リン酸カルシウム塩、2,2’−エチリデン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)リン酸ナトリウム塩、2,2’−エチリデン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)リン酸塩リチウム、2,2’−エチリデン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)リン酸アルミニウム塩、ビス−(4−t−ブチルフェニル)リン酸カルシウム塩などが挙げられ、市販されているものとしては、例えばADEKA社から販売されている「アデカスタブNA−11」、「アデカスタブNA−21」、「アデカスタブNA−27」、「アデカスタブNA−71」等が挙げられる。
前記カルボン酸の金属塩造核剤としては、例えば安息香酸アルミニウム、安息香酸カリウム、安息香酸ナトリウム、安息香酸リチウム、ジ−パラ−t−ブチル安息香酸アルミニウム、ジ−パラ−t−ブチル安息香酸チタン、ジ−パラ−t−ブチル安息香酸クロム、ヒドロキシ−ジ−t−ブチル安息香酸アルミニウム、アルミニウム−p−ブチルベンゾエート、β−ナフトエ酸ナトリウム、シクロヘキサンカルボン酸ナトリウム、シクロヘキサンジカルボン酸二ナトリウム、シクロヘキサンジカルボン酸カルシウム、シクロヘキサンジカルボン酸亜鉛、シクロヘキサンジカルボン酸マグネシウム、シクロヘキサンジカルボン酸アルミニウム、シクロペンタンカルボン酸ナトリウム、アジピン酸アルミニウム、セバシン酸ナトリウム、セバシン酸カリウム、セバシン酸アルミニウムなどが挙げられ、市販されているものとしては、例えばジャパンケムテック社から販売されている「AL−PTBBA」、Milliken社から販売されている「ハイパーフォームHPN−68L」、「ハイパーフォームHPN−20E」等が挙げられる。
前記ロジン系造核剤としては、ロジン酸金属塩が挙げられ、ロジン酸金属塩としては、例えばロジン酸ナトリウム塩、ロジン酸カリウム塩、ロジン酸マグネシウム塩などが挙げられ、市販されているものとしては、例えば荒川化学工業社から販売されている「パインクリスタル KM―1300」、「パインクリスタル KM―1500」、「パインクリスタル KR―50M」などが挙げられる。
これら造核剤の中でも、成形後の光拡散性光学部材3の線膨張率及び線膨張率の異方性を小さくできる点で、シクロヘキサンジカルボン酸金属塩を用いるのが好ましい。前記シクロヘキサンジカルボン酸金属塩としては、特に限定されるものではないが、例えばシクロヘキサンジカルボン酸二ナトリウム、シクロヘキサンジカルボン酸カルシウム、シクロヘキサンジカルボン酸亜鉛、シクロヘキサンジカルボン酸マグネシウム、シクロヘキサンジカルボン酸アルミニウム等が挙げられる。中でも、シクロヘキサンジカルボン酸カルシウムを用いるのが特に好ましい。
また、前記光拡散性光学部材3を複数の積層構造とする場合には、次のような構成を採用するのが好ましい。即ち、複数の透明材料層が積層されてなる光拡散性光学部材であって、これら複数の透明材料層のうち少なくとも1層は、透明材料及び光拡散粒子を含有する樹脂組成物からなる光拡散層であり、前記透明材料の屈折率と前記光拡散粒子の屈折率の差の絶対値を「Δn」とし、前記光拡散粒子の累積50%粒子径を「D50」(μm)としたとき、0.01≦Δn×D50≦0.25の関係式が成立し、両側の最外層のうち少なくともいずれか一方の最外層は、透明材料及び累積50%粒子径D50が3.0μm〜100μmの粒子を含有する樹脂組成物からなり、該最外層の表面の表面粗さRaが0.03μm〜10.0μmの範囲である構成を採用するのが好ましい。
前記積層構成の具体例を図2に示す。図2の光拡散性光学部材3は、光拡散層36の両面に最外層37、38が積層された三層積層構成である。前記光拡散層36は、透明材料及び光拡散粒子を含有する樹脂組成物からなり、0.01≦Δn×D50≦0.25の関係式が成立する樹脂層である。このような光拡散層36を備えていることにより、正面方向は勿論のこと斜め方向から見た時も赤みを帯びることなく自然で高品位なカラー表示の実現が可能となる。また、前記最外層37、38は、透明材料及び累積50%粒子径D50が3.0μm〜100μmの粒子を含有する樹脂組成物からなる。このような大きさの粒子を含有するので、押出成形等の成形を経ると前記最外層37、38の表面(非積層面)37a、38aの表面粗さRaが0.03μm〜10.0μmの範囲のものとなる。
前記光拡散層を構成する透明材料としては、前述した透明材料と同じのものを例示できる。また、前記光拡散層を構成する光拡散粒子としては、前述した光拡散粒子と同じのものを例示できる。
前記最外層を構成する透明材料としては、前述した透明材料と同じのものを例示できる。また、前記最外層を構成する粒子としては、特に限定されるものではないが、例えば、ガラス粒子、ガラス繊維、シリカ粒子、水酸化アルミニウム粒子、炭酸カルシウム粒子、硫酸バリウム粒子、酸化チタン粒子、タルク等の無機粒子や、スチレン系重合体粒子、アクリル系重合体粒子、シロキサン系重合体粒子等の有機粒子等が挙げられる。
本発明において、前記光拡散性光学部材3の厚さは、特に限定されないが、通常は0.02〜2.0mmであり、好ましくは0.03〜1.6mmであり、より好ましくは0.05〜1mmである。
また、本発明の効果を阻害しない範囲であれば、前記光拡散性光学部材3の表面にコーティング層を形成しても良い。前記コーティング層の厚さは、前記光拡散性光学部材3の厚さの20%以下に設定されるのが好ましく、特に好ましいのは前記光拡散性光学部材3の厚さの10%以下である。
前記光拡散性光学部材3の製造方法としては、樹脂板の成形方法として公知の成形法を用いることができ、特に限定されないが、例えば熱プレス法、押出成形法、射出成形法等が挙げられる。
次に、本発明の光拡散性光学部材3を用いて構成される本発明に係る液晶表示装置1の一実施形態を図3に示す。この液晶表示装置1は、面光源装置9と、該面光源装置9の前面側に配置された液晶パネル30とを備えている。
前記液晶パネル30は、相互に離間して平行状に配置された上下一対の透明電極12、13の間に液晶11が封入されてなる液晶セル20と、該液晶セル20の上下両側に配置された偏光板14、15とを備えてなる。これら構成部材11、12、13、14、15によって画像表示部が構成されている。なお、前記透明電極12、13の内面(液晶側の面)にはそれぞれ配向膜(図示しない)が積層されている。
前記液晶11の分子は、前記一対の透明電極12、13間に電圧を印加しない状態時においては該透明電極12、13に対して略垂直方向(垂直方向を含む)に配向するものである一方、前記一対の透明電極12、13間に電圧を印加した状態時においては該透明電極12、13に対して略平行状(平行状を含む)に配向する(略水平方向に配向する)ものである。即ち、前記液晶セル20として、垂直配向(Vertical Alignment)液晶セルが用いられている。
前記面光源装置9は、前記下側の偏光板15の下面側(背面側)に配置されている。この面光源装置9は、平面視矩形状で上面側(前面側)が開放された薄箱型形状のランプボックス5と、該ランプボックス5内に相互に離間して配置された複数の光源2と、これら複数の光源2の上方側(前面側)に配置された光拡散板6と、該光拡散板6の上面に接触状態に重ね合わされて配置された光拡散性光学部材3と、該光拡散性光学部材3の上面に接触状態に重ね合わされて配置された集光性光学部材4とを備えている(図3参照)。前記ランプボックス5の内面には光反射層(図示しない)が設けられている。本実施形態では、前記光拡散性光学部材3として、両面の表面粗さRaが0.03μm〜10.0μmの範囲にあるものが用いられている。
図4、5に示すような構成を採用することもできる。図4に示す液晶表示装置1では、面光源装置9は、平面視矩形状で上面側(前面側)が開放された薄箱型形状のランプボックス5と、該ランプボックス5内に相互に離間して配置された複数の光源2と、これら複数の光源2の上方側(前面側)に配置された光拡散板6と、該光拡散板6の前面に接触状態に重ね合わされて配置された集光性光学部材4と、該集光性光学部材4の前面に接触状態に重ね合わされて配置された光拡散性光学部材3とを備えている(図4参照)。本実施形態では、前記光拡散性光学部材3として、両面の表面粗さRaが0.03μm〜10.0μmの範囲にあるものが用いられている。なお、その他の構成は、図3と同様であるので、同一構成部については同一の符号を付してその説明は省略する。
また、図5に示す液晶表示装置1では、面光源装置9は、平面視矩形状で上面側(前面側)が開放された薄箱型形状のランプボックス5と、該ランプボックス5内に相互に離間して配置された複数の光源2と、これら複数の光源2の上方側(前面側)に配置された光拡散板6と、該光拡散板6の前面に接触状態に重ね合わされて配置された集光性光学部材4と、該集光性光学部材4の前面に接触状態に重ね合わされて配置された光拡散性光学部材3と、該光拡散性光学部材3の前面に接触状態に重ね合わされて配置された集光性光学部材4とを備えている(図5参照)。本実施形態では、前記光拡散性光学部材3として、両面の表面粗さRaが0.03μm〜10.0μmの範囲にあるものが用いられている。なお、その他の構成は、図3と同様であるので、同一構成部については同一の符号を付してその説明は省略する。
次に、本発明の光拡散性光学部材3を用いて構成される本発明に係る液晶表示装置1のさらに他の実施形態を図6に示す。この液晶表示装置1は、面光源装置9と、該面光源装置9の前面側に配置された液晶パネル30とを備えている。
前記液晶パネル30は、相互に離間して平行状に配置された上下一対の透明電極12、13の間に液晶11が封入されてなる液晶セル20と、該液晶セル20の上下両側に配置された偏光板14、15とを備えてなる。これら構成部材11、12、13、14、15によって画像表示部が構成されている。なお、前記透明電極12、13の内面(液晶側の面)にはそれぞれ配向膜(図示しない)が積層されている。
前記面光源装置9は、前記下側の偏光板15の下面側(背面側)に配置されている。この面光源装置9は、平面視矩形状で上面側(前面側)が開放された薄箱型形状のランプボックス5と、該ランプボックス5内に収容された導光板7及び光源2と、前記ランプボックス5に対してその開放面を塞ぐように載置されて固定された光拡散性光学部材3とを備えている。前記光源2は、前記導光板7の側方位置に配置されている、即ち導光板7の一側面に対して接触状態に配置されている。前記ランプボックス5は、白色の樹脂板又は白色の樹脂フィルムで製作されている。前記導光板7の背面7aには白色インクによるドット印刷部(ドットパターン)が形成されていて、前記光源2から導光板7内にその一側面から入射した光を該ドット印刷部により反射させることによって、導光板の前面、即ち光出射面7bから光を均一に出射できるものとなされている。前記導光板7の背面7aには、白色インクによるドット印刷部以外のドットパターンが形成されていてもよい。例えば前記導光板7の背面7aにレーザー光による凹凸パターンが形成されていてもよい。前記導光板7は、透明樹脂組成物の板状体からなる。前記導光板7は、前記透明樹脂中に微粒子が分散されていてもよい。
図7〜9に示すような構成を採用することもできる。図7に示す液晶表示装置1では、面光源装置9は、平面視矩形状で上面側(前面側)が開放された薄箱型形状のランプボックス5と、該ランプボックス5内に収容された導光板7及び光源2と、前記ランプボックス5に対してその開放面を塞ぐように載置されて固定された光拡散性光学部材3と、該光拡散性光学部材3の前面に接触状態に重ね合わされて配置された集光性光学部材4とを備えている。前記光拡散性光学部材3の背面に接触状態に前記導光板7が重ね合わされて配置されている。前記光源2は、前記導光板7の側方位置に配置されている、即ち導光板7の一側面に対して接触状態に配置されている。なお、その他の構成は、図6と同様であるので、同一構成部については同一の符号を付してその説明は省略する。
また、図8に示す液晶表示装置1では、面光源装置9は、平面視矩形状で上面側(前面側)が開放された薄箱型形状のランプボックス5と、該ランプボックス5内に収容された導光板7及び光源2と、前記ランプボックス5に対してその開放面を塞ぐように載置されて固定された集光性光学部材4と、該集光性光学部材4の前面に接触状態に重ね合わされて配置された光拡散性光学部材3とを備えている。前記光源2は、前記導光板7の側方位置に配置されている、即ち導光板7の一側面に対して接触状態に配置されている。なお、その他の構成は、図6と同様であるので、同一構成部については同一の符号を付してその説明は省略する。
また、図9に示す液晶表示装置1では、面光源装置9は、平面視矩形状で上面側(前面側)が開放された薄箱型形状のランプボックス5と、該ランプボックス5内に収容された導光板7及び光源2と、前記ランプボックス5に対してその開放面を塞ぐように載置されて固定された集光性光学部材4と、該集光性光学部材4の前面に接触状態に重ね合わされて配置された光拡散性光学部材3と、該光拡散性光学部材3の前面に接触状態に重ね合わされて配置された集光性光学部材4とを備えている。前記光源2は、前記導光板7の側方位置に配置されている、即ち導光板7の一側面に対して接触状態に配置されている。なお、その他の構成は、図6と同様であるので、同一構成部については同一の符号を付してその説明は省略する。
これら図3〜9に示す液晶表示装置1では、光拡散性光学部材3において0.01≦Δn×D50≦0.25の関係式が成立する構成であることにより、光拡散性光学部材3を斜め方向に透過する拡散光は青みを帯びたものとなるから、この後に光が液晶パネル30を斜め方向に透過することで赤みが付与される現象とで色合い(青・赤)が互いに相殺(補償)され、その結果、液晶パネル30を斜め方向から見た時に赤みを帯びることなく自然で高品位なカラー表示が実現される。また、上記構成の光拡散性光学部材3を正面方向に透過する拡散光は白色であるから、液晶パネル30を正面方向から見た時にも自然で高品位なカラー表示が実現される。
更に、図3〜9の液晶表示装置1では、光拡散性光学部材3における他の光学シートとの重ね合わせ面の表面粗さRaが0.03μm〜10.0μmの範囲であるから、光拡散性光学部材3と他の光学シートとが重ね合わされていてもニュートンリングの発生が抑制されたものとなる。
なお、上記実施形態(図6〜9)では、導光板7の4つの側面のうち一側面側のみに光源2が配置された構成が採用されていたが、特にこのような構成に限定されるものではなく、例えば、導光板7における対向する一対の側面にそれぞれ光源2が配置された構成を採用してもよいし、導光板7における4つの側面の全てに光源2がそれぞれ配置された構成を採用してもよい。
また、上記実施形態(図3〜9)では、光拡散性光学部材3の表面に接触状態に重ね合わされる他の光学シートとして、集光性光学部材4、光拡散板6、導光板7が用いられているが、前記重ね合わされる他の光学シート(光学フィルムを含む)としては、特にこれら例示のものに限定されるものではない。前記重ね合わされる他の光学シートとしては、複数枚の集光性光学部材4が重ねて配置されたものであってもよい。この場合、複数枚の集光性光学部材4は、同じ種類であってもよいし、異なる種類であってもよい。前記他の光学シートの厚さは、通常、0.05〜1.0mmの範囲である。
前記集光性光学部材4としては、光源2からの入射光を正面方向に集める集光機能を備えた部材であれば特に限定されずどのようなものでも使用できる。例えば、入射光を正面方向に集める集光機能を備えたプリズムシート(フィルムを含む)、入射光を正面方向に集める集光機能を備えた光拡散シート(フィルムを含む)、入射光を正面方向に集める集光機能を備えた表面賦形光拡散性光学部材等が挙げられる。
本発明の液晶表示装置1では、光拡散性光学部材3の背面に他の光学シート(集光性光学部材4、光拡散板6、導光板7等)が接触状態に重ね合わされて配置されていてもよいし、光拡散性光学部材3の前面に前記他の光学シートが接触状態に重ね合わされて配置されていてもよいし、光拡散性光学部材3の前面及び背面の両面に前記他の光学シートが接触状態に重ね合わされて配置されていてもよい。
本発明の液晶表示装置1において、前記透明電極12、13としては、特に限定されるものではないが、例えばITO(酸化インジウム・スズ)等が挙げられる。
また、前記光源2としては、特に限定されるものではないが、例えば冷陰極管、熱陰極管、EEFL(外部電極蛍光ランプ)等の線状光源の他、発光ダイオード(LED)等の点状光源などが用いられる。
本発明に係る光拡散性光学部材3及び液晶表示装置1は、上記実施形態のものに特に限定されるものではなく、請求の範囲内であれば、その精神を逸脱するものでない限りいかなる設計的変更をも許容するものである。
次に、本発明の具体的実施例について説明するが、本発明はこれら実施例のものに特に限定されるものではない。
<実施例1>
プロピレン樹脂(住友化学社製「FLX80E4」)98.8質量部、ポリスチレン樹脂粒子(光拡散粒子)1.2質量部をヘンシェルミキサーで混合した後、押出機に供給して200〜230℃で溶融混練し、フィードブロック及び幅700mmのTダイを経由してTダイ温度230℃でシート状に押出すことによって、厚さ0.5mmの光拡散性光学部材3を製作した。
前記プロピレン樹脂の屈折率は1.49であり、前記ポリスチレン樹脂粒子の屈折率は1.59であり、両者の屈折率差の絶対値Δnは0.10であった。また、前記ポリスチレン樹脂粒子の累積50%粒子径D50は0.8μmであった。また、得られた光拡散性光学部材3の両面の表面粗さRaはいずれも0.06μmであり、Rzはいずれも0.25μmであった。
次に、この光拡散性光学部材3を用いて前述した図6に示す構成の液晶表示装置1を製作した。なお、光源2として発光ダイオードを用いた。
<比較例1>
プロピレン樹脂(住友化学社製「FLX80E4」)98.3質量部、ポリスチレン樹脂粒子(光拡散粒子)1.2質量部、造核剤(Milliken社製「NX8000J」)0.5質量部をヘンシェルミキサーで混合した後、押出機に供給して200〜230℃で溶融混練し、フィードブロック及び幅700mmのTダイを経由してTダイ温度230℃でシート状に押出すことによって、厚さ0.5mmの光拡散性光学部材を製作した。
前記プロピレン樹脂の屈折率は1.49であり、前記ポリスチレン樹脂粒子の屈折率は1.59であり、両者の屈折率差の絶対値Δnは0.10であった。また、前記ポリスチレン樹脂粒子の累積50%粒子径D50は0.8μmであった。また、得られた光拡散性光学部材の両面の表面粗さRaはいずれも0.02μmであり、Rzはいずれも0.11μmであった。
次に、この光拡散性光学部材を用いて前述した図6に示す構成の液晶表示装置1を製作した。なお、光源2として発光ダイオードを用いた。
<光拡散粒子の累積50%粒子径の測定方法>
光拡散粒子の累積50%粒子径D50は、日機装株式会社製マイクロトラック粒度分析計(モデル9220FRA)を用いてレーザー光源前方散乱光のフラウンホーファ回折法により測定した。測定に際しては、0.1g程度の光拡散粒子をメタノール中に分散させて分散液を得、この分散液に超音波を5分間照射した後、該分散液を前記マイクロトラック粒度分析計のサンプル投入口に投入して測定を行った。なお、累積50%粒子径D50は、全粒子の粒子径及び体積を測定し、小さい粒子径のものから順次体積を積算し、該積算体積が全粒子の合計体積に対して50%となる粒子の粒子径である。
上記のようにして得られた光拡散性光学部材及び液晶表示装置について下記評価法に従い評価を行った。これらの結果を表1に示す。
Figure 2011170254
<表面粗さRa(中心線平均粗さ)の測定法>
光拡散性光学部材の表面のRaをJIS B0601−1994に準拠して測定した。
<表面粗さRz(10点平均粗さ)の測定法>
光拡散性光学部材の表面のRzをJIS B0601−1994に準拠して測定した。
<全光線透過率測定法>
JIS K7361−1997に準拠して光拡散性光学部材の全光線透過率Tt(%)を測定した。
<拡散光線透過率測定法>
JIS K7136−2000に準拠して光拡散性光学部材の拡散光線透過率Td(%)を測定した。
<曇価測定法>
JIS K7136−2000に準拠して光拡散性光学部材の曇価Hz(%)を測定した。
<密着試験法>
試験台の上に載置した大きさ5cm×5cmの偏光フィルムの周縁部に全周にわたって幅5mm、厚さ0.1mmの両面粘着テープを貼った後、この上に大きさ5cm×5cmの光拡散性光学部材を載置した。この時、中央部では偏光フィルムと光拡散性光学部材との間に周縁部の両面粘着テープの厚さの分だけ隙間がある。この状態で光拡散性光学部材の中央部を上から指で押して偏光フィルムの上面(表面粗さRaが0.01μmの面)に光拡散性光学部材の下面を当接させて約1秒間この状態を維持した後、指を離して、偏光フィルムに対する光拡散性光学部材の密着状態を目視で調べた。偏光フィルムに光拡散性光学部材が密着して離れなかったものを「×」とし、偏光フィルムに光拡散性光学部材が密着することなく離れたものを「○」とした。この密着試験結果をニュートンリング発生抑制効果の指標とした。
<正面方向の色合い評価法>
各液晶表示装置について光源を点灯した状態で正面方向から液晶画像を目視し、視認される画像の色合いを調べた。自然なカラー表示が実現されているものを「○」とし、赤みを少し帯びているものを「△」とし、赤みが顕著であるものを「×」とした。
<斜め方向の色合い評価法>
各液晶表示装置について光源を点灯した状態で斜め45度方向から液晶画像を目視し、視認される画像の色合いを調べた。自然なカラー表示が実現されているものを「○」とし、赤みを少し帯びているものを「△」とし、赤みが顕著であるものを「×」とした。
表1から明らかなように、本発明の実施例1の光拡散性光学部材を用いて構成された液晶表示装置は、正面方向は勿論のこと斜め方向から見た時も赤みを帯びることなく自然で高品位なカラー表示を表示することができた。また、実施例1の光拡散性光学部材に他の光学シートを押圧して重ね合わせても密着することがなく、ニュートンリングを抑制できると考えられる。
これに対し、表面粗さRaが0.02μmである比較例1の光拡散性光学部材に他の光学シートを押圧して重ね合わせると密着してしまうので、ニュートンリングを抑制することはできないと考えられる。
本発明に係る光拡散性光学部材は、例えば光拡散板等の光学シートとして好適に用いられるが、特にこのような用途に限定されるものではない。中でも、液晶表示装置等の画像表示装置用の光学シートとして特に好適である。
1…液晶表示装置
2…光源
3…光拡散性光学部材
4…集光性光学部材(光学シート)
6…光拡散板(光学シート)
7…導光板(光学シート)
30…液晶パネル
36…光拡散層(透明材料層)
37…最外層(透明材料層)
37a…最外層の表面(非積層面)
38…最外層(透明材料層)
38a…最外層の表面(非積層面)

Claims (9)

  1. 透明材料及び光拡散粒子を含有する樹脂組成物からなる光拡散性光学部材であって、
    前記透明材料の屈折率と前記光拡散粒子の屈折率の差の絶対値を「Δn」とし、前記光拡散粒子の累積50%粒子径を「D50」(μm)としたとき、0.01≦Δn×D50≦0.25の関係式が成立し、
    前記光学部材の少なくとも片面の表面粗さRaが0.03μm〜10.0μmの範囲であることを特徴とする光拡散性光学部材。
  2. プロピレン樹脂及び光拡散粒子を含有する樹脂組成物からなる光拡散性光学部材であって、
    前記プロピレン樹脂の屈折率と前記光拡散粒子の屈折率の差の絶対値を「Δn」とし、前記光拡散粒子の累積50%粒子径を「D50」(μm)としたとき、0.01≦Δn×D50≦0.25の関係式が成立し、
    前記樹脂組成物は造核剤を含有しないものであり、又は前記樹脂組成物は前記プロピレン樹脂100質量部に対し造核剤を0.01質量部以下含有するものであり、
    前記光拡散粒子の累積50%粒子径D50が0.5μm〜3.0μmであり、前記光学部材は押出成形により成形され、前記光学部材の少なくとも片面の表面粗さRaが0.03μm〜10.0μmの範囲であることを特徴とする光拡散性光学部材。
  3. 複数の透明材料層が積層されてなる光拡散性光学部材であって、
    前記透明材料層のうち少なくとも1層は、透明材料及び光拡散粒子を含有する樹脂組成物からなる層であり、前記透明材料の屈折率と前記光拡散粒子の屈折率の差の絶対値を「Δn」とし、前記光拡散粒子の累積50%粒子径を「D50」(μm)としたとき、0.01≦Δn×D50≦0.25の関係式が成立し、
    両側の最外層のうち少なくともいずれか一方の最外層は、透明材料及び累積50%粒子径D50が3.0μm〜100μmの粒子を含有する樹脂組成物からなり、該最外層の表面の表面粗さRaが0.03μm〜10.0μmの範囲であることを特徴とする光拡散性光学部材。
  4. 前記光学部材の厚さが0.05〜1mmである請求項1〜3のいずれか1項に記載の光拡散性光学部材。
  5. 光源と、請求項1〜4のいずれか1項に記載の光拡散性光学部材と、該光学部材の前面側に配置された液晶パネルとを備えることを特徴とする液晶表示装置。
  6. 前記光拡散性光学部材の前面又は/及び背面に光学シートが接触状態に重ね合わせて配置されている請求項5に記載の液晶表示装置。
  7. 前記光学シートにおける前記光拡散性光学部材との重ね合わせ面は、表面粗さRaが0.03μm以下の光沢面である請求項6に記載の液晶表示装置。
  8. 前記光拡散性光学部材の背面側に導光板が配置され、該導光板の側方位置に前記光源が配置されている請求項5〜7のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
  9. 前記光源が発光ダイオードである請求項5〜8のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
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