JP2011169786A - ダミーロードセル - Google Patents

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Abstract

【課題】 精確に基礎振動を補償することができ、コストの低減を図ることができ、ダミーロードセル用の設置スペースの確保が不要で、ダミーロードセルの取り付け作業も不要とする。
【解決手段】 金属弾性体製の平行四辺形重量測定用ロードセル4において、取付部10からダミーロードセル用の2本の梁30a、30bが、重量測定用ロードセル4の2本の平行な梁12と平行に、かつ取付部10と一体に伸延し、梁30a、30bの先端に、ダミーロードセル用の可動部34が、梁30a、30bと一体に形成されている。ダミーロードセル2用の等価質量及びバネ定数の比と、重量測定用ロードセルの等価質量及びバネ定数の比とを等しく設定してある。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ロードセルの荷重信号に重畳する振動信号によるノイズを補償するために使用するダミーロードセルに関する。
ロードセルは、計量器本体に取り付けられて使用される。計量器本体が設置される設置基礎面が何らかの振動源の影響を受けて振動すると、基礎振動力が計量器本体を介してロードセルに伝達される。そのためロードセルが振動し、ロードセルの荷重信号に基礎振動信号がノイズとして重畳する。
この基礎振動信号の減衰対策として、重量測定用に使用するロードセルと共にダミーロードセルを使用することがある。ダミーロードセルは重量測定用ロードセルの近傍に配置される。また、ダミーロードセルは、重量測定用ロードセルに計量台や計量容器が取り付けられた状態で、重量測定用ロードセルが持つ動特性と略等しい動特性を持つように形成されている。従って、重量測定用ロードセルが出力する重量測定信号に重畳されている基礎振動信号の振幅及び位相と、ダミーロードセルが出力する基礎振動信号の振幅及び位相とが、略等しくなる。従って、重量測定用ロードセルの出力信号から、ダミーロードセル用の出力信号を減算することによって、重量測定用ロードセルの出力信号に含まれる基礎振動信号成分を除去することができる。
このようなダミーロードセルには、例えば特開平6−317457号の図1や、特開平8−114493号の図1に示されているように、平行四辺形形のロードセルとして製作されたものがあり、重力測定用ロードセルの近傍に配置される。ダミーロードセルは、それの等価質量とバネ定数との比を、重量測定用ロードセルの等価質量とバネ定数との比に等しくなるように製作すればよいので、等価質量もバネ定数も小さくすることができ、ダミーロードセルを重量測定用ロードセルよりも小さく製作することは可能である。
しかし、重量測定用ロードセルとは別個にダミーロードセルを製作し、設置することはコストアップになる。さらに、計量器では、重量測定用ロードセルの設置場所の近辺にダミーロードセル用の設置スペースがないことが多く、適切な取り付け場所の選択が困難である。取り付け場所によっては、重量測定用ロードセルと同じ振幅及び位相の基礎振動をダミーロードセルに与えることができないこともある。ダミーロードセルを重量測定用ロードセルと別途取り付けねばならず、コストがかかる。このような種々の問題がある。
そこで、特許文献1の図3に示されているような、ダミーロードセルが重量測定用の起歪体と一体に形成したものがある。このダミーロードセルでは、起歪部がシングルビームによって構成されている。
特開平8−114494号公報
計量器本体からロードセルの取付部に伝達される基礎振動力は、必ずしも鉛直方向に作用するとは限らず、ロードセル弾性体を捻る方向に作用することがある。重量測定用のロードセルは、2本の平行な梁を有しているので、ロードセル弾性体を捻る方向に作用する振動力に対して剛性が大きいので、重量測定用のロードセルへの捻る方向に作用する振動力の影響は小さい。しかし、特許文献1に開示されているようなシングルビームでは、捻る方向に作用する振動力に対する剛性が小さい。従って、振動力の方向が鉛直方向からわずかに傾斜していても、起歪部がねじれ振動による歪みを起こし、同じ基礎振動力に対してダミーロードセルと重量測定用ロードセルとでは、出力される基礎振動信号の振幅及び位相が異なることがある。そのため、精確に基礎振動を補償することができなかった。
本発明は、安価で、設置スペースを必要とせず、しかも精確に基礎信号を補償することができるダミーロードセルを提供することを目的とする。
本発明の一態様のダミーロードセルは、重量測定用ロードセルに設けられている。この重量測定用ロードセルは、金属弾性体製の平行四辺形のもので、計量器本体への取付部と、被計量物の荷重を受ける可動部とが、離れて位置している。前記取付部と前記可動部とが、2本の平行な梁によって連結されている。前記2本の平行な梁にそれぞれ起歪部が形成されている。起歪部には、荷重検出手段が設けられる。前記取付部からダミーロードセル用の2本の梁が、前記重量測定用ロードセルの2本の平行な梁と平行に、かつ前記取付部と一体に伸延している。これらダミーロードセル用の2本の平行な梁に起歪部が形成されている。この起歪部にも荷重検出手段が設けられる。これらダミーロードセル用の2本の平行な梁の先端に、前記重量測定用ロードセルの可動部とは独立して、ダミーロードセル用の可動部が、前記ダミーロードセル用の2本の平行な梁と一体に形成されている。前記重量測定用ロードセルにおける前記可動部の等価質量及び前記重量測定用ロードセルの起歪部のバネ定数によってなされる振動系と略同一の動特性を有する振動系をなすように、前記ダミーロードセル用ロードセルにおける等価質量及びバネ定数を設定してある。
このように構成したダミーロードセルでは、ダミーロードセルは平行四辺形型に形成されているので、2本の梁を有し、これらによってダミーロードセルを捻る方向に作用する力に対して剛性が大きい。従って、起歪部がねじれ振動による歪みを起こしにくく、同じ基礎振動力に対してダミーロードセルと重量測定用ロードセルとでは、出力される基礎振動信号の振幅及び位相が略同一となり、精確に基礎振動を補償することができる。しかも、ダミーロードセルは、重量測定用ロードセルと一体に形成されているので、コストの低減を図ることもできるし、ダミーロードセル用の設置スペースを確保する必要が無く、ダミーロードセルの取り付け作業も不要である。また、ダミーロードセルと重量測定用ロードセルとには、同じ振動力が与えられるので、両者が発生する基礎振動信号成分の振幅と位相も略同一となり、精確に基礎振動を補償することができる。
前記重量測定用ロードセルは、前記金属弾性体に、その厚さ方向に貫通させた空間を形成することにより、前記取付部、前記2本の平行な梁及び前記可動部を形成したものである。この場合、前記取付部における前記空間の近傍に、前記可動部への荷重の印加方向に沿って間隔をおいて前記厚さ方向に貫通した3つの孔を一列に形成し、これら3つの孔のうち前記荷重印加方向の両端にあるものを、前記空間につなぐ貫通溝を、前記厚さ方向に貫通させることにより、前記ダミーロードセル用の2本の平行な梁、起歪部及び可動部を、形成してある。貫通した3つの孔としては、種々の形状のものを使用することができ、例えば8の字型や円形のものを使用することができる。
このように構成すると、3つの貫通孔と重量測定用ロードセルの空間との間に可動部を形成でき、3つの貫通孔の中央の貫通孔とその両側の貫通孔とによってそれぞれ梁を構成することでき、しかも、貫通孔によって起歪部も構成されている。更に、本来では取付部である部分に、ダミーロードセルの梁と可動部とを構成することができ、ダミーロードセルを形成するために金属製弾性体を大型化する必要が無く、しかも3つの貫通孔を形成し、貫通溝を設けるだけであるので、製造が容易である。
前記3つの孔のうち前記荷重印加方向の両端にあるものを形成することによって、前記重量測定用ロードセルの起歪部も形成することができる。このように構成すると、重量測定用ロードセルの起歪部を別途形成する必要が無く、製造工程を減らすことができるし、コストも低減することができる。
前記ダミーロードセル用の可動部に、質量調整用の穴または質量調整用部品を設けることもできる。これによって、ダミーロードセルの等価質量を調整することができる。また、質量調整用の穴または質量調整用部品がダミーロードセル用の可動部に設けられているので、質量調整を容易に行うことができる。
前記3つの孔のうち少なくとも1つの外周にバネ定数調整用の環状溝を形成することもできる。このように環状溝を形成すると、ダミーロードセルのバネ定数を小さくすることができ、等価質量とバネ定数との比を、ダミーロードセルと重量測定用ロードセルとにおいて同一にすることを容易に行える。
ダミーロードセル用の起歪部は、1つの前記ダミーロードセル用の梁に対して2カ所設けることもできるが、1つだけ設けることもできる。ダミーロードセルでは、負荷の移動が生じることがないので、負荷の移動に伴う歪み応力が2つの梁に発生することがない。従って、上述したように起歪部は1つだけ設けることが可能で、構造が簡単となり、その製造が容易になる。
以上のように、本発明によれば、精確に基礎振動を補償することができる上に、コストの低減を図ることができ、ダミーロードセル用の設置スペースの確保が不要で、ダミーロードセルの取り付け作業も不要である。
本発明の第1の実施形態のダミーロードセルを備えた重量測定用ロードセルの正面図である。 図1のダミーロードセルの拡大部分省略正面図である。 本発明の第2の実施形態のダミーロードセルを備えた重量測定用ロードセルの正面図である。 本発明の第3の実施形態のダミーロードセルを備えた重量測定用ロードセルの正面図、正面図におけるb−b線及びc−c線に沿う断面図である。 本発明の第4の実施形態のダミーロードセルを備えた重量測定用ロードセルの部分省略正面図である。 本発明の第5の実施形態のダミーロードセルを備えた重量測定用ロードセルの部分省略正面図である。
本発明の第1実施形態のダミーロードセル2は、図1に示すように、重量測定用ロードセル4に設けられている。重量測定用ロードセル4は、平行四辺形型のもので、紙面の表裏方向に所定の厚さを有する直方体状の金属製弾性体6に、その厚さ方向に貫通する空間8を形成して、取付部10、可動部12、2本の梁14、4つの起歪部16を形成したものである。
取付部10は、設置基準面、例えば計量器本体18に重量測定用ロードセル4を取り付けるためのものである。この取付部10とほぼ同一直線上に、取付部10と間隔をおいて可動部12が配置されている。可動部12は、それの計量器本体18と反対側の面に、図示していない計量台または計量容器が取り付けられる。これら計量台または計量容器に被計量物が載荷されることによって、可動部12には図1における上下方向に沿って上側から下側に向かって荷重が印加される。2つの梁14は、固定部10と可動部12とを、それらの上下の両端それぞれで連結するもので、上下方向に間隔をおいて互いに平行に位置している。これら梁14それぞれの長さ方向に間隔をあけた2カ所において、その上下方向の厚さを薄くすることによって、合計4つの起歪部16が形成されている。これら起歪部16には、それぞれ荷重検出手段、例えばストレインゲージ20が設けられている。このように取付部10、可動部12、梁14及び起歪部16を形成するために、空間8の正面形状は、矩形の上辺の両端が上方に円弧状に湾曲し、下辺の両端が下方に円弧状に湾曲した形状とされている。各湾曲部は同一の円弧である。
ダミーロードセル2は、図2に拡大して示すように、取付部10における空間8の近傍に、3つの貫通孔22、24、26を形成し、貫通溝28を貫通孔22、26にそれぞれ形成することによって、2つのダミーロードセル用梁30a、30b、4つの起歪部32、可動部34を形成することによって平行四辺形型に形成されている。
3つの貫通孔22、24、26は、横倒させた8の字型のもので、金属製弾性体6の厚さ方向に貫通している。即ち、3つの貫通孔22、24、26は、同じ直径を有する2つの円を両円が接する状態からそれぞれ所定距離だけ寄せた正面形状をなしている。3つの貫通孔22、24、26は、重量測定用ロードセル4の荷重の印加方向、この実施形態では図1及び図2の上下方向に一列に、所定の間隔をおいて配置されている。また、これら貫通孔22、24、26は、固定部10の空間8と反対側の端面からそれぞれ同一の距離の位置に設置されている。これら3つの貫通孔22、24、26のうち荷重印加方向の両端にある貫通孔22、26は、貫通孔24の中心軸(図2における左右方向の中心軸)を対称軸として線対称に配置されている。
貫通孔22、26の空間8側の端部に貫通溝28が形成されている。貫通溝28は、空間8と連通するように直線状に形成され、金属弾性体6の厚さ方向に貫通している。これら貫通孔28は、貫通孔22、24の中心軸よりも中央の貫通孔24側によった位置に、貫通孔24の中心軸を対称軸として線対称に配置されている。
このように貫通孔22、24、26、貫通溝28を形成することによって、貫通溝28間に重量測定用ロードセル4の可動部12とは独立した可動部34が形成され、貫通孔22、24を形成することによって、一方の梁30aが形成され、貫通孔24、26を形成することによって、他方の梁30bが形成されている。なお、重量測定用ロードセル4における貫通孔22、24、26の空間8と反対側の端部から計量器本体18までの部分が、重量測定用ロードセル4とダミーロードセル2との取付部10として共用される。梁30a、30bには、それぞれに2つずつ合計4つの起歪部32が形成されている。これら起歪部32には、荷重検出手段、例えばストレインゲージ36が貼着されている。
重量測定用ロードセル4とダミーロードセル2とでは、取付部10が共用されているので、重量測定用ロードセル4とダミーロードセル2とは、全く同じ条件で基礎振動力の影響を受ける。
重量測定用ロードセル4が振動系として作動する場合における等価質量は、可動部12に装着される図示していない計量容器や取付金具などによる質量で、これをM、重量測定用ロードセル4のバネ系としてのバネ定数をK、減衰比をζとすると、取付部10の振動信号の振幅伝達率Tは、公知のように
=[1+{2・ζK・(ω/ωn)}21/2/[{1−(ω/ωn)}2+2・ζK・(ω/ωn)21/2
で表され、位相遅れ角φKは、
φK=tan-1[2・ζK・(ω/ωn)3/{1+(4・ζK −1)・(ω/ωn)2}]
で表される。
一方、ダミーロードセルのバネ系としての等価質量をm、バネ定数をk、減衰比ζkとすると、取付部10の振動信号の振幅伝達率Tは、
=[1+{2・ζk・(ω/ωn)}21/2/[{1−(ω/ωn)}2+2・ζk・(ω/ωn)21/2
で表され、位相遅れ角φkは、
φk=tan-1[2・ζk・(ω/ωn)3/{1+(4・ζk −1)・(ω/ωn)2}]
と表される。ここで、ωnは、固有振動数であって、重量測定用ロードセル4、ダミーロードセル2との固有振動数ωnに関して、
ωn=(K/M)1/2=(k/m)1/2
が成立するように、ダミーロードセル2が形成されている。即ちダミーロードセル2の等価質量mとバネ定数kとの比が、重量測定用ロードセル4の等価質量Mとバネ定数Kとの比に等しくなるように、言い換えると、ダミーロードセル2の固有振動数と、計量容器や取付金具が取り付けられた重量測定用ロードセル4の固有振動数とが等しくなるように、ダミーロードセル2のバネ定数kと等価質量mとが選択されている。この場合、K>k、M>mであって、K/M=k/mが成立するように、ダミーロードセル2が形成されている。
このようにダミーロードセル2を形成した場合、振幅伝達率や位相遅れ角のパラメータである減衰比ζ、ζkは、粘性係数をそれぞれC、Cとすると、
ζ=C/2・(M・K)1/2
ζk=C/2・(m・k)1/2
と表される。
重量測定用ロードセル4やダミーロードセル2の変位速度が粘性減衰力に変換される係数は、起歪部16、32に使用している金属弾性体6の物性、起歪部16、32に貼着したストレインゲージ20、36の樹脂材料、空気抵抗力などによって決まるが、ストレインゲージ20、36の樹脂材料の物性や空気励行力の影響は、金属弾性体6の持つ粘性係数C、Cに比べて無視することができ、起歪部16、32の金属材料による影響が大きい。
ダミーロードセル2は、重量測定用ロードセル4と同一の金属弾性体6からなり、起歪部16、32の粘性減衰力は、起歪部16、32が薄く下降されているほど小さい。即ち、バネ定数K、kが小さい程、起歪部16、32が薄いので、C>Cである。
しかも、上述したようにM/K=m/kであるので、ζ、ζkの値は近接し、しかも金属弾性体製のロードセル2、4の起歪部16、32の粘性減衰力自体も小さく、ζ、ζkは通常には0.1以下である。
一方、ωn/ωは、例えばωnが40Hzに対し、ωが8Hzのような値をとるので、1/5である。従って、振幅伝達率T、Tにおいて、{2・ζK・(ω/ωn)}2、{2・ζk・(ω/ωn)}2の値は1に比べて充分に小さく、減衰比ζ、ζkの差も小さいので、減衰比ζ、ζkの違いが振幅伝達率T、Tに与える影響は小さい。同様に、2・ζK・(ω/ωn)3、2・ζk・(ω/ωn)3の値も零に近く、殆ど遅れ差は生じない。その上、減衰比ζ、ζkの差も小さい。従って、減衰比ζ、ζkの違いが位相遅れ角φK、φkに与える影響は小さい。
従って、減衰比ζ、ζkが、重量測定用ロードセル4の重力測定値に含まれる基礎振動信号の振幅、位相と、ダミーロードセル2から出力される基礎振動の振幅、位相に与える影響は無視できる。従って、ダミーロードセル2から出力される荷重信号によって重量測定用ロードセル4の荷重信号に含まれる振動信号を相殺することができる。
ダミーロードセル2は、特開平6−317457号の図1、特開平8−114493号の図1に示されているものと異なり、重量測定用ロードセルと別個に形成されずに、重量測定用ロードセル4と一体に形成されている。従って、制作費が低コストで、ダミーロードセルの取付コストも不要である。ダミーロードセルの取付場所を確保する必要も無いので、計量装置がコンパクトになり、更にダミーロードセルと重量測定用ロードセルとの取付場所が同一であるので、両者が受ける基礎振動力が異なることもない。
特許文献1のように、シングルビームを使用してダミーロードセルを構成せずに、2本の梁30a、30bを使用して平行四辺形型にダミーロードセルを構成しているので、鉛直方向に対して傾斜した方向の振動力に対するねじれ剛性が大きいので、このような振動力が作用しても、重量測定用ロードセル4に含まれる振動信号とほぼ同じ振幅及び位相を持つ荷重信号をダミーロードセル2は出力することができ、高い補償効果を得ることができる。
ダミーロードセル2は、バネ定数kと等価質量mとの比k/mが、重量測定用ロードセル4のバネ定数Kと等価質量Mとの比K/Mに等しくなるように設計、製作されるが、微妙にずれが生じた場合で、mを減少させる必要がある場合には、可動部34に適切な大きさの穴を形成すればよい。穴としては、図2に破線で示すように厚さ方向に貫通した同一系の孔38を複数形成することもできるし、可動部24の厚さ方向の両面から所定の径と深さを持つ穴を単数または複数設けることもできる。また、等価質量mを増加させる必要がある場合には、図2の破線で示すように質量調整部材40を可動部34に追加する。
図3に第2の実施形態のダミーロードセル102を示す。このダミーロードセル102では、円形の貫通孔122、124、126が形成され、梁130a、130bが形成され、梁130a、130bには1つずつ起歪部132が形成されている。他の構成は、第1の実施形態と同様であるので、同等部分には同一符号を付して、その説明を省略する。
重量測定用ロードセル4では、計量の度に、計量容器や計量台に載荷される被計量物品の位置が変化することがある。この位置の変化に従って、梁14、14のうち上側の梁14の起歪部16に伸張歪み応力が発生し、下側の梁14の起歪部に圧縮歪み応力が発生する。これら歪み応力を相殺するために、2本の梁14それぞれに2個、合計4つの起歪部16を設ける必要がある。しかし、ダミーロードセル102では、負荷の移動が生じることがないので、上述したような歪み応力を相殺する必要が無い。そこで、2本の梁130a、130bそれぞれに1カ所だけ起歪部132を形成している。従って,形成する貫通孔122、124、126の形状が簡単な円形でよいので、構造が簡単であり、その製造が容易である。
図4(a)乃至(c)に第3の実施形態のダミーロードセル202を示す。このダミーロードセル202では、そのバネ定数kを、重量測定用のロードセル4のバネ定数Kよりも充分に小さくするために、起歪部232を薄肉に加工することには限度があるため、貫通孔124の外周に、環状の円形溝240を形成し、ダミーロードセルの起歪部232の厚さ寸法tを、重量測定用ロードセル4の起歪部16の厚さTよりも小さくしたものである。他の構成は、第2の実施形態と同様であるので、同等部分には同一符号を付して、その説明を省略する。なお、環状の溝であれば、円形に限定される必要はない。
図5に第4の実施形態のダミーロードセル302を示す。この実施形態では、貫通溝328も丸孔加工によって形成した以外、第2の実施形態と同様に構成されている。同等部分には同一符号を付して、その説明を省略する。このように構成すると、直線状の加工が不要となり、全て丸穴加工となるので、加工コストを低減することができる。
図6に第5の実施形態のダミーロードセル402を示す。このダミーロードセル402では、貫通孔122、126を金属弾性体6の上下面に接近させて形成することによって、貫通孔122、126の形成によって、ダミーロードセル402の起歪部432の形成だけでなく、重量測定用ロードセル4の起歪部416も形成したものである。なお、符号418で示すのは貫通溝で、これも丸孔加工によって形成されている。これによって、第4の実施形態と同様に、丸孔加工のみを行えばよい上に、重量測定用ロードセル4の取付部10の計量器本体18への接触面から貫通孔122、124、126までの距離を短くすることができ、小型化が可能であるし、加工工数も低減できる。
2 ダミーロードセル
4 重量測定用ロードセル
6 金属製弾性体
10 取付部
12 重量測定用ロードセルの可動部
14 重量測定用ロードセルの梁
16 重量測定用ロードセルの起歪部
30a 30b ダミーロードセルの梁
32 ダミーロードセルの起歪部
34 ダミーロードセルの可動部

Claims (6)

  1. 計量器本体への取付部と、被計量物の荷重を受ける可動部とが、離れて位置し、前記取付部と前記可動部とが、2本の平行な梁によって連結され、前記2本の平行な梁にそれぞれ起歪部が形成された、金属弾性体製の平行四辺形重量測定用ロードセルにおいて、前記取付部からダミーロードセル用の2本の梁が、前記重量測定用ロードセルの2本の平行な梁と平行に、かつ前記取付部と一体に伸延し、
    これらダミーロードセル用の2本の平行な梁に起歪部が形成され、
    これらダミーロードセル用の2本の平行な梁の先端に、前記重量測定用ロードセルの可動部とは独立して、ダミーロードセル用の可動部が、前記ダミーロードセル用の2本の平行な梁と一体に形成され、
    前記重量測定用ロードセルにおける等価質量及び前記重量測定用ロードセルの起歪部のバネ定数によってなされる振動系と略同一の動特性を有する振動系をなすように、前記ダミーロードセル用ロードセルの等価質量及びバネ定数を設定した
    ダミーロードセル。
  2. 請求項1記載のダミーロードセルにおいて、前記重量測定用ロードセルは、前記金属弾性体に、その厚さ方向に貫通させた空間を形成することにより、前記取付部、前記2本の平行な梁及び前記可動部が形成され、
    前記取付部における前記空間の近傍に、前記可動部への荷重の印加方向に沿って間隔をおいて前記厚さ方向に貫通した3つの孔を一列に形成し、これら3つの孔のうち前記荷重印加方向の両端にあるものを、前記空間につなぐ貫通溝を、前記厚さ方向に貫通させることにより、前記ダミーロードセル用の2本の平行な梁、起歪部及び可動部を、形成したダミーロードセル。
  3. 請求項2記載のダミーロードセルにおいて、前記3つの孔のうち前記荷重印加方向に両端にあるものを形成することによって、前記重量測定用ロードセルの起歪部も形成したダミーロードセル。
  4. 請求項2記載のダミーロードセルにおいて、前記ダミーロードセル用の可動部に、質量調整用の穴または質量調整用部品を設けたダミーロードセル。
  5. 請求項2記載のダミーロードセルにおいて、前記3つの孔のうち少なくとも1つの外周にバネ定数調整用の環状溝を形成したダミーロードセル。
  6. 請求項2記載のダミーロードセルにおいて、前記ダミーロードセル用の起歪部は、1つの前記ダミーロードセル用の梁に対して1つまたは2つ設けられているダミーロードセル。
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