JP2011165898A - 強風退避型太陽光発電システム - Google Patents

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Abstract

【課題】太陽光パネル上の個々の太陽電池セルを動かすようにすることで、すべての太陽電池セルが太陽光を垂直に受ける向きになるように保つことができるようにした太陽光発電システムにおいて、個々の電池パネルが風圧に弱いという問題を解消することができる太陽光発電システムを提供する。
【解決手段】駆動可能な支持部0120で支持される複数の太陽電池セル0110と、各太陽電池セル0110の支持部0120を太陽追尾のために姿勢駆動する駆動部0130と、風速を検知する風速検知部0140と、検知した風速が、太陽電池セル耐風圧許容度を超えるか判断する判断部0150と、判断結果が耐風圧許容度を超えるとの判断結果である場合に太陽電池セル0110が風圧に対して安全となる姿勢となるように駆動部0130を制御する制御部0160とからなる強風退避型太陽光発電システム。
【選択図】図1

Description

本発明は、太陽光発電システムに関し、特に、太陽光電池セルが風圧に対して安全な姿勢となるように制御する機能を有する太陽光発電システムに関する。
太陽光発電システムにおいては、発電効率を高めるために、発電体である太陽電池セルを太陽光を垂直に受ける向きに配置することが重要である。このために、太陽電池セルが常にこのような向きになるように、太陽電池セルを配置する太陽光パネルを駆動して太陽を追尾する仕組みが従来から知られている。例えば、特許文献1には、架台上に載置した太陽光パネルを南・北方向に伸びる回転軸を軸として回転し得るように架台上に支持する軸受と、作動液を充満した密閉容器からなる受熱槽と太陽光の輻射熱を受けて膨張する受熱槽内の作動液の圧力によってピストンロッドが動作するピストンとからなる主アクチュエータとを設け、主アクチュエータの動作により太陽光パネルを東・西方向に傾動するようにした太陽光追尾装置が開示されている(特許文献1参照)。
しかし、このような装置は、太陽光パネル全体を動かすために相当の駆動力を必要とし、このため装置全体の規模も大がかりなものとなり、架台の基礎工事なども必要となる。また太陽光パネル全体が回転できるだけの空間を確保する必要もある。こうしたことから費用面でも高価なものとならざるを得ないものとなっていた。
そこで、太陽光パネル全体を動かすのではなく、太陽光パネル上の個々の太陽電池セルを動かすようにすることで、すべての太陽電池セルが太陽光を垂直に受ける向きになるように保ち、もって太陽光を追尾できるようにした装置も知られている。例えば、特許文献2には、太陽光パネル上に太陽電池セルを縦横一定の間隔で規則的に複数配列し、パネル支持架台部において全太陽電池セルを連結、かつ全太陽電池セルが連動して同方向に自在に可動する構造を備え、東西方向(X軸)、南北方向(Y軸)それぞれ回転軸にモータを付属し、モータ制御部により太陽電池セルを回転駆動させて太陽を自動追尾するようにした太陽光パネルシステムが開示されている(特許文献2参照)。このように太陽光パネル全体を動かすのではなく、太陽光パネル上の個々の太陽電池セルを動かすようにする方法によれば、太陽光パネル全体を動かすための駆動力は必要なくなるので、装置全体の規模も比較的小規模のもので済み、架台の基礎工事なども必要なくなる。また太陽光パネル全体が回転できるだけの空間を確保する必要もなくなり、費用の節減を図ることも可能となる。また、この方法によれば、太陽光パネル自体を例えば建物の垂直の壁や北向きの屋根などに配置した場合であっても、太陽電池セルの角度を調節することで太陽電池セルが太陽光を垂直に受ける向きになるように保つことができるので、装置の設置場所を選ばないというメリットもある。
特開平6‐301420号公報 特開2003‐324210号公報
ところが、このように太陽光パネル上の個々の太陽電池セルを動かすようにするようにした場合には、新たな問題として、個々の電池パネルが風圧に弱いという問題が生じる。即ち、個々の太陽電池セルが太陽光パネルからある程度の角度を有して立っている状態のときに強風が吹いて、これにより個々の太陽電池セルが強い風圧を受けると、太陽電池セルが風圧に耐えきれずに、変形したり、はがれてしまったりといった不具合が生じやすく、太陽光発電の効率が下がったり、発電自体ができなくなったりするという不具合が発生するおそれがある。
そこで、本発明の解決すべき課題は、太陽光パネル上の個々の太陽電池セルを動かすようにすることで、すべての太陽電池セルが太陽光を垂直に受ける向きになるように保つことができるようにした太陽光発電システムにおいて、個々の電池パネルが風圧に弱いという問題を解消することができる太陽光発電システムを提供することにある。
以上の課題を解決するため、本発明は、個々の太陽電池セルが太陽光パネルからある程度の角度を有して立っている状態のときに強風が吹いた場合に、個々の太陽電池セルを風圧に対して安全となる姿勢となるように自動的に制御する強風退避型太陽光発電システムを提供する。このため、第一の発明は、駆動可能な支持部で支持される複数の太陽電池セルと、各太陽電池セルの支持部を太陽追尾のために姿勢駆動する駆動部と、風速を検知する風速検知部と、検知した風速が太陽電池セル耐風圧許容度を超えるか判断する判断部と、判断結果が耐風圧許容度を超えるとの判断結果である場合に太陽電池セルが風圧に対して安全となる姿勢となるように駆動部を制御する制御部とからなる強風退避型太陽光発電システムを提供する。
また、第二の発明は、第一の発明を基礎として、判断部は、さらに太陽電池セルの姿勢をも考慮して太陽電池セル耐風圧許容度を超えるか判断する対姿勢判断手段を有する強風退避型太陽光発電システムを提供する。
また、第三の発明は、第一または第二の発明を基礎として、風速検知部は、風力発電機能を有する強風退避型太陽光発電システムを提供する。
また、第四の発明は、第一から第三のいずれか一の発明を基礎として、制御部は、日没時刻に合わせて太陽電池セルが風圧に対して安全となる姿勢となるように駆動部を制御する日没制御手段を有する強風退避型太陽光発電システムを提供する。
本発明により、太陽光パネル上の個々の太陽電池セルを動かすようにすることで、すべての太陽電池セルが太陽光を垂直に受ける向きになるように保つことができるようにした太陽光発電システムにおいて、個々の電池パネルが風圧に弱いという問題を解消することができる太陽光発電システムを提供することが可能となる。
実施例1の強風退避型太陽光発電システムの構成の一例を示す概念図 駆動可能な支持部で支持される複数の太陽電池セルの構成の一例を示す図 太陽電池セルを任意の向きに向けるための構成について説明するための図 太陽電池セルが風圧に対して安全となる姿勢の具体例を説明するための図 実施例1の強風退避型太陽光発電システムのハードウェア構成の一例を示す概略図 実施例1の強風退避型太陽光発電システムにおける処理の流れの一例を示す図
0100 強風退避型太陽光発電システム
0110 太陽電池セル
0120 支持部
0130 駆動部
0140 風速検知部
0150 判断部
0160 制御部
0170 ベース部材
0181、0184 モータ
以下に、本発明の実施例を説明する。実施例と請求項の相互の関係は以下のとおりである。実施例1は主に請求項1、請求項3などに関し、実施例2は主に請求項2などに関し、実施例3は主に請求項4などに関する。なお、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施しうる。
<概要>
本実施例の強風退避型太陽光発電システム(以下、単に「太陽光発電システム」ということがある)は、駆動可能な支持部で支持される複数の太陽電池セルと、各太陽電池セルの支持部を太陽追尾のために姿勢駆動する駆動部と、風速を検知する風速検知部と、検知した風速が、太陽電池セル耐風圧許容度を超えるか判断する判断部と、判断結果が耐風圧許容度を超えるとの判断結果である場合に太陽電池セルが風圧に対して安全となる姿勢となるように駆動部を制御する制御部とからなるシステムである。
<構成>
(強風退避型太陽光発電システム)
本実施例の強風退避型太陽光発電システムの構成について、図を用いて説明する。図1は、本実施例の強風退避型太陽光発電システムの構成の一例を示す概念図である。本図に示す「強風退避型太陽光発電システム」0100は、複数の「太陽電池セル」0110(煩雑を避けるために一つにのみ符号を付す。他図において同じ)と、「駆動部」0130と、「風速検知部」0140と、「判断部」0150と、「制御部」0160とを有する。本図では各段6個×6段の計36個の太陽電池セルが示されている。これら複数の太陽電池セルはそれぞれ「支持部」0120(煩雑を避けるために一つにのみ符号を付す。他図において同じ)によって支持される。本図では36個の太陽電池セルに対応して支持部も36個示されている。この太陽光発電システムの特徴は、風速を検知し、太陽電池セルが耐え得る風圧の許容限度を超えると判断した場合に、太陽電池セルが風圧に対して安全となる姿勢になるように太陽電池セルの向きを駆動する制御を行うようにした点にある。以下、各部の構成について詳細に説明する。
(太陽電池セル、支持部)
「太陽電池セル」は、シリコンなどにより構成された発電体自体をいい、ベースとなる部材(以下「ベース部材」という)の上に取り付けられた複数の支持部の上にそれぞれ配置される。ベース部材は、例えばアルミニウムなどの軽金属製板の上に複数の管を横に渡したものや格子状に縦横に管を組んだものなどでよい。本発明では、このベース部材が太陽光パネルに相当し、本発明の課題における「太陽光パネル上の個々の太陽電池セルを動かすようにすること」は、「ベース部材上の個々のすべての太陽電池セルを動かすようにすること」と同義である。
「支持部」は、太陽電池セルを支持するための例えば棒状の部材であり、前記のベース部材に取り付けられている。図1では、ベース部材0170に6本の管が渡され、それぞれの管に6個ずつ、計36個の太陽電池セル0110が、それぞれ支持体を介して配置されている状態が示されている。このベース部材は例えばパネル状(板状)のものであってもよいし、枠材に複数の管などを渡した桟状の部材であってもよい。後者の場合は、本システムをより軽量化することが可能となる。なお、本発明の特徴は、太陽光電池セルが風圧に対して安全な姿勢となるように制御できるようにした点にあり、最も安全な姿勢の典型的な例は、太陽電池セルをベース部材に平行にした状態である。そこで、かかる姿勢にしたときに太陽電池セルが他の部分に反射した風圧などを下面側から受けないようにするために、ベース部材を桟状の部材とした場合であっても、少なくとも太陽電池セルの下に位置する面は板などで塞がれた状態になっていることが望ましい。
支持部の素材には限定はないが、好適には、樹脂などの弾性素材からなり、これを例えば支持部の周囲に巻かれたコイルなどで支えて直立を保てるように構成される(かかる形状の一例については別図にて後述する)。このようにすれば、太陽電池セルに耐衝撃弾性を持たせることができる。即ち、異物が太陽電池セルに当たった場合に、支持部および太陽電池セルが倒れ、異物が離れると支持部および太陽電池セルが再び元の姿勢に戻ることで衝撃を吸収することができ、これにより太陽電池セルおよび回転機構を保護することが可能となる。
図2は、駆動可能な支持部で支持される複数の太陽電池セルの構成の一例を示す図である。本例では、図2(a)に示すように、軽金属製などの枠材0271と、この間に横に渡された3本の管(便宜上「横渡管」という)0272などからなるベース部材0270の上に3個×3段の計9個の太陽電池セル0210が配置されている。なお、各横渡管は、例えば、一方の端(本図では右端)を枠材に設けられた環状部分に嵌め込むことで長手方向を回転軸として回転自在に固定される。
なお、本図では、説明の便宜のために太陽電池セルの数がこのように少ない例で説明しているが、本図の太陽電池セルの個数および配列のしかたはあくまで一例であり、適宜設計可能である(実際に想定されるのはもっと多くの太陽電池セルを配置したものである)。
各太陽電池セルは支持管に取り付けられた支持部0220によってそれぞれ支持されている。各太陽電池セルは、支持部および横渡管の回転を組み合わせることにより任意の向きに向けることができ、もって太陽電池セルが常に太陽光を垂直に受ける向きになるようにして太陽を追尾することができるようになっている。
この支持部および横渡管の回転を組み合わせることによる太陽電池セルの姿勢の制御は、公知技術を用いて実現可能であるので、詳細な説明は省略するが、本図の例では、2個のモータからの駆動力および2本のベルトなどを利用して、それぞれ水平方向、垂直方向の回転力が支持部および横渡管に伝達され、これにより太陽電池セルを水平および垂直方向に回転させることができる。この結果、これら水平・垂直方向の回転を組み合わせることで太陽電池セルを任意の向きに向けることができるようになっている。
図2(a)において、3個×3段の計9個の支持部0220にはそれぞれ歯車(図示を省略。後述の図3に示す)が固定的に嵌め込まれている。これら各歯車の歯数は互いに同一である。これらすべての歯車は、横渡管0272ごとに、それぞれ1本の無限軌道を有するベルト0273によって軸0274に固定的に嵌め込まれた歯車0275に連結される。3個の歯車0275の歯数は互いに同一である。それぞれの軸は、例えば枠材間に渡された板状の部材0270a(本図には左端の一部が現れている)の上に立設することでベース部材に固定される。
また各軸には上に述べた歯車0275と回転軸を共有する別の歯車0276が固定的に嵌め込まれる。この歯車は上とは別の1本のベルト0277でモータ0281に接続された水平軸(太陽電池セルを水平方向に回転させるための軸)0282に連結されている。これら3個の歯車0276の歯数も互いに同一である。そこで、モータ0281の駆動力により水平軸0282を回転させると、この駆動力が上記の各軸0275に伝達されて各軸が同じ回転方向に同じ回転角で回転し、これがさらに横渡管ごとに支持部に伝達されて各支持部が同じ回転方向に同じ回転角で回転する。この結果、すべての支持部が同じ回転方向に同じ回転角で回転し、結局すべての太陽電池セルを同一の向きに水平回転させることが可能となる。
なお、ベルトの素材には特に限定はなく、例えば樹脂が用いられる(以下に述べる他のベルトの素材についても同様である)。
一方、3本の横渡管0272のそれぞれには歯車0278が固定的に嵌め込まれている。これら3個の歯車0278は、1本のベルト0279によってモータ0283に接続された垂直軸(太陽電池セルを垂直方向に回転させるための軸)0284に連結されている。これら3個の歯車0278の歯数も互いに同一である。そこで、モータ0283の駆動力により垂直軸0284を回転させると、この駆動力が各横渡管に伝達されて各管が同じ回転方向に同じ回転角で回転する。この結果、すべての太陽電池セルを同一の向きに垂直回転させることが可能となる。
図2(b)は図2(a)を正面図とした場合の左側面図であり、上述の構成を別の角度から見ることにより説明を補足するためのものである。本図は、3本の横渡管(図には現れない)に嵌め込まれた歯車0278が1本のベルト0279によってモータ(図には現れない)に接続された垂直軸0284に連結されている状態が示されている。なお、本図には、支持部0220とベルト(図には現れない)で連結される軸0274が枠材0270間に渡された板状の部材(図示には現れない)の上に立設されていることも示されている。
図3は、太陽電池セルを任意の向きに向けるための構成について説明するための図であって、図2を用いて以上に述べた説明を補足するためのものである。本図は、図2に示した太陽電池セルのうちの第二段左端の太陽電池セル0210aおよびその近傍を斜視図で示したものである。ただし、図中閉曲線0372aで囲んだ部分は、横渡管0372内部を透視した状態を示す。
本図に示すように、太陽電池セル0310を支持する支持部0320は、横渡管0372に固定されている。なお、本図に示す支持部は、前述したような支持部が弾性の素材からなり、これを支持部の周囲に巻かれたコイル0320aなどで支えて直立を保てるように構成された好適な例である。また、横渡管内部において支持部には歯車0321が嵌め込まれている。また、横渡管内にはベルト0373が渡されており、このベルトの内側に備えられた歯車0373aが支持部の歯車0321と噛み合うようになっている。また、このベルト0373は、枠材(図示には現れない)間に渡された板状の部材0370aに立設された軸0374に嵌め込まれた歯車0375に連結されており、さらにこの歯車0375と中心軸を共有する別の歯車0376が水平軸(図には現れない)に連結されたベルト0377の内側に備えられた歯車0377aに噛み合っている。そこで、図2を用いて説明した上述の構成により、水平軸に接続されたモータからの駆動力によりこのベルトを回転させることで、支持部の歯車およびこれに固定されている支持部が支持部の上下方向の中心線を回転軸として水平方向(矢印A−A´方向)に回転し、この結果支持部に固定されている太陽電池セルも同じ方向に回転する。このとき、図2でも説明したように歯車0320はすべて同じ歯数を有し、また、すべての歯車0375も同じ歯数を有している。また、初期状態においてすべての太陽電池セルは同じ向きに設置される。そこで、以上の結果として、各太陽電池セルのすべてを同時に同一の向きに回転させることができる。
また、横渡管には歯車0378が固定的に嵌め込まれている。また、この歯車には垂直軸(図には現れない)に連なるベルト0379が連結されており、このベルトの内側に備えられた歯車0379aが横渡管の歯車0378と噛み合うようになっている。そこで、図2を用いて説明した上述の構成により、垂直軸に接続されたモータからの駆動力によりこのベルトを回転させることで、横渡管およびこれに固定されている支持部が横渡管の長手方向の中心線を回転軸として垂直方向(矢印B−B´方向)に回転し、この結果支持部に固定されている太陽電池セルも同じ方向に回転する(このときベルト0373に若干ねじれが生じるが、ベルトの素材としてある程度伸縮自在な弾性素材を用いれば機能に支障は生じない)。その際、水平方向の回転の場合と同様の構成により、各太陽電池セルのすべてを同時に同一の向きに回転させることができる。
そこで、以上に述べた構成により実現される矢印A−A´方向の回転と矢印B−B´方向の回転を組み合わせることで、太陽電池セルを任意の向きに向けることが可能となる。
(駆動部)
図1に戻り、「駆動部」0130は、各太陽電池セルの支持部を太陽追尾のために姿勢駆動するように構成されている。各太陽電池セルの姿勢駆動は、例えばモータ電源0131に接続された2つのモータ0181、0184から2本のベルトを介して伝達される水平方向および垂直方向の回転を組み合わせることにより行われる。
なお、本システムは太陽電池セルをベース部材状に配置したものを複数組有していてもよく、この場合には、それぞれの組にモータが接続されて、それぞれの設置場所などに応じて個別に太陽電池セルの姿勢駆動がなされる。
駆動内容は、制御部からの命令によって定められる。即ち太陽電池セルを所定の方向に向けるために動かすべき歯車の回転角度ないしベルトの回転量は、制御部からの命令によって定められる。制御部は、後述のように風速検知部が検知した風速が耐風圧許容度を超える場合に太陽電池セルが風圧に対して安全な姿勢になるように制御を行うことから、制御命令は、例えば、太陽電池セルがベース部材と平行な状態となるように「太陽電池セルを駆動せよ」との命令内容となり、駆動部は、この命令に従って、太陽電池セルがベース部材と平行な状態となるように太陽電池セルを駆動する。
太陽電池セルを駆動するための構成自体は、上述のように公知技術を用いることで実現可能である。
(風速検知部)
「風速検知部」0140は、風速を検知するように構成される。本発明の特徴は、風速が太陽電池セルが耐え得る風圧の許容限度を超えると判断した場合に、太陽電池セルが風圧に対して安全となる姿勢になるように太陽電池セルの向きを駆動する制御を行うようにした点にあるが、風速検知部はこの判断の前提となる風速を検知するための手段である。
風速の検知のための構成自体は、公知技術を用いることで実現可能である。例えば、風車型風速計(前端に風車を備え、台座上に水平方向に回転自在に取り付けられている流線型の本体が常に風車を風上に向けるようにして風速を検知するもの)や、風杯型風速計(垂直な回転軸の周囲に数個の風杯を備え、風圧による風杯の回転により風速を検知するもの)を利用可能である。前出の図1に示した風速検知部は、風車式風速計を利用した例である。風速検知部で検知した風速は、例えば電気信号に変換されて判断部に送付される。この結果、判断部が、この検知した風速が太陽電池セル耐風圧許容度を超えるか判断することが可能となる。
なお、風速検知部は、風速に加えて風向も検知するように構成されていることが望ましい。この意義については、後出の制御部の構成の中で説明する。
(風速検知部が風力発電機能を有する構成)
また、風速検知部は、風力発電機能を有することが望ましい。風力発電は一般に風車などで風を受け止めることによって動力伝達軸を回転させて発電機を駆動するという仕組みを用いているので、風速検知のための風車等の回転をそのまま発電にも利用できる。従って、基本的には風速検知部の風車等の回転を発電機に伝達するようにするだけでかかる風力発電機能を有する風速検知部を設けることが可能となる。このような風力発電機能は、上述のような簡単な仕組みで実現できるものであるので、そのための装置も比較的小型・軽量で済む。従って、風速検知部に風力発電機能を設けても、装置全体の規模を比較的小規模のものとすることができるという本発明の特徴を損なうことはない。
風速検知部が風力発電機能を有することのメリットは以下の点にある。即ち、風速検知部が検知した風速が耐風圧許容度を超えると判断された場合には、太陽電池セルは風圧に対して安全となる姿勢、典型的にはベース部材に平行な姿勢になるように制御されるので、太陽電池セルは必ずしも太陽光を垂直に受ける向きにはならず、発電効率が落ちることになる。そこで、風速検知部が風力発電機を兼ねていれば、このような場合に自動的に風力発電がなされることになるため、全体としての発電量をある程度回復し、あるいは維持することも可能となり、発電効率の低下を回避することが可能となる。また、風速検知部が検知した風速が耐風圧許容度を超えない場合であっても、太陽光発電に加えて風力発電による発電量を得ることもできるという効果も奏し得る。
(判断部)
「判断部」0150は、検知した風速が太陽電池セル耐風圧許容度を超えるか判断するように構成されている。
「太陽電池セル耐風圧許容度」は、太陽電池セルがこれを超える風圧を受けた場合に、太陽電池セルが風圧に耐えきれずに、変形したり、はがれてしまったりといった不具合が生じるという風圧の限界値をいう。この耐風圧許容度は、太陽電池セルやこれを支持する支持部の材質、形状などにも依存するところ、例えば、実験などに基づいて得られた値に基づいて当該太陽電池セル耐風圧許容度を定め、これを予め記憶しておくようにすればよい。一方、前述のように、風速検知部で検知された風速が同部から送付されるので、判断部はこの風速を取得する。そこで、判断部は、この予め記憶する太陽電池セル耐風圧許容度と検知された風速を比較することで、検知した風速が太陽電池セル耐風圧許容度を超えるか判断することが可能となる。
一例として、太陽電池セル耐風圧許容度として記憶されている風速が15m/秒であるとすると、判断部は、検知した風速が15m/秒以下の場合は、検知した風速が太陽電池セル耐風圧許容度を超えないとの判断を行い、検知した風速が15m/秒を超える場合は、検知した風速が太陽電池セル耐風圧許容度を超えるとの判断を行う。
この判断は常続的に行ってもよいし、一定時間間隔で行ってもよい。また、いったん検知した風速が太陽電池セル耐風圧許容度を超えると判断したのちは、次回に検知した風速が太陽電池セル耐風圧許容度を超えない場合であっても、直ちに検知した風速が太陽電池セル耐風圧許容度を超えないと判断するのではなく、検知した風速が太陽電池セル耐風圧許容度を超えない状態が一定時間経過した場合などに、はじめて検知した風速が太陽電池セル耐風圧許容度を超えないと判断するようにしてもよい。例えば、上の例において、判断部が1分間隔で判断を行うように構成されているとした場合、検知した風速が15m/秒を超えると判断した後、1分後、2分後などに検知された風速が15m/秒以下であっても直ちに検知した風速が太陽電池セル耐風圧許容度を超えないと判断せずに、太陽電池セル耐風圧許容度を超えるとの判断を維持し、5分後に検知された風速が15m/秒以下であった場合にはじめて太陽電池セル耐風圧許容度を超えないと判断するようにしてもよい。あるいは、いったん検知した風速が太陽電池セル耐風圧許容度を超えると判断したのちは、太陽電池セル耐風圧許容度を超えない値であってあらかじめ定められた一定の値を超えない値が一定時間継続した場合にはじめて太陽電池セル耐風圧許容度を超えないと判断するようにしてもよい。例えば、検知した風速が15m/秒を超えると判断した後は、風速10m/秒以下が5分間続いた場合に太陽電池セル耐風圧許容度を超えないと判断するといったごときである。
なお、判断部は、さらに太陽電池セルの姿勢をも考慮して太陽電池セル耐風圧許容度を超えるか判断する対姿勢判断手段を有していてもよい。かかる構成については、別の実施例にて後述する。
判断部が行った判断結果は、制御部が行う制御に利用するため、制御部に送付される。
(制御部)
「制御部」0160は、判断結果が耐風圧許容度を超えるとの判断結果である場合に太陽電池セルが風圧に対して安全となる姿勢となるように駆動部を制御するように構成されている。
このため、制御部は、まず判断部から送付された判断結果を取得する。そして、この判断結果が耐風圧許容度を超えるとの判断結果である場合には、太陽電池セルが風圧に対して安全となる姿勢となるように駆動部を制御し、判断結果が耐風圧許容度を超えないとの判断結果である場合には風圧に依存した制御は行わない。後者の場合には、制御部は通常の制御、即ち太陽電池セルが常に太陽光を垂直に受ける向きになるようにするための制御を行う。
次に、制御部が行う制御にかかる具体的構成について説明する。まず、判断結果が耐風圧許容度を超えるとの判断結果である場合について説明する。
この場合、制御部は、太陽電池セルが風圧に対して安全となる姿勢となるように駆動部を制御するところ、ここでいう「風圧に対して安全となる姿勢」とは、太陽電池セルが風圧に耐えきれずに、変形したり、はがれてしまったりといった不具合が生じにくい姿勢をいい、最も安全となる姿勢は、典型的には、太陽電池セルがベース部材の枠材によって形成される平面に平行な状態をいう。そこで、判断部から耐風圧許容度を超えるとの判断結果が送付された場合、制御部は、駆動部に対して例えば太陽電池セルが上述のベース部材面に平行な状態になるようにするための命令を送付する。この命令は、例えば本システムに対する太陽電池セルが向いている方向を図3に示すようなX軸、Y軸に対する角度で示すことで可能である。例えば、太陽電池セルが上述のベース部材面に平行な状態になるようための命令は、「太陽電池セルがX軸に対して0度、Y軸に対して0度になる向きになるように駆動せよ」といった命令で表わすことができる。
ただし、「太陽電池セルが風圧に対して安全となる姿勢」は、太陽電池セルがベース部材に平行な状態ないしこれに近い状態をいうとは必ずしも限られない。これはベース部材の設置方向や風向にも左右される事柄である。
図4は、太陽電池セルが風圧に対して安全となる姿勢の具体例を説明するための図である。例えば、図4(a)の斜視図に示すように、ベース部材が建物の垂直な壁0401の壁面に設置されている場合において風が矢印C方向(壁面に垂直に当たる方向)に吹いている場合に、太陽電池セルをベース部材に平行な状態にするとかえって太陽電池セルが風圧を正面から受けてしまい、変形や剥離を起こしやすい事態になるといったことも考えられる。そこで、かかる場合にはむしろ太陽電池セルをベース部材面に直立させた方が風圧を受けにくいといったことも考えられる。
また、図4(b)、(c)の平面図は、同一のシステムであっても、風向によって「太陽電池セルが風圧に対して安全となる姿勢」が異なり得る例を示す。例えば、(b)に示すのは、風が矢印D方向に吹いている場合に、太陽電池セルを直立させてかつD方向と平行になる状態にした場合に太陽電池セルが風圧に対して安全となる姿勢を保つことができる例である(本例も、図4(a)の場合と同様、ベース部材に平行な状態にするよりも直立させて風向に平行な向きにする方が安全であることを前提としている)。しかし、その後風向が矢印E方向に変化した場合には、(b)のままだと風を正面から受けてしまうことになるので、(c)に示すように太陽電池セルの向きをE方向と平行になるようにすることで、太陽電池セルが風圧に対して安全となる姿勢を保つことができるようになる。
このようにベース部材の設置方向や風向に応じて「太陽電池セルが風圧に対して安全となる姿勢」がどのような姿勢かを判断してかかる姿勢への駆動制御を可能にするためには、風速検知部の説明の中で言及したように、風速検知部が風向を検知する機能も有し、制御部は、この設置角度や風向も勘案して太陽電池セルが風圧に対して安全となる姿勢を判断するように構成することが望ましい。このため、本システムは、設置角度や風向に応じて、どのような姿勢が太陽電池セルが風圧に対して安全となる姿勢であるか(例えば、太陽電池セルをベース部材に平行な状態にする方がよいか、直立させてかつ風向と平行になる状態にする方がよいか)を判断するためのデータを保持していることが望ましい。かかるデータの保持は、例えば予め実験に基づいて取得した風圧に関するデータなどを取得すること可能である。
次に、判断結果が耐風圧許容度を超えないとの判断結果である場合について説明する。
この場合には、制御部は、通常の制御、即ち太陽電池セルが常に太陽光を垂直に受ける向きになるようにするための制御を行う。太陽電池セルが常に太陽光を垂直に受ける向きになるようにするための制御は公知技術を用いて実現可能である。例えば、本システムが予め(1)自身の設置位置(緯度・経度)示す情報、(2)自身の設置傾斜角度を示す情報、(3)現在の日時を示す情報、(4)太陽の位置情報などを保持しておき、これに基づいて、太陽電池セルが太陽光を垂直に受ける向きになるような太陽電池セルの相対的な向き(例えば前出の水平軸・垂直軸を基準として表わされる角度)を演算して、その向きに太陽電池セルを駆動する制御を行う。
以上の制御は、判断部が判断を行う都度判断部から判断結果を取得してその度に行ってもよいが、判断部での判断の頻度とは異なる頻度で行ってもよい。例えば、判断部では1分毎に判断を行うが、制御部が判断結果に基づいて行う制御は7分毎であってもよい。また、判断結果が耐風圧許容度を超えるとの判断結果である場合には直ちに太陽電池セルの姿勢を制御することが必要となる蓋然性が高いことから、判断結果が耐風圧許容度を超えるとの判断結果である場合には1分毎に制御し、耐風圧許容度を超えないとの判断結果である場合には7分毎に制御するというように判断結果によって制御の頻度を変えてもよい。なお、太陽電池セルで発電された電力は、図に明示しないが適宜電力線を配置し送電できるように設計する。その際電力線は太陽電池セルの動きを妨げないように配置される。
(ハードウェア構成)
次に、本実施例の強風退避型太陽光発電システムの風速検知部、判断部および制御部に係るハードウェア構成について説明する。
図5は本実施例の強風退避型太陽光発電システムのハードウェア構成の一例を示す概略図であって、当該システムのうちの風速検知部と判断部と制御部のハードウェア構成の一例を示すものである。本例の強風退避型太陽光発電システムのうち風速検知部は、「記憶装置(記録媒体)」0501と、「メインメモリ」0502と、「CPU」0503と、「I/O」0504と、「センサ」0505から構成される。判断部は、「記憶装置(記録媒体)」と、「メインメモリ」と、「CPU」とから構成される。また、制御部は、「記憶装置(記録媒体)」と、「メインメモリ」と、「CPU」と、「I/O」とから構成される。
これらは「システムバス」0506などのデータ通信経路によって相互に接続され、情報の送受信や処理を行う。記憶装置はCPUによって実行される各種プログラムなどを記憶している。またメインメモリは、プログラムがCPUによって実行される際の作業領域であるワーク領域を提供する。また、このメインメモリや記憶装置にはそれぞれ複数のメモリアドレスが割り当てられており、CPUで実行されるプログラムは、そのメモリアドレスを特定しアクセスすることで相互にデータのやりとりを行い、処理を行うことが可能になっている。本例では、風速検知プログラムと判断プログラムと制御プログラムが記憶装置に記憶されており、これらのプログラムは例えば電源投入とともに自動的に記憶装置から読み出されてメインメモリに常駐する。
次に、各部に係るハードウェア構成について具体的に説明する。まず、風速検知部に係るハードウェア構成について説明する。風速検知プログラムは、風速を検知する処理を実行する。具体的には、例えば、前述したような風車型風速計をセンサとして風速を計測し、検知した風速を例えば電気信号に変換し、I/Oを介してメインメモリにいったん格納する。
次に、判断部に係るハードウェア構成について説明する。記憶装置には予め耐風圧許容度を示すデータ(図中「太陽電池耐風圧許容度データ」として示す)が格納されている。このデータは例えば前述のような太陽電池耐風圧許容度として記憶されている15m/秒であるといったデータである。そこで、判断プログラムは、記憶装置から当該太陽電池耐風圧許容度データを読み出すとともに、風速検知部から送付されメインメモリに格納されている前出の検知した風速を読み出し、両者を比較する。その結果、検知した風速が太陽電池セル耐風圧許容度を超える場合、判断プログラムは、検知した風速が太陽電池セル耐風圧許容度を超えるとの判断結果を生成し、メインメモリにいったん格納する。一方、検知した風速が太陽電池セル耐風圧許容度を超えない場合、判断プログラムは、検知した風速が太陽電池セル耐風圧許容度を超えないとの判断結果を生成し、メインメモリにいったん格納する。
次に、制御部に係るハードウェア構成について説明する。制御プログラムは、上記の判断結果を読み出し、その内容に従って駆動部を制御する。具体的には、判断結果が検知した風速が太陽電池セル耐風圧許容度を超えるとの判断結果である場合、制御プログラムは、太陽電池セルが風圧に対して安全となる姿勢となるように太陽電池セルを駆動するように駆動部に命令する。一方、判断結果が検知した風速が太陽電池セル耐風圧許容度を超えないとの判断結果である場合、制御プログラムは、太陽電池セルが太陽光を垂直に受ける向きになるように太陽電池セルを駆動するように駆動部に命令する。駆動部はこれらの命令に従って太陽電池セルを駆動する。
<処理の流れ>
図6は、本実施例の強風退避型太陽光発電システムにおける処理の流れの一例を示す。本実施例における処理の流れは以下のステップからなる。
まず、風速検知ステップS0601において、太陽光発電システムは、風速を検知する。
次に、判断ステップS0602において、太陽光発電システムは、風速検知ステップS0601において検知された風速が太陽電池セル耐風圧許容度を超えるか判断する。
この結果、検知された風速が太陽電池セル耐風圧許容度を超えるとの判断結果が得られた場合、第一制御ステップS0603に進み、当該ステップにおいて、太陽光発電システムは、太陽電池セルが風圧に対して安全となる姿勢となるように駆動部を制御する。
一方、前記判断ステップS0602において検知された風速が太陽電池セル耐風圧許容度を超えないとの判断結果が得られた場合、第二制御ステップS0604に進み、当該ステップにおいて、太陽光発電システムは、太陽電池セルが太陽光を垂直に受ける向きになるように駆動部を制御する。
<効果>
本実施例の発明により、ベース部材上の個々の太陽電池セルを動かすようにすることで、すべての太陽電池セルが太陽光を垂直に受ける向きになるように保つことができるようにした太陽光発電システムにおいて、個々の電池パネルが風圧に弱いという問題を解消することができる太陽光発電システムを提供することが可能となる。
<概要>
本実施例の強風退避型太陽光発電システムは、実施例1のシステムと基本的に共通するが、判断部が、太陽電池セルの姿勢をも考慮して太陽電池セル耐風圧許容度を超えるか判断する対姿勢判断手段をさらに有することを特徴とするものである。
<構成>
(判断部:対姿勢判断手段)
本実施例の太陽光発電システムにおける判断部の構成について説明する。その余の各部の構成は実施例1の太陽光発電システムと同様であるから、説明を省略する。
本実施例の太陽光発電システムの「判断部」は「対姿勢判断手段」を有する。「対姿勢判断手段」は、太陽電池セルの姿勢をも考慮して太陽電池セル耐風圧許容度を超えるか判断するように構成されている。
「太陽電池セルの姿勢をも考慮して」とは、単に風速のみで太陽電池セル耐風圧許容度を超えるか判断するのではなく、太陽電池セルの姿勢がどのようなものであるかを加味した上で太陽電池セル耐風圧許容度を超えるか判断することを意味する。例えば、太陽電池セル耐風圧許容度として記憶されている風速が15m/秒である場合であっても、検知した風速が15m/秒を超える場合に一律に検知した風速が太陽電池セル耐風圧許容度を超えるとの判断を行うのではなく、太陽電池セルのベース部材に対する角度が45度以下の場合は太陽電池セル耐風圧許容度を超えないと判断し、太陽電池セルのベース部材に対する角度が45度を超える場合にのみ太陽電池セル耐風圧許容度を超えると判断するといったごときである。
かかる対姿勢判断手段を設ける目的は、同じ風速であっても太陽電池セルの姿勢によって太陽電池セルの受ける風圧が異なり得る(一般に太陽電池セルがベース部材に平行な姿勢に近いほど受ける風圧は小さい)ので、この要素を加味することで、より好適な判断を行うことにある。例えば、ベース部材の向きが太陽光を垂直に受ける向きに近く、このため太陽電池セルの姿勢がベース部材に平行な姿勢に近いときに、15m/秒を超える風速が検知された場合、この姿勢であれば当該風速にも十分耐え得るにもかかわらず、風速が15m/秒を超えるとの理由だけで太陽電池セル耐風圧許容度を超えると判断して太陽電池セルの姿勢を変えてしまうと発電効率上得策でないので、このような場合に太陽電池セル耐風圧許容度を超えないと判断し、太陽電池セルの姿勢を太陽電池セルが太陽光を垂直に受ける向きに維持することで、発電効率を維持することが可能となる。
<効果>
本実施例の発明により、同じ風速であっても太陽電池セルの姿勢によって太陽電池セルの受ける風圧が異なり得るので、この要素を加味することで、太陽電池セルが風圧に対して安全となる姿勢となるよう制御する必要があるかどうかについてより好適な判断を行うことが可能となり、発電効率を維持することが可能となる。
<概要>
本実施例の太陽光発電システムは、実施例1または実施例2の太陽光発電システムと基本的に共通するが、制御部が、日没時刻に合わせて太陽電池セルが風圧に対して安全となる姿勢となるように駆動部を制御する日没制御手段を有することを特徴とするものである。
<構成>
(制御部:日没制御手段)
本実施例の太陽光発電システムにおける制御部の構成について説明する。その余の各部の構成は実施例1または実施例2の太陽光発電システムと同様であるから、説明を省略する。
本実施例の太陽光発電システムの「制御部」は「日没制御手段」を有する。「日没制御手段」は、日没時刻に合わせて太陽電池セルが風圧に対して安全となる姿勢となるように駆動部を制御するように構成されている。
かかる日没制御手段を設ける目的は、以下の点にある。即ち、常に太陽電池セルの向きが太陽光を垂直に受ける向きになるように太陽を追尾して最適の効率で発電を行うためには、日没後、遅くとも翌日の日の出時までに太陽電池セルを当該日の出時における太陽光を垂直に受ける向きにセットしておく必要がある。しかし、日没後は太陽光発電による新たな電力を蓄積することが困難なため、日没時までにシステムに蓄えられている電力によってこのセットのための電力を賄う必要がある。この場合において、もし夜中に強風が吹いて太陽電池セルの姿勢を安全な姿勢になるように駆動しなければならない必要が生じた場合、システムに蓄えられている電力ではこの駆動のための電力を賄えなかったり、これに消費してしまったために日の出時に太陽光を垂直に受ける向きにセットしておくための電力を賄えなくなってしまったりといったおそれがある。そこで、日没時の未だ太陽光発電により電力を蓄えることができる時間帯のうちに日没時刻に合わせて太陽電池セルが風圧に対して安全となる姿勢にしておく(典型的には日没時に太陽電池セルをベース部材に平行な状態にしておく)ことで、上述のような事態を回避できるようにすることに本実施例の太陽光発電システムの目的がある。
<効果>
本実施例の太陽光発電システムにより、日没時の未だ太陽光発電により電力を蓄えることができる時間帯のうちに日没時刻に合わせて太陽電池セルが風圧に対して安全となる姿勢にしておくことで、夜中の不測事態に対応することが可能となる。

Claims (4)

  1. 駆動可能な支持部で支持される複数の太陽電池セルと、
    各太陽電池セルの支持部を太陽追尾のために姿勢駆動する駆動部と、
    風速を検知する風速検知部と、
    検知した風速が太陽電池セル耐風圧許容度を超えるか判断する判断部と、
    判断結果が耐風圧許容度を超えるとの判断結果である場合に太陽電池セルが風圧に対して安全となる姿勢となるように駆動部を制御する制御部と、
    からなる強風退避型太陽光発電システム。
  2. 判断部は、さらに太陽電池セルの姿勢をも考慮して太陽電池セル耐風圧許容度を超えるか判断する対姿勢判断手段を有する請求項1に記載の強風退避型太陽光発電システム。
  3. 風速検知部は、風力発電機能を有する請求項1または2に記載の強風退避型太陽光発電システム。
  4. 制御部は、日没時刻に合わせて太陽電池セルが風圧に対して安全となる姿勢となるように駆動部を制御する日没制御手段を有する請求項1から3のいずれか一に記載の強風退避型太陽光発電システム。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014116360A (ja) * 2012-12-06 2014-06-26 Daikin Ind Ltd 太陽パネルユニット
CN107774594A (zh) * 2017-12-08 2018-03-09 张德昌 一种依靠风力驱动清扫光伏面板的装置
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