JP2011161669A - 流体噴射装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】流体硬化用に照射した光の効率低下を防止しつつ記録ヘッドの内部に貯溜された流体の硬化を抑制できる流体噴射装置を提供する。
【解決手段】記録媒体Rを支持するプラテン13と、所定の光UVの照射を受けて硬化する材料を含む流体を記録媒体に向けて噴射する噴射ヘッド3と、記録媒体に向けて所定の光を照射する照射装置7とを備える。プラテンは、入射した所定の光を乱反射させる乱反射層13cを有する。
【選択図】図6

Description

本発明は、流体噴射装置に関するものである。
従来、普通紙を代表とする様々な記録媒体に対して印刷可能な記録装置として、インクジェット記録装置が知られている。インクジェット記録装置は、記録ヘッドの記録媒体に対向する面に設けられた吐出口(以下、ノズル)から色材であるインクを直接記録媒体に対して吐出して、記録媒体上に着弾、浸透若しくは定着させることで記録媒体上に画像を形成する記録装置であり、工程の単純さ、印刷時における静粛性及び印字、印画品質の点で非常に優れた特徴がある。
近年、インクジェット記録装置を用いて、樹脂や金属等のインク吸収性を有さない種々の材料を記録媒体として画像記録を行う場合があり、このような記録媒体に対してインクを定着させるために、光硬化型インクが用いられていることが多い。通常、この光硬化型インクを用いたインクジェット記録装置には、インクを硬化させるための紫外線照射装置が配設されており、記録媒体に画像を記録する際は、インクを記録媒体に着弾させた直後に、インクの硬化が可能な一定の照射時間及び照射回数の条件下で、紫外線照射装置に具備された光源から紫外線を照射してインクを硬化定着させている。
ところが、紫外線照射装置の位置によっては、紫外線照射装置から照射された紫外線の反射光が記録ヘッドのノズルに照射され、記録ヘッドの内部に貯溜されたインクが硬化するといった問題が生じていた。この問題は、記録媒体が透明の場合に、記録媒体を透過した紫外線が、記録媒体を支持するプラテンで反射するため、特に生じやすい。
そこで、特許文献1〜3には、記録媒体を支持するプラテンまたはその表面に、紫外線吸収特性を持たせることで紫外線の反射を抑える技術が開示されている。また、特許文献4には、プラテンにおける紫外線照射装置と対向する位置を白色とすることで、種々の記録媒体に対応させる技術が開示されている。
特開2007−118414号公報 特許第3972706号 特開2003−276256号公報 特開2008−173851号公報
しかしながら、上述したような従来技術には、以下のような問題が存在する。
特許文献1〜3に記載された技術のように、紫外線を吸収させた場合には、透明な記録媒体に対してはプラテンでの反射光を光硬化型インクの硬化に寄与させることができないため、紫外線照射の効率が低下するという問題が生じる。
一方、特許文献4に記載された技術では、透明な記録媒体を用いた場合にプラテンにおける紫外線照射装置と対向する位置で紫外線が反射するため、上述した反射光が記録ヘッドのノズルに照射され、記録ヘッドの内部に貯溜されたインクが硬化するという問題を生じさせかねない。
本発明は、以上のような点を考慮してなされたもので、流体硬化用に照射した光の効率低下を防止しつつ記録ヘッドの内部に貯溜された流体の硬化を抑制できる流体噴射装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために本発明は、以下の構成を採用している。
本発明の流体噴射装置は、記録媒体を支持するプラテンと、所定の光の照射を受けて硬化する材料を含む流体を前記記録媒体に向けて噴射する噴射ヘッドと、前記記録媒体に向けて前記所定の光を照射する照射装置とを備え、前記プラテンは、入射した前記所定の光を乱反射させる乱反射層を有することを特徴とするものである。
従って、本発明の流体噴射装置では、例えば記録媒体が透明の場合、記録媒体を透過してプラテンで乱反射した所定の光により記録媒体に噴射された流体の硬化を促進できるため、照射した光の効率低下を防止できる。また、本発明では、プラテンで反射する所定の光が正反射ではなく乱反射するため、噴射ヘッドに入射する反射光の強度を低下させることができ、噴射ヘッド内の流体の硬化を抑制することができる。
また、上記の流体噴射装置においては、前記乱反射層が、入射した前記所定の光が正反射したときの反射光が前記噴射ヘッドに入射する位置に設けられ所定の表面粗さを有する第1乱反射層と、入射した前記所定の光が正反射したときの反射光が前記噴射ヘッドに非入射となる位置に設けられ前記第1乱反射層よりも小さな表面粗さを有する第2乱反射層とを有する構成を好適に採用できる。
従って、本発明の流体噴射装置では、反射光が噴射ヘッドに入射する可能性が高い位置に設けられた第1乱反射層は第2乱反射層よりも大きな表面粗さを有するため、乱反射が大きくなり、噴射ヘッドに入射する反射光をより少なくすることができる。また、本発明では、反射光が噴射ヘッドに入射する可能性が低い位置に設けられた第2乱反射層は表面粗さが小さいため、反射光の強度を大きくして記録媒体上の流体の硬化に一層効率的に貢献させることが可能になる。
また、上記の流体噴射装置においては、前記プラテンが、前記記録媒体に当接して支持する支持部と、該支持部よりも小径で前記記録媒体から離間する小径部とを有し、前記乱反射層が、前記小径部に設けられる構成を好適に採用できる。
これにより、本発明では、乱反射層ではない支持部が記録媒体に当接して支持し、表面に粗さを有する乱反射層は記録媒体の支持に寄与しないため、乱反射層が記録媒体に損傷を与えることを防止できる。
上記の構成においては、前記支持部は、入射した前記所定の光が正反射したときの反射光が前記噴射ヘッドに非入射となる位置に設けられることが好ましい。
これにより、本発明では、支持部に入射した所定の光の反射光が噴射ヘッドに入射する可能性を低く抑えることが可能になる。
本発明の実施形態に係るプリンタの概略構成図である。 記録ヘッド周辺の要部平面図である。 記録ヘッドのノズル形成面を示す平面図である。 キャリッジ4上の構成を示す断面図である。 プリンタの動作を示す工程図である。 同、工程図である。 乱反射層近傍を示す要部詳細図である。
以下、本発明の流体噴射装置の実施の形態を、図1ないし図7を参照して説明する。
本実施形態では、本発明に係る流体噴射装置として、シリアル方式のインクジェットプリンタ(以下、プリンタ1という)を例示する。
なお、以下の実施の実施形態は、本発明の一態様を示すものであり、この発明を限定するものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で任意に変更可能である。また、以下の図面においては、各構成をわかりやすくするために、実際の構造と各構造における縮尺や数等を異ならせている。
図1は、本実施形態に係るプリンタ1の概略構成を示す一部分解図である。
プリンタ1は、プリンタ本体5と、当該プリンタ本体5内に設けられたキャリッジ4とを有している。キャリッジ4には、サブタンク2、記録ヘッド(噴射ヘッド)3及び紫外線照射部(照射装置)7が搭載されている。
プリンタ本体5には、キャリッジ移動機構65と、記録ヘッド3のクリーニング動作や保湿動作、紫外線照射部7の保守動作等のメンテナンス動作を行うメンテナンス部14と、サブタンク2に供給されるインク(流体)Lを貯留するインクカートリッジ6とが設けられている。また、プリンタ本体5には、記録紙を搬送する不図示の紙送り機構が設けられている。紙送り機構は紙送りモータなどから構成されており、この紙送り機構によって記録紙が記録(印字・印刷)動作に連動するようにプラテン13上に順次送出されるようになっている。また、プリンタ本体5には、プリンタ1の動作を統括的に制御する制御部60が設けられている。
キャリッジ移動機構65はプリンタ本体5の長手方向(幅方向)に沿ってキャリッジ4を往復移動させる移動機構であり、プリンタ本体5の幅方向に架設されたガイド軸8と、パルスモータ9と、パルスモータ9の回転軸に接続された駆動プーリー10と、プリンタ本体5の幅方向の端部に設けられた遊転プーリー11と、駆動プーリー10と遊転プーリー11との間に掛け渡されたタイミングベルト12を有している。キャリッジ4はタイミングベルト12に接続されている。パルスモータ9の駆動によってキャリッジ4が駆動プーリー10と遊転プーリー11との間をガイド軸8に沿って往復移動するようになっている。
メンテナンス機構14は、キャップ部材15及び保護液供給機構16を有している。キャップ部材15は例えばゴム等の弾性材から構成されたトレー形状の部材であり、キャリッジ4の移動領域内のうち記録領域から外れた場所、例えばプリンタ本体5の端部(駆動プーリー10側)に配置されている。キャップ部材15が配置されている場所はキャリッジ4のホームポジションとなる。ホームポジションとは、プリンタ1の電源がオフになっている場合や長時間にわたって記録が行われない場合などに、キャリッジ4が待機する場所である。キャップ部材15には吸引ポンプ15aが設けられている。保護液供給機構16は紫外線照射部7の照射面を保護する保護液を供給する。
インクカートリッジ6は記録に用いられるインクLが貯留された流体貯留部である。インクカートリッジ6とサブタンク2との間はインク供給チューブ(流体流通部)34によって接続されている。インクカートリッジ6内のインクLはインク供給チューブ34内を流通してサブタンク2に供給されるようになっている。本実施形態ではブラック(B)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の4種類のインクLを使用する構成になっている。
図2はサブタンク2及び記録ヘッド3の構成を説明する断面図である。
同図に示すように、サブタンク2はインク供給チューブ34の端部に設けられた拡幅部であり、ポリプロピレン等の樹脂製材料によって成型されている。このサブタンク2は、インク室27、弾性シート26、針接続部28、接続流路29及びタンク部フィルタ30を有している
インク室27は断面視擂鉢状の凹部であり、インク供給チューブ34から供給されるインクを保持する部位である。このインク室27は不図示のインク流入口を介してインク供給チューブ34に接続されている。インク室27の図中左側は幅が狭くなるように形成されており、図中右側は開口部になっている。
弾性シート26はインク室27の開口部に貼り付けられた透明なシートである。この弾性シート26はインク室27を収縮させる方向及びインク室27膨張させる方向の両方向に変形可能になっている。弾性シート26の変形によってインクLの圧力変動が吸収され、サブタンク2内で圧力変動が吸収された状態でインクLが記録ヘッド3側に供給されるようになっている。このようにサブタンク2は圧力ダンパとして機能するようになっている。
針接続部28はインク導入針22が挿入される部位であり、サブタンク2の下方に突出するように設けられている。針接続部28にはシール部材31が嵌め込まれている。このシール部材31はインク導入針22が液密に嵌入されるようになっている。接続流路29はインク室27と針接続部28との間でインクを流通させる流路である。タンク部フィルタ30はインク室27から接続流路29へと移動するインクを濾過するフィルタであり、接続流路29とインク室27との境界に取り付けられている。
記録ヘッド3は、導入針ユニット17と、ヘッドケース18と、流路ユニット19と、アクチュエータユニット20とを有している。
導入針ユニット17は、インク導入針22、フィルタ21及びインク導入路23を有している。インク導入針22は上端部が先細りになった筒状部材であり、この先細りの上端部がサブタンク2に装着された状態になっている。インク導入針22の上端部にはサブタンク2からインクLを導入針内部に導入するための導入口が設けられている。フィルタ21はインク導入針22の下端面を覆うように配置されている。インク導入路23はフィルタ21を介してインク導入針22の内部に連通されている。インク導入路23の下端はパッキン24を介してヘッドケース18内部に接続されている。
図3は記録ヘッド3のヘッドケース18及び流路ユニット19の構成を示す断面図である。
同図に示すように、ヘッドケース18の底部に流路ユニット19が接合された状態になっている。
ヘッドケース18は合成樹脂製の中空箱体状部材であり、ヘッドケース18の内部にはケース流路25及び収容空部37が形成されている。ケース流路25はヘッドケース18の高さ方向を貫通するように形成されている。ケース流路25の上端はパッキン24を介して導入針ユニット17のインク導入路23に連通されている。ケース流路25の下端は、流路ユニット19内の共通インク室44に連通されており、インク導入針22から導入されたインクLがインク導入路23及びケース流路25を通じて共通インク室44側に供給されるようになっている。
収容空部37の上端面にはパッキン24を介在した状態で導入針ユニット17が取り付けられている。収容空部37内にはアクチュエータユニット20が収容されている。アクチュエータユニット20は、櫛歯状に配列された複数の圧電振動子38と、この圧電振動子38が接合される固定板39と、プリンタ本体側からの駆動信号を圧電振動子38に供給する配線部材としてのフレキシブルケーブル40とから構成される。各圧電振動子38は固定端部側が固定板39上に接合され自由端部側が固定板39の先端面よりも外側に突出しており、いわゆる片持ち梁の状態で固定板39上に取り付けられている。各圧電振動子38を支持する固定板39は、例えば厚さ1mm程度のステンレス鋼によって構成されている。アクチュエータユニット20は、収容空部37を区画するケース内壁面に固定板39の背面を接着することで収容空部37内に収納・固定されている。
流路ユニット19は、振動板(封止板)41、流路基板42及びノズル基板43を有している。これら振動板41、流路基板42及びノズル基板43はこの順に積層された状態になっており、不図示の接着剤で接合され一体化されている。振動板41、流路基板42及びノズル基板43は、共通インク室44からインク供給口45及び圧力室46を通りノズル開口47に至るまでの一連のインク流路(液体流路)を形成する部材である。圧力室46は、ノズル開口47の配列方向(ノズル列方向)に対して直交する方向に細長い空間として形成されている。共通インク室44は、ケース流路25と連通されており、インク導入針22側からのインクLが導入される空間である。共通インク室44に導入されたインクLは、インク供給口45を通じて各圧力室46に分配されるようになっている。
ノズル基板43は例えばステンレス鋼などの金属からなる板材であり、ドット形成密度に対応したピッチ(例えば180dpi)で配列された複数のノズル開口47が形成されている。ノズル開口47は各サブタンク2に対応して合計22列設けられた状態になっている。1つのノズル列は、例えば、180個のノズル開口47によって構成されている。
ノズル基板43と振動板41との間に配置される流路基板42は、インク流路となる流路部、具体的には、共通インク室44、インク供給口45及び圧力室46となる空部が区画形成された板状の部材である。流路基板42は例えば結晶性を有する基材であるシリコンウェハーを異方性エッチング処理することによって作製されている。振動板41は、ステンレス鋼等の金属製の支持板上に弾性フィルムをラミネート加工した二重構造の複合板材である。この振動板41の圧力室46に対応する部分には、エッチングなどによって支持板を環状に除去することで、圧電振動子38の先端面が接合される島部48が形成されている。この島部48は、ダイヤフラム部として機能する。
振動板41は、圧電振動子38の作動に応じて島部48の周囲の弾性フィルムが弾性変形するように構成されており、流路基板42の一方の開口面を封止し、コンプライアンス部49として機能するようにもなっている。このコンプライアンス部49に相当する部分についてはダイヤフラム部と同様にエッチングなどにより支持板が除去され弾性フィルムだけが残った状態になっている。
上記の記録ヘッド3において、フレキシブルケーブル40を通じて駆動信号が圧電振動子38に供給されると、この圧電振動子38が素子長手方向に伸縮し、これに伴い島部48が圧力室46に近接する方向或いは離隔する方向に移動するようになっている。島部48の移動によって圧力室46の容積が変化し、圧力室46内のインクLに圧力変動が生じ、この圧力変動によってノズル開口47からインク滴Dが吐出されるようになっている。
図4は、キャリッジ4上の構成を示す断面図であり、特に紫外線照射部7の構成を詳細に示している。
同図に示すように、紫外線照射部7は、記録ヘッド3に対してキャリッジ4の移動方向の両側に例えば1つずつ設けられている。この紫外線照射部7は、基板71、発光素子72、枠部材73、第1保護層74、第2保護層75、ヒートパイプ76及びファン77を有している。発光素子72、枠部材73、第1保護層74及び第2保護層75は基板71の下面71a側に設けられており、ヒートパイプ76及びファン77は基板71の上面71b側に設けられている。
基板71には外部に接続された不図示の配線が設けられている。発光素子72は、例えば電気信号によって紫外線を射出するLED素子であり、基板71に例えばワイヤー72aを介して実装されている。ワイヤー72aは基板上に設けられた不図示の配線に接続されており、当該ワイヤー72a及び不図示の配線を介して外部から発光素子72へ電気信号が供給されるようになっている。枠部材73は発光素子72を囲うように基板71の外周に沿って配置されている。
第1保護層74は、発光素子72から射出される紫外線を透過する材料、例えばシリコーンゴムなどの材料によって構成されており、発光素子72及びワイヤー72aの全体を覆うように設けられている。第2保護層75は、例えば紫外線を透過するシリコーンオイルなどの材料によって構成されており、第1保護層74の表面74aに配置されている。
ヒートパイプ76は、吸熱部材76a、放熱部材76b及び循環部材76cを有している。吸熱部材76aは例えば熱伝導率の高い材料、例えば金属などの材料によって構成されており、基板71の上面71b上に接触するように配置されている。放熱部材76bは吸熱部材76aとは離れた位置に設けられており、熱伝導率の高い材料、例えば金属などの材料によって構成されている。放熱部材76bは放熱の効率が高くなるように薄板状に複数層設けられており、各層が間隔を空けて配置されている。循環部材76cは吸熱部材76aと放熱部材76bとに接するように設けられた管状部材であり、管内には例えば水などの熱容量の高い液体が封入されている。ファン77はヒートパイプ76の放熱部材76bの近傍に設けられており、ヒートパイプ76の放熱部材76bによって放出される熱を拡散するようになっている。
プラテン13は、両端部に位置して記録用紙(記録媒体)Rの幅方向両端部を下方から支持する支持部13aと、支持部13aの間に位置して支持部13aよりも小径で記録用紙Rから離間する小径部13bとを有している。小径部13bには、例えばサンドブラスト加工ややすり加工等により表面が所定の面粗さ(面粗度)に調整された乱反射層13cが形成されている。
支持部13aと小径部13bとの段差(半径差)としては、例えば数十〜数百μm程度であり、また乱反射層13cの面粗度としては、例えば数μm〜数十μm程度とすることができる。また、支持部13は、キャリッジ4が移動して紫外線照射部7がいずれの位置にある場合でも、発光素子72(紫外線照射部7)から照射されて入射した紫外線(所定の光)が正反射した反射光が記録ヘッド3に入射しない位置(非入射位置)となっている。
次に、上記のように構成されたプリンタ1の動作を説明する。
記録用紙Rに記録を行う場合、まず図5に示すように、プラテン13上に記録用紙Rを配置し、キャリッジ4を移動させながら記録ヘッド3からインクを噴射して記録用紙R上にインクを配置する。
インクの噴射時には紫外線照射部7の発光素子72に外部から電気信号を供給し、光射出面から紫外線(所定の光)UVが射出された状態としておく。発光素子72上に設けられた第1保護層74及び第2保護層75を構成する材料は紫外線を透過するシリコーンであるため、射出された紫外線UVは第1保護層74及び第2保護層75を倒壊して記録用紙R上に到達する。
紫外線UVを射出しながらキャリッジ4を移動させることにより、図6に示すように、記録用紙Rに配置されたインクに紫外線が照射される。インクに紫外線が照射されることによって当該インクは固化(硬化)し、記録用紙R上に定着する。このようにして記録用紙Rへの記録が行われる。
ここで、記録用紙Rが透明な場合、紫外線UVは、記録用紙Rを透過してプラテン13の乱反射層13cに入射すると、乱反射して散乱(拡散)する。散乱した紫外線UVの反射光は、記録用紙Rに再入射してその一部は記録用紙R上のインクを照射する。また、散乱した紫外線UVの反射光の一部は記録ヘッド3に到達するが、乱反射層13cで散乱することで大幅に強度が低下しているため、ノズル開口47から露出するインクの硬化は抑えられる。
このように、本実施形態のプリンタ1では、透明の記録用紙Rを用いた場合でも、プラテン13に入射した紫外線UVを乱反射層13cで反射(乱反射)させて、記録用紙R上のインクの硬化に寄与させるため、紫外線UVの照射に係る効率低下を抑制して、消費電力の低減に寄与できる。また、本実施形態では、紫外線UVの反射光が記録ヘッド3に入射した場合でも、この反射光は乱反射層13cで散乱して強度が大幅に低下したものであるため、記録ヘッド3内のインクの硬化を抑制することができ、記録ヘッド3からのインク吐出不良の発生を抑えることも可能である。
そして、本実施形態では、記録用紙Rを支持する支持部13aより小径で記録用紙Rから離間した小径部13bに乱反射層13cが設けられているため、表面に粗さを有する乱反射層13cが記録用紙Rにキズ等を生じさせることを防止できる。また、本実施形態では、乱反射層13cを有していない支持部13aについては、入射した紫外線UVの反射光が正反射しても記録ヘッド3に非入射となる位置に設けられているため、支持部13aからの反射光に起因して記録ヘッド3内のインクが硬化することを防止できる。
以上、添付図面を参照しながら本発明に係る好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。上述した例において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
例えば、上記実施形態では、シリアル方式のプリンタ1に本発明を適用したが、これに限定されるものではなく、例えばキャリッジに複数の流体噴射ヘッドを搭載し、その複数の流体噴射ヘッドの全吐出ノズルにより、記録媒体の噴射走査方向に直交する方向における記録対象幅をカバーする幅広の記録ラインが構成された、いわゆるラインプリンタにも同様に適用することも可能である。
ラインプリンタにおいては、記録ヘッド、紫外線照射装置、プラテンの相対位置関係が一定に保持されるため、プラテン13に入射した紫外線UVが正反射したときの反射光が記録ヘッド3に入射するか、または非入射となるかに応じて乱反射層の反射特性を異ならせてもよい。
具体的には、プラテン13において、入射した紫外線UVが正反射したときの反射光が記録ヘッド3に入射する位置については、記録ヘッド3内のインクの硬化を抑制するために、大きな面粗さ(面粗度)を有する第1乱反射層とし、入射した紫外線UVが正反射したときの反射光が記録ヘッド3に非入射となる位置については、記録用紙R上のインク硬化を促進するために、第1乱反射層よりも小さな面粗さ(面粗度)を有して反射率の大きい第2乱反射層を設ける構成としてもよい。
この構成を採ることにより、上述した記録ヘッド3内のインク硬化抑制及び紫外線UVの照射効率低下抑制及び消費電力の低減という効果を大きくすることができる。
また、上記実施形態では、インクを硬化させるエネルギー光として紫外線UVを用いる構成を例示したが、これに限定されるものではなく、噴射に用いる流体の硬化特性に応じて、レーザ光を用いる等、適宜変更可能である。
なお、上述した実施形態においては、流体噴射装置がインクジェットプリンターである場合を例にして説明したが、インクジェットプリンターに限られず、複写機及びファクシミリ等の装置であってもよい。
また、上述の実施形態においては、流体噴射装置が、インク等の液体を流体として噴射する流体噴射装置である場合を例にして説明したが、本発明の流体噴射装置は、インク以外の他の流体を噴射したり吐出したりする流体噴射装置に適用することができる。流体噴射装置が噴射可能な液体としては、機能材料の粒子が分散又は溶解されている液状体、ジェル状の流状体が含まれる。
また、上述した実施形態において、流体噴射装置から噴射される液体としては、インクのみならず、特定の用途に対応する液体を適用可能である。流体噴射装置に、その特定の用途に対応する液体を噴射可能な噴射ヘッドを設け、その噴射ヘッドから特定の用途に対応する液体を噴射して、その液体を所定の物体に付着させることによって、所定のデバイスを製造可能である。例えば、本発明の流体噴射装置は、液晶ディスプレイ、EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ、及び面発光ディスプレイ(FED)の製造等に用いられる電極材、色材等の材料を所定の分散媒(溶媒)に分散(溶解)した液体(液状体)を噴射する流体噴射装置に適用可能である。
また、流体噴射装置としては、バイオチップ製造に用いられる生体有機物を噴射する流体噴射装置、精密ピペットとして用いられ試料となる液体を噴射する液体噴射装置であってもよい。
さらに、時計やカメラ等の精密機械にピンポイントで潤滑油を噴射する流体噴射装置、光通信素子等に用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成するために紫外線硬化樹脂等の透明樹脂液を基板上に噴射する流体噴射装置、基板などをエッチングするために酸又はアルカリ等のエッチング液を噴射する流体噴射装置、ジェルを噴射する流体噴射装置であってもよい。そして、これらのうちいずれか一種の流体噴射装置に本発明を適用することができる。
1…プリンタ(流体噴射装置)、 3…記録ヘッド(噴射ヘッド)、 7…紫外線照射部(照射装置)、 13…プラテン、 13a…支持部、 13b…小径部、 13c…乱反射層、 L…インク(流体)、 R…記録用紙(記録媒体)、 UV…紫外線(所定の光)

Claims (4)

  1. 記録媒体を支持するプラテンと、
    所定の光の照射を受けて硬化する材料を含む流体を前記記録媒体に向けて噴射する噴射ヘッドと、
    前記記録媒体に向けて前記所定の光を照射する照射装置とを備え、
    前記プラテンは、入射した前記所定の光を乱反射させる乱反射層を有することを特徴とする流体噴射装置。
  2. 請求項1記載の流体噴射装置において、
    前記乱反射層は、入射した前記所定の光が正反射したときの反射光が前記噴射ヘッドに入射する位置に設けられ所定の表面粗さを有する第1乱反射層と、
    入射した前記所定の光が正反射したときの反射光が前記噴射ヘッドに非入射となる位置に設けられ前記第1乱反射層よりも小さな表面粗さを有する第2乱反射層とを有することを特徴とする流体噴射装置。
  3. 請求項1または2記載の流体噴射装置において、
    前記プラテンは、前記記録媒体に当接して支持する支持部と、該支持部よりも小径で前記記録媒体から離間する小径部とを有し、
    前記乱反射層は、前記小径部に設けられることを特徴とする流体噴射装置。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載の流体噴射装置において、
    前記支持部は、入射した前記所定の光が正反射したときの反射光が前記噴射ヘッドに非入射となる位置に設けられることを特徴とする流体噴射装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015085535A (ja) * 2013-10-28 2015-05-07 京セラ株式会社 サーマルヘッドおよびこれを備えるサーマルプリンタ

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