JP2011160499A - 給電装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】電力の伝送効率を向上し得る給電装置を提案する。
【解決手段】給電面内に、相似形サイズが異なる正2n角形として所定の配列パターンで割り当てられる複数の電極と、相似形サイズが異なる正2n角形の電極に対応付けられる複数の共振部と、相似形サイズが異なる電極ごとに固有の周波数となる複数の交番信号を生成し、これら交番電圧を、当該電極に対して、単位期間ごとに所定の順序で対応する共振部を介して繰り返し出力する交番信号発信部とを有する。
【選択図】図5

Description

本発明は、非接触で電力を伝送する技術分野において好適なものである。
従来、電力の伝送対象である装置(給電装置)と、該電力の授与対象である装置(受電装置)との間で電場又は磁場を共鳴させることによって、非接触で電力を伝送するといった共鳴方式の電力伝送技術が開示されている(非特許文献1参照)。
Marin Soljacic,Aristeidis Karalis,John Joannopoulos,AndreKurs,Robert Moffatt,Peter Fisher,「電力を無線伝送する技術を開発実験で60Wの電球を点灯」,日経エレクトロニクス 12-32007,pp.117-128.
共鳴式の電力伝送技術では、給電装置が、ファラデーによる電磁誘導方式の電力伝送技術に比べて大容量の電力をより遠距離の受電装置に伝送可能とされる。
しかしながら、給電装置が受電装置に伝送可能とすべき距離が長くなるほど、給電装置と受電装置とにおける電場又は磁場内に、当該場と同じ周波数で位相が異なる他の電場又は磁場が存在する確率が高くなる。この他の電場又は磁場が存在した場合には、給電装置と受電装置とにおける共鳴作用が阻害され、電力の伝送効率が低減する問題が生じる。
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、電力の伝送効率を向上し得る給電装置を提案しようとするものである。
かかる課題を解決するため本発明は、給電装置であって、給電面内に、相似形サイズが異なる正2n角形として所定の配列パターンで割り当てられる複数の電極と、相似形サイズが異なる正2n角形の電極に対応付けられる複数の共振部と、相似形サイズが異なる電極ごとに固有の周波数となる複数の交番信号を生成し、これら交番電圧を、当該電極に対して、単位期間ごとに所定の順序で対応する共振部を介して繰り返し出力する交番信号発信部とを有する。
本発明では、異なる周波数でなる複数の準静電界を時分割に共鳴させて電力を伝送することが可能となり、当該準静電界と同じ周波数で位相が異なる他の電界と共存する確率を低減できる。
また、共鳴すべき準静電界と同じ周波数で位相が異なる他の電界が非存在となる場合、単一の周波数で共鳴させる場合に比べて、単位時間当たりの伝送効率を向上させることができる。
距離に応じた各電界の相対的な強度変化(1[MHz])を示すグラフである。 距離に応じた各電界の相対的な強度変化(10[MHz])を示すグラフである。 電力伝送システムの構成を概略的に示す図である。 フラクタル(シェルピンスキーのカーペット)に従った電極の配置パターンを概略的に示す図である。 図4に例示する配置パターンを適用した場合の給電装置の構成を概略的に示す図である。 図4に例示する配置パターンを適用した場合の受電装置の構成を概略的に示す図である。 電界制御手段の構成を概略的に示す図である。 電極位置と当該電極に与えられる電荷との関係を概略的に示す図である。 シミュレーションに基づく電界・電位分布(1)を示す図である。 シミュレーションに基づく電界・電位分布(2)を示す図である。 位置あわせ手段が加わった場合の給電装置の構成を概略的に示す図である。 フラクタル(カントールの塵)に従った電極の配置パターンを概略的に示す図である。
(1)電界について
本発明は、給電装置と受電装置との間で準静電界を共鳴させることによって、非接触で電力を伝送する。本発明を実施するための形態を説明する前に、まず、電界について各種観点から説明する。
[1−1.電界の分類]
電界発生源となる微小ダイポールからの距離をrとし、その距離rを隔てた位置をPとした場合、当該位置Pでの電界強度Eは、マックスウェル方程式より、次式
Figure 2011160499
のように曲座標(r,θ,δ)として表すことができる。ちなみに、(1)式における「Q」は、電荷(単位はクーロン)であり、「l」は、電荷間の距離(但し、微小ダイポールの定義より、「l」は「r」に比して小さい)であり、「π」は、円周率、「ε」は、微小ダイポールを含む空間の誘電率、「j」は、虚数単位、「k」は、波数である。
かかる(1)式を展開すると、次式
Figure 2011160499
となる。この(2)式からも分かるように、電界E及びEΘは、電界発生源からの距離に線形に反比例する放射電界(EΘの第3項)と、電界発生源からの距離の2乗に反比例する誘導電磁界(E、EΘの第2項)と、電界発生源からの距離の3乗に反比例する準静電界(E、EΘの第1項)との合成電界として発生する。
このように電界は、距離との関係では、放射電界、誘導電磁界及び準静電界に分類することができる。
[1−2.電界の分解能]
ここで、電界発生源からの距離によって電界強度が変化する割合を、放射電界、誘導電磁界、準静電界で比較する。(2)式における電界EΘのうち、放射電界に関する第3項を距離rで微分すると、次式
Figure 2011160499
のように表すことができる。また(2)式における電界EΘのうち、誘導電磁界に関する第2項を距離rで微分すると、次式
Figure 2011160499
のように表すことができる。さらに(2)式における電界EΘのうち、準静電界に関する第1項を距離rで微分すると、次式
Figure 2011160499
のように表すことができる。なお、(3)乃至(5)式の「T」は、単純化するために(2)式の一部分を次式
Figure 2011160499
のように置き換えている。
これら(3)乃至(5)式からも明らかなように、距離によって電界強度が変化する割合は準静電界に関する成分が最も大きい。つまり、準静電界は距離に対して高い分解能があるといえる。
[1−3.電界強度と周波数との関係]
ここで、これら放射電界、誘導電磁界及び準静電界それぞれの相対的な強度と、距離との関係を図1に示す。図1は、1[MHz]における各電界それぞれの相対的な強度と距離との関係を指数で示すものである。
この図1からも明らかなように、発生源から発生される放射電界、誘導電磁界及び準静電界それぞれの相対的な強度が等しくなる距離(以下、これを強度境界距離と呼ぶ)が存在する。この強度境界距離よりも遠方の空間では放射電界が優位(誘導電磁界や準静電界の強度よりも大きい状態)となる。これに対して強度境界距離よりも近方の空間では準静電界が優位(放射電界や誘導電磁界の強度よりも大きい状態)となる。
この強度境界距離は、(2)式における電界EΘの各項(EΘ1、EΘ2、EΘ3)に対応する電界の各成分、すなわち次式
Figure 2011160499
が一致する(EΘ1=EΘ2=EΘ3)ということであるから、次式
Figure 2011160499
を充足する場合、つまり、次式
Figure 2011160499
として表すことができる。
この(9)式における波数kは、光速をc(c=3 ×10[m/s] )とし、周波数をf[Hz]とすると次式
Figure 2011160499
として表すことができる。したがって強度境界距離は(9)式と(10)式を整理し、次式
Figure 2011160499
となる。
この(11)式からも分かるように、放射電界及び誘導電磁界に比して強度の大きい状態にある準静電界の空間(以下、これを準静電界優位空間と呼ぶ)を広くする場合には周波数が密接に関係している。
具体的には、低い周波数であるほど、準静電界優位空間が大きくなる(即ち、図1に示した強度境界距離は、周波数が低いほど長くなる(右に移ることになる))。これに対して高い周波数であるほど、準静電界優位空間が狭くなる(即ち、図1に示した強度境界距離は、周波数が高いほど短くなる(左に移ることになる))。
例えば10[MHz]を選定した場合、上述の(11)式により、0.675[m]よりも近方では準静電界が優位な空間となる。かかる10[MHz]を選定した場合に放射電界、誘導電磁界及び準静電界それぞれの相対的な強度と、距離との関係をグラフ化すると図2に示す結果となる。
この図2からも明らかなように、電界発生源から0.01[m]地点の準静電界の強度は、誘導電磁界に比しておよそ18.2[dB]大きくなる。従ってこの場合の準静電界は、誘導電磁界及び放射電界の影響がないものとみなすことができる。
つまり、放射電界や誘導電磁界には磁界が発生するため、該放射電界や誘導電磁界では電流が分布するが、この分布に起因する副次的な電界との干渉の程度が小さいということである。
このように、低い周波数帯を選定するほど、電界発生源からより広い空間において、誘導電磁界及び放射電界に比して準静電界が優位(支配的)になるという関係がある。
(2)本発明を実施するための形態
[2−1.電力伝送システムの基本構成]
図3において電力伝送システムの基本構成を示す。この電力伝送システム1は、給電装置2と、携帯ディジタルオーディオプレーヤー、携帯電話機又は携帯ゲーム機等の携帯型電子機器に搭載される受電装置3とによって構成される。
給電装置2は、交流信号発信部11、共振部12及び複数の電極13を含む構成とされる。交流信号発信部11は、伝送すべき電力源となる交流信号を生成する。この交流信号の周波数は、給電対象とすべき範囲として許容し得る電極13からの距離における準静電界の強度が放射電界及び誘導電磁界よりも優位となる周波数とされる。
すなわち(11)式に基づく「r<c/2πf」を充足する周波数のうち、ハムノイズの周波数帯域(50〜60[Hz]程度)等のノイズフロアとの差が明確となる周波数が、空気の比誘電率などを考慮して選定される。具体的には例えば10[MHz]が選定される。この選定では、上述したように、電極13から0.675[m]までの範囲において準静電界が優位な空間が形成される。
共振部12は、コイル等の誘導素子と、コンデンサ等の容量素子を含み、これらを直列に接続した直列共振回路を構成する。共振部12は、交流信号発信部11で生成される交流信号を中継し、電極13に印加する。
電極13では、交流信号が印加された場合、その交流信号の周波数に応じて振動し、該電極13から所定範囲において準静電界優位空間が形成される。
一方、受電装置3は、複数の電極21、共振部22、整流部23及び蓄電部24を含む構成とされる。給電装置2において形成される準静電界優位空間に受電装置3があり、当該準静電界の振動周波数が共振部12の共振周波数である場合、共振部22には共振現象が誘起される。これにより電極21には、共振周波数と同じ周波数の交流信号が生成される。
整流部23は、共振部22の共振現象により電極21に誘起される交流信号を直流信号に変換し、該直流信号を蓄電部24に与える。蓄電部24は、直流電流を電気エネルギーとして蓄える。
[2−2.時分割多共鳴伝送]
この実施の形態の場合、電力伝送システム1は、異なる周波数でなる複数の準静電界を時分割に共鳴させて電力を伝送するようになっている。
具体的には、図3における複数の電極13,21は、幾何学的なフラクタルにしたがった配置パターンとされる。フラクタルとは、一般には内部に自己全体の縮小形(相似形)を複数持っている図形をいう。
この実施の形態では、例えば図4に示すように、シェルピンスキーのカーペットにしたがった配置パターンが適用される。シェルピンスキーのカーペットは、正方形を9等分する線分によって分割される9つの正方形のうち、真ん中の正方形以外の正方形に対してさらに9等分する線分によって分割する。この分割操作を回帰的に繰り返したものである。ちなみに図4の例では黒い正方形部分が電極であり、分割操作数は4回である。
また、相似形サイズが異なる電極ごとに固有の周波数が割り当てられる。具体的には、相似形サイズが最大となる電極に割り当てられる周波数を基準として、該相似形サイズが小さくなるほど小さい周波数が割り当てられる。
すなわち図4に例示するフラクタルを適用した給電装置2は、図3との対応部分に同一符号を付した図5に示す構成となる。交流信号発信部11は、互いに周波数の異なる複数の交番信号を生成し、これらを対応する共振部12A〜12Cに対して、単位期間ごとに所定の順序で繰り返し出力する。
これら交番信号は、対応する共振部12A,12B,12Cを介して電極13A,13B,13Cに印加される。この結果、各ペアの電極13A,13B,13Cから所定範囲において準静電界優位空間が形成される。
電極13Cに印加される交番信号は、電極13A,13Bに印加される交番信号の周波数に比べて低いため、電極13Cから形成される準静電界優位空間は、電極13A,13Bから形成される準静電界優位空間の範囲よりも狭くなる。
しかしながら、図4に例示するフラクタル構造では、最小となる相似形サイズの電極13Cは、最大となる相似形サイズの電極13A,2番目となる相似形サイズの電極13Bに比べて数も多く、該電極13A,13Bを基準として内側にも外側にも介在する。
したがって、各ペアの電極13A,13B,13Cに対する選択条件を工夫すれば、電極13Cから形成される準静電界優位空間は、電極13A,13Bから形成される準静電界優位空間の範囲と同程度の範囲をカバーすることが可能となる。
なお、具体的な選択条件として、例えば、電極13Cに印加すべきペア数を電極13A,13Bよりも多くする、あるいは、電極13Cに印加すべきペアの距離を電極13A,13Bよりも大きくする等の条件がある。
ちなみに、図4に例示するフラクタル構造を適用した受電装置3は、図3との対応部分に同一符号を付した図6に示す構成となる。
このように電力伝送システム1は、異なる周波数でなる複数の準静電界を時分割に共鳴させて電力を伝送することで、当該準静電界と同じ周波数で位相が異なる他の電界と共存する確率を低減できる。
また、共鳴すべき準静電界と同じ周波数で位相が異なる他の電界が非存在となる場合、単一の周波数で共鳴させる場合に比べて、単位時間当たりの伝送効率を向上させることができる。
[2−3.配置パターンの空間的な位置あわせ手法]
ところで、給電装置2における電極13の配置パターンと、受電装置3における電極21の配置パターンとの位置が空間上において厳密に一致する状態とならなくてもよい。しかしながら、給電側と受電側の配置パターンの空間上の位置ずれが大きくなるほど、伝送損失が大きくなる。
そこで、この実施の形態の場合、受電装置3には、電極21の配置パターンの基準位置を、準静電界の空間的な起伏パターンとして伝達する電界制御手段が搭載され、給電装置2には、該起伏パターンに基づいて、電極13の配置パターンを電極21の配置パターンに位置合わせする位置あわせ手段が搭載されている。
電界制御手段は、図7に示すように、正方形の各頂点又は各辺の中点となる関係にある電極のうち、対向される一方のペア電極に接続される正弦波発信源31と、他方のペア電極に接続される逆波発信源32とでなる。
正方形の各頂点又は各辺の中点となる関係にある電極は、図4に例示する配置パターンでは、例えば、最大となる相似形サイズの電極のすべてを包む最小の正方形(図4において破線で示す部分)のうち、該正方形の頂点又は辺に接する電極とされる。
正弦波発信源31は正弦波信号を発信し、逆波発信源32は該正弦波信号と同じ周波数及び振幅で位相が180°異なる信号(以下、これを逆波信号とも呼ぶ)を発信する。
正弦波の周波数は、(11)式に基づく「r<c/2πf」を充足する周波数とされ、交流信号発信源11が発信する交流信号の周波数と同じであっても異なっていてもよい。正弦波発信源31は、交流信号発信源11と共用するようにしてもよい。
正方形の一方のペア電極に正弦波信号が印加され、他方のペア電極に逆波信号が印加された場合、図8に示すように、隣り合う電極での極性が反転する電荷が与えられることとなる。
逆極性の電荷により生じる電界は相互に打ち消しあうため、当該電界の強度はZ軸(破線で示す)では時間経過にかかわらず0[V/m]となる。以下、電界が打ち消しあってその強度が所定値未満となる領域を特異領域と呼ぶこととする。
ここで、図8に示す点電荷により生じる電界を重ねあわせたx−y平面での電界を計算してマッピングしたものを図9及び図10に示す。
図9(A)は電界E[V/m]を対数尺度で示し、図9(B)は電界E[V/m]を線形尺度(リニアスケール)で示している。図9(C)は、図9(A)及び図9(B)の電界分布に対応する電位分布である。また図10(A),(B),(C)は、それぞれ、図9(A),(B),(C)における特異領域を拡大したものである。なお、図9及び図10では、電荷Qは1[C]とし、点電荷間の距離は0.01[m]とした。
図9及び図10に示されるとおり、x−y平面に存在する電極の重心位置及びその近傍は特異領域となっていることが分かる。
また図9及び図10からも分かるように、各電極での電界強度は急峻に減衰する。具体的には2の累乗数(電極個数)+1で減衰する。つまり、各電極から生じる電界の範囲はごく近傍に限局した状態である。
このことは、最大となる相似形サイズの電極のすべてを包む最小の正方形(図4において破線で示す部分)の重心(つまり配置パターンの重心)が、準静電界の空間的な起伏状態(特異領域)に一致することを意味する。
このように電界制御手段は、配置パターンの重心位置を、準静電界の空間的な起伏状態(特異領域)に一致させることで、該配置パターンの重心位置を空間的に伝達することが可能となる。
これに加えて、各電極自体の外部との結合範囲がごく近傍に限局されるため、給電装置2又はこの給電装置内での他の回路との干渉が大幅に低減され、この結果、エネルギー効率が高く省電力化となる。
一方、位置あわせ手段は、図5との対応部分に同一符号を付した図11に示すように、基準位置検出部41と、出力経路切替部42とでなる。
基準位置検出部41は、給電面SFに対して格子状に配される微小電極で受信される準静電界のレベルを所定周期で検出する。給電面SFに配される各微小電極のサイズは同じサイズとされ、受電装置3における電極21の配置パターン(図4)のうち、最小となる相似形サイズ以下のサイズとされる。
ここで、給電面SFに対して、図4に示すシェルピンスキーのカーペットにしたがった配置パターンの電極21が対向された場合、該給電面SFには、Z軸上における所定位置の断面の形状が、特異領域に含まれる微小電極と、該特異領域外の微小電極とで受信されるレベルに反映される。
基準位置検出部41は、特異領域に含まれる微小電極と、該特異領域外の微小電極とのレベルに基づいて、電極21の配置パターンの重心位置を検出し、該重心位置を示す位置データを出力経路切替部42に送出する。
出力経路切替部42は、基準位置検出部41から与えられる位置データと、図4に示すシェルピンスキーのカーペットに関するデータとに基づいて、受電装置3における電極21と同じ配置パターンとなるよう、給電面SFの微小電極に対して各共振部12A〜12Cの出力を切り替える。
この結果、給電面SFに格子状に配される複数の微小電極のうち、最大となる相似形サイズの電極21Aに対向する部分の微小電極が、当該相似形サイズの電極13Aとして割り当てられる。同様に、給電面SFに格子状に配される複数の微小電極のうち、2番目の相似形サイズの電極21Bに対向する部分の微小電極が電極13Bとして割り当てられ、最小の相似形サイズの電極21Cに対向する部分の微小電極が電極13Cとして割り当てられる。
このように位置あわせ手段は、電界制御手段によって形成される準静電界の空間的な起伏パターンに基づいて、給電面SFに格子状に配される複数の微小電極を、受電装置3における電極21と同じ配置パターンに割り当てることができる。
(3)他の実施の形態
上述の実施の形態では、相似形サイズが異なる正方形の電極13A〜11Cとして割り当てられる配置パターンとして、シェルピンスキーのカーペットにしたがった配置パターンが適用された。しかしながら配置パターンはこの実施の形態に限定されるものではない。例えば、図12に示すように、カントールの塵にしたがった配置パターンが適用されてもよい。要は、電極13A〜11Cが、給電面SF内に、相似形サイズが異なる正方形として所定の配列パターンで割り当てられればよい。
なお、相似形サイズが異なる形は正方形に限定されるものではない。例えば、正六角形や、正八角形などでもよい。要は、複数の電極21の形が正2n角形であれば、上述の実施の形態と同様の結果を得ることができる。
本発明は、例えば農業、林業、漁業、鉱業、建設業、製造業、電気業、情報通信業、運輸業又は医薬業において利用可能性があり、もちろんこれら以外のあらゆる産業において幅広く利用可能性がある。
1……電力伝送システム、2……給電装置、3……受電装置、11……交番信号発信部、12,22……共振部、13,21……電極、23……整合部、24……蓄電部、31……正弦波発信源、32……逆波発信源、41……基準位置検出部、42……出力経路切替部。

Claims (2)

  1. 給電面内に、相似形サイズが異なる正2n角形として所定の配列パターンで割り当てられる複数の電極と、
    相似形サイズが異なる正2n角形の電極に対応付けられる複数の共振部と、
    相似形サイズが異なる電極ごとに固有の周波数となる複数の交番信号を生成し、これら交番電圧を、当該電極に対して、単位期間ごとに所定の順序で対応する共振部を介して繰り返し出力する交番信号発信部と
    を有する給電装置。
  2. 受電装置における電極の配置パターンのうち、相似形サイズが最小となる電極以下のサイズでなり、上記給電面に対して格子状に同じサイズで配される複数の微小電極と、
    上記微小電極から受信される準静電界のレベルに基づいて、上記受電装置における電極の配置パターンの基準位置を検出する位置検出部と、
    上記位置検出部での検出結果に基づいて、上記給電面に対向される受電装置における電極の配置パターンと同じ配置パターンが割り当てられるよう、上記交番信号発信部の出力を切り替える出力切替部と
    を有する請求項1に記載の給電装置。
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