JP2011158837A - 画像形成装置および画像形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】濃度補正をより適正に行うことが可能な画像形成装置を提供すること。
【解決手段】ベルト51上に複数のラダーパッチとベタパッチの組111〜113を形成する。同じ組内のラダーパッチとベタパッチの濃度が同じで組毎に濃度が異なる。形成された各パッチを光学センサ55で検出する。各ベタパッチの検出値からそのパッチの単位面積当たりのトナー付着量を算出する。算出された各ベタパッチのトナー付着量を同じ濃度のラダーパッチのトナー付着量とみなす。各ラダーパッチの検出値と前記みなされたトナー付着量の関係式を求める。関係式から最大トナー付着量に相当する濃度でラダーパッチが形成されたときに検出されるであろう検出値を求める。各ラダーパッチの検出値とそのラダーパッチ形成時の現像バイアス電圧値の関係式を求める。この関係式から目標ラダー検出値に対応する現像バイアス電圧の値を目標の現像バイアス電圧値として求める。
【選択図】図4

Description

本発明は、複写機などの画像形成装置および画像形成方法に関し、特に形成画像の濃度を制御する技術の改良に関する。
例えば、タンデム型のカラー画像形成装置では、中間転写ベルトに沿って感光体ドラムや転写器を中核とする各色用の作像ユニットを配列し、各作像ユニットにおいて、帯電された感光体ドラムが光ビームにより露光走査されて潜像が形成され、その潜像がトナーにより現像されてトナー像が形成された後に、これらが中間転写ベルト上に多重転写され、多重転写後の各色トナー像が記録シート上に一括転写される構成になっている。
このような構成の画像形成装置は、感光体ドラムやトナーの経時劣化などに起因して、ある時期では、形成しようとする画像の濃度と実際に形成された画像の濃度が一致していても、その後の時期では、両者の画像に濃度差が生じていることがある。
このため従来から、中間転写ベルトなどの像担持体上にトナーパッチを実際に形成して、形成されたトナーパッチに向けて光を照射し、その反射光の光量を光学センサで検出し、その検出結果に応じてトナー画像の濃度制御のための条件、例えば現像バイアス電圧や帯電バイアスなどの制御値を、その時点での画像濃度に応じた最適値に更新する、いわゆる画像安定化制御が行われている。
更新された制御値は、次回の画像形成の際に現像バイアスや帯電バイアスなどの出力制御に用いられる。
トナーパッチを光学的に検出する方法は、構成を簡易化できるが、トナーパッチとしてベタ画像のパッチ(ベタパッチ)を用いると、特に高濃度の検出精度が低くなることが生じ易い。これは、光学センサの検出感度が一般的に高濃度画像になるに連れて悪くなるからである。このことを、図5を用いて説明する。
図5は、単位面積当たりのトナー付着量(g/m)(濃度に相当:以下、「トナー付着量」と略す。)と、光学センサによるベタパッチのセンサ検出値(出力電圧:V)の関係を示すグラフであり、高濃度になるに連れて出力電圧が低下する光学センサを用いた例のものを示している。
同図に示すように、トナー付着量が1〜3(g/m)程度の低濃度、中濃度域の画像では、センサ検出値の範囲(幅)を0.5〜1.5〔V〕とある程度広くとれるが、4(g/m)を超える高濃度域の画像では、0.2〜0.3〔V〕幅と極端に狭くなる。
センサ検出値の範囲が狭くなると、トナーパッチのトナー付着量が4(g/m)でも5(g/m)でも、検出値には差がほとんど現れなくなり、検出値に少し変動が生じたり、検出値にノイズが乗ったりすると、実際のトナーパッチのトナー付着量に対して大きくずれた結果が得られることになってしまう。
このような検出精度の低下を防止するために、近年では像担持体上の一定領域内において直線等の所定の形状に形成されたトナー像を複数個、隣り合うもの同士を相互に間隔を空けて形成してなるパッチ(以下、「ラダーパッチ」という。)が用いられている。
ラダーパッチの代表的なものには、複数本の直線部を平行にしつつその直交する方向に間隔を空けて並べたものがある。隣り合う直線部間が像担持体の地肌部分になり、この地肌部分で照射光がある程度反射されるので、パッチ形成領域の全域をベタにするベタパッチに比べてトナーパッチの形成領域からの反射光量が多くなる。
これにより、センサ検出値の範囲を例えば1〜4〔V〕程度と大きくとることが可能になり、センサ検出感度を大きく向上させることができる。
特許第3250549号 特許第4241759号
しかしながら、ラダーパッチを用いる方法でも濃度検出を適切に行えない場合がある。
すなわち、ラダーパッチは、複数本の直線部のピッチ間隔については所定の間隔になるように露光走査のタイミングが予め設定されているので経時的に変化することはほとんどないが、1本の直線部の幅(線幅)については経時的に変化が生じる場合がある。
線幅の変化は、感光体ドラムや中間転写ベルトなどの部材や現像剤などの劣化の程度に応じて生じる。具体的には、中間転写ベルトが経時劣化などによりベルト抵抗値が変化することにより、ラダーパッチの直線部が感光体ドラムから中間転写ベルトに転写される際に、電界の広がり方が変わることでトナーが飛び散り易くなり、転写後の直線部が感光体ドラム上での幅よりも広がってしまうことなどが挙げられる。
このように線幅が変化すると、ピッチ間隔は変わらないことから、一定領域内において複数本の直線部を構成するトナー像が占める面積と像担持体の地肌部分が占める面積との比率が変化して、その比率の変化の大きさに応じて反射光の光量が変わることになる。
仮に、ある時期に形成されたラダーパッチと、その後に形成されたトナーパッチとが同じ濃度であっても、線幅が変わっていれば面積の比率の変化分だけ反射光の光量が変わってしまい、結果的に検出濃度が異なることになって検出精度が低下することになる。
また、経時的な変化だけでなく、例えば装置の個体差により光源(レーザダイオードなど)から感光体ドラムを露光するために出射される光ビームの径が装置毎にばらついている場合がある。ビーム径の装置毎のばらつきは、微小幅の範囲内ではあるが、このようなばらつきがあると、ラダーパッチの線幅も装置毎にばらついていることになる。
従って、全ての装置について線幅のばらつきを考慮せずに同じ方法を用いて画像安定化制御を行うと、ある装置では適正な濃度検出を行えても、別の装置では例えば線幅が広くなっているために濃度が全体的に濃い目に検出されるなど適正な濃度検出を行えず、適正な濃度補正を行えない装置が含まれるといったことが生じるおそれがある。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであって、画像濃度の補正をより適正に行うことが可能な画像形成装置および画像形成方法を提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、本発明に係る画像形成装置は、像担持体上にトナー像を形成し、前記像担持体上に形成されたトナー像を記録媒体上に転写する画像形成装置であって、前記像担持体上にトナーにより、相互に濃度が異なるN(複数)個のベタパッチと、N個のベタパッチと同じ濃度のN個のラダーパッチを含む相互に濃度が異なるM(整数:M≧N)個のラダーパッチを、濃度制御のための条件を濃度毎に、同じ濃度のパッチには同じ条件を用い、異なる濃度のパッチには異なる条件を用いて形成するパッチ形成手段と、前記像担持体上に形成または前記記録媒体上に転写されたN個のベタパッチとM個のラダーパッチの濃度を光学的に検出する検出手段と、N個のベタパッチの前記検出手段による検出値に基づき、N個のベタパッチのそれぞれについて単位面積当たりのトナー付着量を取得する取得手段と、取得されたN個のベタパッチのトナー付着量と、N個のベタパッチと同じ条件を用いて形成されたN個のラダーパッチの前記検出手段による検出値とから得られる、付着量と検出値との第1の関係から、目標のトナー付着量のラダーパッチが形成されたときに得られる前記検出手段の検出値を推定し、M個のラダーパッチのうち、少なくとも2以上のラダーパッチの前記検出値とパッチ形成時の条件とから得られる、検出値と条件との第2の関係から、前記推定した検出値に対する条件を求め、求めた条件を前記目標のトナー付着量のトナー像を形成するときの条件として用いる制御を行う制御手段と、を備えることを特徴とする。
また、前記MとNは、M>Nの関係を有し、前記M個のラダーパッチは、前記N個のベタパッチと同じ条件を用いて形成されたN個のラダーパッチと、前記N個のベタパッチのいずれとも異なる条件を用いて形成された(M−N)個のラダーパッチからなり、前記少なくとも2以上のラダーパッチは、前記N個のラダーパッチのうち少なくとも1つのラダーパッチと、前記(M−N)個のラダーパッチのうち少なくとも1つのラダーパッチとを含むことを特徴とする。
ここで、前記(M−N)個のラダーパッチは、前記N個のベタパッチのいずれよりも濃度が濃いことを特徴とする。
さらに、前記MとNは、(M−N)≧2の関係を有し、前記M個のラダーパッチは、前記N個のベタパッチと同じ条件を用いて形成されたN個のラダーパッチと、前記N個のベタパッチのいずれよりも濃度が濃くなる、異なる条件を用いて形成されたQ(複数)個のラダーパッチとを含み、前記少なくとも2以上のラダーパッチは、前記Q個のラダーパッチのうち、2以上のラダーパッチであることを特徴とする。
ここで、前記M個のラダーパッチは、前記N個のラダーパッチと前記Q個のラダーパッチとからなることを特徴とする。
また、前記取得手段は、予め求められている、前記ベタパッチの検出値と、当該ベタパッチの単位面積当たりのトナー付着量との対応関係を示す情報から、N個のベタパッチのそれぞれについて、その検出値に対応する単位面積当たりのトナー付着量を取得することを特徴とする。
さらに、前記制御手段は、前記取得されたN個のベタパッチそれぞれのトナー付着量に対する、当該ベタパッチと同じ条件を用いて形成されたN個のラダーパッチの前記検出値を示すN個の点を、直線近似または予め決められた多項式に基づき曲線近似して得られる式を前記第1の関係を示す式として算出する算出手段を備えることを特徴とする。
本発明に係る画像形成装置は、像担持体上にトナー像を形成し、前記像担持体上に形成されたトナー像を記録媒体上に転写する画像形成装置であって、前記像担持体上にトナーにより、一のベタパッチと、当該一のベタパッチと同じ濃度の一のラダーパッチを含む相互に濃度が異なる複数のラダーパッチを、濃度制御のための条件を濃度毎に、同じ濃度のパッチには同じ条件を用い、異なる濃度のパッチには異なる条件を用いて形成するパッチ形成手段と、前記像担持体上に形成または前記記録媒体上に転写された一のベタパッチと複数のラダーパッチの濃度を光学的に検出する検出手段と、一のベタパッチの前記検出手段による検出値に基づき、当該一のベタパッチにおける単位面積当たりのトナー付着量を取得する第1の取得手段と、予め求められている、ラダーパッチの検出値と単位面積当たりのトナー付着量との基準となる関係を取得する第2の取得手段と、前記第2の取得手段により取得された関係に基づき、前記第1の取得手段により取得された前記一のベタパッチにおける単位面積当たりのトナー付着量に対するラダーパッチの検出値を取得する第3の取得手段と、前記一のベタパッチの形成に用いられる条件と同じ条件で形成された一のラダーパッチの前記検出手段による検出値と、前記第3の取得手段により取得された一のベタパッチのトナー付着量に対するラダーパッチの検出値とに基づいて、前記関係を補正し、補正した第1の関係から、目標のトナー付着量のラダーパッチが形成されたときに得られる前記検出手段の検出値を推定し、複数のラダーパッチのうち、少なくとも2以上のラダーパッチの前記検出値とパッチ形成時の条件とから得られる、検出値と条件との第2の関係から、前記推定した検出値に対する条件を求め、求めた条件を前記目標のトナー付着量のトナー像を形成するときの条件として用いる制御を行う制御手段と、を備えることを特徴とする。
また、前記濃度の異なる複数のラダーパッチは、前記一のベタパッチと同じ条件を用いて形成された一のラダーパッチと、前記一のベタパッチよりも濃度が濃くなる、前記条件とは異なる条件を用いて形成された1以上のラダーパッチとを含むことを特徴とする。
ここで、前記1以上とは、複数のことであり、前記少なくとも2以上のラダーパッチは、前記一のベタパッチよりも濃度が濃くなる条件を用いて形成された複数のラダーパッチのうち、2以上のラダーパッチであることを特徴とする。
また、前記第1の取得手段は、予め求められている、前記ベタパッチの検出値と、当該ベタパッチの単位面積当たりのトナー付着量との対応関係を示す情報から、前記一のベタパッチについて、その検出値に対応する単位面積当たりのトナー付着量を取得することを特徴とする。
ここで、前記対応関係を示す情報を記憶している記憶手段を備えることを特徴とする。
さらに、前記制御手段は、前記一のラダーパッチの前記検出手段による検出値と、前記関係から得られる前記取得された一のベタパッチのトナー付着量に対するラダーパッチの検出値とが同じ場合には、前記関係を補正することを禁止し、前記関係を前記第1の関係として用いることを特徴とする。
また、前記制御手段は、前記2以上のラダーパッチそれぞれの、前記検出値と前記形成時に用いられる条件とを対応つけて示される各点を、直線近似または予め決められた多項式に基づき曲線近似して得られる式を前記第2の関係を示す式として算出する手段を備えることを特徴とする。
さらに、前記複数のラダーパッチのそれぞれは、濃度の同じ複数本の線分が相互に間隔を空けてなるパッチであることを特徴とする。
また、前記線分は、直線であり、前記直線の幅は、1走査ラインの幅に相当し、隣り合う直線間の間隔が、n(複数)ライン分の幅に相当する大きさであることを特徴とする。
さらに、前記複数のラダーパッチのそれぞれは、濃度の同じ複数本の線分が格子状に交差してなるパッチ、または一定領域内に濃度の同じ複数個のドットが相互に間隔を空けてなるパッチであることを特徴とする。
また、前記像担持体上に作像された静電潜像をトナーで現像する現像部と、前記現像により前記像担持体上に形成されるトナー像の濃度を調整するための現像バイアス電圧を前記現像部に供給する現像バイアス供給部とを備え、前記濃度制御のための条件は、前記供給される現像バイアス電圧のことであり、前記パッチ形成に同じ条件を用いるとは、形成されるパッチ毎に前記現像バイアス電圧の値を同じ値にすることであり、前記パッチ形成に異なる条件を用いるとは、形成されるパッチ毎に前記供給される現像バイアス電圧の値を異なる値にすることであることを特徴とする。
さらに、前記検出手段は、前記像担持体に対向配置され、発光素子から前記像担持体上に形成された各パッチに向けて光を照射し、照射された光の、前記像担持体からの反射光または前記像担持体の透過光を受光素子で受光して電気信号に変換する光学センサであることを特徴とする。
また、読取対象の原稿に光を照射し、照射された光の、前記原稿からの反射光を受光素子で受光して電気信号に変換することにより、当該原稿画像を読み取る読取手段を備え、前記読取手段は、前記検出手段を兼用しており、前記記録媒体が読取対象の原稿である場合に、当該記録媒体上に転写された各パッチを読み取って、読み取りにより得られた電気信号を前記検出値として出力することを特徴とする。
本発明に係る画像形成方法は、像担持体上にトナー像を形成し、前記像担持体上に形成されたトナー像を記録媒体上に転写する画像形成装置において実行される画像形成方法であって、前記像担持体上にトナーにより、相互に濃度が異なるN(複数)個のベタパッチと、N個のベタパッチと同じ濃度のN個のラダーパッチを含む相互に濃度が異なるM(整数:M≧N)個のラダーパッチを、濃度制御のための条件を濃度毎に、同じ濃度のパッチには同じ条件を用い、異なる濃度のパッチには異なる条件を用いて形成する第1ステップと、前記像担持体上に形成または前記記録媒体上に転写されたN個のベタパッチとM個のラダーパッチの濃度を光学的に検出する第2ステップと、N個のベタパッチの前記検出手段による検出値に基づき、N個のベタパッチのそれぞれについて単位面積当たりのトナー付着量を取得する第3ステップと、取得されたN個のベタパッチのトナー付着量と、N個のベタパッチと同じ条件を用いて形成されたN個のラダーパッチの前記検出手段による検出値とから得られる、付着量と検出値との第1の関係から、目標のトナー付着量のラダーパッチが形成されたときに得られる前記検出手段の検出値を推定する第4ステップと、M個のラダーパッチのうち、少なくとも2以上のラダーパッチの前記検出値とパッチ形成時の条件とから得られる、検出値と条件との第2の関係から、前記推定した検出値に対する条件を求める第5ステップと、前記求めた条件を前記目標のトナー付着量のトナー像を形成するときの条件として用いる制御を行う第6ステップと、を含むステップを実行することを特徴とする。
本発明に係る画像形成方法は、像担持体上にトナー像を形成し、前記像担持体上に形成されたトナー像を記録媒体上に転写する画像形成装置において実行される画像形成方法であって、前記像担持体上にトナーにより、一のベタパッチと、当該一のベタパッチと同じ濃度の一のラダーパッチを含む相互に濃度が異なる複数のラダーパッチを、濃度制御のための条件を濃度毎に、同じ濃度のパッチには同じ条件を用い、異なる濃度のパッチには異なる条件を用いて形成する第1ステップと、前記像担持体上に形成または前記記録媒体上に転写された一のベタパッチと複数のラダーパッチの濃度を光学的に検出する第2ステップと、一のベタパッチの前記検出手段による検出値に基づき、当該一のベタパッチにおける単位面積当たりのトナー付着量を取得する第3ステップと、予め求められている、ラダーパッチの検出値と単位面積当たりのトナー付着量との基準となる関係を取得する第4ステップと、前記第4ステップで取得された関係に基づき、前記第3ステップで取得された前記一のベタパッチにおける単位面積当たりのトナー付着量に対するラダーパッチの検出値を取得する第5ステップと、前記一のベタパッチの形成に用いられる条件と同じ条件で形成された一のラダーパッチの前記検出手段による検出値と、前記第5ステップで取得された一のベタパッチのトナー付着量に対するラダーパッチの検出値とに基づいて、前記関係を補正し、補正した第1の関係から、目標のトナー付着量でラダーパッチが形成されたときに得られる前記検出手段の検出値を推定する第6ステップと、複数のラダーパッチのうち、少なくとも2以上のラダーパッチの前記検出値とパッチ形成時の条件とから得られる、検出値と条件との第2の関係から、前記推定した検出値に対する条件を求める第7ステップと、前記求めた条件を前記目標のトナー付着量のトナー像を形成するときの条件とする制御を行う第8ステップと、を含むステップを実行することを特徴とする。
このようにすれば、例えばラダーパッチが直線部からなるものである場合にその線幅が変わっても、ベタパッチが線幅変化の影響を受けないことから正確に単位面積当たりのトナー付着量を求めることができる。従って、求められたベタパッチの付着量をラダーパッチの単位面積当たりのトナー付着量として、これを用いて目標とするトナー濃度のラダーパッチを形成するのに要する制御値を求めれば、線幅変化に関らず、より精度良く目標とする濃度の画像を再現できるようになる。
実施の形態1における複写機の全体の構成を示す図である。 複写機に備えられる制御部の構成を示す図である。 制御部内の現像バイアス最適値算出部の構成を示すブロック図である。 トナー像からなるパッチ列の構成例を示す模式図である。 ベタパッチのセンサ検出値とベタパッチのトナー付着量との関係を示すテーブルの内容例を示す図である。 ラダーパッチのセンサ検出値とトナー付着量の関係の一例を示す図である。 ラダーパッチのセンサ検出値とラダーパッチ形成時における現像バイアス電圧値との関係の一例を示す図である。 線幅変化の前後におけるラダーパッチのセンサ検出値とトナー付着量の関係の例を示す図である。 ラダーパッチのセンサ検出値とラダーパッチ形成時における現像バイアス電圧値との関係の別の例を示す図である。 現像バイアス最適値算出処理の内容を示すフローチャートである。 実施の形態2におけるベタパッチのスキャナ検出値とベタパッチのトナー付着量との関係の一例を示す図である。 ラダーパッチのスキャナ検出値とトナー付着量との関係の一例を示す図である。 ラダーパッチのスキャナ検出値とラダーパッチ形成時における現像バイアス電圧値との関係の一例を示す図である。 ラダーパッチのセンサ検出値とラダーパッチ形成時における現像バイアス電圧値との関係の一例を示す図である。 実施の形態2に係る現像バイアス最適値算出処理の内容の一部を示すフローチャートである。 別の現像バイアス最適値算出処理の内容を示すフローチャートである。 実施の形態3に係る現像バイアス最適値算出処理の内容の一部を示すフローチャートである。 実施の形態3に係るパッチ列の構成例を示す模式図である。 実施の形態3に係るベタパッチのセンサ検出値とベタパッチのトナー付着量との関係の一例を示す図である。 実施の形態3に係るラダーパッチのセンサ検出値とトナー付着量との関係の一例を示す図である。
以下、本発明に係る画像形成装置の実施の形態を、タンデム型カラーデジタル複写機(以下、単に「複写機」という。)を例にして説明する。
<実施の形態1>
[複写機の全体構成]
図1は、複写機1の全体の構成を示す図である。
同図に示すように、複写機1は、スキャナ部2とプリンタ部3とから構成され、原稿画像を読み取ってその画像データに基づいて記録シートに画像を形成するコピージョブ、外部端末(不図示)からネットワークを介して送られて来た画像データに基づいて記録シートに画像を形成するプリントジョブ等を実行可能な、いわゆる多機能複合機(MFP:Multiple Function Peripheral)と呼ばれるものである。
スキャナ部2は、セットされた原稿の画像をCCDセンサなどで光学的に読み取って画像データを得る公知の装置である。
プリンタ部3は、電子写真方式等により画像を形成するものであり、ここでは作像部4と、中間転写部5と、給送部6と、定着部7および制御部8を備えている。
作像部4は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)およびブラック(K)の各再現色のそれぞれに対応する作像ユニット10Y、10M、10C、10Kと、光学ユニット20などを備える。
中間転写部5は、中間転写ベルト51、駆動ローラ52、従動ローラ53、テンションローラ54および中間転写ベルト51上の残留トナーなどを除去して中間転写ベルト51表面を清掃するクリーナ56を備える。中間転写ベルト51は、駆動ローラ52、従動ローラ53およびテンションローラ54に張架され、矢印B方向に周回駆動される。
作像ユニット10Y〜10Kは、中間転写ベルト51に対向してベルト走行方向上流側から下流側に沿って所定間隔で直列に配置されている。
作像ユニット10Yは、感光体ドラム11と、その周囲に配設された帯電部12と、現像部13と、中間転写ベルト51を挟んで感光体ドラム11と対向する一次転写ローラ14と、クリーナ15などを備えている。この構成は、他の作像ユニット10M〜10Kについて同様である。
光学ユニット20は、再現色用として4個のレーザダイオードLD1、2、3、4(図2)と、ポリゴンミラー22と、複数の走査レンズ(不図示)や反射ミラーなどを備える。各レーザダイオードから出射される4本のレーザビームLは、ポリゴンミラー22で偏向走査された後、走査レンズや反射ミラーなどを介して、対応する作像ユニットの感光体ドラム11の表面を主走査方向に露光走査する。
給送部6は、記録シートSを収容する給紙カセット61、62、給紙カセット61,62内の記録シートSを1枚ずつ繰り出す繰り出しローラ63、64、繰り出された記録シートSを矢印C方向に搬送路69上を搬送させる搬送ローラ対65、二次転写位置671に記録シートSを送り出すタイミングをとるためのタイミングローラ対66と、二次転写位置671で中間転写ベルト51を挟んで駆動ローラ52に圧接される二次転写ローラ67などを備えている。
定着部7は、ヒータ(不図示)を備え、所定の定着温度に維持される。
このような構成において、例えばコピージョブの実行指示を受け付けると、スキャナ部2により原稿画像の読み取りが開始され、読み取られた画像データが順次、制御部8に送られる。制御部8は、受信した画像データを各再現色の画像データに変換し、各色毎にレーザダイオードの駆動信号を生成する。生成された駆動信号により光学ユニット20の各レーザダイオードLD1〜4が駆動され、レーザビームLが出射される。
作像ユニット10Y〜10Kのそれぞれにおいて、矢印A方向に回転する感光体ドラム11がクリーナ15により清掃された後、帯電部12により一様に帯電され、帯電された感光体ドラム11の表面が光学ユニット20からのレーザビームLにより露光されて潜像が形成される。作像ユニット毎に、形成された潜像が現像部13によってトナーにより現像され、現像されたトナー像が一次転写電圧の印加された一次転写ローラ14の電界の作用により感光体ドラム11から中間転写ベルト51上に一次転写される。この際、各色の作像動作は、そのトナー像が中間転写ベルト51上に多重転写されるようにタイミングをずらして実行される。中間転写ベルト51上の各色トナー像は、中間転写ベルト51の走行により二次転写位置671に移動する。
中間転写ベルト51上への各色トナー像の移動タイミングに合わせて、給送部6からは、制御部8により選択された給紙カセットから記録シートSがタイミングローラ対66を介して給送されて来ており、その記録シートSは、周回走行される中間転写ベルト51と二次転写ローラ67の間に挟まれて搬送される。二次転写位置671において二次転写ローラ67による電界の作用により静電的に中間転写ベルト51上の各色トナー像が一括して記録シートSに二次転写される。
二次転写位置671を通過した記録シートSは、定着部7に搬送され、ここでトナー像が加熱、加圧されて記録シートSに定着された後、排出ローラ対71により機外に排出され、収容トレイ72に収容される。
上記では、カラー画像形成動作を説明したが、複写機1は、カラーモードだけでなくモノクロモード、例えばブラック色だけの画像形成が選択的に可能になっている。モノクロモードの場合には、ブラック色の作像ユニット10Kだけが駆動されてブラック色のトナー像が中間転写ベルト51に一次転写され、そのトナー像が記録シートSに二次転写される動作が実行される。
また、中間転写ベルト51のベルト走行方向に沿って、作像ユニット10Kよりもベルト走行方向下流側かつ二次転写位置671よりも上流側の位置には、中間転写ベルト51の表面と対向するようにしてパッチ検出センサ55が配設されている。
パッチ検出センサ55は、発光ダイオードなどの発光素子とフォトダイオードなどの受光素子を内蔵した反射型の光学センサであり、中間転写ベルト51表面に形成されたパッチ列100(図4)の濃度を検出する。
〔制御部8の構成〕
図2は、制御部8の構成を示す図である。
同図に示すように、制御部8は、CPU81、ROM82、RAM83、画像処理部84、画像メモリ85、レーザダイオード駆動部86、現像バイアス供給部87、現像バイアス最適値算出部88および現像バイアス算出値記憶部89などを備え、各部が相互に通信できるようになっている。
画像処理部84は、スキャナ部2において原稿をスキャンして得られた画像信号、具体的にはCCDセンサから出力されるR、G、Bの電気信号をそれぞれ変換して多値デジタル信号からなる画像データを生成し、さらにシェーディング補正などの補正を施した後、Y、M、C、Kの再現色の画像データを生成して画像メモリ85に格納させる。
レーザダイオード駆動部86は、画像メモリ85に格納されている画像データを読み出して、読み出した画像データに基づき各レーザダイオードLD1〜4を駆動する。
現像バイアス供給部87は、作像ユニット10Y〜10K毎に現像部13の現像ローラ131(図1)に現像バイアス電圧を供給する。現像ローラ131は、現像剤としてのトナーを担持するものであり、現像バイアス電圧は、現像の際に現像ローラ131から感光体ドラム11の静電潜像に移るトナーの量(画像濃度に相当)を規制するものである。
本実施の形態では、帯電極性がマイナスのトナーを用いており、現像バイアス電圧は、マイナスの値が大きければ現像部13の現像ローラ131から感光体ドラム11上の静電潜像に移動するトナー量が多く(画像濃度が濃く)なり、マイナスの値が小さければトナー量が少なく(画像濃度が淡く)なるようになっている。
例えば、現像バイアス電圧を−100〔V〕にしたときに感光体ドラム11上の静電潜像に移動するトナー量(画像濃度)がαであった場合に、電圧を−200〔V〕にすると、αよりも多い量βのトナーが移動して濃い濃度が得られる。
なお、濃度を濃くするには、現像バイアス電圧のマイナスの値を大きくすれば良いが、大きくしすぎると、余分なトナーが感光体ドラム11に移動してしまい、感光体ドラム11上で露光されていない部分(トナーが付着すべきでない非画像形成領域)にも付着して、いわゆるかぶり現象が生じので、単に大きくするだけでは適正な濃度を得られない。
すなわち、現像バイアス電圧の値を可変すれば、形成画像の濃度を調整することができる。通常、階調値のうち、最も濃い濃度(最大濃度)の原稿画像を形成しようとするときに、実際に形成された画像の濃度がその最大濃度に相当する濃度になるように現像バイアス電圧の最適値が設定される。
一度設定された現像バイアス電圧値を変えずに用いることができれば良いが、実際には感光体ドラム11や中間転写ベルト51などの部材やトナーの経時劣化などにより現像や転写性能などが変化するため画像濃度も変わって来る。
そこで、画像安定化制御の一例として、現像バイアス電圧の最適値を算出する現像バイアス最適化処理が適宜、行われ、その時々の装置の状況に応じた現像バイアス電圧値が更新されるようになっている。この現像バイアス最適値算出処理は、現像バイアス最適値算出部88により実行される。
現像バイアス最適値算出部88は、現像バイアス最適値算出処理を実行して、最大濃度として予め決められた濃度を得るのに最適な現像バイアス電圧値(以下、「目標現像バイアス電圧値」という。)を算出する。この処理の詳細については、後述する。
算出された目標現像バイアス電圧のデータは、不揮発性の記憶部である現像バイアス算出値記憶部89に記憶されるので、現像バイアス供給部87は、画像形成時に、現像バイアス算出値記憶部89に記憶されている値を読み出して、読み出した値に相当する電圧を現像バイアス電圧として現像ローラ131に供給する。
RAM83は、CPU81のワークエリアを提供する。
ROM82には、スキャナ部2におけるスキャン動作やプリンタ部3における画像形成動作に関する制御プログラムおよび現像バイアス最適値算出処理のためのプログラムなどが格納されている。
CPU81は、パッチ検出センサ55や各種センサの入力を受ける一方、ROM82から必要なプログラムを読み出して、画像処理部84でのデータ処理や、画像メモリ85における画像データの書き込み/読み出し、あるいはスキャナ部2、プリンタ部3の動作をタイミングを取りながら統一的に制御して複写等のジョブを円滑に実行させる。また、現像バイアス最適値算出部88に指示して現像バイアス最適値算出処理を実行させる。
〔現像バイアス最適値算出部88の構成〕
図3は、現像バイアス最適値算出部88の構成を示すブロック図である。
同図に示すように、現像バイアス最適値算出部88は、トナーパッチ形成部91、パッチデータ記憶部92、ベタ検出値/トナー付着量対応テーブル93、ベタトナー付着量算出部94、ラダー検出値/トナー付着量対応関係算出部95、目標ラダー検出値算出部96、最大トナー付着量データ記憶部97および目標現像バイアス算出部98などを備え、各部が相互に通信できるようになっている。
トナーパッチ形成部91は、中間転写ベルト51上に複数のトナーパッチの列(パッチ列)を形成する。
図4(a)は、ブラック色のトナー像からなるパッチ列100の構成例を示す模式図であり、図4(b)は、パッチ列100の一つのパッチの部分拡大図である。図4(a)と図4(b)は、中間転写ベルト51を図1の矢印Dで示す方向から見たときの図である。
図4(a)に示すように、パッチ列100は、ベルト走行方向Bに沿って上流側から下流側に、トナー像からなるラダーパッチ101、ベタパッチ102、ラダーパッチ103、ベタパッチ104、ラダーパッチ105、ベタパッチ106、ラダーパッチ107、108が隣り合うもの同士が相互に所定の間隔をおいて形成されてなる。
ここで、ラダーパッチとは、図4(b)のラダーパッチ108の部分拡大図に示すようにベルト走行方向Bに平行な方向と直交する直線部121が複数本(図4(a)の例では5本)、副走査方向に間隔をおいてなる。隣り合う直線部121同士の間の部分122は、中間転写ベルト51の表面(地肌)であり、トナー像の形成されていない部分である。以下、隣り合う直線部121間の非画像部を地肌部分122という。
複数の直線部121は、それぞれの線幅が同じであり、地肌部分122のそれぞれの幅も、同じである。同図の例では、1本の直線部121の線幅が1ライン分の幅(露光時に感光体ドラム11上を主走査するときの1本の走査ラインの幅)に相当し、地肌部分122の幅が2ライン分の幅に相当する。直線部121のピッチは、3ライン分の幅となる。
例えば、400dpi(dot per inch)の構成の場合、1本の走査ラインの幅が約63〔μm〕になるので、1つのラダーパッチは、一定の領域内に63〔μm〕幅のトナー像からなる直線部と126〔μm〕幅の地肌部分とが交互に形成されたパッチとなる。
1つのラダーパッチに含まれる複数の直線部121は、それぞれが同じ濃度で形成されるが、ラダーパッチ101、103、105、107、108毎に見ると、それぞれ濃度が異なっている。同図の例では、ラダーパッチ101が最も低濃度であり、103、105、107に移るに連れて濃度が段階的に濃くなり、108が最も高濃度になっている。
ベタパッチは、一定領域、同図では矩形の一定領域の全部が同じ濃度になるようにトナーが前面に亘って分布するように形成されたものである。
ベタパッチ102、104、106のそれぞれは、濃度が異なるが、隣のラダーパッチと同じ濃度で形成されるようになっている。
具体的には、ベタパッチ102とラダーパッチ103が同じ濃度の組111であり、ベタパッチ104とラダーパッチ105が同じ濃度の組112であり、ベタパッチ106とラダーパッチ107が同じ濃度の組113になっている。なお、ベタパッチを高濃度のものにすると、上記のように光学センサであるパッチ検出センサ55の検出感度が低い領域になって検出精度が低下するので、ベタパッチの濃度はパッチ検出センサ55の検出能力に対して所望の検出精度が得られる範囲内の濃度に設定される。ここでは、各パッチの濃度が、後述する単位面積当たりの最大トナー付着量である4〔g/m〕よりも淡い濃度である低濃度から中濃度までの範囲、具体的には単位面積当たりのトナー付着量で1〜3〔g/m〕程度までの範囲に相当する濃度に設定されている。
このブラック色のパッチ列100を形成するためのデータが印字用データとしてパッチデータ記憶部92に記憶されており、パッチ列100の形成時には、パッチデータ記憶部92に記憶されている印字用データが読み出され、そのデータに基づき作像ユニット10K、光学ユニット20、中間転写部5により中間転写ベルト51上に形成される。
すなわち、感光体ドラム11上に各パッチを示す静電潜像を形成し、その静電潜像を現像部13においてブラック色のトナーで現像し、現像された各パッチのトナー像を中間転写ベルト51に一次転写する。各パッチの現像時に、各パッチの濃度が上記の濃度になるようにパッチの組毎に現像バイアス電圧値が段階的に切り換えられる。この切り換えは、各パッチの組の形成タイミングに応じて行われる。組毎に、当該組に属するベタパッチとラダーパッチとが同じ濃度になるように同じ現像バイアス電圧値が用いられて形成される。各パッチの組に対して現像バイアス電圧をどの値にするかは、形成すべき各パッチの濃度に応じて決められる。
経時的に転写電流の変化や感光体ドラム11の帯電量の変化などによる線幅の変化が生じていない状態では、各直線部121の線幅は経時的に変化せず、上記の値になる。
パッチ列100は、図の破線部の検出ライン上に形成されるようになっており、ブラック色の作像ユニット10Kの感光体ドラム11から中間転写ベルト51上に一次転写されたパッチ列100の各パッチは、中間転写ベルト51の周回走行と共に、パッチ検出センサ55により図の破線部の検出ライン上でそれぞれ検出される。検出信号(センサ検出値)は、一時的にRAM83などに記憶され、目標現像バイアス電圧の算出に供される。
パッチ毎に1つの基準のパッチに対する形成領域(副走査方向の間隔)が予め決められており、最初に検出されるパッチ108を基準に、順にタイマーの計数によりパッチ108〜101までの各パッチのそれぞれについて、そのパッチ形成領域がセンサ検出領域を通過するときに出力される電圧値の平均値がセンサ検出値として記憶される。
なお、各パッチは、パッチ検出センサ55により検出された後、クリーナ56より中間転写ベルト51表面から除去(清掃)される。
図3に戻って、ベタ検出値/トナー付着量対応テーブル93は、ベタパッチの検出値と、ベタパッチのトナー付着量との対応関係を示すテーブルである。
図5は、ベタ検出値/トナー付着量対応テーブル93の内容例を、グラフを用いて示した図である。同図に示すように、横軸がベタトナー付着量(g/m)、縦軸がパッチ検出センサ55によるセンサ検出値〔V〕であり、形成されたベタパッチのトナー付着量と、このトナー付着量に対するセンサ検出値との対応関係を示している。
上記のようにベタトナー付着量〔g/m〕は、単位面積当たりに付着したトナー量を示している。単位面積に形成されているトナー像のトナー量が多いということは、それだけトナー像の厚みが厚く、濃度が濃いことを意味する。逆に、同じ大きさの単位面積に形成されているトナー像のトナー量が少ないということは、それだけトナー像の厚みが薄く、濃度が淡いことになる。
センサ検出値とベタトナー付着量の対応関係を示す情報は、予め実験などから求められて、そのデータがベタ検出値/トナー付着量対応テーブル93に格納されている。
図3に戻り、ベタトナー付着量算出部94は、ベタ検出値/トナー付着量対応テーブル93を参照して、ベタパッチ102、104、106のそれぞれについて、センサ検出値に対応するベタパッチの付着量を読み出して、ベタパッチ102、104、106のトナー付着量をそれぞれ求める。
例えば、図5においてベタパッチ102、104、106の順でセンサ検出値が0.75〔V〕、0.6〔V〕、0.55〔V〕であれば、トナー付着量が2.5〔g/m〕、2.8〔g/m〕、3〔g/m〕と算出される。
ラダー検出値/トナー付着量対応関係算出部95は、ラダーパッチのセンサ検出値に対するベタパッチのトナー付着量の関係式Aを算出する。具体的には、(1)組111、112、113のそれぞれについて、ラダーパッチのセンサ検出値と、ベタトナー付着量算出部90により算出されたトナー付着量とを対応付け、(2)その対応関係からラダーパッチのセンサ検出値とトナー付着量の関係式Aを算出する。
より具体的に説明すると、(1)組111では、ラダーパッチ103のセンサ検出値〔V〕とベタパッチ102のトナー付着量〔g/m〕とを対応付ける。例えば、ラダーパッチ103のセンサ検出値が3〔V〕、ベタパッチ102のトナー付着量が2.5〔g/m〕であれば、これらが対応付けされる。同様に、組112では、ラダーパッチ105のセンサ検出値〔V〕とベタパッチ104のトナー付着量〔g/m〕とを対応付ける。組113では、ラダーパッチ107のセンサ検出値〔V〕とベタパッチ106のトナー付着量〔g/m〕とを対応付ける。
このように同じ組のベタパッチのトナー付着量とラダーパッチのセンサ検出値とを対応付けるのは、次の理由による。
すなわち、同じ組に属するベタパッチとラダーパッチとは、同じ濃度になるように同じ条件で形成されており、画像の濃度は、単位面積に付着しているトナー量に相当するので、濃度が同じということは、単位面積当たりのトナー量を示すトナー付着量も同じとみなせるからである。
別の見方として、1つのベタパッチを、ラダーパッチの1本の直線部121と同じ幅を有する複数の直線部に分割して1つのラダーパッチを構成した場合を考えると、分割しただけなので、各直線部の濃度は、ベタパッチの濃度と同じになる(濃度が変わることはない。)。このことからラダーパッチとベタパッチが同じ濃度ということは、両者の単位面積当たりのトナー付着量が同じになることが判る。
(2)各組についてセンサ検出値〔V〕とトナー付着量〔g/m〕の対応付けの結果から、ラダーパッチのセンサ検出値とトナー付着量の関係式Aを算出する。この関係式Aとは、具体的には図6に示す直線を現す式である。
図6は、ラダーパッチのセンサ検出値とトナー付着量の関係の一例を示すグラフであり、横軸がトナー付着量〔g/m〕、縦軸がセンサ検出値〔V〕である。
同図は、組111〜113毎に、同じ組に属するラダーパッチのセンサ検出値とベタパッチのトナー付着量を対応付けた点をプロットしてこれを直線近似した線を示している。
具体的には、ラダーパッチ103のセンサ検出値が3〔V〕のときに、これに対応するトナー付着量(ベタパッチ102のトナー付着量)が2.5〔g/m〕であることを示す点(●)と、ラダーパッチ105のセンサ検出値が2.75〔V〕のときに、これに対応するトナー付着量(ベタパッチ104のトナー付着量)が2.8〔g/m〕であることを示す点(△)と、ラダーパッチ107のセンサ検出値が2.5〔V〕のときに、これに対応するトナー付着量(ベタパッチ106のトナー付着量)が3〔g/m〕であることを示す点(×)の3つの直線近似した直線(実線)を関係式Aとして現している。
このように第1の関係式を直線近似で求めるのは、本実施の形態の構成ではラダーパッチのセンサ検出値とトナー付着量が略比例関係にあることが予め判っているからである。
上記のようにラダーパッチとベタパッチ双方のトナー付着量(濃度)が同じであるから、点(●)とは、ラダーパッチ103のセンサ検出値とトナー付着量が3〔V〕、2.5〔g/m〕であることを示していることが判る。
同様に、点(△)は、ラダーパッチ105のセンサ検出値とトナー付着量が2.75〔V〕、2.8〔g/m〕であり、点(×)は、ラダーパッチ107のセンサ検出値とトナー付着量が2.5〔V〕、3〔g/m〕であることを示していることになる。
従って、図6の直線を示す関係式Aを用いれば、あるラダーパッチについて、センサ検出値が判れば、そのラダーパッチのトナー付着量を推定することができ、裏を返すと、ラダーパッチのトナー付着量が判れば、そのラダーパッチが検出されたときに出力されるであろうセンサ検出値を推定することができることになる。関係式Aは、次に説明するようにラダーパッチのトナー付着量からセンサ検出値を推定するために用いられる。
図3に戻り、目標ラダー検出値算出部96は、関係式Aから目標ラダー検出値を算出する。ここで、目標ラダー検出値とは、予め決められた目標としての最大トナー付着量に相当する濃度でラダーパッチが形成されたとしたときに、その形成されたラダーパッチがパッチ検出センサ55で検出されたとしたならば出力されるであろうセンサ検出値をいう。
具体的には、図6において例えば最大トナー付着量を4〔g/m〕とすると、これに対応するラダー検出値である1.5〔V〕が目標ラダー検出値として算出される。
最大トナー付着量〔g/m〕は、ベタ画像の最大(濃い)濃度に相当するものとして予め決められており、最大トナー付着量データ記憶部97に予め記憶されている。最大トナー付着量の値は、上記のようにパッチ検出センサ55の検出精度が低下するために検出対象から外されている高濃度領域のベタ画像に相当するトナー付着量の値であり、画像として出力すべき高濃度のベタ画像における目標値といえるものである。
最大トナー付着量に対応する目標ラダー検出値を算出するとは、最大濃度で形成されたラダーパッチがパッチ検出センサ55で検出されたときに出力されるであろうセンサ検出値であるといえる。
目標ラダー検出値が最大濃度のラダーパッチのセンサ検出値であるということは、センサ検出値が目標ラダー検出値に一致するラダーパッチを形成したとすればその形成時に用いられた現像バイアス電圧の値が、最大濃度を得られるであろう現像バイアス電圧値(以下、「目標現像バイアス電圧値」という。)であると推定することができることになる。
この目標現像バイアス電圧値は、目標現像バイアス算出部98により算出される。
具体的には、目標現像バイアス算出部98は、(1)形成された複数のラダーパッチ(本実施形態では、5つ)それぞれについて、センサ検出値と形成時に用いられた現像バイアス電圧値とを対応付け、(2)その対応関係からラダーパッチのセンサ検出値と現像バイアス電圧値との関係式Bを算出する。具体的に図7のグラフを用いて説明する。
図7は、ラダーパッチのセンサ検出値とラダーパッチ形成時における現像バイアス電圧値の関係を示すグラフであり、横軸が現像バイアス電圧(V)、縦軸がセンサ検出値(V)を示している。プロットされている5つの点は、ラダーパッチ101、103、105、107、108のそれぞれのセンサ検出値である。
左端の点(黒四角)がラダーパッチ101のセンサ検出値に相当し、その右側の点(●)がラダーパッチ103のセンサ検出値に相当し、点(△)がラダーパッチ105のセンサ検出値に相当し、点(×)がラダーパッチ107のセンサ検出値に相当し、右端の点(白四角)がラダーパッチ108のセンサ検出値に相当する。
これら5つの点を直線近似した直線を関係式Bとして算出する。関係式Bを直線近似で求めるのは、本実施の形態の構成ではラダーパッチのセンサ検出値と現像バイアス電圧値とが略比例関係にあることが予め判っているからである。
この関係式Bを用いれば、実際にラダーパッチを形成していなくても、現像バイアス電圧をある値に設定してラダーパッチを形成したとしたならば、その形成されたラダーパッチのセンサ検出値がどの値になるであろうかを推定することができる。センサ検出値を推定できれば、さらに上記の関係式Aを用いて、推定されたセンサ検出値に対するトナー付着量を算出することができる。逆にいえば、トナー付着量からラダーパッチのセンサ検出値が判り、センサ検出値から現像バイアス電圧の値を推定することができる。
従って、関係式Aを用いて最大トナー付着量に対応する目標ラダー検出値を算出し、関係式Bを用いて目標ラダー検出値に対応する現像バイアス電圧の値を求めれば、ラダーパターンを実際に形成せずとも、最大トナー付着量に相当する濃度のラダーパッチを形成するのに要するであろう現像バイアス電圧の値を求めることができる。
この方法を用いて、(3)目標ラダー検出値に対応する現像バイアス電圧の値を目標現像バイアス電圧値として求める。図7の場合、目標ラダー検出値が1.5〔V〕とすると、対応する現像バイアス電圧値が−250〔V〕になるので、これが目標現像バイアス電圧値とされる。
上記のように目標現像バイアス電圧値は、最大濃度の画像を形成するときの現像バイアス電圧値に相当する。従って、次回の画像形成時に、ここで算出された目標現像バイアス電圧値と同じ電圧を現像ローラ131に供給すれば、例えば原稿画像に最大濃度で現されるべきベタ画像が含まれている場合には、そのベタ画像を実際に画像形成により出力するときには、最大濃度、上記の例ではトナー付着量が4〔g/m〕になるベタ画像を出力することができることになる。
算出された目標現像バイアス電圧値のデータは、現像バイアス算出値記憶部89(図2)に記憶されて、次回の画像形成時に供給すべき現像バイアス電圧値として読み出され、その電圧値の現像バイアス電圧が現像ローラ131に供給される。
このように目標現像バイアス電圧値が算出されるが、経時的な転写電流の変化や感光体ドラム11の膜厚の変化などにより時点Tよりも後の時点T1ではラダーパッチの直線部121の線幅が変化する場合があるが、線幅の変化が生じても、上記と同様の方法により目標現像バイアス電圧値が算出される。
すなわち、ラダーパッチの直線部121の線幅が変化しても、その時点T1で形成されるベタパッチとラダーパッチとが同じ組のもの、例えばベタパッチ102とラダーパッチ103は同じ濃度で形成されたもの同士であるから、各組毎に、ベタパッチとラダーパッチ双方のトナー付着量〔g/m〕は同じになる。
従って、時点T1で形成されたパッチ列100のうち、仮に3つのベタパッチ102、104、106のセンサ検出値が図5に示す3つの値(0.75〔V〕、0.6〔V〕、0.5〔V〕)と同じ(線幅が変わったが濃度とピッチは変わっていない)であったとすると、各センサ検出値に対応するトナー付着量は、図5に示すものと同じ値、すなわち2.5〔g/m〕、2.8〔g/m〕、3〔g/m〕になる。
一方、ラダーパッチについては、直線部121の線幅が変わっているので、パッチ形成領域における直線部121の面積と地肌部分122の面積の比が変わっていることになり、ラダーパッチのセンサ検出値は、線幅の変化前よりも大きい値、または小さい値に変わっていることになる。
例えば、時点T1で時点Tよりも線幅が太くなった場合であれば、地肌部分122の比率が少なくなるので、センサ検出値は、その分、低下する。
図8は、線幅変化の前後におけるラダーパッチのセンサ検出値とトナー付着量との対応関係を示すグラフであり、太い直線が時点Tの線幅変化前を、細い直線が時点T1の線幅変化後のものを示している。変化前の太い直線は、図6に示した直線と同じものである。
変化後の直線(細線)は、変化前の直線(太線)を全体的に約0.2〔V〕、下方にシフトしたような形状になっており、このシフト量が線幅変化によるセンサ検出値の変化量に相当するものになる。
具体的に、3つのラダーパッチ103、105、107のセンサ検出値が、2.8〔V〕、2.5〔V〕、2.3〔V〕であり、これらに対応するトナー付着量の値が2.5〔g/m〕、2.8〔g/m〕、3〔g/m〕であるので、3つの点(黒四角)がプロットされ、直線近似により変化後の直線(細線)が得られる。
この変化後の直線(細線)から、最大トナー付着量である4〔g/m〕に対応するラダーパッチのセンサ検出値が目標ラダー検出値として求められる。同図の例では、目標ラダー検出値が1.2〔V〕とされる。目標ラダー検出値が算出されると、目標ラダー検出値に対応する現像バイアス電圧が算出される。
図9は、線幅変化後におけるラダーパッチのセンサ検出値とラダーパッチ形成時における現像バイアス電圧値の関係を示すグラフであり、プロットされている5つの点のうち、黒四角の3点は、図8に示す3点に対応している。なお、左端の点(◇)は、ラダーパッチ101のセンサ検出値であり、右端の点(◇)は、ラダーパッチ108のセンサ検出値である。これら5つの点を直線近似した直線は、図7における直線に対して、全体的に0.2〔V〕程度、下方に低くなったものに相当する。これは、時点T1では、線幅が時点Tよりも太くなったために、ラダーパッチのセンサ検出値が線幅の変化分だけ、低下したことによる。
時点T1では目標ラダー検出値が1.2〔V〕と算出されているので、これに対応する現像バイアス電圧は、約−250〔V〕になり、これが時点T1における目標現像バイアス電圧値として算出される。この算出された目標現像バイアス電圧値、ここでは−250〔V〕を現像ローラ131に供給すれば、時点T1においても形成画像の最大濃度として、最大トナー付着量である4〔g/m〕に対応する濃度を得られることになる。
仮に、線幅変化を考慮せずに、目標ラダー検出値を固定値、例えば1.5〔V〕を用いるとすると、図9においてセンサ検出値の1.5〔V〕に対応する現像バイアス電圧の値、約−225〔V〕が目標現像バイアス電圧値として算出される。
濃度が変化していなくても線幅が変化すると、ラダーパッチのセンサ検出値が変わり、このセンサ検出値の変化があたかも濃度が変化したようにみえる。上記の例では線幅が広くなったためにラダーパッチのセンサ検出値が全体的に下がったが、これにも関らず、目標ラダー検出値を1.5〔V〕のままにすれば、最大トナー付着量の4〔g/m〕に対応する本来の目標現像バイアス電圧値よりも低い値に、最大濃度を下げる方向にシフトされてしまう。この場合、画像形成により実際に再現されるベタ画像の濃度は、最大トナー付着量の4〔g/m〕に相当する最大濃度よりも低い濃度になる。
これに対して、本実施の形態では、経時的に線幅変化が生じてもパッチ列の形成時毎にその都度、最大トナー付着量に対応する目標ラダー検出値を算出して更新するので、線幅変化に関係なく再現画像のベタ画像を最大濃度で出力させることができ、目標ラダー検出値を固定値とする方法に比べて濃度制御をより適切に実行できる。
なお、上記では、線幅が時点Tよりも後の時点T1で広くなった場合の例を説明したが、逆に狭くなった場合も同様である。線幅が狭くなった場合、ラダーパッチのセンサ検出値とトナー付着量の関係を示す直線は、図8の二点鎖線で示す直線のように直線(太線)に対して全体的に上方にシフトしたものになり、最大トナー付着量の4〔g/m〕に対応するラダーパッチのセンサ検出値(目標ラダー検出値)は、2〔V〕になる。
この場合、ラダーパッチのセンサ検出値と現像バイアス電圧の関係を示す直線は、図9の直線よりも全体的に上方にシフトした直線(一点鎖線)になり、センサ検出値の2〔V〕に対応する現像バイアス電圧値(目標現像バイアス電圧値)は、−250〔V〕に設定されることになる。
なお、上記では、時点TとT1ではラダーパッチの線幅が変化したが濃度が変わっていない場合の例を説明したが、トナー劣化などによりパッチの濃度自体が変わっている場合でも上記と同じ方法により目標現像バイアス電圧値が求められる。
ベタパッチの濃度変化時点のトナー付着量が求められると、そのトナー付着量が同じ組のラダーパッチのトナー付着量とみなされ、みなされたラダーパッチのトナー付着量に対するセンサ検出値の関係式Aから目標ラダー検出値が求められる。また、その時点のラダーパッチのセンサ検出値に対する現像バイアス電圧値の関係式Bから目標ラダー検出値に対する目標現像バイアス電圧値を求めることができる。すなわち、濃度が変わっていればその変化した濃度に対応した関係式AとBが求められるので、線幅変化だけでなく濃度変化が生じていても目標現像バイアス電圧値を求めることができる。
また、同じ組のベタパッチのトナー付着量とラダーパッチのセンサ検出値とを1対1に対応付けることにより、トナー付着量とラダーパッチのセンサ検出値との関係式Aを算出するとしたが、関係式Aの算出は、この方法に限られない。
例えば、ベタパッチのトナー付着量に所定の係数Jを加算または減算した値をラダーパッチのセンサ検出値と対応付けて関係式Aを求める方法をとることもできる。装置構成によっては、現像バイアス電圧やLD光量などの画像形成条件が同じでも、ベタパッチの濃度とラダーパッチの直線部121の濃度とが異なる装置も存在するからである。画像形成条件が同じでもベタとラダーパッチの濃度が異なる理由は、次による。
すなわち、感光体ドラム11が露光されたときに生じる静電潜像は、その静電潜像が1本の直線を示す像である場合には幅方向にガウス分布に応じた電位勾配で電位が落ち込むが、ベタを示す像である場合には複数の直線部が間隔を空けずに重なるように露光されるために、同じ露光量でも各直線部のガウス分布に応じた電位の落ち込みが隣接する直線部同士間で重畳される(加算された)ようになって、1本の直線部よりも深い電位(より濃度が濃くなる電位)まで落ち込む(電位が下がる)ことなどが生じるからである。
このように同じ画像形成条件でも直線部とベタ部との間で静電潜像の電位差が生じ、この電位差が大きくなると、それだけ現像によるトナーの付着量に差が生じ、濃度の差分(上記の所定の係数Jに相当する。)となって現れることになる。この濃度の差分は、装置毎に固有値として存在し、予め実験などから求めることができる。
そこで、装置毎に、この濃度の差分の大きさをトナー付着量の単位に換算したものを所定の係数Jとして記憶等しておいて、同じ条件の下で、例えば(ベタパッチの濃度)>(ラダーパッチの濃度)の関係を有する装置には、ベタパッチのトナー付着量から所定の係数Jを減算した値をラダーパッチのトナー付着量とする方法を適用すれば、当該装置に対してベタパッチのトナー付着量から、より正確なラダーパッチのトナー付着量を得ることができる。
逆に、(ベタパッチの濃度)<(ラダーパッチの濃度)の関係を有する装置であれば、ベタパッチのトナー付着量に所定の係数Jを加算した値をラダーパッチのトナー付着量とする方法を適用することにより、上記と同様の効果を得られる。
各装置の個体差を考慮することにより、装置毎に当該装置により適した関係式Aを求めることができ、もって目標現像バイアス電圧値をより適正な値を求めることができる。なお、上記では、所定の係数を加減算するとしたが、これに限られず、ベタパッチの濃度とラダーパッチの濃度の関係に応じて適した補正、例えば乗算等するとしても良い。
このように検出されたベタパッチのトナー付着量に装置固有の所定の係数を加算等して補正した値とラダーパッチのセンサ検出値との関係から関係式Aを求める方法も、上記の各組毎にベタパッチの濃度とラダーパッチのセンサ検出値との関係から関係式Aを求める方法に含めることができる。
〔現像バイアス最適値算出処理〕
図10は、現像バイアス最適値算出部88における現像バイアス最適値算出処理の内容を示すフローチャートである。当該処理は、画像安定化制御の一つとして、例えば電源オン時、所定プリント回数に達する毎、故障などのトラブルからの復帰時などに行われる。
まず、中間転写ベルト51上にパッチ列100を形成する(ステップS1)。パッチ列100の形成は、トナーパッチ形成部91により実行される。
そして、中間転写ベルト51上に形成されたパッチ列100の濃度がパッチ検出センサ55により検出されると、その検出信号を取得する(ステップS2)。
ベタ検出値/トナー付着量対応テーブル93を参照して、ベタパッチ102、104、106のトナー付着量を算出する(ステップS3)。この算出は、ベタトナー付着量算出部94により実行される。
算出された各ベタパッチのトナー付着量を、同じ濃度のラダーパッチのトナー付着量とみなして、ラダーパッチのセンサ検出値とトナー付着量の関係式Aを求める(ステップS4)。関係式Aは、ラダー検出値/トナー付着量対応関係算出部95により求められる。図6の例では、上記の3点(●、△、×)を直線近似した直線を示す式が求められる。
続いて、関係式Aから、最大トナー付着量に相当する濃度でラダーパッチが形成されたときに検出されるであろうセンサ検出値(目標ラダー検出値)を算出する(ステップS5)。目標ラダー検出値の算出は、目標ラダー検出値算出部96により実行される。
最大トナー付着量を4〔g/m〕とすると、図6の例では、目標ラダー検出値として1.5〔V〕が算出される。
そして、形成された複数のラダーパッチのそれぞれについて、センサ検出値とそのラダーパッチの形成時における現像バイアス電圧値との関係式Bを算出する(ステップS6)。この関係式Bの算出は、目標現像バイアス算出部98により実行される。図7の例では、ラダーパッチのセンサ検出値と現像バイアス電圧の関係を示す5つの点から直線近似により得られた直線を示す式が求められる。
関係式Bから目標ラダー検出値に対応する現像バイアス電圧の値(目標現像バイアス電圧値)を算出する(ステップS7)。この目標現像バイアス電圧値の算出は、目標現像バイアス算出部98により実行される。図7の例では、目標ラダー検出値が1.5〔V〕のときに目標現像バイアス電圧値が−250〔V〕になる。
次に、算出された目標現像バイアス電圧値のデータを現像バイアス算出値記憶部89に記憶して(ステップS8)、当該処理を終了する。
以上説明したように、(a)濃度の異なる複数個のベタパッチと、これらと同じ濃度の複数個のラダーパッチを中間転写ベルト51上に形成し、(b)形成された各パッチを光学センサで検出して、(c)各ベタパッチの検出値から単位面積当たりのトナー付着量を算出し、(d)算出された各ベタパッチのトナー付着量を同じ濃度で形成されたラダーパッチのトナー付着量とみなして(場合によっては装置個体差に基づく補正を行った上で)、(e)ラダーパッチのセンサ検出値に対するトナー付着量の関係式Aを用いて、最大トナー付着量に対応する目標ラダー検出値を算出し、(f)ラダーパッチのセンサ検出値に対する現像バイアス電圧値の関係式Bを用いて、目標ラダー検出値に対応する目標現像バイアス電圧値を算出する。
ベタパッチは、ラダーパッチのように直線部121の線幅が経時的に変化したために濃度変化がないにも関らずセンサ検出値が変わるといったことがない。従って、ラダーパッチよりもベタパッチを用いた方が線幅変化の影響を受けずにパッチ形成時点におけるトナー付着量を精度良く算出することができる。
従来のようにラダーパッチだけを形成する構成では、各ラダーパッチについてセンサ検出値と現像バイアス電圧値との関係から、図7のような直線で示す関係式Bを得ることはできるが、現像バイアス電圧値をどの値にすれば最大トナー付着量、上記では4〔g/m〕に相当する濃度が得られるのかが判らない。最大トナー付着量に対応するラダーパッチのセンサ検出値を固定値、例えば図7のように1.5〔V〕に設定しておけば、関係式Bから最大トナー付着量に相当する濃度の画像を形成するのに要する現像バイアス電圧値を求めることはできる。
しかしながら、ラダーパッチの線幅変化により、経時的に前回と今回の検出でセンサ検出値が変化した場合には、その変化した原因が線幅変化によるものなのか、画像濃度の変化によるものなのか、両方によるものなのかが不明である。仮に、濃度が変わっておらず線幅だけが変化していれば、図9の直線(実線)のように、1.5〔V〕固定では、本来、算出されるべき現像バイアス電圧値よりも低い値が算出されることになり、濃度検出精度が低下することになる。
これに対し、本実施の形態のようにベタパッチを用いてトナー付着量を算出すれば、ベタパッチはラダーパッチのように線幅変化によりセンサ検出値が変化するものではないので、線幅変化の影響を受けることなくトナー付着量を算出することができる。
従って、算出されたトナー付着量をラダーパッチのトナー付着量に置き換えれば、ラダーパッチに線幅変化が生じていても、その時点における各ラダーパッチのセンサ検出値に対するトナー付着量の関係式Aを線幅変化の影響を受けずに求めることができる。
関係式Aを算出できれば、関係式Bとから最大トナー付着量に対応する目標現像バイアス電圧値を精度良く算出することができ、もってラダーパッチだけを用いる構成よりも濃度検出精度を向上することができる。
また、装置の個体差により、露光走査に用いられるレーザビームの径のばらつきにより、ラダーパッチの直前部の線幅にばらつきがあっても、装置毎に、形成されたベタパッチからそのトナー付着量を検出して、その検出したトナー付着量を同じ濃度のラダーパッチのトナー付着量に置き換えることにより、直線部の線幅が大きくても小さくてもその時点で形成された各ラダーパッチのセンサ検出値、置き換えたトナー付着量、形成時の現像バイアス電圧値とから目標現像バイアス電圧値を求めることができる。これにより、最大トナー付着量に相当する濃度でベタ画像をプリント出力することができる。
なお、上記では最大トナー付着量を4〔g/m〕としたが、最大トナー付着量の値がこれに限られることはなく、例えば4.5や5〔g/m〕などの値としても良い。光学センサの感度領域の問題からベタパッチの濃度を精度良く検出できない高濃度領域に含まれる濃度値に相当するトナー付着量の値を最大トナー付着量に設定すれば、上記の処理により線幅の影響を受けることなく最大トナー付着量に対応する現像バイアス電圧の最適値を求めることができる。装置構成に応じて最大トナー付着量の値が決められる。
最大トナー付着量の値は、上記のように最大トナー付着量データ記憶部97に記憶しておいて現像バイアス最適値算出処理時に読み出して取得するとしても良いし、外部の端末などから受信により取得するとしても良い。
また、各ラダーパッチの直線部121の幅を1走査ライン幅相当、隣り合う直線部同士の幅(地肌部分122の幅)を1走査ライン幅の2倍の幅としたが、これら値に限られることもない。例えば、地肌部分122の幅(隣り合う直線間の間隔)を1走査ライン幅のn(複数)倍に相当(nライン分の幅に相当)する大きさとすることができる。また、直線部121の幅を1走査ライン幅のn倍としても良い。これらの組合せとしても良い。
<実施の形態2>
上記実施の形態では、中間転写ベルト51上に一次転写された各パッチを検出するとしたが、本実施の形態2では、二次転写後のトナーパッチを検出するとしており、この点が実施の形態1と異なっている。
すなわち、実施の形態2では、中間転写ベルト51上に形成された各パッチを記録シートS上に二次転写して、二次転写後の記録シートSを機外に出力させる。この出力は、プリントジョブの制御により実行される。
ユーザにより、その記録シートSが読取対象の原稿としてスキャナ部2にセットされると、記録シートSに形成されたトナー像からなる各パッチをスキャナ部2で読み取り、読み取って得られた各パッチの電気信号(画像信号)を検出信号として用いるものである。
スキャナ部2は、原稿に向けて光を照射する光源と、原稿に照射された光の、原稿からの反射光を受光して受光量に応じた電気信号を光電変換により出力するCCDセンサなどの受光素子とを備えている。このスキャナ部2が、原稿画像の読取手段と、光学的にパッチを検出する検出手段とを兼用する構成になっている。
以下、図11〜図14を用いて現像バイアス電圧の最適値の算出を各図に示す付着量、検出値などを例に順に説明する。
図11は、ベタパッチのトナー付着量〔g/m〕とベタパッチを読み取ったときのCCDセンサの出力値(以下、「スキャナ検出値」という。)の関係を示す図である。同図は、実施の形態1の図5に対応するグラフである。
図11では、横軸がトナー付着量〔g/m〕、縦軸がスキャナ検出値になっている。スキャナ検出値は、CCDセンサの出力値をA/D変換した後の値であり、濃度が濃くなると数値が低くなる関係を有している。なお、セットされている原稿(記録シートS)には、各パッチだけが画像として形成され、予め記録シート上における各パッチの形成位置(座標)が決められているので、パッチ毎に、そのパッチの出力値、例えば電圧値がA/D変換されて、その平均値が当該パッチのスキャナ検出値とされる。
同図に示すように、低濃度、中濃度、例えば3.5〔g/m〕位まではグラフの傾斜が略直線で急になっているが、3.5〔g/m〕を超える(高濃度域に入る)当たりから傾斜が緩くなっている。このグラフの形は、実施の形態1における光学センサを用いた場合と略同じであり、CCDセンサでも光学センサと同様に高濃度域では、検出感度が低濃度や中濃度域よりも低いことが判る。
このような光学特性下で、例えば3つのベタパッチ102、104、106のスキャナ検出値が25、20、17であった場合、図11においてこれらスキャナ検出値に対応するトナー付着量は、2〔g/m〕、2.5〔g/m〕、3〔g/m〕になる。
図12は、ラダーパッチのスキャナ検出値とトナー付着量の関係を示すグラフであり、実施の形態1の図6や図8に対応するものである。
図12の例に示すように、3つのラダーパッチ103、105、107のスキャナ検出値が145、125、110であった場合、これらに対応するベタパッチのトナー付着量が図11から2〔g/m〕、2.5〔g/m〕、3〔g/m〕となるので、3つの点(●、△、×)がプロットされ、直線近似により同図の直線を示す式が得られる。
この直線の式(実施の形態1の関係式Aに相当)から最大トナー付着量である4〔g/m〕に対応する目標ラダー検出値である70を算出することができる。
図13は、5つのラダーパッチ101、103、105、107、108のスキャナ検出値と、各ラダーパッチが形成された時の現像バイアス電圧値の関係を示す図である。
同図では、5つのラダーパッチ101〜108のスキャナ検出値に対応する現像バイアス電圧値を例示する5つの点(◇、●、△、×、◇)を直線近似した直線(実施の形態1の関係式Bに相当)を示している。なお、左端の点(◇)は、ラダーパッチ101に対応する点であり、右端の点(◇)は、ラダーパッチ108に対応する点。また、●、△、×は、それぞれラダーパッチ103、105、107に対応する点である。
図12に示す直線(関係式A)から目標ラダー検出値70が算出されているので、図13に示す直線(関係式B)から、目標ラダー検出値70に対応する現像バイアス電圧(最大トナー付着量である4〔g/m〕に対応する現像バイアス電圧)として−250〔V〕を求めることができる。これが目標現像バイアス電圧値となって記憶され、次回の画像形成時から現像バイアス電圧値として出力されることになる。
図14は、パッチ検出センサ55における5つのラダーパッチ101〜108のセンサ検出値〔V〕と、各ラダーパッチ101〜108の形成時における現像バイアス電圧値の関係を示す図である。図14も図13と同様に、5つの点を直線近似して得られる実線の直線を示しており、この直線を示す関係式から、目標現像バイアス電圧値である−250〔V〕に対するラダーパッチのセンサ検出値(以下、「ラダー目標センサ値」という。)として1.2〔V〕を算出することができる。
スキャナ部2で目標現像バイアス電圧値を算出することができるので、図14に示す直線の式からラダー目標センサ値をあえて算出する必要はないが、このラダー目標センサ値の算出を行うことによりユーザによる原稿セットの手間を低減することができる。
すなわち、スキャナ部2を用いる場合、二次転写後のパッチを検出するので、実際の出力物により近い条件で目標現像バイアス電圧値を算出することができる。
しかしながら、一旦、記録シートSをプリント出力して、プリント出力された記録シートSをユーザがスキャナ部2にセットするという操作が必要になり、この操作は、ユーザにとって面倒と感じられるおそれがある。
そこで、現像バイアス最適値算出処理が実行される各回において、(1)1回目はスキャナ部2により目標現像バイアス電圧値を算出するが、そのプリント中に、これに対応するラダー目標センサ値(図14の例では、1.2〔V〕)を算出して記憶しておく。
(2)2回目についてはスキャナ部2を用いずに、ラダーパッチのみを形成し(ベタパッチは形成せずに)、形成された各ラダーパッチのセンサ検出値と各ラダーパッチの形成時における現像バイアス電圧値との関係を求める。この関係は、図14で示すような直線を示す式で現すことができる。
そして、算出された関係式を用いて、現在、記憶しているラダー目標センサ値(例えば、1.2〔V〕)に対応する現像バイアス電圧値(例えば、−250〔V〕)を算出し、算出した現像バイアス電圧値を目標現像バイアス電圧値として更新する。
スキャナ部2を用いる方法は、ベタパッチとラダートナーパッチの双方を形成するので上記のようにラダーパッチの線幅変化が生じても精度良くトナー像の濃度を検出することができる。以下、この方法を基準の方法という。
一方、ベタパッチを形成せずラダーパッチのみを形成する方法は、線幅変化に対応できず、検出精度が低下するが、ベタパッチを形成しなくても良い分、濃度検出時のトナー消費を抑制することができ、また算出処理の工程が減る分、処理を簡素化してCPUの処理負担を軽減できる。以下、この方法を簡易の方法という。
(3)3回目以降については、基準の方法を用いるとしても良いし、簡易の方法を用いるとしても良い。例えば、基準の方法と簡易な方法を交互に繰り返して実行したり、1回目は基準の方法、2〜n(nは3以上の整数)回目は簡易な方法を行って、n回目が終了すると、1回目の基準に戻り、2回目以降を繰り返したりする方法などが考えられる。
前回の基準の方法を実行した時から今回の基準の方法を実行するまで間に、簡易な方法を複数回、より小さな間隔で実行すれば、各回の基準の方法により装置の各部材の劣化等による大きな濃度変化に対応しつつ、前回から今回の基準の方法が実行されるまでの間においては簡易な方法で濃度を微調整することが可能になる。
図15は、本実施の形態に係る現像バイアス最適値算出処理の内容の一部を示すフローチャートであり、実施の形態1と同じ内容の部分を省略している。この現像バイアス最適値算出処理は、上記の基準の方法によるものである。簡易の方法については後述する。
同図に示すように、中間転写ベルト51上にパッチ列100を形成し(ステップS1)、次にパッチ検出センサ55から5つのラダーパッチ101、103、105、107、108の検出値を取得する(ステップS11)。上述のラダー目標センサ値を算出するためである。
そして、中間転写ベルト51上に一次転写されたパッチ列100の各パッチを記録シートS上に二次転写した後、定着部7を介して機外に出力する(ステップS12)。出力された記録シートSは、ユーザによりスキャナ部2にセットされる。
スキャナ部2には、操作パネル(不図示)が設けられており、操作パネルには、ユーザが濃度調整のための読取指示専用のキーが設けられている。
ユーザにより当該キーの押下(読取指示)があると(ステップS13で「YES」)、セットされた記録シートSを原稿として当該記録シートSに形成(転写)されているパッチ列100の各パッチを読み取る動作を行って、スキャナ部2のCCDセンサから出力される各パッチの検出(電気)信号を取得する(ステップS14)。予め各パッチが記録シート内のどの領域に形成されているのかが決められており、各パッチの形成領域におけるパッチの濃度に応じて出力される電気信号を検出信号として取得する。
ステップ3では、取得した検出信号を用いてベタトナー付着量を算出する(ステップS3)。以降、ステップS4〜S8と同じ処理を実行する。ステップS8で目標バイアス電圧値を記憶すると、次にステップS15に移る。
ステップS15では、ステップS11で取得した5つのラダーパッチのセンサ検出値と、対応するパッチ形成時の現像バイアス電圧値との関係式B(図14)を求める。
そして、求めた関係式Bから目標現像バイアス電圧値に対するラダーパッチのセンサ検出値(ラダー目標センサ値)を算出して(ステップS16)、算出したラダー目標センサ値を示すデータを現像バイアス算出値記憶部89に記憶して(ステップS17)、当該処理を終了する。記憶されたラダー目標センサ値のデータは、上記のように2回目以降の簡易の方法による現像バイアス最適値算出処理で用いられる。
図16は、簡易の方法による現像バイアス最適値算出処理の内容を示すフローチャートである。同図に示すように、中間転写ベルト51上に3つのラダーパッチ101、105、108を形成する(ステップS21)。ここで、ラダーパッチを3個だけ形成しているのは、最小濃度、最大濃度、中間の濃度の3点から関係式Bを示す直線を得るものである。もちろん、上記のように5つのラダーパッチを形成するとしても良い。
パッチ検出センサ55から3つのラダーパッチの検出値を取得して(ステップS22)、形成された3つのラダーパッチのそれぞれについて、取得したセンサ検出値と形成時の現像バイアス電圧値とから関係式Bを算出する(ステップS23)。
現像バイアス算出値記憶部89に記憶されているラダー目標センサ値のデータを読み出して、関係式Bから、読み出したラダー目標センサ値に対応する現像バイアス電圧値(目標現像バイアス電圧値)を算出する(ステップS24)。そして、算出された目標現像バイアス電圧値を示すデータを現像バイアス算出値記憶部89に記憶(更新)して(ステップS25)、当該処理を終了する。更新された目標現像バイアス電圧値は、次回の画像形成時に読み出され、その電圧が現像バイアス電圧として現像ローラ131に供給される。
このようにパッチを光学的に検出する検出手段としてスキャナ部2を用いれば、実際のプリント出力後の画像により近い状態の画像から目標現像バイアス電圧値を求めることができるので、出力物のベタ画像濃度を最大トナー付着量、例えば4〔g/m〕により近い状態に維持することが可能になる。なお、上記では基準の方法に加えて簡易な方法を用いる例を説明したが、基準の方法だけを実行する構成をとるとしても構わない。
<実施の形態3>
上記実施の形態では、現像バイアス最適値算出処理において、(a)同じ濃度のベタパッチとラダーパッチからなる組を3組、組毎に濃度を変えて形成すると共に、3組のいずれのベタパッチとも濃度の異なる2個のラダーパッチを形成して、(b)3組のベタパッチとラダーパッチのセンサ検出結果から関係式Aを求め、(c)5つのラダーパッチのセンサ検出結果から関係式Bを求めるとしたが、本実施の形態では、(a)1組のベタパッチとラダーパッチ(同じ濃度のもの)を形成すると共に、この1組のベタパッチとは濃度が相互に異なる2個のラダーパッチを形成して、(b)1組のベタパッチとラダーパッチのセンサ検出結果と、予め求めておいた基準式(ラダーパッチのセンサ検出値とベタパッチのトナー付着量との一定の関係を示す式)から関係式Aを求め、(c)3つのラダーパッチのセンサ検出結果から関係式Bを求めるとしており、この点で大きく異なっている。
図17は、本実施の形態における現像バイアス最適値算出処理の内容の一部を示すフローチャートである。同図では、実施の形態1における現像バイアス最適値算出処理と異なる部分だけを抜き出して示している。
同図に示すように、中間転写ベルト51上にパッチ列を形成する(ステップS31)。本実施の形態のパッチ列は、図18に示すようにベタパッチ104とラダーパッチ105の組112と、ラダーパッチ101、108だけが形成される。
図17に戻り、中間転写ベルト51上に形成された各パッチの濃度がパッチ検出センサ55により検出されると、その検出信号を取得し(ステップS32)、ベタ検出値/トナー付着量対応テーブル93を参照して、ベタパッチ104のトナー付着量を算出する(ステップS33)。この検出信号の取得とトナー付着量の算出方法は、実施の形態1と同じ方法が用いられる。
ラダーパッチのセンサ検出値とトナー付着量の関係を示す基準式を取得する(ステップS34)。この基準式とは、実施の形態1の関係式Aに相当する式であり、関係式Aの基準となる式として予め実験などから求められてROM82などに格納されるものである。
上記実施の形態1では、同じ濃度のベタパッチとラダーパッチからなるパッチの組を、組毎に相互に濃度を異ならせて複数組のパッチを形成することにより関係式Aを求める構成をとったが、本実施の形態では、関係式Aを一から求めることはせずに、関係式Aの基準になるであろう式(基準式)を予め求めておいて、この基準式と、1組のベタパッチとラダーパッチのセンサ検出値との関係から基準式の補正の要否を判断して、補正が不要な場合には基準式をそのまま関係式Aとして用い、補正が必要な場合には基準式を補正してその補正後の式を関係式Aとして用いる構成をとっている。
このような構成をとっているのは、次の理由による。
すなわち、通常、プリンタなどの画像形成装置は、同じ仕様のものは同じ条件下で製造されるが、組立誤差や部品性能のばらつきなどから一定以上の品質を確保しつつも、ある程度の機差が含まれている。このような機差があると、装置毎に多少のばらつきが生じることになる。例えば、ベタパッチのトナー付着量とラダーパッチのセンサ検出値の関係(関係式A)もそのばらつきの一つである。具体的には、関係式Aが例えば図6に示すような直線の比例式であれば、同じ濃度のパッチを検出したとしても、ある装置と別の装置とでは、直線の傾きは略同じになるが、切片が異なる(ばらつく)といった具合である。
この例では、装置毎にばらつきがあっても直線の傾きについては略一定の関係を有していることになる。このような関係は、実験などから知ることができる。
関係式Aの傾きが略一定であることが事前に判れば、ばらつきの中心になるであろう切片の値を決めて、その傾きと切片とから各装置の基準(標準)となる式を仮の式として求めることができる。装置毎に、ばらつきにより切片の値が異なることになるため、基準式をそのまま用いることはできない場合があり得るが、一次式でありその傾きが判っているので、実際に形成した1つのベタパッチ104の検出値とこれに対応するトナー付着量が決まれば、基準式をそのまま用いることができない場合でも、当該装置に適した切片を求めることができることになる。
具体的に、例えば図19の例に示すようにベタパッチ104の検出値が0.6〔V〕であれば、対応するトナー付着量は、2.8〔g/m〕になる。基準式を図20に例示する実線の直線を表す式とすると、2.8〔g/m〕に対応するラダーパッチのセンサ検出値は、2.6〔V〕ということになる。この2.6〔V〕は、計算値である。
基準式は、上記のように当該装置におけるラダーパッチのセンサ検出値とトナー付着量の関係を示す式として用いられるので、実際に形成されたラダーパッチ105のセンサ検出値(実測値)と対応するトナー付着量との関係を表す式であるともいえる。
従って、仮に基準式を、そのまま当該装置の関係式Aを表す式(補正の必要がない場合)として用いることができるとすれば、計算値であっても実測値であっても両者の値は同じラダーパッチ105のセンサ検出値として同じになるはず、すなわち計算値である2.6〔V〕と、ラダーパッチ105のセンサ検出値(実測値)とが一致するはずである。
実測値も2.6〔V〕であったならば、計算値と実測値とが一致していることになるので、図20の実線の直線で示す基準式をそのまま用いるとすれば良い。
これに対して、計算値と実測値が一致しない場合には、実際の装置におけるばらつきの影響により、ばらつきの中心を示す基準式と、実際に当該装置に用いるべき関係式Aとの間に誤差(切片の差分に相当)が生じていることになるので、基準式における切片の値を補正すれば良い。具体的には、仮にセンサ検出値(実測値)が2.4〔V〕であった場合、図20における破線の直線を示す式、すなわち基準式の傾きをそのまま用いつつ、トナー付着量が2.8〔g/m〕のときにラダーパッチのセンサ検出値が2.4〔V〕になる関係を満たす一次式(基準式と傾きが同じで切片が異なる式)を導いて、その導いた式を補正後の式とすれば良い。
基準式を、同図に示す破線の直線を表す式になるように補正すれば、トナー付着量の値である2.8〔g/m〕に対応するラダーパッチのセンサ検出値は、計算値も実測値も共に2.4〔V〕ということになり、計算値と実測値とが一致することになる。
一次式である基準式の切片を当該装置に適した値に決めるには、上記のように1つのベタパッチとラダーパッチの組を形成するだけで良く、実施の形態1のように複数組のベタパッチを形成する必要がなくなる分、パッチ形成に要する時間の短縮やトナー消費量の低減などを図ることができる。
図17に戻り、ステップS35では、ステップS34で取得した基準式からベタパッチ104のトナー付着量に対応するラダーパッチ105のセンサ検出値(計算値)を算出する。この算出方法は、上述した通りである。
算出されたセンサ検出値(計算値)と、ステップS32で取得したラダーパッチ105のセンサ検出値(実測値)とが一致しているか否かを判断する(ステップS36)。一致していることを判断すると(ステップS36で「YES」)、基準式の補正を禁止し、基準式をそのまま関係式Aとして用いるとして(ステップS37)、ステップS5に移る。
一致していないことを判断すると(ステップS36で「NO」)、基準式を補正して、補正後の式を関係式Aとして用いるとして(ステップS38)、ステップS5に移る。
この基準式の補正方法は、上述した通りである。
ステップS5では、実施の形態1と同様に、関係式Aを用いて最大トナー付着量に対応する目標ラダー検出値が算出される。ステップS6では、3つのラダーパッチ101、105、108の検出結果と当該3つのパッチを形成するときに用いられた現像バイアス電圧値との関係から関係式Bを求める。この算出方法は、実施の形態1と同様に近似が用いられる。その後、実施の形態1と同様にステップS7の処理の後、ステップS8において目標バイアス電圧値が記憶される。これにより、当該処理が終了する。
このように本実施の形態では、予め基準式を用意しており、同じ濃度のベタパッチとラダーパッチの組を1つだけ形成することにより関係式Aを求めるとしているので、濃度が異なる複数のベタパッチを形成する構成に比べてトナー消費量の低減とパッチ形成と検出に要する全体の時間の短縮化を図ることができる。
なお、本実施の形態のように予め保持した基準式を用いて関係式Aを求める構成をとるか、実施の形態1のように基準式を持たずに複数組に含まれる各パッチの実際の検出値から関係式Aを求める構成をとるかは、装置構成に応じて適宜、決められることになる。
上記では基準式を一次関数で表し、これをラダーパッチのセンサ検出値とトナー付着量との基準となる関係を示す情報として取得する構成例を説明したが、これに限られない。例えば、上記切片に相当する値を可変させることにより機差によるばらつきを解消することができる式などを基準式として用いるとすることができる。当該情報は、予め記憶手段に保持されているとしても良いし、外部等から取得するとしても良い。
本発明は、画像形成装置に限られず、上記の目標現像バイアス電圧値など濃度制御のための条件を求めて、求めた条件を画像形成時に用いる画像形成方法であるとしてもよい。さらに、その方法をコンピュータが実行するプログラムであるとしてもよい。また、本発明に係るプログラムは、例えば磁気テープ、フレキシブルディスク等の磁気ディスク、DVD−ROM、DVD−RAM、CD−ROM、CD−R、MO、PDなどの光記録媒体、フラッシュメモリ系記録媒体等、コンピュータ読み取り可能な各種記録媒体に記録することが可能であり、当該記録媒体の形態で生産、譲渡等がなされる場合もあるし、プログラムの形態でインターネットを含む有線、無線の各種ネットワーク、放送、電気通信回線、衛星通信等を介して伝送、供給される場合もある。
〔変形例〕
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明は、上述の実施の形態に限定されないのは勿論であり、以下のような変形例が考えられる。
(1)上記実施の形態1では、ラダーパッチとベタパッチの3つの組を形成して関係式Aを求めると共に、5つのラダーパッチから関係式Bを求めるとしたが、パッチの個数はこれらに限られない。複数個であれば、各式を求めることができる。上記のように略比例関係にあれば各式毎に2つのパッチとすることもできる。
例えば、相互に濃度が異なるN(複数)個のベタパッチと、N(複数)個のベタパッチと同じ濃度のものとして同じ濃度制御の条件で形成されたN個のラダーパッチを含む相互に濃度の異なるM(整数:M≧N)個のラダーパッチが形成された場合(上記の例では、N=3、M=5)、関係式A、Bを求めるために用いられるパッチを次のように決めることができる。
すなわち、関係式Aを求めるために用いるパッチとしては、N個のベタパッチとN個のラダーパッチのうち、同じ濃度条件で形成されたベタパッチとラダーパッチを1つの組として、N個の組のうち、複数組を用いる。上記の構成例であれば、N個の組は、組111〜113の3つに相当するので、これら3つのうち、2つの組みを用いるとしても良い。
関係式Bを求めるために用いるラダーパッチとしては、例えば(a)ベタパッチと同じ濃度を有するN個のラダーパッチのうち、複数のラダーパッチを用いるとしても良い。上記の構成例では、M個のラダーパッチとは、ラダーパッチ101、103、105、107、108の5つに相当し、N個のラダーパッチとは、5つのうちのラダーパッチ103、105、107の3つに相当するので、これら3つのうち、2つ、または3つの全てを用いるとしても良い。
また、上記(a)に代えて、(b)ベタパッチと濃度が同じラダーパッチ(N個のラダーパッチ)のうち、1以上のラダーパッチと、いずれのベタパッチとも濃度が異なるラダーパッチのうち、1以上のラダーパッチとを用いるとしても良い。いずれのベタパッチとも濃度が異なるラダーパッチとは、上記の構成例では、(M−N)個のラダーパッチ101、108の2つに相当する。例えば、N個のラダーパッチのうちの1つであるラダーパッチ107と、(M−N)個のラダーパッチのうちの1つであるラダーパッチ108の2つを用いるとしても良い。
さらに、上記(a)、(b)に代えて、(c)ベタパッチと濃度が同じラダーパッチ(N個のラダーパッチ)を用いずに、これらとは別の、いずれのベタパッチとも濃度が異なる(M−N)個のラダーパッチのうち、複数のラダーパッチを用いるとしても良い。上記の構成例では、ラダーパッチ101と108の2つを用いることができる。
なお、関係式Bを求めるためのラダーパッチのうち、最大濃度となるラダーパッチの当該濃度は、目標とする最大トナー付着量、上記例では4〔g/m〕以上の付着量に相当する濃度とすることが望ましい。関係式Bから目標現像バイアス電圧値を求める際に、目標ラダー検出値に対する目標現像バイアス電圧値を示す点が、最大濃度のラダーパッチにおけるセンサ検出値に対する現像バイアス電圧値を示す第1の点と、最小濃度のラダーパッチにおけるセンサ検出値に対する現像バイアス電圧値を示す第2の点を結ぶ線の範囲内に位置することになる。このようにすれば、実際に形成したパッチの高と低の濃度の範囲内(バイアス電圧の高と低の範囲内)で目標現像バイアス電圧値を決めることができ、例えば実際に目標バイアス電圧値を出力してみるとベタ画像が最大濃度まで上がらないといったことが生じるおそれがなくなる。
さらに、(M−N)個のラダーパッチ(ベタパッチとは濃度の異なるラダーパッチ)が複数、存在する場合、その(M−N)個のラダーパッチに、どのベタパッチよりも濃度が濃いラダーパッチがQ(複数)個、含まれるとすることができる。
上記の構成例では、ベタパッチ106が最も高濃度のパッチであるから、ベタパッチ106よりも高濃度になる条件を用いて相互に濃度が異なるQ個のラダーパッチが(M−N)個のラダーパッチの中に含まれるように形成して、その形成したQ個のラダーパッチのうち、2以上のラダーパッチを用いて関係式Bを求めるとすることができる。例えば、(M−N)が2であればQも2となるので、(M−N)個のラダーパッチは、双方とも、どのベタパッチよりも濃度が濃いラダーパッチということになる。
上記のようにベタパッチを高濃度で形成できないので、高濃度の画像を形成するときに用いるべき制御の条件を、その高濃度と同じ濃度で実際に形成したラダーパッチの検出値から求めることができ、制御条件(現像バイアス電圧値)をより高精度に求めることが可能になる。なお、どのベタパッチよりも濃度が薄い複数のラダーパッチを用いて関係式Bを求めるとしても良い。パッチの個数、濃度は、上記に限定されず、M≧N≧2の条件下で装置構成に応じて適した数、濃度が予め決められる。
(2)上記実施の形態3では、形成されたベタパッチと濃度が相互に異なるラダーパッチとして、2つのラダーパッチ101、108を形成する例を説明したが、ラダーパッチの個数はこれに限られず、1または3以上であっても良い。ラダーパッチの個数を1つとする場合、当該1つのラダーパッチ(実施の形態3の例であれば101または108)と、ベタパッチと同じ濃度のものとして形成されたラダーパッチ(実施の形態3の例であれば105)とのそれぞれのセンサ検出値を用いて関係式Bを求めることができる。
また、ラダーパッチの濃度は、ベタパッチよりも低濃度としても良いが、高濃度とすることが望ましい。上記(1)で説明した理由や、実際の目標(狙い)となる高濃度と同じ(または同程度の)濃度を有するラダーパッチの検出値から関係式を得た方がより装置に適した制御値を算出することができるからである。例えば、同じ濃度のベタパッチとラダーパッチからなる1つのパッチの組とは別に、当該ベタパッチよりも濃度が濃い1個のラダーパッチを形成して、形成した高濃度の1個のラダーパッチと、当該1つのパッチの組における1個のラダーパッチとのセンサ検出値から関係式Bを求めるとしても良い。
また、当該ベタパッチよりも濃度が濃い、相互に濃度の異なる複数個のラダーパッチを形成して、形成した複数個のラダーパッチのうち、2以上のラダーパッチから(当該ベタパッチと同じ濃度のラダーパッチを用いずに)、関係式Bを求める構成としても良い。
さらに、当該ベタパッチよりも濃度が薄い複数のラダーパッチを形成して、形成した複数のラダーパッチから関係式Bを求める構成をとることも可能である。ラダーパッチの個数、濃度は上記に限定されず、装置構成に応じて適した数、濃度が予め決められる。
(3)上記実施の形態ではラダー検出値とトナー付着量の関係、ラダー検出値と現像バイアス電圧値との関係が略比例関係にあることを前提に、関係式A、Bを直線近似から得るとしたが、比例関係以外の関係がある場合にはその関係を示す式、例えば予め決められた特定の多項式に基づき曲線近似する場合には当該多項式を用いるとしても良い。このことは、上記の基準式についても適用できる。
(4)上記実施の形態では、関係式Bから目標バイアス電圧値を求めるとしたが、これに限られない。例えば、異なる階調値の複数のラダーパッチを形成し、その複数のラダーパッチのうち、センサ検出値が、関係式Aにより求められた目標ラダー検出値に一致、または一致するものがない場合は最も近いラダーパッチを特定して、特定したラダーパッチの形成時における現像バイアス電圧を目標現像バイアス電圧値とする方法が考えられる。この構成をとる場合、ラダーパッチの数をできるだけ多くすることが望ましい。
(5)上記実施の形態1では、現像バイアス最適値算出処理を画像安定化制御の一つとして電源オン時などの所定のイベントが発生する毎に実行するとしたが、これに限られない。例えば、現像バイアス最適値算出処理において算出した目標ラダー検出値を記憶しておき、次回の現像バイアス最適値算出処理の実行タイミングが来たときには、ベタパッチを形成せずにラダーパッチのみを形成してラダーパッチの検出値と、記憶しておいた目標ラダー検出値とを用いて目標現像バイアス電圧を決める処理(上記の簡易の方法に相当)を実行するとしても良い。
(6)上記実施の形態1では、光学的に各パッチを検出する検出手段として、中間転写ベルト51に対向配置され、中間転写ベルト51上に形成された各パッチを光学センサで検出する構成例を説明し、実施の形態2では、記録媒体としての記録シート上に転写された各パッチをスキャナ部2のCCDセンサで検出する構成例を説明したが、光学的にパッチを検出するものであれば、これらに限られず、他の検出手段、例えばCIS(コンタクト・イメージ・センサ)などを用いるとしても良い。
また、実施の形態1では、いわゆる反射型の光学センサを用いた例であったが、例えば透過型の光学センサを用いることもできる。この場合、中間転写ベルト51のベルト部分を挟んで発光部と受光部を対向配置して、発光部から発せられる光がベルト部分を透過して受光部で受光する構成となる。ベタパッチの場合、ほとんど透過光が得られないが、ラダーパッチの場合には、中間転写ベルト51の地肌部分(ラダーパッチの直線部が形成されていない部分)を透過する光が得られ、センサ感度の良い領域で透過光の光量を受光することができる。
(7)上記実施の形態では、ラダーパッチとして複数の直線部121が主走査方向に平行かつ副走査方向に間隔をおいて形成されてなるとしたが、一定の領域にトナー像がベタの状態に存在するのではなく、一定の領域内にトナー像とトナー像の形成されていない部分(像担持体表面の地肌部分)とが混在するような形状であれば良い。その地肌部分で反射光が反射し、または透過光が透過することになる。
例えば、一定領域内に濃度の同じ主走査方向に平行な複数本の直線と副走査方向に平行な複数本の直線とが格子状に交差してなる形状のものを1つのラダーパッチとして形成するとしても良い。また、直線に代えて、複数本の曲線を間隔を空けて並べたものや、それらが交差するものとしても良い。このように濃度の同じ複数の線分からなるパッチを1つのラダーパッチとすることができる。さらに、一定領域内に濃度の同じ複数個のドット(丸や四角など)が点在するものを1つのラダーパッチと捉えることもできる。
(8)上記実施の形態では、トナー像の濃度を可変させる制御値(画像形成手段の濃度制御のための条件)として、現像バイアス電圧を用いた例を説明したが、これに限られない。濃度値を可変制御できるものであれば良く、例えば画像形成手段を帯電部12、濃度制御の条件を帯電バイアス電圧(電流)の供給とすることもできる。また、帯電部12に帯電電圧(電流)を一定に維持するためのグリッドが備えられる構成であれば、そのグリッド電圧の印加を濃度制御のための条件とすることもできる。
さらに、光学ユニット20のLD1〜4の発光量を可変制御できる構成であれば、LDを画像形成手段、濃度制御の条件をLDの発光量とすることもできる。
(9)上記実施の形態では、像担持体の一例としての中間転写ベルト51上にパッチを形成するとしたが、これに限られず、例えば像担持体の他の例としての感光体ドラム11にパッチを形成して、感光体ドラム11上に形成されたパッチを反射型の光学センサで検出するとしても良い。この場合、光学センサは、感光体ドラム11の回転方向に現像位置から一次転写位置までの間に配置され、その間において感光体ドラム11上に形成された各パッチを検出することになる。
(10)上記実施の形態では、本発明に係る画像形成装置をタンデム型カラーデジタルプリンタに適用した場合の例を説明したが、これに限られない。カラーやモノクロの画像形成に関わらず、感光体ドラムや中間転写ベルトなどの像担持体にパッチを形成可能な画像形成装置であれば、例えば複写機、FAX、MFP(Multiple Function Peripheral)等に適用できる。また、パッチをブラック色のトナーを用いて形成するとしたが、他の色についても色毎にパッチを形成し、形成したパッチの濃度を検出して現像バイアス電圧を調整するとしても良い。さらに、現像剤としてのトナーを帯電極性が負のものを用いる例を説明したが、極性が正のものを用いる構成にも適用できる。
また、ラダーパッチとベタパッチを一列にして順に交互に並ぶように形成したが、これに限られない。ラダーパッチとベタパッチを別々に分けて形成するとしても良い。同じ濃度のラダーパッチとベタパッチがどの位置に形成されているかを予め決めておけば、その位置関係から同じ濃度のラダーパッチとベタパッチの検出信号を特定することができる。また、上記の各図の数値、グラフ、パッチの形状、個数等が一例であることはいうまでもない。装置構成に応じて適した値、形状等が決められる。
さらに、上記の実施の形態における処理がソフトウェアにより行なわれる構成であっても良いし、ハードウェア回路を用いて行なれる構成であっても良い。
また、上記実施の形態及び上記変形例の内容をそれぞれ組み合わせるとしても良い。
本発明に係る画像形成装置は、トナー像の濃度を安定的に維持する技術として有用である。
1 複写機
2 スキャナ部
3 プリンタ部
8 制御部
11 感光体ドラム
12 帯電部
13 現像部
51 中間転写ベルト
55 パッチ検出センサ
87 現像バイアス供給部
88 現像バイアス最適値算出部
91 トナーパッチ形成部
93 ベタ検出値/トナー付着量対応テーブル
94 ベタトナー付着量算出部
95 ラダー検出値/トナー付着量対応関係算出部
96 目標ラダー検出値算出部
97 最大トナー付着量データ記憶部
98 目標現像バイアス算出部
101、103、105、107、108 ラダーパッチ
102、104、106 ベタパッチ
121 直線部

Claims (22)

  1. 像担持体上にトナー像を形成し、前記像担持体上に形成されたトナー像を記録媒体上に転写する画像形成装置であって、
    前記像担持体上にトナーにより、相互に濃度が異なるN(複数)個のベタパッチと、N個のベタパッチと同じ濃度のN個のラダーパッチを含む相互に濃度が異なるM(整数:M≧N)個のラダーパッチを、濃度制御のための条件を濃度毎に、同じ濃度のパッチには同じ条件を用い、異なる濃度のパッチには異なる条件を用いて形成するパッチ形成手段と、
    前記像担持体上に形成または前記記録媒体上に転写されたN個のベタパッチとM個のラダーパッチの濃度を光学的に検出する検出手段と、
    N個のベタパッチの前記検出手段による検出値に基づき、N個のベタパッチのそれぞれについて単位面積当たりのトナー付着量を取得する取得手段と、
    取得されたN個のベタパッチのトナー付着量と、N個のベタパッチと同じ条件を用いて形成されたN個のラダーパッチの前記検出手段による検出値とから得られる、付着量と検出値との第1の関係から、目標のトナー付着量のラダーパッチが形成されたときに得られる前記検出手段の検出値を推定し、M個のラダーパッチのうち、少なくとも2以上のラダーパッチの前記検出値とパッチ形成時の条件とから得られる、検出値と条件との第2の関係から、前記推定した検出値に対する条件を求め、求めた条件を前記目標のトナー付着量のトナー像を形成するときの条件として用いる制御を行う制御手段と、
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記MとNは、M>Nの関係を有し、
    前記M個のラダーパッチは、前記N個のベタパッチと同じ条件を用いて形成されたN個のラダーパッチと、前記N個のベタパッチのいずれとも異なる条件を用いて形成された(M−N)個のラダーパッチからなり、
    前記少なくとも2以上のラダーパッチは、
    前記N個のラダーパッチのうち少なくとも1つのラダーパッチと、前記(M−N)個のラダーパッチのうち少なくとも1つのラダーパッチとを含むことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記(M−N)個のラダーパッチは、
    前記N個のベタパッチのいずれよりも濃度が濃いことを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記MとNは、(M−N)≧2の関係を有し、
    前記M個のラダーパッチは、前記N個のベタパッチと同じ条件を用いて形成されたN個のラダーパッチと、前記N個のベタパッチのいずれよりも濃度が濃くなる、異なる条件を用いて形成されたQ(複数)個のラダーパッチとを含み、
    前記少なくとも2以上のラダーパッチは、前記Q個のラダーパッチのうち、2以上のラダーパッチであることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  5. 前記M個のラダーパッチは、前記N個のラダーパッチと前記Q個のラダーパッチとからなることを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
  6. 前記取得手段は、
    予め求められている、前記ベタパッチの検出値と、当該ベタパッチの単位面積当たりのトナー付着量との対応関係を示す情報から、N個のベタパッチのそれぞれについて、その検出値に対応する単位面積当たりのトナー付着量を取得することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  7. 前記制御手段は、
    前記取得されたN個のベタパッチそれぞれのトナー付着量に対する、当該ベタパッチと同じ条件を用いて形成されたN個のラダーパッチの前記検出値を示すN個の点を、直線近似または予め決められた多項式に基づき曲線近似して得られる式を前記第1の関係を示す式として算出する算出手段を備えることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  8. 像担持体上にトナー像を形成し、前記像担持体上に形成されたトナー像を記録媒体上に転写する画像形成装置であって、
    前記像担持体上にトナーにより、一のベタパッチと、当該一のベタパッチと同じ濃度の一のラダーパッチを含む相互に濃度が異なる複数のラダーパッチを、濃度制御のための条件を濃度毎に、同じ濃度のパッチには同じ条件を用い、異なる濃度のパッチには異なる条件を用いて形成するパッチ形成手段と、
    前記像担持体上に形成または前記記録媒体上に転写された一のベタパッチと複数のラダーパッチの濃度を光学的に検出する検出手段と、
    一のベタパッチの前記検出手段による検出値に基づき、当該一のベタパッチにおける単位面積当たりのトナー付着量を取得する第1の取得手段と、
    予め求められている、ラダーパッチの検出値と単位面積当たりのトナー付着量との基準となる関係を取得する第2の取得手段と、
    前記第2の取得手段により取得された関係に基づき、前記第1の取得手段により取得された前記一のベタパッチにおける単位面積当たりのトナー付着量に対するラダーパッチの検出値を取得する第3の取得手段と、
    前記一のベタパッチの形成に用いられる条件と同じ条件で形成された一のラダーパッチの前記検出手段による検出値と、前記第3の取得手段により取得された一のベタパッチのトナー付着量に対するラダーパッチの検出値とに基づいて、前記関係を補正し、補正した第1の関係から、目標のトナー付着量のラダーパッチが形成されたときに得られる前記検出手段の検出値を推定し、複数のラダーパッチのうち、少なくとも2以上のラダーパッチの前記検出値とパッチ形成時の条件とから得られる、検出値と条件との第2の関係から、前記推定した検出値に対する条件を求め、求めた条件を前記目標のトナー付着量のトナー像を形成するときの条件として用いる制御を行う制御手段と、
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
  9. 前記濃度の異なる複数のラダーパッチは、
    前記一のベタパッチと同じ条件を用いて形成された一のラダーパッチと、前記一のベタパッチよりも濃度が濃くなる、前記条件とは異なる条件を用いて形成された1以上のラダーパッチとを含むことを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。
  10. 前記1以上とは、複数のことであり、
    前記少なくとも2以上のラダーパッチは、
    前記一のベタパッチよりも濃度が濃くなる条件を用いて形成された複数のラダーパッチのうち、2以上のラダーパッチであることを特徴とする請求項9に記載の画像形成装置。
  11. 前記第1の取得手段は、
    予め求められている、前記ベタパッチの検出値と、当該ベタパッチの単位面積当たりのトナー付着量との対応関係を示す情報から、前記一のベタパッチについて、その検出値に対応する単位面積当たりのトナー付着量を取得することを特徴とする請求項8から10のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  12. 前記対応関係を示す情報を記憶している記憶手段を備えることを特徴とする請求項11に記載の画像形成装置。
  13. 前記制御手段は、
    前記一のラダーパッチの前記検出手段による検出値と、前記関係から得られる前記取得された一のベタパッチのトナー付着量に対するラダーパッチの検出値とが同じ場合には、前記関係を補正することを禁止し、前記関係を前記第1の関係として用いることを特徴とする請求項8から12のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  14. 前記制御手段は、
    前記2以上のラダーパッチそれぞれの、前記検出値と前記形成時に用いられる条件とを対応つけて示される各点を、直線近似または予め決められた多項式に基づき曲線近似して得られる式を前記第2の関係を示す式として算出する手段を備えることを特徴とする請求項1から13のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  15. 前記複数のラダーパッチのそれぞれは、
    濃度の同じ複数本の線分が相互に間隔を空けてなるパッチであることを特徴とする請求項1から14のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  16. 前記線分は、直線であり、
    前記直線の幅は、1走査ラインの幅に相当し、
    隣り合う直線間の間隔が、n(複数)ライン分の幅に相当する大きさであることを特徴とする請求項15に記載の画像形成装置。
  17. 前記複数のラダーパッチのそれぞれは、
    濃度の同じ複数本の線分が格子状に交差してなるパッチ、または一定領域内に濃度の同じ複数個のドットが相互に間隔を空けてなるパッチであることを特徴とする請求項1から14のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  18. 前記像担持体上に作像された静電潜像をトナーで現像する現像部と、
    前記現像により前記像担持体上に形成されるトナー像の濃度を調整するための現像バイアス電圧を前記現像部に供給する現像バイアス供給部とを備え、
    前記濃度制御のための条件は、前記供給される現像バイアス電圧のことであり、
    前記パッチ形成に同じ条件を用いるとは、形成されるパッチ毎に前記現像バイアス電圧の値を同じ値にすることであり、
    前記パッチ形成に異なる条件を用いるとは、形成されるパッチ毎に前記供給される現像バイアス電圧の値を異なる値にすることであることを特徴とする請求項1から17のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  19. 前記検出手段は、
    前記像担持体に対向配置され、発光素子から前記像担持体上に形成された各パッチに向けて光を照射し、照射された光の、前記像担持体からの反射光または前記像担持体の透過光を受光素子で受光して電気信号に変換する光学センサであることを特徴とする請求項1から18のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  20. 読取対象の原稿に光を照射し、照射された光の、前記原稿からの反射光を受光素子で受光して電気信号に変換することにより、当該原稿画像を読み取る読取手段を備え、
    前記読取手段は、
    前記検出手段を兼用しており、
    前記記録媒体が読取対象の原稿である場合に、当該記録媒体上に転写された各パッチを読み取って、読み取りにより得られた電気信号を前記検出値として出力することを特徴とする請求項1から18のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  21. 像担持体上にトナー像を形成し、前記像担持体上に形成されたトナー像を記録媒体上に転写する画像形成装置において実行される画像形成方法であって、
    前記像担持体上にトナーにより、相互に濃度が異なるN(複数)個のベタパッチと、N個のベタパッチと同じ濃度のN個のラダーパッチを含む相互に濃度が異なるM(整数:M≧N)個のラダーパッチを、濃度制御のための条件を濃度毎に、同じ濃度のパッチには同じ条件を用い、異なる濃度のパッチには異なる条件を用いて形成する第1ステップと、
    前記像担持体上に形成または前記記録媒体上に転写されたN個のベタパッチとM個のラダーパッチの濃度を光学的に検出する第2ステップと、
    N個のベタパッチの前記検出手段による検出値に基づき、N個のベタパッチのそれぞれについて単位面積当たりのトナー付着量を取得する第3ステップと、
    取得されたN個のベタパッチのトナー付着量と、N個のベタパッチと同じ条件を用いて形成されたN個のラダーパッチの前記検出手段による検出値とから得られる、付着量と検出値との第1の関係から、目標のトナー付着量のラダーパッチが形成されたときに得られる前記検出手段の検出値を推定する第4ステップと、
    M個のラダーパッチのうち、少なくとも2以上のラダーパッチの前記検出値とパッチ形成時の条件とから得られる、検出値と条件との第2の関係から、前記推定した検出値に対する条件を求める第5ステップと、
    前記求めた条件を前記目標のトナー付着量のトナー像を形成するときの条件として用いる制御を行う第6ステップと、
    を含むステップを実行することを特徴とする画像形成方法。
  22. 像担持体上にトナー像を形成し、前記像担持体上に形成されたトナー像を記録媒体上に転写する画像形成装置において実行される画像形成方法であって、
    前記像担持体上にトナーにより、一のベタパッチと、当該一のベタパッチと同じ濃度の一のラダーパッチを含む相互に濃度が異なる複数のラダーパッチを、濃度制御のための条件を濃度毎に、同じ濃度のパッチには同じ条件を用い、異なる濃度のパッチには異なる条件を用いて形成する第1ステップと、
    前記像担持体上に形成または前記記録媒体上に転写された一のベタパッチと複数のラダーパッチの濃度を光学的に検出する第2ステップと、
    一のベタパッチの前記検出手段による検出値に基づき、当該一のベタパッチにおける単位面積当たりのトナー付着量を取得する第3ステップと、
    予め求められている、ラダーパッチの検出値と単位面積当たりのトナー付着量との基準となる関係を取得する第4ステップと、
    前記第4ステップで取得された関係に基づき、前記第3ステップで取得された前記一のベタパッチにおける単位面積当たりのトナー付着量に対するラダーパッチの検出値を取得する第5ステップと、
    前記一のベタパッチの形成に用いられる条件と同じ条件で形成された一のラダーパッチの前記検出手段による検出値と、前記第5ステップで取得された一のベタパッチのトナー付着量に対するラダーパッチの検出値とに基づいて、前記関係を補正し、補正した第1の関係から、目標のトナー付着量でラダーパッチが形成されたときに得られる前記検出手段の検出値を推定する第6ステップと、
    複数のラダーパッチのうち、少なくとも2以上のラダーパッチの前記検出値とパッチ形成時の条件とから得られる、検出値と条件との第2の関係から、前記推定した検出値に対する条件を求める第7ステップと、
    前記求めた条件を前記目標のトナー付着量のトナー像を形成するときの条件とする制御を行う第8ステップと、
    を含むステップを実行することを特徴とする画像形成方法。
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