JP2011158444A - 二次電池の残存容量検出方法および装置 - Google Patents

二次電池の残存容量検出方法および装置 Download PDF

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Abstract

【課題】二次電池の残存容量を短時間に精度良く計測するとともに、その測定装置の小型化を容易に図る算出方法、および残存容量の算出に使用する測定装置を提供する。
【解決手段】予め残存容量が既知の二次電池に2種類の周波数の交流信号を印加して求めた、各周波数の交流信号に対応するインピーダンスおよび位相から算出した前記残存容量に対応する変数と、前記残存容量との相関関係を求め、前記変数と残存容量との相関関係と、残存容量が未知の二次電池に2種類の周波数の交流信号を印加して求めた、各周波数の交流信号に対応するインピーダンスおよび位相から算出した変数とを照合することにより、前記残存容量が未知の二次電池の残存容量を算出することを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、二次電池に交流信号を印加して、その時のインピーダンスおよび位相から二次電池の残存容量を求める方法並びに測定装置に関するものである。詳しくは、二次電池に2種類の周波数の交流信号を印加し、その時の電流および電圧の測定値から求めたインピーダンスおよび位相から二次電池の残存容量を求める方法およびその装置である。
二次電池の残存容量(State Of Charge:以下、SOCと称すこともある)を算出する方法としては、二次電池の電池電圧からSOCを算出する電圧法、電池の開放電圧(Open Circuit Voltage:以下、OCVと称する)と残存容量との相関関係から算出するOCV演算法(例えば、特許文献1、2など参照)、あるいは充・放電電流値を積算し求める電流積算法(例えば、特許文献3、4など参照)が知られている。
また、電気化学インピーダンス測定法(以下、EIS測定法と称す)によって得られる図11のようなナイキスト線図から電池の溶液抵抗(Rsol)、電荷移動抵抗(Rct)、および電気二重層容量を読み取り、それらの値の変動から残存容量を演算する方法も知られている。さらには、これらの方法を複合して残存容量をより精度良く算出する方法(例えば、特許文献5、6など参照)も提案されてきている。
しかし、電圧法の場合、測定直前の電池状態や充放電状態を反映して電池電圧が大きく変化するので、その電池電圧からSOCを推定した場合には、大きな誤差が生じることになり正確なSOCを求めることが困難である。
また、OCV演算法の場合には、その測定は二次電池の電流が停止し、そのOCVが安定してから測定しなければならず、その残存容量の算出までに時間がかかるという問題がある。さらに、電流積算法の場合では、電流計測精度の影響や、電池の自己放電を測定することができないため、自己放電が大きい場合の残存容量の演算誤差が大きくなる問題があった。
また、EIS測定法を使用して残存容量を算出する場合では、使用中の電池の残存容量、そのものの算出が可能であるが、設定した周波数変化範囲において周波数を変化させて数多くの測定を行い、その測定値から求めたインピーダンスの値を複素平面上にプロットした周波数特性曲線と複素平面の実軸との交点を電極抵抗として求めるために、精度良く行おうとすると必然的に周波数を小刻みに変化させてより多くのインピーダンスを求めようとすることから、装置自体が高価で非常に大きくなるため、電池の設置場所に持ち込み算出することは難しく、また自動的に溶液抵抗(Rsol)や電荷移動抵抗(Rct)を求めることが難しい問題がある。
特開平9−70146号公報 特開2001−27244号公報 特開平5−87896号公報 特開平11−307137号公報 特開2000−137062号公報 特開2003−149307号公報
そこで、このような状況に鑑み本発明は、二次電池の残存容量を短時間に精度良く計測するとともに、その測定装置の小型化を容易に図る算出方法、および残存容量の算出に使用する測定装置を提供するものである。
本発明の第一の発明は、二次電池の残存容量を算出する方法であって、予め残存容量が既知の二次電池に2種類の周波数の交流信号を印加して求めた各周波数の交流信号に対応するインピーダンスおよび位相から算出した残存容量に対応する変数と、この残存容量との相関関係を求め、求めた変数と残存容量との相関関係と、残存容量が未知の二次電池に2種類の周波数の交流信号を印加して求めた、各周波数の交流信号に対応するインピーダンスおよび位相から算出した変数とを照合することにより、残存容量が未知の二次電池の残存容量を算出することを特徴とする。
本発明の第二の発明は、二次電池の残存容量を算出する方法であって、予め、残存容量Sが既知の二次電池に2種類の周波数f、f(f<f)の交流信号を印加して求めた各周波数の交流信号に対応する印加時の電流および電圧の測定値から算出されたインピーダンスZ、Zおよび位相θ、θのインピーダンスZ、Zの実数成分R、Rと、虚数成分IおよびIから、残存容量Sに対応した変数Xを算出して求めた残存容量Sと変数Xとの相関関係から作成した残存容量Sと変数Xで構成されるデータテーブルを記憶する記憶工程と、残存容量が未知の二次電池に2種類の周波数f、f(f<f)の交流信号を印加する交流信号印加工程と、その交流信号印加工程で印加された2種類の周波数f、f(f<f)の交流信号による印加時の電流および電圧の測定値から、インピーダンスZ、Zおよび位相θ、θをそれぞれ算出して、そのインピーダンスZ、Zの実数成分R、Rと、虚数成分IおよびIから変数Xeを算出する変数計算工程と、記憶工程に記憶されている残存容量Sと変数Xのデータテーブルから、算出した変数Xeに該当する残存容量Seを照合する残存容量計算工程からなる演算工程とを備えることを特徴とし、さらに変数計算工程が、下記数1により変数Xeを算出することを特徴とする。
Figure 2011158444
本発明の第三の発明は、第1の発明から第2の発明において、2種類の周波数f、fが、周波数fzをワールブルグインピーダンスが出現する周波数とする時に、f≦fz≦fの関係を満足する周波数であることを特徴とする二次電池の残存容量を算出する方法である。
本発明の第四の発明は、二次電池の残存容量算出装置であって、予め残存容量Sが既知の二次電池に2種類の周波数f、f(f<f)の交流信号を印加し、各周波数の交流信号に対応する印加時の電流および電圧の測定値からインピーダンスZ、Zおよび位相θ、θをそれぞれ算出して、そのインピーダンスZ、Zの実数成分R、Rと、虚数成分IおよびIから、残存容量Sに対応した変数Xを算出することで得られた残存容量Sと変数Xとの相関関係から作成した残存容量Sと変数Xから構成されるデータテーブルを記憶している記憶部と、残存容量が未知の二次電池に2種類の周波数f、f(f<f)の交流信号を印加する交流信号印加部と、その交流信号印加部から印加される2種類の周波数f、f(f<f)の交流信号による印加時の電流および電圧の測定値から、インピーダンスZ、Zおよび位相θ、θをそれぞれ算出して、そのインピーダンスZ、Zの実数成分R、Rと、虚数成分IおよびIから変数Xeを算出する変数計算部と、算出した変数Xeを用いて、記憶部に記憶されている残存容量Sと変数Xのデータテーブルから変数Xeに該当する残存容量Seを求める残存容量計算部からなる演算部と、交流信号の印加時の二次電池の温度を計測する温度計測部とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、残存容量の測定に際して電池の自己放電の影響を受けずに、電池使用時の残存容量、そのものが測定できるため、正確な残存容量の把握を可能とし、さらに測定時には、開回路電圧(OCV)の安定を待つことなく測定ができ、また測定に要する時間も短時間で済むことから、その計測時間を著しく短縮するものである。さらには、測定に使用する装置も小型かつ安価な装置とすることが可能となり、工業上顕著な効果を奏するものである。
本発明の二次電池の残存容量の算出に用いる装置の構成を示すブロック図である。 本発明の二次電池の残存容量を算出する方法のフローチャートである。 インピーダンス測定から求められるナイキスト線図である。 残存容量の異なるLiイオン電池の模式ナイキスト線図である。 図4の模式ナイキスト線図の周波数fからfまでのナイキスト線図の部分図である。 インピーダンス測定から変数Xの算出を説明する図である。 残存容量10%、50%、90%のLiイオン電池のナイキスト線図である。 図7のナイキスト線図の周波数6.5Hzから1.0Hzまでのナイキスト線図の部分図である。 実施例における変数Xの値を示す図である。 変数Xと残存容量Sとの相関関係を示すグラフである。 電気化学インピーダンス測定法によって得られるナイキスト線図である。
本発明は、予め残存容量が既知の二次電池に2種類の周波数の交流信号を印加して求めた、各周波数の交流信号に対応するインピーダンスおよび位相から算出した、既知の残存容量に対応する変数と、その既知の残存容量との相関関係を求め、その変数と残存容量との相関関係と、残存容量が未知の二次電池に2種類の周波数の交流信号を印加して求めた、各周波数の交流信号に対応するインピーダンスおよび位相から算出した変数とを照合することにより、残存容量が未知の二次電池の残存容量を算出する方法と、その算出に用いる装置に関するものである。
図1は、本発明の二次電池の残存容量の算出に用いる装置の構成を示すブロック図で、
図2は、本発明の二次電池の残存容量を算出する方法のフローチャートである。
図1において、1は残存容量算出装置、2は記憶部、3は演算部、4は交流信号印加部、5は温度計測部、6は二次電池、Vは電圧計、Aは電流計を示している。
(残存容量算出装置)
本発明の算出装置1は、図1のブロック図に示されるように、記憶部2、演算部3、交流信号印加部4、温度計測部5、電圧計V、電流計Aからなる構成を最小単位として備えるものである。
記憶部2は、予め残存容量が既知の二次電池に2種類の周波数の交流信号を印加して求めた、各周波数の交流信号に対応するインピーダンスおよび位相から算出した、既知の残存容量に対応する変数と、その既知の残存容量との相関関係を、データテーブルあるいは相関式などの形で記憶しているもので、演算部3の指令により演算部3で求められた変数Xeが照合される。
交流信号印加部4は、二次電池6に2種類の周波数の交流信号を印加するもので、温度計測部5により二次電池6の温度管理が行われている。
演算部3は、電圧計Vおよび電流計Aにより測定された交流信号が印加された時の電池の電流および電圧の変化を取り込み、変数Xeを求め、求めた変数Xeを記憶部の変数Xと残存容量Sのデータテーブルに照合することにより、未知の、すなわち測定したい電池の残存容量Seを算出している。
(二次電池の残存容量を算出する方法)
次に、本発明の算出方法は図2に示されるように、記憶工程では、予め、残存容量を算出したい二次電池と同種の二次電池で、かつ残存容量が既知である二次電池における残存容量Sと変数Xの相関関係から作成された残存容量Sと変数Xから構成されるデータテーブルが、図1の記憶部2に記憶されている。次に、図1の交流信号印加部4と演算部3により、残存容量を算出したい残存容量が未知の二次電池に対して、2種類の周波数によるインピーダンス測定を行い、その測定したインピーダンスと位相から未知の残存容量Seに対応した変数Xeを算出し、この変数Xeに対応した残存容量Seの値を、記憶部2に記憶された残存容量Sと変数Xから構成されるデータテーブルと照合することで、未知の残存容量Seの値を算出する。
したがって、残存容量を知りたい二次電池における残存容量Sと変数Xから構成されるデータテーブルを作成し、記憶部2に記憶させておくことによって、同種の二次電池において異なる残存容量を示す二次電池の残存容量を容易に求められるもので、その算出には図1に示す構成の測定装置を用いる。
以下、図2のフローチャートに基づいて本発明の残存容量の算出方法を詳細に説明する。
本発明は、より詳細には以下の工程を含むものである。
(1)記憶工程
予め、残存容量Sが既知の二次電池に2種類の周波数f、f(f<f)の交流信号を印加し、各周波数の交流信号に対応する印加時の電流および電圧の測定値からインピーダンスZ、Zおよび位相θ、θをそれぞれ算出して、このインピーダンスZ、およびZの実数成分R、Rと、虚数成分IおよびIから、その残存容量Sに対応した変数Xを算出して得た残存容量Sと変数Xとの相関関係から作成した残存容量Sと変数Xで構成されるデータテーブルを記憶しておく工程である。
この工程では、予め、残存容量を求めたい二次電池と同種、かつ残存容量が既知である二次電池を用いて、残存容量を求めたい二次電池における残存容量Sと変数Xの相関関係から作成された残存容量Sと変数Xで構成されるデータテーブルを記憶している。
そのため、先ず残存容量を調べる二次電池の残存容量算出の基準とする基準周波数fzを設定する。なお、周波数fzはワールブルグインピーダンスが発生する周波数であると定義するもので、二次電池のインピーダンス測定から求められる図3に示すナイキスト線図のA点の周波数である。
具体的には、残存容量が知りたい電池と同種の二次電池について、EIS測定法を用いて、インピーダンス測定を行い図3のようなナイキスト線図を求める。
このナイキスト線図を簡単に説明すると、図3の半円部10は電池の溶液抵抗Rsol、電荷移動抵抗Rct、および電気二重層容量の影響により生じるもので、この半円部10は比較的高周波を印加すると得られる特性であるが、周波数が低くなると半円部10のA点から右上45度直線部11を描くようになる。この右上45度直線部11はワールブルグインピーダンスの影響であると言われている。本発明では、このA点を残存容量算出における周波数の基準点(基準周波数fz)としている。
一般に、Liイオン電池のような二次電池を、その残存容量(SOC)を種々に変えてEIS測定を行い、その結果をナイキスト線図で表わすと図4に示す結果となる。図4では残存容量がS、S、S(0%≦S<S<S≦100%)の3種類の測定結果を示しているが、その数は適宜調節してよい。
なお、図3から図9、および図11のナイキスト線図において、縦軸の変数Iは測定で求めたインピーダンスの虚数成分に−1を乗じたものに変換して表している。すなわち、実数成分軸対称変換してプロットしている。
この図4のナイキスト線図から、各残存容量に対応した基準周波数fz(fz、fz、fz)を上記要領で求める。すなわちナイキスト線図のそれぞれのA点を基準周波数fzとする。
次に、全ての基準周波数fzを挟む値で、算出に使用する2種類の周波数f、fをf≦fz≦fの関係を満足するように設定する。また、その印加する周波数の最大値は、図3や図4のナイキスト線図に示す半円部(図3の符号10)は、高周波側において出現するもので、特に半円部の左側に行くほど高周波になる。そのため、周波数fが高くなりすぎると、電気二重層容量や電池のインダクタンスの影響が現れて、電圧および電流の計測が不安定になりやすい。図4のようなLiイオン電池では、100Hz以上の交流信号を印加すると変動が大きくなり、正確な電流、電値の計測が困難であった。また、高周波ではA/Dコンバータのサンプリングスピードが追いつかなくなって、電圧や電流の値が計測できなくなる問題が発生することから、印加する交流信号の周波数は100Hz以下が望ましい。
ここで、図4の結果から交流信号の周波数fからfを印加した時の測定値を抽出して図示すると図5に示す結果が得られる。
図5より周波数fからf間では、SOCがSの場合には交点A(周波数:fz)から左上方向に線分が伸び、SOCがSの場合では交点A(周波数:fz)から主に右上方向に線分が伸び、SOCがSの場合では交点A(周波数:fz)から右上および左上方向の両方向に線分が伸びているのが見られ、かつ右上方向と左上方向の線分の長さは、SOCの値によって変化していることがわかる。
このことは、左上方向の線分と右上方向の線分の長さと残存容量(SOC)との間には、相関関係が存在していることが伺える。そこで、左上方向の線分と右上方向の線分の長さの比も残存容量と相関関係にあるといえる。
ところで、図5において、周波数fにおけるインピーダンスの座標と、周波数f時のインピーダンスの座標とを結ぶと図6のような直線を描く。この直線の傾きは、上記左上方向の線分と右上方向の線分の長さの比によって決まるために残存容量(SOC)と相関があるといえる。
以上のことから、この直線の傾きを算出することで、二次電池の残存容量(SOC)を計算することが可能となる。この傾きが、本発明で残存容量の算出で使用する変数Xであり、周波数f時のインピーダンスの座標が(R,I)、周波数f時のインピーダンスの座標が(R,I)となる。
(1−1)変数Xを求める工程
次に、その変数Xの算出方法について説明する。
変数Xは、説明してきたように印加される交流信号の2種類の周波数におけるインピーダンスの座標を結ぶ直線の傾きで、数2に示す計算式で求められる。
数2において、Z、Zはそれぞれ周波数f、f(f<f)のインピーダンス、R、Rはそれぞれのインピーダンスの実数成分、IおよびIは虚数成分、θ、θはインピーダンスのそれぞれの位相を表わしている。
Figure 2011158444
(1−2)データテーブル記憶工程
以上のような工程を経て、既知の残存容量Sに対応する変数Xが求められる。
そこで、この求めた残存容量Sと変数Xを一つのデータ組とし、さらに種々の残存容量Sと、それに対応する変数Xを算出して、残存容量Sと変数Xから構成されるデータテーブルを作成して、記憶する。次いで、その相関関係を求める。なお、残存容量Sと変数Xの相関関係を相関式の形として求めて記憶して使用しても良い。
(2)交流信号印加工程
残存容量が未知の二次電池に、2種類の周波数f、f(f<f)の交流信号を印加して印加時の電流および電圧を測定する工程である。
測定に使用する2種類の周波数は、前工程の記憶工程で求めた周波数f、fを用いる。
(3)演算工程
前工程の交流信号印加工程で印加された2種類の周波数f、f(f<f)の交流信号による印加時の電流および電圧の測定値から、インピーダンスZ、Zおよび位相θ、θをそれぞれ算出して、そのインピーダンスZ、およびZの実数成分R、Rと、虚数成分IおよびIから変数Xeを算出する変数計算工程と、前工程の記憶工程で記憶された残存容量Sと変数Xのデータテーブルから、算出した変数Xeに該当する残存容量Seを照合する残存容量計算工程からなる。
(3−1)変数計算工程
この工程は、上記「(1−1)変数Xを求める工程」と同じ理論により、数3に示される計算式を用いて、残存容量が未知である二次電池の残存容量Seに対応する変数Xeを求めるものである。
Figure 2011158444
(3−2)残存容量計算工程
この工程では、上記3−1で求めた未知の残存容量Seに対応した変数Xeを、「(2)記憶工程」で記憶された残存容量Sと変数Xのデータテーブルに照合して、未知の残存容量Seを算出するものである。
データテーブルに照合して残存容量Seを求める方法としては、データテーブルから内挿法により求める方法、データテーブルをグラフ化して変数Xeをプロットして求める方法や、相関式を算出して求める方法などを利用して求める。
以下に、実施例を用いて本発明を詳細に説明する。
なお、図7から図9および図11のナイキスト線図の縦軸の変数Iは、測定したインピーダンスを実数成分軸対称変換(R軸対称変換)して求めた値をプロットした。
先ず残存容量を調べる二次電池の残存容量算出の基準となる基準周波数fzを求める。
この基準周波数fzは、ワールブルグインピーダンスが発生する周波数と定義しているもので、残存容量が知りたい二次電池と同種の残存容量が既知である電池について、EIS測定法を用いて、インピーダンス測定を行い図6に示すナイキスト線図を求め、そのナイキスト線図から基準周波数fzを設定した。
図7には残存容量が、10%、50%、90%の時の測定結果を示している。図7から、それぞれの残存容量における基準周波数は、残存容量10%の場合1.0Hz、50%の場合3.0Hz、90%の場合には4.0Hzであった。
次に、2種類の交流信号の周波数f、fを求めた。
全ての基準周波数を挟む形で、f≦fz≦fの条件を満足するように、2種類の周波数f、fを、それぞれfが1.0Hz、fが6.5Hzとした。
この図7の結果から、交流信号の周波数6.5Hzから1.0Hzを印加した時の測定値を抽出して図示すると図8に示す結果が得られる。
図8より周波数6.5Hzから1.0Hz間では、SOCが10%の場合には基準周波数1.0Hzから左上方向に線分が伸び、SOCが90%の場合では基準周波数4.0Hzから主に右上方向に線分が伸び、SOCが50%の場合では基準周波数3.0Hzから右上および左上方向の両方向に線分が伸びているのが見られ、かつ右上方向と左上方向の線分の長さは、SOCの値によって変化していることがわかる。
図8において、周波数1.0Hzにおけるインピーダンスの座標と、周波数6.5Hz時のインピーダンスの座標とを結ぶと図9のような直線を描く。この直線の傾きを求めることにより変数Xが算出できる。
そこで、各残存容量Sに対応するそれぞれの変数Xを算出した。
変数Xは、説明してきたように印加される交流信号の2種類の周波数におけるインピーダンスの座標を結ぶ直線の傾きで、数2に示す計算式に測定した周波数1Hz、6.5HzのインピーダンスZ(R,I)、Z(R,I)を代入して計算した。なお計算に際しては、図9と整合させる意味でインピーダンスZおよびZを実数成分軸対称変換した各実数成分、虚数成分、位相を数2に代入して変数Xを求めた。
その結果、表1に示す残存容量Sと変数Sのデータテーブル、および図9に示す相関関係が得られた。
Figure 2011158444
次に、供試材の残存容量が未知の二次電池の変数Xeを、上記方法により求めた。
その結果、変数Xeは0.285であった。この値を、表1のデータテーブルあるいは図10と照合して、供試材の残存容量Seを求めたところ、残存容量Seは70%を示した。この値は、この供試材を、他の残存容量算出法により求めた結果とほぼ等しかった。
1 残存容量算出装置
2 記憶部
3 演算部
4 交流信号印加部
5 温度計測部
6 二次電池
10 半円部
11 右上45度直線部
V 電圧計
A 電流計

Claims (5)

  1. 二次電池の残存容量を算出する方法であって、
    予め残存容量が既知の二次電池に2種類の周波数の交流信号を印加して求めた各周波数の交流信号に対応するインピーダンスおよび位相から算出した前記残存容量に対応する変数と、前記残存容量との相関関係を求め、
    前記変数と残存容量との相関関係と、残存容量が未知の二次電池に2種類の周波数の交流信号を印加して求めた、各周波数の交流信号に対応するインピーダンスおよび位相から算出した変数とを照合することにより、前記残存容量が未知の二次電池の残存容量を算出することを特徴とする。
  2. 二次電池の残存容量を算出する方法であって、
    予め、残存容量Sが既知の二次電池に2種類の周波数f、f(f<f)の交流信号を印加し、各周波数の交流信号に対応する印加時の電流および電圧の測定値からインピーダンスZ、Zおよび位相θ、θをそれぞれ算出して、前記インピーダンスZ、Zの実数成分R、Rと、虚数成分IおよびIから、前記残存容量Sに対応した変数Xを算出して求めた前記残存容量Sと変数Xとの相関関係から作成した残存容量Sと変数Xで構成されるデータテーブルを記憶する記憶工程と、
    残存容量が未知の二次電池に2種類の周波数f、f(f<f)の交流信号を印加する交流信号印加工程と、
    前記交流信号印加工程で印加された2種類の周波数f、f(f<f)の交流信号による印加時の電流および電圧の測定値から、インピーダンスZ、Zおよび位相θ、θをそれぞれ算出して、前記インピーダンスZ、Zの実数成分R、Rと、虚数成分IおよびIから変数Xeを算出する変数計算工程と、前記記憶工程で記憶された残存容量Sと変数Xのデータテーブルから前記変数Xeに該当する残存容量Seを照合する残存容量計算工程からなる演算工程とを備えることを特徴とする。
  3. 前記変数計算工程が、下記数1により変数Xeを算出することを特徴とする請求項2に記載の二次電池の残存容量を算出する方法。
    Figure 2011158444
  4. 前記2種類の周波数f、fが、周波数fzをワールブルグインピーダンスが出現する周波数とする時に、f≦fz≦fの関係を満足する周波数であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の二次電池の残存容量を算出する方法。
  5. 二次電池の残存容量算出装置であって、
    予め、残存容量Sが既知の二次電池に2種類の周波数f、f(f<f)の交流信号を印加し、各周波数の交流信号に対応する印加時の電流および電圧の測定値からインピーダンスZ、Zおよび位相θ、θをそれぞれ算出して、前記インピーダンスZ、Zの実数成分R、Rと、虚数成分IおよびIから、残存容量Sに対応した変数Xを算出して求めた前記残存容量Sと変数Xとの相関関係から作成された残存容量Sと変数Xから構成されるデータテーブルを記憶する記憶部と、
    残存容量が未知の二次電池に2種類の周波数f、f(f<f)の交流信号を印加する交流信号印加部と、前記交流信号印加部から印加される2種類の周波数f、f(f<f)の交流信号による印加時の電流および電圧の測定値から、インピーダンスZ、Zおよび位相θ、θをそれぞれ算出して、前記インピーダンスZ、Zの実数成分R、Rと、虚数成分IおよびIから変数Xeを算出する変数計算部と、算出した前記変数Xeを用いて前記記憶部に記憶されている残存容量Sと変数Xのデータテーブルから前記変数Xeに該当する残存容量Seを求める残存容量計算部からなる演算部と、
    前記交流信号の印加時の二次電池の温度を計測する温度計測部とを備えることを特徴とする。
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