JP2011157903A - 内燃機関のパラメータ検出装置および制御装置 - Google Patents

内燃機関のパラメータ検出装置および制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】1つの検出素子を用いて、筒内圧と、それ以外のパラメータを検出することができ、それにより、コストの削減および商品性の向上を実現することができる内燃機関のパラメータ検出装置および制御装置を提供する。
【解決手段】内燃機関3の制御装置1およびパラメータ検出装置100はECU2を備える。ECU2は、吸気弁4の弁座3dとシリンダヘッド3cとの間に設けられた歪みセンサ20の検出信号の値Voutを用いて、筒内圧Pcylと、吸気弁4の開弁タイミングCAivoと、閉弁タイミングCAivcとを算出する(ステップ10〜12)。
【選択図】図10

Description

本発明は、内燃機関の筒内圧を含む各種のパラメータを検出する内燃機関のパラメータ検出装置、およびこれを備えた内燃機関の制御装置に関する。
従来、内燃機関のパラメータを検出するパラメータ検出装置として、特許文献1に記載されたものが知られている。このパラメータ検出装置は、内燃機関のパラメータとして、筒内圧を検出するものであり、圧電素子を備えている。この圧電素子は、円環状に形成され、点火プラグとシリンダヘッドとの間に挟持された状態で、点火プラグを介してシリンダヘッドに固定されている。このパラメータ検出装置では、内燃機関の運転中、混合気の燃焼により気筒内に燃焼圧が発生すると、それに伴う荷重が圧電素子に作用することで、、圧電素子が荷重を表す検出信号を出力し、この検出信号に基づいて、筒内圧が検出される。
特開昭59−193327号公報
上記従来の内燃機関のパラメータ検出装置によれば、圧電素子の検出信号に基づいて、筒内圧を検出することができるものの、この検出信号に基づいて、筒内圧以外のパラメータを検出することができないという問題がある。それにより、筒内圧以外のパラメータを検出する場合、圧電素子以外の検出素子が必要になることで、その分、コストの上昇を招くとともに、レイアウトの自由度が低下してしまう。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、1つの検出素子を用いて、筒内圧と、それ以外のパラメータを検出することができ、それにより、コストの削減、レイアウトの自由度の向上および商品性の向上を実現することができる内燃機関のパラメータ検出装置および制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、吸気弁4および排気弁7をシリンダヘッド3c内に備えた内燃機関3のパラメータ検出装置100,100Aであって、吸気弁4および排気弁7の少なくとも一方の弁である動弁の弁座3d,3fとシリンダヘッド3cとの間に設けられ、弁座に作用する荷重を表す検出信号を出力する検出素子(歪みセンサ20,20A,20B)と、検出素子の検出信号を用いて、内燃機関3の気筒3a内の圧力を表す筒内圧パラメータ(筒内圧Pcyl)を検出する筒内圧パラメータ検出手段(ECU2、ステップ10,70)と、検出素子の検出信号を用いて、動弁の挙動状態を表す動弁挙動パラメータ(吸気開弁タイミングCAivo、吸気閉弁タイミングCAivc、排気閉弁タイミングCAevc)を検出する動弁挙動パラメータ検出手段(ECU2、ステップ22,23,32,33,73,74)と、を備えることを特徴とする。
この内燃機関のパラメータ検出装置によれば、1つの検出素子から出力された検出信号を用いて、内燃機関の気筒内の圧力を表す筒内圧パラメータおよび動弁の挙動状態を表す動弁挙動パラメータが検出されるので、これらの2つのパラメータをそれぞれ2つの検出素子を用いて検出する場合と比べて、コストを削減することができるとともに、レイアウトの自由度を向上させることができる。さらに、検出素子が弁座とシリンダヘッドとの間に設けられているので、2つのパラメータを精度よく検出することができるとともに、例えば内燃機関の動弁系をメンテナンスする際でも、検出素子を着脱する必要がないことによって、良好なメンテナンス性および商品性を確保することができる。これに加えて、内燃機関の運転中、動弁系の劣化および摩耗をリアルタイムに検出できるとともに、検出素子を全気筒に設けた場合には、気筒間でのバルブタイミングのばらつきおよび筒内圧のばらつきなどをリアルタイムに検出できる。その結果、商品性をさらに向上させることができる(なお、本明細書における「筒内圧パラメータを検出」および「動弁挙動パラメータを検出」などの「検出」は、これらの値を算出することを含む)。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の内燃機関3のパラメータ検出装置100において、検出素子(歪みセンサ20,20B)は、動弁としての吸気弁4の弁座3dとシリンダヘッド3cとの間に設けられており、動弁挙動パラメータ検出手段は、動弁挙動パラメータとして、吸気弁4の閉弁タイミングCAivcを検出し、検出された吸気弁4の閉弁タイミングCAivcを用いて、閉弁タイミングCAivcにおける内燃機関3の気筒3a内の容積を閉弁時筒内容積VOLivcとして算出する閉弁時筒内容積算出手段(ECU2、ステップ34)と、算出された閉弁時筒内容積VOLivcを用いて、内燃機関3の圧縮比(実効圧縮比ε)を算出する圧縮比算出手段(ECU2、ステップ35)と、をさらに備えることを特徴とする。
この内燃機関のパラメータ検出装置によれば、動弁挙動パラメータ検出手段によって検出された吸気弁の閉弁タイミングを用いて、この閉弁タイミングにおける内燃機関の気筒内の容積が閉弁時筒内容積として算出され、この閉弁時筒内容積を用いて、内燃機関の圧縮比が算出されるので、検出素子が設けられた気筒において、当該気筒の1燃焼サイクル中の圧縮行程の開始タイミングにおいて圧縮比をリアルタイムで算出することができる。それにより、例えば内燃機関を制御する際、今回の燃焼サイクルで算出した圧縮比を用いて、今回の燃焼サイクル中の制御を実行することが可能になる。さらに、検出素子を全気筒に設けた場合には、内燃機関の1燃焼サイクルが終了する前に、圧縮比の気筒間のばらつきなどをリアルタイムで検出できる。以上により、商品性をより一層、向上させることができる。
請求項3に係る発明は、請求項1に記載の内燃機関3のパラメータ検出装置100,100Aにおいて、内燃機関3は、4ストローク機関であり、内燃機関3のクランクシャフトの回転角度位置であるクランク角度位置を表す検出信号を出力するクランク角度位置検出手段(クランク角センサ21)をさらに備え、動弁挙動パラメータ検出手段は、検出素子の検出信号に加えて、クランク角度位置検出手段の検出信号をさらに用い、動弁挙動パラメータとして、動弁のバルブタイミング(吸気開弁タイミングCAivo、吸気閉弁タイミングCAivc、排気閉弁タイミングCAevc)を検出することを特徴とする。
一般に、4ストローク機関の場合、クランクシャフトが1燃焼サイクル中に2回転し、各気筒においてTDC位置およびBDC位置が2回ずつ存在する関係上、クランクシャフトの回転角度位置を検出しただけでは、その気筒がどの行程にあるのかを特定できず、バルブタイミングを検出できない。そのため、クランクシャフトの回転角度位置を検出する手段に加えて、例えばカムシャフトの回転角度位置などを検出する手段が必要となってしまう。これに対して、この内燃機関のパラメータ検出装置によれば、内燃機関のクランクシャフトの回転角度位置であるクランク角度位置を表す検出信号が、クランク角度位置検出手段から出力され、検出素子の検出信号に加えて、クランク角度位置検出手段の検出信号をさらに用い、動弁挙動パラメータとして、動弁のバルブタイミングが検出される。このように、クランク角度位置検出手段と筒内圧パラメータの検出にも用いる検出素子を利用し、これら以外の検出手段を用いることなく、バルブタイミングを検出することができるので、重量・コストをさらに削減することができるとともに、レイアウトの自由度をさらに向上させることができる。
請求項4に係る発明は、請求項1に記載の内燃機関のパラメータ検出装置において、内燃機関3は、動弁(吸気弁4)の最大揚程であるリフト(吸気リフトLIFT)を変更するとともに、リフトの変更に伴って動弁のバルブタイミングが変化する可変動弁機構(吸気リフト可変機構40)を備えており、動弁挙動パラメータ検出手段は、動弁挙動パラメータとして、動弁のバルブタイミング(吸気開弁タイミングCAivo、吸気閉弁タイミングCAivc)を検出し、検出されたバルブタイミングを用いて、リフトを算出するリフト算出手段(ECU2、ステップ103)をさらに備えることを特徴とする。
この内燃機関のパラメータ検出装置によれば、リフト検出用のセンサなどを用いることなく、動作状態パラメータ検出手段によって検出されたバルブタイミングを用いて、リフトが算出されるので、リフト検出用のセンサを省略でき、その分、コストを削減することができるとともに、レイアウトの自由度を向上させることができる。
請求項5に係る内燃機関3の制御装置1,1Aは、請求項1ないし3のいずれかに記載の内燃機関3のパラメータ検出装置100,100Aを備え、内燃機関3は、動弁の最大揚程であるリフト(吸気リフトLIFT)および動弁のバルブタイミングの少なくとも一方を変更する可変動弁機構(吸気リフト可変機構40、吸気カム位相可変機構60、排気カム位相可変機構80)を備えており、動弁挙動パラメータを用いて、可変動弁機構を制御する動弁制御手段(ECU2、ステップ44,45,92)をさらに備えることを特徴とする。
この内燃機関の制御装置によれば、動弁挙動パラメータを用いて、可変動弁機構の動作が制御される。前述したように、動弁挙動パラメータを検出することによって、内燃機関の運転中、動弁系の劣化および摩耗をリアルタイムに検出できるので、動弁系の劣化および摩耗を補償しながら、可変動弁機構を適切に制御することができ、それにより、制御精度を向上させることができる。
請求項6に係る内燃機関3の制御装置1Aは、請求項1ないし3のいずれかに記載の内燃機関3のパラメータ検出装置100Aを備え、内燃機関3は、排気弁7のバルブタイミングを変更することにより、気筒3a内で発生した既燃ガスの気筒3a内での残留量を内部EGR量として自在に変更する内部EGR機構(排気カム位相可変機構80)を備えており、検出素子は、動弁としての排気弁7の弁座3fとシリンダヘッド3cとの間に設けられており、動弁挙動パラメータ検出手段は、動弁挙動パラメータとして、排気弁7の閉弁タイミングCAevcを検出し、排気弁7の閉弁タイミングCAevcおよび筒内圧パラメータ(筒内圧Pcyl)を用いて、内部EGR機構を制御する内部EGR制御手段(ECU2、ステップ74〜78,92)をさらに備えることを特徴とする。
この内燃機関の制御装置によれば、内部EGR機構によって、排気弁のバルブタイミングが変更されることにより、内部EGR量が自在に変更されるとともに、排気弁の閉弁タイミングを用いて、内部EGR機構が制御される。この場合、排気弁の閉弁タイミングでの筒内容積および筒内圧によって、気筒内における既燃ガスの残留量すなわち内部EGR量を精度よく推定することができるので、そのように推定された内部EGR量を用いて、内部EGR機構を適切に制御することができ、それにより、制御精度を向上させることができる。
請求項7に係る内燃機関3の制御装置1は、請求項2に記載の内燃機関3のパラメータ検出装置100と、算出された圧縮比(実効圧縮比ε)を用いて、内燃機関3の燃料噴射時期INJおよび点火時期IGLOGの少なくとも一方を制御する制御手段(ECU2、ステップ54,55,62,63)と、を備えることを特徴とする。
この内燃機関の制御装置によれば、算出された圧縮比を用いて、内燃機関の燃料噴射時期および/または点火時期が制御される。この場合、前述したように、今回の燃焼サイクルで算出した圧縮比を用いて、今回の燃焼サイクル中の燃料噴射時期および/または点火時期を制御することができるので、制御精度を向上させることができる。これに加えて、検出素子を全気筒に設けた場合には、内燃機関の1燃焼サイクルが終了する前に、圧縮比の気筒間のばらつきなどを検出できることで、そのばらつきを反映させながら、今回の燃焼サイクル中の燃料噴射時期および/または点火時期を制御することができ、制御精度をさらに向上させることができる。
本発明の第1実施形態に係るパラメータ検出装置を備えた制御装置が適用された内燃機関の概略構成を示す図である。 パラメータ検出装置および制御装置の概略構成を示すブロック図である。 歪みセンサおよびその周辺の概略構成を示す断面図である。 図3の部分拡大図である。 歪みセンサおよび弁座の概略構成を示す斜視図である。 吸気側動弁機構の概略構成を示す模式図である。 吸気リフト可変機構による吸気リフトの変更状態を示す図である。 吸気カム位相可変機構により吸気カム位相が最遅角値(実線)および最進角値(2点鎖線)に設定されているときの吸気弁のバルブリフト曲線と、排気弁のバルブリフト曲線とをそれぞれ示す図である。 クランク角度位置CAの算出処理を示すフローチャートである。 各種のパラメータの算出処理を示すフローチャートである。 吸気開弁タイミングCAivoの算出処理を示すフローチャートである。 吸気閉弁タイミングCAivcおよび実効圧縮比εの算出処理を示すフローチャートである。 吸気制御処理を示すフローチャートである。 燃料噴射制御処理を示すフローチャートである。 点火時期制御処理を示すフローチャートである。 歪みセンサの変形例を示す断面図である。 第2実施形態に係るパラメータ検出装置および制御装置の概略構成を示すブロック図である。 第2実施形態の歪みセンサおよびその周辺の概略構成を示す断面図である。 排気側動弁機構の概略構成を示す模式図である。 排気カム位相可変機構により排気カム位相が最遅角値(実線)および最進角値(2点鎖線)に設定されているときの排気弁のバルブリフト曲線と、吸気弁のバルブリフト曲線とをそれぞれ示す図である。 各種のパラメータの算出処理を示すフローチャートである。 内部EGR制御処理を示すフローチャートである。 第1実施形態のパラメータ算出処理の変形例を示すフローチャートである。
以下、図面を参照しながら、本発明の第1実施形態に係る内燃機関のパラメータ検出装置および制御装置について説明する。図2に示すように、第1実施形態の制御装置1は、パラメータ検出装置100を備えている。このパラメータ検出装置100は、後述するように、吸気弁のバルブタイミングや筒内圧などの各種のパラメータを検出するものであり、ECU2を備えている。このECU2は、後述するように、各種のパラメータの算出処理を実行するとともに、それらの算出結果および内燃機関(以下「エンジン」という)3の運転状態に応じて、吸気制御処理や燃料噴射制御処理などの各種の制御処理を実行する。
図1に示すように、エンジン3は、4組の気筒3aおよびピストン3b(1組のみ図示)を有する直列4気筒ガソリンエンジンであり、図示しない車両に搭載されている。このエンジン3は、気筒3a毎に設けられた一対の吸気弁4,4(1つのみ図示)および一対の排気弁7,7(1つのみ図示)と、吸気カムシャフト5および吸気カム6を有するとともに各吸気弁4を開閉駆動する吸気側動弁機構30と、排気カムシャフト8および排気カム9を有するとともに各排気弁7を開閉駆動する排気側動弁機構70と、燃料噴射弁10および点火プラグ11(図2参照)などを備えている。
吸気カムシャフト5および排気カムシャフト8はそれぞれ、図示しないホルダを介して、シリンダヘッド3cに回動自在に取り付けられているとともに、気筒3aの配列方向に沿って延びている。この吸気カムシャフト5の一端部上には、吸気スプロケット(図示せず)が同軸に配置され、回転自在に設けられている。この吸気スプロケットは、図示しないタイミングチェーンを介してクランクシャフト3eに連結され、後述する吸気カム位相可変機構60を介して吸気カムシャフト5に連結されている。以上の構成により、吸気カムシャフト5は、クランクシャフト3eが2回転する毎に1回転する。また、吸気カム6は、吸気カムシャフト5上にこれと一体に回転するように設けられている。
さらに、吸気側動弁機構30は、クランクシャフト3eの回転に伴う吸気カムシャフト5の回転によって、各気筒3aの吸気弁4を、リターンスプリング4aの付勢力に抗しながら開閉駆動するものであり、後述するように、吸気弁4の開弁中の最大揚程である吸気リフトLIFTを無段階に変更するとともに、吸気弁4のバルブタイミングを無段階に変更する可変式の動弁機構で構成されている。
一方、図3,4に示すように、エンジン3のシリンダヘッド3cの、吸気ポートが燃焼室に臨んで開口する部位には、検出素子としての歪みセンサ20が気筒3aごとに1個ずつ設けられている(1つのみ図示)。エンジン3のシリンダヘッド3cには、吸気弁4用の弁座3dが吸気弁4ごとに取り付けられており、この弁座3dは、図5に示すように、円環状の形状を有している。この弁座3dの上面と対向するシリンダヘッド3cの部位には、断面矩形の環状溝が形成されている。歪みセンサ20は、この環状溝内に嵌め込まれ、その上面がシリンダヘッド3cの壁面に、下面が弁座3dの上面にそれぞれ当接しているとともに、弁座3dおよびシリンダヘッド3cによって気密状態に保持されている。
この歪みセンサ20は、圧電素子タイプのものであり、図5に示すように、円環状に形成され、その外径が弁座3dと同じでかつ内径が弁座3dよりも大きくなっている。さらに、歪みセンサ20は、シリンダヘッド3c内を延びるケーブル20aを介して、ECU2に電気的に接続されている(図2参照)。
以上の構成により、歪みセンサ20は、対応する気筒3aの弁座3dに作用する荷重を検出して、それを表す検出信号をECU2に出力する。ECU2は、歪みセンサ20の検出信号の値(以下「センサ出力値」という)Voutに基づいて、後述するように、気筒3a内の圧力である筒内圧Pcylや、吸気弁4のバルブタイミング(すなわち開弁タイミングと閉弁タイミング)などを気筒3aごとに算出する。このセンサ出力値Voutは、弁座3dに作用する荷重の変化に伴ってリニアに変化する電圧値として出力され、より具体的には、荷重が大きいほど、より大きい値を示すように出力される。そのため、センサ出力値Voutは、吸気行程中、吸気弁4の開弁に伴って減少し、吸気行程から圧縮行程に移行する際、吸気弁4の閉弁に伴って増大するとともに、燃焼行程中、混合気の燃焼に伴って急増した後、減少するように変化する。
また、排気側動弁機構70は、クランクシャフト3eの回転に伴う排気カムシャフト8の回転によって、各気筒3aの排気弁7を、リターンスプリング7aの付勢力に抗しながら開閉駆動する。それにより、排気行程中、排気弁7が開弁することによって、燃焼ガスが気筒3a内から排気通路14に排出される。
さらに、燃料噴射弁10は、気筒3a毎に設けられ、燃料を気筒3a内に直接噴射するようにシリンダヘッド3cに取り付けられている。すなわち、エンジン3は直噴エンジンとして構成されている。また、燃料噴射弁10は、ECU2に電気的に接続されており、ECU2によって、その開弁タイミングおよび閉弁タイミングが制御される。すなわち燃料噴射量および燃料噴射時期が制御される。
また、点火プラグ11も、気筒3a毎に設けられ、シリンダヘッド3cに取り付けられている。点火プラグ11は、ECU2に電気的に接続されており、ECU2により、点火時期に応じたタイミングで気筒内の混合気を燃焼させるように、放電状態が制御される。
さらに、エンジン3には、クランク角センサ21(クランク角度位置検出手段)が設けられている。このクランク角センサ21は、マグネットロータおよびMREピックアップで構成されており、クランクシャフト3eの回転に伴い、いずれもパルス信号であるCRK信号およびTDC信号をECU2に出力する。
このCRK信号は、所定クランク角(例えば1゜)毎に1パルスが出力され、ECU2は、このCRK信号に基づき、エンジン3の回転数(以下「エンジン回転数」という)NEを算出する。また、TDC信号は、各気筒3aのピストン3bが吸気行程のTDC位置よりも若干、手前の所定のクランク角度位置にあることを表す信号であり、所定クランク角毎に1パルスが出力される。ECU2は、後述するように、前述したセンサ出力値Vout、CRK信号およびTDC信号に基づいて、クランク角度位置CAを気筒3aごとに算出する。
また、エンジン3の吸気通路12には、スロットル弁機構13が設けられており、このスロットル弁機構13は、スロットル弁13aおよびこれを開閉駆動するTHアクチュエータ13bなどを備えている。スロットル弁13aは、吸気通路12の途中に回動自在に設けられており、回動に伴う開度の変化により吸気通路12内を流れる空気の流量を変化させる。THアクチュエータ13bは、ECU2に接続されたモータにギヤ機構(いずれも図示せず)を組み合わせたものであり、ECU2からの制御入力信号によって駆動されることで、スロットル弁13aの開度(以下「スロットル弁開度」という)THを変化させる。
次に、図6を参照しながら、前述した吸気側動弁機構30について説明する。この吸気側動弁機構30は、同図に示すように、吸気カムシャフト5、吸気カム6、吸気リフト可変機構40および吸気カム位相可変機構60などを備えている。
この吸気リフト可変機構40(可変動弁機構)は、クランクシャフト3eの回転に伴う吸気カムシャフト5の回転によって吸気弁4を開閉駆動するとともに、吸気リフトLIFTを図7に示す最小値LIFT_minと最大値LIFT_maxとの間で無段階に変更するものである。
この吸気リフト可変機構40は、コントロールシャフト41およびロッカアームシャフト42と、これらのシャフト41,42上に気筒3a毎に設けられたロッカアーム機構43と、これらのロッカアーム機構43を同時に駆動するリフトアクチュエータ50(図2参照)と、回動規制機構(図示せず)などを備えている。
このロッカアーム機構43は、リンク44a、ローラ軸44b、ローラ44c、ロッカアーム45などを備えている。また、リフトアクチュエータ50は、ECU2に電気的に接続されたモータと減速ギヤ機構(いずれも図示せず)などを組み合わせたものであり、ECU2からの制御入力信号によって駆動されると、コントロールシャフト41を回動させ、それにより、リンク44aをローラ軸44bを中心として回動させる。
このリンク44aが図6に実線で示すゼロリフト位置にある場合、吸気カム6が回転し、そのカムノーズによりローラ44cがロッカアームシャフト42側に押されると、リンク44aはコントロールシャフト41を中心として、図6の時計回りに回動する。その際、ロッカアーム45の案内面45aがコントロールシャフト41を中心とする円弧と一致するような形状を有しているので、リターンスプリング4aの付勢力により、ロッカアーム45は図6に示す閉弁位置に保持される。それにより、吸気リフトLIFTは値0に保持され、吸気弁4は閉弁状態に保持される。
一方、リンク44aがゼロリフト位置から最大リフト位置(図6の2点鎖線で示す位置)側の位置まで回動し、その位置に保持されている状態では、吸気カム6の回転により、リンク44aがコントロールシャフト41を中心として図6の時計回りに回動すると、ロッカアーム45は、リターンスプリング4aの付勢力に抗しながら、図6に示す閉弁位置から下方に回動し、吸気弁4を開放する。その際、ロッカアーム45の回動量すなわち吸気リフトLIFTは、リンク44aが最大リフト位置側に近い位置にあるほど、より大きくなる。すなわち、吸気弁4は、リンク44aが最大リフト位置側に近い位置にあるほど、より大きなリフトで開弁する。
また、コントロールシャフト41の回動範囲は、回動規制機構によって、前述した最大リフト位置と、前述したゼロリフト位置から最大リフト位置側に若干回動した最小リフト位置との間に規制されるように構成されている。それにより、吸気カム6の回転中、吸気弁4は、リンク44aが最大リフト位置にあるときには、図7に実線で示すバルブリフト曲線に従って開弁し、吸気リフトLIFTは、その最大値LIFT_maxを示すとともに、リンク44aが最小リフト位置にあるときには、図7に2点鎖線で示すバルブリフト曲線に従って開弁し、吸気リフトLIFTは、その最小値LIFT_minを示す。
以上のように、この吸気リフト可変機構40では、リフトアクチュエータ50を介して、リンク44aを最小リフト位置と最大リフト位置との間で回動させることにより、吸気リフトLIFTが、所定の最小値LIFT_minと所定の最大値LIFT_maxとの間で無段階に変更される。この場合、図7に示すように、吸気リフト可変機構40によって、吸気リフトLIFTが変更されると、吸気弁4の開弁期間すなわちバルブタイミングも、吸気リフトLIFTの変化に対して高い相関性を示しながら変化するように構成されている。
また、吸気リフト可変機構40には、回動角センサ22が設けられており(図2参照)、この回動角センサ22は、コントロールシャフト41の回動角を検出して、それを表す検出信号をECU2に出力する。ECU2は、この回動角センサ22の検出信号に基づき、吸気リフトLIFTを算出する。
次に、前述した吸気カム位相可変機構60(可変動弁機構)について説明する。この吸気カム位相可変機構60は、吸気カムシャフト5のクランクシャフト3eに対する相対的な位相(以下「吸気カム位相」という)を無段階に進角側または遅角側に変更することで、吸気弁4のバルブタイミングを無段階に変更するものであり、吸気カムシャフト5の吸気スプロケット側の端部に設けられている。
この吸気カム位相可変機構60は、具体的には、本出願人が特開2007−100522号公報などで提案済みのものと同様に構成されているので、その詳細な説明は省略するが、カム位相電磁弁61(図2参照)などを備えており、ECU2からの制御入力信号によりカム位相電磁弁61が駆動されると、吸気カム位相を、所定の最遅角値と所定の最進角値との間で連続的に変化させる。それにより、吸気弁4のバルブタイミングは、図8に実線で示す最遅角タイミングと、図8に2点鎖線で示す最進角タイミングとの間で無段階に変更される。また、吸気弁4のバルブタイミングは、吸気カム位相可変機構60によって、エンジン3を停止する際、最遅角タイミングに設定されるとともに、エンジン停止中、その最遅角タイミングに保持される。
以上のように、このエンジン3の場合、吸気リフト可変機構40によって、吸気リフトLIFTを所定範囲内で無段階に変更できるとともに、吸気カム位相可変機構60によって、吸気弁4のバルブタイミングを所定範囲内で無段階に変更できるように構成されている。
一方、図2に示すように、ECU2には、スロットル弁開度センサ23、アクセル開度センサ24およびLAFセンサ25が電気的に接続されている。スロットル弁開度センサ23は、ポテンショメータで構成されており、スロットル弁開度THを検出して、それを表す検出信号をECU2に出力する。また、アクセル開度センサ24は、図示しないアクセルペダルの操作量であるアクセル開度APを検出して、それを表す検出信号をECU2に出力する。
さらに、LAFセンサ25は、排気通路14の触媒装置(図示せず)よりも上流側に設けられており、理論空燃比よりもリッチなリッチ領域から極リーン領域までの広範囲な空燃比の領域において、排気通路14内を流れる排ガス中の酸素濃度をリニアに検出し、それを表す検出信号をECU2に出力する。ECU2は、このLAFセンサ25の検出信号に基づいて、検出空燃比KACTを算出する。
また、ECU2は、CPU、RAM、ROMおよびI/Oインターフェース(いずれも図示せず)などからなるマイクロコンピュータで構成されており、前述した各種のセンサ20〜25の検出信号などに応じて、エンジン3の運転状態を判別し、吸入空気量制御処理などの各種の制御処理を実行する。
なお、本実施形態では、ECU2が、筒内圧パラメータ検出手段、動弁挙動パラメータ検出手段、閉弁時筒内容積算出手段、圧縮比算出手段、動弁制御手段、内部EGR制御手段、および制御手段に相当する。
以下、ECU2によって実行される各種の算出処理および制御処理について説明する。まず、図9を参照しながら、クランク角度位置CAの算出処理について説明する。この算出処理は、その初回のループがクランキング開始タイミングに同期して実行されるとともに、それ以降のループはCRK信号の発生タイミングに同期して実行される。
同図のステップ1(図では「S1」と略す。以下同じ)では、以下に述べるように、前述したセンサ出力値Vout、CRK信号およびTDC信号に基づいて、クランク角度位置CAが気筒3aごとに算出される。まず、本実施形態の場合、前述したように、エンジン停止中、吸気弁4のバルブタイミングは最遅角タイミングに保持されるので、エンジン始動時すなわちクランキング開始時には、最初のTDC信号の発生に続いていずれかの気筒3aの吸気弁4が開弁することになる。したがって、ステップ1では、クランキング開始後、最初のTDC信号の発生に続いていずれかの気筒3aの吸気弁4が開弁すると、その気筒3aを、最初に吸気行程に達した基準気筒3aとして設定し、TDC信号の発生タイミングからのCRK信号の発生数に基づいて、その時点での基準気筒3aのクランク角度位置CAを算出するとともに、基準気筒3aのクランク角度位置CAに基づいて、基準気筒3a以外の気筒3aのクランク角度位置CAも算出する。例えば、基準気筒3aが1番気筒3aの場合には、2番気筒3aのクランク角度位置CAを、算出された1番気筒3aのクランク角度位置CAに540°を加算することによって算出する。
そして、それ以降のループでは、ステップ1の実行ごとに、各気筒3aのクランク角度位置CAを1゜ずつインクリメントするとともに、クランク角度位置CAが720゜に達したタイミングで、その気筒3aのクランク角度位置CAを0゜にリセットする。以上のように、クランク角度位置CAの算出処理が実行される。
次に、図10を参照しながら、本実施形態のパラメータ算出処理について説明する。この算出処理は、センサ出力値Voutおよびクランク角度位置CAに基づいて、筒内圧Pcylなどの各種のパラメータを気筒3aごとに算出するものであり、CRK信号の発生タイミングに同期して実行される。なお、4つの気筒3aにおける算出処理の手法は互いに同じであるので、以下、1気筒分の算出処理の手法を例にとって説明する。
この処理では、まず、ステップ10で、下式(1)により、筒内圧Pcyl(筒内圧パラメータ)を算出する。
Pcyl=α・(Vout−Vsta) ……(1)
上式(1)のαは所定の換算係数である。また、Vstaは、センサ出力値のエンジン停止時値であり、クランキング開始前のセンサ出力値Voutが用いられる。なお、本実施形態の場合、エンジン停止時の気筒停止制御処理(図示せず)によって、吸気弁4および排気弁7はすべて、エンジン停止中、閉弁状態に保持されるように構成されており、それにより、エンジン停止時値Vstaは、主として、リターンスプリング4aの付勢力に起因して弁座3dに作用する荷重を表すものとなる。
次に、ステップ11に進み、動弁挙動パラメータおよび動弁のバルブタイミングとしての吸気開弁タイミングCAivoを算出する。この吸気開弁タイミングCAivoは、吸気弁4が開弁したタイミングでのクランク角度位置CAに相当するものであり、具体的には、図11に示すように算出される。
すなわち、まず、ステップ20で、当該気筒3aのクランク角度位置CAが開弁測定区間にあるか否かを判別する。この開弁測定区間は、吸気開弁タイミングCAivoを測定可能なクランク角の区間であり、前述した最進角タイミングでの吸気弁4の開弁位置よりも進角側のクランク角度位置CAと、最遅角タイミングの吸気弁4の開弁位置よりも遅角側のクランク角度位置CAとの間の区間に設定されている。
ステップ20の判別結果がNOで、クランク角度位置CAが開弁測定区間にないときには、ステップ25に進み、吸気開弁算出済みフラグF_IVOを「0」に設定した後、本処理を終了する。
一方、ステップ20の判別結果がYESで、クランク角度位置CAが開弁測定区間にあるときには、ステップ21に進み、吸気開弁算出済みフラグF_IVOが「1」であるか否かを判別する。この判別結果がNOのときには、吸気開弁タイミングCAivoを算出(測定)すべきであると判定して、ステップ22に進み、センサ出力値Voutが所定の開弁しきい値Vivo以下であるか否かを判別する。
この判別結果がNOのときには、吸気弁4が開弁していないと判定して、前述したステップ25を実行した後、本処理を終了する。一方、ステップ22の判別結果がYESのときには、吸気弁4が開弁したと判定して、ステップ23に進み、吸気開弁タイミングCAivoを今回の制御タイミングでのクランク角度位置CAに設定する。
次に、ステップ24に進み、吸気開弁タイミングCAivoを算出済みであることを表すために、吸気開弁算出済みフラグF_IVOを「1」に設定する。その後、本処理を終了する。このように、吸気開弁算出済みフラグF_IVOが「1」に設定されると、それ以降のループにおいて、ステップ21の判別結果がYESとなり、その場合には、そのまま本処理を終了する。
図10に戻り、ステップ11で、以上のように吸気開弁タイミングCAivoを算出した後、ステップ12に進み、吸気閉弁タイミングCAivcおよび実効圧縮比εを算出する。この吸気閉弁タイミングCAivcは、吸気弁4が閉弁したタイミングでのクランク角度位置CAに相当するものであり、本実施形態では、動弁挙動パラメータおよび動弁のバルブタイミングに相当する。このステップ12の算出処理は、具体的には図12に示すように実行される。
すなわち、まず、ステップ30で、当該気筒3aのクランク角度位置CAが閉弁測定区間にあるか否かを判別する。この閉弁測定区間は、吸気閉弁タイミングCAivcを測定可能なクランク角の区間であり、前述した最進角タイミングでの吸気弁4の閉弁位置よりも進角側のクランク角度位置CAと、最遅角タイミングの吸気弁4の閉弁位置よりも遅角側のクランク角度位置CAとの間の区間に設定されている。
ステップ30の判別結果がNOで、クランク角度位置CAが閉弁測定区間にないときには、ステップ37に進み、吸気閉弁算出済みフラグF_IVCを「0」に設定した後、本処理を終了する。
一方、ステップ30の判別結果がYESで、クランク角度位置CAが閉弁測定区間にあるときには、ステップ31に進み、吸気閉弁算出済みフラグF_IVCが「1」であるか否かを判別する。この判別結果がNOのときには、吸気閉弁タイミングCAivcの算出(測定)および実効圧縮比εの算出を実行すべきであると判定して、ステップ32に進み、センサ出力値Voutが所定の閉弁しきい値Vivc以上であるか否かを判別する。
この判別結果がNOのときには、吸気弁4が閉弁していないと判定して、前述したステップ37を実行した後、本処理を終了する。一方、ステップ32の判別結果がYESのときには、吸気弁4が閉弁したと判定して、ステップ33に進み、吸気閉弁タイミングCAivcを今回の制御タイミングでのクランク角度位置CAに設定する。
次いで、ステップ34に進み、吸気閉弁タイミングCAivcに応じて、図示しないマップを検索することにより、閉弁時筒内容積VOLivcを算出する。この閉弁時筒内容積VOLivcは、吸気閉弁タイミングCAivcにおける筒内容積に相当する。
次に、ステップ35で、下式(2)により、実効圧縮比εを算出する。
ε=VOLfire/VOLivc ……(2)
ここで、VOLfireは燃焼室の容積を表している。
ステップ35に続くステップ36で、吸気閉弁タイミングCAivcおよび実効圧縮比εを算出済みであることを表すために、吸気閉弁算出済みフラグF_IVCを「1」に設定する。その後、本処理を終了する。このように、吸気閉弁算出済みフラグF_IVCが「1」に設定されると、それ以降のループにおいて、ステップ31の判別結果がYESとなり、その場合には、そのまま本処理を終了する。
図10に戻り、ステップ12で、以上のように吸気閉弁タイミングCAivcおよび実効圧縮比εを算出した後、図10の算出処理を終了する。
次に、図13を参照しながら、本実施形態の吸気制御処理について説明する。この吸気制御処理は、以下に述べるように、スロットル弁機構13、吸気リフト可変機構40および吸気カム位相可変機構60を制御することによって、吸入空気量を制御するものであり、所定の制御周期(例えば10msec)で実行される。
まず、ステップ40で、エンジン回転数NEおよびアクセル開度APに応じて、図示しないマップを検索することにより、要求トルクPM_CMDを算出する。
次いで、ステップ41に進み、要求トルクPM_CMDおよびエンジン回転数NEに応じて、図示しないマップを検索することにより、目標吸気開弁タイミングCAivo_CMDを算出する。
次に、ステップ42で、要求トルクPM_CMDおよびエンジン回転数NEに応じて、図示しないマップを検索することにより、目標吸気リフトLIFT_CMDを算出する。
ステップ42に続くステップ43で、要求トルクPM_CMDおよびエンジン回転数NEに応じて、図示しないマップを検索することにより、目標スロットル弁開度TH_CMDを算出する。
次いで、ステップ44に進み、バルブタイミング制御処理を実行する。この制御処理では、吸気開弁タイミングCAivoと目標吸気開弁タイミングCAivo_CMDとの偏差が値0に収束するように、所定のフィードバック制御アルゴリズムを用いて、制御入力が算出され、この制御入力に対応する制御入力信号が、吸気カム位相可変機構60のカム位相電磁弁61に供給される。それにより、吸気開弁タイミングCAivoが、目標吸気開弁タイミングCAivo_CMDに収束するようにフィードバック制御される。
次に、ステップ45で、吸気リフト制御処理を実行する。この制御処理では、吸気リフトLIFTと目標吸気リフトLIFT_CMDとの偏差が値0に収束するように、所定のフィードバック制御アルゴリズムを用いて、制御入力が算出され、この制御入力に対応する制御入力信号が、可変リフト機構40のリフトアクチュエータ50に供給される。それにより、吸気リフトLIFTが、目標吸気リフトLIFT_CMDに収束するようにフィードバック制御される。
ステップ45に続くステップ46で、開度制御処理を実行する。この制御処理では、スロットル弁開度THと目標スロットル弁開度TH_CMDとの偏差が値0に収束するように、所定のフィードバック制御アルゴリズムにより、制御入力が算出され、この制御入力に対応する制御入力信号が、THアクチュエータ13bに供給される。それにより、スロットル弁開度THが、目標スロットル弁開度TH_CMDに収束するようにフィードバック制御される。以上のようにステップ46を実行した後、本処理を終了する。
次に、図14を参照しながら、本実施形態の燃料噴射制御処理について説明する。この制御処理は、燃料噴射量TOUTおよび燃料噴射時期INJを気筒3aごとに算出するものであり、TDC信号の発生に同期して実行される。なお、4つの気筒3aにおける燃料噴射制御処理の手法は互いに同じであるので、以下、1気筒分の燃料噴射制御処理の手法を例にとって説明する。
まず、ステップ50で、要求トルクPM_CMDおよびエンジン回転数NEに応じて、図示しないマップを検索することにより、基本噴射量TI_BASEを算出する。
次に、ステップ51で、空燃比補正係数KAFを算出する。具体的には、要求トルクPM_CMDおよびエンジン回転数NEに応じて、図示しないマップを検索することにより、目標空燃比KCMDを算出し、前述した検出空燃比KACTと目標空燃比KCMDとの偏差が値0に収束するように、所定のフィードバック制御アルゴリズムにより、空燃比補正係数KAFが算出される。
次いで、ステップ52に進み、下式(3)により、燃料噴射量TOUTを算出する。
TOUT=TI_BASE・KAF ……(3)
ステップ52に続くステップ53で、燃料噴射量TOUTおよびエンジン回転数NEに応じて、図示しないマップを検索することにより、基本噴射時期INJ_BASEを算出する。
次いで、ステップ54に進み、前述した実効圧縮比εに応じて、図示しないマップを検索することにより、補正項DINJを算出する。
次に、ステップ55で、下式(4)により、燃料噴射時期INJを算出した後、本処理を終了する。
INJ=INJ_BASE + DINJ ……(4)
以上のように、燃料噴射量TOUTおよび燃料噴射時期INJが算出されると、それらに応じて、燃料が燃料噴射弁10から燃焼室内に噴射される。
次に、図15を参照しながら、ECU2によって実行される点火時期制御処理について説明する。この制御処理は、点火時期IGLOGを気筒3aごとに算出するものであり、TDC信号の発生に同期して実行される。なお、4つの気筒3aにおける点火時期制御処理の手法は互いに同じであるので、以下、1気筒分の点火時期制御処理の手法を例にとって説明する。
まず、ステップ60で、要求トルクPM_CMDおよびエンジン回転数NEに応じて、図示しないマップを検索することにより、基本点火時期IGMAPを算出する。
次いで、ステップ61に進み、エンジン3の冷却水温および大気温度などの環境パラメータに応じて、図示しないマップを検索することにより、環境補正項IGCRTを算出する。
次に、ステップ62で、実効圧縮比εに応じて、図示しないマップを検索することにより、補正項DIGを算出する。
ステップ62に続くステップ63で、下式(5)により、点火時期IGLOGを算出した後、本処理を終了する。
IGLOG=IGMAP + IGCRT + DIG ……(5)
図15の点火時期制御処理では、以上のように点火時期IGLOGが算出され、それにより、この点火時期IGLOGに対応するタイミングで、点火プラグ11の放電が実行される。
以上のように、第1実施形態のパラメータ検出装置100によれば、1つの歪みセンサ20から出力されたセンサ出力値Voutを用いて、筒内圧Pcyl、吸気開弁タイミングCAivoおよび吸気閉弁タイミングCAivcが算出されるので、これらのパラメータを2つ以上のセンサを用いて検出する場合と比べて、コストを削減することができる。さらに、歪みセンサ20が弁座3dとシリンダヘッド3cとの間に設けられているので、これらのパラメータを精度よく検出することができるとともに、例えばエンジン3の動弁系をメンテナンスする際でも、歪みセンサ20を着脱する必要がないことによって、良好なメンテナンス性および商品性を確保することができる。
さらに、4ストローク機関の場合、クランクシャフト3eが1燃焼サイクル中に2回転し、各気筒3aにおいてTDC位置およびBDC位置が2回ずつ存在する関係上、クランクシャフト3eの回転角度位置を検出しただけでは、その気筒がどの行程にあるのかを特定できず、バルブタイミングを検出できない。そのため、クランクシャフト3eの回転角度位置を検出する手段に加えて、例えば吸気カムシャフト5または排気カムシャフト7の回転角度位置などを検出する手段が必要となってしまう。これに対して、このパラメータ検出装置100によれば、吸気カムシャフト5または排気カムシャフト7の回転角度位置などを検出する手段を用いることなく、センサ出力値Voutと、クランク角センサ21からのCRK信号およびTDC信号とを用いて、クランク角度位置CAを算出することができるので、重量・コストを削減することができるとともに、レイアウトの自由度を向上させることができる。
また、第1実施形態の制御装置1によれば、吸気閉弁タイミングCAivcの算出結果を用いて、閉弁時筒内容積VOLivcを算出し、これを用いて実効圧縮比εが算出されるので、歪みセンサ20が設けられた気筒3aにおいて、当該気筒3aの1燃焼サイクル中の圧縮行程の開始タイミングにおいて実効圧縮比εをリアルタイムで算出することができ、それにより、今回の燃焼サイクルで算出された実効圧縮比εを用いて、今回の燃焼サイクル中に燃料噴射時期INJの補正項DINJおよび点火時期IGLOGの補正項DIGを算出することができる。その結果、燃料噴射制御および点火時期制御の制御精度を向上させることができ、商品性を向上させることができる。さらに、2つの補正項DINJ,DIGが気筒3aごとに算出されるので、これらの補正項DINJ,DIGを、気筒3a間でのバルブタイミングのばらつきを反映させながら、そのばらつきを補正するように算出することができ、それにより、制御精度をさらに向上させることができる。
なお、検出素子として、第1実施形態の歪みセンサ20に代えて、図16に示す歪みセンサ20Bを用いてもよい。この歪みセンサ20Bは、吸気弁4の弁座3dと同一の外径寸法および内径寸法を有しており、それにより、歪みセンサ20Bは、その内周面が弁座3dの内周面と面一でかつ吸気通路12に臨む状態でシリンダヘッド3cに取り付けられている。
以上のような歪みセンサ20Bを用いた場合、第1実施形態の歪みセンサ20を用いた場合と同様の作用効果を得ることができる。これに加えて、歪みセンサ20Bをシリンダヘッド3cに取り付ける際、第1実施形態の歪みセンサ20のような環状溝をシリンダヘッド3cに形成する必要がなくなるので、歪みセンサ20と比べてシリンダヘッド3cの加工が容易になるという作用効果を得ることができる。
また、第1実施形態は、検出素子として、圧電素子タイプの歪みセンサ20を用いた例であるが、本発明の検出素子はこれに限らず、弁座に作用する荷重を表す検出信号を出力するものであればよい。例えば、検出素子として、歪みゲージ式のロードセルや、半導体歪みセンサなどを用いてもよい。
次に、本発明の第2実施形態に係る内燃機関のパラメータ検出装置および制御装置について説明する。第2実施形態のパラメータ検出装置および制御装置はそれぞれ、一部を除いて、前述した第1実施形態のパラメータ検出装置100および制御装置1と同様に構成されているので、以下、パラメータ検出装置100および制御装置1と同じ構成に関しては同じ符号を付し、その説明を省略するとともに、異なる点を中心に説明する。
本実施形態の制御装置1Aは、図17に示すように、パラメータ検出装置100Aを備えている。このパラメータ検出装置100Aは、ECU2を備えており、このECU2には、検出素子として、第1実施形態の歪みセンサ20に代えて、歪みセンサ20Aが電気的に接続されている。
この歪みセンサ20Aの場合、図18に示すように、エンジン3のシリンダヘッド3cの、排気ポートが燃焼室に臨んで開口する部位に取り付けられており、それ以外の点は、歪みセンサ20と同一に構成されている。シリンダヘッド3cには、排気弁7用の弁座3fが取り付けられており、この弁座3fの上面と対向するシリンダヘッド3cの部位には、断面矩形の環状溝が形成されている。歪みセンサ20Aは、この環状溝内に嵌め込まれ、その上面がシリンダヘッド3cの壁面に、下面が弁座3fの上面にそれぞれ当接しているとともに、弁座3fおよびシリンダヘッド3cによって気密状態に保持されている。
以上のような歪みセンサ20Aは、対応する気筒3aの弁座3fに作用する荷重を検出して、それを表す検出信号をECU2に出力する。ECU2は、歪みセンサ20Aの検出信号の値(以下「センサ出力値」という)Vout2に基づいて、後述するように、筒内圧Pcylや、排気弁7の閉弁タイミングを気筒3aごとに算出する。
また、図19に示すように、第2実施形態の排気側動弁機構70は、排気カム位相可変機構80を備えている。この排気カム位相可変機構80は、排気カムシャフト8のクランクシャフト3eに対する相対的な位相(以下「排気カム位相」という)を無段階に進角側または遅角側に変更するものであり、排気カムシャフト8の排気スプロケット側の端部に設けられている。なお、本実施形態では、排気カム位相可変機構80が可変動弁機構および内部EGR機構に相当する。
この排気カム位相可変機構80は、前述した吸気カム位相可変機構60と同様に構成されているので、その詳細な説明は省略するが、カム位相電磁弁81(図17参照)などを備えており、ECU2からの制御入力信号によりカム位相電磁弁81が駆動されると、排気カム位相を、所定の最遅角値と所定の最進角値との間で連続的に変化させる。それにより、排気弁7のバルブタイミングは、図20に実線で示す最遅角タイミングと、図20に2点鎖線で示す最進角タイミングとの間で無段階に変更される。
以下、ECU2によって実行される各種の算出処理および制御処理について説明する。なお、図示しないが、本実施形態の場合、クランク角度位置CAは、センサ出力値Vout2、CRK信号およびTDC信号に基づき、前述したステップ1と同様の手法によって気筒3aごとに算出される。
まず、図21を参照しながら、本実施形態のパラメータ算出処理について説明する。この算出処理は、センサ出力値Vout2およびクランク角度位置CAに基づいて、筒内圧Pcylおよび排気弁7の閉弁タイミング(以下「排気閉弁タイミング」という)CAevcを気筒3aごとに算出するものであり、CRK信号の発生タイミングに同期して実行される。なお、4つの気筒3aにおける算出処理の手法は互いに同じであるので、以下、1気筒分の算出処理の手法を例にとって説明する。
この処理では、まず、ステップ70で、下式(6)により、筒内圧Pcylを算出する。
Pcyl=α2・(Vout2−Vsta2) ……(6)
この式(6)のα2は所定の換算係数である。また、Vsta2は、センサ出力値のエンジン停止時値であり、クランキング開始前のセンサ出力値Vout2が用いられる。なお、本実施形態でも、エンジン停止時の気筒停止制御処理(図示せず)によって、吸気弁4および排気弁7はすべて、エンジン停止中、閉弁状態に保持されるように構成されており、それにより、エンジン停止時値Vsta2は、主として、リターンスプリング7aの付勢力に起因して弁座3fに作用する荷重を表すものとなる。
次に、ステップ71に進み、当該気筒3aのクランク角度位置CAが閉弁測定区間にあるか否かを判別する。この閉弁測定区間は、排気弁7の閉弁タイミング(以下「排気閉弁タイミング」という)CAevcを測定可能なクランク角の区間であり、前述した最進角タイミングでの排気弁7の閉弁位置よりも進角側のクランク角度位置CAと、最遅角タイミングの排気弁7の閉弁位置よりも遅角側のクランク角度位置CAとの間の区間に設定されている。
ステップ71の判別結果がNOで、クランク角度位置CAが閉弁測定区間にないときには、ステップ80に進み、排気閉弁算出済みフラグF_EVCを「0」に設定した後、本処理を終了する。
一方、ステップ71の判別結果がYESで、クランク角度位置CAが閉弁測定区間にあるときには、ステップ72に進み、排気閉弁算出済みフラグF_EVCが「1」であるか否かを判別する。この判別結果がNOのときには、排気閉弁タイミングCAevcを算出(測定)すべきであると判定して、ステップ73に進み、センサ出力値Vout2が所定の閉弁しきい値Vevc以上であるか否かを判別する。
この判別結果がNOのときには、排気弁7が閉弁していないと判定して、前述したステップ80を実行した後、本処理を終了する。一方、ステップ73の判別結果がYESのときには、排気弁7が閉弁したと判定して、ステップ74に進み、排気閉弁タイミングCAevcを今回の制御タイミングでのクランク角度位置CAに設定する。なお、本実施形態では、排気閉弁タイミングCAevcが動弁挙動パラメータおよび動弁のバルブタイミングに相当する。
次いで、ステップ75に進み、排気閉弁タイミングCAevcに応じて、図示しないマップを検索することにより、閉弁時筒内容積VOLevcを算出する。この閉弁時筒内容積VOLevcは、排気閉弁タイミングCAevcにおける筒内容積に相当する。
次に、ステップ76で、筒内圧Pcylに応じて、図示しないマップを検索することにより、筒内推定温度ρを算出する。筒内推定温度ρは、気筒3a内の温度の推定値に相当する。
ステップ76に続くステップ77で、エンジン3の冷却水温および大気温度などの環境パラメータに応じて、図示しないマップを検索することにより、環境補正係数K1を算出する。
次いで、ステップ78に進み、下式(7)により、内部EGR量Giegrを算出する。
Giegr=ρ・K1・VOLevc ……(7)
次に、ステップ79で、排気閉弁タイミングCAevcや内部EGR量Giegrを算出済みであることを表すために、排気閉弁算出済みフラグF_EVCを「1」に設定する。その後、本処理を終了する。このように、排気閉弁算出済みフラグF_EVCが「1」に設定されると、それ以降のループにおいて、ステップ72の判別結果がYESとなり、その場合には、そのまま本処理を終了する。
次に、図22を参照しながら、内部EGR制御処理について説明する。この内部EGR制御処理は、以下に述べるように、排気カム位相可変機構80を制御することによって、内部EGR量を制御するものであり、所定の制御周期(例えば10msec)で実行される。
まず、ステップ90で、エンジン回転数NEおよびアクセル開度APに応じて、図示しないマップを検索することにより、要求トルクPM_CMDを算出する。
次いで、ステップ91に進み、要求トルクPM_CMDおよびエンジン回転数NEに応じて、図示しないマップを検索することにより、目標内部EGR量Giegr_CMDを算出する。
次に、ステップ92で、バルブタイミング制御処理を実行する。この制御処理では、内部EGR量Giegrと目標内部EGR量Giegr_CMDとの偏差が値0に収束するように、所定のフィードバック制御アルゴリズムを用いて、制御入力が算出され、この制御入力に対応する制御入力信号が、排気カム位相可変機構80のカム位相電磁弁81に供給される。それにより、内部EGR量Giegrが、目標内部EGR量Giegr_CMDに収束するようにフィードバック制御される。以上のようにステップ92を実行した後、本処理を終了する。
以上のように、第2実施形態のパラメータ検出装置100Aによれば、1つの歪みセンサ20Aから出力されたセンサ出力値Vout2を用いて、対応する気筒3aの筒内圧Pcylおよび排気閉弁タイミングCAevcが算出されるので、これらのパラメータを2つ以上のセンサを用いて検出する場合と比べて、コストを削減することができる。さらに、歪みセンサ20Aが弁座3fとシリンダヘッド3cとの間に設けられているので、これらのパラメータを精度よく検出することができるとともに、例えばエンジン3の動弁系をメンテナンスする際でも、歪みセンサ20Aを着脱する必要がないことによって、良好なメンテナンス性および商品性を確保することができる。
また、第2実施形態の制御装置1Aによれば、排気閉弁タイミングCAevcを用いて、閉弁時筒内容積VOLevcを算出し、この閉弁時筒内容積VOLevcおよび筒内圧Pcylを用いて、内部EGR量Giegrを算出するとともに、この内部EGR量Giegrが目標内部EGR量Giegr_CMDに収束するように、排気カム位相可変機構80が制御される。このように、排気閉弁タイミングCAevcでの閉弁時筒内容積VOLevcおよび筒内圧Pcylを用いることによって、気筒3a内の内部EGR量を精度よく推定することができる。したがって、そのように推定された内部EGR量Giegrを用いて、排気カム位相可変機構80を制御することにより、内部EGR制御の制御精度を向上させることができる。
なお、第2実施形態の歪みセンサ20Aに代えて、前述した図16の歪みセンサ20Bと同じ構成のものを用いてもよい。このようにした場合でも、第2実施形態の歪みセンサ20Aを用いた場合と同様の作用効果を得ることができる。これに加えて、シリンダヘッド3cに取り付ける際、第2実施形態の歪みセンサ20Aのような環状溝をシリンダヘッド3cに形成する必要がなくなるので、歪みセンサ20Aと比べて、シリンダヘッド3cの加工が容易になるという作用効果を得ることができる。しかし、このような構成の歪みセンサの場合、歪みセンサの内周面が排気通路14内を流れる燃焼ガスに直接さらされることになるので、耐久性の観点からは、歪みセンサ20Aの方が優れている。
また、第1実施形態は歪みセンサ20を吸気弁4側にのみ設けた例であり、第2実施形態は歪みセンサ20Aを排気弁7側にのみ設けた例であるが、1つのエンジン3において、歪みセンサを吸気弁4および排気弁7の双方に設けるように構成してもよい。
さらに、第1実施形態は、回動角センサ22を用いて、吸気リフトLIFTを検出した例であるが、回動角センサ22を省略するとともに、図23に示す算出処理により、吸気リフトLIFTを算出するように構成してもよい。
この算出処理の場合、ステップ100〜102で、前述した図10のステップ10〜12と同じ手法により、筒内圧Pcyl、吸気開弁タイミングCAivo、吸気閉弁タイミングCAivcおよび実効圧縮比εを算出する。
次に、ステップ103で、吸気開弁タイミングCAivoおよび吸気閉弁タイミングCAivcに応じて、図示しないマップを検索することにより、吸気リフトLIFTを算出する。その後、本処理を終了する。
以上のように吸気リフトLIFTを算出した場合、前述したように、吸気リフトLIFTと、吸気弁4の開弁期間(すなわち吸気開弁タイミングCAivoと吸気閉弁タイミングCAivcとの間隔)との間には高い相関性が存在するので、図23の算出手法により、吸気リフトLIFTを精度よく算出することができる。また、そのように算出された吸気リフトLIFTを用いて、吸気リフト可変機構40を精度よく制御することができる。さらに、回動角センサ22を省略できるので、その分、コストを削減することができるとともに、レイアウトの自由度を向上させることができる。なお、この例では、ECU2がリフト算出手段に相当する。
1 制御装置
1A 制御装置
2 ECU(筒内圧パラメータ検出手段、動弁挙動パラメータ検出手段、閉弁時筒 内容積算出手段、圧縮比算出手段、動弁制御手段、内部EGR制御手段、制御 手段、吸気リフト算出手段)
3 内燃機関
3a 気筒
3c シリンダヘッド
3d 弁座
3e クランクシャフト
3f 弁座
4 吸気弁
7 排気弁
20 歪みセンサ(検出素子)
20A 歪みセンサ(検出素子)
20B 歪みセンサ(検出素子)
21 クランク角センサ(クランク角度位置検出手段)
40 吸気リフト可変機構(可変動弁機構)
60 吸気カム位相可変機構(可変動弁機構)
80 排気カム位相可変機構(可変動弁機構、内部EGR機構)
100 パラメータ検出装置
100A パラメータ検出装置
Pcyl 筒内圧(筒内圧パラメータ)
CAivo 吸気開弁タイミング(動弁挙動パラメータ、動弁のバルブタイミング)
CAivc 吸気閉弁タイミング(動弁挙動パラメータ、動弁のバルブタイミング)
CAevc 排気閉弁タイミング(動弁挙動パラメータ、動弁のバルブタイミング)
VOLivc 閉弁時筒内容積
ε 実効圧縮比(圧縮比)
LIFT 吸気リフト(動弁のリフト)
INJ 燃料噴射時期
IGLOG 点火時期

Claims (7)

  1. 吸気弁および排気弁をシリンダヘッド内に備えた内燃機関のパラメータ検出装置であって、
    前記吸気弁および排気弁の少なくとも一方の弁である動弁の弁座と前記シリンダヘッドとの間に設けられ、当該弁座に作用する荷重を表す検出信号を出力する検出素子と、
    当該検出素子の当該検出信号を用いて、前記内燃機関の気筒内の圧力を表す筒内圧パラメータを検出する筒内圧パラメータ検出手段と、
    前記検出素子の前記検出信号を用いて、前記動弁の挙動状態を表す動弁挙動パラメータを検出する動弁挙動パラメータ検出手段と、
    を備えることを特徴とする内燃機関のパラメータ検出装置。
  2. 前記検出素子は、前記動弁としての前記吸気弁の前記弁座と前記シリンダヘッドとの間に設けられており、
    前記動弁挙動パラメータ検出手段は、前記動弁挙動パラメータとして、前記吸気弁の閉弁タイミングを検出し、
    当該検出された吸気弁の閉弁タイミングを用いて、当該閉弁タイミングにおける前記内燃機関の前記気筒内の容積を閉弁時筒内容積として算出する閉弁時筒内容積算出手段と、
    当該算出された閉弁時筒内容積を用いて、前記内燃機関の圧縮比を算出する圧縮比算出手段と、
    をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関のパラメータ検出装置。
  3. 前記内燃機関は、4ストローク機関であり、
    前記内燃機関のクランクシャフトの回転角度位置であるクランク角度位置を表す検出信号を出力するクランク角度位置検出手段をさらに備え、
    前記動弁挙動パラメータ検出手段は、前記検出素子の前記検出信号に加えて、前記クランク角度位置検出手段の前記検出信号をさらに用い、前記動弁挙動パラメータとして、前記動弁のバルブタイミングを検出することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関のパラメータ検出装置。
  4. 前記内燃機関は、前記動弁の最大揚程であるリフトを変更するとともに、当該リフトの変更に伴って前記動弁のバルブタイミングが変化する可変動弁機構を備えており、
    前記動弁挙動パラメータ検出手段は、前記動弁挙動パラメータとして、前記動弁のバルブタイミングを検出し、
    当該検出されたバルブタイミングを用いて、前記リフトを算出するリフト算出手段をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関のパラメータ検出装置。
  5. 請求項1ないし3のいずれかに記載の内燃機関のパラメータ検出装置を備え、
    前記内燃機関は、前記動弁の最大揚程であるリフトおよび前記動弁のバルブタイミングの少なくとも一方を変更する可変動弁機構を備えており、
    前記動弁挙動パラメータを用いて、前記可変動弁機構を制御する動弁制御手段をさらに備えることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  6. 請求項1ないし3のいずれかに記載の内燃機関のパラメータ検出装置を備え、
    前記内燃機関は、前記排気弁のバルブタイミングを変更することにより、前記気筒内で発生した既燃ガスの当該気筒内での残留量を内部EGR量として自在に変更する内部EGR機構を備えており、
    前記検出素子は、前記動弁としての前記排気弁の前記弁座と前記シリンダヘッドとの間に設けられており、
    前記動弁挙動パラメータ検出手段は、前記動弁挙動パラメータとして、前記排気弁の閉弁タイミングを検出し、
    当該排気弁の当該閉弁タイミングおよび前記筒内圧パラメータを用いて、前記内部EGR機構を制御する内部EGR制御手段をさらに備えることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  7. 請求項2に記載の内燃機関のパラメータ検出装置と、
    前記算出された前記圧縮比を用いて、前記内燃機関の燃料噴射時期および点火時期の少なくとも一方を制御する制御手段と、を備えることを特徴とする内燃機関の制御装置。
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