JP2011155864A - 散布作業機 - Google Patents

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永井  隆
Norihiro Yano
典弘 矢野
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Abstract

【課題】車速に連動して粒状物を散布する散布作業機の車速の変動を抑制する。
【解決手段】回転しながら粉粒体を繰り出す繰出ロール20と該繰出ロール20を駆動する駆動モータ25と繰出ロール20から繰り出された粉粒体を散布する機体左右方向に伸びた粉粒体噴管14とを有する粉粒体散布装置1と、機体の走行速度を検出する速度センサ37とを備え、繰出ロール20の回転数を速度センサ37で測定される車速に連動させ、かつ繰出ロール20の回転数が設定上限値を超えた場合に自動的に車速を減速し、逆に繰出ロール20の回転数が設定下限値を下回った場合に自動的に車速を増速し、駆動モータ25による制御可能な回転数の範囲内に入るように制御する制御装置19を備えた散布作業機において、前記車速の減速処理後に設定施肥量を増加設定されると増速処理を行わない増速禁止処理手段を設ける。
【選択図】図11

Description

この発明は、タンクに収容された粒状肥料や除草剤等の粉粒物を繰出装置で繰り出しながら、噴管によって圃場に散布する散布作業機に関する。
従来、機体の前部に散布ブームを左右ローリング自在に支持して設け、この散布ブームから散布する粒状物の散布方向を車幅方向に対して前側又は後側に傾斜させることができる散布作業機が知られている。
特許文献1記載の発明は、機体の走行車速に応じて粒状物を複数の繰出ロールを使い分けて散布する散布作業機において、散布中の粒状物の設定量が変わっても制限範囲内にあるときは同じ繰出ロールを使用するというものである。
また特許文献2には、機体の走行と粒状物繰出ロールの駆動モータの回転駆動を連携させると共に、機体停止時に前記モータの回転駆動のみを行うことができるようにしておき、機体の走行開始と同時に適正な薬剤散布を行うことができるという散布作業機が開示されている。
特許文献3記載の発明は、機体の車速が低高速基準を逸脱するときに、散布を停止するか最低基準散布圧力又は最大基準散布圧力を保持しながら散布を継続する散布作業機の構成が記載されている。
特開2008−220183号公報 特許第3438194号公報 特開2002−35662号公報
前記特許文献1〜3記載の発明では、車速に連動して繰出ロールの回転数を制御している。例えば繰出ロールの回転数を下限回転10rpm(モータ回転数200rpm)〜上限回転80rpm(モータ回転数1600rpm)の範囲で設定しているが、算出繰出ロール回転数が、この下限回転数以下(例えば8rpm)であったり、上限回転数以上(例えば85rpm)となると、上・下限の設定回転数で作業を行い、繰出ロール回転が不安定にならない範囲で肥料などの粒状物を繰出す作業を行う構成としている。また同時にインジケータには警報出力とともに車速を上げ、又は下げを促す表示をすることが記載されている。
これに鑑み出願人は、繰出ロールの回転数を速度センサで測定される車速に連動させ、かつ繰出ロールの駆動モータの回転数が設定上限値を超えた場合、自動的に車速を減速し、駆動モータの制御可能な回転数の範囲内に入るように制御する発明について出願したが、車速変動が却って作業性を損なう場合がありなお改善を要するものである。
上記本発明の課題を解決するために次のような技術的手段を講じた。
すなわち、請求項1記載の発明は、回転しながら粉粒体を繰り出す繰出ロール20と該繰出ロール20を駆動する駆動モータ25と繰出ロール20から繰り出された粉粒体を散布する機体左右方向に伸びた粉粒体噴管14とを有する粉粒体散布装置1と、機体の走行速度を検出する速度センサ37とを備え、繰出ロール20の回転数を速度センサ37で測定される車速に連動させ、かつ繰出ロール20の回転数が設定上限値を超えた場合に自動的に車速を減速し、逆に繰出ロール20の回転数が設定下限値を下回った場合に自動的に車速を増速し、駆動モータ25による制御可能な回転数の範囲内に入るように制御する制御装置19を備えた散布作業機において、前記車速の減速処理後に設定施肥量を増加設定されると増速処理を行わない増速禁止処理手段を設けたことを特徴とする散布作業機の構成とする。
散布作業中に設定施肥量の変更が行われ、これが増量変更であるときには、車速を増速する側の制御はこれを禁止される。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、設定施肥量の変更が減量側変更であるときには、前記増速禁止処理を解除処理する制御手段を構成した。従って、設定施肥量が減量側変更されるときには車速の計算に基づき、増速側駆動出力する。
請求項3に記載の発明は、請求項1において、繰出ロール20の上限回転数を超えた後の減速側駆動出力停止時の速度センサ37値を読み込み記憶するよう構成する。
減速側制御に伴ない繰出ロール20が上限回転数以下に復帰した後の設定車速を記憶しておくことで、作業再開に際して前回車速に設定して散布作業を再開するが、記憶した車速に基づき迅速に繰出ロール回転数を設定できる。
請求項1記載の発明によれば、繰出ロール20の駆動モータ25の回転数が設定上限値を超えた場合、自動的に車速を減速し、駆動モータ25の制御可能な回転数の範囲内に入るので、設定した通りに均一に粉粒体を散布できる。
また、車速の減速処理後に設定施肥量を増加設定されても増速処理を行わない増速禁止処理手段を設けて、散布作業中に設定施肥量の変更が行われ、これが増量変更であるときには、車速を増速する側の制御は禁止されるため、繰出ロール20の回転が上限回転数を超える恐れがなく安定して散布作業を行なうことができる。
請求項2に記載の発明によれば、増速禁止後に設定施肥量が減少設定されれば車速を上げて効率良く作業することができる。
請求項3に記載の発明によれば、減速側制御に伴ない繰出ロール20が上限回転数以下に復帰した後の設定車速を記憶しておくことで、作業再開に際して前回車速に設定して散布作業を再開するが、記憶した車速に基づき迅速に繰出ロール回転数を設定できる。
本発明の一実施形態による散布装置を備えた散布作業機の平面図である。 図1の散布装置を備えた散布作業機の側面図である。 図1の散布作業機の散布装置の左右一対のタンクの背面図(イ)、平面図(ロ)、斜視図(ハ)である。 図1の散布装置を備えた散布作業機の背面図である。 肥料散布装置の制御ブロック図である。 肥料散布制御のフローチャートである。 散布作業機のHSTの変速連動機構を示す機体の一部側面図である。 散布作業機のHSTの変速連動機構を示す機体の一部側面図である。 散布作業機の一部を破断した車速減速アームの操作連動機構を示す平面図である。 散布作業機の変速連動機構の分解図である。 肥料散布制御のフローチャートである。 肥料散布制御のフローチャートである。 肥料散布制御のフローチャートである。 肥料散布制御のフローチャートである。 肥料散布制御のフローチャートである。 補助噴管の接続した平面図である。 補助噴管の斜視図である。
以下、図面に基づいてこの発明の実施態様について説明する。
まず、図1の平面図と図2の側面図に示すように、粒状物散布装置1(以下、粒状物として肥料を例に説明するので肥料散布装置ということがある)は、走行散布作業機2の後部に装着される。前部にエンジン3を搭載し、エンジン回転を適宜に変速して前後車輪4,5を伝動する走行散布作業機2の機体の後部には、左右一対の肥料タンク10,10を装着する。上記粒状物散布装置1は、該肥料タンク10、繰出装置11、送風装置12、第1噴管13、第2噴管(ブーム)14、制御部15(図5)等からなる。但し図2には第2噴管14の図示を省略している。
図3に左右一対の肥料タンク10,10の背面図(図3(イ))と平面図(一部繰出部断面視図)(図3(ロ))と斜視図(図3(ハ))を示す。また、図4には粒状施肥装置を装着した走行散布作業機2の背面図を示す。前記一対の肥料タンク10,10のそれぞれに該肥料タンク10から所定量の散布粒剤を繰出す繰出装置11が設けられる。繰出装置11は複数形態のロール20をロール駆動軸21に構成する公知の構成であり、繰出凹部を同じ容量として周方向に複数形成している。第1ロール20a及び第2ロール20bは軸長が長く、第3ロール20c及び第4ロール20dは軸長が短い構成としている。
そして、ロール駆動軸21が正転駆動するときは、ワンウェイクラッチ22,22の連動作用をもって第1,第4ロール20a,20dが駆動されるため、第1〜第4ロール20a〜20dの全部が駆動される構成である。逆にロール駆動軸21が逆転駆動するときは、第1,第4ロール20a,20dは停止し、第2ロール20b,又は第3ロール20cが駆動される。
一方、前記肥料タンク10内は平面視コ型の仕切壁10aを備え、繰出装置11の第1ロール20a及び第2ロール20bに対応する区画A(図3(ハ))と第3ロール20c及び第4ロール20dに対応する区画B(図3(ハ))とに前記仕切壁10aで区分される構成となっている。区画Aは一般的な施肥粒剤用として、区画Bは少量散布が要求される除草剤用として使用されるよう設けられている。従って、ロール駆動軸21が正転するときは、第1ロール20a及び第2ロール20bが回転連動し区画Aの粒剤が多量繰出状態とされ、逆転するときは区画Aの第2ロール20bのみの繰出し状態となる。なお、区画Bに除草剤を投入するときは、この正逆で繰出量が異なり特に逆転連動によって第3ロール20cのみの少量散布がなされる。
左右一対のロール駆動軸21,21はそれぞれに設けられたロール駆動モータ2525L,25Rにて独立して駆動回転される構成であり、これらモータ25L,25Rは正・逆転切り替え連動する構成である。
前記一対の繰出装置11,11の下方には機体進行方向に対して後側が互いに斜め内向きに延長された通気筒30,30をのぞませ、該通気筒30,30の連設部は送風装置12を備えた送風筒31(図2)に連通されている。そして各通気筒30,30の下流側他端、即ち機体前方側は第1噴管13に連通接続される構成である。
上記送風装置12は、走行散布作業機2のPTO軸32に電磁クラッチ12bを介して連動する送風ファン12aによって構成され、その噴風は前記送風筒31を経由して通気筒30に入り繰出肥料を気流に乗せて移送し第1噴管13,13に至る構成である。
前記左右各第1噴管13は、前記肥料タンク10と走行散布作業機2機体の上部に設ける搭乗者用シート33との間の空間部に、筒状の軸芯が平面視において機体進行方向に対し外向きに傾斜するよう前記通気筒30に接続されており、左右それぞれの第1噴管13には蛇腹管40を介して屈曲自在に第2噴管14を接続する。
即ち、蛇腹管40の先端に筒体42を設け、該筒体42はアーム体43を介して縦支軸44周りに回動自在に構成され、該アーム体43と機枠側から横に張り出して設ける支持ブラケット34との間に電動式の伸縮シリンダ45を介在し、電動モータ46の正転による短縮によって第2噴管14を作業姿勢となるよう横向きに拡げ、逆転による伸び出しによって第2噴管14を機体に沿う状態に収納する構成である。電動式伸縮シリンダ45による縦支軸44回りの回動支点を支持するブラケット35が機体に設けられている。
電動モータ46の逆転に伴い、第2噴管(ブーム)14を機体に沿う状態に収納したとき、縦支軸44回りの回動支点が機体側に接近する位置に配置することによって、収納状態の第2噴管14を機体側に接近させることができるので、平面視において、機体側に設ける昇降ステップ36の内側に収納することができ、収納時の機体への昇降が容易である。
なお、電動式伸縮シリンダ45や電動モータ46は後輪5と肥料タンク10との間に配設されている。走行中泥土が跳ね上げられるが、後輪5の内側に位置するため跳ね上げ箇所から回避でき電動式伸縮シリンダ45や電動モータ46への泥土付着による弊害を生じ難い。
上記筒体42には横支軸47を設け、第2噴管(ブーム)14はこの横支軸47を介して連結されていて、上記収納姿勢への動きのほか、該横支軸47周りに回動させることによって上下に回動し得る構成である。即ち、左右それぞれの第1噴管13,13に立設するマスト部18,18(図4)と第2噴管14L,14Rとの間に、電動式伸縮シリンダ48L,48Rを設け、該伸縮シリンダ48の伸縮に基づき第2噴管14が本機に対して該横支軸47の回りに上下回動できローリング作動しうる構成である。
また、手元の図外の操作レバーの操作に基づき左側又は右側の第2噴管14L,14Rを垂直姿勢(非作業姿勢)又は水平姿勢(作業姿勢)に切り替えることができる。前記第2噴管14には所定間隔毎に所定口径の噴口50,50…を形成している。
次に上記構成の肥料散布装置1の施肥用制御部15について説明する。
図5の制御ブロック図に示すように、施肥用制御部15は、ロール駆動モータ2525L,25Rのそれぞれに散布スイッチ51(機能は後述する。)の操作情報、ファンスイッチ52による送風ファン12aの駆動情報、前記肥料タンク10に設ける残量センサ54の検出信号等を入力する一方、ロール駆動モータ2525L,25Rのそれぞれへモータ回転出力パルス信号、モータ回転方向切替信号等を出力する。
なお、散布スイッチ51がONすると、車速の有無に関係なく、左右のモータ25L,25Rの回転出力パルスを予め設定した最低回転数で駆動し、しばらく経って正規に車速が入力されるようになるとモータ回転は車速に連動するよう回転制御される。従って、作業開始時に停止状態であっても少量の散布が行えて無散布区間をなくすことができる。 上記施肥用制御部15は散布作業機2の本機コントローラ19(図7)に接続され、速度センサ37からの速度データを受信できる構成としている。
また、施肥用制御部15は、操作パネル26に配設するスイッチ類の情報を入力する。図5の制御ブロックで示すが、操作パネル26における液晶表示部56の近傍には、可変スイッチ57、施肥設定スイッチ58、増・減スイッチ59U,59D、累計リセットスイッチ60を配設し、これらの操作スイッチ信号は施肥用制御部15に入力される構成である。なお、液晶表示部56の表示内容は、施肥剤(又は除草剤)の散布に関する施肥量設定値、比重値、メモリー値、累計値をそれぞれ表示でき、表示切換スイッチ61のオン操作で順次切換表示すべく出力される。
施肥用制御部15への入力により自動(制御)モードが作動する。即ち、キースイッチ62(図5)をオンすると共に前記散布スイッチ51をオンすると自動モードに入る。この自動モードは、単位面積当たりの施肥量が一定になるよう、施肥量設定値および車速に対応して繰出装置11のロール20を駆動する前記ロール駆動モータ2525L,25Rそれぞれにモータ回転出力パルス(ロール駆動モータ25回転信号)を出力する構成である。
作業開始前に施肥設定スイッチ58をオンして現在設定の施肥量(反当り施肥量(kg))を表示させ、これからの作業に見合う施肥量であるか否か確認し、相違するときは増スイッチ59U又は減スイッチ59Dによって1kg単位で変更し、再度施肥設定スイッチ58を所定時間以上(例えば2秒以上)オンするとその値A(kg)が記憶される。
次いで比重設定を行なう。表示切換スイッチ61をオンして「比重」を選択すると、現在の設定値が表示される。これからの作業に見合う比重値であるか否か確認し、相違するときは増スイッチ59U又は減スイッチ59Dによって0.01単位で変更し、再度施肥設定スイッチ58を所定時間以上(例えば2秒以上)オンするとその値D(g/cm3)が記憶される。
その後施肥用制御部15は、車速データを取り込みながら設定施肥量を散布するに必要な繰出装置11の繰出量制御を行う構成である。繰出量の増減制御は肥料散布量算出手段17により繰出ロール20の回転数を制御して行う。
左ブーム散布レバー53Lと右ブーム散布レバー53Rにより、それぞれ左右の第2噴管14L,14Rが肥料又は除草剤の散布を行うために各第2噴管14L,14Rを肥料(又は除草剤)の散布すべき位置に移動させる。
前記図3の繰出装置11は、第1、第2の大ロール20a,20b、及び第3、第4の小ロール20c,20dからなり、通気筒30内における粉粒状物の繰出性の向上を図った改良構成を示すものである。すなわち、大ロール20a,20bと小ロール20c,20dによる散布を同時に行うことが可能であるが、このとき、肥料タンク10内の仕切壁10a内に少量散布の除草剤を充填し、肥料タンク10には大量散布の肥料を充填する。除草剤は比重が大で重く、大量散布の肥料は比較的比重の軽い成分からなっているため、通気筒30内における送風搬送の先側に除草剤を繰出させ、後側に肥料を繰出すように構成している。このように構成することにより詰りを少なくさせることができる。
なお、第2噴管(ブーム)14を左右に広げて肥料などの散布を行うが、肥料などを搬送する送風ファン12aの動力は散布作業機2のPTO軸32からとり、施肥量設定値に基づき、散布作業機2の車速に応じて肥料繰り出し用のモータ25の回転速度(回転数)を変更する。
前記肥料散布中に、車体のミッションケース内の走行伝動軸に組み込むギヤの歯数カウントにより車速パルスを出力する速度センサ37の該パルス出力を読み込んで車速計算を行い、その車速をロール回転数R計算に使用する。
従来からこの種の散布作業機では、車速に連動して繰出ロール20の回転数を制御している。例えば下限回転10rpm(モータ回転数200rpm)〜上限回転80rpm(モータ回転数1600rpm)の範囲で繰出ロール20の回転数を設定しているが、算出した繰出ロール回転数が、この下限回転数以下(例えば8rpm)であったり、上限回転数以上(例えば85rpm)になると、前記下限回転数または前記上限回転数で作業を行うことで繰出ロール20の回転が不安定にならないようにしている。また同時にインジケータには警報出力とともに車速を上げ、又は下げを促す表示をしている。
そこで、本実施例では繰出ロール20を駆動するロール駆動モータ25の制御可能な設定回転数の上限値を超えた場合には自動的に車速を減速し、該ロール駆動モータ25の制御可能な回転数の範囲内に入るように車速を減速制御する構成として適正な肥料などの散布を継続して行うことができるようにする。
本実施例の走行散布作業機2は静油圧式無段変速装置(HST)64と該HST64のトラニオンアーム65を操作する変速レバー68と、変速レバー68とは別個にトラニオンアーム65を操作することができるトラニオンモータ66を備えている。
静油圧式無段変速装置64の変速連動機構を示す機体側面図を図7に示し、機体背面図を図8に示し、一部を破断した車速減速アーム96の操作連動機構を示す平面図を図9に示し、変速連動機構を示す分解斜視図を図10に示す。
図8に示す変速レバー68を操作することで静油圧式無段変速装置(HST)64の走行切換と変速を行う。変速レバー68を操作することで、ステアリングハンドル7のポスト8の左右の機枠に支架された水平の操作連動軸71の左側端に支持ピン72を介して連結され、前後の回動操作によって操作連動軸71を軸芯まわりに回転連動すべく設けられる。なお、支持ピン72を介在させることによって、左右方向に偏位させて変速レバー68を回動操作でき、図外レバーガイドの前進操作側と後進操作側とを左右に変位させることができる。また、変速レバー68は、制動板74を伴い、固定機枠側との間でブレーキ機構を構成して変速レバー68を前後操作位置で任意に保持できる構成としている。
ブレーキ機構について詳述する。変速レバー68に一体で連動する制動板74には円弧状の長孔74aが形成され、この長孔74aにはプレート状の固定機枠側から突出した制動バネ軸75が貫通されている。制動バネ軸には制動板74を受ける固定の鍔体を有し、制動板74を挟んで対向する側に移動可能な鍔体をバネで押圧状態に設けてなり、制動板74は両鍔体にバネで付勢された状態で保持されて、固定機枠側に対し当該制動板74を変速レバー68操作位置で保持する構成となっている。従って、ブレーキ機構は、長孔74aを有する制動板74、固定機枠から突出させた制動バネ軸75、固定鍔体、移動鍔体、バネ75a等からなる。
HST64を構成する油圧ポンプ(図示せず)の作動油の流れを制御する斜板を操作するためのトラニオン軸76に変速レバー68の操作力が伝達できるように接続した構成となっている。
図8に示すように、操作連動軸71は横方向に軸装して他方の端に下方に延長した連動ロッド78の上端部に取付アーム79を介して連結し、その連動ロッド78の下端部から回動アーム85a、中間連動軸84、回動アーム85b、プレート88a、88b、連動ロッド91、スプリング93(図10)等の部材により変速レバー68の操作がトラニオンアーム65の作動に連携している。これら操作連動軸71を初めとする部材を変速連動機構Mということにする。
そして変速連動機構Mを介して作動するトラニオンアーム65は、図8と図9に示すように、その端部をトラニオン軸76に接続しているので、前記変速レバー68の操作力が、最終のHST油圧ポンプ(図示せず)のトラニオン軸76に伝達できる構成としている。
即ち、図10に示す変速連動機構Rの分解図に示すように、上記変速連動機構Rには、トラニオン軸76の近傍において、HST64のハウジング等に水平方向に軸装された中間連動軸84を設け、この中間連動軸84の一端と上記連動ロッド78の下端とを回動アーム85aで連結する。中間連動軸84の他端には回動アーム85bが固定され、該アーム85bにはピン94が設けられ、該ピン94により回動アーム85bにプレート88aを枢着し、該プレート88aに長孔89a及び89bを形成すると共に長孔89a及び89bにそれぞれプレート88bの係止ピン90及び92を介して係合して所定の方向に作用される構成である。一方、上記トラニオン軸76を一体に連動する前記トラニオンアーム65には連動ロッド91を枢着して、この連動ロッド91端に構成する上記係止ピン92と上記プレート88aとがスプリング93を介して連携される構成である。したがって、中間連動軸84が所定に回動されると、ピン94がプレート88aを係合し、このプレート88aを押し引きし、上記長孔89a,89bの範囲ではスプリング93の作用で押し引きして、連動ロッド91を介してトラニオンアーム65およびトラニオン軸76を回動させる構成である。
なお、連動ロッド91は、プレート88aに溶接によって一体化した雌螺子体91a、トラニオンアーム65に枢着された第2の雌螺子体91c及びこれらに螺合する雄螺子体91bとからなり、各雌螺子体91a、91cは互いに左右異なる方向の螺子加工が施されて一定方向回転で各雌螺子体91a、91cの距離は離れ、他方への回転で各雌螺子体91a、91cの距離は近づく関係に設けられ、トラニオンアーム65の中立位置設定の微調整を行なうことができる。
このように連結した変速レバー68は、ニュートラルゾーンを基準にして、一方側に操作すれば正転(前進)回転が出力され、レバー操作によって順次高速出力となり、前記ニュートラルゾーンから他方側に操作すれば逆転(後進)回転が出力されてレバー操作にともなって順次高速出力に変速される従来公知の走行切換と増減速操作ができる構成となっている。そして、本実施例の場合、図7に示すように、トラニオン軸76は、トラニオンアーム65がトラニオン軸76に対して上下の方向に垂直状態の位置Mがニュートラル位置であって、その位置を基準にして左回転Fが正転(前進側)で右回転Rが逆転(後進側)になり、上述の通り、ニュートラル位置Mからトラニオンアーム65が回動して離れるほど高速回転になる。
そして、変速レバー68は図8に示すように、ステアリングハンドル7の左側にあって、副変速レバー95と同じ側に設け、その副変速レバー95より上方に高く伸ばして構成している。そして、変速レバー68は、グリップ68aをハンドル7のすぐ左付近に位置するように設け、更に、前述したように基部の取付支点がハンドルポスト8の左側近辺に設けた構成としている。
したがって、変速レバー68は、運転者が握って操作するグリップ68aがハンドル7の左側で、副変速レバー68より高くハンドル7と同程度の高さ位置にあるから、変速操作がやり易く、しかも、副変速レバー95と間違えて操作することはなく、安全に操作ができる利点がある。更に、変速レバー68は、基部の取り付け位置が運転者の膝周りから前側の上方位置に離れているから、余裕があり、副変速レバー95と膝とが干渉したりせず、楽な姿勢で作業ができる特徴がある。
次に、図7のHST64の変速連動機構Mを示す機体の一部側面図のように、変速レバー68により車速を減速操作すると、変速レバー68が矢印A方向に移動し、変速レバー68の基部側にある三角形のプレートである制動板74や制動バネ軸75に組み込んだバネ付勢手段等からなるブレーキ機構によって制動板74を位置保持するとともに、該制動板74と一体に連動ロッド78の上端の取付アーム79を回動させ(図8参照)、該連動ロッド78の下端が矢印C方向に動く。連動ロッド78の下端が矢印C方向に動くと(図10に示す連動ロッド78の動きを同じく矢印C方向で示す)、図10に示すようにプレート88aを矢印D方向に押して、プレート88bと連動ロッド91を介してトラニオンアーム65およびトラニオンアーム65に固着したトラニオン軸76を減速側(矢印E方向)に回動させる構成である。
即ち、変速連動機構Mは、トラニオン軸76の近傍において、HST64のハウジング等に水平方向に軸装された中間連動軸84を有し、この中間連動軸84の一端と上記連動ロッド78の下端とを回動アーム85bで連結する。中間連動軸84の他端には回動アーム85bが固定され、該アーム85bには係止ピン94が設けられ、該係止ピン94を介してプレート88aを枢着している。また図に示すようにプレート88aには長孔89a、89bが設けられ、プレート88bと並列配置されたプレート88bに設けられた係止ピン90,92を介してプレート88aとプレート88bは係合し、プレート88aとプレート88bは互いに面同士を接触させながら摺動自在に所定の方向に移動可能になっている。
なお、図に示すように連動ロッド91はプレート88bの一端に溶接によって一体化した雌螺子体91aとトラニオンアーム65に枢着された第2の雌螺子体91cとこれら雌螺子体91a,91cに両端部が螺合した雄螺子体91bとからなり、各雌螺子体91a,91cは互いに螺子の向きが異なる方向に螺子加工が施されているので、所定方向の回転で各雌螺子体91a,91cの距離は離れ、前記所定方向の反対方向への回転で各雌螺子体91a,91cの距離は近づくようになっており、トラニオンアーム65の中立位置設定の微調整を行なうことができる。
一方、トラニオン軸76を一体的に連動するトラニオンアーム65には連動ロッド91の雌螺子体91cの一端を枢着している。この連動ロッド91の他端に一端が固着されたプレート88bは係止ピン92を備えているので、上記プレート88aの端部に固着された係止ピンと前記係止ピン92の間はスプリング93で係合しているので、プレート88aと連動ロッド91が弾性的に連携される。またアーム85bの孔とプレート88aの孔との間で係止ピン94によりアーム85bとプレート88aが着脱可能に連結されている。
したがって、変速レバー68の操作で連動ロッド78を介して中間連動軸84が所定角度回動されると、プレート88aがプレート88bを押し引きし、上記長孔89a,89bの大きさの範囲内でスプリング93が伸縮することでプレート88bに固着した連動ロッド91を作動させて、該連動ロッド91に回動自在に連結したトラニオンアーム65および該トラニオンアーム65に連結したトラニオン軸76を回動させる構成である。
以上のように構成した変速レバー68では、ニュートラル位置Nを基準にして、左右内側へ操作した後に前方に回動操作すると、正回転(前進出力)が順次高速出力となり、ニュートラル位置Nを基準として左右外側へ操作した後に後方へ回動操作されると、逆回転(後進出力)が出力され、前後走行切換と増減速操作ができる構成となっている。
一方、図12に示すように、トラニオン軸76はトラニオンアーム65がトラニオン軸76に対して鉛直方向にあるとHST64はニュートラル位置Nであり、該ニュートラル位置Nを基準にして左回転Fが正転(前進側)であり、右回転Rが逆転(後進側)になり、ニュートラル位置Nからトラニオンアーム65が回動して離れるほどHST64は高速回転になる。
上記図10に示す変速連動機構Mの構成により変速レバー68は操作しないで、トラニオン軸76を減速側に作動するトラニオンモータ66(図10)を設ける。該トラニオンモータ66を所定量回転させるだけで、トラニオンアーム65がトラニオン軸76は減速側に移動出来る。
図10に示すように、トラニオンモータ66が正逆転連動可能に設けられ、矢印F方向に正転するときは、該モータ66の回転軸66aの先端に取り付けられた車速減速アーム70のカム96及びカム96と一体のロッド96aが回動して該ロッド96aがトラニオンアーム65の側面に当たり、トラニオンアーム65を矢印E方向に回動させるとトラニオン軸76を前進減速状態に維持する。
また、変速レバー68の操作により図10の変速連動機構Rが変速トラニオン軸76を連動操作して車速を減速操作するが、この減速作動において、変速レバー68側の連動構成では、連動ロッド78の下端部と回動アーム85aの下端部をピン94で連結し、該回動アーム85aの上端部に中間連動軸84の一端が固着しており、中間連動軸84の他端が回動アーム85bに接続され、該回動アーム85bがピン94を介して長孔89a,89bを有するプレート88にスプリング93を介して連結されているので、トラニオンアーム65を減速側に作動させる連動ロッド91は、プレート88が所定量移動しないと変速レバー68によるトラニオンアーム65の減速側作動が上記長孔89a,89bで吸収され、この減速側作動を中間連動軸84より連動上手に伝達しないため、変速レバー68側の連動機構は所期の車速設定を維持できる。
したがって、前記トラニオンモータ66の正転による減速側制御は、変速レバー68で設定された車速を設定最大車速としてこの車速以下となるよう正転量に見合う減速幅で制御され、前記トラニオンモータ66が逆転すると、前記変速レバー68で設定された設定最大車速を上限に復帰、すなわち増速制御できる構成である。
なお、前記トラニオンモータ66による操作は、トラニオンアーム65の前進側の範囲内において減速操作できる構成となっており、中立位置あるいは後進側の範囲に及ばない構成となっている。即ち、トラニオンモータ66に連動するトラニオンアーム65を回動させるが、その作動量は、最もトラニオンアーム65を変位させる状態においても中立位置あるいは後進範囲に達しない長さに設定されているために、機体の急停車あるいは逆転側作動を引き起こさず、安全な走行を確保できるものとなる。
散布作業機2による肥料散布作業中において、HST主変速レバー68の位置はそのままで、作業速が速すぎで規定値を超えたとき、自動的にHST64のトラニオンアーム65をトラニオンモータ66により減速側へ作動させるよう制御できる図6に示すフローチャートで示すソフトウエア構成を本機コントローラ19に組み込んでいる。
従来は、肥料散布作業中に作業機2の作業速が速すぎて繰出ロール20の上限回転数(ロール駆動モータ25の制御可能な最大回転数、この値は繰出ロール20の制御可能な最大回転数に比例する)を超えたときには警告音や警告インジケータでオペレータへ異常通報する手段を採用していたが、作業時はエンジン音や送風機の回転音で聞こえないときや認識できない場合があり、異常に気づくタイミングが遅れ、肥料の散布ムラが発生することがあった。
そこで、本実施例では次式(1)に基づき算出される繰出ロール回転数Rが上限回転数RU、例えば80rpmであれば、80rpmを超えないようにトラニオンモータ66を減速側に駆動させて作業機の作業速度Sを自動的に小さくするよう制御する。
R=AWS*30/CD (1)
(A:施肥量、W:散布幅(m)、S:作業速度、C:ロール容積、D:肥料の比重)
なお、本実施例ではHST64とトラニオンモータ66を使用しているが、HST64とトラニオンモータ66に限らず、1段〜4段のそれぞれの変速段に対応した油圧クラッチを備え、該各油圧クラッチをオンオフ制御して切り替えて変速する変速装置を用いて図6に示す制御を行う構成でも良い。
また図11は、繰出ロール20の上限回転数又は下限回転数を超えたときの処理についてのフローチャートで、設定施肥量や速度センサ11に基づく車速データ等に基づき繰出ロール20の回転数Rを算出し(ステップ206〜207)、この回転数Rが予め既知の上下限回転数と比較し、上限回転数以上であり又は下限回転数以下であるときは、前記トラニオンモータ66を正転または逆転連動して車速を所定に減速しあるいは増速するようになし(ステップ208〜212)、所定散布量を確保する構成とする。
このように構成すると、繰出ロール20回転数が上下限を超えて駆動状態に置かれることが少なくなって、機器の破損を防止でき、かつ適正車速の範囲となって所期の施肥量を散布できる。
図11のフローチャートにおいて、「トラニオンモータ減速側駆動出力」が発生するときの具体的な減速処理について、以下補足説明する。
予め設定施肥量に基づき、適正車速を制御部に算出記憶させておき、上記「トラニオンモータ減速側出力」要求のあったときは、この適正車速を呼び出し、トラニオンモータ66の減速範囲を決定する。
また、上記「トラニオンモータ減速側駆動出力」要求のあった時点のロール回転数計算値と、予め算出されたロール回転上限値との差を後述のトラニオン検出ポテンショメータ67で算出し、この差からトラニオン軸の減速側回転量を演算してトラニオンモータ66を減速制御出力する場合もある。
トラニオンモータ66への1減速出力当りのトラニオン減速量を所定の単位として設定し、ロール回転上限値を超えたら、1減速出力当りでロール回転上限値と比較し、該ロール回転上限値以下所定値に低下するまで上記の単位毎の減速制御及び検出を繰り返す。
なお、上記のトラニオンモータ66への減速出力後、一定時間経過した後車速計算およびロール回転数を算出してロール回転上限値と比較するように構成すると、該一定時間経過することで、車速が安定し、車速変更後のロール回転数計算を確実に行なうことができる。増速出力側も同様に設定する。1回の増速出力は減速出力と同一でもよく、異ならせて設定してもよい。
また、ステップ205にて変速レバーの前進速度設定を加えている。このようにすると、前記のように変速連動機構Mを構成するものであるから、変速レバー68による設定速度が走行速度に定められ、制御される車速は当該設定速度を最高速度としてこれよりも低い速度で制御される構成となるため、オペレータの熟練度等に応じてあらかじめ最高車速を決定でき、トラニオンモータ66による速度制御が行われても、特に変速レバー68設定の速度を超えて増速制御される恐れがなく不測の事故などを未然に防止できる。なお、ステップ214、215で散布作業中に変速レバー68操作による設定車速を変更できるものであるから、作業状況に合わせた速度を実現し得る。
図12は、図11におけるステップ212に次いで、減速処理後の設定施肥量を変更操作したときの対応について開示するものである。すなわち、繰出ロール20回転数Rが下限回転数以下であった場合(ステップ311)であって、その後設定施肥量を増速変更するときは車体の増速を禁止するものである(ステップ314)。
なお、図12のステップ309〜ステップ314の詳細について、図13に示すものである。すなわち、繰出ロール回転数Rが上限回転数以上になると(ステップ401)、トラニオンモータ66に減速側駆動出力する(ステップ402)。その後、設定施肥量の変更が行われ、これが増量変更であるときには、トラニオンモータ66の逆転連動による増速側制御はこれを禁止され、すなわちトラニオンモータ66に増速側駆動出力要求があってもこれを実行しないで増速処理を行わせない増速禁止処理を実行する構成としている(ステップ403〜405)。
また、逆に設定施肥量の変更が減量側変更であるときには(ステップ406、407)、前記増速禁止処理を解除処理し(ステップ408)、設定車速の計算に基づきトラニオンモータ66に増速側駆動出力する(ステップ409、410)。
このように構成することにより、増速禁止後に設定施肥量が減少設定されれば車速を上げて効率良く作業することができる。
図14は、繰出ロール20の上限回転数以下に復帰した後の設定車速を記憶しておくことで、作業再開に際して最適の繰出ロール回転数に迅速に到達できて便利である。即ち、繰出ロール20の上限回転数を超えてトラニオンモータ66に減速側駆動出力しその出力OFF後、速度センサ37値を読み込み記憶する(ステップ501〜505)。設定施肥量の変更がないときには、これを記憶保持してロール回転数算出に用い得る(ステップ506)。なお、設定施肥量が変更されたときにはこれをクリアする(ステップ506〜508)。
図15について、繰出ロール回転数を上限回転数近傍となるよう車速を設定することで、最高車速に自動設定させ得て操作性の向上を図るものである。即ち、自動モードに設定し所定のデータを判定の後、変速レバー68を前進側所定速度に操作設定する(ステップ601〜605)。速度センサを読み取り(ステップ606)、繰出ロール回転数Rを算出したとき、上限回転数以上の時にはトラニオンモータ66を減速側に出力する(ステップ607〜611)。そして、ステップ709で上限回転数未満のときには、繰出ロール回転数Rが上限回転数近傍にあるか否か、つまり「上限回転数−k(定数)」との比較によって当該近傍にあるか否かを判定し(ステップ610)、範囲内であると判定されると、車速を演算し(ステップ612)、トラニオンの回動角を検出するトラニオン検出ポテンショメータ67の目標値をセットする(ステップ613)。ここで、トラニオン検出ポテンショメータ67の検出値と車速との関係式ないしテーブルは予めデータ化してコントローラのメモリに記憶されていて、ステップ612の車速演算に基づいてポテンショメータ67の目標値をセットでき、トラニオンモータ66はこのセットされた目標値に向けて駆動される(ステップ614〜616)。定数kの設定によって上限回転数値に接近する程度を変更調整するものである。
このように構成すると、繰出ロール回転数Rを上限回転数近傍に置くときの車速を演算し、該車速となるようトラニオンモータ66を制御することとなるため、前記のように、最高車速に自動設定させることができ、効率的な作業を行うことができる。
図16、17は前記第1噴管13,13に設ける補助噴管100の構成を示すものである。前後両端の蛇腹部13a,13a間に曲管部13bを設けて連通し、この曲管部13bの下方に開口を形成すると共に、短円筒状の噴口部13cを形成する(図17)。この噴口部13cに対して縦軸芯回りに回動自在に前記補助噴管100を接続する。噴口部13cの外周に膨出状にリング環13dを形成している。一方補助噴管100側には該リング環13dに外嵌すべく環状凹部100aを形成し、スリット100bを拡開して補助噴管100を下方から被せて装着し、リング環13dに対して環状凹部100aを嵌合させて縦軸回りに回動する。
前記補助噴管100は、縦軸芯を有した本体部100cと変位する変位部100dとからなり、噴口部13cの粉粒状物は本体部100cから変位部100dを経て流下案内される。そして、縦軸芯回りに回動させることにより、変位部100dを実質的に本体部100cの回りの任意位置に配置させることができ、噴口部13cの出口を変更調整することができる。したがって異なる畝間に対応させるなど任意にできる。
なお、図16のように、第1噴管13と繰出部との間の接続筒体13eに同様の補助噴菅100´を設ける構成としてもよい。又、図16のように、補助噴菅100´を装着する第1噴菅13側上面に該補助噴菅100´に連結するハンドル101を設けて機体上側から調整作業を行う構成としてもよい。
1 粒状物散布装置 2 散布作業機
3 エンジン 4 前輪
5 後輪 13 第1噴管
14 第2噴管(ブーム) 15 制御部(コントローラ)
17 肥料散布量算出手段
18 マスト部 19 本機コントローラ
20 繰出ロール 25 ロール駆動モータ
37 速度センサ
51 散布スイッチ 52 ファンスイッチ
56 液晶表示部 57 可変スイッチ
58 施肥設定スイッチ
59U,59D 増・減スイッチ
61 表示切換スイッチ 62 キースイッチ
63 ブザー 64 HST
66 トラニオンモータ
67 トラニオン検出ポテンショメータ
68 変速レバー
76 トラニオン軸
M 変速連繋機構

Claims (3)

  1. 回転しながら粉粒体を繰り出す繰出ロール(20)と該繰出ロール(20)を駆動する駆動モータ(25)と繰出ロール(20)から繰り出された粉粒体を散布する機体左右方向に伸びた粉粒体噴管(14)とを有する粉粒体散布装置(1)と、機体の走行速度を検出する速度センサ(37)とを備え、繰出ロール(20)の回転数を速度センサ(37)で測定される車速に連動させ、かつ繰出ロール(20)の回転数が設定上限値を超えた場合に自動的に車速を減速し、逆に繰出ロール(20)の回転数が設定下限値を下回った場合に自動的に車速を増速し、駆動モータ(25)による制御可能な回転数の範囲内に入るように制御する制御装置(19)を備えた散布作業機において、前記車速の減速処理後に設定施肥量を増加設定されると増速処理を行わない増速禁止処理手段を設けたことを特徴とする散布作業機。
  2. 前記制御装置(19)に、増速禁止処理手段に設定された状態で、設定施肥量の変更が減量側変更であるときには、前記増速禁止処理を解除処理する手段を構成する請求項1に記載の散布作業機。
  3. 前記制御手段(19)に、繰出ロール(20)の上限回転数を超えた後の減速側駆動出力停止時の速度センサ(37)値を読み込み記憶するよう構成した請求項1に記載の散布作業機。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5575321B1 (ja) * 2013-03-29 2014-08-20 貞幸 椛島 電動播種施肥装置
JP2015077117A (ja) * 2013-10-18 2015-04-23 株式会社タイショー Gps車速連動散布システム
JP2016086669A (ja) * 2014-10-30 2016-05-23 井関農機株式会社 苗移植機
CN112273023A (zh) * 2020-11-19 2021-01-29 塔里木大学 一种基于北斗导航的施肥机智能控制系统

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