JP2011155790A - 自動車用発電装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】エンジンオイル等の冷却機能を低下させることなく、また、高い温度が作用して熱電変換素子が損傷する恐れのない自動車用発電装置を提供する。
【解決手段】エンジンオイル及び/又は変速装置用オイル3の排熱を利用した自動車用発電装置100であって、エンジン1又は変速装置の下方に設けられて、上記オイルを貯溜するオイルパン5の外面に熱電変換素子20を設け、上記オイルを高熱源として発電を行うように構成したものである。
【選択図】図2
【解決手段】エンジンオイル及び/又は変速装置用オイル3の排熱を利用した自動車用発電装置100であって、エンジン1又は変速装置の下方に設けられて、上記オイルを貯溜するオイルパン5の外面に熱電変換素子20を設け、上記オイルを高熱源として発電を行うように構成したものである。
【選択図】図2
Description
本願発明は、自動車用発電装置に関する。詳しくは、エンジンオイルや変速装置用オイルの排熱を利用して発電を行う自動車用発電装置に関する。
自動車には、制御機器やヘッドライト等の電装部品の電源を確保するために、エンジンで駆動される発電機が搭載されている。上記発電機で発生した電力は、蓄電池に蓄えられる。
自動車技術の発展とともに、パワーウインドや空調装置等の電装部品の数が増加し、これら電装部品を作動させるために必要な電力も大きくなっている。このため、大容量の発電機や蓄電池が必要になるばかりでなく、この発電機を駆動するためのエネルギが必要となり、燃費が低下するといった問題が生じる。
上記問題を緩和するため、エンジン等の排熱を利用して発電する熱電変換素子を設けた発電装置が提案されている。
上記特許文献1には、エンジンオイルで冷却すべき高温部分に熱電変換素子を設けて発電を行い、エンジン冷却用のポンプとは別途に設けたモータで駆動されるポンプによって、エンジンが停止した後にオイルを循環させるオイルの循環装置が開示されている。
上記特許文献2には、エンジンあるいはラジエータに熱電変換素子を設けて発電を行い、発生した電力を蓄電池に蓄えるように構成した発電機が開示されている。
シリンダブロックや排気ガス用の配管は200℃以上の高温になる。ところが、テルライド系(BiTe系)等の汎用の熱電変換素子は耐熱性が低い。また、熱電変換素子を接続するためのハンダが溶融する恐れもある。したがって、これら部位に熱電変換素子を設けることは困難である。
また、熱電変換素子の発電効率を高めるには、高温側と低温側の温度差を大きくする必要がある。このため、熱電変換素子を設けた部位の熱伝導抵抗は大きくなる。したがって、発熱部やラジエータに熱電変換素子を設けると、これら部位の放熱性能を低下させることになる。
本願発明は、エンジンオイル等の冷却機能を低下させることなく、また、高い温度が作用して熱電変換素子が損傷する恐れのない自動車用発電装置を提供することを課題とする。
本願の請求項1に記載した発明は、エンジンオイル及び/又は変速装置用オイルの排熱を利用した自動車用発電装置であって、エンジン又は変速装置の下方に設けられて、上記オイルを貯溜するオイルパンの外面に熱電変換素子を設け、上記オイルを高熱源として発電を行うように構成したものである。
エンジンや変速装置には、摺動部位を潤滑するための潤滑用のオイルが供給される。上記オイルは、ポンプ等によって潤滑部位に供給されるとともに、これら潤滑部位の下方に、滴下したオイルを収集貯溜するオイルパンが設けられている。上記オイルパンに滴下する潤滑オイルはエンジン等の潤滑を終えたものであり、90〜120℃の温度を有している。また、変速装置においても同様に下方にオイルパンが設けられており、滴下したオイルは80〜100℃の温度を有している。上記オイルパンに貯溜されたオイルは、ポンプ等によってオイルクーラに循環流動させられて所定温度以下に冷却されるように構成されている。
本願発明では、上記オイルパンの外面に熱電変換素子を設け、オイルパンに貯溜される上記オイルを高熱源として発電を行うように構成している。
上述したように、上記オイルパンに貯溜されるオイルは、90〜120℃の温度を有しており、エンジンブロックや排気パイプ等の温度に比べて低い。このため、熱電変換素子が高温に晒されることはなく、汎用の熱電変換素子を採用することが可能となる。また、配線等に用いられるハンダが溶融する恐れもない。
また、上記オイルは、走行中に上記オイルクーラによって冷却されるため、上記の温度に安定して保持される。このため、上記オイルを高熱源として利用することにより、安定した発電を行うことが可能となる。
しかも、上記オイルパンはオイルを冷却するためのものではなく、通常、別途設けたオイルクーラにオイルを循環流動させて冷却を行うように構成されている。このため、オイルクーラや冷却部位の放熱性能や冷却性能が低下する恐れもない。
さらに、上記オイルパンは、通常エンジンルームの最下方に設けられているため、車両の走行によって、外面が流動する外気に晒される。このため、この部位に熱電変換素子を設けることにより、発電に要する温度差を確保しやすい。
上記熱電変換素子として、種々の材料から形成されたものを採用できる。たとえば、テルル化ビスマス系化合物に代表されるテルライド系熱電材料を用いた熱電変換素子、シリコン−ゲルマニウム系合金を用いた熱電変換素子、シリサイド系熱電材料を用いた熱電変換素子等を採用できる。
上記熱電変換素子の形態も特に限定されることはない。熱電変換素子を電極とともに上記オイルパンの外面に直接一体形成することもできるし、板状の形態を備える熱電変換モジュールを採用することもできる。熱電変換モジュールは、所定の形態に切断加工した複数のp型熱電材料と複数のn型熱電材料とを配列して複数の熱電変換素子を構成し、これら熱電変換素子を電極を介して接続して形成されたものである。上記熱電変換モジュールを、上記オイルパン外面に取り付ける手法は特に限定されることはない。たとえば、熱伝導が高いセラミック系の耐熱性接着剤を用いて貼着することができる。上記熱電変換モジュールの数や配列も特に限定されることはない。所要の電圧や発電量に応じて、複数の熱電変換モジュールを並列接続や直列接続することができる。また、直列接続と並列接続とを組み合わせて配列接続することもできる。
オイルパンの外面であれば、上記熱電変換素子を設ける部位も特に限定されることはない。上記オイルパンは、エンジンルームの最下方に設けられているため、走行中の気流によって、熱電変換素子あるいは熱電変換モジュールの低温側を効率よく冷却することができる。他の機器の取り付けに支障が出ないように、オイルパンの下面に熱電変換素子を設けるのが好ましい。
請求項2に記載した発明のように、上記オイルパンの外面に配置された複数の板状熱電変換モジュールと、上記オイルパン外面との間に上記熱電変換モジュールを挟み込んで固定するとともに、上記熱電素子からの放熱を促進する取り付けカバーを備えて構成することができる。
上記取り付けカバーを設けることにより、熱電変換モジュールを容易に取り付けることができる。しかも、上記取り付けカバーを熱伝導率の高い材料で形成して、放熱機能を高めることにより、熱電変換モジュールの発電効率をより高めることができる。さらに、放熱性を高めるために、上記取り付けカバーに放熱用のフィンを設けるのが好ましい。
また、自動車オイルパンの下面に熱電変換モジュールを設ける場合、上記カバーを設けることにより、走行中の石撥ね等から熱電変換モジュールを保護することができる。
上記オイルパン及び上記取り付けカバーの材料は特に限定されることはない。たとえば、アルミニウム合金等の熱伝導率の高い材料を採用することができる。また、請求項6に記載した発明のように、上記オイルパン及び取り付けカバーをマグネシウム合金から形成することができる。
請求項3に記載した発明は、上記オイルパンの内面に、貯溜されたオイルからの熱移動を促進する凹凸を設けたものである。
熱電変換素子は、高温側と低温側の温度差が大きいほど発電能力が大きくなる。オイルパンの内面に上記凹凸を設けることにより、オイルパン内に貯溜されるオイルの温度をオイルパンの壁部を介して熱電変換素子に効率よく作用させることが可能となる。上記凹凸の形態も特に限定されることはなく、断面櫛歯状等のフィン状の凹凸を設けるのが好ましい。
請求項4に記載した発明は、オイルパンの外面に凹部を設けるとともに、この凹部に上記熱電変換モジュールを設けたものである。
上記凹部を設けることにより、熱電変換素子あるいは熱電変換モジュールを確実に取り付けることができる。また、上述した取り付けカバーと共働して、石撥ね等から熱電変換モジュールを保護することができる。
また、上記凹部を設けることによりオイルパンの厚さがその分薄くなり、オイルから熱電変換素子へ熱を効率よく伝導させることが可能となり、熱電変換モジュールの高温側と低温側の温度差を大きくすることができる。
さらに、請求項5に記載した発明のように、上記熱電変換モジュールの低温側に、エンジン冷却水を流動させる配管を設けることができる。
上記配管は、たとえば、ラジエータからエンジンに供給される冷却水の一部を分岐させて、上記熱電変換モジュールの低温側に作用させることができる。上記配管の形態は特に限定されることはない。たとえば、上記取り付けカバー内に上記配管を設けることができる。
請求項6に記載した発明は、上記オイルパンをマグネシウム合金から形成したものである。マグネシウム合金は、機械的強度が大きいとともに熱伝導率が大きく、熱電変換素子の高温側にオイルの温度を確実に作用させることができる。また、マグネシウム合金は、アルミニウム合金に比べて軽量であり、オイルパンに採用することにより自動車の軽量化を図ることができる。特に、アルミニウム9%、亜鉛1%を含む、強度及び耐食性の優れたAZ91系のマグネシウム合金や、アルミニウム3%、亜鉛1%を含むAZ31系等のマグネシウム合金は、強度及び耐食性が優れ、オイルパンに好適である。さらに、Srや、Ca等の添加元素を数%添加したマグネシウム合金を採用できる。
熱電変換素子に高い温度が作用して損傷を受ける恐れがなく、また、エンジン等の冷却機能を阻害することなく発電を行うことができる。
以下、本願発明の実施形態を図に基づいて具体的に説明する。図1に本願発明に係る発電装置が設けられたエンジンの概略断面を示す。
図1に示すように、エンジン1を構成するシリンダブロック2の下方には、下方に向けて開口されたクランク室3が形成されている。そして、上記開口を覆うようにして、複数のボルト4によってオイルを貯溜するオイルパン5が取り付けられている。
上記シリンダブロック2の上部には、隔壁によって区画された複数の燃焼室6が形成されている。上記隔壁の下面には、クランクジャーナル軸受部8が設けられており、上記クランクジャーナル軸受部8に、ベアリングキャップ10がボルトによって取り付けられている。
上記クランジャーナル軸受部8と上記ベアリングキャップ10には、半円状の軸受面8a,10aがそれぞれ形成されている。そして、上記クランクジャーナル軸受部8の軸受面8aと、ベアリングキャップ10の軸受面10aによって、上記クランク室3に設けられた図示しないクランクシャフトのクランクジャーナル9が回転可能に保持されている。
上記ベアリングキャップ10の下面には、上記オイルパン5に貯溜されたオイル7をかき上げて上記クランクジャーナル9を潤滑するための油かき11が設けられている。
エンジンが作動すると、シリンダブロック2内で往復動させられるピストンによって上記クランクジャーナル9が上下動させられて、上記クランク軸が回転させられる。また、上記クランクジャーナル9の上下動によって、上記油かき11がオイルパン5に貯溜されたオイルを間欠的にかき上げて、上記クランクシャフト等を潤滑する。
本実施形態では、上記オイルパン5の下面に、板状の熱電変換モジュール20を取り付けることにより、発電装置100が設けられている。上記熱電変換モジュール20は、図示しない複数の熱電変換素子を配列して構成されているとともに、これら熱電変換素子を電気的に接続する電極を備えて構成される。
図2は、図1に係る発電装置100の要部の拡大断面図である。この図に示すように、板状の熱電変換モジュール20がオイルパン5の下壁部の外面に、ネジ21によって取り付けられている。上記熱電変換モジュール20は、厚み方向に温度差を与えることにより発電を行うように構成されており、高温側の上面を上記オイルパンの下面に添着して設けられる一方、低温側の下面を車体下方に向けた状態で取り付けられている。
自動車のエンジンが作動すると、エンジンやクランク機構で生じた熱が、上記エンジンオイルを加熱するとともに、このエンジンオイルは、上記油かき11によって上記クランク室3内でかき回される。また、上記オイルは、オイルクーラとの間で循環流動するように構成されており、上記クランク室3内のオイルは90〜120℃の温度に保持される。このため、上記オイルパン5の内面は、上記オイル7によって一定の温度に加熱保持される。
上記オイルパンの温度が90〜120℃に保持されるため、安定した高温側熱源を確保できる。しかも、シリンダブロック等の温度に比べて上記オイルの温度は低く、熱電変換素子や接続配線が傷む恐れはない。
一方、熱電変換モジュール20の低温側は、車体下方に向けて露出されているため、自動車の走行によって上記熱電変換モジュール20の下面に沿って空気が流動させられる。このため、上記熱電変換モジュール20の高温側と低温側の温度差を安定して確保することが可能となり、安定した発電を行うことができる。
上記熱電変換モジュールは、種々の熱電変換素子を備えるものを採用できる。たとえば、テルル化ビスマス系化合物に代表されるテルライド系熱電材料を用いた熱電変換素子、シリコン−ゲルマニウム系合金を用いた熱電変換素子、シリサイド系熱電材料を用いた熱電変換素子等を採用できる。
また、上記熱電変換モジュール20の接続形態も限定されることはない。複数の熱電変換モジュールを直列接続して設けることもできるし、並列接続して設けることもできる。電圧を確保するとともに一部の熱電変換モジュールが故障した場合に対応できるように、直列接続と並列接続とを組み合わせた接続形態を採用するのが好ましい。
上記オイルパン5の形態や材料も特に限定されることはない。アルミ合金製やマグネシウム合金製のオイルパンを採用することができる。
図3に本願発明の第2の実施形態を示す。
第2の実施形態は、オイルパン205の下面に凹部206を設け、この凹部206に熱電変換モジュール220を、熱伝導性接着剤層207を介して半埋め込み状に設けたものである。
上記熱伝導性接着剤層207として、たとえば、セラミック系の耐熱性接着剤を採用することができる。上記構成を採用することにより、熱電変換モジュール220とオイルパンとの間の熱伝導性を高めることが可能となり、オイルパン205の温度を上記熱電変換モジュール220に効率よく作用させることが可能となる。
また、オイルパン205の厚みが、上記凹部206を設けた分小さくなる。このため、オイルパン205における熱電変換モジュール220を設けた部位の熱抵抗が小さくなり、上記熱電変換モジュール220にオイルの温度を確実に作用させることができる。
図4に本願発明の第3の実施形態を示す。
第3の実施形態は、板状の熱電変換モジュール320をオイルパン305の下面306に添着させるとともに、熱電変換モジュール320の低温側外面に、取り付けカバー330をネジ321によって取り付けたものである。上記熱電変換モジュール320は、上記オイルパン305の下面306と、上記取り付けカバー330の間に挟まれた状態で固定される。上記取り付けカバー330を採用することにより、上記熱電変換モジュール320を容易に取り付けることができる。
上記取り付けカバー330は、アルミ合金やマグネシウム合金等の熱伝導率の高い材料から形成されている。しかも、上記取り付けカバー330の外面には、放熱を促進するためのフィン331が一体形成されている。上記取り付けカバー330を設けることにより、低温側の放熱性を高めることができる。
一方、上記オイルパン305の内面305aには、オイルからの熱伝導を促進するためのフィン状の凸部341が設けられている。上記凸部341を設けることにより、上記オイルの熱を上記オイルパン外面に効率よく作用させることができる。これにより、熱電変換モジュール320の高温側と低温側の温度差を大きくすることが可能となり、発電性能を高めることができる。
図5に第4の実施形態を示す、第4の実施形態は、オイルパン405の外面に、凹部406を設けて熱電変換モジュール420を埋め込み状に取り付けるとともに、熱電変換モジュールの低温側外面に、取り付けカバー430をネジ421によって取り付けたものである。
上記熱電変換モジュールは、上記オイルパン405の凹部406の内面と上記取り付けカバー430の間で挟圧保持される。このため、熱電変換モジュール420を所定位置に位置決めして容易に取り付けることができる。また、振動や衝撃力が作用する場合にも所定位置からずれにくい。
また、第3の実施形態と同様に、上記取り付けカバー430の外面には、放熱を促進するためのフィン431が一体形成されている。また、上記オイルパン405の内面405aには、オイルからの熱伝導を促進するためのフィン状の凸部441が設けられている。
図6に本願発明の第5の実施形態を示す。
第5の実施形態は、板状の熱電変換モジュール520をオイルパン505の外面506に添着させるとともに、熱電変換モジュール520の低温側外面に、取り付けカバー530をネジ521によって取り付けたものである。
本実施形態では、上記取り付けカバー530に、エンジン冷却水を流動させる配管531を設けている。
上記取り付けカバー530は、アルミ合金等の熱伝導率の高い材料で形成されているとともに、上記熱電変換モジュール520に対応する部分に複数の上記配管531が設けられている。上記配管531には、ラジエータから送られたエンジン冷却水を分岐させて流動させるように構成されている。
上記オイルパン505の内面505aには、第3の実施形態と同様に、オイルからの熱伝導を促進するためのフィン状の凸部541が設けられている。また、上記オイルパン505の内面505aには、オイルからの熱伝導を促進するためのフィン状の凸部541が設けられている。
上記取り付けカバー530に設けた配管531内にエンジン冷却水を流動させる構成を採用することにより、熱電変換モジュール520の低温側の作用温度をより低く設定することが可能となり、安定した発電性能を発揮させることができる。
図7に示す第6の実施形態に示すように、オイルパン605の外面に、凹部606を設けて熱電変換モジュール620を埋め込み状に取り付けるとともに、エンジン冷却水を流動させる配管631を設けた取り付けカバー630を採用することもできる。
図8に、本願発明の第7の実施形態を示す。
第7の実施形態は、オイルパン705の外壁に熱電変換素子を一体的に設けたものである。
上記オイルパン705の外面には凹部706が形成されるとともに、表面にセラミックス等の絶縁層750が形成されている。上記絶縁層750上にP型熱電変換材料753aとN型熱電変換材料753bとが交互に配置されて、複数の熱電変換素子753が配置されている。本実施形態では、複数の熱電変換素子753が直列接続されて、熱電変換モジュール720が構成されている。
上記熱電変換モジュール720の低温側には、上記凹部706を封止するように、放熱カバー730が設けられている。端部に配置された熱電変換素子の電極は上記放熱カバー730と上記オイルパン705の外面との間で配線されて、図示しない電源装置を介して蓄電池等に電力を送るように構成されている。
上記構成を採用することにより、オイルパン705に発電装置700を一体的に設けることが可能となる。また、オイルパン705の外面全域に熱電変換素子753を設けることも可能となり、大きな電力を発生させることができる。
なお、図8に示す実施形態では、熱電変換素子753を直列接続した場合を示したが、直列接続と並列接続とを組み合わせて構成するのが好ましい。
上述した実施形態では、熱電変換モジュール又は熱電変換素子をオイルパンの下面に設けたが、オイルパンの側面に設けることもできる。
また、実施形態では、複数の熱電変換モジュールの接続形態を示さなかったが、複数の熱電変換モジュールを直列接続や並列接続して、所要の電力を発電できるように構成することができる。
また、実施形態では、エンジンの下方に設けられてエンジンオイルを貯溜するオイルパンに本願発明に係る発電装置を設けたが、変速装置用のオイルパンに同様の発電装置を設けることができる。
本願発明の範囲は、上述の実施形態に限定されることはない。今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって、制限的なものでないと考えられるべきである。本願発明の範囲は、上述した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
熱電変換素子に高い温度が作用して損傷させる恐れがないとともに、温度差を確保して高い発電性能を発揮できる。
1 エンジン
5 オイルパン
7 エンジンオイル
20 熱電変換モジュール(熱電変換素子)
100 発電装置
5 オイルパン
7 エンジンオイル
20 熱電変換モジュール(熱電変換素子)
100 発電装置
Claims (6)
- エンジンオイル及び/又は変速装置用オイルの排熱を利用した自動車用発電装置であって、
エンジン又は変速装置の下方に設けられて、上記オイルを貯溜するオイルパンの外面に熱電変換素子を設け、
上記オイルを高熱源として発電を行うように構成した、自動車用発電装置。 - 上記オイルパンの外面に配置されるとともに複数の熱電変換素子を備えて構成される板状の熱電変換モジュールと、
上記オイルパン外面との間に上記熱電変換モジュールを挟み込んで固定するとともに、上記熱電変換モジュールからの放熱を促進する取り付けカバーとを備える、請求項1に記載の自動車用発電装置。 - 上記オイルパンの内面に、貯溜されたオイルからの熱移動を促進する凹凸を設けた、請求項1又は請求項2のいずれかに記載の自動車用発電装置。
- オイルパンの外面に凹部を設けるとともに、この凹部に上記熱電変換モジュールを設けた請求項2又は請求項3のいずれか1項に記載の自動車用発電装置。
- 上記熱電変換モジュールの低温側に、エンジン冷却水を流動させる配管を設けた、請求項2から請求項4のいずれか1項に記載の自動車用発電装置。
- 上記オイルパンがマグネシウム合金から形成されている、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の自動車用発電装置。
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