JP2011152727A - 圧電アクチュエータの駆動装置、及び、インクジェットプリンタ - Google Patents

圧電アクチュエータの駆動装置、及び、インクジェットプリンタ Download PDF

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Abstract

【課題】電荷のリークが生じる活性部の挙動を正常な活性部に近づけることが可能な、圧電アクチュエータの駆動装置を提供することである。
【解決手段】圧電アクチュエータを駆動するドライバIC47は、圧電アクチュエータの複数の活性部46のそれぞれに接続された複数の充電経路55、及び、複数の放電経路56と、複数の充電経路55を介して前記複数の活性部46とそれぞれ接続された充電側定電流源50と、複数の放電経路56を介して前記複数の活性部46とそれぞれ接続された放電側定電流源51と、複数の充電経路55に対してそれぞれ設けられ、対応する充電経路55を別の充電経路55と接続して両充電経路55の間で充電電流を融通し合う、複数の電流融通回路57を備えている。
【選択図】 図5

Description

本発明は、圧電アクチュエータを駆動する駆動装置、及び、インクジェットプリンタに関する。
従来から、圧電層の圧電変形(圧電歪ともいう)を利用して対象を駆動する圧電アクチュエータが、様々な技術分野で広く用いられている。その中でも、本願と出願人が同一の出願である特許文献1には、インクジェットヘッド用の圧電アクチュエータが開示されている。
この特許文献1の圧電アクチュエータは、複数のノズルにそれぞれ連通する複数の圧力室を備えた流路ユニットに設けられ、各圧力室内のインクにそれぞれ圧力を付与して、ノズルからインクの液滴を噴射させるものである。より具体的には、特許文献1の圧電アクチュエータは、流路ユニットの複数の圧力室を覆うように配置された圧電層と、この圧電層の両面にそれぞれ設けられた2種類の電極(複数の個別電極と共通電極)とを有する。複数の個別電極は複数の圧力室とそれぞれ対向して設けられ、また、共通電極は圧電層を挟んで複数の個別電極と共通に対向している。そして、駆動装置(ドライバIC)から個別電極と共通電極間に電圧が印加されたときに、複数の個別電極と共通電極とに挟まれた複数の圧電層部分(以下、活性部という)に圧電変形が生じることで、圧力室内のインクに圧力が付与される。
ところで、特許文献1には詳細には記載されていないが、この従来の圧電アクチュエータを駆動する駆動装置(ドライバIC)は、各活性部を挟む2種類の電極を一定電圧の電源に接続することで、電極間に電位差を発生させるように構成されていた。しかし、本願発明者らの検討により、前述した従来構成においては、以下のような問題が生じることが分かった。
圧電層の複数の活性部の各々は、2種類の電極間に電圧が印加されたときには電荷を蓄え(充電)、2種類の電極間の電圧印加が解除されたときには蓄えていた電荷を放出(放電)する、ある静電容量を有するコンデンサとして作用する。そして、複数の活性部が一定電圧の電源に接続されると、これら複数の活性部の各々は電源から供給される充電電流によって瞬時にフル充電される。また、このときの複数の活性部の電圧は全て一定になる。
ところで、複数の活性部の間で静電容量の値がばらつくことがよくある。その要因としては、電極面積のばらつき、活性部の厚みばらつき、製造工程で生じた応力のばらつき、及び、圧電材料の面内不均一に起因する圧電定数のばらつき等が考えられる。このように、複数の活性部で静電容量がばらつく場合に、複数の活性部にそれぞれ同じ電圧が印加されると、活性部の変形量が、静電容量に応じてばらついてしまう。例えば、厚みが小さい(静電容量が大きい)活性部においては変形量が大きくなり、厚みが大きい(静電容量が小さい)活性部においては変形量が小さくなってしまう。そして、上記インクジェットヘッド用の圧電アクチュエータであれば、複数の活性部間で変形量がばらつくと、複数の圧力室間でインクに付与される圧力がばらつき、その結果、複数のノズルから噴射される液滴の速度が異なってしまうことになる。
そこで、本願発明者らは、複数の活性部間で静電容量がばらついても活性部の変形量が等しくなるような、圧電アクチュエータの駆動方式を検討している。複数の活性部の変形量を等しくするためには、静電容量が大きい活性部に対しては印加電圧を小さくし、静電容量が小さい活性部に対しては印加電圧を大きくすればよい。ここで、コンデンサの静電容量(C)、印加電圧(V)、蓄えられる電荷量(Q)の間にQ=CVの関係が成立することがよく知られている。従って、C(大)のときにV(小)、C(小)のときにV(大)にするためには、複数の活性部で電荷量(Q)が一定になるようにすればよい。具体的には、定電流源を用いて活性部への充電電流を一定に保ち、さらに、複数の活性部にそれぞれ蓄えられる電荷量が同じになるように充電時間を等しく制御する。
これに関連して、特許文献2には、圧電素子への充電電流を一定に維持する充電側定電流回路と、圧電素子からの放電電流を一定に維持する放電側定電流回路とを備えた、インクジェットヘッド用圧電アクチュエータの駆動回路が開示されている。
特開2006−256317号公報 特開2001−150666号公報
ところで、圧電層は脆性材料であるセラミックスからなるために、製造時において圧電層にクラックが生じることがある。ここで、このクラックが、2種類の電極に挟まれた圧電層の活性部に存在すると、この活性部において電荷(電流)のリークが生じる。そのため、この活性部においては、正常な活性部と同じ時間充電してもその一部がリークするために蓄えられる電荷が少なくなり、また、放電時には蓄えられた電荷が短い時間で放電されてしまうなど、充放電時における電荷量の変化(即ち、それに伴う印加電圧の変化)が正常な活性部と異なってしまい、その結果、活性部の挙動(圧電変形態様)に違いが生じてしまう。以上の理由から、従来は、活性部にクラックが生じた圧電層は使用せずに廃棄しており、歩留まりが低くなっていた。
尚、特許文献2には一定の充電電流で圧電素子(活性部)を充電する駆動回路が開示されているものの、上述の、活性部にクラックが存在するときの課題、及び、その解決手段については何ら記載されていない。
本発明の目的は、電荷のリークが生じる活性部の挙動を正常な活性部に近づけることが可能な、圧電アクチュエータの駆動装置を提供することである。
第1の発明の圧電アクチュエータの駆動装置は、圧電層とこの圧電層に設けられた複数の第1電極及び複数の第2電極を有し、前記複数の第1電極と前記複数の第2電極とに挟まれた圧電層部分からなりコンデンサとして作用する複数の活性部を備えた、圧電アクチュエータを駆動する駆動装置であって、
前記複数の活性部のそれぞれに接続された複数の充電経路、及び、複数の放電経路と、前記複数の充電経路を介して前記複数の活性部とそれぞれ接続された充電側定電流源と、前記複数の放電経路を介して前記複数の活性部とそれぞれ接続された放電側定電流源と、前記複数の充電経路に対してそれぞれ設けられ、対応する充電経路を別の充電経路と接続して両充電経路の間で充電電流を融通し合う、複数の電流融通回路とを備えていることを特徴とするものである。
ある活性部にクラックが存在して電荷(電流)のリークが発生する場合に、電流融通回路により、その活性部に対応する充電経路に対して、他の活性部の充電経路から電流を融通供給することができる。これにより、リーク分の電荷を他の充電経路から補填することが可能になり、充放電時における電荷量の変化(即ち、それに伴う印加電圧の変化)を正常な活性部に近づけることができる。従って、圧電層の一部の活性部にクラックが存在する場合でも圧電アクチュエータに使用できるようになり、歩留まりが向上する。
第2の発明の圧電アクチュエータの駆動装置は、前記第1の発明において、前記複数の電流融通回路の各々は、対応する充電経路を別の充電経路に繋ぐ融通経路と、前記融通経路に設けられた第1スイッチと、前記融通経路と前記活性部との間に設けられた第2スイッチとを有することを特徴とするものである。
充電時に、リークが生じる活性部に対応する電流融通回路の第1スイッチがONにされると、その活性部へ、他の充電経路からも充電電流が供給されるため、その活性部へ供給される充電電流が大きくなり、一定時間充電した後の電荷量が他の正常な活性部に近づく。また、放電時に、前記リークが生じる活性部に対応する第1スイッチ及び第2スイッチがONにされると、他の充電経路からの充電電流によってリークする電荷が補填されるため、放電時間が正常な活性部に近づく。
第3の発明の圧電アクチュエータの駆動装置は、前記第2の発明において、前記電流融通回路の前記第1スイッチと前記第2スイッチのON/OFF制御を行う制御回路を備え、
前記制御回路は、所定の活性部の充電時に、その活性部の充電経路と繋がる前記融通経路に設けられた前記第1スイッチをONにし、前記所定の活性部の放電時には、その活性部の充電経路と繋がる前記融通経路に設けられた前記第1スイッチをONにするとともに、その活性部と前記融通経路との間の前記第2スイッチをONにし、一定時間経過後に、再び前記第2スイッチをOFFにすることを特徴とするものである。
制御回路により、充電時に、リークが生じる活性部に対応する電流融通回路の第1スイッチがONにされると、その活性部へ、他の充電経路からも充電電流が供給される。また、放電時に、前記リークが生じる活性部に対応する第1スイッチ及び第2スイッチがONにされると、他の充電経路からの充電電流によってリークする電荷が補填される。また、放電開始してから一定時間経過して、他の充電経路から、リークが生じる活性部に対してある程度の電荷が補填されると、第2スイッチをOFFにして電荷の補填を止め、正常な活性部とほぼ同じ時間で放電を完了させる。
第4の発明の圧電アクチュエータの駆動装置は、前記第3の発明において、前記制御回路には、前記複数の活性部のそれぞれについてのリーク電流の程度を示すリーク電流情報が入力され、前記制御回路は、前記所定の活性部の充電時に、その活性部についてのリーク電流情報に基づいて、その活性部の充電経路と繋がる前記融通経路に設けられた前記第1スイッチのうち、ONにする前記第1スイッチの数を決定し、他の充電経路から融通する充電電流の量を制御することを特徴とするものである。
本発明によれば、電流のリークが生じる活性部の充電を行う際に、そのリーク電流の程度に応じてONにする第1スイッチの数を決定することで、他の充電経路から供給する充電電流の量を段階的に制御することができる。
第5の発明の圧電アクチュエータの駆動装置は、前記第1の発明において、前記充電経路を別の充電経路と接続して両充電経路の間で充電電流を融通し合うように、前記電流融通回路を制御する、制御回路を備えていることを特徴とするものである。
ある活性部にクラックが存在して電荷(電流)のリークが発生する場合に、制御回路は、電流融通回路を制御して、前記リークが生じる活性部の充電経路と別の充電経路とを接続し、その活性部の充電経路に対して、他の充電経路から電流を融通させる。
第6の発明のインクジェットプリンタは、被印刷媒体に対して複数のノズルからインクの液滴を噴射して印刷を行うインクジェットプリンタであって、
圧電層とこの圧電層に設けられた複数の第1電極及び複数の第2電極とを有し、前記複数の第1電極と前記複数の第2電極とに挟まれた圧電層部分からなりコンデンサとして作用する複数の活性部を備え、これら複数の活性部によって前記複数のノズルからそれぞれインクの液滴を噴射させる圧電アクチュエータと、前記圧電アクチュエータを駆動する前記第3〜第5の何れかの発明の駆動装置と、前記複数の活性部のそれぞれについてのリーク電流の程度を、正常レベル、第1異常レベル、及び、前記第1異常レベルよりもリーク電流が多い第2異常レベルの、少なくとも3段階で示す、リーク電流情報を記憶する記憶部を備え、
前記駆動装置の前記制御回路は、低画質印刷指令が入力されたときには、前記リーク電流情報が前記第2異常レベルである活性部についてのみ、前記電流融通回路により他の充電経路からの充電電流の融通供給を行い、前記低画質印刷指令よりも高い画質が要求される高画質印刷指令が入力されたときには、前記リーク電流情報が前記第2異常レベルである活性部だけでなく、前記第1異常レベルである活性部についても、前記電流融通回路により他の充電経路からの充電電流の融通供給を行うように制御することを特徴とするものである。
リークが発生する活性部への電流融通を行うには、印刷用のデータとは別に、その電流融通を行うためのデータ(リークが発生する活性部を特定するためのデータや、リーク電流の程度を示すデータ)が必要になり、データ転送や処理に時間がかかるため、印刷時間が長くなる。そこで、本発明においては、画質よりも印刷速度を重視する低画質印刷時においては、リークが生じる異常な活性部の中でも、リーク電流が比較的小さい、第1異常レベルと判定されているものについては、他の充電経路からの電流融通は行わない。
本発明によれば、電荷(電流)のリークが発生する活性部に対して、他の活性部の充電経路から電荷を補填することが可能になり、充放電時における電荷量の変化(即ち、それに伴う印加電圧の変化)を正常な活性部に近づけることができる。従って、圧電層の一部の活性部にクラックが存在する場合でも圧電アクチュエータに使用できるようになり、歩留まりが向上する。
本実施形態に係るインクジェットプリンタを概略的に示す平面図である。 インクジェットヘッドの平面図である。 図2の一部拡大図である。 図3のIV-IV線断面図である。 ドライバIC(充電時)の回路図である。 ドライバIC(放電時)の回路図である。 インクジェットプリンタの制御系を示すブロック図である。
次に、本発明の実施の形態について説明する。本実施形態は、記録用紙に対してインクの液滴を噴射するインクジェットヘッドを備えたインクジェットプリンタに本発明を適用した一例である。
まず、本実施形態のインクジェットプリンタ1の概略構成について説明する。図1は、本実施形態のインクジェットプリンタの概略平面図である。この図1に示すように、プリンタ1は、所定の走査方向(図1の左右方向)に沿って往復移動可能に構成されたキャリッジ2と、このキャリッジ2に搭載されたインクジェットヘッド3と、被印刷媒体である記録用紙Pを、走査方向と直交する搬送方向に搬送する搬送機構4等を備えている。
キャリッジ2は、走査方向(図1の左右方向)に平行に延びる2本のガイド軸17に沿って往復移動可能に構成されている。また、キャリッジ2には、無端ベルト18が連結されており、キャリッジ駆動モータ19によって無端ベルト18が走行駆動されたときに、キャリッジ2は、無端ベルト18の走行に伴って走査方向に移動するようになっている。尚、プリンタ1には、走査方向に間隔を空けて配列された多数の透光部(スリット)を有するリニアエンコーダ10が設けられている。一方、キャリッジ2には、発光素子と受光素子とを有する透過型のフォトセンサ11が設けられている。そして、プリンタ1は、キャリッジ2の移動中にフォトセンサ11が検出したリニアエンコーダ10の透光部の計数値(検出回数)から、キャリッジ2の走査方向に関する現在位置を認識できるようになっている。
このキャリッジ2には、インクジェットヘッド3が搭載されている。インクジェットヘッド3は、その下面(図1の紙面向こう側の面)に多数のノズル30(図2〜図4参照)を備えている。このインクジェットヘッド3は、搬送機構4により図1の下方(搬送方向)に搬送される記録用紙Pに対して、図示しないインクカートリッジから供給されたインクを多数のノズル30から噴射するように構成されている。
搬送機構4は、インクジェットヘッド3よりも搬送方向上流側に配置された給紙ローラ12と、インクジェットヘッド3よりも搬送方向下流側に配置された排紙ローラ13とを有する。給紙ローラ12と排紙ローラ13は、それぞれ、給紙モータ14と排紙モータ15により回転駆動される。そして、この搬送機構4は、給紙ローラ12により、記録用紙Pを図1の上方からインクジェットヘッド3へ搬送するとともに、排紙ローラ13により、インクジェットヘッド3によって画像や文字等が記録された記録用紙Pを図1の下方へ排出する。
次に、インクジェットヘッド3について説明する。図2はインクジェットヘッドの平面図、図3は図2の一部拡大図、図4は図3のIV-IV線断面図である。図2〜図4に示すように、インクジェットヘッド3は、ノズル30や圧力室24を含むインク流路が形成された流路ユニット6と、圧力室24内のインクに圧力を付与する圧電アクチュエータ7とを備えている。
まず、流路ユニット6について説明する。図4に示すように、流路ユニット6はキャビティプレート20、ベースプレート21、マニホールドプレート22、及びノズルプレート23を備えており、これら4枚のプレート20〜23が積層状態で接合されている。このうち、キャビティプレート20、ベースプレート21及びマニホールドプレート22は、それぞれ、ステンレス鋼等の金属材料からなる平面視で略矩形状の板である。そのため、これら3枚のプレート20〜22に、後述するマニホールド27や圧力室24等のインク流路をエッチングにより容易に形成することができるようになっている。また、ノズルプレート23は、例えば、ポリイミド等の高分子合成樹脂材料により形成され、マニホールドプレート22の下面に接着剤で接合される。あるいは、このノズルプレート23も、他の3枚のプレート20〜22と同様にステンレス鋼等の金属材料で形成されていてもよい。
図2〜図4に示すように、4枚のプレート20〜23のうち、最も上方に位置するキャビティプレート20には、平面に沿って配列された複数の圧力室24がプレート20を貫通する孔により形成されている。また、複数の圧力室24は、搬送方向(図2の上下方向)に千鳥状に2列に配列されている。また、図4に示すように、複数の圧力室24は上下両側から後述の振動板40及びベースプレート21によりそれぞれ覆われている。さらに、各圧力室24は、平面視で走査方向(図2の左右方向)に長い、略楕円形状に形成されている。
図3、図4に示すように、ベースプレート21の、平面視で圧力室24の長手方向両端部と重なる位置には、それぞれ連通孔25,26が形成されている。また、マニホールドプレート22には、平面視で、2列に配列された圧力室24の連通孔25側の部分と重なるように、搬送方向に延びる2つのマニホールド27が形成されている。これら2つのマニホールド27は、後述の振動板40に形成されたインク供給口28に連通しており、図示しないインクタンクからインク供給口28を介してマニホールド27へインクが供給される。さらに、マニホールドプレート22の、平面視で複数の圧力室24のマニホールド27と反対側の端部と重なる位置には、それぞれ、複数の連通孔26に連なる複数の連通孔29も形成されている。
さらに、ノズルプレート23の、平面視で複数の連通孔29にそれぞれ重なる位置には、複数のノズル30が形成されている。図2に示すように、複数のノズル30は、搬送方向に沿って2列に配列された複数の圧力室24の、マニホールド27と反対側の端部とそれぞれ重なるように配置され、2列のノズル列を構成している。
そして、図4に示すように、マニホールド27は連通孔25を介して圧力室24に連通し、さらに、圧力室24は、連通孔26,29を介してノズル30に連通している。このように、流路ユニット6内には、マニホールド27から圧力室24を経てノズル30に至る個別インク流路31が複数形成されている。
尚、図2においては、説明の簡単のため、1つのインク供給口28に連なる1種類の流路構造(マニホールド27、圧力室24、ノズル30等)のみが描かれているが、インクジェットヘッド3が、図2に示されている流路構造が走査方向に複数並べて設けられた構成を備え、複数色(例えば、ブラック、イエロー、シアン、マゼンタの4色)のインクをそれぞれ噴射可能な、カラーインクジェットヘッドであってもよい。
次に、圧電アクチュエータ7について説明する。図2〜図4に示すように、圧電アクチュエータ7は、複数の圧力室24を覆うように流路ユニット6(キャビティプレート20)の上面に配置された振動板40と、この振動板40の上面に、複数の圧力室24と対向するように配置された圧電層41と、圧電層41の上面に配置された複数の個別電極42とを備えている。
振動板40は、平面視で略矩形状の金属板であり、例えば、ステンレス鋼等の鉄系合金、銅系合金、ニッケル系合金、あるいは、チタン系合金などからなる。この振動板40は、キャビティプレート20の上面に複数の圧力室24を覆うように配設された状態で、キャビティプレート20に接合されている。また、導電性を有する振動板40の上面は、圧電層41の下面側に配置されることによって、上面の複数の個別電極42との間で圧電層41に厚み方向の電界を生じさせる、共通電極を兼ねている。この共通電極としての振動板40は、圧電アクチュエータ7を駆動するドライバIC47のグランド配線に接続されて、常にグランド電位に保持される。
圧電層41は、チタン酸鉛とジルコン酸鉛との固溶体であり強誘電体であるチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)を主成分とする圧電材料からなる。図2に示すように、この圧電層41は、振動板40の上面において、複数の圧力室24に跨って連続的に形成されている。また、この圧電層41は、少なくとも圧力室24と対向する領域において厚み方向に分極されている。
圧電層41の上面の、複数の圧力室24と対向する領域には、複数の個別電極42がそれぞれ配置されている。各々の個別電極42は圧力室24よりも一回り小さい略楕円形の平面形状を有し、圧力室24の中央部と対向している。また、複数の個別電極42の端部からは、ドライバIC47を実装したフレキシブル配線基板(図示省略)と接続される、複数の接点部45が個別電極42の長手方向に沿ってそれぞれ引き出されている。尚、上述した複数の個別電極42が本願における複数の第1電極に相当し、また、共通電極としての振動板40のうちの、複数の個別電極42とそれぞれ対向して圧電層41を挟む複数の部分が、本願における複数の第2電極に相当する。
また、複数の個別電極42と共通電極としての振動板40とに挟まれた、複数の圧電層部分(活性部46)は、予め、その厚み方向に分極されている。そして、個別電極42と振動板40との間に電位差(電圧)が発生したときには、活性部46には圧電変形(圧電歪み)が発生し、この変形によって、その活性部46と対向する圧力室24内のインクに圧力が付与されることになる。
以上の圧電アクチュエータ7には、この圧電アクチュエータ7を駆動するドライバIC47(駆動装置)を実装した、図示しないフレキシブル配線基板(FPC)が接続され、FPC上の配線を介してドライバIC47と複数の個別電極42、及び、共通電極としての振動板40が電気的に接続される。
後ほど詳述するが、圧電アクチュエータ7を駆動するドライバIC47は、圧電アクチュエータ7の複数の活性部46に対して一定の充電電流を供給し、複数の活性部46間で蓄えられる電荷量を等しくすることにより、各活性部46(個別電極42−共通電極(振動板40)の間)にその静電容量に応じた電圧を発生させる。また、一定の放電電流で活性部46に蓄えられた電荷を放電することにより、各活性部46の電圧を0にする。この充放電によって活性部46への電圧印加とその解除とを繰り返し、活性部46を駆動する。このドライバIC47の具体的な回路構成については、後ほど説明する。
次に、インク噴射時における圧電アクチュエータ7の作用について説明する。個別電極42と共通電極としての振動板40とに挟まれた、各々の活性部46において、電荷が蓄えられていない状態では、個別電極42の電位が振動板40と同じグランド電位となっている。このとき、活性部46に電界が作用しておらず、圧電歪みは生じていない。
この状態から、ある活性部46に対して、ドライバIC47から一定の充電電流が所定時間供給されると、その活性部46に所定量の電荷が蓄えられるとともに、個別電極42の電位がグランド電位の振動板40に対して高くなる。従って、この活性部46を挟む個別電極42と振動板40との間に、活性部46の静電容量(C)と、蓄えられた電荷量(Q)によって定まる、電圧(V=Q/C)が印加されることになり、活性部46には厚み方向の電界が作用する。この電界の方向は圧電層41の分極方向と平行であるから、活性部46が厚み方向と直交する面方向に収縮する。ここで、圧電層41の下側の振動板40はキャビティプレート20に固定されているため、この振動板40の上面に位置する圧電層41が面方向に収縮するのに伴って、振動板40の圧力室24を覆う部分が圧力室24側に凸となるように変形する(ユニモルフ変形)。このとき、圧力室24内の容積が減少するために圧力室24内のインク圧力が上昇し、この圧力室24に連通するノズル30からインクが噴射される。
また、活性部46に所定量の電荷が蓄えられた状態から、ドライバIC47によって一定の放電電流で電荷が放電されると、個別電極42の電位が再びグランド電位となり、活性部46には電界が作用しなくなることから、活性部46の変形状態が解消され、振動板40は、元の状態(キャビティプレート10と平行な状態)に戻る。
次に、ドライバIC47の具体的な構成について説明する。図5、図6は、ドライバIC47の回路図であり、図5は活性部への充電時、図6は活性部からの放電時をそれぞれ示す。また、個別電極42と共通電極としての振動板40とに挟まれた、圧電層41の複数の活性部46は、それぞれ、両電極間の電圧印加によって電荷を蓄えるコンデンサ(容量成分)として作用するものであるから、図5では活性部46をコンデンサの記号で示してある。図5、図6に示すように、ドライバIC47は、電源電圧(VDD)に接続された2つの定電流源(充電側定電流源50、放電側定電流源51)と、充電側定電流源50と複数の活性部46とを接続する複数の充電経路55と、放電側定電流源51と複数の活性部46とを接続する複数の放電経路56と、充電経路55に設けられた充電スイッチSWaと、放電経路56に設けられた放電スイッチSWbと、複数の充電スイッチSWa及び複数の放電スイッチSWbの切り換えを制御する充放電制御回路52とを備えている。
充電側定電流源50と放電側定電流源51は、それぞれ、MOSFET型トランジスタTaと、トランジスタTaのソースに接続された抵抗Rと、複数の活性部46にそれぞれ対応した複数のMOSFET型トランジスタTbとを有する。各々の定電流源50,51のトランジスタTaのドレインは電源(VDD)と接続され、ソースは抵抗Rを介してグランドと接続されている。
充電側定電流源50の複数のトランジスタTbのドレインは電源(VDD)と接続されている。また、放電側定電流源51の複数のトランジスタTbのソースはグランドと接続されている。さらに、充電側定電流源50の複数のトランジスタTbのソースと放電側定電流源51の複数のトランジスタTbのドレインとがそれぞれ接続され、前述した複数の活性部46へ充電を行うための複数の充電経路55と、複数の活性部46からの放電を行うための複数の放電経路56が構成されている。また、充電経路55と放電経路56の接続点P1からは、活性部46の個別電極42と接続される接続経路54が分岐している。
また、各々の定電流源50,51において、トランジスタTa,Tbのゲート端子は互いに接続されるとともに、これらゲート端子には電源電圧(VDD)が印加されており、トランジスタTa,Tbはカレントミラー回路を構成している。これにより、トランジスタTaのドレイン−ソース間には抵抗Rによって定まる一定の電流が流れる一方で、トランジスタTaとそれぞれカレントミラー回路を構成する、複数のトランジスタTbのドレイン−ソース間にもトランジスタTaと同じ一定の電流が流れることになる。これにより、活性部46への充電時には充電側定電流源50から充電経路55を介して活性部46へ供給される充電電流(図5の矢印A)が一定に保たれ、また、活性部46からの放電時には、活性部46から放電経路56を介して流れ出る放電電流(図6の矢印B)が放電側定電流源51によって一定に保たれる。
充電経路55(接続点P1と充電側定電流源50との間)と放電経路56(接続点P1と放電側定電流源51との間)には、MOSFET型のトランジスタからなる、充電スイッチSWaと放電スイッチSWbがそれぞれ設けられている。充電スイッチSWaは、ONのときに充電側定電流源50と活性部46とを接続して、活性部46への充電を行う。また、放電スイッチSWbは、ONのときに放電側定電流源51と活性部46とを接続して、活性部46の放電を行う。
充放電制御回路52は、充電経路55と放電経路56に設けられた、充電スイッチSWaを構成するトランジスタと放電スイッチSWbを構成するトランジスタの、それぞれのゲート端子にゲート電圧を印加して、充電スイッチSWa及び放電スイッチSWbのON/OFFを切り換える。より具体的には、充放電制御回路52は、活性部46に電圧を印加して活性部46に圧電変形を生じさせる際には、充電スイッチSWaをONにするとともに放電スイッチSWbをOFFにし、充電側定電流源50と活性部46とを接続して、図5中矢印Aで示す経路で活性部46に一定の充電電流を供給する。また、活性部46の電圧を0にして活性部46の変形を元に戻す際には、充電スイッチSWaをOFFにするとともに放電スイッチSWbをONにし、図6中矢印Bで示す経路で活性部46に蓄えられた電荷を、一定の放電電流で放電する。
ここで、各圧力室24内のインクに付与される圧力(即ち、ノズル30から噴射される液滴に与えられるエネルギー)は、各活性部46に電圧(個別電極42と共通電極としての振動板40との電位差)が印加されたときの圧電変形量によって定まる。しかし、複数の活性部46間で静電容量にばらつきが存在する場合には、同じ電圧が印加されても静電容量の大きさによって圧電変形量が異なる。例えば、厚みが小さい(静電容量が大きい)活性部46においては変形量が大きくなり、厚みが大きい(静電容量が小さい)活性部46においては変形量が小さくなってしまう。
そこで、充放電制御回路52は、複数の活性部46の充放電される電荷量が等しくなるように充電スイッチSWa及び放電スイッチSWbの切り換えタイミング(即ち、充電時間及び放電時間)を制御する。これにより、Q=CVの関係においてQが一定とすることで、静電容量が大きい活性部46への印加電圧は小さく、逆に、静電容量が小さい活性部46への印加電圧は大きくなることから、複数の活性部46間での圧電変形量のばらつきが抑えられる。
上記内容について、より具体的に説明する。各活性部46の充電電流と放電電流は、充電側定電流源50と放電側定電流源51によってそれぞれ一定に保たれる。尚、本実施形態では、充電側定電流源50と放電側定電流源51の構成が同一であるため充電電流と放電電流は同じ値となるが、充電電流と放電電流が異なる値となるように、充電側定電流源50と放電側定電流源51の構成(例えば、抵抗Rの電気抵抗値等)が異なっていてもよい。
このように、充電電流と放電電流はそれぞれ一定であることから、所定の電荷量Qを充放電するための、各活性部46の充電時間T1と放電時間T2は、充電電流をI1、放電電流をI2とすると、T1=Q/I1、T2=Q/I2となる。そこで、充放電制御回路52は、まず、充電スイッチSWaがON(充電側定電流源50と活性部46の接続状態)で、且つ、放電スイッチSWbがOFF(放電側定電流源51と活性部46との遮断状態)となる時間がT1になるように、充電スイッチSWaと放電スイッチSWbの切り換えタイミングを制御する。次に、充電スイッチSWaがOFF(充電側定電流源50と活性部46の遮断状態)で、且つ、放電スイッチSWbがON(放電側定電流源51と活性部46との接続状態)となる時間がT2になるように、充電スイッチSWaと放電スイッチSWbの切り換えタイミングを制御する。
ところで、複数の活性部46の全てが、クラックが存在しない正常な活性部46であれば問題はないのであるが、何れかの活性部46においてクラックが生じている場合には、この活性部46において電荷(電流)のリークが生じる。そのため、充電時においては、一定の充電電流を上述した所定時間T1だけ供給しても、異常な活性部46に蓄えられる電荷量は、電荷のリークが生じる分だけ正常の活性部46と比べて少なくなる。また、放電時においては、一定の放電電流で放電される分に加えてリークによっても電荷が減少するため、正常な場合の放電時間T2よりも短い時間で放電が終了してしまう。従って、クラックの存在する活性部46では、充放電時における電荷量の変化(即ち、印加電圧の変化)が正常な活性部46と異なり、挙動(圧電変形)も異なってしまう。
そこで、本実施形態のドライバIC47は、電荷のリークが生じる異常な活性部46に対して、他の活性部46の充電経路55から電流を融通してリークした分の電荷を補填できるように構成されている。即ち、図5、図6に示すように、ドライバIC47は、複数の充電経路55に対してそれぞれ設けられ、対応する充電経路55を別の充電経路55と接続して両充電経路55の間で充電電流を融通し合う、複数の電流融通回路57を備えている。
電流融通回路57の回路構成を具体的に説明する。複数の電流融通回路57の各々は、対応する充電経路55を別の充電経路55に繋ぐ融通経路58と、融通経路58に設けられた第1スイッチSW1と、融通経路58と活性部46との間に設けられた第2スイッチSW2とを有する。尚、第1スイッチSW1と第2スイッチSW2は、ともに、MOSFET型のトランジスタで構成されている。これにより、1つの活性部46の充電経路55は、その活性部46に対応する電流融通回路57の融通経路58によって、隣の活性部46の充電経路55と接続されることとなり、この隣の活性部46の充電経路55を流れる充電電流の一部を融通してもらうことが可能となる。
充放電制御回路52は、先に述べた充電スイッチSWaと放電スイッチSWbのON/OFF制御の他、電荷のリークが生じる異常な活性部46が存在する場合には、その活性部46の充放電時に、電流融通回路57の第1スイッチSW1と第2スイッチSW2のON/OFFを制御して、他の充電経路55からの活性部46への電荷の補填を行わせる。
以下の説明では、図5、図6に示されている3つの活性部46a,46b,46cのうち、中央に位置する活性部46bが電流のリークが生じる異常な活性部46であるとする。尚、後述するプリンタ1の制御装置8から充放電制御回路52に対して、複数の活性部46のそれぞれが正常か異常かを示す情報(リーク電流情報)が送られ、この情報を基に、充放電制御回路52は、どの活性部46に対して電流融通を行えばよいのかを判断する。
充電時においては、図5に示すように、3つの活性部46a,46b,46cのそれぞれの充電経路55において充電スイッチSWaがON(放電スイッチSWbはOFF)であり、矢印Aに示すように充電経路55を介して活性部46a,46b,46cにそれぞれ充電電流が供給されている。ここで、異常な活性部46bは、この活性部46bに対応する電流融通回路57の融通経路58によって右側の活性部46cの充電経路55と接続されている。さらに、活性部46bは、左側の活性部46aに対応する電流融通回路57の融通経路58によって活性部46aの充電経路55とも接続されている。
そこで、充放電制御回路52は、活性部46bに接続された2つの融通経路58の第1スイッチSW1をそれぞれONにすることで、図中矢印αに示すように、活性部46aの充電経路55と活性部46cの充電経路55から、活性部46bの充電経路55に対して充電電流の一部を供給(融通)させる。これにより、活性部46bに供給される充電電流が本来の電流値よりも大きくなり、活性部46bでリークする分の電荷が補填され、活性部46bに蓄えられる電荷量が正常な活性部46a,46cに近づく。
また、放電時においては、図6に示すように、3つの活性部46a,46b,46cのそれぞれの放電経路56において放電スイッチSWbがON(充電スイッチSWaはOFF)であり、矢印Bで示すように3つの活性部46a,46b,46cからそれぞれの放電経路56を介して放電電流が流れ出す。このとき、充放電制御回路52は、異常な活性部46bに繋がった融通経路58の第1スイッチSW1をONにするとともに、この融通経路58と活性部46bとの間の第2スイッチSW2もONにする。これにより、矢印βで示すように、正常な活性部46cの充電経路55から、融通経路58を介して活性部46bに充電電流が供給される。尚、図5の充電時と違って第1スイッチSW1だけでなく、第2スイッチSW2もONにする理由は、放電時には充電スイッチSWaがOFFであるため、第1スイッチSW1をONにするだけでは活性部46bへ充電電流を供給できないためである。
尚、他の充電経路55からの充電電流の供給が継続したままであると、活性部46bの放電が終わらなくなってしまうため、放電を開始してから一定時間経過して、他の充電経路55から、リークが生じている活性部46bに対してある程度の電荷が補填された段階で、第2スイッチSW2をOFFにして電荷の補填を止める。このように、放電初期に、他の充電経路55から異常な活性部46bに対してリークする分の電荷が補填されるため、活性部46bの放電時間が長くなり、正常な活性部46a,46cに近づく。
このように、電荷(電流)のリークが発生する活性部46bに対して、他の活性部46a,46cの充電経路55から電荷を補填することで、充放電時における電荷量の変化(即ち、それに伴う印加電圧の変化)を正常な活性部46a,46cに近づけることができる。従って、圧電層41の中に、リークが生じる異常な活性部46が存在する場合であっても、この圧電層41を圧電アクチュエータ7に使用できるようになり、歩留まりが向上する。
尚、ある活性部46にクラックが存在して電流がリークする場合に、クラックの状態(大きさや長さ等)によってリークする電流の程度は変わる。そこで、充放電制御回路52は、活性部46のリーク電流の程度に応じて、異常な活性部46に融通する充電電流の量を制御することが好ましい。具体的には、後述するプリンタ1の制御装置8から、活性部46のリーク電流の程度を示す情報(リーク電流情報)が入力され、その情報に基づいて、充放電制御回路52は活性部46に供給(融通)する充電電流の量を制御する。
本実施形態では、1つの活性部46bは、2つの融通経路58によって隣の2つの活性部46a,46bの充電経路55とそれぞれ接続されている。さらに、右隣の活性部46cの充電経路55は、図示は省略されているが、さらに別の充電経路55と融通経路58で接続されている。即ち、複数の活性部46にそれぞれ対応する複数の充電経路55が、それらの間の融通経路58を介して直列的に接続されている。従って、ある異常な活性部46に対して他の充電経路55から充電電流を供給する際に、その活性部46に直列的に繋がる複数の融通経路58にそれぞれ設けられた複数の第1スイッチSW1のうち、ONにする第1スイッチSW1の数を調整すれば、異常な活性部46に対して供給する充電電流の量を段階的に調整することができる。例えば、2つの第1スイッチSW1をONにすれば2つの充電経路55から1つの活性部46に対して充電電流が融通され、その融通電流量は、1つの第1スイッチSW1がONになっている場合のほぼ2倍となる。
次に、プリンタ1の制御系について、図7のブロック図を参照して説明する。プリンタ1の制御装置8は、中央処理装置であるCPU(Central Processing Unit)60、ROM(Read Only Memory)61、RAM(Random Access Memory)62、及び、これらを接続するバス63からなるマイクロコンピュータを有する。また、バス63には、インクジェットヘッド3のドライバIC47、キャリッジ2を駆動するキャリッジ駆動モータ19、搬送機構4の給紙モータ14及び排紙モータ15等を制御する、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)64が接続されている。また、このASIC64は、入出力インターフェイス(I/F)68を介して外部装置であるPC(パーソナルコンピュータ)69とデータ通信可能に接続されている。
また、ASIC64には、PC69から入力された印刷データに基づいてインクジェットヘッド3のドライバIC47とキャリッジ駆動モータ19をそれぞれ制御するヘッド制御回路71と、同じく前記印刷データに基づいて搬送機構4の給紙モータ14と排紙モータ15をそれぞれ制御する搬送制御回路72等が組み込まれている。
さらに、ヘッド制御回路71は記憶部73を備えており、この記憶部73には、ドライバIC47等の制御に用いる様々なデータが記憶されている。その中でも、記憶部73には、圧電アクチュエータ7の複数の活性部46に関するデータが格納されている。
そのような活性部46に関するデータとしては、複数の活性部46のそれぞれについての、異常(リーク)の有無、及び、リーク電流の程度を示すリーク電流情報がある。このリーク電流情報は、複数の活性部46で生じるリーク電流の大きさによって、複数の活性部46を、正常レベル、第1異常レベル、第2異常レベルの、少なくとも3段階に区分する情報である。正常レベルの活性部46では、リーク電流が非常に小さな値である、所定の第1閾値未満であり、リーク電流はほとんど生じない。また、第1異常レベルの活性部46では、リーク電流が前記第1閾値以上、且つ、前記第1閾値よりも高い第2閾値未満であり、多少のリーク電流が生じる。さらに、第2異常レベルの活性部46では、リーク電流が前記第2閾値以上であり、かなり大きなリーク電流が生じる。尚、このリーク電流情報は、インクジェットヘッド3の出荷前検査等における測定結果に応じて決定され、記憶部73に記憶される。
また、ヘッド制御回路71は充放電時間決定部74を備えている。この充放電時間決定部74は、複数の活性部46に共通の充電電荷量Qを設定し、この電荷量Qから充電時間T1及び放電時間T2を決定する。そして、ヘッド制御回路71は、充放電時間決定部74で決定された充電時間T1及び放電時間T2と、記憶部73に記憶された、複数の活性部46のそれぞれについての前記リーク電流情報を、ドライバIC47へ送信する。
上記の入力信号に基づいて、前述したドライバIC47の充放電制御回路52は、各活性部46の充電時間及び放電時間が、充放電時間決定部74で決定された時間T1、T2となるように、充電スイッチSWa及び放電スイッチSWbのON/OFF切り換えを制御する。また、複数の活性部46のリーク電流情報に基づいて、異常レベルの活性部46の充放電時には電流融通回路57を制御して他の充電経路55から充電電流を補填する。さらに、活性部46のリーク電流の程度によって(活性部46の異常レベルが第1異常レベルか第2異常レベルかによって)、ONにする第1スイッチSW1の数を決定し、その活性部46に対して他の充電経路55から供給する充電電流の量を調整する。
次に、前記実施形態に種々の変更を加えた変更形態について説明する。但し、前記実施形態と同様の構成を有するものについては同じ符号を付して適宜その説明を省略する。
1]リークが発生する活性部46への電流融通を行うには、印刷データとは別に、その電流融通のための行うためのデータ(前記実施形態ではリーク電流情報)が必要になり、PC69等からプリンタ1へのデータ転送や処理に時間がかかるため、印刷時間が長くなる。ここで、従来から、テキスト印字を行う場合などに使用する低画質印刷モードと、画像を印刷する場合などに使用する高画質印刷モードとを使い分けるプリンタが知られているが、テキスト印字などではそれほど高い画質は要求されないために、いくつかの活性部46にリーク電流が生じて性能(ノズル30の噴射特性)が他の活性部46と異なっていても、印刷にはそれほど影響はない。そこで、このようなプリンタにおいて、低画質印刷モード選択時には、異常な活性部46への電流融通を制限するように構成されてもよい。
例えば、前記実施形態と同様に、複数の活性部46のそれぞれについて3段階のリーク電流情報が設定されている場合に、PC69から、画質よりも印刷速度を重視する低画質印刷の指令が入力されたときには、ドライバIC47の充放電制御回路52は、リーク電流情報が第2異常レベルである活性部46についてのみ、電流融通回路57を制御して他の充電経路55からの充電電流の融通供給を行わせ、リーク電流が比較的小さい、第1異常レベルと判定されているものについては、他の充電経路55からの電流融通は行わない。一方、PC69から、前記低画質印刷よりも高画質が要求される高画質印刷の指令が入力されたときには、ドライバIC47の充放電制御回路52は、リーク電流情報が第2異常レベルである活性部46だけでなく、第1異常レベルである活性部46についても、電流融通回路57を制御して、他の充電経路55からの充電電流の融通供給を行わせる。
あるいは、低画質印刷指令が入力されたときには、全ての異常な活性部46について、充電電流の融通を行わず、高画質印刷指令が入力されたときにのみ、異常な活性部46への充電電流の融通を行うように構成されてもよい。
2]前記実施形態の圧電アクチュエータ7では、圧電層41の一方の面に複数の個別電極42(第1電極)、圧電層41の他方の面に共通電極としての振動板40(第2電極)が配置されており、これら2種類の電極42,40によって厚み方向に挟まれた圧電層部分が活性部46として作用するようになっている。しかし、本発明を適用可能な圧電アクチュエータは上記構成には限られない。
例えば、振動板40が共通電極を兼ねている必要は必ずしもなく、共通電極が、複数の圧力室24を覆う振動板40とは別に、この振動板40の上面に設けられてもよい。また、第2電極は、圧電層41の広い領域にまたがって形成される共通電極、いわゆる、ベタ電極である必要もなく、複数の第1電極とそれぞれ対向する位置に複数の第2電極が互いに分離して設けられてもよい。
あるいは、圧電層41の1つの面に2種類の電極の両方が配置され、これら2種類の電極によって面方向に挟まれた圧電層部分が、活性部46として作用するものであってもよい。
3]ドライバICの回路構成は前記実施形態のものには限られず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。例えば、電流融通回路が、3以上の充電経路間で電流を相互に融通できるように、融通経路による充電経路間の接続の仕方、あるいは、スイッチの設置位置等を適宜変更してもよい。
また、前記実施形態では、MOSFET型のトランジスタで構成されていた、充電側定電流源、放電側定電流源、充電スイッチ、放電スイッチ、電流融通回路の第1スイッチ及び第2スイッチの少なくとも1つ、あるいは、全部が、バイポーラトランジスタで構成されていてもよい。
以上説明した実施形態は、インクジェットヘッド用の圧電アクチュエータの駆動装置に本発明を適用した一例であるが、本発明の適用対象は液体を扱う装置に使用される圧電アクチュエータには限られない。例えば、活性部に生じる圧電歪みによって固形の駆動対象を振動させるような圧電アクチュエータの駆動装置に対しても、本発明を適用できる。
7 圧電アクチュエータ
40 振動板(第2電極)
41 圧電層
42 個別電極(第1電極)
46 活性部
47 ドライバIC
50 充電側定電流源
51 放電側定電流源
52 充放電制御回路
55 充電経路
56 放電経路
57 電流融通回路
58 融通経路
73 記憶部
SW1 第1スイッチ
SW2 第2スイッチ

Claims (6)

  1. 圧電層とこの圧電層に設けられた複数の第1電極及び複数の第2電極を有し、前記複数の第1電極と前記複数の第2電極とに挟まれた圧電層部分からなりコンデンサとして作用する複数の活性部を備えた、圧電アクチュエータを駆動する駆動装置であって、
    前記複数の活性部のそれぞれに接続された複数の充電経路、及び、複数の放電経路と、
    前記複数の充電経路を介して前記複数の活性部とそれぞれ接続された充電側定電流源と、
    前記複数の放電経路を介して前記複数の活性部とそれぞれ接続された放電側定電流源と、
    前記複数の充電経路に対してそれぞれ設けられ、対応する充電経路を別の充電経路と接続して両充電経路の間で充電電流を融通し合う、複数の電流融通回路と、
    を備えていることを特徴とする圧電アクチュエータの駆動装置。
  2. 前記複数の電流融通回路の各々は、
    対応する充電経路を別の充電経路に繋ぐ融通経路と、前記融通経路に設けられた第1スイッチと、前記融通経路と前記活性部との間に設けられた第2スイッチとを有することを特徴とする請求項1に記載の圧電アクチュエータの駆動装置。
  3. 前記電流融通回路の前記第1スイッチと前記第2スイッチのON/OFF制御を行う制御回路を備え、
    前記制御回路は、
    所定の活性部の充電時に、その活性部の充電経路と繋がる前記融通経路に設けられた前記第1スイッチをONにし、
    前記所定の活性部の放電時には、その活性部の充電経路と繋がる前記融通経路に設けられた前記第1スイッチをONにするとともに、その活性部と前記融通経路との間の前記第2スイッチをONにし、一定時間経過後に、再び前記第2スイッチをOFFにすることを特徴とする請求項2に記載の圧電アクチュエータの駆動装置。
  4. 前記制御回路には、前記複数の活性部のそれぞれについてのリーク電流の程度を示すリーク電流情報が入力され、
    前記制御回路は、前記所定の活性部の充電時に、その活性部についてのリーク電流情報に基づいて、その活性部の充電経路と繋がる前記融通経路に設けられた前記第1スイッチのうち、ONにする前記第1スイッチの数を決定し、他の充電経路から融通する充電電流の量を制御することを特徴とする請求項3に記載の圧電アクチュエータの駆動装置。
  5. 前記充電経路を別の充電経路と接続して両充電経路の間で充電電流を融通し合うように、前記電流融通回路を制御する、制御回路を備えていることを特徴とする請求項1に記載の圧電アクチュエータの駆動装置。
  6. 被印刷媒体に対して複数のノズルからインクの液滴を噴射して印刷を行うインクジェットプリンタであって、
    圧電層とこの圧電層に設けられた複数の第1電極及び複数の第2電極とを有し、前記複数の第1電極と前記複数の第2電極とに挟まれた圧電層部分からなりコンデンサとして作用する複数の活性部を備え、これら複数の活性部によって前記複数のノズルからそれぞれインクの液滴を噴射させる圧電アクチュエータと、
    前記圧電アクチュエータを駆動する請求項3〜5の何れかに記載の駆動装置と、
    前記複数の活性部のそれぞれについてのリーク電流の程度を、正常レベル、第1異常レベル、及び、前記第1異常レベルよりもリーク電流が多い第2異常レベルの、少なくとも3段階で示す、リーク電流情報を記憶する記憶部を備え、
    前記駆動装置の前記制御回路は、
    低画質印刷指令が入力されたときには、前記リーク電流情報が前記第2異常レベルである活性部についてのみ、前記電流融通回路により他の充電経路からの充電電流の融通供給を行い、
    前記低画質印刷指令よりも高い画質が要求される高画質印刷指令が入力されたときには、前記リーク電流情報が前記第2異常レベルである活性部だけでなく、前記第1異常レベルである活性部についても、前記電流融通回路により他の充電経路からの充電電流の融通供給を行うように制御することを特徴とするインクジェットプリンタ。
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