JP2011149498A - 余剰bogの有効活用方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】LNG受入基地から発生する余剰のBOGを従来以上により有効に活用することができる余剰BOGの有効活用方法を提供する。
【解決手段】LNG受入基地から送出される余剰のBOGを、製鉄所副生ガス発電所1のガスタービンコンバインド発電設備3、汽力発電設備5a、5b及びガスハイドレート製造設備7の各設備に供給し、前記BOGを前記両発電設備の補完燃料として有効活用する。このときLNG受入基地から送出される余剰のBOGをガスタービンコンバインド発電設備3に優先的に供給し、ガスタービンコンバインド発電設備3でBOGを全て消費できないときは、残余のBOGを汽力発電設備5a、5bに供給し、ガスタービンコンバインド発電設備3及び汽力発電設備5a、5bの両発電設備でもBOGを全て消費できないときは、残余のBOGをガスハイドレートとして保存する。
【選択図】図1

Description

本発明は、LNG受入基地から送出される余剰のBOGの有効活用方法に関する。
液化天然ガス(以下LNGと記す)は、LNGタンカーで輸送され、LNG貯蔵タンクを備えるLNG受入基地に受入れられた後、必要に応じて気化させパイプラインを通じて発電所に払出され、又はLNGローリーでLNGのまま各需要先に送られ燃料として、さらには熱量調整等を経て都市ガスとして利用される。LNG貯蔵タンクに貯蔵されるLNGは、約−160℃の極低温であるため、外部からの自然入熱によりLNGの一部が蒸発してボイルオフガス(以下BOGと記す)となる。BOGは、LNG貯蔵タンクの圧力を上昇させるため、発生したBOGはLNG貯蔵タンクから排出される。
このBOGを有効活用する方法として、BOGを圧縮機で昇圧させ、必要に応じて熱量調整を行い、LNGを気化させた天然ガスに混合し需要先に送出する方法、BOGを再液化させLNGとし、再度、LNG貯蔵タンクに貯蔵する方法(例えば特許文献1参照)、BOGをガスタービン発電設備の燃料とし発電を行う方法(例えば特許文献2参照)など、従来から多くの方法が検討されている。
特開2008−309195号公報 特開平9−166291号公報
BOGを圧縮機で昇圧させ、必要に応じて熱量調整を行い、LNGを気化させた天然ガスに混合し需要先に送出する方法の場合、需要先の需要が少ないなど需要先の事情によっては送出できないこともある。再液化させる方法は、先の方法以上に大掛かりな設備と動力とを必要とし、高コストである。BOGをガスタービン発電設備の燃料とし発電を行う方法も提案されているが、BOGの発生が不定期でかつ発生量も成り行きであることを考えれば、安定的に運転を行うことができない。以上のようにLNG受入基地、LNG貯蔵設備から排出されるBOGを有効に活用する方法は幾つか提案されているが、これら方法もコスト等の課題がある。このため需要先に送出できない余剰のBOGは、フレアスタックで燃焼処理しているケースも多い。
本発明の目的は、LNG受入基地から発生する余剰のBOGを従来以上により有効に活用することができる余剰BOGの有効活用方法を提供することである。
請求項1に記載の本発明は、LNG受入基地から送出される余剰のBOGを、工場から副次的に発生する副生ガスを燃料とするガスタービンコンバインド発電設備、汽力発電設備及びガスハイドレートを製造、貯蔵可能なガスハイドレート製造設備を備える発電所の前記各設備に供給し、前記BOGを前記両発電設備の補完燃料として使用する余剰BOGの有効活用方法であり、LNG受入基地から送出される余剰のBOGを前記ガスタービンコンバインド発電設備に優先的に供給し、前記ガスタービンコンバインド発電設備でBOGを全て消費できないときは、残余のBOGを前記汽力発電設備に供給し、前記ガスタービンコンバインド発電設備及び前記汽力発電設備の両発電設備でもBOGを全て消費できないときは、残余のBOGを前記ガスハイドレート製造設備に供給しガスハイドレートとして処理・保存することを特徴とする余剰BOGの有効活用方法である。
請求項2に記載の本発明は、請求項1に記載の余剰BOGの有効活用方法において、前記副生ガスは、製鉄所で発生する高炉ガス、コークス炉ガス及びこれらガスが混合されたミックスガスであり、前記ガスタービンコンバインド発電設備は、高炉ガスに増熱用ガスであるコークス炉ガス及び/又はミックスガスを混合し、所定の発熱量に増熱させたガスを燃料とするガスタービンコンバインド発電設備であり、前記汽力発電設備は、コークス炉ガスを保炎用燃料とする汽力発電設備であり、前記BOGをコークス炉ガスの代替ガスとして使用することを特徴とする。
請求項3に記載の本発明は、請求項2に記載の余剰BOGの有効活用方法において、前記BOGと高炉ガスとを予め混合し、これにより代替コークス炉ガスを製造し、この代替コークス炉ガスをコークス炉ガスの代替ガスとすることを特徴とする。
請求項1に記載の本発明によれば、本発明に係る余剰BOGの有効活用方法は、工場から副次的に発生する副生ガスを燃料とするガスタービンコンバインド発電設備、汽力発電設備を備える発電所の前記発電設備に、LNG受入基地から送出される余剰のBOGを供給し、発電設備はこのBOGを補完燃料として使用するので、余剰のBOGの有効活用が図れる。特に高効率のガスタービンコンバインド発電設備に優先的にBOGを供給し、2つの発電設備でBOGを全て消費できないときは残余のBOGをガスハイドレートとして処理・保存でき、保存したガスハイドレートも再度、ガス化させ燃料として使用できるので、BOGが無駄にならず、また融通性に優れ、LNG受入基地及び発電所の運用性維持、向上を図ることができる。
請求項2に記載の本発明によれば、BOGをコークス炉ガスの代替ガスとして使用できるので、製鉄所で発生する高炉ガス、コークス炉ガスを燃料とするガスタービンコンバインド発電設備及び汽力発電設備を備える発電所において本発明を好適に使用することができる。
請求項3に記載の本発明によれば、BOGと高炉ガスとを予め混合し、これにより代替コークス炉ガスを製造し、この代替コークス炉ガスをコークス炉ガスの代替ガスとするので、ガスタービンコンバインド発電設備及び汽力発電設備を安定して運転することができる。
本発明の余剰BOGの有効活用方法を製鉄所副生ガス発電所で使用する場合の設備の概略的構成を示す図である。 図1の設備の一部を構成するBOG供給制御装置21の制御要領を示すフローチャートである。
図1は、本発明の余剰BOGの有効活用方法を製鉄所副生ガス発電所で使用する場合の設備の概略的構成を示す図である。
製鉄所副生ガス発電所(以下発電所と記す)1は、製鉄所から副次的に発生する副生ガスを燃料として発電を行う発電所1であり、ガスタービンコンバインド発電設備3、汽力発電設備5(5a、5b)及びガスハイドレートを製造、貯蔵可能なガスハイドレート製造設備(以下NGH製造設備と記す)7を備える。LNG受入基地から送出される余剰のBOGは、LNG受入基地と発電所1とを結ぶBOG主供給ライン9を介して発電所1に送られ、ガスタービンコンバインド発電設備3、汽力発電設備5a、5b及びNGH製造設備7には、BOG主供給ライン9と各設備とを結ぶBOGライン11、13(13a、13b)、15を通じて送られる。BOG主供給ライン9には、流量計17及びBOG供給元弁19が介装されている。LNG受入基地から送出される余剰のBOGの発電所1への受入量及び各設備へのBOGの分配量の調節は、BOG供給制御装置21が行う。
ガスタービンコンバインド発電設備3は、製鉄所から送出される高炉ガス、コークス炉ガス、ミックスガスを燃料とする。ミックスガスは、高炉ガス、コークス炉ガス、転炉ガスのうち2種又は3種が混合されたガスであり、コークス炉ガス及びミックスガスは、高炉ガスに比較して発熱量が高く、増熱用ガスとして使用される。ガスタービンコンバインド発電設備3は、高炉ガスにコークス炉ガス及び/又はミックスガスを混合し、所定の発熱量まで増熱させた増熱高炉ガスを燃料とする増熱高炉ガス焚ガスタービンコンバインド発電設備である。このためガスタービンコンバインド発電設備3は、ガスタービン(図示を省略)に高炉ガスを送る高炉ガスライン23、ミックスガスを送るミックスガスライン25、コークス炉ガスを送るコークス炉ガスライン27を備え、ミックスガスライン25及びコークス炉ガスライン27は、高炉ガスライン23に介装されたミックスガス混合器29、及びコークス炉ガス混合器31に接続する。
BOGライン11は、LNG受入基地から送出される余剰のBOGをガスタービンコンバインド発電設備3に供給するためのラインであり、一端をBOG主供給ライン9に他端をコークス炉ガスライン27に接続する。BOGライン11には、上流側から下流側に向かって流量計33、流量制御弁35、遮断弁37及び混合器39が介装されている。混合器39には高炉ガスライン23に一端を接続する高炉ガス供給ライン41が接続する。高炉ガス供給ライン41には、ブロワ43が介装され、高炉ガスはブロワ43を介して混合器39に圧送される。混合器39は、BOGライン11から送られるBOGと高炉ガス供給ライン41から送られる高炉ガスとを混合し、発熱量がコークス炉ガスと等しい代替コークス炉ガスを製造し、製造された代替コークス炉ガスは、コークス炉ガスライン27を介してコークス炉ガス混合器31に送られる。BOGライン11に介装された流量制御弁35、遮断弁37は、ガスタービンコンバインド発電設備3の燃焼制御装置(図示を省略)の指令に基づき開閉する。
BOGライン13a、13bは、LNG受入基地から送出される余剰のBOGを汽力発電設備5a、5bに供給するためのラインであり、一端をBOG主供給ライン9に他端を2つの汽力発電設備5a、5bと接続する。汽力発電設備5a、5bは共に、高炉ガス、コークス炉ガス、ミックスガスを燃料ガスとするガス専焼、高炉ガス、コークス炉ガス、ミックスガス及び重油を燃焼可能な重油混焼、及び重油専焼が可能であり、燃料費が安価なガス専焼で燃料に見合った発電出力とするガス成り運転が経済的な理由から主な運用となっている。
ガス専焼は、発熱量の低い高炉ガス、ミックスガスが、安定した燃焼を継続する火種としての保炎性がないため、火種として保炎性に優れるコークス炉ガスを全熱量の10〜20%程度助燃する必要がある。重油混焼は、製鉄所の操業変動によるコークス炉ガス不足時、副生ガスの熱量不足等による最低出力維持及び給電要請による焚き増し時に行っている。重油専焼は、製鉄所からの副生ガスの供給が停止した場合に必要である。
このような汽力発電設備5a、5bには、ボイラー(図示を省略)に高炉ガスを供給する高炉ガスライン(図示を省略)、ミックスガスを供給するミックスガスライン(図示を省略)、コークス炉ガスを供給するコークス炉ガスライン(図示を省略)及び重油を送る重油ライン(図示を省略)が接続し、これらラインを介して各燃料が供給される。BOGライン13a、13bは、コークス炉ガスラインに接続し、BOGは、コークス炉ガスの代替ガスとしてボイラーに供給される。BOGライン13a、13bには、流量制御弁45a、45bの他にガスタービンコンバインド発電設備3と同じように図示を省略した流量計、遮断弁が介装され、BOGと高炉ガスとを混合する混合器及び高炉ガス圧送用のブロワが介装された高炉ガス供給ラインが接続している。流量制御弁45a、45bは、汽力発電設備5a、5bの燃焼制御装置(図示を省略)の指令に基づき開閉する。
BOGライン15は、LNG受入基地から送出される余剰のBOGをNGH製造設備7に供給するためのラインであり、一端をBOG主供給ライン9に他端をNGH製造設備7と接続する。BOGライン15には、流量制御弁47、流量計(図示を省略)、遮断弁(図示を省略)が介装され、流量制御弁47、遮断弁は、BOG供給制御装置21からの指令に基づき開閉する。
NGH製造設備7は、BOGをガスハイドレートとする製造機能と製造したガスハイドレートを貯蔵する機能を有する。ガスハイドレートは周知のように、水分子が形成するかご状の結晶構造の空間にガスが取込まれた包接化合物であり、氷状の固体物質である。BOGは天然ガスであるから、NGH製造設備7で天然ガスハイドレート(以下NGHと記す)とすることができる。このNGHは、NGH1m当り約160mNと多くの天然ガスを包蔵することができる。NGHは、大気圧下、約−80℃の温度で安定的に存在し、さらに約−20℃の温度で分解が抑制される自己保存性も知られている。
NGHの製造は、基本的に圧力容器内でBOGと水とを温度1〜5℃程度、圧力30気圧程度の条件で接触させ、反応させればよく、代表的な方式としてBOGを充填した圧力容器内で水を噴霧する水噴霧方式や、BOGを水中でバブリングさせるバブリング方式などがある。ここではこれら公知の方法、装置を利用してNGHを製造することができる。製造されたNGHは、断熱された貯蔵タンク(図示を省略)で貯蔵する。
NGHもLNGと同じように低温状態で貯蔵されるため、外部からの自然入熱でBOGが発生する。このためNGH製造設備7には、貯蔵するNGHをガス化させたガス(以下NG)を送出する及び/又は外部からの自然入熱で発生するBOGを排出するための流量制御弁49、流量計(図示を省略)、遮断弁(図示を省略)が介装されたBOG送出ライン51が設けられ、このBOG送出ライン51は、BOG主供給ライン9に接続する。よって、NGH製造設備7から送出するNG及び/又は排出されるBOGは、BOG主供給ライン9を通じて、ガスタービンコンバインド発電設備3、汽力発電設備5a、5bに供給することができる。また再度、NGH製造設備7に送り、NGHとして処理・保存することもできる。
BOG供給制御装置21は、発電所1に受入れるBOGの量を決定(制御)しLNG受入基地の制御装置と連携すると共に、ガスタービンコンバインド発電設備3、汽力発電設備5a、5b及びNGH製造設備7へのBOGの分配を制御する。さらにNGH製造設備7から送出されるNGの流量制御を併せて行う。
BOG供給制御装置21は、LNG受入基地の制御装置及びガスタービンコンバインド発電設備3の燃焼制御装置、汽力発電設備5a、5bの燃焼制御装置及びNGH製造設備7の運転制御装置(図示を省略)とデータを送受信可能で、流量制御弁47、49に制御信号を出力可能な入出力手段(図示を省略)、LNG受入基地から送出される余剰のBOGの送出量、発熱量、製鉄所から送出される副生ガスの量、発熱量等の情報からガスタービンコンバインド発電設備3等へ供給するBOG量を算出する演算手段(図示を省略)を備える。このようなBOG供給制御装置21は、コンピュータを用いて実現することができる。なお、NGH製造設備7の運転制御装置は、NGH製造設備7の圧力を上昇させないように排出するBOG量(以下BOG排出量と記す)の制御も行う。
図2は、BOG供給制御装置21の制御要領を示すフローチャートである。ステップS1からステップS7までの判断の組合せや順番は、一例を示すだけであり変更してもよいことはもちろんである。BOG供給制御装置21は、ガスタービンコンバインド発電設備3及び汽力発電設備5a、5bの燃料、運転に関するデータを受信し、ガスタービンコンバインド発電設備3及び汽力発電設備5a、5bで消費可能なBOG量(以下BOG消費量と記す)を算出する。これにNGH製造設備7で処理可能なBOGの量(以下BOG処理量と記す)を加算し、この3つの設備で消費・処理可能な最大BOG量(以下BOG最大消費量と記す)を算出する。同時にLNG受入基地から送出される余剰のBOGの送出量(以下BOG送出量と記す)及び発熱量データを受信する(ステップS1)。
次にLNG受入基地からのBOG送出量及びBOG排出量を加算したBOG量(以下BOG供給量と記す)とBOG最大消費量を比べ、BOG送出量を全て消費・処理することが可能か否か判断し、全て消費・処理可能と判断すると、BOG受入量をBOG送出量とする。LNG受入基地からのBOG送出量を全て消費・処理できないと判断すると、BOG最大消費量からBOG排出量を減算したBOG量をBOG受入量とする(ステップS2)。
BOG供給制御装置21は、ガスタービンコンバインド発電設備3の燃料、運転に関するデータからガスタービンコンバインド発電設備3で消費可能な最大BOG消費量を算出し、ガスタービンコンバインド発電設備3の燃焼制御装置に、算出した量のBOGを消費するように指令を発する(ステップS3)。指令を受けたガスタービンコンバインド発電設備3の燃焼制御装置は、指定された量のBOGを消費するように流量制御弁35及び遮断弁37を制御する。次にBOG供給制御装置21は、ガスタービンコンバインド発電設備3で消費可能な最大BOG消費量がBOG供給量を下廻ると判断すると(ステップS4)、汽力発電設備5a、5bの燃料、運転に関するデータから汽力発電設備5a、5bで消費可能な最大BOG消費量を算出し、汽力発電設備5a及び/又は汽力発電設備5bの燃焼制御装置に、算出した量のBOGを消費するように指令する(ステップS5)。指令を受けた汽力発電設備5a及び/又は汽力発電設備5bの燃焼制御装置は、指定された量のBOGを消費するように流量制御弁45a及び/又は流量制御弁45bを制御する。次にBOG供給制御装置21は、ガスタービンコンバインド発電設備3及び汽力発電設備5a、5bの消費可能な最大BOG消費量が、BOG供給量を下廻ると判断すると(ステップS6)、ガスタービンコンバインド発電設備3及び汽力発電設備5a、5bで消費できない残余のBOGを全てNGH製造設備7に供給し、BOG処理量として流量制御弁47を制御する(ステップS7)。
上記実施形態で示すように本発明に係る余剰BOGの有効活用方法は、LNG受入基地から排出される余剰のBOGをコークス炉ガスの代替ガスとして使用するので、BOGを有効に利用することができる。同時にガスタービンコンバインド発電設備3及び汽力発電設備5a、5bの利用率を上げ、また安定運転に寄与する。製鉄所の操業に伴い発生する高炉ガス等の副生ガスを燃料とする従来のガスタービンコンバインド発電設備及び汽力発電設備は、製鉄所の操業状況により発生する副生ガスの種類ごとにガス量、ガス組成、ガス発熱量が大きく変動し、特に、燃料ガス発熱量を所定の発熱量に増熱するための高発熱量ガスが不足すると、多量の高炉ガスがあっても十分な発電を行うことができないことが課題の一つとされていた。さらに汽力発電設備では、保炎用燃料であるコークス炉ガスが不足すると、保炎性に優れる重油をコークス炉ガスの代替燃料として使用する必要があり、コスト、硫黄酸化物による大気汚染等の問題から重油使用量の削減が求められていた。
BOGは、メタンを主成分とし、発熱量も約9000kcal/mNとコークス炉ガスの発熱量約5000kcal/mNの約2倍であるので、コークス炉ガスの代わりに増熱用ガスとして好適に使用することができる。本発明に係る余剰BOGの有効活用方法は、LNG受入基地のLNG貯蔵タンクから排出されるBOGを単に燃料として使用すると言うよりも、BOGをコークス炉ガスの代替ガスとして積極的に使用することで発電所1の利用率を上げ、重油使用量の削減を図ることができ、LNG受入基地のみならず、発電所側にも大きなメリットがもたらされる。
BOGは、発熱量がコークス炉ガスの約2倍であるため、BOGをコークス炉ガスの代替ガスとして使用するときは、BOGの使用量はコークス炉ガスの約1/2で済む。このためコークス炉ガスの代わりにBOGを直接、コークス炉ガス混合器31に送り込むと、供給量の違いから混合性の低下が懸念されるが、本発明に係る余剰BOGの有効活用方法では、高炉ガスとBOGとを混合し代替コークス炉ガスを製造した後、この代替コークス炉ガスをコークス炉ガス混合器31に送るので、代替コークス炉ガスとコークス炉ガスの供給量が同じとなり、混合性の問題を解決できる。このため既設のコークス炉ガス混合器31を改良する必要がなく、既設設備への適用も容易である。なお新規に発電所を建設する場合には、BOGをコークス炉ガスの代替ガスとして使用することを前提とし、コークス炉ガス混合器31を設計し、BOGを直接、コークス炉ガス混合器31に供給するようにしてもよい。
さらにLNG受入基地から送出される余剰のBOGは、発電効率の高いガスタービンコンバインド発電設備3に優先的に供給され、ガスタービンコンバインド発電設備3で消費できない残余のBOGは、汽力発電設備5で利用され、さらにガスタービンコンバインド発電設備3及び汽力発電設備5で消費できない残余のBOGは、ガスハイドレートとして処理・保存し、必要に応じてガス化させ燃料として使用することができるので、発電所1にとって好ましい運用形態と言える。汽力発電設備5は、ガスタービンコンバインド発電設備3に比較し、発電効率が低いけれども、逆に運転は容易であり、燃焼可能な燃料の発熱量の幅も比較的広い。このため少量のBOGであれば、高炉ガスラインに送り込み、高炉ガスと一緒に燃焼させることもできる。このように特性の異なる2つの発電設備を備えることで、BOGの受入れ、発電所1の運用を容易に行うことができる。
BOGの分配は、BOG供給制御装置21が自動的に行うので運用が容易である。このときBOG供給制御装置21は、ガスタービンコンバインド発電設備3及び汽力発電設備5の燃焼制御装置にBOG供給量、発熱量のデータを送信するので、ガスタービンコンバインド発電設備3及び汽力発電設備5の燃焼制御装置は、運転を容易に又安定的に行うことができる。
上記実施形態では、製鉄所を例として説明したけれども、製鉄所のほか副生ガスを送出する化学工場などで本発明に係る余剰BOGの有効活用方法を使用することができる。
1 製鉄所副生ガス発電所
3 ガスタービンコンバインド発電設備
5a、5b 汽力発電設備
7 ガスハイドレート製造設備
9 BOG主供給ライン
11 BOGライン
13a、13b BOGライン
15 BOGライン
21 BOG供給制御装置
23 高炉ガスライン
25 ミックスガスライン
27 コークス炉ガスライン
29 ミックスガス混合器
31 コークス炉ガス混合器
39 混合器

Claims (3)

  1. LNG受入基地から送出される余剰のBOGを、工場から副次的に発生する副生ガスを燃料とするガスタービンコンバインド発電設備、汽力発電設備及びガスハイドレートを製造、貯蔵可能なガスハイドレート製造設備を備える発電所の前記各設備に供給し、前記BOGを前記両発電設備の補完燃料として使用する余剰BOGの有効活用方法であり、
    LNG受入基地から送出される余剰のBOGを前記ガスタービンコンバインド発電設備に優先的に供給し、前記ガスタービンコンバインド発電設備でBOGを全て消費できないときは、残余のBOGを前記汽力発電設備に供給し、前記ガスタービンコンバインド発電設備及び前記汽力発電設備の両発電設備でもBOGを全て消費できないときは、残余のBOGを前記ガスハイドレート製造設備に供給しガスハイドレートとして処理・保存することを特徴とする余剰BOGの有効活用方法。
  2. 前記副生ガスは、製鉄所で発生する高炉ガス、コークス炉ガス及びこれらガスが混合されたミックスガスであり、
    前記ガスタービンコンバインド発電設備は、高炉ガスに増熱用ガスであるコークス炉ガス及び/又はミックスガスを混合し、所定の発熱量に増熱させたガスを燃料とするガスタービンコンバインド発電設備であり、前記汽力発電設備は、コークス炉ガスを保炎用燃料とする汽力発電設備であり、
    前記BOGをコークス炉ガスの代替ガスとして使用することを特徴とする請求項1に記載の余剰BOGの有効活用方法。
  3. 前記BOGと高炉ガスとを予め混合し、これにより代替コークス炉ガスを製造し、この代替コークス炉ガスをコークス炉ガスの代替ガスとすることを特徴とする請求項2に記載の余剰BOGの有効活用方法。
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