JP2011148947A - 軽油組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】広範囲な運転条件下でPCI燃焼を達成でき、良好なディーゼルエンジン適合性を有する燃料組成物を提供する。
【解決手段】ベース軽油と、炭素数2のアルコールと、炭素数4のアルコールとを含み、前記炭素数2のアルコールに対する前記炭素数4のアルコールの容量比が0.2〜1.0であり、前記ベース軽油に対する前記アルコールの合計の容量比が0.1〜1.2であり、セタン価が39以上であることを特徴とする軽油組成物である。
【選択図】なし

Description

本発明は、軽油組成物、特には、オンサイトで2種類の燃料を得て広範囲な運転条件下でPCI燃焼を達成することが可能なエンジンシステム用の軽油組成物に関するものである。
自動車用駆動系には「排出ガスとCO2の同時削減」が強く求められ、ハイブリッドやプラグインハイブリッド、さらには電気や燃料電池車が注目されているが、向う数十年内では液体燃料を利用する内燃機関が主流であると予想されている。内燃機関であるディーゼルエンジンは、ガソリンエンジンよりも燃費(CO2排出量)では優位にあるが、排出ガス浄化触媒の性能や価格の観点では劣位にある。そこで、トレードオフの関係にある「燃費と排出ガスの関係」を断ち切り、両者(排出ガスとCO2)の同時削減に向けたエンジンや排出ガス浄化触媒の研究開発が多方面で行われおり、予混合圧縮着火式(PCI)エンジンが注目されている。同エンジンでは燃料の自己着火で燃焼が開始するので、燃料の着火性が極めて重要な燃料性状となる。すなわち、低負荷運転条件下では、着火性の良い燃料(セタン価(CN)の高い燃料)が、高負荷条件下では多点同時着火による急激な燃焼(激しい燃焼は、騒音やNOxの増大を引き起こすので、燃焼の激しさを示す指標である熱発生率は、ある閾値以下に抑える必要がある)を抑制するために着火性の低い燃料が求められる。
しかしながら、エンジンの負荷条件(または温度条件)によって着火性を大きく変化できる燃料は見出されてはおらず、実現性の高いPCIエンジンの導入法としては、「低負荷ではPCI燃焼、高負荷では従来型ディーゼル燃焼とする部分的PCIエンジン」、「着火性の大きく異なる2種類の燃料を運転条件によって使い分けるバイフューエルシステム」が提案されている。例えば、天然ガスとジメチルエーテル(DME)、LPGとDMEなどの組み合わせが研究され、排出ガスとCO2の同時低減を達成している。また、液体燃料を用いた研究では、市販ガソリン(オクタン価(ON)≒90〜100)と市販軽油(CN≒55)を用いて、PCI燃焼を達成し、優れた成果を得ている(非特許文献1)。該バイフューエルシステムは、既存の石油系液体燃料を利用するので、既存の燃料配送システムを活用できる現実的な方策ではあるが、「自動車に燃料タンクを2個装着し、消費者が2燃料を適宜給油する事」が求められるため、商品性の観点からは、重大な欠点を有している。すなわち、消費者の利便性の観点などからは、燃料の配送・給油は、1燃料であることが、不可欠である。さらに、市販ガソリンと軽油では、着火性に大きな差異があり、効果的なPCI燃焼を成立させる手段であるが、更なる着火性の差異を得られる2燃料の組み合わせがあれば、エンジンの制御性やPCI燃焼領域の拡大に繋がり有益である。
また、CO2を削減する効果的な方策として、バイオ燃料の導入・拡大が世界的に進んでいる。特に、バイオエタノールは、経済的に多量に生産でき、且つ非食用植物から工業的に製造できる可能性も高く、極めて有益な内燃機関用液体燃料として、世界的に実用化されている。また、植物油のメチルエステル(FAME)も軽油用基材として実用化されているが、食用油と競合すること、製造価格が高いこと、さらには品質上の課題もあり、その使用量は限定的である。したがって、バイオエタノールが最も有力な内燃機関用バイオ燃料であるが、最近では、植物由来のブタノール(バイオブタノール)も注目され、実証化研究が進んでいる(非特許文献2)。
したがって、軽油とバイオ燃料(アルコール)を含む1燃料を自動車に供給し、オンサイトで着火性の大きく異なる2種類の燃料、すなわち軽油とアルコールに分離し、エンジンの運転条件(負荷条件、温度条件)に合わせて、両燃料(軽油とアルコール)を供給できれば、「商品性を高めた排出ガスとCO2の同時削減」に、極めて大きな効果がある燃料組成物とその利用法となる。なお、アルコールの着火抑制効果については、小川の研究(非特許文献3)があり、PCI燃焼における高負荷条件下での着火抑制が顕著であることが判っている。
稲垣和久他、2燃料成層自己着火による高効率PCCI燃焼(第1報)、自動車技術会学術講演会前刷集No.92-05(2005年秋季大会) Scott A. Miers, et al, Drive Cycle Analysis of Butanol/Diesel Blends in a Light-Duty Vehicle, SAE Paper 2008-01-2381 (2008) 小川、予混合圧縮着火燃焼が求める燃料性状、自動車技術、vol. 58, No. 11, 2004(2004)
一方、本発明者らは、オンサイトで燃料を改質し、着火性の大きく異なる2種類の燃料をエンジンに供給する方策として、着火性の比較的高いナフテン系燃料(低負荷条件用燃料)を排出ガスの熱を用い触媒の存在下で脱水素して着火性の低い芳香族(高負荷条件用燃料)に転化して利用するシステムを提案している(特願2009−089490号)。しかしながら、該システムは、多量なナフテン系燃料の生産・配送に伴う困難に加えて、バイオ燃料の拡販には繋がらないという難点を有している。
一方、自動車用燃料の使用環境を考慮すると、「燃料の輸送・給油インフラ過程での該燃料と市販の軽油との混合(コンタミネーション)」、「オンサイトで該燃料を2種類に分離するシステム機能の誤作動(分離の失敗)」、「該燃料が単独で既存ディーゼルエンジンに給油される場合(誤給油)」などのトラブルが起こりうることが予想され、このような状態(トラブル)下でも、該燃料が既存のディーゼルエンジンや該燃料用PCIエンジンに決定的なダメージ(「低温始動しない」、「極端なノック騒音の発生」など)を起こさないように、最低限の燃料品質を確保する必要がある。
そこで、本発明の目的は、「CO2と排出ガスの同時削減」を達成するために、主にエタノールを含むバイオ燃料を混合した燃料組成物をオンサイト(自動車)で改質して着火性の大きく異なる2種類の燃料を得ることで、広範囲な運転条件下でPCI燃焼を達成できる燃料組成物を提供することにある。すなわち、本発明は、自動車には1種類の燃料を供給するが、オンサイトで簡便な方法で2種類の燃料を製造し、自動車の運転条件に従って、必要な該改質燃料を供給し、PCI燃焼を達成することが可能なバイオ燃料混合燃料を開発することを目的とする。
さらに、本発明は、「燃料の輸送・給油インフラ過程での該燃料と市販の軽油との混合(コンタミネーション)」、「オンサイトで該燃料を2種類に分離するシステムの機能が不十分(分離の失敗)」、「該燃料が単独で既存ディーゼルエンジンに給油される場合(誤給油)」などの自動車燃料の使用環境下でのトラブルが発生しても、エンジンが決定的なダメージを受けない最低限の性状を有するディーゼルエンジン用燃料組成物を開発することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討した結果、以下の性状を有する軽油組成物を自動車に供給し、該自動車の燃料タンクに、排出ガスから得られる水分を注入して、炭化水素相(軽油)とアルコール相(バイオアルコール)に分離させ、軽油を燃料噴射装置でディーゼルエンジンに噴射することで低負荷運転条件下でPCI燃焼を達成でき、また、高負荷運転条件下ではアルコールを燃料噴射装置を用いて吸入空気管内に噴射して、急激な燃焼を抑制することでPCI燃焼を達成できることを見出し、本発明を完成させた。なお、このような2燃料によりPCI燃焼を達成するためのエンジンシステムについては、上記非特許文献1及び特願2009−089490号に記載されている。
(1)即ち、本発明の軽油組成物は、
ベース軽油と、炭素数2のアルコールと、炭素数4のアルコールとを含み、
前記炭素数2のアルコール(EtOH)に対する前記炭素数4のアルコール(BuOH)の容量比(BuOH/EtOH)が0.2〜1.0であり、
前記ベース軽油(BGO)に対する前記アルコールの合計(ROH)の容量比(ROH/BGO)が0.1〜1.2であり、
セタン価(CN)が39以上である
ことを特徴とする。
(2)また、本発明の軽油組成物は、前記ベース軽油が、
15℃における密度が0.87g/cm3以下、
硫黄分が10質量ppm以下、
初留点が150〜220℃、
終点が260〜370℃、
全芳香族分が30容量%以下である
ことを特徴とする上記(1)記載の軽油組成物である。
本発明の軽油組成物によれば、低負荷及び高負荷条件下でPCI燃焼が可能であり、かつ、本発明の軽油組成物は既存ディーゼルエンジンにも適合する効果を奏する。さらに、本発明の軽油組成物は、製造時のCO2排出量並びに製造コスト、及びNOx等の排出ガスの量を増加させることなく、燃費に優れるという格別な効果を奏する。
以下に、本発明の詳細を説明する。本発明の軽油組成物は、炭素数が2のアルコールと炭素数が4のアルコールを配合した軽油組成物であって、品質が以下の性状を有し、オンサイトで2種類の燃料を得てPCI燃焼を達成するエンジンシステム用の燃料として利用できる。
<炭素数2のアルコールに対する炭素数4のアルコールの容量比>
本発明の軽油組成物は、炭素数2のアルコール(EtOH)に対する炭素数4のアルコール(BuOH)の容量比(BuOH/EtOH)が0.2〜1.0、好ましくは0.3〜0.8である。ベース軽油に混合できる有益なバイオアルコールとしては、炭素数2のアルコール(エタノール)と炭素数4のアルコール(例えばn−ブタノール)があるが、前述のように経済性などの観点からはエタノールが優れている。しかしながら、エタノールはベース軽油に溶解しないので、本発明では、炭素数2のアルコールと炭素数4のアルコールの混合溶液をベース軽油に溶解させる。但し、炭素数4のアルコールの割合が高過ぎると、1容量%以下の水分を添加しても、ベース軽油相とアルコール相に分離しないため、オンサイト(自動車)で着火性の大きく異なる2種類の燃料を得ることができない。そのため、炭素数2のアルコールと炭素数4のアルコールの容量比は、エタノールがベース軽油に溶解し、且つ1容量%以下の水分の添加で、ベース軽油相とアルコール相に分離する比であることが必須であり、これらの観点から、該容量比は0.2〜1.0である。該容量比が0.2未満では、エタノールの割合が高すぎて、炭素数2のアルコールと炭素数4のアルコールの混合溶液がベース軽油に溶解しない。なお、該容量比を0.3以上とすることで、炭素数2のアルコールと炭素数4のアルコールとの混合溶液のベース軽油への溶解性が特に良好となる。また、該容量比が1.0を超えると、水の添加による相分離に時間がかかり、且つベース軽油相へのアルコールの溶解が見られ、着火性の異なる2燃料を簡便に、且つ迅速に得るとの目的を十分には達成できない。さらに、該容量比が大きすぎると、水分を添加しても相分離せず、該燃料組成物の目的を達成できなくなる。また、バイオアルコールとしては、エタノールを用いることが望ましいことから、炭素数2のアルコールに対する炭素数4のアルコールの容量比は、好ましくは0.8以下である。
<アルコール/ベース軽油の比率>
本発明の軽油組成物は、ベース軽油(BGO)に対する上記アルコールの合計(ROH=EtOH+BuOH)の容量比(ROH/BGO)が0.1〜1.2であり、好ましくは0.2〜1.0である。該容量比は大きいほど、バイオ燃料比率が高まるのでCO2削減効果が大きいが、アルコールは軽油よりも製造価格が高く、且つその供給量にも制約があるので、適正な比率が存在する。また、広範囲な運転条件下でPCI燃焼を達成するためには、2種類の燃料を適量確保する必要があり、この観点からも、最適な比率が存在する。すなわち、同比率が低すぎるとPCI燃焼で高負荷運転が可能な運転割合が低下し、また、該比率が高過ぎるとPCI燃焼で低負荷運転が可能な割合が低下するので、自動車用燃料としての商品性が低下することとなるため、該容量比は0.1〜1.2である。また、該容量比が1.2を超えると、後述する軽油組成物のセタン価(CN)を39以上に保つことが困難となるので、CNの観点からも、該容量比は1.2以下であり、好ましくは1.0以下である。また、該容量比が1.2を超えると、水分を1容量%添加しても相分離せず、該燃料組成物の目的を達成できなくなる。また、該容量比が0.1未満では、バイオ燃料比率が低くCO2削減効果が小さく、該容量比を0.2以上とすることで、CO2削減効果が大きくなる。
<セタン価>
本発明の軽油組成物は、セタン価(CN)が39以上であり、好ましくは42以上である。自動車用燃料の利用実態を想定すると、該軽油組成物は既存のディーゼル車用軽油への混合、該軽油組成物を使用する2燃料システムの作動不良などのトラブルを考慮する必要があり、エンジン損傷に至る決定的なダメージを避けるためにも、セタン価(CN)は39以上であることを要する。CNが39未満では、多点同時着火に伴う急激な燃焼のために激しいノックを起こし、エンジン損傷に至る懸念があるため、CNは39以上、好ましくは42以上である。
<硫黄分>
本発明の軽油組成物並びに該軽油組成物中のベース軽油は、硫黄分が10質量ppm以下であることが好ましく、この場合、燃焼生成物である硫黄酸化物が少なく、環境負荷の低減に寄与できる。また、硫黄分は、粒子状物質(PM)を酸化・除去するDPF(ディーゼルパティキュレートフィルター)触媒を被毒するので、硫黄分の低減は、PMの浄化率を維持するために極めて重要である。更に、NOx吸蔵還元触媒を装着した車輌においては、該触媒の硫黄被毒の再生に燃料を使用するので、硫黄分の低減は、燃費の向上にも寄与する。そして、これらの効果は、硫黄分が低い程顕著であるため、本発明の軽油組成物並びに該軽油組成物中のベース軽油中の硫黄分は、好ましくは10質量ppm以下であり、更に好ましくは6質量ppm以下、特に好ましくは3質量ppm以下である。
<蒸留性状>
本発明の軽油組成物は、該軽油組成物中のベース軽油の初留点(IBP)が150〜220℃であることが好ましく、更に好ましくは160〜200℃である。軽油組成物中のベース軽油の初留点が150℃を下回ると、高温条件下では燃料の噴射系に燃料蒸気が発生し、必要な燃料噴射量を確保できなくなることが懸念される。また、初留点が低過ぎると、燃料の取り扱いや燃料の供給システムでの燃料の気化に伴う危険性が増すことからも、初留点は150℃以上であることが好ましく、更に好ましくは160℃以上である。また、初留点が220℃を超えると、本発明の軽油組成物に利用できるベース軽油の量(得率)が少なくなりすぎるので、経済性や必要なベース軽油量の確保の観点から、本発明の軽油組成物中のベース軽油は、初留点が220℃以下であることが好ましく、更に好ましくは200℃以下である。
また、本発明の軽油組成物は、該軽油組成物中のベース軽油の終点(EP)が260〜370℃であることが好ましく、更に好ましくは280〜355℃である。軽油組成物中のベース軽油の終点が370℃を超えると、粒子状物質(PM)の排出量が増加するので、PM除去フィルター(DPF)への負荷が増大するので好ましくない。また、終点が高過ぎると、PCI燃焼に必要な燃料の予混合化が不十分となり、排出ガス低減効果が損なわれるので、ベース軽油の終点は370℃以下であることが好ましい。更に、終点が高過ぎると未燃の燃料の一部がオイルパンへと流れ込み、エンジンオイルの希釈を引き起こし易くなるので、本発明の軽油組成物中のベース軽油の終点は370℃以下であることが好ましく、更に好ましくは355℃以下である。一方、本発明の軽油組成物中のベース軽油は、燃料噴射ポンプの潤滑性の維持や燃料噴射ノズルの摩耗防止の観点から、終点が260℃以上であることが好ましく、更に好ましくは280℃以上である。更に、終点が低過ぎるとベース軽油の得率が低下することになるので、石油の有効活用や経済性の観点からも、ベース軽油の終点は260℃以上であることが好ましい。
<芳香族>
本発明の軽油組成物は、該軽油組成物中のベース軽油の全芳香族分が30容量%以下であることが好ましく、更に好ましくは23容量%以下である。軽油組成物のベース軽油中の芳香族の含有量が増大し過ぎると、粒子状物質(PM)の排出量が増加して、環境負荷を十分には低減できないからである。また、芳香族含有量とセタン価(CN)は、大凡の反比例関係にあり、芳香族分が多すぎると、CNの規定(39以上)を満足できなくなるからである。また、特に限定されるものではないが、2環以上の芳香族が1環芳香族よりもPM排出量への影響が大きいので、上記軽油組成物のベース軽油中の2環以上の芳香族の含有量は、好ましくは5容量%以下、更に好ましくは2容量%以下である。
<密度>
本発明の軽油組成物中のベース軽油(炭化水素)は、15℃での密度が0.87g/cm3以下であることが好ましい。軽油組成物中のベース軽油の密度が0.87g/cm3を超えると、軽油の噴射割合が多い運転条件下(低、中負荷で比較的低速度)では、燃料の霧化特性の悪化などから、燃焼効率の低下や排出ガスの悪化を起こすので、ベース軽油の密度は、好ましくは0.87g/cm3以下、更に好ましくは0.865g/cm3以下、より一層好ましくは0.86g/cm3以下である。一方、特に限定されるものではないが、ベース軽油の密度が0.79g/cm3未満では、容量基準の燃料消費率が悪化するので、燃料の商品性の観点から好ましくなく、そのため、ベース軽油の密度は0.79g/cm3以上であることが好ましい。
<軽油組成物の調製>
本発明の軽油組成物の調製に供するベース軽油には、上記の性状を満たすように、軽油基材、該軽油基材を飽和水素化した超低芳香族基材、脱硫した軽油基材から溶剤抽出、膜分離、吸着などを用いて芳香族を除去した脱芳香族基材、天然ガスを原料としてFT合成で得られるGTLを用いることができる。本発明の軽油組成物は、上記ベース軽油とバイオアルコール(エタノールとn−ブタノール等)とを混合して調製することができる。
(軽油基材)
上記軽油基材は、原料油として、例えば、常圧蒸留装置、接触分解装置、熱分解装置等から得られる各種の軽油留分、すなわち沸点範囲が130〜400℃の範囲で留出する留分を用いて、適宜混合して水素化脱硫するか、水素化脱硫後に適宜混合することにより得られるが、芳香族を多く含む原料油を処理する場合は、製品の硫黄分や芳香族分を所定範囲にするために、反応温度や水素分圧を高くし、また水素/オイル比を高くすることが有効である。なお、芳香族を多く含む原料油は難脱硫成分も多く含むことから、水素化脱硫にあたっては硫黄分を選択的に除去する触媒を用いる必要がある。
上記水素化脱硫は、Co、Mo及びNiの1種以上を含有し、又所望によりPを担持した水素化触媒を用い、反応温度270〜380℃、好ましくは295〜360℃、反応圧力2.5〜8.5MPa、好ましくは2.7〜7.0MPa、LHSV0.9〜6.0h-1、好ましくは0.9〜5.4h-1、水素/オイル比130〜300Nm3/kLの条件から適宜選択して、上述の軽油基材が得られる様にするとよい。
(脱芳香族基材)
上記脱芳香族基材の性状は、セタン価が52以上70未満、全芳香族分が0〜5容量%、初留温度が130〜190℃、終点が280〜320℃、硫黄分が10質量ppm以下であり、脱硫した軽質軽油基材(沸点が130〜320℃)を50容量%と50容量%のフルフラールを常温、常圧で激しく混合・攪拌して芳香族を抽出し、フルフラール層(下層)をデカンテーションで除去する操作を繰り返した後に、軽油を水洗い・脱水して製造できる。また、必要に応じて、フルフラール処理油を140℃で5hr活性化処理したシリカゲルを充填したカラムに通過させて更に芳香族を除去することもできる。更に、芳香族除去のために膜分離技術を用いることもできる。
<添加剤>
(セタン価向上剤)
本発明の軽油組成物には、必要に応じてセタン価向上剤を添加しても良く、該セタン価向上剤としては、アルキルナイトレート系セタン価向上剤や、有機過酸化物系セタン価向上剤が挙げられる。ここで、上記アルキルナイトレート系セタン価向上剤としては、炭素数6〜12のアルキルナイトレートが好ましく、2−メチルヘキシルナイトレートが特に好ましい。また、上記有機過酸化物系セタン価向上剤としては、炭素数6〜12のジアルキルパーオキサイドが好ましく、ジ−t−ブチルパーオキサイドが特に好ましい。そして、これらセタン価向上剤の添加量は、0.5質量%以下が好ましく、0.1質量%以下が更に好ましい。セタン価向上剤の添加量を増すとセタン価は高くなるが、その増加の割合は、添加量が0.5質量%を超えると極めて小さくなるので、セタン価向上剤添加の費用対効果の観点から添加量は0.5質量%以下とすることが好ましい。
(その他の添加剤)
また、本発明の軽油組成物には、任意に、軽油組成物の安定性を確保するための酸化防止剤、軽油組成物の低温流動性を確保するための低温流動性向上剤、軽油組成物の潤滑性を確保するための潤滑性向上剤、エンジンの清浄性を確保するための清浄剤等を適宜添加することができる。
ここで、上記酸化防止剤としては、2,6−ジ−t−ブチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、2,4−ジメチル−6−t−ブチルフェノール、2,4,6−トリ−t−ブチルフェノール、2−t−ブチル−4,6−ジメチルフェノール、2−t−ブチルフェノール等のフェノール系酸化防止剤や、N,N’−ジイソプロピル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン等のアミン系酸化防止剤、およびこれらの混合物が挙げられる。ここで、これら酸化防止剤の添加量は、0.001〜0.10質量%の範囲が好ましい。酸化防止剤の添加効果は大きいので、実用的には0.10質量%の添加で十分な効果が得られるからである。
上記低温流動性向上剤としては、公知のエチレン共重合体等が挙げられ、特に、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル等の飽和脂肪酸のビニルエステルが好ましい。これら低温流動性向上剤の添加量は、特に限定されず、目的に応じて適宜選択することができる。
上記潤滑性向上剤としては、長鎖(例えば、炭素数12〜24)の脂肪酸またはその脂肪酸エステルが挙げられる。そして、軽油組成物に対し該潤滑性向上剤を10〜500質量ppm、好ましくは50〜100質量ppm添加することにより、軽油組成物の潤滑性を向上して燃料噴射器の摩耗を抑制することができる。
上記清浄剤としては、コハク酸イミド、ポリアルキルアミン、ポリエーテルアミン等が挙げられる。これら清浄剤の添加量は、特に限定されず、目的に応じて適宜選択することができる。
以下に、実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明は下記の実施例に何ら限定されるものではない。
<供試燃料の調製>
以下の評価用燃料を調製した。供試燃料の性状を表1に示す。
・燃料−1:市販JIS−2号軽油。(市販軽油)
・燃料−2:天然ガスからFT合成で製造したパラフィン系燃料。JOMOサンエナジー社からモスガス品として購入。(GTL)
・燃料−3:硫黄分が10質量ppm以下になるように脱硫した軽質軽油基材から芳香族を溶剤抽出で除去した軽質留分。(脱芳香族基材)
・燃料−4:70容量%の市販軽油と、10容量%の試薬1級のn−ブタノール(n−BuOH)と、20容量%の試薬1級のエタノール(EtOH)の混合燃料。
・燃料−5:70容量%のGTLと、10容量%の試薬1級のn−ブタノールと、20容量%の試薬1級のエタノールの混合燃料。
・燃料−6:70容量%の脱芳香族基材と、10容量%の試薬1級のn−ブタノールと、20容量%の試薬1級のエタノールの混合燃料。
・燃料−7:70容量%の市販軽油と、30容量%の試薬1級のn−ブタノールの混合燃料。
・燃料−8:70容量%の市販軽油と、25容量%の試薬1級のn−ブタノールと、5容量%の試薬1級のエタノールの混合燃料。
・燃料−9:70容量%の市販軽油と、2容量%の試薬1級のn−ブタノールと、28容量%の試薬1級のエタノールの混合燃料。
・燃料−10:40容量%の市販軽油と、20容量%の試薬1級のn−ブタノールと、40容量%の試薬1級のエタノールの混合燃料。
<燃料の性状分析>
・密度:JIS K2249「原油及び石油製品の密度試験法」
・蒸留性状:JIS K2254「蒸留試験法」
・硫黄分:JIS K2541−6「硫黄分試験法(紫外蛍光法)」
・全芳香族分、2環以上の芳香族分:石油学会法JPI−5S−49−97「石油製品−炭化水素タイプ試験方法−高速液体クロマトグラフ法」
・セタン価:JIS K2280「石油製品−燃料油−オクタン価およびセタン価試験方法並びにセタン指数算出法」
・H分とC分:有機元素分析装置(LECO社製CHN−1000型)を用いて測定
<供試機関諸元と運転条件>
気筒数:1
排気量:1007(cm3
圧縮比:18
燃料噴射系:軽油はコモンレール高圧噴射装置で直接燃焼室に、アルコールはガソリン車用燃料噴射装置で吸入管に噴射
<PCIエンジン性能評価・判定方法>
エンジン回転速度を1300rpm及び2200rpmに固定し、20%及び80%負荷条件下で、軽油の噴射時期、軽油とアルコールの比率(噴射量)、ERG量を制御してPCI燃焼とし、各燃料の排出ガス(堀場製作所製 排出ガス分析装置)、燃焼に伴う圧力上昇率の最大値(司測研製圧力センサーと小野測器製燃焼解析装置で燃焼挙動を観察)を測定した。各燃料に対して「窒素酸化物(NOx)が200(ppm)以下、黒煙が1(BSU)以下、圧力上昇率の最大値が1.3(MPa/CA)」を達成できた場合を(○)、達成できない場合を(×)と評価し、表1に記載した。
なお、燃料の供給は以下とした。
相分離する燃料:1容量%の水分添加で相分離させた燃料の軽油相を燃焼室に、アルコール相を吸気管に供給し、低負荷条件下では軽油燃焼を、高負荷条件下ではアルコールを主燃焼とした。
相分離しない燃料:1容量%の水分添加でも相分離しなかった燃料は、全燃料を燃焼室に噴射した。
<従来型ディーゼル(DI)エンジン適合性>
上述のエンジンを用いて、供試燃料を燃料噴射時期15(°BTDC)で、エンジンに噴射して従来型ディーゼル燃焼を達成し、各燃料の着火遅れ(ID)を測定した。燃料−1(市販軽油)に比較し、顕著にIDが長くなったことによる運転性の悪化が観察された場合を「判定(×)」と、観察されない場合を「判定(○)」と評価した。
<相分離の判定方法>
室温で、共栓付きメスシリンダー容器に供試燃料を100(ml)秤量し、蒸留水を1(ml)添加して、手動で1分間激しく振って攪拌し、軽油相とアルコール相に分離するか否かを30分間観察した。3分以内に、明確な界面を持って(エマルジョン相を形成しないで)、供試燃料の炭化水素とアルコールの混合比率に準じて分離した場合を「判定(○)」と、相分離が観察されない場合や3分を超えてもエマルジョン相が残存したり、軽油相やアルコール相が不透明な場合を「判定(×)」とした。
Figure 2011148947
表1から明らかなように、本発明で規定する性状を満たす軽油組成物を用いた場合、低負荷及び高負荷条件下でPCI燃焼が可能であり、CO2と排出ガスの同時削減に大きく寄与することができる。
<評価結果>
表1に示した各燃料の評価結果は以下の通りである。
・燃料−1、燃料−2、燃料−3:炭化水素で構成される多成分系燃料であり、水分の添加で着火性の大きく異なる2種類の燃料に分離することはできないので、低負荷条件下ではPCI燃焼が成立するが、高負荷条件下ではPCI燃焼を得られない。判定(×)
・燃料−4、燃料−6:1容量%の水分の添加で軽油相(高着火性)とアルコール相(低着火性)に分離するので、エンジン条件に拘わらずPCI燃焼を達成できる。判定(○)。また、該組成物の着火性は、燃料−1には劣るが、DIエンジン試験でのIDへの悪影響は小さく、DIエンジン適合性もある。判定(○)
・燃料−5:1容量%の水分の添加で軽油相とアルコール相に分離するので、エンジン条件に拘わらずPCI燃焼を達成できる。判定(○)。また、該組成物の着火性は、燃料−1とほぼ同等であり、DIエンジン適合性にも優れている。判定(○)
・燃料−7:1容量%の水分の添加でも軽油相とアルコール相に分離しないので、広範囲なエンジン条件でPCI燃焼を達成できない。判定(×)
・燃料−8:1容量%の水分の添加でも軽油相とアルコール相に分離しないので、広範囲なエンジン条件でPCI燃焼を達成できない。判定(×)。なお、添加水分量を増すと相分離が見られるものの、分離に時間がかかることなどから、商品性の観点から問題がある。判定(×)
・燃料−9:水分を添加しなくても均一な溶液を得ることができないので、判定は(×)である。
・燃料−10:1容量%の水分の添加では軽油相とアルコール相に分離しないので、広範囲なエンジン条件でPCI燃焼を達成できない。判定(×)。さらに、該組成物の着火性は、燃料−1に比較して大きく悪化するので、DIエンジン適合性にも問題がある。判定(×)

Claims (2)

  1. ベース軽油と、炭素数2のアルコールと、炭素数4のアルコールとを含み、
    前記炭素数2のアルコールに対する前記炭素数4のアルコールの容量比が0.2〜1.0であり、
    前記ベース軽油に対する前記アルコールの合計の容量比が0.1〜1.2であり、
    セタン価が39以上であることを特徴とする軽油組成物。
  2. 前記ベース軽油は、15℃における密度が0.87g/cm3以下、硫黄分が10質量ppm以下、初留点が150〜220℃、終点が260〜370℃、全芳香族分が30容量%以下であることを特徴とする請求項1に記載の軽油組成物。
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