JP2011148845A - タール回収装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】各スクラバで凝縮したタールミストがガスに同伴して下流側へ流れてしまうことを阻止し得、沸点の異なるタール種の分離効率を高めて沸点毎にタールの分離回収を確実に行い得るタール回収装置を提供する。
【解決手段】タール含有ガスを冷却することによりタールを凝縮させるスクラバ5をガス流通方向へ直列に複数段設け、該各スクラバ5にて高沸点のタールから順に回収するタール回収装置において、前記各スクラバ5の出側に、該各スクラバ5で凝縮したタールミストを回収する湿式集塵手段6としての湿式電気集塵機7を配置する。
【選択図】図1

Description

本発明は、タール回収装置に関するものである。
従来より、燃料として、石炭、バイオマス、廃プラスチック、或いは各種の含水廃棄物等の固体燃料を用い、ガス化ガス或いは熱分解ガスを生成するガス生成設備の開発が進められている。
一般に、ガス化炉或いは熱分解炉において低温(400〜900[℃])で前記固体燃料のガス化や熱分解を行った場合、生成されるガス化ガスや熱分解ガス中にはタール成分が含まれており、該タール成分を含むガス化ガスや熱分解ガスは温度を下げていくとタール成分が凝縮してミスト化するため、ガス化ガスや熱分解ガスを化学合成原料等に利用する際には、下流側の精製プロセスや化学合成プロセスにおいて、凝縮したタールによる配管閉塞や機器類のトラブル、タール付着による合成触媒の被毒等といった問題が引き起こされる。タール自体は回収すれば、燃料や化学原料として用いることができるため、回収できることが望ましい。
こうした不具合をなくし、且つ、タールを回収するために、従来においては、前記ガス化炉或いは熱分解炉において生成されたガス化ガスや熱分解ガスを、ガス流通方向へ直列に複数段設けられたスクラバに順次導入し、該スクラバによるガス冷却を段階的に行うことによって、高沸点のタールから順次回収し、沸点の異なるタールを分離回収することが行われていた。
尚、前述の如きタール回収方法に関連する一般的技術水準を示すものとしては、例えば、特許文献1がある。
特開2000−129269号公報
前記特許文献1に開示されているタール回収方法では、スクラバにおいて導入されるガスに対し冷却水を噴霧することよってタールを分離し、該タールを冷却水と一緒に排水側へ移行させ、該排水から比重分離等によって前記タールを系外に回収するようにしているが、実際には、凝縮してミスト化したタールは数[μm]以下の微細なミストであり、各段における一基のスクラバによって除去できるタールは、本発明者が行った試験によると、導入されるガス中に含まれるタール全体のおよそ50[%]程度に過ぎず、除去できなかった残りのタールミストは、ガスに同伴して下流側へ流れてしまうため、回収が困難となるだけでなく、下流側の次の段のスクラバで回収されるべき沸点の異なるタール種の分離効率も低下することとなり、結果的に沸点毎にタールの分離回収ができなくなるという欠点を有していた。
本発明は、斯かる実情に鑑み、各スクラバで凝縮したタールミストがガスに同伴して下流側へ流れてしまうことを阻止し得、沸点の異なるタール種の分離効率を高めて沸点毎にタールの分離回収を確実に行い得るタール回収装置を提供しようとするものである。
本発明は、タール含有ガスが導入されるスクラバをガス流通方向へ直列に複数段設け、該各スクラバにて高沸点のタールから順に回収するタール回収装置において、
前記各スクラバの出側に配置され且つ該各スクラバで凝縮したタールミストを回収する湿式集塵手段を備えたことを特徴とするタール回収装置にかかるものである。
前記タール回収装置においては、前記湿式集塵手段を湿式電気集塵機で構成し、
該湿式電気集塵機は、
ガスが流通されるケーシングと、
該ケーシング内に配設され且つ水を噴霧するノズルと、
前記ケーシング内に配設される集塵電極と
を有するようにすることができる。
又、前記タール回収装置においては、前記湿式集塵手段を湿式集塵スクリーンで構成することもできる。
更に、前記湿式集塵スクリーンは、
ガスが流通されるダクトと、
該ダクト内に配設され且つ水を噴霧するノズルと、
前記ダクト内に、ガス流通方向に対し30〜60°の傾斜角度で貫通する偏平ハニカム状のガス透過孔を該ガス透過孔の貫通方向が同一となるよう多数穿設した網目スクリーン板を、ガス流通方向へ延びる軸線を中心に回動させることによりガス流通方向へ順次90°ずつ位相をずらして複数枚積層してなる集塵スクリーン本体と
を有するようにすることができる。
本発明のタール回収装置によれば、各スクラバで凝縮したタールミストがガスに同伴して下流側へ流れてしまうことを阻止し得、沸点の異なるタール種の分離効率を高めて沸点毎にタールの分離回収を確実に行い得るという優れた効果を奏し得る。
本発明のタール回収装置の第一実施例を示す全体概要構成図である。 本発明のタール回収装置の第二実施例を示す全体概要構成図である。 本発明のタール回収装置の第二実施例に用いられる湿式集塵スクリーンを示す拡大平面図である。 図3のIV−IV断面図である。 図3のV−V断面図である。
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。
図1は本発明のタール回収装置の第一実施例であって、1は石炭、バイオマス、廃プラスチック、或いは各種の含水廃棄物等の固体燃料からガス化ガスを低温(400〜900[℃])で生成するガス化炉、2は前記ガス化炉1で生成されたガス化ガス中から煤塵を除去するサイクロン、3は前記サイクロン2で煤塵が除去されたガス化ガスをタールが凝縮しない温度(300〜500[℃])まで冷却することにより熱回収を行う熱交換器であり、該熱交換器3で熱回収されたタール含有ガスとしてのガス化ガスを冷却することによりタールを凝縮させるスクラバ5をガス流通方向へ直列に複数段(図の例では三段)設け、該各スクラバ5にて高沸点のタールから順に回収するタール回収装置において、前記各スクラバ5の出側に、該各スクラバ5で凝縮したタールミストを回収する湿式集塵手段6としての湿式電気集塵機7を配置したものである。
前記湿式電気集塵機7は、ガス化ガスが流通されるケーシング7a内に、水を噴霧するノズル7bと、集塵電極7cとを配設してなる構成を有している。
尚、前記スクラバ5並びに湿式電気集塵機7においてガス化ガスから分離回収されたタール含有排水は、各段毎にデカンタ9に集め、該デカンタ9において前記タール含有排水から比重分離されるタールをタール回収槽10に回収する一方、該タールが分離された水をポンプ11の駆動により循環水として前記スクラバ5内のノズル5a並びに湿式電気集塵機7内のノズル7bから噴霧するようにしてある。
又、前記サイクロン2でガス化ガスから除去された煤塵は、煤塵回収槽4に回収するようにしてある。
次に、上記第一実施例の作用を説明する。
前記ガス化炉1において、バイオマス、廃プラスチック、或いは各種の含水廃棄物等の固体燃料から低温(400〜900[℃])で生成されたタール含有ガスとしてのガス化ガスは、サイクロン2で煤塵が除去され、熱交換器3においてタールが凝縮しない温度(300〜500[℃])まで冷却されて熱回収が行われた後、第一段目のスクラバ5へ導入される。
前記第一段目のスクラバ5へ導入されたタール含有ガスは、ノズル5aから噴霧される水により冷却されて高沸点のタールが分離され、該タールが水と一緒にタール含有排水としてデカンタ9に集められる一方、前記高沸点のタールが凝縮してミスト化したタールミストは、ガスに同伴して下流側へ流れるが、第一段目の湿式電気集塵機7においてノズル7bから噴霧される水により冷却されつつ集塵電極7cからの放電によりおよそ90%以上のタールミストが捕集され、該第一段目の湿式電気集塵機7において捕集されたタールミストが水と一緒にタール含有排水として前記デカンタ9に集められ、該デカンタ9に集められたタール含有排水は、水より重く沈降するタール、或いは、水より軽く浮上するタールが比重分離されてタール回収槽10に回収されると共に、該タールが分離された水はポンプ11の駆動により循環水として前記第一段目のスクラバ5内のノズル5a並びに前記第一段目の湿式電気集塵機7内のノズル7bから噴霧される。
前記第一段目の湿式電気集塵機7においてタールミストの大部分が捕集されて除去されたガス化ガスは、およそ120[℃]程度に温度低下しており、続く第二段目のスクラバ5へ導入される。
前記第二段目のスクラバ5へ導入されたタール含有ガスは、ノズル5aから噴霧される水により冷却されて前記第一段目のスクラバ5で分離されたタールより沸点の低いタールが分離され、該タールが水と一緒にタール含有排水としてデカンタ9に集められる一方、前記第一段目のスクラバ5で分離されたタールより沸点の低いタールが凝縮してミスト化したタールミストは、ガスに同伴して下流側へ流れるが、第二段目の湿式電気集塵機7においてノズル7bから噴霧される水により冷却されつつ集塵電極7cからの放電によりおよそ90%以上のタールミストが捕集され、該第二段目の湿式電気集塵機7において捕集されたタールミストが水と一緒にタール含有排水としてデカンタ9に集められ、該デカンタ9に集められたタール含有排水は、水より重く沈降するタール、或いは、水より軽く浮上するタールが比重分離されてタール回収槽10に回収されると共に、該タールが分離された水はポンプ11の駆動により循環水として前記第二段目のスクラバ5内のノズル5a並びに前記第二段目の湿式電気集塵機7内のノズル7bから噴霧される。
前記第二段目の湿式電気集塵機7においてタールミストの大部分が捕集されて除去されたガス化ガスは、およそ75[℃]程度に温度低下しており、続く第三段目のスクラバ5へ導入される。
前記第三段目のスクラバ5へ導入されたタール含有ガスは、ノズル5aから噴霧される水により冷却されて前記第二段目のスクラバ5で分離されたタールより沸点の低いタールが分離され、該タールが水と一緒にタール含有排水としてデカンタ9に集められる一方、前記第二段目のスクラバ5で分離されたタールより沸点の低いタールが凝縮してミスト化したタールミストは、ガスに同伴して下流側へ流れるが、第三段目の湿式電気集塵機7においてノズル7bから噴霧される水により冷却されつつ集塵電極7cからの放電によりおよそ90%以上のタールミストが捕集され、該第三段目の湿式電気集塵機7において捕集されたタールミストが水と一緒にタール含有排水としてデカンタ9に集められ、該デカンタ9に集められたタール含有排水は、水より重く沈降するタール、或いは、水より軽く浮上するタールが比重分離されてタール回収槽10に回収されると共に、該タールが分離された水はポンプ11の駆動により循環水として前記第三段目のスクラバ5内のノズル5a並びに前記第三段目の湿式電気集塵機7内のノズル7bから噴霧される。
前記第三段目の湿式電気集塵機7においてタールミストの大部分が捕集されて除去されたガス化ガスは、およそ40[℃]程度に温度低下しており、化学合成原料等に利用する際には、下流側の精製プロセスや化学合成プロセスに送られるが、タールによる配管閉塞や機器類のトラブル、タール付着による合成触媒の被毒等といった問題が引き起こされる心配は全くなくなる。
これにより、前記特許文献1に開示されているタール回収方法とは異なり、各スクラバ5で除去できなかったタールミストがガスに同伴して下流側へ流れてしまうことが各湿式電気集塵機7によって阻止され、その大部分を回収することが可能となると共に、下流側の次の段のスクラバ5で回収されるべき沸点の異なるタール種の分離効率も向上することとなり、結果的に沸点毎にタールの分離回収が確実に行われることとなる。
こうして、各スクラバ5で凝縮したタールミストがガスに同伴して下流側へ流れてしまうことを阻止し得、沸点の異なるタール種の分離効率を高めて沸点毎にタールの分離回収を確実に行い得る。
図2〜図5は本発明のタール回収装置の第二実施例であって、図中、図1と同一の符号を付した部分は同一物を表わしており、基本的な構成は図1に示す第一実施例と同様であるが、本第二実施例の特徴とするところは、図2〜図5に示す如く、前記湿式集塵手段6を湿式電気集塵機7の代わりに湿式集塵スクリーン8で構成した点にある。
前記湿式集塵スクリーン8は、ガスが流通されるダクト8a内に、水を噴霧するノズル8bを配設すると共に、ガス流からのタールミストの衝突分離機能を有する集塵スクリーン本体8cを配設してなる構成を有しており、図2の例では、前記ノズル8bと集塵スクリーン本体8cをダクト8a内におけるガス流通方向へ所要間隔をあけて二組設けてあるが、この数については二組に限定されるものではない。
前記集塵スクリーン本体8cは、図3〜図5に示す如く、偏平ハニカム状のガス透過孔8dが多数穿設された金属薄板からなる網目スクリーン板8eを複数枚積層したものであって、該網目スクリーン板8eに穿設される偏平ハニカム状のガス透過孔8dは、波状に連続する凸面8fと凹面8gとによって形成され、且つガス流通方向に対し所要の傾斜角度θで貫通するようになっており、このようにガス透過孔8dの貫通方向が同一となるよう多数穿設した網目スクリーン板8eを、ガス流通方向へ延びる軸線を中心に回動させることによりガス流通方向へ順次90°ずつ位相をずらして複数枚積層するようにしてある。
前記ガス透過孔8dの傾斜角度θは、30〜60°の範囲とすることが、衝突分離によるガス流からのタールミストの捕集効率を高める上で有効となる一方、前記複数枚積層される網目スクリーン板8eは、互いに接触させても良いが、例えば、1〜1.5[mm]程度の隙間をあけて積層させた方が密着抵抗がなくなるため、その分、圧力損失を小さくすることができると共に、付着したタールを洗浄する場合にも好都合となる。
又、前記網目スクリーン板8eの板厚は、例えば、アルミニウム合金の場合、およそ0.15[mm]程度のものを使用し、図3中、左右方向へ延びる列において互いに隣接するガス透過孔8dの中心間の寸法Aはおよそ9[mm]程度、図3中、上下方向へ延びる列において互いに隣接するガス透過孔8dの中心間の寸法Bはおよそ5.5[mm]程度、図3中、斜め方向へ互いに隣接するガス透過孔8dの間の寸法Cはおよそ2.25[mm]程度、ガス透過孔8dの開き角度αはおよそ110°程度とすることができる。
更に又、前記網目スクリーン板8eの積層枚数を例えば、四枚とした場合、一枚目の網目スクリーン板8eに対して、二枚目の網目スクリーン板8eは90°、三枚目の網目スクリーン板8eは180°、四枚目の網目スクリーン板8eは270°、それぞれガス流通方向へ延びる軸線を中心に位相がずれる形となる。尚、図3には、一枚目の網目スクリーン板8eを実線で、二枚目の網目スクリーン板8eを仮想線で示してある。
次に、上記第二実施例の作用を説明する。
前記ガス化炉1において、バイオマス、廃プラスチック、或いは各種の含水廃棄物等の固体燃料から低温(400〜900[℃])で生成されたタール含有ガスとしてのガス化ガスは、サイクロン2で煤塵が除去され、熱交換器3においてタールが凝縮しない温度(300〜500[℃])まで冷却されて熱回収が行われた後、第一段目のスクラバ5へ導入される。
前記第一段目のスクラバ5へ導入されたタール含有ガスは、ノズル5aから噴霧される水により冷却されて高沸点のタールが分離され、該タールが水と一緒にタール含有排水としてデカンタ9に集められる一方、前記高沸点のタールが凝縮してミスト化したタールミストは、ガスに同伴して下流側へ流れるが、第一段目の湿式集塵スクリーン8においてノズル8bから噴霧される水により冷却されつつ複数枚積層された網目スクリーン板8eによる衝突分離によりおよそ90%以上のタールミストが捕集され、該第一段目の湿式集塵スクリーン8において捕集されたタールミストが水と一緒にタール含有排水として前記デカンタ9に集められ、該デカンタ9に集められたタール含有排水は、水より重く沈降するタール、或いは、水より軽く浮上するタールが比重分離されてタール回収槽10に回収されると共に、該タールが分離された水はポンプ11の駆動により循環水として前記第一段目のスクラバ5内のノズル5a並びに前記第一段目の湿式集塵スクリーン8内のノズル8bから噴霧される。
ここで、前記湿式集塵スクリーン8の集塵スクリーン本体8cに突入するタール含有ガスは、一枚目の網目スクリーン板8eのガス透過孔8dへ30〜60°の傾斜角度θをもって侵入し、二枚目の網目スクリーン板8eのガス透過孔8dに対しては、ガス流通方向へ延びる軸線を中心に90°回動する方向へ向きを変えつつ、30〜60°の傾斜角度θをもって侵入し、三枚目の網目スクリーン板8eのガス透過孔8dに対しては、ガス流通方向へ延びる軸線を中心に更に90°回動する方向へ向きを変えつつ、30〜60°の傾斜角度θをもって侵入し、四枚目の網目スクリーン板8eのガス透過孔8dに対しては、ガス流通方向へ延びる軸線を中心に更に90°回動する方向へ向きを変えつつ、30〜60°の傾斜角度θをもって侵入していくことから、ガス流は螺旋状に流れ、タールミストが衝突分離によって集塵スクリーン本体8c全体の立体的空間の中で捕集される形となる。
前記第一段目の湿式集塵スクリーン8においてタールミストの大部分が捕集されて除去されたガス化ガスは、およそ120[℃]程度に温度低下しており、続く第二段目のスクラバ5へ導入される。
前記第二段目のスクラバ5へ導入されたタール含有ガスは、ノズル5aから噴霧される水により冷却されて前記第一段目のスクラバ5で分離されたタールより沸点の低いタールが分離され、該タールが水と一緒にタール含有排水としてデカンタ9に集められる一方、前記第一段目のスクラバ5で分離されたタールより沸点の低いタールが凝縮してミスト化したタールミストは、ガスに同伴して下流側へ流れるが、第二段目の湿式集塵スクリーン8においてノズル8bから噴霧される水により冷却されつつ複数枚積層された網目スクリーン板8eによる衝突分離によりおよそ90%以上のタールミストが捕集され、該第二段目の湿式集塵スクリーン8において捕集されたタールミストが水と一緒にタール含有排水としてデカンタ9に集められ、該デカンタ9に集められたタール含有排水は、水より重く沈降するタール、或いは、水より軽く浮上するタールが比重分離されてタール回収槽10に回収されると共に、該タールが分離された水はポンプ11の駆動により循環水として前記第二段目のスクラバ5内のノズル5a並びに前記第二段目の湿式集塵スクリーン8内のノズル8bから噴霧される。
前記第二段目の湿式集塵スクリーン8においてタールミストの大部分が捕集されて除去されたガス化ガスは、およそ75[℃]程度に温度低下しており、続く第三段目のスクラバ5へ導入される。
前記第三段目のスクラバ5へ導入されたタール含有ガスは、ノズル5aから噴霧される水により冷却されて前記第二段目のスクラバ5で分離されたタールより沸点の低いタールが分離され、該タールが水と一緒にタール含有排水としてデカンタ9に集められる一方、前記第二段目のスクラバ5で分離されたタールより沸点の低いタールが凝縮してミスト化したタールミストは、ガスに同伴して下流側へ流れるが、第三段目の湿式集塵スクリーン8においてノズル8bから噴霧される水により冷却されつつ複数枚積層された網目スクリーン板8eによる衝突分離によりおよそ90%以上のタールミストが捕集され、該第三段目の湿式集塵スクリーン8において捕集されたタールミストが水と一緒にタール含有排水としてデカンタ9に集められ、該デカンタ9に集められたタール含有排水は、水より重く沈降するタール、或いは、水より軽く浮上するタールが比重分離されてタール回収槽10に回収されると共に、該タールが分離された水はポンプ11の駆動により循環水として前記第三段目のスクラバ5内のノズル5a並びに前記第三段目の湿式集塵スクリーン8内のノズル8bから噴霧される。
前記第三段目の湿式集塵スクリーン8においてタールミストの大部分が捕集されて除去されたガス化ガスは、およそ40[℃]程度に温度低下しており、化学合成原料等に利用する際には、下流側の精製プロセスや化学合成プロセスに送られるが、タールによる配管閉塞や機器類のトラブル、タール付着による合成触媒の被毒等といった問題が引き起こされる心配は全くなくなる。
これにより、前記特許文献1に開示されているタール回収方法とは異なり、各スクラバ5で除去できなかったタールミストがガスに同伴して下流側へ流れてしまうことが各湿式集塵スクリーン8によって阻止され、その大部分を回収することが可能となると共に、下流側の次の段のスクラバ5で回収されるべき沸点の異なるタール種の分離効率も向上することとなり、結果的に沸点毎にタールの分離回収が確実に行われることとなる。
又、ガス化ガスは、リークにより空気が混入した場合、着火源があると、引火の虞があるため、その取り扱いには充分注意する必要があるが、前述の如き湿式集塵スクリーン8を用いることは、着火源をなくして引火を防止する上で有効となる。
こうして、図2に示す第二実施例においても、図1に示す第一実施例と同様、各スクラバ5で凝縮したタールミストがガスに同伴して下流側へ流れてしまうことを阻止し得、沸点の異なるタール種の分離効率を高めて沸点毎にタールの分離回収を確実に行い得る。
尚、本発明のタール回収装置は、上述の実施例にのみ限定されるものではなく、ガス化炉でガス化されるタール含有ガスとしてのガス化ガスからのタールの回収に限らず、熱分解炉で熱分解される熱分解ガスのようなタール含有ガスからのタールの回収にも適用可能なこと、スクラバと湿式集塵手段の段数は三段に限らず、複数段であれば何段でも良いこと等、その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
1 ガス化炉
2 サイクロン
3 熱交換器
5 スクラバ
5a ノズル
6 湿式集塵手段
7 湿式電気集塵機
7a ケーシング
7b ノズル
7c 集塵電極
8 湿式集塵スクリーン
8a ダクト
8b ノズル
8c 集塵スクリーン本体
8d ガス透過孔
8e 網目スクリーン板
8f 凸面
8g 凹面
9 デカンタ
10 タール回収槽
θ 傾斜角度

Claims (4)

  1. タール含有ガスが導入されるスクラバをガス流通方向へ直列に複数段設け、該各スクラバにて高沸点のタールから順に回収するタール回収装置において、
    前記各スクラバの出側に配置され且つ該各スクラバで凝縮したタールミストを回収する湿式集塵手段を備えたことを特徴とするタール回収装置。
  2. 前記湿式集塵手段を湿式電気集塵機で構成し、
    該湿式電気集塵機は、
    ガスが流通されるケーシングと、
    該ケーシング内に配設され且つ水を噴霧するノズルと、
    前記ケーシング内に配設される集塵電極と
    を有する請求項1記載のタール回収装置。
  3. 前記湿式集塵手段を湿式集塵スクリーンで構成した請求項1記載のタール回収装置。
  4. 前記湿式集塵スクリーンは、
    ガスが流通されるダクトと、
    該ダクト内に配設され且つ水を噴霧するノズルと、
    前記ダクト内に、ガス流通方向に対し30〜60°の傾斜角度で貫通する偏平ハニカム状のガス透過孔を該ガス透過孔の貫通方向が同一となるよう多数穿設した網目スクリーン板を、ガス流通方向へ延びる軸線を中心に回動させることによりガス流通方向へ順次90°ずつ位相をずらして複数枚積層してなる集塵スクリーン本体と
    を有する請求項3記載のタール回収装置。
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