JP2011147374A - 外科切除された進行胃癌における術後補助化学療法の有効性予測方法 - Google Patents

外科切除された進行胃癌における術後補助化学療法の有効性予測方法 Download PDF

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Abstract

【課題】外科切除後の進行胃癌患者において再発を予防するためのテガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム配合剤S-1を用いた術後化学療法をより有効なものとし、患者個人に適した治療を確立するために、この抗癌剤の有効性を予測する方法、及びその方法に用いる試薬およびキットの提供。
【解決手段】外科切除された進行胃癌患者における、S-1を用いた術後補助化学療法の有効性を予測するために、患者から採取された癌細胞を含む試料に含まれるチミジル酸合成酵素(TS)遺伝子の発現量を測定し、この発現量により前記有効性を予測する方法。また、TS遺伝子増幅用プライマー及び/又はTS遺伝子用プローブを含有する、S-1を用いた術後補助化学療法の有効性を判定するための、TS遺伝子発現量測定用試薬やキット。
【選択図】なし

Description

本発明は、外科切除された進行胃癌におけるテガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム配合剤 (S-1)を使用する術後補助化学療法の有効性を予測する方法、およびこの方法に用いる試薬およびキットに関する。
進行胃癌に対する化学療法としては、5 −フルオロウラシル(5-FU)、シスプラチン、イリノテカン、ドセタキセル、テガフール・ウラシル配合剤、テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム配合剤 (S-1)などの抗腫瘍剤が使用されてきた。なかでも、5-FUのプロドラックであるテガフールにギメラシル、オテラシルカリウムを配合した経口フッ化ピリミジン系抗癌剤であるS-1 は、切除不能、再発胃癌に対する第II相試験では、S-1 単剤の奏効率が44〜54%、生存期間中央値 (MST)も207 〜224 日と従来の化学療法よりも良好な結果が得られた。さらに切除不能、再発胃癌第III 相試験であるJCOG9912試験やSPIRITS 試験では、S-1 単剤の奏功率が約30%、無増悪生存期間(PFS) が4.0 〜4.2 ヶ月、生存期間中央値(MST) が11.0〜11.4ヶ月と報告され、さらに全生存期間 (OS) について、5-FUに対するS-1 の非劣性が証明された。またグレード3以上の重篤な有害事象の発現率も5%と低く、非常に優れた薬剤のため、現在、切除不能や再発胃癌に対して標準的な治療法となっている。
しかし、いずれの化学療法においても有効性や安全性については実際に投与しなければ判断できないため、事前に腫瘍に対する感受性試験を行い、その上で効果的な薬剤を選択することが望ましいと考えられている。そこで最近では、トランスレーショナルリサーチとして腫瘍内の遺伝子発現と5-FUの感受性に関する研究が行われている。
チミジル酸合成酵素 (TS) はチミジンからのDNA 合成に関与する酵素であり、5-FUの活性体である5-fluoro-2-deoxyuridine-5-monophosohate(FdUMP)と還元型葉酸であるmethylene-tetrahydrofolate (methylene-THF)と結合して共有結合を形成する。この共有結合の形成によりTSが競合的に阻害されると、細胞内におけるDNA 合成が障害され、殺細胞効果を発揮するとされている。
5-FUの標的酵素であるTSの発現量と治療効果に関する研究はこれまでにも報告されてきたが、測定法などの問題から評価が一定ではなかった。また、5-FUを使った進行胃癌の治療について、その奏功に関する予測因子の研究は数多く報告されているが、その研究対象や使用された薬剤が多岐にわたっているため評価が一定ではなかった。
一方、外科切除した進行胃癌に対する術後補助化学療法としては、S-1 の有効性が大規模臨床試験で明らかにされるまで、再発予防に有効な抗癌剤は確認されていなかった。桜本らは、Adjuvant Chemotherapy Trial of S-1 for Gastric Cancer(ACTS-GC)の研究結果の中で、外科切除されたstage II / III進行胃癌に対する術後補助化学療法としてS-1 が投与された群では、外科切除単独群と比較して全生存期間と無再発生存期間の延長にS-1 が寄与したと報告している (非特許文献1) 。
5-FU代謝関連酵素の遺伝子発現に関する研究は、これまで切除不能や再発胃癌を対象にしたものが多く、切除可能胃癌の術後補助化学療法としてのバイオマーカーの検討は十分になされていない。
一般に、化学療法として投与される抗癌剤は、「有効血中濃度」と「毒性発現血中濃度」が近接しているため、有効かつ安全な化学療法を行うためには、事前に化学療法の治療効果が期待できる患者を選択し、抗癌剤感受性因子を考慮した治療計画が必要である。癌における予後因子や抗癌剤感受性因子としての遺伝子発現の研究は、化学療法をより有効なものとし、患者個人に適した治療(テーラーメード治療)を確立していく上において大きな意義があるものと考えられる。
Sakuramoto S,et al., ACTS-GC Group. Adjuvant chemotherapy for gastric cancer with S-1, an oral fluoropyrimidine. N Engl J Med 2007:1810-20
上述のように、切除不能進行胃癌に対する化学療法のバイオマーカーとして腫瘍内のチミジル酸合成酵素(TS)の低発現量が報告されているが、切除可能胃癌に行われた術後補助化学療法のS-1 に対する検討は行われていない。本発明では、外科切除後の進行胃癌患者において再発を予防するためのS-1 を用いた術後化学療法をより有効なものとし、患者個人に適した治療、即ちテーラーメード治療を確立するために、この抗癌剤の有効性を予測する方法を提供することを目的とする。また、その方法に用いる試薬およびキットを提供することも目的とする。
本発明者らは、外科切除後の進行胃癌に対する化学療法について検討を重ねた結果、チミジル酸合成酵素(Thymidylate Synthase;TS)遺伝子の発現量を指標とすることにより、S-1 による術後補助化学療法の有効性を判断できることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち本発明は、下記に記載の、外科切除後の進行胃癌患者におけるテガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム配合剤を用いた化学療法に対する治療効果を予測する方法、およびこの方法に用いる試薬およびキットを提供するものである。
1.外科切除された進行胃癌患者における、テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム配合剤を用いた術後補助化学療法の有効性を予測する方法であり、患者から採取された癌細胞を含む試料に含まれるチミジル酸合成酵素遺伝子の発現量を測定し、該発現量により前記有効性を予測する方法。
2.前記発現量が、予め設定したカットオフポイントと比較して低い場合、テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム配合剤を用いた術後補助化学療法の有効性が高いと判断する、上記1記載の方法。
3.前記発現量が、チミジル酸合成酵素遺伝子がコードするmRNAの発現量である、上記1または2記載の方法。
4.外科切除された進行胃癌患者においてテガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム配合剤を投与する術後補助化学療法を採択すべきかを判定するための、上記1〜3のいずれかに記載の方法。
5.外科切除された進行胃癌患者における、テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム配合剤を用いる術後補助化学療法の有効性を判定するための、試料に含まれるチミジル酸合成酵素遺伝子の発現量測定用試薬であり、チミジル酸合成酵素遺伝子増幅用プライマー及び/又はチミジル酸合成酵素遺伝子用プローブを含有する、前記試薬。
6.チミジル酸合成酵素遺伝子増幅用プライマーおよびチミジル酸合成酵素遺伝子用プローブを含有する、外科切除された進行胃癌患者における、テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム配合剤を用いる術後補助化学療法の有効性を判定するためのキット。
7.チミジル酸合成酵素遺伝子増幅用プライマーが、配列番号1に示す配列を有するフォワードプライマーおよび配列番号2に示す配列を有するリパースプライマーからなり、チミジル酸合成酵素遺伝子用プローブが配列番号3に示す配列を有する、上記6記載のキット。
本発明の予測方法は、外科切除後の進行胃癌患者において再発予防のために有効な化学療法の選択を可能にするものである。即ち、本発明によれば、TS低値の患者においてはS −1 を用いた術後補助化学療法の有効性が高いことを初めて見出したので、S-1 療法が有効である患者を選択することを可能にし、不要な化学療法を省くことができる。
S-1 群(a) およびSurgery 群(b) においてTS発現量と無再発生存期間の関係を示す図である。 S-1 群(a) およびSurgery 群(b) においてTS発現量と全生存期間の関係を示す図である。
後述の実施例に示すように、本発明者らは、外科切除されたstage IIまたはIII 進行胃癌を対象に、術後補助化学療法としてS-1 が投与された群と外科切除単独群に2群分けし、それぞれの治療成績をもとに5-FU代謝関連酵素や血管新生に関与する遺伝子の発現量 [tymidylate sytnase (TS) 、dihydropyrimidine dehydrogenase(DPD)、orotate phosphoribosyl transferase (OPRT) 、thymidine phosphorylase (TP)、vascular endothelial growth factor (VEGF) 、epidermal growth factor receptor (EGFR) 、and excision repair cross-complementing gene1 (ERCC1)]を測定し、予後との関係について検討した。その結果、Stage II/III進行胃癌に対する術後補助化学療法としてS-1 が投与された場合、TS低発現量は高発現量と比較して無再発生存期間 (RFS)と全生存期間 (OS) について予後が良好であった。さらに、腫瘍内のTS発現量が RFSとOSに対して独立した予後因子であることが確認された。
従って、本発明の予測方法は、外科切除された進行胃癌患者から採取した癌細胞を含む試料中のチミジル酸合成酵素(TS)遺伝子の発現量に基づき、テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム配合剤 (S-1)を用いた術後補助化学療法が有効か否かを予測するものである。有効性を示すか否かは、TS遺伝子の発現量がカットオフポイント以上か否かで判断でき、TS遺伝子の発現量がカットオフポイント以下であれば、S-1 化学療法を選択して十分な治療効果を有すると判断される。
本発明の予測方法の対象となる患者は、原発巣に対し外科的切除された進行胃癌患者、特にステージII/IIIの進行胃癌患者である。
本発明においてTS遺伝子発現量の測定に用いる試料は、癌細胞を含む試料であれば特に限定されず、組織、その抽出物、採取した組織の培養物などが例示できる。試料からのDNA 、RNA 、タンパク質の調製は公知の方法により行えばよい。
チミジル酸合成酵素は、dUMPから葉酸を補酵素としてdTMPを合成する酵素であり、DNA 合成の律速酵素として、5-フルオロウラシルの標的となっている。ヒトのチミジル酸合成酵素の遺伝子の塩基配列やアミノ酸配列は公知である(Nucleic Acids Res. 13 :2035−2043(1985))。
本発明の予測方法は、チミジル酸合成酵素遺伝子の発現量を指標とするものであり、ここで遺伝子発現量とは、mRNAまたはタンパク質(酵素)の発現量である。mRNAの発現量は、チミジル酸合成酵素遺伝子と特異的にハイブリダイズするプローブ又はプライマーを用いて、RT−PCR 法、リアルタイムPCR 法などのPCR 法、ノーザンブロット法、in situ ハイブリダイゼーション法など公知の遺伝子発現量の測定法により測定することができる。高感度で少量の検体でも評価が可能なリアルタイムPCR 法を用いるのが特に好ましい。前記発現量は、常に一定範囲の量を発現しているタンパク質/遺伝子(例えばβアクチンなどのハウスキーピング遺伝子又はその発現タンパク質)を基準として、測定・評価することができる。
また、タンパク質発現量は、チミジル酸合成酵素を特異的に認識する抗体を用いて、酵素免疫測定法、放射免疫測定法、蛍光免疫測定法、ELISA 法、ウェスタンブロツト法、免疫組織化学染色法など公知の免疫学的測定法により測定することができる。
mRNA量の測定のためのノーザンブロット法、in situ ハイブリダイゼーション法などの測定法において、ハイブリダイゼーションに用いられるプローブは、公知のチミジル酸合成酵素遺伝子の塩基配列の情報を利用して、15塩基長以上、好ましくは20塩基長以上、より好ましくは30塩基長以上の連続した塩基配列と特異的にハイブリダイズするように、公知のプローブ設計方法によって上記のような塩基長を有するポリヌクレオチドとして設計される。プローブは放射性標識または非放射性標識され、非放射性標識の方法としては蛍光、化学発光、発色などによって検出する標識方法がある。
RT-PCR法は、mRNAから逆転写酵素によってcDNAを作製し、このcDNAを鋳型として PCRを行い検出・定量する方法である。リアルタイム PCR法は、 PCR増幅産物をリアルタイムでモニタリングし解析する方法であり、正確な定量を迅速・簡便に行うことができる。mRNAの定量をこの方法によって行う場合、RT-PCR法を組み合わせて行えばよい。 PCR増幅産物の検出にはインターカレーターを用いる方法と、蛍光標識プローブを用いる方法があり、後者では蛍光標識プローブを別途作製しておく必要があるが、検出特異性が高い。
リアルタイム PCR法などの PCR法において、TS遺伝子を検出するプライマーは、チミジル酸合成酵素遺伝子の少なくとも10塩基長、好ましくは10〜100 塩基長、より好ましくは10〜50塩基長、さらに好ましくは10〜35塩基長の連続した塩基配列と特異的にハイブリダイズするように、公知のプライマー設計方法により、上記のような塩基長を有するポリヌクレオチドとして設計すればよい。TS遺伝子の発現産物検出用のために PCRに用いるプライマーはフォワードプライマー及びリバースプライマーからなり、これらはTS遺伝子のエキソン領域から PCRにおけるアニーリング効率や増幅効率を考慮して設計することができる。増幅産物の検出に蛍光標識プローブを用いる場合、上記プライマーとの相互作用についても考慮に入れ設計する。
ヒトにおけるチミジル酸合成酵素遺伝子の塩基配列は公知であるため、上記プローブ又はプライマーは、その塩基配列に基づいて、公知の合成方法によって作製することができる。
本発明の方法において、TS遺伝子mRNAの発現量を測定するのに使用できるプライマーとしては、配列番号1に示す配列のフォワードプライマーおよび配列番号2に示す配列のリバースプライマーからなるプライマーセットが一例として挙げられる。また、プローブの一例としては配列番号3示す配列のプローブが挙げられる。
本発明方法で使用する抗体は、チミジル酸合成酵素を特異的に認識するものであれば、モノクローナル抗体、ポリクローナル抗体のいずれでも、またFab 断片やF(ab')2 断片などの抗体断片であってもよく、特に制限されない。抗体は、通常知られた方法によって製造することができる。例えば、ポリクローナル抗体は、公知の遺伝子工学的手法により得られたチミジル酸合成酵素又はその部分ポリペプチドを用いて、あるいは公知の方法によって合成したチミジル酸合成酵素又はその部分ポリペプチドを用いて、動物に免疫し、この免疫された動物の血清から慣用の方法によって得ることができる。また、モノクローナル抗体は、公知の遺伝子工学的手法によって得られたチミジル酸合成酵素又はその部分ポリペプチドを用いて、あるいは公知の方法に従って合成したチミジル酸合成酵素又はその部分ポリペプチドを用いて、動物に免疫し、この免疫された動物から得られる脾臓細胞と骨髄腫細胞とを融合させてハイブリドーマ細胞を合成し、この細胞より得ることができる。
S-1 を用いる化学療法の有効性を予測する工程において、チミジル酸合成酵素遺伝子の発現量が、予め設定したカットオフポイントと比較して低い場合、S-1 を用いた化学療法が、より優れた治療効果を示す可能性が高いと予測する。
ここでカットオフポイントは、予め測定しておいたチミジル酸合成酵素遺伝子の発現量から種々の統計解析手法により求めることができる。例えば、S-1 を用いた化学療法を受けた患者におけるチミジル酸合成酵素遺伝子の発現量の平均値や中央値;S-1 を用いた化学療法を受けた患者におけるチミジル酸合成酵素遺伝子の発現量と、S-1 を用いた化学療法に対し一定以上の治療効果(延命効果)の有無との関係から感度と特異度の和が最大となるようROC (Receiver Operating Characteristic)分析に基づき求められる値;S-1 を用いた化学療法を受けた患者におけるチミジル酸合成酵素遺伝子の発現量を用いて、S-1 を用いた化学療法に対する治療効果(延命効果)との関係から、カイ2乗検定に基づき求められる値(このうちログランク検定でP 値が最小となる値、P 値がある水準以下になる値(例えば、P 値が0.1 以下になる値、P 値が0.05以下になる値)など)が例示できる。
本発明におけるカットオフポイントは、測定対象や測定方法の種類などの諸条件により変動するものであるため、条件に合わせて予め設定する必要がある。カットオフポイントは、測定対象(患者の数、年齢、性別、体重、健康状態、疾患の状態)や測定方法(遺伝子とタンパク質のいずれの発現産物を測定対象とするか) 、測定条件(例えば遺伝子発現産物(mRNA)の測定におけるプライマー、プローブの配列、標識の種類、発現物がタンパク質の場合の抗体の種類および感度など) 、統計的手法などにより変動する。
本発明の予測方法により有効性が高いと判断された患者に対してS-1 を投与するのが、再発予防のために望ましいと考えられる。S-1 は、テガフール、ギメラシルおよびオテラシルカリウムを配合した経口抗癌剤である。テガフール(一般名、化学名:5-フルオロ-1-(2-テトラヒドロフリル)-2,4-(1H ,3H)- ビリミジンジオン)は、5-フルオロウラシル (5-FU) のプロドラッグであり、生体内で代謝されて5-FUに変換され、DNA 合成を阻害する。ギメラシル(一般名、化学名:2,4-ジヒドロキシ-5- クロロピリジン)は、それ自身抗腫瘍活性を示さないが、テガフールが5-フルオロウラシル以外に代謝されるのを防いで5-FU濃度を上昇させ、抗腫瘍効果を増強する。オテラシルカリウム(一般名、化学名:モノポタシウム 1,2,3,4- テトラヒドロ-2,4- ジオキソ-1,3,5- トリアジン-6- カルポキシレート)は、それ自身は抗腫瘍活性を有さないが、5-フルオロウラシルの抗腫瘍効果を損なうことなく消化管障害を抑制する働きを有する。
S-1 におけるテガフール、ギメラシル及びオテラシルカリウムの割合は、それぞれの配合目的を達成する範囲であれば特に制限されず、例えば、特許第2614164 号公報に記載されているように、テガフール1モルに対して、ギメラシルを0.1 〜5モル程度、好ましくは0.2 〜1.5 モル程度とすればよく、オテラシルカリウムを0.1 〜5モル程度、好ましくは0.2 〜2モル程度とすればよい。特に好ましくは、テガフール:ギメラシル:オテラシルカリウム(モル比)=1:0.4 :1である。
本発明の有効性予測方法によって有効と判断された場合に投与されるS-1 の投与量は、患者の年齢、性別、病期、投与法などの条件により適宜選択されるが、テガフールの量が0.1 〜100mg /kg/日程度、好ましくは0.2 〜40mg/kg/日程度、より好ましくは0.5 〜20mg/kg/日程度、ギメラシルの量が、0.02〜30mg/kg/日程度、好ましくは0.05〜12mg/kg/日程度、より好ましくは0.1 〜6mg /kg/日程度、オテラシルカリウムの量が0.1 〜100mg /kg/日程度、好ましくは0.2 〜40mg/kg/日程度、より好ましくは0.5 〜20mg/kg/日程度の範囲となる量であればよい。また、各有効成分は1日に1回又は複数回に分けて投与される。
テガフール、ギメラシル、オテラシルカリウムは、一つの剤型に製剤化した配合剤として提供され、製剤の投与形態としては錠剤、被覆錠剤、散剤、顆粒剤、カプセル剤、液剤などの経口剤、または座剤、貼付剤や軟膏剤がある。この製剤は、薬理学的に許容される担体や添加剤を用いて、慣用の製剤化方法により製造される。かかる担体や添加剤としては、通常の薬剤に汎用される各種添加剤、例えば賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、希釈剤、溶解補助剤、懸濁化剤、等張化剤、pH調整剤、緩衝剤、安定化剤、着色剤、矯味剤、矯臭剤等を例示できる。
S-1 の投与スケジュールは、患者の年齢、性別、病期などの条件により適宜決定されるが、例えば、6週間のうちに28日間連続投与することを1コースとして1回又は複数回行うことが好ましい。
本発明を以下の実施例に基づきより詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
外科切除されたstage II / III進行胃癌79例について、術後S-1 による化学療法が施行された群 (S-1 群) と、外科切除単独群 (Surgery 群) に2群分けし、その治療成績をもとに腫瘍内のTSを始めとする各種ターゲット遺伝子発現量との相関性をretrospective に検討した。
対象・方法
1.対象
本研究は、原発巣に対し外科的切除されたstage II / IIIの進行胃癌の79例を対象とした。いずれの症例も術前に化学療法は施行されていない。全79例は、S-1 群39例とSurgery 群40例に2群分けされた。いずれの症例でも(1) 組織学的にstage II(T1 を除く) 、IIIA、IIIBの進行胃癌であることが証明されており、(2) D2リンパ節郭清の標本を含め残存腫瘍が無く(R0)、(3) 肝転移、腹膜播種、腹腔洗浄細胞診が陰性であること、(4) 正常な骨髄機能、肝機能、腎機能を有し、重篤な合併症がないことを満たす症例であった。
S-1 群では術後6週間以内にS-1 投与が開始され、標準投与量として80mg/m2 / 日を4 週間連日投与、2週休薬し、それを1 サイクルとして1 年間投与された。S-1 投与量は体表面積(BSA)に応じてBSA<1.25m2;80mg/日、1.25≦BSA<1.50m2;100mg /日、BSA ≦1.50m2;120mg /日と規定した。
Surgery 群では術後、再発が確認されるまで抗癌剤治療は施行されず経過観察された。
S-1 群の症例では、S-1 投与後は2 週間毎に血液検査や症状の有無について経過を診た。
Surgery 群の症例では、術後1年間は少なくとも3ヶ月毎に血液検査や術後の症状の有無について経過観察され、最初の2年間は6ヶ月おきに、術後3年から5年目までは年1回、上部消化管内視鏡検査や腹部超音波検査、腹部CT検査が施行され、再発の有無について確認が行われた。
また臨床病理学的因子に関しては、日本胃癌学会が発行する胃癌取扱い規約に基づいて行われ、年齢、性別、腫瘍径、組織型、増殖形式(inf) 、深達度(T) 、リンパ節転移(N) 、リンパ節転移の数、リンパ管侵襲(ly)、静脈侵襲(v) 、病期(Stage) について検討した。
2.方法
2-1.マイクロダイセクション
外科切除された病理標本からHematoxylin and Eosin 染色(H.E.染色)で腫瘍部を観察し、それを基に、ホルマリン固定パラフィン包埋ブロック(FFPE)から、10μm厚の薄切切片を作成した。薄切切片にNuclear Fast Red染色を行い、H.E.染色標本と対比しながら、Laser Capture Microdissection (Arcturus XTTM microdissection instrument, CA, 米国) で腫瘍部のみ採取した。
2-2. RNA抽出とcDNA合成
RNAはFFPE kit (Qiagen Inc.,CA, 米国) のマニュアルに従って抽出された。cDNA合成については、High capacity cDNA reverse transcription kit (Applied Biosystems, CA, 米国) のマニュアルに従い、ランダムプライマーと逆転写酵素を用いて合成した。
2-3.リアルタイムPCR
リアルタイムPCR は、LightCycler Software 2.0 (Roche Diagnostics,インディアナポリス、米国) を使用し解析した。
ターゲット遺伝子(TS 、DPD 、OPRT、TP、VEGF、EGFR、ERCC1)とβアクチン (β actin) に関するプライマーとプローブの塩基配列は表1に示す通りである。
PCR はLightCycler TaqMan Master Mix (Roche Diagnostics, インディアナポリス、米国) と各遺伝子に応じた1.0 μl cDNA 、10μM のリバースプライマーとフォワードプライマー、10μM のプローブを用いて、全量20μlで解析を行った。PCR のサイクル条件は、95℃10分間の後、95℃10秒、60℃20秒、72℃1秒を1サイクルとして計45サイクル行った。
Figure 2011147374
2-4. mRNA 遺伝子発現解析
mRNA の遺伝子発現については相対定量が用いられ、各遺伝子に対して標準曲線を作成した。ターゲット遺伝子のmRNAとβactin のmRNAに関する標準曲線は、正常な下行結腸のcDNAを10倍ごとに希釈し、計5段階で各遺伝子について定量解析を行い、作成した。
ターゲット遺伝子の発現量は、標準曲線から計算され、各々のサンプルのcDNAの値は、内部標準であるβactin の発現量と比較された。そして最終的に、ターゲット遺伝子発現量は、βactin 発現量の相対値として求めることとした。
2-5.統計解析
すべての解析はSPSS version17 (SPSS Japan Inc.)で行われた。TS発現量と臨床病理学的因子との相関性についてはカイ2乗検定が使用された。すべてのターゲット遺伝子の発現量については、各遺伝子のS-1 群の中央値をカットオフ値とし、それよりも高い値は高発現量、低い値は低発現量と表現し、Surgery 群とS-1 群ともに同じカットオフ値を使用することとした。無再発生存期間(RFS) は手術が施行された日から再発もしくは最終観察日もしくは死亡した期日までの期間とし、全生存期間(OS)は、手術が施行された日から最終観察日または死亡した期日までの期間とした。全生存期間と無再発生存期間はKaplanMeier 生存曲線を使用し、log rank検定で評価した。
Cox 回帰曲線を用いて各項目に対して単変量解析、多変量解析を行った。多変量解析は、各生存期間に対し、単変量解析でp<0.05で有意差を認めた項目を用いて解析が行われた。p 値が0.05未満を統計学的に有意差ありと判定した。
結 果
1.臨床病理学的特徴
2群分けされたS-1 群39例とSurgery 群40例について各々の臨床病理学的因子について比較したところ、リンパ節転移(N) とリンパ節転移の数について有意差を認めた (リンパ節転移:p=0.027 、リンパ節転移の数:p=0.028)が、他の項目については有意差を認めなかった。
2.胃癌のターゲット遺伝子発現について
ターゲット遺伝子の発現量は、内部標準のリファレンス遺伝子であるβactin mRNA発現量に対する相対定量で算出した (Target gene mRNA levels/βactin mRNA levels)。
S-1群とSurgery 群の間では、表2に示したように、TSを除きターゲット遺伝子の発現量について、両群間に差を認めなかった (TS:p=0.034)。
Figure 2011147374
2.ターゲット遺伝子と無再発生存期間(RFS) の関係
S-1 群とSurgery 群の術後観察期間の中央値はそれぞれ34.5ヶ月(12.4 〜80.1ヶ月) 、42.8ヶ月(3.8〜73.3ヶ月) であった。またRFS の中央値はS-1 群、Surgery 群それぞれ30.4ヶ月(6.5〜80.1ヶ月) 、40.1ヶ月(3.6〜73.3ヶ月) であった。
S-1 群では、RFS に関して、腫瘍内のTS低発現量では、TS高発現量と比較して有意差をもって予後が良好であった(KaplanMeier survival analysis, logrank test, p=0.021)。一方、Surgery 群ではRFS とTS発現量の間に有意差を認めなかった(p=0.974)(図1) 。
腫瘍内のDPD 発現量について、S-1 群では有意差を認めなかったが、Surgery 群ではDPD 高発現ではDPD 低発現と比較して予後は良好であった(KaplanMeier survival analysis,logrank test, p=0.036) 。
RFS について、臨床病理学的因子と各ターゲット遺伝子について単変量解析を行ったところ、S-1 群ではTS発現量(p=0.021) とリンパ節転移(p=0.038) について有意差を認めた。多変量解析では、S-1 群ではRFS についてリンパ節転移とTS発現量について有意差を認めた (リンパ節転移:p=0.048 、ハザード比=4.695、95% 信頼区間Confidence Interval (CI) =1.011-21.808、TS:p=0.027,ハザード比=5.682、95% CI=1.218-26.503)。
Surgery 群では、RFS における単変量解析について、増殖形式(inf)(p=0.050)、リンパ節転移の数(p=0.011) 、腫瘍内のDPD 発現量(p=0.048) で有意差を認めた。多変量解析では増殖形式(inf) 、DPD 発現量で有意差を認めた (増殖形式(inf) :p=0.039,ハザード比=4.450, 95% CI=1.078-18.364 、DPD : p=0.041、ハザード比=0.261、95% CI=0.072-0.945) 。またSurgery 群では、増殖形式(inf) について、diffuse typeの組織型と有意な相関を認めた(p=0.003) 。
OPRT、TP、VEGF、EGFR、ERCC1 発現量とRFS の間に有意な相関性を認めなかった。
3.ターゲット遺伝子と全生存期間(OS)の関係
S-1 群とSurgery 群のOSの中央値はそれぞれ34.5ヶ月(12.4 〜80.1ヶ月) 、42.8ヶ月(3.8〜73.3ヶ月) であった。
OSに関しては、図2に示したように、S-1 群では、腫瘍内のTS低発現量ではTS高発現量と比較して有意差をもって予後が良好であった (KaplanMeier survival analysis, logrank test, p=0.016) 。一方、Surgery 群では、OSについてTS発現量の間に有意差を認めなかった(p=0.837) 。
DPD 発現量については、S-1 群では有意差を認めないものの、Surgery 群では、DPD 高発現ではDPD 低発現と比較して予後は良好であった(KaplanMeier survival analysis, logrank test, p=0.029)。
OSについて、臨床病理学的因子と各ターゲット遺伝子について単変量解析を行ったところ、S-1 群では、TS発現量(p=0.032) とリンパ節転移(p=0.020) について有意差を認めた。多変量解析では、S-1 群では、OSについて、リンパ節転移とTS発現量について有意差を認めた (リンパ節転移:p=0.032 、ハザード比=5.427、95% 信頼区間Confidence Interval (CI) =1.156-25.487、TS:p=0.050 、ハザード比=4.654、95% CI=1.000-21.662)。
Surgery 群では、OSにおける単変量解析について、リンパ節転移の数(p=0.010) 、腫瘍内のDPD 発現量(p=0.040) で有意差を認めた。多変量解析ではリンパ節転移の数のみがOSに対して有意差を認めた(p=0.023, ハザード比=0.241、95%CI=0.071-0.819)。
OPRT 、TP、VEGF、EGFR、ERCC1 発現量とOSの間に有意な相関性を認めなかった。
4. TS 発現量と臨床病理学的因子の関係
S-1 群とSurgery 群におけるTS発現量と臨床病理学的因子の相関性を評価した。TS発現量とリンパ節転移(N) の間に、S-1 群 (p =0.568)、Surgery 群 (p =0.325)共に有意な相関関係を認めなかった。また、他の項目に関しても同様にTS発現量との間に有意差を認めなかった。
5.まとめ
外科切除されたstage II / III進行胃癌79例について、術後S-1 による化学療法が施行された群 (S-1 群) と、外科切除単独群 (Surgery 群) において、その治療成績と各遺伝子発現量との相関性を検討した。その結果、Surgery 群ではTS発現量と予後について有意差を認めなかったが、S-1 群においてはRFS 及びOSについて、腫瘍内のTS低発現量はTS高発現量と比較して予後が良好であった(KaplanMeier survival analysis, logrank test, p=0.021 、p=0.016)。さらにS-1 群では、年齢や性別、腫瘍径、組織型、増殖形式(INF )、深達度(T )、所属リンパ節転移(N )、リンパ節転移の数、リンパ管侵襲(ly)、静脈侵襲(vein)、Stage を含めた臨床病理学的因子を加えて解析すると、単変量解析にてRFS についてTS発現量(p=0.021) とリンパ節転移(p=0.038) で有意差を認め、OSでは、TS発現量(p=0.032) とリンパ節転移(p=0.020) について有意差を認めた。多変量解析では、TS発現量がRFS とOSそれぞれについて独立した予後規定因子であることが確認された(RFS:p=0.027,ハザード比=5.682、95%CI=1.218-26.503、OS:p=0.050 、ハザード比=4.654、95% CI=1.000-21.662)。
以上のように、外科切除されたstage II / III進行胃癌について、術後補助化学療法のS-1 の有効性を遺伝子発現の見地からretrospective に検討した結果、術後補助化学療法としてS-1 が投与された場合、腫瘍内のTS発現量が無再発生存期間と全生存期間に対して独立した予後因子であることが確認された。従って、術後補助化学療法としてのS-1 投与に関しては、TS低発現量を示した患者に限って投与されるべきではないかと考えられる。

Claims (7)

  1. 外科切除された進行胃癌患者における、テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム配合剤を用いた術後補助化学療法の有効性を予測する方法であり、患者から採取された癌細胞を含む試料に含まれるチミジル酸合成酵素遺伝子の発現量を測定し、該発現量により前記有効性を予測する方法。
  2. 前記発現量が、予め設定したカットオフポイントと比較して低い場合、テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム配合剤を用いた術後補助化学療法の有効性が高いと判断する、請求項1記載の方法。
  3. 前記発現量が、チミジル酸合成酵素遺伝子がコードするmRNAの発現量である、請求項1または2記載の方法。
  4. 外科切除された進行胃癌患者において、テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム配合剤を投与する術後補助化学療法を採択すべきかを判定するための、請求項1〜3のいずれかの項記載の方法。
  5. 外科切除された進行胃癌患者における、テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム配合剤を用いる術後補助化学療法の有効性を判定するための、試料に含まれるチミジル酸合成酵素遺伝子の発現量測定用試薬であり、チミジル酸合成酵素遺伝子増幅用プライマーまたはチミジル酸合成酵素遺伝子用プローブを含有する、前記試薬。
  6. チミジル酸合成酵素遺伝子増幅用プライマーおよびチミジル酸合成酵素遺伝子用プローブを含有する、外科切除された進行胃癌患者における、テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム配合剤を用いる術後補助化学療法の有効性を判定するためのキット。
  7. チミジル酸合成酵素遺伝子増幅用プライマーが、配列番号1に示す配列を有するフォワードプライマーおよび配列番号2に示す配列を有するリパースプライマーからなり、チミジル酸合成酵素遺伝子用プローブが配列番号3に示す配列を有する、請求項6記載のキット。
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