JP2011147258A - 電動機駆動システム - Google Patents

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英男 廣瀬
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Abstract

【課題】同一軸を2個以上の永久磁石式同期電動機で駆動する場合に、全体のシステム構成を簡素化し、且つ固定子及び回転子の性能を最大限に引き出す。
【解決手段】励磁コイルを巻装した固定子12と、永久磁石を有する回転子13とを有する複数の永久磁石式同期電動機1A,1Bで同一回転軸4を駆動する電動機駆動システムであって、各永久磁石式同期電動機1A,1Bのそれぞれの前記励磁コイルの相の位置ずれを逆起電圧の低下を抑制する所定電気角度範囲内とし、且つ各永久磁石式同期電動機1A,1Bのそれぞれの前記回転子12の磁極の位置ずれを前記所定電気角度範囲内として1台のインバータで各永久磁石式同期電動機1A,1Bを駆動する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、固定子と永久磁石を有する回転子とを備えた複数の永久磁石式同期電動機で同一回転軸を回転駆動するようにした電動機駆動システムに関する。
この種の電動機駆動システムとしては、例えば1軸に少なくとも2台の回転電機子を固着させ、これを複数組タンデム(直列)に結合した回転電機が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平4−190665号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載された従来例にあっては、1軸に少なくとも2台の回転電機子を固着させ、これを複数組タンデムに結合したので、部品点数を低減するとともに軸方向に短縮して安価な回転電機を提供できるものであるが、各回転電機子を回転駆動する駆動回路については言及しておらず、各回転電機子に個別に駆動回路を設けると、電動機駆動システム全体の構成が大型化するとともに、各回転電機子を駆動する駆動回路間の同期制御を正確に行うことが難しく、固定子に形成した励磁コイルや回転子の性能を最大限に引き出すことができないという未解決の課題がある。
そこで、本発明は、上記従来例の未解決の課題に着目してなされたものであり、同一軸を2個以上の永久磁石式同期電動機で駆動する場合に、全体のシステム構成を簡素化するとともに、固定子及び回転子の性能を最大限に引き出すことができる電動機駆動システムを提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明の一の形態に係る電動機駆動システムは、励磁コイルを巻装した固定子と、永久磁石を有する回転子とを有する複数の永久磁石式同期電動機で同一回転軸を駆動する電動機駆動システムであって、各永久磁石式同期電動機のそれぞれの前記励磁コイルの相の位置ずれを逆起電圧の低下を抑制する所定電気角度範囲内とし、且つ各永久磁石式同期電動機のそれぞれの前記回転子の磁極の位置ずれを前記所定電気角度範囲内として1台のインバータで各永久磁石式同期電動機を駆動する構成を有する。
また、本発明の他の形態に係る電動機駆動システムは、前記所定電気角度範囲は、−10度〜+10度の範囲に設定されていることを特徴としている。
また、本発明の他の形態に係る電動機駆動システムは、前記固定子と、該固定子を覆うモータフレームとの間に、前記励磁コイルの相の位置ずれを抑制する位置決め部材が配設されていることを特徴としている。
また、本発明の他の形態に係る電動機駆動システムは、前記回転子と前記回転軸との間に、前記回転子の磁極の位置ずれを抑制する位置決め部材が配設されていることを特徴としている。
また、本発明の他の形態に係る電動機駆動システムは、前記位置決め部材は、係合凹部と該係合凹部に係合する係合凸部とで構成されていることを特徴としている。
また、本発明の他の形態に係る電動機駆動システムは、前記位置決め部材は、キー溝と該キー溝に係合するキーとで構成されていることを特徴としている。
また、本発明の他の形態に係る電動機駆動システムは、励磁コイルを巻装した固定子と、永久磁石を有する回転子とを有する複数の永久磁石式同期電動機で同一回転軸を駆動する電動機駆動システムであって、
各永久磁石式同期電動機を1台のインバータで駆動するとともに、各永久磁石式同期電動機の前記インバータの非接続状態で、前記回転軸を外部から回転させたときに、各永久磁石式同期電動機の励磁コイルに発生する誘起電圧の位相ずれが電気角で−20度〜+20度の範囲内に設定されていることを特徴としている。
本発明によれば、同一軸を2個以上の永久磁石式同期電動機で駆動する場合に、各永久磁石式同期電動機のそれぞれの固定子の励磁コイルの相の位置ずれを逆起電圧の低下を抑制する所定電気角度範囲内とし、且つ各永久磁石式同期電動機のそれぞれの回転子の磁極の位置ずれを前記所定電気角度範囲内として1台のインバータで各永久磁石式同期電動機を駆動するようにしたので、全体のシステム構成を簡素化することができるとともに、各固定子及び回転子の性能を最大限に引き出すことができるという効果が得られる。
本発明の電動機駆動システムの一実施形態を示す概略構成図である。 本発明に適用し得る永久磁石式同期電動機の固定子及びモータフレームを示す拡大図である。 本発明に適用し得る永久磁石式同期電動機の回転子及び回転軸を示す拡大図である。 図1の各永久磁石式同期電動機における固定子の励磁コイルの結線状態を示す説明図である。 永久磁石式同期電動機の駆動回路を示すブロック図である。 本発明の第2の実施形態を示す各永久磁石式同期電動機における固定子の励磁コイルの結線状態を示す説明図である。 第2の実施形態における永久磁石式同期電動機の駆動回路を示すブロック図である。 固定子とモータフレームとの他の連結態様を示す説明図である。 回転子と回転軸との他の連結態様を示す説明図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の第1の実施形態を示す概略構成図である。この図1において、2台の永久磁石式同期電動機1A及び1Bの回転軸2a及び2bをカップリング3によって連結して一体に回転する回転軸4が構成されている。すなわち、回転軸4に対して2台の永久磁石式同期電動機1A及び1Bがタンデム(直列)に連結されて、回転軸4を回転駆動する。
両永久磁石式同期電動機1A及び1Bのそれぞれは、円筒状のモータフレーム11と、このモータフレーム11の内周面に固定された固定子12と、前述した回転軸2a及び2bに固定されて固定子12に対して所定ギャップを介して対向する回転子13とを備えている。
モータフレーム11は、図2(a)に示すように、外周部に設けられた左右一対の取付脚部11aと、これら取付脚部11aの中心に対して時計方向に例えば90度回転した位置に形成された外周面から内周面に半径方向に貫通する雌ねじ部11bとを備えている。そして、雄ねじ部11bに外周側から位置決め用ボルト14が螺合される。この位置決め用ボルト14は、頭部14aと、この頭部14aの中心から突出する雌ねじ部11bに螺合する雄ねじ部14bと、この雄ねじ部14bの先端側に形成された係合胴部14cと、この係合胴部14cの先端側に形成された先端に行くに従い径が徐々に小さくなるテーパー案内部14dとで構成されている。
また、固定子12は、図2(b)に示すように、積層鋼板で円筒状に形成され、その内周面側に後述する励磁コイルを分布巻きする多数のスロット12aが形成され、外周側に軸方向に延長し、前述した位置決め用ボルト14の係合胴部14cが係合する位置決め溝部12bが一カ所だけ形成されている。
そして、モータフレーム11と固定子12とが、図2(c)に示すように、モータフレーム11の雌ねじ部11bと固定子12の位置決め溝部12bとを対向させた状態で、モータフレーム11の雌ねじ部11bに外周側から位置決め用ボルト14の雄ねじ部14bを螺合させることにより、位置決め用ボルト14の係合胴部14cが固定子12の位置決め溝部12bに係合して、永久磁石式同期電動機1A及び1B間の固定子12の相の位置ずれが後述するように電気角で−10度〜+10度の逆起電圧の低下を抑制する所定電気角度範囲内となるように位置決めされる。この位置決め状態で、モータフレーム11及び固定子12の接触面に接着剤、充填剤等を充填したり、モータフレーム11及び固定子12を溶接したりする任意の固定方法で両者を一体化する。
また、回転子13は、図3(a)に示すように、積層鋼板で円筒状に形成され、その外周面から所定長さ内周側に例えば六角形状に6つのスロット13aが形成され、これらスロット13内に隣り合う磁極13bが異極性となるように希土類磁石で構成される永久磁石13cが軸方向に挿通保持されている。さらに回転子13の内周面には、円周方向に180度離間した対称位置に、軸方向に延長する位置決め溝部13dが形成されている。
また、回転軸2a及び2bには、外周面に回転子13の位置決め溝部13dに係合する頭部15aを有する1つの位置決め用ボルト15が螺合されて固定されている。
そして、回転軸2a及び2bと回転子13とは、回転軸2a及び2bに固定された位置決め用ボルト15を回転子13の位置決め用溝13dに係合させた状態で回転子13の相の位置ずれが前述した電気角で−10度〜+10度の所定電気角度範囲内となるように位置決めされ、回転軸2a及び2bと回転子13との間に接着剤、充填剤等を充填したり、回転軸2a及び2bと回転子13との間を溶接したりする任意の固定方法で一体化されている。
また、モータフレーム11内に位置決め固定された固定子12内に、回転軸2a及び2bに一体化された回転子13が挿通され、回転軸2a及び2bをモータフレーム11内に配設された軸受(図示せず)によって回転自在に支持することにより、固定子11の内周面に所定ギャップを介して回転子13が回転自在に支持される。
そして、永久磁石式同期電動機1Aの固定子12に分布巻きに巻装された三相の励磁コイルLu1、Lv1、Lw1は、図4(a)に示すように、各励磁コイルLu1、Lv1及びLw1の両端の端子部u1,x1、v1,y1、w1,z1が固定子12の外部に導出されている。これに対して永久磁石式同期電動機1Aの各励磁コイルLu2、Lv2及びLw2は、それらの一端の端子部x2,y2,z2が互いに接続されたスター結線とされ、他端の端子部u2,v2,w2が固定子12の外部に導出されている。
そして、永久磁石式同期電動機1Aの励磁コイルLu1、Lv1及びLw1の端子部x1、y1及びz1を永久磁石式同期電動機1Bの励磁コイルLu2、Lv2及びLw2の端子部u2、v2及びw2に個別に接続することにより、図4(b)に示すように、永久磁石式同期電動機1A及び1Bの励磁コイルLu1,Lu2、Lv1,Lv2及びLw1,Lw2が直列に接続されたスター結線状態とすることができる。これによって、永久磁石式同期電動機1A及び1Bの励磁コイルLu1〜Lw1及びLu2〜Lw2が見かけ上図4(c)に示すように1つの励磁コイルLu〜Lwのスター結線状態と考えることができる。
このため、図5に示すように、永久磁石式同期電動機1A及び1Bを1台の駆動装置すなわちDC−AC変換器を構成するインバータ23で駆動することが可能となる。この図5の構成では、交流発電機や商用交流電源等の交流電源21から入力される例えば3相交流電力を整流回路で構成されるAC−DC変換器22に供給して直流電力に変換し、この直流電力をDC−AC変換器を構成する3相インバータ23に供給する。この3相インバータ23では、制御装置24から供給されるゲート駆動信号によって、例えば6個の絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)、金属酸化膜型電界効果トランジスタ(MOSFET)等で構成される半導体スイッチング素子のゲートを制御することにより、直流電力を3相交流電力に変換し、これらを永久磁石式同期電動機1Aの励磁コイルLu1、Lv1及びLw1の端子部u1、v1及びw1に供給する。制御装置24には、外部から回転軸4の回転角速度指令Vtが入力されているとともに、例えば永久磁石式同期電動機1Aの回転軸2aの回転角速度を検出する回転角速度検出器25で検出された回転角速度Vmが入力されている。そして、制御装置24では、回転角速度Vmが回転角速度指令Vtに一致するように3相インバータ23に対するゲート駆動信号を形成し、形成したゲート駆動信号を3相インバータ23に出力する。
次に、上記第1の実施形態の動作を説明する。
先ず、電動機駆動システムを組み立てるには、先ず、個々の永久磁石式同期電動機1A及び1Bを組み立てる。これら永久磁石式同期電動機1A及び1Bの組み立ては、モータフレーム11に固定子12を組付けるとともに、回転軸2a及び2bに回転子13を組付ける。
モータフレーム11と固定子12との組付けは、モータフレーム11に形成されている雌ねじ部11bと固定子12に形成された位置決め溝部12bとが対向するようにモータフレーム11内に固定子12を挿通する。
この状態で、モータフレーム11の外周側から位置決め用ボルト14の係合胴部14c及びテーパー案内部14dを雌ねじ部11bに挿通してから雄ねじ部14bを雌ねじ部11bに螺合させることにより、位置決め用ボルト14の先端のテーパー案内部14dが固定子12の位置決め溝部12b内に係合する。
そして、雄ねじ部14bと雌ねじ部11bとを螺合させながら位置決め用ボルト14を回転させることにより、テーパー案内部14dによって位置決め溝部12bの円周方向の中心が位置決め用ボルト14の中心軸とが合致するように位置合わせが行われ、最終的に位置決め用ボルト14の係合胴部14cが位置決め溝部12bに係合してモータフレーム11と固定子12との位置決めが完了する。この位置決め完了後に、モータフレーム11と固定子12との間に接着剤、充填剤等を充填したり、溶接したりして両者を一体化する。
また、回転軸2a及び2bと回転子13との組付けは、回転軸2a及び2bの外周面に位置決め用ボルト15を螺合させた状態で、この位置決め用ボルト15の頭部15aと回転子13の内周面に形成した位置決め溝部13dとを対向させる。
この状態で、回転子13内に回転軸2a及び2bを挿通し、位置決め用ボルト15の頭部15aを回転軸2a及び2bの位置決め溝部13dに係合させることにより、回転方向の位置決めを行うとともに、所定の治具等を利用して回転子13の軸方向の位置決めを行い、位置決めが完了したら回転軸2a及び2bと回転子13との間に接着剤又は充填剤等を充填したり、溶接したりして両者を一体化する。
その後、回転子13を固定した回転軸2a及び2bを固定子12内に挿通して、回転子13の外周面と固定子12の内周面との間に所定ギャップを形成するように回転軸2a及び2bを図示しないがモータフレーム11の両端の開口部を閉塞する一対のモータカバーに形成された軸受で回転自在に支持する。
以上の組付けを完了すると、永久磁石式同期電動機1A及び1Bのそれぞれについて、モータフレーム11と固定子12との間の位置決めを正確に行うことができるとともに、回転軸2a及び2bと回転子13との位置決めも正確に行うことができる。
そして、両永久磁石式同期電動機1A及び1Bのモータフレーム11に形成された取付脚部11aを同一平面となる取付面30上に載置し、永久磁石式同期電動機1A及び1Bの回転軸2a及び2bの対向端部を対向させて、両端部を中心軸が互いに一致するようにカップリング3で連結するとともに、両永久磁石式同期電動機1A及び1Bの取付脚部11aを取付面30に固定する。これにより、互いに連結された回転軸2a及び2bで構成される回転軸4を2つの永久磁石式同期電動機1A及び1Bで回転駆動することが可能となる。
この状態で、永久磁石式同期電動機1A及び1Bの固定子12の励磁コイルLu1〜Lw1及びLu2〜Lw2を前述した図4(b)に示すように直列に接続する。これにより、図4(c)に示すように、2つの永久磁石式同期電動機1A及び1Bを1つの永久磁石式同期電動機と見做すことができる。このため、永久磁石式同期電動機1Aの励磁コイルLu1、Lv1及びLw1の端子部u1、v1及びw1を3相インバータ23の出力端子tiu、tiv及びtiwに接続することにより、両永久磁石式同期電動機1A及び1Bを同期駆動することができる。
このとき、永久磁石式同期電動機1A及び1Bの励磁コイルLuを例にとると、励磁コイルLuの巻線抵抗をR1[Ω]及びR2[Ω]とし、励磁コイルLuのインダクタンスをL1[mH]、L2[mH]とし、逆起電圧をe1[V]及びe2[V]とすると、2台の永久磁石式同期電動機1A及び1Bの巻線抵抗R1,R2及びインダクタンスL1,L2については単純に数値を加算すれば良いが、逆起電圧e1,e2についてはベクトル和とする必要がある。
したがって、2台の永久磁石式同期電動機1A及び1Bの逆起電圧の位相差をαとして、それぞれの電動機1A,1Bの逆起電圧e1,e2は、下記のように表すことができる。
e1=E1×cos(θ)
e2=E1×cos(θ+α)
そして、2台の永久磁石式同期電動機1A,1Bの励磁コイルLu〜Lwを直列に接続したときの逆起電圧e1+e2は、
e1+e2=E1×cos(θ)+E1×cos(θ+α)
=E1{cos(θ)+cos(θ+α)}
=E1×2cos{(2θ+α)/2}cos(α) …………(1)
となる。
上式で、cos(α)は、2つの永久磁石式同期電動機1A及び1B間における固定子12の励磁コイルLu、Lv及びLwの相の位置ずれ角度と回転子13の相(磁極)の位置ずれ角度の和である。
このとき、両永久磁石式同期電動機1A及び1Bは、モータフレーム11の取付脚部11aが同一平面となる取付面30に固定されるとともに、このモータフレーム11に固定子12が位置決め用ボルト14の係合胴部14cを位置決め溝部12bに係合させて位置決めされているので、両永久磁石式同期電動機1A及び1B間の固定子12の相の位置ずれは、所定電気角度範囲(−10度〜+10度)内に収めることができる。
同様に、両永久磁石式同期電動機1A及び1Bの回転軸2a及び2bに対して、回転子13が回転軸2a及び2bに螺合された位置決め用ボルト15の頭部15aが回転子13の位置決め溝部13dに係合されて位置決めされているので、両永久磁石式同期電動機1A及び1B間の回転子13の相(磁極)の位置ずれも、所定電気角度範囲(−10度〜+10度)内に収めることができる。
このように、固定子12及び回転子13の相の位置ずれ角度をそれぞれ電気角で−10度〜+10度の所定電気角度範囲内とすると、相の位置ずれ角度の総和αすなわち前述した(1)式の逆起電圧e1及びe2の位相のずれは電気角で−20度〜+20度の範囲内となる。最大20度ずれていたとしても、前記(1)式におけるcos(20)=0.9397となり、位置ずれによる逆起電圧の低下は、6.03%に抑制することができ、固定子12及び回転子13の性能バラツキが少なく、固定子12及び回転子13の性能を最大限に引き出すことができる高効率の電動機駆動システムを構成することができる。
因みに、相の位置ずれ角度の総和αすなわち逆起電圧e1及びe2の位相ずれが電気角で−20度を下回るか+20度を上回る状態となると、前記(1)式におけるcos(α)が0.9397より小さな値となることにより、位置ずれによる逆起電圧の低下が6.03%を超える値となる。例えばcos(21)=0.9336となって、逆起電圧の低下は6.64%と大きくなり、固定子12及び回転子13の性能バラツキが大きくなって、固定子12及び回転子の性能が低下し、モータ効率が低下する。
また、上記第1の実施形態によると、2つの永久磁石式同期電動機1A及び1Bを駆動制御する駆動回路としてのインバータ23が1台で済むので、全体の構成を簡素化することができるとともに、製造コストを低減することができ、さらに2つの永久磁石式同期電動機1A及び1Bを個別のインバータで駆動する場合のように、両インバータの同期制御に細心の注意を払う必要がなく、電動機駆動システムの構築を容易に行うことができる。
次に、本発明の第2の実施形態を図6及び図7について説明する。
この第2の実施形態では、永久磁石式同期電動機1A及び1Bの励磁コイルを並列に接続するようにしたものである。
すなわち、第2の実施形態においては、図6及び図7に示すように、前述した第1の実施形態と同様の構成を有する永久磁石式同期電動機1A及び1Bの励磁コイルLu、Lv及びLwをそれぞれスター結線とし、これらを図6(b)に示すように、互いに並列に接続して接続端子tcu、tcv及びtcwに接続し、これら接続端子tcu、tcv及びtcwを図7に示すように、インバータ23の出力端子tiu、tiv及びtiwに接続したことを除いては前述した第1の実施形態と同様の構成を有し、図4及び図5との対応部分には同一符号を付し、その詳細説明はこれを省略する。
この第2の実施形態によると、永久磁石式同期電動機1A及び1Bの固定子12の励磁コイルLu、Lv及びLwが、それぞれ図6(a)に示すように、スター結線され、両永久磁石式同期電動機1A及び1Bの励磁巻線Lu、Lv及びLwが図6(b)に示すように並列に接続され、それらの接続点から接続端子tcu、tcv及びtcwが導出されているので、見かけ上図6(c)に示すように1つのスター結線された永久磁石式同期電動機として考えることができる。
したがって、前述したように、接続端子tcu、tcv及びtcwをインバータ23の出力端子tiu、tiv及びtiwに接続して、インバータ23から3相交流電力を各永久磁石式同期電動機1A及び1Bにおける固定子12の励磁コイルLu、Lv及びLwに供給することにより、両永久磁石式同期電動機1A及び1Bを同期回転駆動することができる。
この場合、両永久磁石式同期電動機1A及び1Bが前述した第1の実施形態と同様の構成を有するので、両永久磁石式同期電動機1A及び1B間の固定子12の相の位置ずれを所定電気角度範囲(−10度〜+10度)内に収めることができるとともに、回転子13の相の位置ずれも所定電気角度範囲(−10度〜+10度)内に収めることができ、相の位置ずれ角度の総和αは電気角で−20度〜+20度の範囲内となる。最大20度ずれていたとしても、前記(1)式におけるcos(20)=0.9397となり、位置ずれによる逆起電圧の低下は、6.03%となり、固定子12及び回転子13の性能バラツキの少ない電動機駆動システムを構成することができ、前述した第1の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
ここで、第2の実施形態では、永久磁石式同期電動機1A及び1Bの励磁コイルLu1〜Lw1及びLu2〜Lw2が並列に接続されているので、逆起電圧e1及びe2の値及び位相が合っていないと、バランスがとれず、下記(2)式で表される循環電流Icが流れる不都合が生じるが、永久磁石式同期電動機1A及び1Bを上記のように構成することにより、逆起電圧e1及びe2の値及び位相を合わせることができ、循環電流Icを確実に抑制することができる。
Ic=(e1+e2)/(R1+R2+ωL1+ωL2)…………(2)
ここで、ωは交流の角周波数である。
なお、上記第1及び第2の実施形態においては、モータフレーム11と固定子12との位置決めを位置決めボルト14を使用して行うようにした場合について説明したが、これに限定されるものではなく、図8(a)に示すように、モータフレーム11の雌ねじ部11bを省略し、これに代えて図8(b)に示す固定子12の位置決め溝部12bに対向して同一幅の位置決め溝部11cを形成し、モータフレーム11の位置決め溝部11cと固定子12の位置決め溝部12bとを対向させた状態で、両位置決め溝部11c及び12b内に図8(a)に示すキー30を係合させてモータフレーム11と固定子12との位置決めを行うようにしてもよい。
また、上記第1及び第2の実施形態においては、回転軸2a及び2bと回転子13との位置決めを位置決め用ボルト15を使用して行う場合について説明したが、これに限定されるものではなく、図9(b)に示すように、回転軸2a及び2bの位置決め用ボルト15を省略し、これに代えて回転軸2a及び2bに回転子13の位置決め溝部13dに対向して同一幅を有する位置決め溝部41を形成し、回転軸2a及び2bの位置決め溝部41と回転子13の位置決め溝部13dとを対向させた状態で、両位置決め溝部41及び13d内にキー42を係合させて、回転軸2a及び2bと回転子13との位置決めを行うようにしてもよい。
また、上記第1及び第2の実施形態においては、固定子12に励磁コイルを分布巻きした場合について説明したが、これに限定されるものではなく、固定子12に励磁コイルを集中巻きするようにしてもよい。
また、上記第1及び第2の実施形態においては、回転子13を永久磁石13cを埋込んだ埋込磁石構造に構成した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、永久磁石を回転子13の表面に配置した表面磁石構造に構成するようにしてもよい。
また、上記第1及び第2の実施形態においては、2つの永久磁石式同期電動機1A及び1Bで回転軸4を回転駆動する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、3つ以上の永久磁石式同期電動機をタンデム(直列)に接続して回転軸4を回転駆動するようにしてもよい。
また、上記第1及び第2の実施形態においては、固定子12に交流電力を供給する駆動回路が、交流電源をAC−DC変換器22で直流電源に変換して3相インバータ23に供給する構成である場合について説明したが、これに限定されるものではなく、バッテリ等の直流電源を直接3相インバータに供給したり、低電圧の直流電源を昇圧チョッパ回路で昇圧して3相インバータに供給したりすることもでき、さらには、直流電源と交流発電機及び整流回路とを有するハイブリッド形式や、交流電源及び整流回路と直流電源とを有する無停電電源形式等の任意の構成の駆動回路を適用することができる。さらに、固定子12の励磁コイルの相数も3相に限らず4相以上の多相構成とすることができる。
また、上記第1及び第2の実施形態においては、制御装置24でクローズドループ制御を行う場合について説明したが、回転角速度検出器25を省略して、オープンループ制御を行うようにしてもよい。
1A,1B…永久磁石式同期電動機、2a,2b…回転軸、3…カップリング、4…回転軸、11…モータフレーム、11a…取付脚部、11b…雌ねじ部、11c…位置決め溝部、12…固定子、12a…スロット、12b…位置決め溝部、13…回転子、13a…スロット、13b…磁極、13c…永久磁石、13d…位置決め溝部、14,15…位置決め用ボルト、Lu1〜Lw1,Lu2〜Lw2…励磁コイル、21…交流電源、22…AC−DC変換器、23…3相インバータ、24…制御装置、25…回転角速度検出器、30…キー、41…位置決め溝部、42…キー

Claims (7)

  1. 励磁コイルを巻装した固定子と、永久磁石を有する回転子とを有する複数の永久磁石式同期電動機で同一回転軸を駆動する電動機駆動システムであって、
    各永久磁石式同期電動機のそれぞれの前記励磁コイルの相の位置ずれを逆起電圧の低下を抑制する所定電気角度範囲内とし、且つ各永久磁石式同期電動機のそれぞれの前記回転子の磁極の位置ずれを前記所定電気角度範囲内として1台のインバータで各永久磁石式同期電動機を駆動することを特徴とする電動機駆動システム。
  2. 前記所定電気角度範囲は、−10度〜+10度の範囲に設定されていることを特徴とする請求項1に記載の電動機駆動システム。
  3. 前記固定子と、該固定子を覆うモータフレームとの間に、前記励磁コイルの相の位置ずれを抑制する位置決め部材が配設されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の電動機駆動システム。
  4. 前記回転子と前記回転軸との間に、前記回転子の磁極の位置ずれを抑制する位置決め部材が配設されていることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の電動機駆動システム。
  5. 前記位置決め部材は、係合凹部と該係合凹部に係合する係合凸部とで構成されていることを特徴とする請求項3又は4に記載の電動機駆動システム。
  6. 前記位置決め部材は、キー溝と該キー溝に係合するキーとで構成されていることを特徴とする請求項3又は4に記載の電動機駆動システム。
  7. 励磁コイルを巻装した固定子と、永久磁石を有する回転子とを有する複数の永久磁石式同期電動機で同一回転軸を駆動する電動機駆動システムであって、
    各永久磁石式同期電動機を1台のインバータで駆動するとともに、各永久磁石式同期電動機の前記インバータの非接続状態で、前記回転軸を外部から回転させたときに、各永久磁石式同期電動機の励磁コイルに発生する誘起電圧の位相ずれが電気角で−20度〜+20度の範囲内に設定されていることを特徴とする電動機駆動システム。
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