JP2011142729A - ケーブル付回路部品のモールド内端末構造及びモールド内端末処理方法 - Google Patents

ケーブル付回路部品のモールド内端末構造及びモールド内端末処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明の目的は、例え、シースの材料と樹脂モールドの材料との密着性が悪くてもケーブル端末部におけるシースと樹脂モールドとの界面の十分な気密性と引き抜き強度を確保するケーブル付回路部品のモールド内端末構造及びモールド内端末処理方法を提供することにある。
【解決手段】ケーブル端末部1bにおけるシース3の端部を拡径してケーブル端末部1bにおけるシース3の端部と芯線13との間に隙間部8を万遍なく形成するための拡径部材9をケーブル端末部1bにおけるシース3の端部と芯線13との間に挿入し、樹脂モールド6の成形時に隙間部8に積極的に樹脂を流し込むようにしたことを特徴とするケーブル付回路部品1のモールド内端末構造1aである。
【選択図】図7

Description

本発明は、センサなどの回路部品とケーブルの導体とを接続し、回路部品、ケーブルの回路部品と接続した側の端末部(以下、ケーブル端末部とする。)及び回路部品とケーブルの導体との接続部を一体的に樹脂モールドで覆ったケーブル付回路部品のモールド内端末構造及びモールド内端末処理方法に関するものである。
従来より、ケーブル付回路部品に関し、図12(a),(b)に示すように、センサなどの回路部品100にケーブル101を接続する際には、回路部品100、ケーブル端末部105及び回路部品100とケーブル101の導体106との接続部を一体的に樹脂モールド102で覆い、回路部品100が水に触れないようにしている。このとき重要であるのが、ケーブル端末部105と樹脂モールド102との界面104の気密性である。界面104の気密性が低いと、界面104から水が回路部品100へ流入し、回路部品100がショートするなどの故障の原因となるため、界面104の気密性は回路部品100の信頼性の観点から非常に重要である。そのため、界面104の気密性を十分に確保するための研究がなされている。
例えば、特許文献1には、ケーブルの端末部から露出した導体の少なくとも一部の外周上に融着部材を設け、この融着部材の周囲を回路部品、ケーブル端末部及び回路部品とケーブルの導体の接続部とともに一体的に樹脂モールドで覆うことで、ケーブル端末部と樹脂モールドの界面の気密性を確保する構造が開示されている。
特開2001−37058号公報
ところで、ケーブル付回路部品に用いられるケーブルは、ケーブル付回路部品の使用環境や特性に適合するものが用いられる。
例えば、HEVなどの車両のエンジン周りに配置される回転角度検出センサなどに用いられるケーブル付回路部品は高温(例えば、150℃)環境下で使用されるため、このケーブル付回路部品に用いられるケーブルは高耐熱性を有するものである必要がある。高耐熱性を有するケーブルとしてはシースにふっ素系樹脂を用いたケーブルがある。ふっ素系樹脂は他の材料と化学的に結合しにくいため、樹脂モールドの成形時に樹脂モールドとケーブル端末部におけるシースとがあまり結合せずに、密着性を確保できない場合がある。この場合、樹脂モールドとケーブル端末部におけるシースとの界面の十分な気密性を確保できず、界面から水が浸入してしまう問題がある。
この問題を回避するためには、シースの材料、及び樹脂モールドの材料として互いに密着性が取れる組み合わせを選択すればよいが、互いに密着性がとれる材料が必ずしもケーブル付回路部品の使用環境や特性に適合するとは限らない。
このように、ケーブル付回路部品の使用環境や特性の問題からシースの材料、及び樹脂モールドの材料として互いに密着性が取れる組み合わせを選択できない場合、樹脂モールドとケーブル端末部におけるシースとの界面の気密性を十分に確保することができないという問題が生じる。
ケーブル端末部におけるシースの表面を表面処理により粗面化してから樹脂モールド成形を行うことで、シースと樹脂モールドの密着性を高める方法もあるが、この方法でもケーブル端末部におけるシースと樹脂モールドとの界面の気密性が十分に確保できるとは言い難い。
また、シースと樹脂モールドとの密着性が悪いと引き抜き強度が弱く、樹脂モールドからケーブルが容易に抜けてしまう虞があった。なお、引き抜き強度とは、樹脂モールドからケーブルを引き抜く際に要した荷重の最大値で定義され、樹脂モールドからのケーブルの引き抜きに対する耐力を計る指標となるものである。
そこで、本発明の目的は、例え、シースの材料と樹脂モールドの材料との密着性が悪くてもケーブル端末部におけるシースと樹脂モールドとの界面の十分な気密性と引き抜き強度を確保するケーブル付回路部品のモールド内端末構造及びモールド内端末処理方法を提供することにある。
少なくとも導体を有する芯線と、該芯線の外周に設けられたシースとを有するケーブルのケーブル端末部から露出した前記導体を回路部品に接続し、前記回路部品、前記ケーブル端末部及び前記回路部品と前記ケーブルの前記導体との接続部を一体的に樹脂モールドで覆ったケーブル付回路部品のモールド内端末構造において、前記ケーブル端末部における前記シースの端部を拡径して前記ケーブル端末部における前記シースの端部と前記芯線との間に隙間部を万遍なく形成するための拡径部材を前記ケーブル端末部における前記シースの端部と前記芯線との間に挿入し、前記樹脂モールドの成形時に前記隙間部に積極的に樹脂を流し込むようにしたことを特徴とするケーブル付回路部品のモールド内端末構造である。
前記拡径部材は、外径が徐々に縮径されるように形成された円筒形状のカラーからなり、前記カラーの縮径された端部側から前記ケーブル端末部における前記シースと前記芯線との間に挿入されるとよい。
前記拡径部材は、楔形形状に形成された複数の楔形部材からなり、該楔形部材の尖鋭部側から前記ケーブル端末部における前記シースの端部と前記芯線との間に所定の間隔を隔てて前記複数の楔形部材が挿入されてもよい。
前記拡径部材と前記樹脂モールドは、同じ素材で形成されるとよい。
また、本発明は、少なくとも導体を有する芯線と該芯線の外周に設けられたシースとを有するケーブルのケーブル端末部から露出した前記導体を回路部品に接続し、前記回路部品、前記ケーブル端末部及び前記回路部品と前記ケーブルの前記導体との接続部を一体的に樹脂モールドで覆ったケーブル付回路部品のモールド内端末処理方法において、前記ケーブル端末部における前記シースの端部を拡径して前記ケーブル端末部における拡径された前記シースの端部と前記芯線との間に隙間部を万遍なく形成するための拡径部材を前記ケーブル端末部における前記シースの端部と前記芯線との間に挿入し、前記樹脂モールドの成形時に前記隙間部に積極的に樹脂を流し込むようにしたことを特徴とするケーブル付回路部品のモールド内端末処理方法である。
前記樹脂モールドの成形時に、前記隙間部に積極的に樹脂を流し込むべく、前記ケーブル端末部の正面側から樹脂を流し込むようにするとよい。
本発明によれば、例え、シースの材料と樹脂モールドの材料との密着性が悪くてもケーブル端末部におけるシースと樹脂モールドとの界面の十分な気密性と引き抜き強度を確保するケーブル付回路部品のモールド内端末構造及びモールド内端末処理方法の提供が可能となる。
ケーブルの端末部から導体を露出させ、その露出させた導体を収縮チューブで被覆して、シースの内周面に樹脂が流れ込まないようにしたときのモールド内端末構造を示す図である。 図1のモールド内端末構造における樹脂モールドの引張試験の結果を示す図である。 ケーブルの端末部から導体を露出させたときのモールド内端末構造を示す図である。 図3のモールド内端末構造における樹脂モールドの引張試験の結果を示す図である。 ケーブルの端末部から露出した導体を切断したときのモールド内端末構造を示す図である。 図5のモールド内端末構造における樹脂モールドの引張試験の結果を示す図である。 本発明の一実施の形態に係るケーブル付回路部品のモールド内端末構造を示す縦断面図である。 拡径部材の一例を示す図であり、(a)は正面図、(b)は側面図である。 拡径部材を挿入したときのケーブルを示す斜視図である。 拡径部材の変形例を示す図である。 図10の拡径部材の挿入方法の一例を示す図である。 従来のケーブル付回路部品のモールド内端末構造を示す図であり、(a)は縦断面図、(b)はA−A線断面図である。
以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面にしたがって説明する。
本発明は、以下の知見に基づいて為されたものである。
本発明者らは、ケーブルの導体と回路部品とを接続し、その接続部と回路部品とケーブル端末部とを一体的に樹脂モールドで覆ったケーブル付回路部品において、樹脂モールドからケーブルを引き抜こうとしたときの引き抜き強度のバラツキに着目し、このような引き抜き強度の変化は何が原因で生じるのかを検討した。
検討の過程で、本発明者らはケーブル付回路部品のモールド内端末構造の違いにより、シースの内周面への樹脂の流れ込み具合が変化し、引き抜き強度に差が出るのではないかと考え、これを実証すべく以下に示す実験を行った。
先ず、図1に示すように、ケーブル端末部から露出した導体を収縮チューブで被覆してシースの内周面へ樹脂が入らないように加工し、加工したケーブル端末部を樹脂モールドで覆った試験サンプルを3つ作製した。
その後、これら試験サンプルのそれぞれについて、樹脂モールドからケーブルを引き抜こうとしたときの荷重の変化を測定する引張試験を行った。その結果を図2に示す。
図2に示すように、引き抜き力の大きさによりシースが伸びるため、それぞれ試験機引っ張り量が異なっているが、どの試験サンプルも50〜55N程度の引き抜き強度となっている。
次に、図3に示すように、ケーブル端末部から導体を露出させ、その導体を露出させたケーブル端末部を樹脂モールドで覆った試験サンプルを4つ作製した。
その後、これら試験サンプルのそれぞれについて、樹脂モールドからケーブルを引き抜こうとしたときの荷重の変化を測定する引張試験を行った。その結果を図4に示す。
図4に示すように、引き抜き力の大きさによりシースが伸びるため、それぞれ試験機引っ張り量が異なっているが、どの試験サンプルも60〜75N程度の引き抜き強度となっている。図1で示したモールド内端末構造に比べてシースの内周面に樹脂が流れ込みやすくなっているため、引き抜き強度が向上したと考えられる。
最後に、図5に示すように、ケーブル端末部から露出した導体を切断し、その端末部を樹脂モールドで覆った試験サンプルを2つ作製した。
その後、これら試験サンプルのそれぞれについて、樹脂モールドからケーブルを引き抜こうとしたときの荷重の変化を測定する引張試験を行った。その結果を図6に示す。
図6に示すように、引き抜き力の大きさによりシースが伸びるため、それぞれ試験機引っ張り量が異なっているが、どの試験サンプルも80〜90N程度の引き抜き強度となっている。図3で示したモールド内端末構造に比べてシースの内周面により樹脂が流れ込みやすくなっているため、引き抜き強度が向上したと考えられる。
本構造と図3で示したモールド内端末構造とで樹脂の流れ込みに違いが出るのは、図3の構造では露出した導体が樹脂の流れ込みを邪魔しているためと考えられる。
なお、本実験において、ケーブル端末部におけるシースと樹脂モールドとの界面のケーブル長手方向の長さ(ラップ長)は全てのモールド内端末構造で略同じになるようにして試験サンプルを作製した。
以上より、シースの内周面に流れ込む樹脂の量が増えるほど引き抜き強度が向上することが分かった。シースの内周面に流れ込む樹脂の量と引き抜き強度が比例するのは、シースの内周面に樹脂が流れ込むことにより樹脂モールドとシースとの密着性が向上し、それに伴って引き抜き強度が向上するためである。
この実験結果を踏まえ、本発明者らは、シースの内周面により多く樹脂を流し込ませることができるモールド内端末構造を鋭意検討し、本発明に至った。
図7は、本発明の一実施の形態に係るケーブル付回路部品のモールド内端末構造を示す縦断面図(ケーブル長手方向に沿って切断したときの断面図)である。
本発明の一実施の形態に係るケーブル付回路部品1のモールド内端末構造1aは、少なくとも導体2を有する芯線13と、芯線13の外周に設けられたシース3とを有するケーブル4のケーブル端末部1bから露出した導体2を回路部品5に接続し、回路部品5、ケーブル端末部1b及び回路部品5とケーブル4の導体2との接続部を一体的に樹脂モールド6で覆ったケーブル付回路部品のモールド内端末構造において、ケーブル端末部1bにおけるシース3の端部を拡径してケーブル端末部1bにおけるシース3の端部と芯線13との間に隙間部8を万遍なく形成するための拡径部材9をケーブル端末部1bにおけるシース3の端部と芯線13との間に挿入し、樹脂モールド6の成形時に隙間部8に積極的に樹脂を流し込むようにしたことを特徴とするケーブル付回路部品1のモールド内端末構造1aである。
先ず、モールド内端末構造を適用するケーブル付回路部品について説明する。
図7に示すように、ケーブル付回路部品1は、芯線13と芯線13の外周に設けられたシース3とを有するケーブル4のケーブル端末部1bから露出した導体2を回路部品5に接続し、回路部品5、ケーブル端末部1b及び回路部品5とケーブル4の導体2との接続部を一体的に樹脂モールド6で覆ったものである。
本実施の形態においてはケーブル4として、複数の心線からなる導体2を抑え巻きテープ7でまとめ芯線13とし、芯線13の外周をシース3で被覆したものを用いた。芯線13としては、導体2のみからなるものや、導体2の外周に絶縁層が設けられているもの又は導体2の外周に絶縁層が設けられ、更にその外周に補強編組等が設けられているものであっても良い。また、図7では導体2を簡略化のために1本で描いているが、実際は単心構造であっても多心構造であっても良く、この図によりケーブル4の構造を特に限定する趣旨ではない。
また、本実施の形態では、ケーブル付回路部品1としてHEVなどの車両のエンジン周りに配置される回転角度検出センサを用いた。これに伴って、ケーブル4のシース3をふっ素系樹脂で形成し、ケーブル4に耐熱性を持たせた。
次に、ケーブル付回路部品1のモールド内端末構造1aについて説明する。
本実施の形態に係るケーブル付回路部品1のモールド内端末構造1aは、ケーブル端末部1bにおけるシース3の端部を拡径して、その拡径されたケーブル端末部1bにおけるシース3の端部と芯線13の間に隙間部8を万遍なく形成するための拡径部材9が挿入された構造である。このモールド内端末構造1aをモールド内端末処理方法と共に説明する。
拡径部材9は、図8(a),(b)に示すように、外径が徐々に縮径されるように形成された円筒形状のカラーからなる。また、拡径部材9は、樹脂モールド6の材料と密着性の良い材料、例えば樹脂モールド6の材料と同じ樹脂からなるとよい。
この拡径部材9は、図9に示すように、縮径された端部側(図8(b)では右側)からケーブル端末部1bにおけるシース3の端部と芯線13の間に挿入される。このとき、拡径部材9は、ケーブル端末部1bにおけるシース3の端部からはみ出さないように、ケーブル端末部1bにおけるシース3の端部と芯線13の間に隙間部8が形成されるような位置まで挿入される。
その後、このように端末処理したケーブル端末部1bから露出した導体2を回路部品5に接続し、回路部品5、ケーブル端末部1b及び回路部品5とケーブル4の導体2との接続部を一体的に樹脂モールド6で覆う。
このとき、ケーブル端末部1bには拡径部材9が挿入されており、拡径されたシース3の端部と芯線13との間に強制的に隙間部8が形成されているため、樹脂モールド6の成形時に、隙間部8に積極的に樹脂を流し込むことができる。なお、隙間部8に積極的に樹脂を流し込むべく、ケーブル端末部1bの正面側(図7,9で言えば左側)から樹脂を流し込むようにするとよい。
これにより、図7の矢印で示すように、樹脂モールド6が、シース3の端部を内外面から挟み込むような形に成形される。つまり、隙間部8に樹脂が強制的に流れ込み、樹脂モールド6によって拡径部材9により拡径されたシース3の端部がその内外面から円周状に把持される構造となる。
このようなケーブル付回路部品1のモールド内端末構造1aによれば、樹脂モールド6によってシース3の端部がその内外面から把持されているため、引き抜き強度を向上させることができる。また、図1で示したように、ケーブル端末部1bは、拡径部材9によって端末に向かうにつれて徐々に拡径されており、また、樹脂モールド6はケーブル端末部1bの形状に沿って被覆されている。そのため、ケーブル端末部1bにおける樹脂モールド6の内部の形状は、最大外径を有するケーブル端末部1bの端末から、樹脂モールド6からケーブル4が出て延びている出口部12に向かう方向(図7における右方向)に徐々に縮径されている。この場合、ケーブル4を樹脂モールド6から引き抜く方向(図1では右方向)に引っ張ったときに、ケーブル4の拡径されたケーブル端末部1bを樹脂モールド6のケーブル端末部1bの端末から出口部12に向かう方向、つまり、ケーブル端末部1bにおける樹脂モールド6の内部の形状が徐々に縮径されている方向に引っ張ることとなり、ケーブル端末部1bが樹脂モールド6の内部で引っかかってケーブル4を引き抜きにくくし、これによっても引き抜き強度を向上させることができる。さらに、ケーブル端末部1bと樹脂モールド6との界面の水の浸入経路が複雑、且つ長くなるため、高い気密性を確保することができる。
特に、拡径部材9として樹脂モールド6の材料と密着性の良い材料からなるカラーを用いた場合、樹脂モールド6と拡径部材9とが密着し、ケーブル端末部1bにおけるシース3と樹脂モールド6との界面の気密性と引き抜き強度をより向上させることができる。
以上要するに、本発明によれば、例え、シース3の材料と樹脂モールド6の材料との密着性が悪くても十分な気密性と引き抜き強度を確保することができる。
なお、本実施の形態においては、拡径部材9として外径が徐々に縮径されるように形成された円筒形状のカラーを用いたが、拡径部材9の形状はこれに限定されない。
例えば、図10に示すように、拡径部材9として、楔形形状に形成された複数の楔形部材10を用いてもよい。この場合、図11に示すように、複数の楔形部材10のそれぞれを、尖鋭部11側からシース3の端部と芯線13の間に所定の間隔を隔てて挿入する。楔形部材10の数と挿入間隔は、ケーブル4の外径と楔形部材10の大きさに依るが、シース3の端部と芯線13の間に万遍なく隙間部8が形成されるような間隔で挿入すると良い。
1 ケーブル付回路部品
1a モールド内端末構造
1b ケーブル端末部
2 導体
3 シース
4 ケーブル
5 回路部品
6 樹脂モールド
8 隙間部
9 拡径部材
12 出口部
13 芯線

Claims (6)

  1. 少なくとも導体を有する芯線と、該芯線の外周に設けられたシースとを有するケーブルのケーブル端末部から露出した前記導体を回路部品に接続し、前記回路部品、前記ケーブル端末部及び前記回路部品と前記ケーブルの前記導体との接続部を一体的に樹脂モールドで覆ったケーブル付回路部品のモールド内端末構造において、
    前記ケーブル端末部における前記シースの端部を拡径して前記ケーブル端末部における前記シースの端部と前記芯線との間に隙間部を万遍なく形成するための拡径部材を前記ケーブル端末部における前記シースの端部と前記芯線との間に挿入し、前記樹脂モールドの成形時に前記隙間部に積極的に樹脂を流し込むようにしたことを特徴とするケーブル付回路部品のモールド内端末構造。
  2. 前記拡径部材は、外径が徐々に縮径されるように形成された円筒形状のカラーからなり、前記カラーの縮径された端部側から前記ケーブル端末部における前記シースと前記芯線との間に挿入されることを特徴とする請求項1に記載のケーブル付回路部品のモールド内端末構造。
  3. 前記拡径部材は、楔形形状に形成された複数の楔形部材からなり、該楔形部材の尖鋭部側から前記ケーブル端末部における前記シースの端部と前記芯線との間に所定の間隔を隔てて前記複数の楔形部材が挿入されることを特徴とする請求項1に記載のケーブル付回路部品のモールド内端末構造。
  4. 前記拡径部材と前記樹脂モールドは、同じ素材で形成されることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のケーブル付回路部品のモールド内端末構造。
  5. 少なくとも導体を有する芯線と該芯線の外周に設けられたシースとを有するケーブルのケーブル端末部から露出した前記導体を回路部品に接続し、前記回路部品、前記ケーブル端末部及び前記回路部品と前記ケーブルの前記導体との接続部を一体的に樹脂モールドで覆ったケーブル付回路部品のモールド内端末処理方法において、
    前記ケーブル端末部における前記シースの端部を拡径して前記ケーブル端末部における拡径された前記シースの端部と前記芯線との間に隙間部を万遍なく形成するための拡径部材を前記ケーブル端末部における前記シースの端部と前記芯線との間に挿入し、前記樹脂モールドの成形時に前記隙間部に積極的に樹脂を流し込むようにしたことを特徴とするケーブル付回路部品のモールド内端末処理方法。
  6. 前記樹脂モールドの成形時に、前記隙間部に積極的に樹脂を流し込むべく、前記ケーブル端末部の正面側から樹脂を流し込むようにすることを特徴とする請求項5に記載のケーブル付回路部品のモールド内端末処理方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP3376620A4 (en) * 2015-11-12 2019-02-20 Autonetworks Technologies, Ltd. SEALING STRUCTURE FOR CABLE, AND SEALING DEVICE

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