JP2011142120A - 固体電解コンデンサおよびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】漏れ電流が低減された固体電解コンデンサおよびその製造方法を提供する。
【解決手段】本発明の固体電解コンデンサ100は、陽極1の表面に酸化物からなる誘電体層2と電解質層3と陰極4とが順に形成されており、誘電体層2は、酸化セリウムを含有している。陰極4上には、導電性接着剤5を介して陰極端子6が接続され、陽極リード1aには、陽極端子7が接続されている。誘電体層2には、ジルコニウム及びハフニウムの内の少なくとも1つがさらに含有されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、固体電解コンデンサおよびその製造方法に関する。
固体電解コンデンサは、高周波特性が優れていることに加え、小型且つ大容量であることから、パーソナルコンピューターや映像装置等の各種電子機器の電源回路において広く用いられている。一般に、このような固体電解コンデンサは、タンタルやニオブ等の弁作用金属からなる陽極上に、陽極酸化等で形成した酸化タンタルおよび酸化ニオブ等の材料からなる誘電体層を形成し、その上に導電性高分子や二酸化マンガン等からなる電解質層及び陰極を形成している。
しかしながら、これらの弁作用金属の酸化物からなる誘電体層は、製造工程時あるいはリフロー時などの熱や応力により酸素欠陥を生じる。そのため、酸素欠陥が生じた酸化物が金属等に変わって絶縁性を失うことにより、誘電体層の絶縁性が低下するため、漏れ電流が大きくなる恐れがあった。
このような漏れ電流の増加を抑制することを目的として、有機金属錯体を誘電体層と電極間に導入することによって、誘電体層に生じた酸素欠陥を修復するための酸素供給源とするコンデンサが提案されている。(たとえば、特許文献1参照)
特開2004−304062号公報
しかしながら、有機金属錯体は熱安定性に欠けるため、高温において十分に酸素供給源として機能できず、漏れ電流の増加の抑制が不十分であった。
本発明の目的は、漏れ電流の増加を抑制した固体電解コンデンサおよびその製造方法を提供することである。
本発明の固体電解コンデンサは、陽極と、前記陽極上に形成され、酸化物からなる誘電体層と、前記誘電体層上に形成される電解質層とを備え、前記誘電体層に酸化セリウムが含有されたことを特徴とする。
本発明者等は、固体電解コンデンサの誘電体層に酸化セリウムを含有させることによって、誘電体層に発生した酸素欠陥を修復することが可能であることを見出した。即ち、以下に説明するように、本発明者等は、酸化セリウムによる酸素の吸蔵・放出のメカニズムを確認して、固体電解コンデンサの漏れ電流の改善に利用できることを見出したのである。
この固体電解コンデンサは誘電体層に酸化セリウムを含んでいるため誘電体層に発生した酸素欠陥を修復することが可能である。図4に酸化セリウムを含んだ誘電層を模式的に示した図を示す。図4に示すように、酸化物からなる誘電体層2中に酸化セリウム2aが分散されて配置されている。酸化セリウムは、セリウムの価数変化により、酸素との結合割合が変化し、これにより酸素の吸蔵、放出を行う。即ち、以下の式(1)に示すように、温度上昇時にセリウムの価数が3から4に変化することで、酸化セリウムが、CeからCeOに変化して、酸素を吸蔵する。
Figure 2011142120
また、温度下降時には、以下の式(2)に示すように、セリウムの価数が4から3に変化することで、酸化セリウムが、CeOからCeに変化して、酸素を放出する。
Figure 2011142120
一方、温度上昇時には、金属の酸化物からなる誘電体層に酸素欠陥が発生し、誘電体層中の金属原子から酸素原子が離脱する。誘電体層中に酸化セリウムが含有されていると、その離脱した酸素原子を上述のように酸化セリウムが吸蔵するため、誘電体層から外部への酸素の放出が抑制される。
また、温度下降時には、上述のように酸化セリウムから酸素が誘電体層中に放出されるため、酸化物からなる誘電体層中の酸素欠陥に酸素が供給されるため、酸化物が再び形成されて、酸素欠陥が修復される。
このように、酸化物からなる誘電体層中に酸化セリウムを含有させることにより、可逆的に繰り返し誘電体層中の酸素欠陥を修復することができるため、誘電体層を構成する酸化物の減少を抑制することができ、漏れ電流の増加を抑制した固体電解コンデンサを得ることができる。
また、誘電体層の電解質層側の表面から、誘電体層全体の膜厚の約5%の厚さの位置での酸化物に対するセリウムの比率が1atom%から40atom%であることが好ましい。酸化物に対するセリウムの比率が、1atom%より小さいと、酸化セリウムが十分に酸素の吸蔵、放出を行うことができないため、漏れ電流の増加を抑制する効果が少ない。一方、酸化物に対するセリウムの比率が、40atom%より大きいと、誘電体層の材料よりも絶縁性に劣る酸化セリウムの割合が増加するため、漏れ電流の増加を抑制する効果が少ない。
上記固体コンデンサにおいては、好ましくは、誘電体層は酸化セリウムに加えてジルコニウムもしくはハフニウムのいずれか1つ、もしくはその両方を含むことが好ましい。ジルコニウムやハフニウムは、酸化セリウムのセリウムと結合して、酸化セリウムが酸素を吸蔵、放出する容量を向上させる機能を有するため、誘電体層に発生した酸素欠陥をより効果的に修復可能であり、さらに漏れ電流を低減することができる。
また、誘電体層の電解質層側の表面から、誘電体層全体の膜厚の約5%の厚さの位置での酸化物に対するジルコニウムまたはハフニウムの比率が10atom以下であることが好ましい。
また、この発明の固体電解コンデンサの製造方法は、弁金属および弁金属合金からなる陽極をセリウムイオンを含む水溶液中で陽極酸化することにより、誘電体層中に酸化セリウムを含有させることができる。
さらに上記水溶液中にセリウムイオンに加えジルコニウムイオンもしくはハフニウムイオンを加え、弁金属および弁金属合金からなる陽極を陽極酸化することにより、誘電体層中に酸化セリウムに加えてジルコニウムもしくはハフニウムを含有させることができる。
なお、本発明において、「酸化物に対するセリウムの比率」とは、誘電体層の測定面における酸化物を構成する元素とセリウムとの合計原子数に対するセリウムの原子数の割合を意味するものである。また、同様に「酸化物に対するジルコニウムまたはハフニウムの比率」とは、誘電体層の測定面における酸化物を構成する元素とジルコニウムまたはハフニウムとの合計原子数に対するジルコニウムまたはハフニウムの原子数の割合を意味するものである。
本発明によれば、漏れ電流を低減した固体電解コンデンサ及びその製造方法を得ることができる。
本発明の一実施例の形態による固体電解コンデンサの断面構造図である。 本発明の実施例1による固体電解コンデンサの陽極の拡大断面図である。 本発明の実施例1の固体電解コンデンサの誘電体層の元素分析結果を示す図である。 本発明の固体電解コンデンサの酸化セリウムを含んだ誘電層を模式的に示した図である。 本発明の比較例1による固体電解コンデンサの断面構造図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施例1)
図1は本発明の実施例1による固体電解コンデンサの断面構造図である。
図1に示すように、陽極1には、陽極リード線1aが埋設されており、陽極1の表面には、誘電体層2が形成されている。誘電体層2の上には、電解質層3が形成されている。電解質層3の外周面には、第1導電層4a及び第1導電層4bがこの順序で形成されている。第1導電層4aと第1導電層4bから陰極4が構成されている。第1導電層4bには、導電性接着剤層5を介して陰極端子6が接続されており、陽極リード線1aには、陽極端子7が接続されている。陰極端子6及び陽極端子7の端部が外部に引き出されるように、モールド外装樹脂8が形成されている。以下、図1に示す固体電解コンデンサについてさらに詳細に説明する。
陽極1は、弁作用金属の微粒子を焼結した多孔質体で構成されている。弁作用金属としては、ニオブ、ハフニウム、タンタル、アルミニウム、チタン、ジルコニウムなどを用いることができるが、本実施例では誘電率が高く、欠陥の少ない陽極酸化膜の得られるニオブを用いた。
図2に陽極1の外表面近傍での拡大断面図を示す。図2に示すように、陽極1は弁作用金属の微粒子を焼結した多孔質体であり、陽極1の外形形状をなす1つの面である外周面1cは、焼結された微粒子によって構成されている。陽極1の外周面1c上には、陽極1を構成する弁作用金属の酸化物からなる誘電体層2が形成されている。本実施例では、誘電体層2は陽極酸化によって形成された酸化ニオブで構成されている。誘電体層2中に、酸化セリウムが含有されている。
誘電体層2の表面上に、導電性高分子で構成される電解質層3が形成されている。電解質層3は、多孔質焼結体である陽極1の孔内部にまで入り込んで形成される。導電性高分子としては、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアニリン等の材料をもちいることができるが、本実施例では、成膜性が良く、導電率の高いポリピロールを用いた。
電解質層3の表面上には、導電性カーボンを含む第1導電層4aが形成され、第1導電層4aの表面上には、銀粒子を含む第2導電層4bが形成されている。第1導電層4aと第2導電層4bから陰極4が構成されている。
次に、本実施例の固体電解コンデンサの製造方法について、以下に示す。
まず、平均粒子径約2μmのニオブ粒子をバインダー剤と混合し、矩形の型に陽極リード1aと共に入れ、高温に保持して焼結することにより、陽極リード1aの一部が埋設された高さ約2.8mm×幅約3.3mm×奥行き約1.7mmのニオブの多孔質焼結体で構成される陽極1を形成した。
次に、この陽極1を約65℃に保持した約3重量%の酢酸セリウム水溶液中において約100Vの定電圧で約30分間陽極酸化を行うことによって、陽極1の外周面を覆うように、陽極1上に酸化セリウムを含み、酸化ニオブで構成される誘電体層2を形成した。ここで、酢酸セリウム水溶液は、本発明の固体電解コンデンサの製造に用いる水溶液の一例である。酢酸セリウム以外に塩化セリウム、フッ化セリウム、硫酸セリウム、硝酸セリウム、水酸化セリウム、炭酸セリウム、臭化セリウム、ヨウ化セリウム、過塩素酸セリウム、硝酸二アンモニウムセリウム、シュウ酸セリウムを用いてもよい。
次に、上記誘電体層2の表面において、ピロールモノマーを重合させることで、誘電体層2の表面上にポリピロールにより構成される電解質層3を形成した。重合反応としては、化学重合を用いてもよいし、電解重合を用いてもよい。また、電解質層3として、化学重合により形成したポリピロール膜上に、電解重合により形成したポリピロール膜を形成してもよい。
次に、上記電解質層3の表面上にカーボンペーストを塗布し、乾燥することにより、電解質層3の表面上に導電性カーボンを含む第1導電層4aを形成した。さらに、上記第1導電層4aの表面上に銀ペーストを塗布し、乾燥することにより、第1導電層4aの表面上に銀粒子を含む第2導電層4bを形成した。
その後、第2導電層4bの表面の一部に、銀ペーストからなる導電性接着剤を塗布し、陰極端子6を押し付けて乾燥させることにより、第2導電層4bの表面に導電性接着剤層5を介して陰極端子6が接続される。また、陽極リード1aと陽極端子7とはスポット溶接により接続される。
上記の陰極端子6及び陽極端子7の端部が外部に引き出されると共に、陽極1、誘電体層2、電解質層3、陰極4を覆うように、モールド外装樹脂8を形成する。モールド外装樹脂8から引き出された陰極端子6及び陽極端子7の端部は、モールド外装樹脂8の外表面に沿うように、折り曲げられて固定される。
このようにして、実施例1の固体電解コンデンサA1を作製した。
図3に、上記製造方法によって形成された実施例1の固体電解コンデンサA1について、その誘電体層3をXPS(X−ray Photoelectron Spectroscopy)で元素分析を行った結果を示す。図中のa、b、cで示す曲線は、それぞれ酸素、ニオブ、セリウムの合計原子数に対する比率の深さ方向の分布を表している。図3のニオブと酸素を多く含む領域Aは、誘電体層を示しており、ニオブを多く含む領域Bは、陽極を示している。誘電体層を示す領域Aにおいて、セリウムは電解質層と接する誘電体層の表面近傍に多く存在している。誘電体層の表面から、誘電体層全体の膜厚の約5%の厚さの位置での酸化物に対するセリウムの比率は、35atom%であった。
なお、酸素、ニオブ、セリウムの合計原子数に対する比率の測定は、XPS測定装置(アルバックファイ製 ESCA−5600)を用い、X線源としては、Alのモノクロ(1486.6eV)を用いて、誘電体層に対してX線を照射し(測定エリア:400μmφ)、測定対象の元素に対応する光電子を検出、カウントすることにより行った。ここで、検出される光電子のエネルギーステップは、0.25eV/stepの分解能で行った。
また、陽極酸化によって誘電体層3が形成された陽極1に対して、X線回折で物質の同定を行った結果、X線の入射角に対する回折強度のグラフにおいて、金属ニオブを示すピーク以外は観測されなかったことから、誘電体層中の酸化セリウムは、結晶ではなく、アモルファスであることがわかった。誘電体層中に、結晶よりも導電率の低いアモルファスの酸化セリウムが含有されることにより、誘電体層の絶縁性が向上し、漏れ電流を抑制することができる。
(比較例1)
比較例1の固体電解コンデンサでは、実施例1の固体電解コンデンサとは異なり、誘電体層2に酸化セリウムを含まない。その他の構成については、実施例1と同様である。
比較例1の固体電解コンデンサの製造方法について、以下に示す。
まず、実施例1と同様にして、陽極リード1aの一部が埋設され、高さ約2.8mm×幅約3.3mm×奥行き約1.7mmのニオブの多孔質焼結体で構成される陽極1を形成した。次に、この陽極1を約65℃に保持した約3重量%のリン酸水溶液中において約100Vの定電圧で約30分間陽極酸化を行うことって、陽極1の外周面を覆うように、陽極1の表面上に誘電体層2を形成した。
その後、実施例1と同様にして、誘電体層2の表面上にポリピロールからなる電解質層3を形成し、さらに電解質層3上に導電性カーボンを含む第1導電層4a、銀粒子を含む第2導電層4bを形成した。また、実施例1と同様にして、陰極端子、陽極端子、モールド外装樹脂を形成し、比較例1の固体電解コンデンサX1を作製した。
(比較例2)
図5は比較例2の固体電解コンデンサの断面構造図である。比較例2の固体電解コンデンサでは、実施例1の固体電解コンデンサとは異なり、誘電体層2に酸化セリウムを含まない。また、誘電体層2と電解質層3との間にフタロシアニン鉄層9を形成した。その他の構成については、実施例1と同様である。
比較例2の固体電解コンデンサの製造方法について、以下に示す。
まず、実施例1と同様にして、陽極リード1aの一部が埋設され、高さ約2.8mm×幅約3.3mm×奥行き約1.7mmのニオブの多孔質焼結体で構成される陽極1を形成した。次に、この陽極1を約65℃に保持した約3重量%のリン酸水溶液中において約100Vの定電圧で約30分間陽極酸化を行うことって、陽極1の外周面を覆うように、陽極1の表面上に誘電体層2を形成した。
次に、誘電体層2の上にフタロシアニン鉄を付着させて、タロシアニン鉄層を形成した。フタロシアニン鉄は酸素担持体として機能する。フタロシアニン鉄をクロロホルムに溶解し、酸素をバブリングしてフタロシアニン鉄に酸素を担持させた。このフタロシアニン鉄溶液に上述のように誘電体層2を形成したニオブの多孔質焼結体で構成される陽極1を浸漬した後に引き上げて乾燥させて、酸素担持体であるフタロシアニン鉄を付着させ、誘電体層2の周囲を覆うように、誘電体層2上にフタロシアニン層9を形成した。
その後、実施例1と同様にして、フタロシアニン鉄層9の表面上にポリピロールからなる電解質層3を形成し、さらに電解質層3上に導電性カーボンを含む第1導電層4a、銀粒子を含む第2導電層4bを形成した。また、実施例1と同様にして、陰極端子、陽極端子、モールド外装樹脂を形成し、比較例2の固体電解コンデンサX2を作製した。
(評価)
上述の実施例1及び比較例1、2で形成した固体電解コンデンサA1、X1、X2について、加熱処理前後での漏れ電流を測定した。加熱処理は、260度で40秒間加熱することで行った。また、漏れ電流の測定は、固体電解コンデンサの電極に、10Vの直流電圧を20秒間印加した後の電極の両端に流れる電流値を測定することで行った。測定結果を表1に示す。なお、漏れ電流の値は、比較例2の固体電解コンデンサX2の加熱処理後の漏れ電流の値を100とした相対値で示している。
Figure 2011142120
表1に示すように、誘電体層にセリウムを含有した固体電解コンデンサA1は、誘電体層に酸化セリウムを含有していない固体電解コンデンサX1、X2に比べて、加熱処理後の漏れ電流が小さいことがわかる。また、加熱処理前と後の漏れ電流の値を比較すると固体電解コンデンサA1では、10%程度の上昇に留まっているのに対し、固体電解コンデンサX1、X2では、65〜70%程度上昇している。このことから、誘電体層に酸化セリウムを含有させることで、リフロー工程等で想定される260度程度の温度上昇において、酸化セリウムが誘電体層中の酸素の吸蔵、放出を行い、酸化物からなる誘電体層の酸素欠陥を修復し、誘電体層の絶縁性を低下を抑制した結果、漏れ電流の増加が著しく抑制されたものと考えられる。
なお、比較例2の固体電解コンデンサX2では、フタロシアニン鉄層による誘電体層の修復効果のため、固体電解コンデンサX1に比べて、漏れ電流の増加が抑制されているが、固体電解コンデンサA1よりも漏れ電流の値は大きかった。
本発明の固体電解コンデンサでは、図3に示すように、セリウムは、少なくとも電解質層と接する誘電体層の表面近傍に存在している。これにより、温度上昇によって誘電体層から離脱した酸素原子が、誘電体層の外へ放出される場合に、その酸素原子が通過する誘電体層の表面(電解質層側)近傍において、酸化セリウムが少なくとも存在することで、酸化セリウムが酸素を確実に吸蔵することができる。その結果、誘電体層から酸素が抜け出すのを抑制し、温度下降時等に酸化セリウムから酸素を放出して、誘電体層の酸素欠陥を修復することができる。
(実施例2〜9)
次に、実施例2から9では、セリウムの含有量と漏れ電流の関係について検討した。
実施例1の製造プロセス中の陽極酸化工程において、酢酸セリウム水溶液中の酢酸セリウムの濃度を変化させて、陽極1を陽極酸化した。実施例2〜11として、約0.048重量%、約0.06重量%、約0.3重量%、約0.6重量%、約1.2重量%、約1.8重量%、約3.6重量%、約4.8重量%の酢酸セリウム水溶液中で陽極酸化して、それぞれ固体コンデンサA2〜A9を作製した。他の点については、上記の実施例1と同様の条件および同様の方法を用いた。
(評価)
固体コンデンサA2〜A9について、実施例1と同様にして、誘電体層をXPSで元素分析を行うと共に、加熱処理後の漏れ電流の値を測定した。表2に、固体コンデンサA1〜A9について、測定された加熱処理後の漏れ電流と誘電体層の表面(電解質層側)から、誘電体層の全体の膜厚に対して5%の厚さ分の深さでの酸化物に対するセリウムの比率を示す。なお、漏れ電流の値は、実施例1の固体電解コンデンサA1の漏れ電流の値を50とした相対値で示している。
Figure 2011142120
表2より、誘電体層の表面(電解質層側)から、誘電体層の全体の膜厚に対して5%の厚さ分の深さでの酸化物に対するセリウムの比率が、1atom%から40atom%の場合に、漏れ電流が抑制されている。また、誘電体層の表面(電解質層側)から、誘電体層の全体の膜厚に対して5%の厚さ分の深さでの酸化物に対するセリウムの比率が、10atom%から35atom%の場合においては、特に漏れ電流が抑制されている。
(実施例10〜20)
次に、酸化セリウムに加えて、ハフニウムとジルコニウムの含有効果について検討した。以下の実施例10から20に詳細を示す。なお、酸化セリウムに加えて、ジルコニウムやハフニウムを含有させると、酸化セリウム中のセリウムにジルコニウムやハフニウムが結合して、酸素吸蔵放出容量を変化させると考えられるため、酸化物に対するセリウムの比率を評価した誘電体層の表面(電解質層側)から、誘電体層の全体の膜厚に対して5%の厚さ分の深さにおいて、酸化物に対するジルコニウム及びハフニウムの比率を測定した。
(実施例10)
実施例7の陽極酸化工程において、約1.8重量%の酢酸セリウム−約0.006重量%の酢酸ジルコニウム水溶液中で陽極酸化を行い、固体コンデンサB1を作製した。他の点については、実施例7と同様の条件及び同様の方法を用いた。
この時、誘電体層をXPSで分析した結果、ジルコニウムは誘電体と電解質層との界面近傍に存在していた。この時、誘電体層の表面(電解質層側)から、誘電体層の全体の膜厚に対して5%の厚さ分の深さでの酸化物に対するセリウムの比率はセリウムは25atom%、ジルコニウムは0.1atom%であった。
(実施例11)
実施例7の陽極酸化工程において、約1.8重量%の酢酸セリウム−約0.06重量%の酢酸ジルコニウム水溶液中で陽極酸化を行い、固体コンデンサB2を作製した。他の点については、実施例7と同様の条件及び同様の方法を用いた。
この時、誘電体層をXPSで分析した結果、ジルコニウムは誘電体と電解質層との界面近傍に存在していた。この時、誘電体層の表面(電解質層側)から、誘電体層の全体の膜厚に対して5%の厚さ分の深さでの酸化物に対するセリウムの比率は24atom%、ジルコニウムの比率は1atom%であった。
(実施例12)
実施例7の陽極酸化工程において、約1.8重量%の酢酸セリウム−約0.6重量%の酢酸ジルコニウム水溶液中で陽極酸化を行い、固体コンデンサB3を作製した。他の点については、実施例7と同様の条件及び同様の方法を用いた。
この時、誘電体層をXPSで分析した結果、ジルコニウムは誘電体と電解質層との界面近傍に存在していた。この時、誘電体層の表面(電解質層側)から、誘電体層の全体の膜厚に対して5%の厚さ分の深さでの酸化物に対するセリウムの比率は21atom%、ジルコニウムの比率は5atom%であった。
(実施例13)
実施例7の陽極酸化工程において、約1.8重量%の酢酸セリウム−約1.5重量%の酢酸ジルコニウム水溶液中で陽極酸化を行い、固体コンデンサB4を作製した。他の点については、実施例7と同様の条件及び同様の方法を用いた。
この時、誘電体層をXPSで分析した結果、ジルコニウムは誘電体と電解質層との界面近傍に存在していた。この時、誘電体層の表面(電解質層側)から、誘電体層の全体の膜厚に対して5%の厚さ分の深さでの酸化物に対するセリウムの比率は15atom%、ジルコニウムの比率は10atom%であった。
(実施例14)
実施例7の陽極酸化工程において、約1.8重量%の酢酸セリウム−約1.8重量%の酢酸ジルコニウム水溶液中で陽極酸化を行い、固体コンデンサB5を作製した。他の点については、実施例7と同様の条件及び同様の方法を用いた。
この時、誘電体層をXPSで分析した結果、ジルコニウムは誘電体と電解質層との界面近傍に存在していた。この時、誘電体層の表面(電解質層側)から、誘電体層の全体の膜厚に対して5%の厚さ分の深さでの酸化物に対するセリウムの比率は9atom%、ジルコニウムの比率は15atom%であった。
(実施例15)
実施例7の陽極酸化工程において、約1.8重量%の酢酸セリウム−約0.006重量%の酢酸ハフニウム水溶液中で陽極酸化を行い、固体コンデンサB6を作製した。他の点については、実施例7と同様の条件及び同様の方法を用いた。
この時、誘電体層をXPSで分析した結果、ハフニウムは誘電体と電解質層との界面近傍に存在していた。この時、誘電体層の表面(電解質層側)から、誘電体層の全体の膜厚に対して5%の厚さ分の深さでの酸化物に対するセリウムの比率は25atom%、ハフニウムの比率は0.1atom%であった。
(実施例16)
実施例7の陽極酸化工程において、約1.8重量%の酢酸セリウム−約0.06重量%の酢酸ハフニウム水溶液中で陽極酸化を行い、固体コンデンサB7を作製した。他の点については、実施例7と同様の条件及び同様の方法を用いた。
この時、誘電体層をXPSで分析した結果、ハフニウムは誘電体と電解質層との界面近傍に存在していた。この時、誘電体層の表面(電解質層側)から、誘電体層の全体の膜厚に対して5%の厚さ分の深さでの酸化物に対するセリウムの比率は24atom%、ハフニウムの比率は1atom%であった。
(実施例17)
実施例7の陽極酸化工程において、約1.8重量%の酢酸セリウム−約0.6重量%の酢酸ハフニウム水溶液中で陽極酸化を行い、固体コンデンサB8を作製した。他の点については、実施例7と同様の条件及び同様の方法を用いた。
この時、誘電体層をXPSで分析した結果、ハフニウムは誘電体と電解質層との界面近傍に存在していた。この時、誘電体層の表面(電解質層側)から、誘電体層の全体の膜厚に対して5%の厚さ分の深さでの酸化物に対するセリウムの比率は21atom%、ハフニウムの比率は5atom%であった。
(実施例18)
実施例7の陽極酸化工程において、約1.8重量%の酢酸セリウム−約1.5重量%の酢酸ハフニウム水溶液中で陽極酸化を行い、固体コンデンサB9を作製した。他の点については、実施例7と同様の条件及び同様の方法を用いた。
この時、誘電体層をXPSで分析した結果、ハフニウムは誘電体と電解質層との界面近傍に存在していた。この時、誘電体層の表面(電解質層側)から、誘電体層の全体の膜厚に対して5%の厚さ分の深さでの酸化物に対するセリウムの比率は15atom%、ハフニウムの比率は10atom%であった。
(実施例19)
実施例7の陽極酸化工程において、約1.8重量%の酢酸セリウム−約1.8重量%の酢酸ハフニウム水溶液中で陽極酸化を行い、固体コンデンサB10を作製した。他の点については、実施例7と同様の条件及び同様の方法を用いた。
この時、誘電体層をXPSで分析した結果、ハフニウムは誘電体と電解質層との界面近傍に存在していた。この時、誘電体層の表面(電解質層側)から、誘電体層の全体の膜厚に対して5%の厚さ分の深さでの酸化物に対するセリウムの比率は9atom%、ハフニウムの比率は15atom%であった。
(実施例20)
実施例7の陽極酸化工程において、約1.8重量%の酢酸セリウム−約0.06重量%の酢酸ジルコニウム−約0.06重量%の酢酸ハフニウム水溶液中で陽極酸化を行い、固体コンデンサB11を作製した。他の点については、実施例7と同様の条件及び同様の方法を用いた。
この時、誘電体層をXPSで分析した結果、ジルコニウムとハフニウムは誘電体と電解質層との界面近傍に存在していた。この時、誘電体層の表面(電解質層側)から、誘電体層の全体の膜厚に対して5%の厚さ分の深さでの酸化物に対するセリウムの比率は25atom%、ジルコニウムの比率は1atom、ハフニウムの比率は1atom%であった。
(評価)
表3に、固体コンデンサA7、B1〜B11について、測定された加熱処理後の漏れ電流の値と誘電体層の表面(電解質層側)から、誘電体層の全体の膜厚に対して5%の厚さ分の深さでの酸化物に対するセリウム、ジルコニウム及びハフニウムの比率を示す。なお、漏れ電流の値は、実施例7の固体電解コンデンサA7の漏れ電流の値を45とした相対値で示している。
Figure 2011142120
表3より、セリウムに加えてジルコニウムまたはハフニウムを含むことで、漏れ電流が抑制されている。また、誘電体層の表面(電解質層側)から、誘電体層の全体の膜厚に対して5%の厚さ分の深さでの酸化物に対するジルコニウムの比率が、10atom%以下の場合に、固体電解コンデンサA7に比べて漏れ電流が抑制されている。また、固体電解コンデンサB2、B3で示すように、誘電体層の表面(電解質層側)から、誘電体層の全体の膜厚に対して5%の厚さ分の深さでの酸化物に対するジルコニウムの比率が、1atom%から5atom%の場合においては、特に漏れ電流が抑制されている。
また、誘電体層の表面(電解質層側)から、誘電体層の全体の膜厚に対して5%の厚さ分の深さでの酸化物に対するハフニウムの比率が、10atom%以下の場合に、固体コンデンサA7に比べて漏れ電流が抑制されている。また、固体電解コンデンサB7、B8で示すように、誘電体層の表面(電解質層側)から、誘電体層の全体の膜厚に対して5%の厚さ分の深さでの酸化物に対するハフニウムの比率が、1atom%から5atom%の場合においては、特に漏れ電流が抑制されている。
酸化セリウムに加えて、ジルコニウムやハフニウムを含有させると、酸化セリウム中のセリウムにジルコニウムやハフニウムが結合して、酸化セリウムが酸素を吸蔵、放出する容量を向上させることができたものと考えられる。一方、誘電体層中の酸化物に対するジルコニウムやハフニウムの比率が大きくなり、10%より大きくなると、セリウムと結合しないジルコニウムやハフニウムが誘電体層中に残留し、これらの金属を通じての漏れ電流が増加することとなり、酸化セリウムだけの固体コンデンサA7に比べて漏れ電流が増加したものと考えられる。
さらに、固体電解コンデンサB11に示すように、ジルコニウムとハフニウムを同時に含有させることにより一層漏れ電流が抑制されている。即ち、ジルコニウムまたはハフニウムを含有させた固体電解コンデンサB2やB7に比べて、ジルコニウムとハフニウムを同時に含有させた固体電解コンデンサB11は、酸化セリウムが酸素を吸蔵、放出する容量をより向上させることができたものと考えられる。
なお、本発明の実施例では、陽極として、弁作用金属粒子を焼結した多孔質体を用いたが、本発明はこれに限らず、板状あるいは箔状の陽極の表面に誘電体層が形成された固体電解コンデンサであってもよい。
また、本発明の実施例では、電解質層として、単一のモノマー材料から形成される導電性高分子を用いたが、本発明はこれに限らず、複数の異なる材料から形成される導電性高分子を積層したものであってもよい。
また、本発明の固体電解コンデンサの導電性高分子層と誘電体層の間に、有機金属錯体等の酸素供給源として機能する層を挿入しても良い。そうすることで、誘電体層の修復をより確実に行うことができる。
1 陽極
1a 陽極リード
2 誘電体層
2a 酸化セリウム
3 電解質層
4 陰極
4a 第1導電層
4b 第2導電層
5 導電性接着剤層
6 陰極端子
7 陽極端子
8 モールド外装樹脂
9 フタロシアニン鉄層
100、200 固体電解コンデンサ

Claims (6)

  1. 陽極と、前記陽極上に形成され、酸化物からなる誘電体層と、前記誘電体層上に形成される電解質層とを備え、
    前記誘電体層に酸化セリウムが含有されている、固体電解コンデンサ。
  2. 前記誘電体層の前記電解質層側の表面から、前記誘電体層の全体の膜厚に対して5%の厚さ分の深さでの前記酸化物に対するセリウムの比率が、1atom%〜40atom%である、請求項1に記載の固体電解コンデンサ。
  3. 前記誘電体層に、ジルコニウム及びハフニウムの内の少なくとも1つが含有されている、請求項1又は2に記載の固体電解コンデンサ。
  4. 前記誘電体層に、ジルコニウムとハフニウムが共に含有されている、請求項3に記載の固体電解コンデンサ。
  5. 前記誘電体層の前記電解質層側の表面から、前記誘電体層の全体の膜厚に対して5%の厚さ分の深さでの前記酸化物に対するジルコニウムまたはハフニウムの比率が、10atom%以下である、請求項3または4に記載の固体電解コンデンサ。
  6. 陽極と、前記陽極上に形成され、酸化物からなる誘電体層と、前記誘電体層上に形成される電解質層とを備えた固体電解コンデンサの製造方法であって、
    弁金属または弁金属を含む合金からなる前記陽極をセリウムイオンを含む水溶液中で陽極酸化することにより、前記誘電体層中に酸化セリウムを含有させる工程を備えた、固体電解コンデンサの製造方法。
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