JP2011142116A - 冷却ユニット及びこれを取り付けた電装品 - Google Patents

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Abstract

【課題】冷却装置の組立工程において、ろう付を行う際の熱による発熱素子の破壊を防ぐとともに、冷却装置の組立工程の作業効率を向上させることが可能な冷却ユニット及びこれを取り付けた電装品を提供することにある。
【解決手段】圧縮機52と、凝縮器54と、膨張弁56と、蒸発器58と、から成る冷凍サイクルを冷媒が流れる配管51で接続した冷媒回路43を備え、基板200に実装された発熱素子201を冷却する冷却装置4に用いられる冷却ユニット10であって、冷媒が循環する流路107を有し、発熱素子201と熱接触される冷却ジャケット101と、冷却ジャケット101と熱接触する蓄熱部材103と、一端が冷却ジャケット101の流路107に接続され、他端が冷媒回路43の配管51に接続される開口端を有する接続管105と、から成ることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、基板に実装された発熱素子を冷却するための冷却装置に用いられる冷却ユニット及びこれを取り付けた電装品に関するものである。
空気調和機などの電力機器において、電力の変換、制御を行うために多種の電子部品が用いられる。例えば、整流ダイオード、パワートランジスタ、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)などの電力用半導体素子(パワーデバイスともいう)や、これら複数の電力用半導体素子をパッケージ化したパワーモジュール、さらに、制御回路、駆動回路、保護回路などを含んだインテリジェンスパワーモジュールなどが挙げられる。
上記のような電子部品は入出力端子を備える。これらの電子部品は入出力端子と電気回路側の接続端子とを電気的に接続することにより基板に実装される。基板に実装された電子部品は電力機器が動作することにより発熱するため発熱素子と呼ばれている。特に、パワーモジュールやインテリジェンスパワーモジュールは単体の電力用半導体素子に比べて電力消費量が大きいため発熱量も大きい。このような発熱素子を実装した基板は電装品箱に収容して電力機器に取り付けられるのが一般的である。
下記特許文献1に基板などの電装品を収容した電装品箱を冷却するための冷却装置が開示されている。図5に示すように、冷却装置5は、圧縮機52と、凝縮器54と、膨張弁56と、蒸発器58とから成る冷凍サイクルを冷媒が流れる配管51で接続した冷媒回路53において、冷媒回路53の配管51と熱接触するヒートシンク50を冷却手段として設けたものである。ヒートシンク50は不図示の電装品箱に熱接触して取り付けられている。冷却装置5によれば、上記の冷媒回路53を流れる冷媒により冷却されたヒートシンク50によって電装品箱が冷却される。電装品箱が冷却されることで、電装品箱に収容された電装品の冷却を行うことができる。
このような冷凍サイクルを利用した冷却装置においては、上記のヒートシンク50に替えて冷媒回路53の配管51に接続された冷却ジャケット101(図1参照)を冷却手段として用いてもよい。冷却ジャケット101は冷媒が循環する流路107と連結する接続管105を備える。この接続管105と冷媒回路53の配管51とをろう付することにより、冷却ジャケット101が冷媒回路53の配管51に接続される。この冷却ジャケット101を発熱素子201(図2参照)と熱接触させることにより、発熱素子201の冷却を行うことができる。
特開平5−187724号公報
ろう付に用いられる硬ろう(例えば、銀ろう、銅ろう等)は、ろう付を行う際に700℃近くまで温度が上昇する。温度上昇した硬ろうの熱が接続管105及び冷却ジャケット101を通じて発熱素子201に伝達された場合、発熱素子201を破壊してしまうおそれがある。
これを回避するために、従来は、冷却ジャケット101の接続管105を冷媒回路53の配管51に接続し、その後、冷却ジャケット101を発熱素子201に熱接触させる手順で冷却装置の組立てが行われていた。冷却装置の組立工程において、発熱素子201と冷却ジャケット101とを熱接触させる際には、熱伝達を良好にするために熱伝導グリスの塗布や熱伝導シートの貼付けを行う必要がある。
しかしながら、従来の手順による冷却装置の組立て方法では、発熱素子201と冷却ジャケット101とを熱接触させる作業を行う際、冷却ジャケット101の接続管105が冷媒回路53の配管51に既に接続されている。このため、冷却ジャケット101の自由度が低い状態で発熱素子201と冷却ジャケット101とを熱接触させる作業を行わなければならず、作業効率がよくなかった。予め、熱伝導グリスの塗布や熱伝導シートの貼付けを行っておく方法も考えられるが、次工程への搬送途中に埃などが付着し汚れてしまうおそれがある。
また、冷却装置の組立工程において、基板200(図2参照)に実装された発熱素子201が露出した状態で次工程への搬送や組立ての作業を行うと、発熱素子201の変形や破損を招くおそれがある。これを回避するために、発熱素子201を伝熱板などに取り付けて露出を防ぐことも可能だが、部品数や組立てに要する工数が増加してしまうためコスト上好ましくない。
本発明は、かかる事情に鑑みて為されたものであり、本発明の目的は、冷却装置の組立工程において、ろう付を行う際の熱による発熱素子の破壊を防ぐとともに、冷却装置の組立工程の作業効率を向上させることが可能な冷却ユニット及びこれを取り付けた電装品を提供することにある。
本発明の冷却ユニットは、圧縮機と、凝縮器と、膨張弁と、蒸発器と、から成る冷凍サイクルを冷媒が流れる配管で接続した冷媒回路を備え、基板に実装された発熱素子を冷却する冷却装置に用いられる冷却ユニットであって、冷媒が循環する流路を有し、発熱素子と熱接触される冷却ジャケットと、冷却ジャケットと熱接触する蓄熱部材と、一端が冷却ジャケットの流路に接続され、他端が冷媒回路の配管に接続される開口端を有する接続管と、から成ることを特徴とする。
本発明の冷却ユニットは、蓄熱部材が、液相と固相との間を可逆的に相転移する蓄熱材を容体に収容して成る。
本発明の冷却ユニットは、蓄熱材の融点が発熱素子の耐熱温度以下である。
本発明の冷却ユニットは、蓄熱材の凝固点が冷媒の温度以上である。
本発明の電装品は、基板に実装された発熱素子を備えた電装品であって、上記に記載するいずれか一つの冷却ユニットが、冷却ジャケットと発熱素子とを熱接触させて取り付けられていることを特徴とする。
本発明に係る冷却ユニットによれば、ろう付を行う際の熱が冷却ジャケットと熱接触する蓄熱部材に蓄熱されるため、ろう付を行う際に発熱素子に伝達される熱が低減される。このため、冷却装置の組立工程において、ろう付を行う際の熱による発熱素子の破壊を防ぐことができる。また、基板に実装された発熱素子と冷却ジャケットとを予め熱接触させ、その後冷却ジャケットを冷媒回路の配管に接続する手順で冷却装置の組立てを行うことができるため、冷却装置の組立工程の作業効率が向上する。
蓄熱部材を、液相と固相との間を可逆的に相転移する蓄熱材を容体に収容して形成すれば、蓄熱材が接続管を通じて冷却ジャケットから熱を吸収して相転移する間、蓄熱部材の温度を所定の温度に一定に保った状態で冷却ジャケットの熱を蓄熱材に蓄熱させることができる。これにより、上記と同様の効果を得ることができる。また、蓄熱材は相転移が可逆的であるため、蓄熱効果が経時的に減少することがない。これにより、メンテナンス等により再び冷却装置の組立てが必要になった場合も再利用が可能である。
蓄熱材の融点を発熱素子の耐熱温度以下にすれば、蓄熱材が相転移する間の蓄熱部材の温度を発熱素子の耐熱温度以下に保った状態で、冷却ジャケットの熱を蓄熱材に蓄熱させることができる。これにより、ろう付を行う際に発熱素子に伝達される熱を効果的に低減し、ろう付を行う際の熱による発熱素子の破壊を防ぐことができる。
蓄熱材の凝固点を冷媒の温度以上にすれば、冷却装置を動作させることにより蓄熱材を常に固相状態に相転移させることができる。これにより、過渡的に冷媒が流れていない状態(例えば、空気調和機における圧縮機停止後のファン残留運転時など)における発熱素子の温度上昇を防ぐことができる。
本発明に係る電装品によれば、冷却ジャケットの自由度が高い状態で発熱素子と冷却ジャケットとを熱接触させる作業を行うことができるため、熱伝導グリスの塗布や熱伝導シートの貼付けを容易に行うことが可能であり、作業効率が非常によい。次工程への搬送途中に埃などが付着し汚れてしまうおそれもない。また、発熱素子と冷却ジャケットが既に熱接触した状態(発熱素子が露出していない状態)で次工程へ搬送することができるため、発熱素子の変形や破壊を防ぐための伝熱板を用いる必要がない。このため、電装品の部品数や組立てに要する工数等を低減することができる。これにより、冷却装置の組立工程における作業効率が向上し、製造コストを低減することができる。
本発明の実施形態に係る冷却ユニット示す斜視図である。 本発明の実施形態に係る電装品を示す断面図である。 本発明の実施形態に係る冷却ユニットを用いた冷却装置の組立工程の手順を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係る冷却ユニットを用いた冷却装置を示す模式図である。 従来の冷却装置を示す模式図である。
本発明の冷却ユニットは、基板に実装された発熱素子を冷却するための冷却装置に用いられるものである。図4に示すように、冷却装置4は、圧縮機52と、凝縮器54と、膨張弁56と、蒸発器58とから成る冷凍サイクルを冷媒が流れる配管51で接続した周知の冷媒回路43を備え、この冷媒回路43に後述する冷却ユニット10(図1参照)が接続される。また、冷却ユニット10は、基板200に実装された発熱素子201に熱接触して取り付けられ、電装品20を構成する(図2参照)。配管51は銅管などの金属管である。冷却装置4は、冷媒回路43において上記冷凍サイクルによって冷却された冷媒を循環させ、冷却ユニット10と熱接触された発熱素子201を冷却する。
以下、本発明に係る冷却ユニット及びこれを取り付けた電装品の実施形態について図面を用いて説明する。本明細書において、同一の符号で示されている場合は、同一の構成を示すものとする。
図1に示すように、本実施形態の冷却ユニット10は、冷却ジャケット101と、蓄熱部材103と、接続管105とを備える。冷却ジャケット101と蓄熱部材103とは熱接触している。接続管105の一端105aは冷却ジャケット101の流路107に接続されており、他端105bは開口端である。冷却ジャケット101は後述する発熱素子201(図2参照)と熱接触され、接続管105の他端105b(開口端)は冷媒回路の配管51に接続される。冷却ユニット10は、冷却装置4(図4参照)において、発熱素子201を冷却するための冷却手段として設けられる。
冷却ジャケット101は、発熱素子201を冷却するためのものである。本実施形態の冷却ジャケット101の形状は直方体状である。冷却ジャケット101の発熱素子201との接触面101aには発熱素子201を熱接触させて取り付けるための取付け部102が形成されている。取付け部102は、例えば、タップ加工されたねじ穴である。一方、接触面101aと対向する側の面は、蓄熱部材103と熱接触している。冷却ジャケット101の形状は特に限定されない。例えば、熱接触させる発熱素子201の形状、冷却装置4の冷媒回路の配置、電装品箱の形状などにより適宜設計される。
冷却ジャケット101の大きさについては、発熱素子201を冷却するために必要な接触面積を十分に確保できる大きさであればよい。したがって、冷却ジャケット101の大きさは、熱接触させる発熱素子201の大きさや数などに応じて適宜設計される。
冷却ジャケット101の材質としては、熱伝導率が高い金属を用いるのが好ましい。熱伝導率が高い金属の例としては、アルミニウム、銅などが挙げられる。
冷却ジャケット101の内部には、冷媒が循環する流路107が形成されている。流路107は接続管105の一端105aと接続されている。本実施形態では、複数の接続管105を備えており、一方の接続管105から冷却ジャケット101の内部に流入した冷媒は、流路107を通過して冷却ジャケット101の内部を循環し、他方の接続管105から冷却ジャケット101の外部へ流出する。冷媒が冷却ジャケット101の内部を循環することで冷却ジャケット101が冷却される。
蓄熱部材103は、冷却ジャケット101の温度が所定の温度を超えないようにするためのものである。蓄熱部材103は、容体103aの内部に蓄熱材103bを収容して形成されている(図2参照)。蓄熱部材103は、容体103aの一の面が冷却ジャケット101と熱接触している。
容体103aは、内部に蓄熱材103bを収容するための空間を有する直方体状に形成されている。容体103aの形状や大きさについては、冷却ジャケット101の形状や大きさによって適宜設計されるため、特に限定されない。容体103aの材質としては、ポリエチレンやポリプロピレンなどの樹脂が挙げられる。フェノール樹脂やエポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂で表面加工すれば、ろう付を行う際に発生する熱による容体103aの変形を防止できる点でさらに好ましい。
蓄熱材103bには液相と固相との間を可逆的に相転移する材料が用いられる。蓄熱材103bの融点は発熱素子201の耐熱温度以下である。また、蓄熱材103bの凝固点は冷却ジャケット101の内部を循環する冷媒の温度以上である。蓄熱材103bの具体的な材料としては、パラフィンや酢酸ナトリウム水和物などの有機化合物や、硫酸ナトリウム水和物などの無機水和塩などが挙げられる。蓄熱材103bの材料は、発熱素子201の耐熱温度や冷媒の種類などに応じて適宜選択される。
蓄熱部材103の形状や大きさについては冷却ジャケット101の形状や大きさに応じて適宜設計すればよいため特に限定はない。蓄熱部材103は、冷却ジャケット101の熱を蓄熱することができるだけの接触面積を確保できればよく、冷却ジャケット101との接触面積が大きいほど好ましい。
蓄熱部材103の冷却ジャケット101に対する取り付け位置については、上述のように、互いの形状や大きさ、冷却装置4の冷媒回路の配置などを考慮して最適な位置を適宜決定すればよい。本実施形態では、冷却ジャケット101及び蓄熱部材103がそれぞれ直方体状であるため、図1に示すように、冷却ジャケット101の発熱素子201との接触面101aと対向する側の面と、蓄熱部材103の最大面積を有する一の面とを熱接触させるのが好ましい。
蓄熱部材103は冷却ジャケット101の熱を以下のようにして蓄熱することができる。容体103aの一の面と熱接触している冷却ジャケット101の熱は蓄熱材103bに伝達される。この熱により蓄熱材103bの温度が上昇する。蓄熱材103bの温度が融点に達すると、固相から液相への相転移が始まる。蓄熱材103bの温度は、相転移する間、即ち、固相のみの状態から液相のみの状態に転移する間は融点付近の温度に一定に保たれる。融点付近とは、融点から−3℃〜+3℃の範囲をいう。
本実施形態の蓄熱部材103は、蓄熱材103bの融点が発熱素子201の耐熱温度以下であるため、蓄熱材103bが相転移する間の蓄熱部材103の温度を発熱素子201の耐熱温度以下に保った状態で冷却ジャケット101の熱を蓄熱材103bに蓄熱することができる。冷却ジャケット101の熱が蓄熱材103bに蓄熱されるため、冷却ジャケット101から発熱素子201に伝達される熱は大幅に低減される。
一方で、本実施形態の蓄熱部材103は、蓄熱材103bの凝固点が冷却ジャケット101の内部を循環する冷媒の温度以上であるため、冷却装置4が駆動することによって液相から固相への相転移が行われ、固相のみの状態に転移する。
また、蓄熱材103bは上述のような相転移が可逆的であるため、冷却ジャケット101の熱を蓄熱する効果が経時的に減少することがない。
接続管105は、冷媒を冷却ジャケット101の内部または外部に導くための中空管である。本実施形態の接続管105の形状は直線状であるが、これに限定されない。例えば、任意の位置に一又は複数の湾曲部を有する形状であってもよい。接続管105の径の大きさは冷却ジャケットの大きさに応じて適宜設計される。接続管105の一端105aから他端105bまでの長さは任意である。接続管105の材質としては、銅などの金属を用いるのが好ましい。
接続管105の冷却ジャケット101に対する取り付け位置については特に限定されない。冷却ジャケット101の内部に形成された流路107に接続され、冷媒を冷却ジャケット101の内部または外部に導くことができればよい。接続管105の冷却ジャケット101に対する取り付け位置は、例えば、冷却装置4の配管51の配置や、冷却装置4が組み込まれる電力機器の形状などにより適宜設計される。
次に、本発明の実施形態に係る電装品について説明する。図2に示すように、本実施形態の電装品20は、基板200に実装された発熱素子201を備える。電装品20は、冷却ユニット10の冷却ジャケット101を発熱素子201に熱接触して取り付けたものである。具体的には、発熱素子201が取付け部材204(例えば、ねじ等)によって冷却ジャケット101の取付け部102が形成された所定位置に接触固定されている。発熱素子201と冷却ジャケット101との間には不図示の熱伝導グリスが塗布されている。電装品20は、不図示の電装品箱に収容される。
基板200は、柔軟性を有さない絶縁性基材から成る板状部材である。基板200には、集積回路203、抵抗器205、コンデンサ207などの多種の電子部品が固定されており、これらを配線で接続することで電子回路が形成されている。基板200は、発熱素子201を実装するため、耐熱性に優れた基材を用いたリジッド基板が好ましい。リジッド基板の種類としては、例えば、紙フェノール基板や紙エポキシ基板が挙げられるが、コンポジット基板やガラスエポキシ基板などを用いてもよい。また、基板200は、片面のみに配線パターンが形成された一層基板、両面に配線パターンが形成された二層基板、あるいは、さらに多層の配線パターン層を形成した多層基板であってもよい。
発熱素子201は、電力機器において、電力の変換、制御を行うための電子部品である。発熱素子201は入出力端子202を備える。発熱素子201は、入出力端子202を基板200の配線パターンに設けられた不図示の接続端子に半田などで電気的に接続される。発熱素子201の具体例としては、パワーモジュールやインテリジェンスパワーモジュールなどの発熱量が大きい電子部品が挙げられる。
次に、図3を用いて本実施形態の冷却ユニット10及び電装品20を用いた冷却装置4の組立工程の手順を説明する。なお、図3に示す冷却装置4の組立工程の手順は、本実施形態の冷却ユニット10及び電装品20に関連する主な手順を示すものであり、全組立工程の全手順を示すものではない。例えば、搬送工程や検査工程などその他の組立工程を含んでいてもよいが、その表示は省略している。
図3に示すように、第一の手順S1において、冷媒回路43の組立てが行われる。冷凍サイクルを構成する圧縮機52、凝縮器54、膨張弁56、及び蒸発器58をこの順に配管51で接続することにより冷媒回路43が形成される。第一の手順S1が完了した時点で、圧縮機52と接続された一方の配管51の一端、及び蒸発器58と接続された一方の配管51の一端はそれぞれ開口端となっている。
第二の手順S2において、本実施形態の電装品20の組立てが行われる。電装品20は、手順S21において発熱素子201が基板200に実装され、手順S22において熱伝導グリスの塗布または熱伝導シートの貼付けが行われ、手順S23において発熱素子201と冷却ユニット10とを熱接触させることにより形成される。第二の手順S2は、前記手順S21〜手順S23を含んでいればよいため手順S21〜手順S23の順序は不問である。第二の手順S2が完了した時点で、発熱素子201は、ねじ等の取付け部材204によって冷却ジャケット101の取付け部102が形成された所定位置に接触固定されている(図2参照)。
第三の手順S3において、電装品20が配管51に接続される。電装品20は冷却ユニット10を備える。冷却ユニット10の接続管105の他端105b(開口端)と配管51の開口端とを接続部45においてろう付を行うことにより、電装品20が配管51に接続される。第三の手順が完了した時点で、冷媒回路43が完成する。
上記第一の手順S1〜第三の手順S3を経て冷却装置4の組立てが完成する(第四の手順S4)。なお、図3において、第一の手順S1と第二の手順S2の順序を入れ替えて冷却装置4の組立てを行ってもよい。本実施形態の冷却ユニット10及び電装品20を用いた冷却装置4の組立工程において重要なことは、これらの手順が完了した後に第三の手順S3を行うという点にある。完成した冷却装置4は、例えば、空気調和機などの電力機器に組み込まれる。あるいは、電力機器に組み込まれた状態で冷却装置4が完成する。
上記第三の手順S3において行われる「ろう付」は、冷却ジャケット101の接続管105および冷媒回路43の配管51それぞれの材料よりも融点が低い合金を溶かして互いを溶接する部材の接合方法の一種である。この合金は硬ろうとよばれ、例えば、銀ろうや銅ろうなどが用いられる。この硬ろうを溶かすためには、700℃近くまで温度を上昇させなければならない。
700℃近くまで温度が上昇した硬ろうの熱は、接続管105及び冷却ジャケット101を通じて発熱素子201に伝達される。発熱素子201に到達するまでに接続管105および冷却ジャケット101からある程度の熱は自然放熱される。しかしながら、このような自然放熱では、発熱素子201の耐熱温度を超えない温度に達するまでの放熱としては不十分であり、発熱素子201がろう付の作業中に熱により破壊されてしまうおそれがある。補助放熱の手段として、例えば、接続管105を長くする、冷水につける、などの方法も考えられるが、作業性の低下や組立工数の増加など好ましくない要因も存在する。
このような理由から、従来は、基板200に実装された発熱素子201と冷却ジャケット101とを予め熱接触させ(上記手順S23)、その後冷却ジャケット101の接続管105を冷媒回路53の配管51に接続する(上記第三の手順S3)という手順で冷却装置4の組立てを行うことが困難であった。
本実施形態に係る冷却ユニット10によれば、ろう付を行う際の熱が冷却ジャケット101と熱接触する蓄熱部材103に蓄熱される。上述のとおり、蓄熱部材103の温度は、冷却ジャケット101から伝達された熱により蓄熱材103bが固相から液相へ相転移する間は融点付近の温度に一定に保たれる。本実施形態では、蓄熱材103bの融点は発熱素子201の耐熱温度以下であるため、蓄熱部材103の温度を発熱素子201の耐熱温度以下の温度に保った状態で冷却ジャケット101の熱を蓄熱材103bに蓄熱することができる。これにより、冷却ジャケット101から発熱素子201に伝達される熱を大幅に低減し、冷却装置4の組立工程において、ろう付を行う際の熱による発熱素子201の破壊を防ぐことができる。このように、本実施形態に係る冷却ユニット10によれば、従来では行うことが困難であった図3に示す手順による冷却装置4の組立てを行うことができるため、冷却装置4の組立工程の作業効率が向上する。
また、本実施形態に係る冷却ユニット10によれば、蓄熱材103bの相転移が可逆的であるため、蓄熱効果が経時的に減少することがない。したがって、メンテナンス等により再び冷却装置の組立てが必要になった場合も再利用が可能である。即ち、再度、冷却装置4の組立てを行う際においても図3に示す手順で作業を行えばよいので、メンテナンス作業等が容易である。
さらに、本実施形態に係る冷却ユニット10によれば、蓄熱材103bの凝固点が冷却ジャケット101の内部を循環する冷媒の温度以上であるため、冷却装置4を動作させることで蓄熱材103bを常に固相状態に相転移させることができる。例えば、空気調和機において、暖房運転の停止後にヒータの温度を下げるために冷却用ファンを残留運転させることがある。残留運転中に発熱素子201の温度が上昇するが、冷却装置4の圧縮機52は停止しており冷媒回路43(冷却ジャケット101)には冷媒が循環しないため、発熱素子201を冷却することができない。つまり過渡的に冷媒が流れない状態にある。このような場合であっても、蓄熱部材103bが発熱素子201の熱を吸収して蓄熱することができるため、発熱素子201の温度上昇を防ぐことができる。
これに加えて、図3に示す手順による冷却装置4の組立てが可能であれば、本実施形態に係る電装品20を用いることができる。即ち、基板200に実装された発熱素子201と本実施形態に係る冷却ユニット10の冷却ジャケット101とを予め熱接触させることができる(上記手順S23)。これにより、以下の効果を得ることができる。
本実施形態に係る電装品20によれば、冷却ジャケット101の自由度が高い状態で発熱素子201と冷却ジャケット101とを熱接触させる作業を行うことができるため、熱伝導グリスの塗布や熱伝導シートの貼付けを容易に行うことが可能であり、作業効率が非常によい。次工程への搬送途中に埃などが付着し汚れてしまうおそれもない。また、発熱素子201と冷却ジャケット101が既に熱接触した状態(発熱素子201が露出していない状態)で次工程へ搬送することができるため、発熱素子201の変形や破壊を防ぐための伝熱板を用いる必要がない。このため、電装品20の部品数や組立てに要する工数等を低減することができる。電装品20を用いることにより、冷却装置4の組立工程における作業効率が向上し、製造コストを低減することができる。
上述のとおり、本実施形態に係る冷却ユニット10及びこれを取り付けた電装品20によれば、従来の組立工程における課題を解決することができると共に、上記のような効果を得ることができる。
尚、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で当業者の知識に基づいて種々なる改良、修正、又は変形を加えた態様でも実施できる。また、同一の作用又は効果が生じる範囲内で、何れかの発明特定事項を他の技術に置換した形態で実施しても良い。
4:冷却装置
10:冷却ユニット
20:電装品
43:冷媒回路
51:配管
52:圧縮機
54:凝縮器
56:膨張弁
58:蒸発器
101:冷却ジャケット
103:蓄熱部材
103a:容体
103b:蓄熱材
105:接続管
107:流路
200:基板
201:発熱素子

Claims (5)

  1. 圧縮機と、凝縮器と、膨張弁と、蒸発器と、から成る冷凍サイクルを冷媒が流れる配管で接続した冷媒回路を備え、基板に実装された発熱素子を冷却する冷却装置に用いられる冷却ユニットであって、
    前記冷媒が循環する流路を有し、前記発熱素子と熱接触される冷却ジャケットと、
    前記冷却ジャケットと熱接触する蓄熱部材と、
    一端が前記冷却ジャケットの流路に接続され、他端が前記冷媒回路の配管に接続される開口端を有する接続管と、
    から成ることを特徴とする冷却ユニット。
  2. 前記蓄熱部材は、液相と固相との間を可逆的に相転移する蓄熱材を容体に収容して成る、請求項1に記載の冷却ユニット。
  3. 前記蓄熱材は、融点が前記発熱素子の耐熱温度以下である、請求項2に記載の冷却ユニット。
  4. 前記蓄熱材は、凝固点が前記冷媒の温度以上である、請求項2又は請求項3に記載の冷却ユニット。
  5. 前記基板に実装された前記発熱素子を備えた電装品であって、
    請求項1〜請求項4のいずれか一つに記載の冷却ユニットが、前記冷却ジャケットと前記発熱素子とを熱接触させて取り付けられていることを特徴とする電装品。

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