以下、図面を参照して本発明に係る遊技用装置を実施するための形態を説明する。
まず、図1を参照して、遊技場内に複数配置されている各遊技島(図示略)に遊技機の一例のカードリーダ式パチンコ機(以下パチンコ機と略称する)2が並設されており、そのパチンコ機2の所定側の側方位置に該パチンコ機2に対してカードユニット3が1対1に対応設置されている。このカードユニット3は、図4(a)および(b)に示すように、ユニットホルダ8に保持された状態で設置されている。このカードユニット3は、会員登録をしていない一般の遊技者に対して発行される遊技用記録媒体であるプリペイド機能を備えるビジターカードや、該遊技場に会員登録した会員遊技者に対して発行される遊技用記録媒体である会員カードを受付けて、パチンコ機2における遊技に使用される遊技媒体であるパチンコ玉を貸出すための処理や、対応するパチンコ機2における遊技にて獲得した獲得パチンコ玉を計数するとともに、該計数済みのパチンコ玉数の範囲内のパチンコ玉の払出(返却)を行なう機能(自台計数機能)を有する。
このカードユニット3とパチンコ機2とは、図15で後述するように、払出単位として予め定められた複数個(本実施の形態では25個)のパチンコ玉の貸出に伴う各種の信号、具体的には、パチンコ機2から出力される台端末貸出完了信号(EXS)や台READY信号(PRDY)、制御ユニット328より出力されるカードユニットREADY信号(BRDY)や台端末貸出要求完了確認信号(BRQ)を送受信可能に接続されているとともに、該パチンコ機2から出力される後述する大当り信号、確変中信号、時短中信号、賞球信号、始動信号が入力可能に接続されている。
次に、本実施の形態に用いる遊技機の一例のパチンコ機2について、以下に簡単に説明する。パチンコ機2は、図1に示すように、前面がガラス扉で覆われた遊技盤26が設けられている。その遊技盤26の前面には遊技領域27が形成されている。パチンコ機2の下部表面には打球供給皿(上皿)23が設けられ、その打球供給皿23の下部には、打球供給皿23から溢れたパチンコ玉を貯留する下皿24と打球を発射する打球操作ハンドル(以下操作ノブ)25とが設けられている。遊技者がこの操作ノブ25を回動操作することにより、打球供給皿23内のパチンコ玉が遊技領域27内に弾発発射される。
この図1に示すパチンコ機2は、いわゆる第1種のパチンコ機であり、図示を省略しているが、遊技領域27内に打込まれたパチンコ玉が入賞可能な始動入賞口、該始動入賞口に入賞した始動入賞玉の検出信号に基づいて変動表示する可変表示装置、該可変表示の表示結果が予め定められた特定の識別情報の組合せ(たとえばぞろ目)になることにより開放する可変入賞球装置などが設けられている。
この可変入賞球装置が開放することにより大当り状態となる。また、可変表示装置の表示結果が大当り図柄の組合せ(ぞろ目)のうちの予め定められた特別の識別情報の組合せ(たとえば777等の確変図柄の組合せ)となることにより、確変大当り状態が発生し、それに伴う大当り状態の制御の終了後大当りの発生確率が向上した確率変動状態(確変状態)が発生する。
可変表示装置が大当り図柄の組合せで停止表示されて大当りが発生しその大当りの終了後に、可変表示装置の可変表示が所定回数に達するかあるいは次の大当りが発生するまでの間、可変表示装置における可変表示時間(変動時間)が通常遊技状態よりも短縮される時短状態となる。この時短状態中において、時短中信号が出力されて該時短状態の発生が外部に通知される。
さらに、前述した大当り状態となれば大当り中信号が出力状態となり、さらに前述した確変状態となれば確変中信号が出力状態となる。また始動入賞口に入賞したパチンコ玉が検出されて可変表示装置が変動表示されることにより、始動信号が出力状態となる。さらに、パチンコ玉が入賞することにより景品玉(賞球)が払出されるのであり、その際に賞球信号が出力状態となる。
本実施の形態のパチンコ機2には、該パチンコ機2における遊技を制御する遊技制御基板から、入賞に基づいて出力される賞球信号に基づいて所定数の賞球を計数して払出す制御を行なうとともに、カードユニット3により入出力される信号に基づいて、払出単位である25個のパチンコ玉を計数して貸出す制御を行なう図示しない賞球制御基板を備えており、該払出単位である25球の倍数にてパチンコ玉の貸出を実施できるようになっている。なお、1単位が25個なのは、1個単位で貸出すと、前述したカードユニット3とパチンコ機2との間でのパチンコ玉の貸出のための通信でやり取りする情報が多くなり、制御が複雑化するのであり、その不都合を回避するためである。
本実施の形態のカードユニット3は、図2および図4に示すように、カードユニット3本体が、その上下位置に形成された上部ガイド9、下部ガイド10に係合し、該カードユニット3本体を前面方向に引出し可能に保持するユニットホルダ8を介して遊技島に設置されている。このカードユニット3は、計数払出ユニット29とその上部に位置する上部ユニット3aとから構成されている。計数払出ユニット29を下部ユニット3bとも言う。カードユニット3の背面の遊技島内側に解除操作部が設けられており、カードユニット3に対応するパチンコ機2を取外して遊技島内側から解除操作部を操作して施錠を解除することでカードユニット3における上部ユニット3aが引出しできるようになっている。上部ユニット3aが引出した状態で、後述するように、下部ユニット3bである計数払出ユニット29とユニットホルダ8との嵌合を解除することにより、計数払出ユニット29が引出しできるようになっている。
また、該ユニットホルダ8には、各種接続ケーブルを中継するためのコネクタが設けられており、制御ユニット328に接続される通信ケーブル等が、該ユニットホルダ8を介して中継接続されていて、これら通信ケーブル等が前記カードユニット3本体の引出し時に絡まって、カードユニット3本体が引出せなくなってしまうことがないように工夫されている。
図1および図4(a)(b)を参照して、本実施の形態のカードユニット3における上部ユニット3aの前面には、紙幣を挿入するための紙幣挿入口302、装置前面より装置前方方向に突出形成された突出部305、会員カードやビジターカードを挿入するためのカード挿入口309が設けられている。このカード挿入口309に挿入された会員カードやビジターカードがカードリーダライタ327(図15参照)に受付けられて、それらカードに記録されている情報が読み取られる。前述の突出部305において、遊技者と対向する面には、各種情報を表示可能な表示部312と、会員カードを受付けた場合において、該会員カードに記録された会員カードIDならびに会員IDにより特定される貯玉数を用いた再プレイ遊技を実施するための再プレイボタン兼用の払出ボタン319と、遊技場の係員が所持するリモコン(図示略)からの赤外線信号を受信して電子信号に変換して出力するIR受光ユニット315(図1では図示省略)が設けられており、該表示部312の表面には、表示部312に表示された各表示項目を指でタッチすることにより入力可能とするための透明タッチパネル314が設けられている。
また、突出部305内部には、表示部312がなす後述する液晶表示器313が設けられている。また、パチンコ機2の下皿24の下方位置に、玉受け皿ユニット4が設けられている。下皿24に貯留されているパチンコ玉がこの玉受け皿ユニット4に放出されることにより、その放出されたパチンコ玉(返却玉)が玉受け皿ユニット4内を流下して後述するように計数払出ユニット29に流入し、その返却玉が計数されてその計数済玉数が表示部312により表示されるように構成されている。
前述の再プレイボタン兼用の払出ボタン319が操作されたときには、計数済玉数がある場合にはその計数済玉数からのパチンコ玉の払出(返却)が行なわれ、計数済玉数がなくかつ前述の貯玉数がある場合にはその貯玉数からのパチンコ玉の払出が行なわれる。計数済玉数からのパチンコ玉の払出(返却)については後に詳しく説明する。
上部ユニット3aの上部位置に設けられた紙幣挿入口302に投入された紙幣を取り込んでその真贋や紙幣種別の識別を実施し、その識別結果を装置ほぼ中央部に設けられている後述する制御ユニット328に出力する紙幣識別ユニット(図示略)が設けられており、該紙幣識別ユニットにて各種紙幣(1万円、5千円、2千円、千円の各紙幣)の受付が可能とされている。
計数済玉数がある場合に払出ボタン319を操作することにより、前述したように計数済玉数の範囲内でパチンコ玉(返却玉)が払出される。その払出しに際しては、パチンコ機2側から打球供給皿23内に前述した払出単位である25個単位でパチンコ玉が払出される。そのために、25個に満たないたとえば24個等の計数済玉数は、パチンコ機2側から払出すことができないために、カードユニット3の計数払出ユニット29から玉受け皿ユニット4のサブ皿部7に払出される。このサブ皿部7に払出される返却玉は、遊技島の玉供給樋から取込んで供給される。
次に、図2を参照して、ユニットホルダ8を説明する。ユニットホルダ8の上部には上部ガイド9が設けられ、下部には下部ガイド10が設けられている。この上部ガイド9と下部ガイド10とによりカードユニット3を上下に挟んでガイドしてユニットホルダ8に設置することができる。ユニットホルダ8にはボックス取付板15が設けられており、このボックス取付板15を介して電源基板ボックス14が取付けられる。この電源基板ボックス14は、カードユニット3に所定電圧の電力を供給するためのものである。
ユニットホルダには、前述した遊技島の玉供給樋からパチンコ玉(返却玉)を取込んで流下させるための返却玉流下経路13が設けられている。また、ユニットホルダ8の背面側には、背面に張出したコの字形状の蛇行経路取付フレーム11が設けられており、この蛇行経路取付フレーム11内に蛇行経路(蛇腹とも言う)12が設けられている。蛇行経路12は、パチンコ玉を複数回蛇行させて流下させる形状に構成されており、その蛇行によって、流下するパチンコ玉の玉圧を軽減するものである。前述の返却玉流下経路13を流下してきたパチンコ玉(返却玉)が蛇行経路12に供給され、この蛇行経路12を経由して計数払出ユニット29に供給される。この蛇行経路12の蛇行によって、返却玉の流下圧力が軽減された状態で返却玉がスムーズに計数払出ユニット29に供給されることとなる。計数払出ユニット29は、カードユニット3の下方部に配置されている関係上、遊技島の玉供給樋からその計数払出ユニット29までの高さが比較的大きなものとなり、玉圧が高いものとなるが、この蛇行経路12により、その玉の流下圧力を有効に軽減できる利点がある。
この蛇行経路12は、蛇行経路取付フレーム11とともにユニットホルダ8に対して着脱自在に構成されており、さらに、返却玉流下経路13もユニットホルダ8に対して着脱自在に構成されている。蛇行経路12を計数払出ユニット29とは別体に構成しているために、前述したように、流下してきた返却玉の玉圧を有効に軽減するための高さ(蛇行経路12の上下方向の長さ)を確保しつつ計数払出ユニット2の小型化を実現できるという利点がある。なお図中16はコイルバネである。
図3(a)を参照して、蛇行経路12の下端部に、板部材280が設けられており、この板部材280に、返却玉供給口517と配線挿通口18と計数玉取込口19とが形成されている。返却玉供給口517は前述の蛇行経路12の下端が臨んでおり、蛇行経路12を経由して流下してきた返却玉がこの返却玉供給口517から計数払出ユニット29に供給される。また計数払出ユニット29に接続される配線が配線挿通口18から挿入される。さらに計数払出ユニット29が取込んだ計数玉が計数玉取込口19から取込まれて図示しない遊技島の玉回収樋に排出される。
図3(b)は図3(a)の返却玉供給口517近辺を拡大した図である。板部材280には、回動軸21により回動自在に返却玉シャッタ20が設けられている。回動軸21には捻りコイルバネ22が設けられており、捻りコイルバネ22の一端が返却玉シャッタ20に設けられたバネ留め用孔28に挿入され、捻りコイルバネ22の他端がユニットホルダ8の内壁に係止されている。この状態で、返却玉シャッタ20は捻りコイルバネ22の弾性力により図3bに示すように、返却玉供給口517を閉鎖する姿勢となるように付勢されている。
板部材280の上面は、嵌合板部32となっており、計数払出ユニット29をユニットホルダ8に挿入設置する際に、この嵌合板部32が図3(c)に示す嵌合片30と計数払出ユニット29との間の間隙に入り込み、計数払出ユニット29がユニットホルダ8側に連結固定されることとなる。その際に、図3(c)に示すように、係合片30の下端にシャッタ押さえ部31が形成されており、係合片30と計数払出ユニット29との隙間に嵌合板部32を嵌合させる際に、図3(b)の矢印で示すように、シャッタ押さえ部31により返却玉シャッタ20の頭部が下方に押さえ込まれる。その結果、返却玉シャッタ20は矢印方向に回動し、返却玉供給口517のシャッタが解除されて返却玉供給口517から返却玉が計数払出ユニット29側に流入可能となる。
このように、返却玉シャッタ20の働きにより、計数払出ユニット29が取付けられていない状態では返却玉供給口517が閉鎖されて返却玉がこぼれ出さないように構成されるとともに、計数払出ユニット29を取付けることにより、自動的に返却玉供給口517の閉鎖が解除されて返却玉が計数払出ユニット29に流下可能となるように構成されている。
なお、図3(c)中、142は上部ユニット3aを載置するための載置部材である。また33aは上部嵌合突起であり34は下部嵌合突起である。この上部嵌合突起33aは左右に一対設けられている。これら上部嵌合突起33a,33bと下部嵌合突起34とにより、玉受け皿ユニット4が連結固定される。これについては、後に詳しく説明する。
以上説明したカードユニット3は、自台計数機能付のカードユニットを説明したが、自台計数機能が付いていないタイプのカードユニットの場合には、蛇行経路取付フレーム11、蛇行経路12および計数払出ユニット29が不要となる。計数払出ユニット29と電源基板ボックス14とは、その大きさが互いに同じとなるように構成されており、自台計数機能が付いていないタイプのカードユニットの場合には、計数払出ユニット29を取り除き、そこに電源基板ボックス14を配置する。そうすることにより、ユニットホルダ8の側方に電源基板ボックス14が張出すことがなくなる。
図5(a)〜(d)は、玉受け皿ユニット4を示す斜視図である。玉受け皿ユニット4は、玉受け皿部35とサブ皿部7とが形成されている。玉受け皿部35は、受入れた計数玉が計数玉出口42a、42b(図5(c)参照)側に流下するようにその底面が傾斜している。そして、玉受け皿部35の底面における下り傾斜途中箇所からすのこ37が形成されている。さらにこの玉受け皿部35には、投入される計数玉の衝突を緩和するためのゴムシート39が設けられている。このゴムシート39の前記すのこ37に相当する箇所は切欠が形成されている。この玉受け皿部35に受入れられた返却玉は、傾斜した底面を流下してすのこ37を通って計数玉出口42a、42bまで導かれる。
サブ皿部7は、返却玉流入口41から流入した返却玉が返却玉出口40から放出されてその返却玉を貯留するためのものである。サブ皿部7の底面にも、すのこ38が形成されている。このすのこ38と前述したすのこ37とを底面側から見た図が図5(b)に示されている。玉受け皿部35やサブ皿部7にこぼれた水やごみが、このすのこ37、38を通って玉受け皿ユニット4から下方に排出されるように構成されている。さらに、サブ皿部7のすのこ38は、貯留された返却玉を遊技者が左指ですくって取り出すときに、その指のすくう方向に沿った方向にすのこが形成されているために、遊技者が左手で返却玉を取り出しやすいという利点がある。
図5(b)および(d)に示すように、玉受け皿ユニット4の底面側にレベルアジャスタ5が設けられている。このレベルアジャスタ5は、高さ調整が可能に構成されているとともに、後述するように、玉受け皿ユニット4を計数払出ユニット29に着脱する際に有効に働く部材である。
図5(c)および(d)を参照して、玉受け皿ユニット4の計数払出ユニット29への取付箇所には、プレート状の接続用金具59が設けられている。この接続用金具59には、返却玉流入口41用の開口と計数玉出口42a,42b用の開口とが形成されている。さらに、返却玉流入口41用の開口の左右には、嵌合用切欠部47a,47bが形成されており、計数払出ユニット29の上部嵌合突起33a,33b(図3、図11参照)がこの嵌合用切欠部47a,47bに嵌合する。
さらに、接続用金具59の底面側には、嵌合用スリット48が形成されており、計数払出ユニット29の下部嵌合突起34(図3、図11参照)がこの嵌合用スリット48に嵌合するように構成されている。
図中43は受光部であり、後述する計数払出ユニット29のLED115a,115b(図11、図13参照)からの発光をこの受光部43で受光し、その受光した光によって樹脂製の発光部36が発光するように構成されている。
さらに、接続用金具59のほぼ中央付近から規制突片44が突出している。その規制突片44の先端が下方に屈曲して押込み用爪部45が形成されている。これら規制突片44および押込み用爪部45については後に詳しく説明する。
図中46は窪み部であり、玉受け皿ユニット4を設置したときのパチンコ機2の下方部分の出っ張りを回避するための窪みである。
図6は、玉受け皿ユニット4の分解斜視図である。図6を参照して、玉受け皿ユニット4は、大きく分けて、玉受け皿ユニット上部51と玉受け皿ユニット下部52とから構成される。玉受け皿ユニット上部51は、底面部67とその周辺の周囲壁部68とから構成された玉受け皿部35が形成されている。底面部67は、前述したように、計数玉出口42a、42b側に下り傾斜しており、受入れた計数玉が流下するように構成されている。この底面部67の下り傾斜途中箇所から開口部69が形成されている。
また、この玉受け皿部35に嵌め込まれるゴムシート39も、底面部70とその周辺の周囲壁部71とから構成されており、玉受け皿部35に入れ込まれたときに玉受け皿35の内面形状にフィットする形状に構成されている。さらにこのゴムシート39は、玉受け皿部35に入れ込まれた状態で玉受け皿35の開口部69と同じ箇所に開口部72が形成されている。この状態で、玉受け皿ユニット上部51と玉受け皿ユニット下部52とを合体することにより、開口部72、69の箇所にすのこ37からなる計数玉整列流下樋53が位置することとなる。
玉受け皿ユニット上部51には、サブ皿部7用の周辺壁部74と開口75とが形成されている。玉受け皿ユニット上部51と玉受け皿ユニット下部52とを合体することにより、この開口75の箇所にすのこ38が位置することとなり、このすのこ38と周囲壁部74とにより、サブ皿部7が構成される。
周囲壁部74における接続部73側箇所に、返却玉出口40が形成されている。この返却玉出口40は、返却玉流入口41(図5参照)から流入した返却玉が放出される出口であり、返却玉出口40から放出された返却玉がサブ皿部7に貯留される。
計数払出ユニット29の返却玉供給口17(図11(a)(b)参照)から供給される返却玉を流下させるための返却玉流下通路64が流下樋取付部480に下方から取付けられる。返却玉流下通路64には、返却玉流下経路65が形成されており、この返却玉流下経路65の端部66が返却玉出口40に臨むように、返却玉流下通路64が流下樋取付部480にビス84で取付け固定される。
また図中49は発光部挿入溝であり、前述した樹脂製の発光部36がこの発光部挿入溝49に入れ込まれる。発光部36には、係合爪50が形成されており、発光部挿入溝49側に形成された爪受け部とこの係合爪50とが係合することにより、発光部36が発光部挿入溝49に取付け固定される。この状態で、返却玉が計数払出ユニット29からサブ皿部7に返却されるときに、後述のLED115a、115bが発光し、この発光部36が発光する。遊技者はその発光を見ることにより、返却玉がサブ皿部7に返却されたことを認識することができる。なお図中46は前述した窪み部である。
玉受け皿ユニット下部52は、底面部76との周囲の周囲壁部77で構成されており、前述したすのこ38が形成されているとともに、流下樋用隆起部78が形成されている。この流下樋用隆起部78には、前述したすのこ37からなる計数玉整列流下樋53が形成されている。この計数玉整列流下樋53は、その流下樋に沿って仕切り壁54が設けられており、その仕切り壁54の両側に第1計数玉整列流下樋53aと第2計数玉整列流下樋53bとに分かれて2条に構成されている。その結果、計数玉は2条に分かれて流下し第1計数玉出口42a、第2計数玉出口42bから計数払出ユニット29の計数玉取込口19(図11(a)(b)参照)に導かれる。この計数玉整列流下樋53a、53bの所定箇所に玉ならし55が設けられる。この玉ならし55は、第1計数玉整列流下樋53aと第2計数玉整列流下樋53bとを流下する計数玉が上下に重ならないように1列にならすためのものである。この玉ならし55は中空状の筒状に形成されており、その筒内に支軸56が挿入された状態でその支軸56が孔57に挿入されるとともに嵌合部58に嵌合された状態で取付けられる。なお、支軸56の一端には抜け止め用のCリング57aが嵌め込まれている。この玉受け皿ユニット下部52を玉受け皿ユニット上部51に合体させることにより、嵌合部58の上面が封鎖され、Cリング57aと相まって支軸56の抜け落ちが防止される。
玉受け皿ユニット下部52の底面部76には、さらに、レベルアジャスタ5を取付けるための筒部83が設けられている。この筒部83は、ボルト部80が挿入可能となるように筒状の形状に構成されており、筒部83の周囲3箇所に雌ねじ部98、99(3箇所目は図示略)が設けられている。この状態で、玉受け皿ユニット下部52の底側からナット81を取付ける。ナット81には、座金82が一体形成されており、その座金82の3箇所にビス挿通孔93、94(3箇所目は図示略)が形成されている。この3箇所のビス挿通孔にビス90、91、92を挿通した状態で前述の3箇所の雌ねじ部98、99(3箇所目は図示略)にそれぞれのビスを捩じ込むことにより、ナット81が玉受け皿ユニット下部52の底面側に取付け固定される。
レベルアジャスタ5のボルト部80には、ナット79が螺着されており、このナット79を回転させることにより、ボルト部80の先端側のナット79からの突出量を調整することができる。ナット79から突出したボルト部80をナット81に捩じ込むことにより、その突出量だけナット81にボルト部80が螺合することとなり、レベルアジャスタ5の高さを調整した状態でレベルアジャスタ5を玉受け皿ユニット下部52に取付けることができる。
このレベルアジャスタ5は、玉受け皿ユニット4を計数払出ユニット29に取付け固定した際に、玉受け皿ユニット4を水平に調整するためにその高さ調整が行なわれる。
前述の接続部73の前面側には、接続用金具59が取付け固定される。この接続用金具59は、返却玉流入用切欠62と計数玉出口用切欠63とが形成されている。さらに、返却玉流入用切欠62の左右に、前述した嵌合用切欠部47a、47bが形成されている。また、接続用金具59の下端部が、屈曲形成されており、その屈曲形成された下端部に前述した嵌合用スリット48が形成されるとともに、ビス挿通孔61が形成されている。このビス挿通孔61にビス60を挿通した状態で接続用金具59を接続部73に装着してビス60によりビス止め固定する。
その状態の拡大図が、図7に示されている。図7に示すように、接続用金具59における、返却玉流入口41の左右箇所に嵌合用切欠部47a,47bが形成される。さらに返却玉流入口41の上方に前述したLED115a,115baの光を受光する受光部43が臨んでいる。また、第1計数玉出口42a、第2計数玉出口42bの上部に、前述した規制突片44が前方に突出しているとともに、その規制突片44の前方部分を下方に屈曲させた押込み用爪部45が形成されている。
図6に戻り、玉受け皿ユニット下部52には、ビス止め用筒部95、96、97、ビス挿通孔401が形成されている。またビス85を挿入するためのビス挿通孔(図示略)も形成されている。これらビス止め用筒部95、96、97、ビス挿通孔401などに、それぞれビス88、89、87、86、85を挿入した状態で玉受け皿ユニット下部52にそれらビスを捩じ込むことにより、玉受け皿ユニット上部51と玉受け皿ユニット下部52とが一体的に取付け固定される。
玉受け皿ユニット4は、図4(a)(b)に示されているように、一般的に前方に突出しているために、たとえば、上方からこぼれた水等の液体が侵入する虞があるり、仮に玉受け皿ユニット4自体に計数センサ356a、356bや払出モータ353等の電気部品を設けた場合にはその電気部品が損傷する虞がある。しかし、上述したように、電気部品などは玉受け皿ユニット4に設けることなく全て計数払出ユニット29側に設けたために、電気部品等の損傷を極力防止できる。また、前方に突出している玉受け皿ユニット4に異物が衝突して玉受け皿ユニット4自体が破損して玉受け皿ユニット4を新しいものと交換しなければならない場合もある。しかし、計数センサ356a、356bや払出モータ353等の電気部品を玉受け皿ユニット4に設けていないため、玉受け皿ユニット4自体を安価に構成することができ、交換に伴う遊技場の経済的負担を極力軽減することができる。
図8および図9は、玉受け皿ユニット4のサブ皿部7に装着されるカップ100を説明するための図である。このカップ100は、サブ皿部7の形状と同じ形状に構成されており、カップ100をサブ皿部7に装着したときに、カップ100とサブ皿部7との間に殆ど隙間ができないように構成されている。このカップ100の周囲の壁部分に開口101が設けられている。カップ100をサブ皿部7に装着した状態で、サブ皿部7の返却玉出口40と同じ位置となるように開口101が設けられている。その結果、カップ100をサブ皿部7に装着した状態で返却玉出口40から返却玉が放出されればその返却玉がスムーズに開口101からカップ100内に払出される。
カップ100の底面には、多数の小孔103が設けられている。その結果、この小孔103とすのこ38とを介してこぼれた水やごみが下方に排出される利点がある。さらに、カップ100の図示左側上方部分に、つまみ部102が設けられており、遊技者がこのつまみ部102を持った状態で、カップ100内の返却玉をカップ100ごと容易に取り出すことが可能となる。
また、周囲壁105のつまみ部102側の上端縁に、掛け留め突片106が形成されており、カップ100をサブ皿部7に挿入したときにこの掛け留め突片106がサブ皿部7の外側上縁部に係止される。
図10は、玉受け皿ユニット4を計数払出ユニット29から取外すときのレベルアジャスタ5の働きを説明するための図である。まず、図10(a)を参照して、玉受け皿ユニット4を計数払出ユニット29との連結を解除した状態が、図10(a)に示されている。この状態では、遊技島のテーブル部分に取付け固定されているアジャスタベース6の中央位置にレベルアジャスタ5が位置している。アジャスタベース6は、底面部107と、その底面部107に対してレベルアジャスタ5が挿入可能な間隔を保った位置に設けられた突条108が2条に備えられている。この2条の突条108と底面部107との間隙にレベルアジャスタ5が挿入された状態となっている。
この状態で、図示矢印方向に玉受け皿ユニット4を引張ることにより、玉受け皿ユニット4とともにレベルアジャスタ5が2条の突条108に沿って底面部107上を摺動し、レベルアジャスタ5とアジャスタベース6との嵌合状態が解除され、玉受け皿ユニット4を完全に取外すことができる。
次に、図11〜図14を参照して、計数払出ユニット29の構造および機能を説明する。計数払出ユニット29は、大きく分けて、片方が開放された金属製の筐体130(図12参照)内に、図11に示すように、上部計数払出ユニット29aと下部計数払出ユニット29bとが装着され、さらに筐体130の上部に、前述した載置部材142が設けられている。
図11を参照して、上部計数払出ユニット29aの下方部分の4箇所にフック状嵌合部112a、112b、112c、112d(112c、112dは図示略)が設けられている。一方、下部計数払出ユニット29bの上方部分の4箇所には、嵌合凹部113a、113b、113c、113d(113c、113dは図13参照)が形成されている。そして、この嵌合凹部113a〜113dのそれぞれに、前述のフック状嵌合部112a〜112dが嵌合することにより、上部計数払出ユニット29aと下部計数払出ユニット29bとが一体的に連結固定される。上部計数払出ユニット29aは、主に前述した計数済玉数から25個未満の端数玉(返却玉)を玉受け皿ユニット4のサブ皿部7へ返却する機能を有している。一方、下部計数払出ユニット29bは、主に、玉受け皿ユニット4の玉受け皿部35に受入れられた計数玉を計数するための機能を有している。
筐体130の玉受け皿ユニット4の取付け側には、前述した上部嵌合突起33a、33bと、下部嵌合突起34とが設けられている。また、返却玉供給口17の上方位置に、前述したLED115a、115bが臨んでいる。さらに、計数玉取込口19の上方部分に、ロック部材116が後述するように出退可能に臨んでいる。
また、筐体130の上方隅部分に、操作用切欠269が設けられており、その操作用切欠269に一端が露出するように、ロック解除レバー117が設けられている。
前述の載置部材142は、底部109の左右に側壁部110a、110bが形成されているとともに、奥側(玉受け皿ユニット4が取付けられる側とは反対側)に、奥側壁部111が形成されている。この状態で、計数払出ユニット29よりも上方のカードユニット部分が側壁部110a、110bにガイドされてスライド挿入され、ユニットホルダ8に装着できるように構成されている。
また図中114は計数経路清掃用窓であり、計数玉が流下する経路(図13の第1計数玉流下経路440aと第2計数玉流下経路440b)に沿って形成されている。この計数経路清掃用窓114から清掃用具を挿入して計数玉の流下する経路を清掃することが可能となる。なお、図中、602は筐体130のコの字切欠き部に形成された突片であり、227はアース用のL字部材227である。これらについては、後述する。
次に、図12と図13を参照して、上部計数払出ユニット29aの構造および機能を説明する。上部計数払出ユニット29aは、大きく分けて、返却側フレーム部材145、第1プレート部材129および第2プレート部材131が備えられており、それら部材によって各種返却玉払出用の部品が取付け固定された状態で、前述の筐体130に収納される。
筐体130は、前述したように、上方に載置部材142が設けられているとともに、玉受け皿ユニット4の取付け側に、上部嵌合突起33a、33bと下部嵌合突起34とが形成されている。さらに、ビス165、166、167が挿通されるビス挿通孔174、175、176が設けられている。
返却側フレーム部材145は、大きく分けると、返却玉が流下する返却玉流下樋159を形成している部分と、制御基板143を載置する上面載置部分と、前述の返却玉流下樋159の下方において、払出モータ353や複数のギア133〜136、ロック用ソレノイド146等を収納配置する部分を含んでいる。
上面載置部分には、雌ねじ部184とピン201とが上方に突出する状態で設けられている。一方、第1プレート部材129にも、同様に雌ねじ部185とピン202とが上方に突出して設けられている。雌ねじ部185、184の高さと、ピン201、202における先端小径部分を除く円柱部分の高さとは、同じ高さとなるように構成されている。
そして、制御基板143には、ビス挿通孔172、173と挿入保持孔199、200とが設けられており、ビス挿通孔172、173を雌ねじ部184、185に合わせるとともに、挿入保持孔199、200にそれぞれピン201、202の先端小径部を挿入し、さらに制御基板143の上方にカバー部材144をかぶせた状態で、ビス163、164をそれぞれビス挿通孔172、173を通して雌ねじ部184、185に捩じ込むことにより、制御基板143とカバー144とがビス止め固定される。
返却側フレーム部材145に形成された返却玉流下樋159は、玉受け皿ユニット4の接続側に向かって下り傾斜しており、返却玉供給口517(図3参照)から供給された返却玉が流下するように構成されている。この返却玉流下樋159の途中箇所には、スプロケット収納凹部160a、160bが形成されており、軸受部158に挿入された枢支軸141にスプロケット137が枢支された状態で、このスプロケット収納凹部160a、160b内でスプロケット137が回転自在に配置される。このスプロケット137は、後述するように、払出モータ353からの回転駆動力が伝達され、返却玉流下樋159を流下してきた返却玉を回転することにより1個ずつ前方に繰り出すように構成されている。
スプロケット収納凹部160a、160bのさらに前方位置には、挿入保持スペース155と挿入保持溝154とが形成されており、返却玉センサ151がこの挿入保持スペース155に挿入されて挿入保持溝154により保持された状態で取付け固定される。この状態で、スプロケット137が回転することによって1個ずつ繰り出された返却玉がこの返却玉センサ151により1個ずつ検出されることとなる。この返却玉センサ151にはコネクタ152が接続され、返却玉センサ151からの返却玉の検出信号がコネクタ152によって接続された配線により制御基板143に設けられた制御部350に伝送されることとなる。
さらに、返却側フレーム部材145の前方側上方部分に、基板挿入保持溝153a、153bが形成されており、この基板挿入保持溝153a、153bにLED基板149が挿入されて保持される。このLED基板149には、前述した2個のLED115a、115bが設けられている。そしてこのLED基板149には、コネクタ150が接続され、制御基板143に設けられた制御部350の制御に従って、LED115a、115bが点灯する。たとえば、前述したように、払出モータ353を駆動させてスプロケット137を回転駆動させて返却玉が払出されているときにLED115a、115bを点灯させ、前述した発光部36が発光するように制御する。
返却側フレーム部材145における前述の返却玉流下樋159の下方部分には、中継基板156が挿入保持されて取付け固定される。この中継基板156にはコネクタ157が接続される。
さらに、返却玉流下樋159の下方部分には、複数の軸受部410、411、412が設けられており、それぞれの軸受部410、411、412に枢支軸138、139、140が挿入されて取付けられる。これら枢支軸138、139、140の他方端は、組付け状態の第2プレート部材131から突出し、その各突出部に、それぞれ第2ギア133、第3ギア134、第4ギア135が取付けられる。さらに、前述の払出モータ353が設けられたモータ取付け基板161には、ビス挿通孔196、197が設けられており、そのビス挿通孔196、197にビス194、195を挿入した状態でそれらビス194、195を雌ねじ部192、198に捩じ込むことにより、払出モータ353およびモータ取付け基板161が組付け固定される。
払出モータ353の回転軸はモータ取付け基板161を貫通しており、その貫通した回転軸に第1ギア132が取付け固定されている。この状態で第2プレート部材131を組付けることにより、第1ギア132が第2プレート部材131から突出し、第1ギア132と第2ギア133とが噛合する状態となる。
また、枢支軸141に枢支されたスプロケット137のギア嵌合部413は、第5ギア136に嵌合して第5ギア136とともにスプロケット137が一体回転するように構成される。この状態で、払出モータ353が回転駆動することにより、その回転駆動力が第1ギア132、第2ギア133、第3ギア134、第4ギア135、第5ギア136に伝達され、第5ギア136の回転とともにスプロケット137も回転し、前述したように、返却玉が1個ずつ前方に繰り出される。
さらに、返却側フレーム部材145における前述したスプロケット収納凹部160bの下方位置に、ロック部材116が出退自在に収納保持される。またこの収納保持されたロック部材116の後方位置に、ロック用ソレノイド146が取付け固定される。ロック用ソレノイド146のプランジャ147は、ロック部材116に形成されたピン128が挿入される。プランジャ147は、コイルバネ148の付勢力によって通常時はソレノイド146から突出した状態となっており、その結果通常時はロック部材116が前方に突出した状態となっている(図11、図14参照)。
そして、ロック用ソレノイド146が励磁されることにより、プランジャ147が引込まれて、それに伴ってピン128を介してロック部材116も突出姿勢から奥に引込まれて退避姿勢となる。
第2プレート部材131には、ビス挿通孔180、181、182、183が設けられており、また第1プレート部材129のそれらビス挿通孔に対応する箇所に、それぞれビス挿通孔177、178、179、414が設けられている。これらビス挿通孔180〜183、177〜179、414に、ビス171、168、169、170を挿入した状態で、返却側フレーム部材145に形成された雌ねじ部189、193、190、191に捩じ込むことにより、第1プレート129および第2プレート131が返却側フレーム部材145にビス止め固定される。
また、第2プレート部材131には、回動軸124が設けられており、この回動軸124に前述したロック解除レバー117の軸挿通孔123が嵌合され、ロック解除レバー117が回動自在に取付けられる。組付け状態において、このロック解除レバー117の当接部126が、前述したロック部材116に設けられているピン127に当接する状態となる。ロック用ソレノイド146が非励磁の通常状態においては、コイルスプリング148の付勢力によってロック部材116が突出した状態となっている。その状態では、ピン127によってロック解除レバー117の当接部126が図12の左下方向に押された状態となる。そのロック解除レバー117の時計回り方向(図12参照)の回動を規制するストッパ125が第2プレート部材131に設けられている。そして、ロック解除レバー117を手動によって反時計回り方向(図12参照)に回動させることにより、当接部126によってピン127が押され、コイルバネ148の付勢力に抗してロック部材116を退避させた退避姿勢に切換えることができる。
このロック部材116の出退に伴う玉受け皿ユニット4の連結ロック状態およびロック解除状態の仕組みを、図14に基づいて説明する。図14は、計数払出ユニットと玉受け皿ユニット4とが連結されていない状態が示されている。この状態で、ロック用ソレノイド146が励磁されていない通常状態では、前述したようにコイルバネ148の付勢力によってロック部材116が突出姿勢になっている。
一方、玉受け皿ユニット4に設けられた接続用金具59には、前述したように、規制突片44が下方に曲げられた押込み用爪部45が形成されている。このような接続用金具59が設けられた玉受け皿ユニット4を計数払出ユニットに連結させるべく、図14の矢印に示すように、嵌合用切欠部47a、47bに上部嵌合突起33a、33bを挿入するように、接続用金具59を計数払出ユニット29側に押し付ける。すると、ちょうどロック部材116の先端に押込み用爪部45が当接し、押込み用爪部45によってロック部材116が押込められる。完全に押込められた状態で、玉受け皿ユニット4を下方に落とし込むことにより、嵌合用切欠部47a、47bの上方側の接続用金具部分が上部嵌合突起33a、33bの奥側の窪み部に嵌合することとなる。さらに、接続用金具59の他方側に設けられた嵌合用スリット48(図5(d)参照)に下部嵌合突起34が入り込んで嵌合されることとなる。すると、押込み用爪部45がロック部材116よりも下方に位置する状態となり、押込み用爪部45の押込みから開放されたロック部材116がコイルバネ148の付勢力により前方(接続用金具59側)に突出する状態となる。この状態で、規制突片44のすぐ上にロック部材116の先端が位置することとなり、玉受け皿ユニット4を上方に持ち上げて計数払出ユニット29からの連結を解除しようとしても、規制突片44がロック部材116の先端に当接して玉受け皿ユニット4を持ち上げることができず、連結状態を解除することができない。
このようなロック状態において、このロックを解除する方法として、リモコン操作等によってロック用ソレノイド146を励磁させる自動解除方法と、前述したロック解除レバー117を手動操作してロックを解除する手動解除方法との2種類がある。自動解除方法としては、遊技場の係員が所持しているリモコンを操作することにより、その操作に従って対応するカードユニット3の計数払出ユニット29に設けられたロック用ソレノイド146が励磁される。すると、前述したように、プランジャ147がピン128を引張りロック部材116が退避し、規制突片44との当接が解除されるために、玉受け皿ユニット4を持ち上げて連結を解除することが可能となる。
一方、手動解除方法としては、計数払出ユニット29に設けられている操作用切欠269に臨んでいるロック解除レバー117の端部を遊技場の係員が回動操作することにより、回動軸124回りでロック解除レバー117が回動し、接部126によってピン127が押され、コイルバネ148の付勢力に抗してロック部材116が退避し、規制突片44への当接が解除されてロックが解除される。たとえば、停電時などではこの手動解除方法によるロック解除が行なわれる。
なお、計数払出ユニット29の上方には、前述したように上部ユニット3aが設けられているために、その計数払出ユニット29上方の上部ユニット3aを取外さない限り、操作用切欠269が露出せず、ロック解除レバー117による手動解除はできない。
図14中、115a、115bはLEDであり、43はその光を受光する受光部であり、その受光部43により受光した光によって発光部36が発光する。
図12に戻り、上部計数払出ユニット29aを筐体130に取付けるには、ビス165、166、167をビス挿通孔174、175、176に挿入した状態で雌ねじ部186、187、188にねじ込むことにより、可能となる。
第1プレート部材129の下端部分には、前述したフック状嵌合部112c、112dが形成されている。また、返却側フレーム部材145の下方位置にも、フック状嵌合部112a、112bが形成されている(図13参照)。上部計数払出ユニット29aを筐体130に組付けた状態では、制御基板143とカバー部材144とが載置部材142の下方に入り込んだ状態となる。これらカバー部材144および載置部材142は金属で構成されており、この載置部材142の上部ユニット3aを載置することにより、制御基板143に対するアースが、カバー部材144、載置部材142、その上部ユニット3aのケースによって構成され、制御基板143の良好なアースが可能となる。
なお、図12中の162は第1計数玉流下経路440aと第2計数玉流下経路440bとの上方を覆うカバー部材であり、これについては後述する。
次に、返却側フレーム部材145の他方側面には、電波センサ207および玉受け皿有無検知センサ270が搭載されたセンサ基板208と、フラット近接センサで構成された球切れ検出センサ204と、出退部材118とが組付けられる(図13を参照)。玉受け皿有無検知センサ270は、上下方向の2箇所が突出したコの字状の投受光センサで構成されている。上下方向の一方の突出部に投光器が設けられ他方の突出部に受光器が設けられている。球切れ検出センサ204は、返却玉流下樋159を流下する返却玉の有無を検出するものであり、その検出信号がコネクタ205に接続された配線を介して制御基板143の制御部350に伝送される。
電波センサ207は、いわゆるゴト対策のためのセンサであり、電波を発信して不正を行なった場合にその不正電波を検出してエラー報知等を行なうためのものである。
出退部材118は、計数払出ユニット29に玉受け皿ユニット4が接続されているか否かを検出するための部材である。出退部材118は、コイルバネ挿入部120が形成されており、このコイルバネ挿入部120内にコイルバネ119が挿入された状態で返却側フレーム部材145に摺動自在に設けられる。そして、このコイルバネ119の付勢力によって出退部材118が計数払出ユニット29の前方側(玉受け皿ユニット4側)に突出した状態となっている(図11(a)参照)。
そして、計数払出ユニット29に玉受け皿ユニット4を接続することにより、玉受け皿4の接続用金具59によって出退部材118が奥側に押込まれる。すると、出退部材118に形成されている板状の突片121が玉受け皿有無検知センサ270の投光器と受光器の間に挿入され、玉受け皿有無検知センサ270によって玉受け皿ユニット4が取付けられたことを検知することができる。
さらに、この返却側フレーム部材145の側面には、カバー部材209が設けられる。カバー部材209は、開口211が形成されているとともに、ビス挿通孔244、245、246、247が設けられている。一方、返却側フレーム部材145の側面には、雌ねじ部252、253、254、257が設けられており、ビス挿通孔244〜247にそれぞれビス230、231、232、233を挿入した状態で前述の雌ねじ部252〜255に捩じ込むことにより、カバー部材209が返却側フレーム部材145の側面にビス止め固定される。なお、カバー部材209には、電波センサ挿入切欠210が形成されており、カバー部材209の取付け状態で、電波センサ207がこの電波センサ挿入切欠210から露出した状態となる。
また、返却側フレーム部材145の側面には、さらに雌ねじ部255、256が設けられており、この雌ねじ部255、256にビス235、236を挿入して捩じ込むことにより、ロック用ソレノイド146が返却側フレーム部材145にビス止め固定される。
次に、図13を参照して、下部計数払出ユニット29bの構造および機能を説明する。下部計数払出ユニット29bは、主に、玉受け皿ユニット4から取込まれた計数玉を流下させて計数するためのものである。下部計数払出ユニット29bは、計数側フレーム部材206に各種部品が組付けられて構成されている。計数側フレーム部材206は、計数玉取込口19から取込んだ計数玉を2条で流下させる第1計数玉流下経路440aと第2計数玉流下経路440bとが形成されている。それら各流下経路440a、440bは、計数玉取込口19から奥方向に向かって下り傾斜している。各流下経路440a、440bの底面は、板状部材を立てて構成しており、その板状部材の峰部分を計数玉が流下する。その板状部材の両側には間隙が形成されており、各流下経路440a、440bからごみが下方に放出されるようにしている。
デュアルセンサからなる第1計数センサ356aおよび第2計数センサ356bが設けられた計数センサ356が計数側フレーム部材206に上方から取付けられることにより、第1計数玉流下経路440aの途中箇所に、第1計数センサ356aが配置されるとともに、第2計数玉流下経路440bの途中箇所に、第2計数センサ356bが配置される。計数センサ356には、ピン挿通保持孔225、226が設けられ、センサカバー部材222に突設されたピン223、224がそれぞれピン挿通保持孔225、226に挿入された状態で、計数側フレーム部材206に取付けられる。
これにより、第1計数玉流下経路440a、第2計数玉流下経路440bを流下する計数玉が1つずつ第1計数センサ356a、第2計数センサ356bにより検出され、その検出信号が制御基板143に設けられた制御部350に伝送される。制御部350では、その検出信号に基づいて計数済玉数を加算更新して記憶し、その計数済玉数を前述したように表示部312により表示させる。
計数側フレーム部材206の両側面には、第1計数玉流下経路440a、第2計数玉流下経路440bに沿って、前述した計数経路清掃用窓114が形成されている。
さらに、計数側フレーム部材206の計数玉取込口19側の上方部分を覆うためのプレート部材229が取付けられる。計数側フレーム部材206の計数玉取込口19側の上方部分には、嵌合凹部265、266、267、268が形成されており、プレート部材229の四隅に形成された嵌合凸部261、262、263、264がそれぞれ嵌合されることにより、プレート部材229が計数側フレーム部材206に取付けられる。
また、計数側フレーム部材206には、前述した嵌合凹部113a、113b、113c、113dが形成されており、上部計数払出ユニット29a側のフック状嵌合部112a、112b、112c、112dがそれぞれ嵌合するように構成されている。
前述のプレート部材229とセンサカバー部材222とカバー部材162(図12参照)とが、耐疲労性、耐摩耗性に優れた樹脂材料(たとえばジュラコン(登録商標))で構成されており、これら各部材229、222、162により、第1計数玉流下経路440aと第2計数玉流下経路440bとの上方が、耐疲労性、耐摩耗性に優れた樹脂材料(たとえばジュラコン)のカバーで覆われた状態となる。具体的には、カバー部材162はフック状嵌合部112a、112cの内側に設けられ、前述したように、嵌合凹部113a〜113dのそれぞれに、フック状嵌合部112a〜112dが嵌合することにより、上部計数払出ユニット29aと下部計数払出ユニット29bとが一体的に連結固定され、その状態で、カバー部材162が嵌合凹部113a、113cの内側に取付固定される。カバー部材162は、図12においての左下部分が切欠かれている。この切欠部分に計数センサ356の第1計数センサ356aの部分が入り込んで組合わされる。センサカバー部材222は、計数センサ356における下方に突出した第1計数センサ356aと第2計数センサ356bとを除く底面部分をカバーする形状に形成されている。そして、第1計数センサ356aと第2計数センサ356bとを除いてセンサカバー部材222端部とカバー部材162端部とが接触した状態になっている。また、センサカバー部材222の他方の端部とプレート部材229端部とが接触した状態になっている。さらに、プレート部材229底面とセンサカバー部材222底面とカバー部材162底面とが面一の状態となって、両計数玉流下経路440a、440bの流下下手側に向かうに従って下り傾斜するように、各部材229、222、162の肉厚が調整されて製作されている。
パチンコ玉が第1計数玉流下経路440aと第2計数玉流下経路440bとを流下する途中で上方に跳ねて天井のカバー部材に衝突する場合あり、天井のカバー部材を一般的な硬い樹脂で構成するとカバー部材が割れる等の破損の虞がある。しかし、前述のように構成することにより、第1計数玉流下経路440aと第2計数玉流下経路440bとの上方がジュラコン等の耐疲労性、耐摩耗性に優れた樹脂材料で構成された各部材229、222、162でカバーされた状態となり、第1計数玉流下経路440aと第2計数玉流下経路440bとを流下する途中で上方に跳ね上がったパチンコ玉が衝突したとしても、破損を極力防止することができる。また、計数センサ356の底面部分がセンサカバー部材222で覆われることにより、上方に跳ね上がったパチンコ玉の衝突から計数センサ356を保護することができる。
また、計数側フレーム部材206の第1計数玉流下経路440aと第2計数玉流下経路440bとの下方位置に、計数玉の流下をストップさせるシャッタ機構が配置される。
このシャッタ機構は、駆動源としてのシャッタソレノイド212およびそのシャッタソレノイド212の駆動力により起立姿勢(立上がり姿勢)となるシャッタ213a、213bを含んでいる。まず、駆動源としてのシャッタソレノイド212は、ソレノイド取付け部材217にビス237、238によってビス止め固定される。その状態で、ソレノイド取付部材217がビス239、260によって計数側フレーム部材206にビス止め固定される。その際、図11(b)に示したL字部材227も共にビス260によってビス止め固定される。つまり、L字部材227に設けられたビス挿通孔258とソレノイド取付部材217に設けられたビス挿通孔259とを連通状態にした上、ビス260を挿通し、そのビス260により共に計数側フレーム部材206にビス止め固定される。このL字部材227は金属で構成されておりアースの役目を果たす。このL字部材227は、組付け状態で筐体130のコの字切欠き部に形成された突片602に位置する(図11(b)参照)。突片602は筐体130に内側に少し屈曲しており、組付け状態のL字部材227と接触する。また、筐体130も金属性であり、シャッタソレノイド212の励磁や計数玉の流下に起因して発生した静電気を、L字部材227および筐体130を介してアースして放電することができる。
また、シャッタソレノイド212のプランジャ221の出退力をシャッタ213a、213bに伝達するためのスライド部材216も、計数側フレーム部材206にスライド可能に設けられる。このスライド部材216の側部にはコイルバネ係止片219aが設けられており、ソレノイド取付部材217に設けられたコイルバネ係止片219bと前記コイルバネ係止片219aとに亘って、コイルバネ218が引張り状態で掛け渡される。そして、シャッタソレノイド212が励磁されていない通常状態においては、シャッタソレノイド212のプランジャ221によりスライド部材216が押されており、コイルバネ218の引張り力に抗してスライド部材216が押出された状態になっている。
そして、シャッタソレノイド212が励磁されてプランジャ221が引込まれると、コイルバネ218の引張り力によりスライド部材216が引っ張られてソレノイド取付部材217側に移動する。
一方、両シャッタ213a、213bは、枢支軸挿入孔215a、215bに枢支軸214が挿入されており、両シャッタ213a、213bが枢支軸214を回動中心として一体的に回動するように構成されている。つまり、一方のシャッタ213bを起立姿勢に回動すると、もう一方のシャッタ213aも共に起立姿勢に回動する。そして、コイルバネ218の引張り力によりスライド部材216が引っ張られ、ソレノイド取付部材217側に移動すると、スライド部材216の傾斜部606によりシャッタ213bの下方突部604が押上げられ、両シャッタ213a、213bが起立姿勢(立上がり姿勢)となり、それによって、計数玉の流下が阻止される。具体的には、起立姿勢となったシャッタ213aにより第1計数玉流下経路440aでの計数玉の流下が阻止され、起立姿勢となったシャッタ213bにより第2計数玉流下経路440bでの計数玉の流下が阻止される。
この状態で、シャッタソレノイドの励磁が解除されてプランジャ221が突出することにより、スライド部材216が押出され、それに伴って、傾斜部606による下方突部604の押上げがなくなり、両シャッタ213a、213bが倒伏姿勢に復帰する。
計数側フレーム部材206には、さらにプレート部材228が取付けられる。プレート部材228の四隅には、ビス挿通孔248、249、250、251が設けられており、それらビス挿通孔248〜251にそれぞれビス240、241、242、243が挿入された状態で、それらビスを計数側フレーム部材206に捩じ込むことにより、プレート部材228が計数側フレーム部材206にビス止め固定される。このプレート部材228は、第1計数玉流下経路440aと第2計数玉流下経路440bの下方に位置し、第1計数玉流下経路440aと第2計数玉流下経路440bとから落ちてきたごみを、2条の切欠228a、228bから下方に落下させて排出できるように構成されている。
図15は、本実施の形態のカードユニット3の構成を示すブロック図である。カードユニット3における上部ユニット3aは、上述したように、主には、紙幣識別ユニット321と、カードリーダライタ327と、表示制御基板329と、計数払出ユニット29と、カードユニット3の各部の制御を制御プログラムにより実施して該カードユニット3の各種の機能を提供する制御ユニット328とから構成されており、紙幣識別ユニット321、カードリーダライタ327、計数払出ユニット29および表示制御基板329は制御ユニット328と接続されて各種データの送受が可能とされている。
カードリーダライタ327は、カード挿入口309から挿入される会員カード並びにビジターカードに記録されている(会員)カードIDや、会員ID(会員カードのみ)、プリペイド残額データ等の記録情報の読み出し並びに書き込みを行う。なお、プリペイド残額は、会員カード並びにビジターカードに記録させることなく、システムコントローラ100などがカードIDに対応付けて記憶し、カードに対応するプリペイド残額を当該カードのカードIDから検索できるように管理してもよい。
次に、本実施の形態の制御ユニット328について説明すると、制御ユニット328は、図15に示すように、制御プログラムを実行可能な中央演算処理回路(CPU)328aや、カードリーダライタ327に受付け中のビジターカードや会員カードの(会員)カードID並びにプリペイド残額や、持玉数、貯玉数、来店ポイント数、対応するパチンコ機2の台データ、遊技中の会員の遊技情報、計数払出ユニット29に貯留されているパチンコ玉数である貯留玉数データ等の各種のデータを記憶可能なRAM328bや、中央演算処理回路(CPU)328aが実行する制御プログラムや、当該カードユニット3の装置IDを含む設定情報を書き換え記憶可能な不揮発性メモリであるEEPROM328cを含み、RAM328bは図示しない電池によりバックアップされており、電源が遮断されても、所定期間において記憶されているデータが保持される。
本実施の形態の制御ユニット328は、前述したようにパチンコ玉の貸出に伴う各種の信号の授受を、パチンコ機2に設けられている図示しない賞球制御基板との間において実施可能に接続されているとともに、前述のように、信号ケーブルを介して、パチンコ機2の情報出力基板と接続されることで、大当り中信号等の各種の外部出力信号が入力可能とされている。
また、制御ユニット328は、対応するパチンコ機2の下方位置に設けられているアウト玉計数器16に接続されて該アウト玉計数器16による各計数信号が入力可能とされている。
また、制御ユニット328は、計数払出ユニット29と接続されており、後述するように、該計数払出ユニット29から出力されてくる計数情報の受信に応じて、表示部312に表示している計数済玉数の値を更新することで、計数払出ユニット29にて計数された玉数の総数(その時点前に既にその当日に計数された玉数が存在する場合には、その合計となる持玉数)が計数済玉数として表示される。
また、制御ユニット328は、装置前面の突出部305の下方位置に設けられた払出ボタン319に対応する払出ボタンスイッチ311’に接続されており、払出ボタン319の操作に応じた信号が、該払出ボタンスイッチ311’から入力されることにより、払出ボタン319の操作の有無を把握し、払出ボタン319の操作があったときには後述する払出処理を実施することで、払出単位数(25個)のパチンコ玉の払出しを対応するパチンコ機2から実施させるとともに、払出単位数未満(24個以下)の端数のパチンコ玉の払出しを計数払出ユニット29から実施させる。
RAM328bには、遊技情報が格納されている。具体的には、対応するパチンコ機2から出力される前述した大当り中信号、確変中信号、時短中信号の入力状態に基づく現在の遊技状態(本日のみ)と、最新の遊技状態データ並びに前回の遊技状態データ(最新の遊技状態データに更新される前の遊技状態データ、本日のみ)、営業開始時点からの総打込玉数、総賞球数、差玉数(総打込玉数−総賞球数)、総始動回数、大当り状態の発生が識別される毎にリセットされて大当りの発生後からの始動回数である当り後始動回数、営業開始時点からの大当りの発生回数である大当り回数、営業開始時点からの確変状態の発生回数である確変回数と、営業開始時点からの時短状態の発生回数である時短回数と、通常遊技状態において発生した大当りから次に通常遊技状態となるまでに発生した大当りの回数である連荘回数からなる遊技情報が格納されており、これら遊技情報は、入力される大当り中信号、確変中信号、時短中信号、始動信号、賞球信号、アウト玉計数信号に基づいて最新の情報に更新される。
制御ユニット328は、リモコンからの送信に応じたIR受光ユニット315からの出力や突出部305に設けられている払出ボタン119の操作やタッチパネル314の操作に応じて表示制御基板329から入力される各種情報や、紙幣識別ユニット321による貨幣識別情報、並びにカードリーダライタ327からのカード挿入情報やビジターカードの貯留状態情報等を受けて、制御ユニット328に接続されている前記多機能ランプ内に設けられたフルカラーLED301a等の各LEDの点灯制御、カードリーダライタ327、表示制御基板329の制御、残額表示器の表示制御等、全体の動作制御、並びに、カード挿入口309に挿入された会員カードやビジターカードの利用の可/不可を判別するカード受付け処理や、受付け中の会員カード或いはビジターカードから読み出したプリペイド残額データに基づくプリペイド残額を使用した玉貸を行う貸出処理や、返却ボタンの操作により受付け中の会員カードやビジターカードの返却する返却処理や、貨幣の受付けに応じて、受付け中の会員カードやビジターカードに残存するプリペイド残額への入金、或いは新たなビジターカードにプリペイド残額を書き込んで発行する発行・入金処理や、払出ボタン319の操作の受付けによって、計数済玉数がある場合に計数済玉数(挿入されたビジターカード並びに会員カードにより特定されるものを含む)から払出し(返却し)て該払出した玉数を計数済玉数から減算更新する払出処理または貯玉数を用いた再プレイ処理等の各種処理を実行する。
また、制御ユニット328は、通信部334並びにHUB7を介して、ローカルエリアネットワーク(LAN)に接続されているシステムコントローラ(図示略)、ホールコンピュータ(図示略)並びに管理コンピュータ(図示略)等とデータ通信可能に接続されており、これらの各コンピュータと各種データの送受が該通信部334を通じて可能とされている。
また、制御ユニット328に接続された表示制御基板329は、表示部312を成す液晶表示器313や、透明タッチパネル314や、IR受光ユニット315、LED320a(図1、図4では図示略)等の電子部品が接続されており、これら透明タッチパネル314の操作情報や、IR受光ユニット315から出力された出力信号に基づく情報が、表示制御基板329を介して制御ユニット328に出力される。
本実施の形態の表示制御基板329には、液晶表示器313の表示駆動を行う表示駆動回路(図示略)や、前記透明タッチパネル314からの出力信号に基づいて押圧操作された位置を特定して該特定した入力位置情報を出力する入力位置検出回路(図示略)や、表示部312に表示する表示映像に関する処理を行うVDP(図示略)や、メニュー表示等に使用する画像データ等を記憶するVROM(図示略)や、表示部312に表示する表示データを一時記憶するVRAM(図示略)や、制御ユニット328から独立して、各種スイッチ類やタッチパネル等の入力に伴う判断や処理を処理プログラムに基づいて実施する表示制御マイコン等が実装されており、制御ユニット328から出力される表示データ(ページデータ)等に基づいて、各種の表示画面を、表示部312を成す液晶表示器313に表示可能とされている。
また、制御ユニット328は、計数払出ユニット29と計数情報や端数払出要求等の各種のデータを、少ない通信線数にてデータの送受が可能なシリアル通信により送受可能に接続されている。
制御部352は、前述した計数センサ356a、356b、電波センサ207、球切れ検出センサ204、払出モータ353、玉受け皿有無検知センサ270、シャッタソレノイド212、LED115a、115b、返却玉センサ151が接続されている。
前述したように、玉受皿部35に流入したパチンコ玉が計数玉取込口19に入り、計数センサ356a、356bにより検出させ、その計数玉の検出信号が制御部350に入力されてカウントされ、計数済玉数データに計数玉数が加算記録される。その計数済玉数が液晶表示器313により表示される。なお、制御部350は、計数センサ356a、356bの検出信号に基づいて玉の流れ方向を監視し、玉が逆流した場合には、計数玉のカウントをマイナスする。さらに、制御部350は、計数センサ356a、356bの検出信号に基づいて玉をカウントするスピードを監視し、規定以上の速度を検出した場合は計数異常1とする。逆に、カウントするスピードが遅すぎる場合でほぼ一定の周期で検出された場合にも、同様に計数異常1とする。また、2個の計数センサ356a、356bのうち片側しか検出されない場合は、玉詰まり異常(片流れ)とする。さらに、シャッタソレノイド212を励磁制御しているときに計数センサ356a、356bにより玉が検出された場合には、計数異常2とする。
電波センサ207による不正電波の検出信号が制御部350に入力され、フルカラーLED301aの点灯または点滅等によって異常が発生した旨を報知する制御がなされる。球切れ検出センサ204による球切れ検出信号が制御部350に入力され、返却玉がない状態であることが判別されてその旨の報知がなされるとともに、払出モータ353を停止させて返却玉の払出動作を中断させる。さらに、玉受け皿有無検知センサ270からの検出信号に基づいて制御部350は、玉受け皿ユニット4が接続されているか否かを判定し、接続されていないときにはその旨を報知する。
払出モータ353を回転駆動させて払出された返却玉が返却玉センサ151により検出される毎にその検出信号が制御部350に入力され、その検出信号に基づいて払出すべき返却玉数が所定個数に達したか否かの判断を制御部350が行なう。そして所定個数に達した段階で払出モータ353の駆動を停止させて払出を停止させる。
さらに、制御部350は、計数玉の流下を阻止する際にシャッタソレノイド212を励磁して計数玉の流下を停止させる。たとえば、制御部350は、制御ユニット328に対して通信不能状態になったときにシャッタソレノイド212を励磁して計数玉の流下を停止させる。また、返却玉の払出時に制御部350がLED115a、115bを発光させる制御を行なう。
また、制御部350は、ロック用ソレノイド146を励磁する制御を行なうことにより、前述したように計数払出ユニット29と玉受け皿ユニット4とのロックを解除する。このロックの解除は、具体的には、次の手順で行なわれる。
先ず、各カードユニット3にはグループ番号が割振られている。このグループ番号は、同じ機種のパチンコ機2に対応して設置されているカードユニット3同士で同じグループが形成されるように設定されている。一方、カードユニット3には当該カードユニット3を個々に識別可能な装置IDが付与されており、カードユニット3の電源投入時にその装置IDがカードユニット3の通信部334からHUB7を経由して管理コンピュータ(図示略)に送信される。管理コンピュータでは、遊技場に設置されている全カードユニット3の装置IDとグループ番号とを対応付けて記憶している。管理コンピュータは、送信されてきた装置IDに対応するグループ番号を割出して、そのグループ番号をカードユニット3に返信する。カードユニット3は、その返信されてきたグループ番号をRAM328bに記憶する。
次に、或る機種のパチンコ機2の台交換や保守点検を行なう際には、作業の邪魔にならないようにパチンコ機2前面の玉受け皿ユニット4を取外す必要がある。その場合には、遊技場の係員が作業対象のパチンコ機2のいずれかの所に行き、そのパチンコ機2に対応して設置されているカードユニット3に向けてリモコン(図示略)を操作する。そのリモコンは、グループ一斉開錠モードと各ユニット毎開錠モードとの2種類の開錠モードを選択できるように構成されており、グループ一斉開錠モードを選択した状態で開錠操作する。すると、そのリモコンからグループ一斉開錠指令信号が赤外線信号として発信され、それをIR受光ユニット315が受光して電気信号に変換する。その電気信号を受けた表示制御基盤329がその電気信号を制御ユニット328に伝送し、制御ユニット328は、記憶しているグループ番号とグループ一斉開錠指令とを、通信部334からHUB7を経由して管理コンピュータに送信する。管理コンピュータは、それを受けて、受信したグループ番号とグループ一斉開錠指令とを全カードユニット3に送信する。カードユニット3の制御ユニット328は、送信されてきたグループ番号と記憶しているグループ番号とを照合し、一致するか否か判定する。そして、一致する場合にのみ、制御部350にロック解除指令を伝送する。それを受けた制御部350は、ロック用ソレノイド146を励磁制御して、前述したようロックを解除する。
このようにして、開錠対象のカードユニット3の1つのみに対して開錠操作するだけで、開錠対象となるグループに属する全てのカードユニット3を一斉開錠することができる。
図16は、前述した制御部350と制御ユニット328との間での通信の状態を説明するための図である。まず、計数玉の計数可能状態では、制御ユニット328から計数可信号が制御部350に送信される。制御部350では、計数玉を計数していない非計数時の場合には非計数時信号を制御ユニット328に返信する。この計数可信号の送信と非計数時信号の返信とを、500ms毎に繰返し実行する。そして、玉受け皿ユニット4に玉が挿入されて計数センサ356a、356bにより計数されている状態になれば、制御部350は、計数可信号を受信したときの計数値(たとえば10個)を計数中信号として制御ユニット328に返信する。次の500ms経過後に制御ユニット328から制御部350に計数可信号が送信されてきたときに、その時点で計数している計数玉数(たとえば15個)を含む計数中信号を制御部350が制御ユニット328に返信する。さらに次の500ms経過後に制御ユニット328から計数可信号が送信されてきたときに、制御部350は、計数玉の計数が終了している場合には、その終了時点における最終的な計数個数(たとえば15個)を含む計数終了信号を制御ユニット328に返信する。
制御ユニット328では、計数中信号を受信している段階ではその計数中信号に含まれている計数個数の加算状態を液晶表示器313により表示する。また、制御部350から計数終了信号(15個)が返信されてきたときに、その最終個数である15個を液晶表示器313に確定個数として表示する制御を制御ユニット328が行なう。
以上、本発明の実施の形態を図面により説明したが、具体的な構成はこれら実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
たとえば、前述した実施の形態においては、返却玉の有無を検出する球切れ検出センサ204を計数払出ユニット29に設けた。しかし、それに代えて、蛇行経路12に球切れ検出センサ204を設けてもよい。なお、球切れ検出センサ204を計数払出ユニット29に設けた方が、自台計数機能が付いていないタイプのカードユニットから自台計数機能付のカードユニットに変更する際の、蛇行経路12への球切れ検出センサ204の取付作業が不要になる利点がある。
さらに、前述した実施の形態においては、開錠対象となるグループに属する全てのカードユニット3を一斉開錠する方法として、カードユニット3側において、管理コンピュータから送信されてきたグループ番号と記憶しているグループ番号とを照合し、一致するか否か判定するものを示した。しかし、それに代えて、管理コンピュータ側において、開錠対象となるグループに属するカードユニット3の装置IDを割出し、その割出された装置IDのカードユニット3にのみ、ロック解除指令を送信して開錠させるように制御してもよい。
さらに、前述した実施の形態では、遊技島の玉供給樋からパチンコ玉を取込んで流下させて計数払出ユニット29に供給する際の流下玉圧を軽減する流下圧軽減手段として、蛇行経路12を用いている。しかし、流下圧軽減手段としては蛇行経路12に限定されるものではない。たとえば、流下筒内に螺旋部材を挿入し、パチンコ玉が流下筒内を螺旋状に周回しながら流下する螺旋状流下経路等、種々のものが考えられ、流下玉圧を軽減できるものであれば、どのようなものであってもよい。
また、前述した実施の形態では、カードユニット3として、遊技者の支払い代金の対価としてのカード残額が記録された遊技用のカードを受付け、該遊技用のカードに記録されているカード残額を用いて対応するパチンコ機2での遊技を可能にするいわゆるCRユニットを示した。しかし、これに限らず、たとえば、会員カードを受付て該会員カードにより特定される貯玉(遊技者が獲得した遊技媒体のうち遊技場に預け入れられた遊技媒体)を使用して遊技を行なうという、貯玉での遊技のみを可能にするものでもよい。さらには、たとえば、遊技者が獲得した獲得玉を取込んで計数した計数玉数を記録している遊技用のカードを受付け、該カードに記録されている計数玉数を払出して遊技を可能にするという、計数玉での遊技のみを可能にするものでもよい。つまり、遊技を可能にするために使用される有価価値は、カード残額、貯玉、あるいは計数玉等どのようなものでもよく、遊技用のカードを受付けて何らかの有価価値を使用して遊技機での遊技を可能にするものであれば、どのようなものであってもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。