JP2011137688A - インピーダンス測定装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】活線状態の電気機器を対象として、その動作状態や仕様に影響を与えることなく抵抗値等のインピーダンスを測定可能とする。
【解決手段】中性点を有する三相電気機器のインピーダンスを測定するためのインピーダンス測定装置において、三相電気機器500に給電する三相給電線100U,100V,100Wを共通として三相電気機器500に並列に接続され、かつ中性点を有する三相誘導性素子200と、三相電気機器500の中性点と三相誘導性素子200の中性点との間に接続される零相電源300と、零相電源300を流れる電流と三相電気機器500の各相の電圧とに基づいて、三相電気機器のインピーダンス(抵抗値)を算出する演算手段400とを備える。
【選択図】図1
【解決手段】中性点を有する三相電気機器のインピーダンスを測定するためのインピーダンス測定装置において、三相電気機器500に給電する三相給電線100U,100V,100Wを共通として三相電気機器500に並列に接続され、かつ中性点を有する三相誘導性素子200と、三相電気機器500の中性点と三相誘導性素子200の中性点との間に接続される零相電源300と、零相電源300を流れる電流と三相電気機器500の各相の電圧とに基づいて、三相電気機器のインピーダンス(抵抗値)を算出する演算手段400とを備える。
【選択図】図1
Description
本発明は、多相電気機器のインピーダンス、特に三相電気機器に給電しつつ各相の抵抗値を活線状態にて測定するためのインピーダンス測定装置に関するものである。
図4は、特許文献1に記載された第1の従来技術を示している。この従来技術は、モータ等のインピーダンスを測定する装置であり、11は商用電源投入用の主スイッチ、12は電動機等の負荷装置20に給電するための給電回路、13は負荷装置20のインピーダンスを測定する測定回路、14は、給電回路12及び第1,第2のスイッチ15,16を制御するコントローラ、S1は測定開始指令、S2は測定終了指令を示している。
この従来技術は、負荷装置20に給電した状態でインピーダンスを測定すると、負荷装置20や測定回路13に予期しない故障や障害が発生するためこれを防止することを課題としており、コントローラ14が、給電回路12による負荷装置20への給電停止を検出した直後に第1,第2のスイッチ15,16を切り替え、測定回路13によって負荷装置20の導線の抵抗値を迅速に測定するように構成されている。
ここで、一般的に、電気機器の導線には絶縁被覆が施された銅やアルミ等が用いられる。この絶縁被覆は、材料によって耐熱温度が規定されているため、導線の温度がその耐熱温度を超えないように電気機器を設計し、また、電気機器の動作条件を制約する必要がある。従って、電気機器の評価時及び運転時において、導線の温度を求めることは極めて重要である。
銅やアルミ等の導線材料は、温度にほぼ比例して抵抗値が変化するため、抵抗値の変化から温度を逆算することが可能である。よって、電気機器の評価や実際の運転を支障なく行うために、抵抗値を正確に測定することが要請されている。
銅やアルミ等の導線材料は、温度にほぼ比例して抵抗値が変化するため、抵抗値の変化から温度を逆算することが可能である。よって、電気機器の評価や実際の運転を支障なく行うために、抵抗値を正確に測定することが要請されている。
しかし、本来観測したい量が電気機器の通電状態(活線状態)における抵抗値すなわち導線の温度であるところ、特許文献1に係る従来技術では負荷装置20への給電を一旦停止して測定しなくてはならない。
このため、負荷装置20の本来の動作が一時的に損なわれると共に、スイッチの切り替え等の測定動作が煩雑であり、また、通電から停止、測定までの経過時間において負荷装置20の導線の放熱特性に応じて温度が変化する等の問題がある。
このため、負荷装置20の本来の動作が一時的に損なわれると共に、スイッチの切り替え等の測定動作が煩雑であり、また、通電から停止、測定までの経過時間において負荷装置20の導線の放熱特性に応じて温度が変化する等の問題がある。
一方、図5は、特許文献2に記載された第2の従来技術を示している。
この従来技術は、電動機等の電気機器の巻線抵抗値を、電気機器の活線状態で測定するものである。すなわち、交流電源Vから電気機器の巻線T1(巻線抵抗値をRxとする)への給電を、前記巻線T1に直流カット用コンデンサCを直列接続した状態で行う。
この従来技術は、電動機等の電気機器の巻線抵抗値を、電気機器の活線状態で測定するものである。すなわち、交流電源Vから電気機器の巻線T1(巻線抵抗値をRxとする)への給電を、前記巻線T1に直流カット用コンデンサCを直列接続した状態で行う。
また、電気機器の巻線T1には別途、直流電流成分が流れるように整流回路DDを付加して端子a,b間電圧Ex及び標準抵抗値Rsの直流電圧降下Esを検出し、直流電圧検出増幅器A1,A2及び割算器DVにより標準抵抗値Rsと巻線抵抗値Rxとの比αを求める。そして、上記の比αと標準抵抗値Rsとを乗算器Mにより乗算して得た巻線抵抗値Rx及び温度を、表示器B1,B2にそれぞれ表示するものである。
しかし、第2の従来技術によると、電気機器と直列に直流カット用コンデンサCを接続する必要があるため、電気機器には直流を給電することができない。
また、コンデンサCの影響により通常動作状態(コンデンサCがない状態)に対して電圧と電流の位相が変化してしまうため動作条件が一致しなくなり、更に、電気機器の仕様によって必要なコンデンサCの仕様が制約される、逆に言えば、コンデンサCによって適用可能な電気機器の仕様、動作条件が制約されるという問題がある。
加えて、巻線抵抗値Rxの測定用に流れる直流電流成分が、電気機器の本来の動作に悪影響を与える等の問題もある。
また、コンデンサCの影響により通常動作状態(コンデンサCがない状態)に対して電圧と電流の位相が変化してしまうため動作条件が一致しなくなり、更に、電気機器の仕様によって必要なコンデンサCの仕様が制約される、逆に言えば、コンデンサCによって適用可能な電気機器の仕様、動作条件が制約されるという問題がある。
加えて、巻線抵抗値Rxの測定用に流れる直流電流成分が、電気機器の本来の動作に悪影響を与える等の問題もある。
なお、電気機器の巻線や導線の温度を測定するには、単純に温度センサを巻線等の近くに配置する方法があるものの、温度センサを通常装備しない電気機器ではその取付位置が制約され、既存の電気機器に新たに温度センサを付加しようとすると、難易度の高い改造が必要になったり、温度センサの信号を取り出すリード線が断線し易くなる、等の不都合がある。
そこで、本発明の解決課題は、活線状態の電気機器を対象として、その動作状態や仕様に影響を与えることなく電気機器のインピーダンス、特に抵抗値を測定可能としたインピーダンス測定装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、請求項1に係るインピーダンス測定装置は、中性点を有する三相電気機器のインピーダンスを測定するためのインピーダンス測定装置において、
前記三相電気機器に給電する三相給電線を共通として前記三相電気機器に並列に接続され、かつ中性点を有する三相誘導性素子と、
前記三相電気機器の中性点と前記三相誘導性素子の中性点との間に接続される零相電源と、
前記零相電源を流れる電流と前記三相電気機器の各相の電圧とに基づいて、前記三相電気機器のインピーダンスを算出する演算手段と、を備えたものである。
前記三相電気機器に給電する三相給電線を共通として前記三相電気機器に並列に接続され、かつ中性点を有する三相誘導性素子と、
前記三相電気機器の中性点と前記三相誘導性素子の中性点との間に接続される零相電源と、
前記零相電源を流れる電流と前記三相電気機器の各相の電圧とに基づいて、前記三相電気機器のインピーダンスを算出する演算手段と、を備えたものである。
なお、請求項2に記載するように、前記零相電源には直流電源を用いることができる。
また、請求項3に係るインピーダンス測定装置は、中性点を有する三相電気機器のインピーダンスを測定するためのインピーダンス測定装置において、
中性点を有する三相誘導性素子と、
前記三相誘導性素子を構成する各相誘導性素子に一端がそれぞれ接続され、かつ、他端が前記三相電気機器に給電する三相給電線の各相にそれぞれ接続された3個のダイオードと、を備え、
前記三相電気機器の中性点と前記三相誘導性素子の中性点とを接続し、
更に、前記三相電気機器の中性点と前記三相誘導性素子の中性点との間の電路に流れる電流と、前記三相電気機器の各相の電圧とに基づいて、前記三相電気機器のインピーダンスを算出する演算手段を備えたものである。
中性点を有する三相誘導性素子と、
前記三相誘導性素子を構成する各相誘導性素子に一端がそれぞれ接続され、かつ、他端が前記三相電気機器に給電する三相給電線の各相にそれぞれ接続された3個のダイオードと、を備え、
前記三相電気機器の中性点と前記三相誘導性素子の中性点とを接続し、
更に、前記三相電気機器の中性点と前記三相誘導性素子の中性点との間の電路に流れる電流と、前記三相電気機器の各相の電圧とに基づいて、前記三相電気機器のインピーダンスを算出する演算手段を備えたものである。
ここで、請求項4に記載するように、前記インピーダンスは例えば抵抗成分であり、また、請求項5に記載するように、本発明は三相を超える電気機器のインピーダンス測定にも適用可能である。
本発明によれば、活線状態の多相電気機器を対象として、その動作状態や仕様に影響を与えることなく抵抗成分等のインピーダンスを測定することができる。
すなわち、特許文献1のように電気機器への給電が停止される不便や煩雑なスイッチの切替動作もなく、また、特許文献2のように直流給電方式の電気機器に適用不能である等の不都合もない。更に、電気機器の温度を直接測定する場合の問題点も解消可能である。
すなわち、特許文献1のように電気機器への給電が停止される不便や煩雑なスイッチの切替動作もなく、また、特許文献2のように直流給電方式の電気機器に適用不能である等の不都合もない。更に、電気機器の温度を直接測定する場合の問題点も解消可能である。
以下、図に沿って本発明の実施形態を説明する。なお、以下の実施形態は、三相交流電動機等の三相電気機器の抵抗値を測定する場合のものである。
まず、図1は、本発明の第1実施形態を示す回路構成図であり、請求項1,2,4,5に係る発明に相当する。図1において、100U,100V,100Wは三相交流電源(図示せず)に接続された三相の給電線であり、これらの給電線100U,100V,100Wは、例えば三相交流電動機等の三相電気機器500を構成するY結線の負荷(巻線)500U,500V,500Wの非中性点側の一端にそれぞれ接続されている。なお、各負荷500U,500V,500Wには、各相の電圧を検出する電圧検出手段510U,510V,510Wが設けられている。
まず、図1は、本発明の第1実施形態を示す回路構成図であり、請求項1,2,4,5に係る発明に相当する。図1において、100U,100V,100Wは三相交流電源(図示せず)に接続された三相の給電線であり、これらの給電線100U,100V,100Wは、例えば三相交流電動機等の三相電気機器500を構成するY結線の負荷(巻線)500U,500V,500Wの非中性点側の一端にそれぞれ接続されている。なお、各負荷500U,500V,500Wには、各相の電圧を検出する電圧検出手段510U,510V,510Wが設けられている。
更に、給電線100U,100V,100Wの各線間には、三相誘導性素子200を構成するリアクトル200U,200V,200WがY結線されている。すなわち、三相誘導性素子200と三相電気機器500とは、給電線100U,100V,100Wを共通にして並列に接続されている。
また、三相誘導性素子200の中性点と三相電気機器500の中性点との間には、零相電源300と電流検出手段310とが接続されており、電流検出手段310及び電圧検出手段510U,510V,510Wによる各検出値は、演算手段400に入力されている。
また、三相誘導性素子200の中性点と三相電気機器500の中性点との間には、零相電源300と電流検出手段310とが接続されており、電流検出手段310及び電圧検出手段510U,510V,510Wによる各検出値は、演算手段400に入力されている。
ここで、三相電気機器500の各相の電圧は、零相電源300の電圧と三相誘導性素子200の対応する相の電圧との減算値に等しいため、これら両者の値を検出あるいは推定して三相電気機器500の各相の電圧を導出してもよい。また、零相電源300に流れる電流は、三相電気機器500または三相誘導性素子200の各相に流れる電流の加算値であるため、これらの加算値から零相電源300の電流を導出してもよい。
ただし、検出精度の観点からは、図示するように電圧検出手段510U,510V,510W及び電流検出手段310を用いて電圧、電流をそれぞれ直接検出する方法が望ましい。
ただし、検出精度の観点からは、図示するように電圧検出手段510U,510V,510W及び電流検出手段310を用いて電圧、電流をそれぞれ直接検出する方法が望ましい。
上記実施形態において、三相誘導性素子200は三相電気機器500に接続されるため、耐圧としては三相電気機器500と同程度の耐圧を確保する必要がある。また、三相誘導性素子200には三相交流電源から電圧が印加されるので、三相誘導性素子200に流れる電流が大きいと、電源の負担になったり、力率が低下するおそれがある。よって、三相誘導性素子200のインピーダンスはある程度高くしておくことが必要である。
更に、三相電気機器500が交流電動機のごとく誘導起電力を発生する場合、この誘導起電力に三相電源周波数の3の倍数次調波が含まれていると、中性点同士の接続線に当該調波成分の電流(中性点電流)が流れてしまい、三相電気機器500の過熱やその動作への悪影響を生じる。従って、三相誘導性素子200のインピーダンスを高くしておくことは、この中性点電流を抑制する効果もある。なお、中性点電流を抑制するには、零相電源300と直列にインダクタンスや抵抗を挿入してもよい。
また、三相誘導性素子200のインダクタンス、抵抗の値としては、例えばいずれも三相電気機器500の約5〜10倍以上とすればよい。
また、三相誘導性素子200のインダクタンス、抵抗の値としては、例えばいずれも三相電気機器500の約5〜10倍以上とすればよい。
次に、この実施形態の動作原理を説明する。
一般に、三相電気機器に零相電流を通流しても、三相電気機器の本来の動作には影響を与えないか、あるいは無視できる程度の影響に留まる。また、三相電気機器が平衡であれば、零相電流は各相均等に流れる。
一般に、三相電気機器に零相電流を通流しても、三相電気機器の本来の動作には影響を与えないか、あるいは無視できる程度の影響に留まる。また、三相電気機器が平衡であれば、零相電流は各相均等に流れる。
従って、図1に示すような構成により、零相電源300から中性点を通して三相電気機器500に零相電流を通流し、その際の三相電気機器500の各相の電圧の零相成分(零相電圧)と[中性点の電流]/3により求めた電流とを用いれば、両者の比がすなわち各相のインピーダンスとなる。つまり、この演算を、電圧検出手段510U,510V,510W及び電流検出手段310の出力を用いて演算手段400が行うことにより、三相電気機器500のインピーダンスを求めることができる。
なお、電圧検出手段510U,510V,510Wの出力には、零相成分の他に、三相電気機器500に給電線100U,100V,100Wを介して接続される三相交流電源の電圧成分、及び、三相交流電源が有する誘導起電力に対応する成分も含まれるが、零相電源300の周波数を三相交流電源の周波数とは異なるものにしておけば、両成分を容易に分離することができる。これらの周波数成分の分離手段としては、例えば帯域通過フィルタを用いてもよいし、演算手段400においてFFT(高速フーリエ変換)処理を行ってもよい。
演算手段400では、演算したインピーダンスから抵抗成分を分離し、その抵抗値の変化から、前述した原理に基づいて三相電気機器500の導線の温度を算出することができる。
以上のように、本実施形態によれば、活線状態の三相電気機器500を対象として、その動作状態や仕様に影響を与えることなくインピーダンスを測定することができる。また、温度センサにより導線や巻線の温度を測定する方法によらないので、配線等の作業性が良く、断線のおそれも少ない等の利点がある。
以上のように、本実施形態によれば、活線状態の三相電気機器500を対象として、その動作状態や仕様に影響を与えることなくインピーダンスを測定することができる。また、温度センサにより導線や巻線の温度を測定する方法によらないので、配線等の作業性が良く、断線のおそれも少ない等の利点がある。
ここで、図1に示した零相電源300としては、請求項2に記載するように直流電源を用いることができる。これにより、電圧検出手段510U,510V,510Wの出力から三相電気機器500や三相誘導性素子200が有する誘導性または容量性成分の影響を完全に除去することができ、演算手段400により算出されるインピーダンスが抵抗成分のみとなる。
特に三相電気機器には、図1のように交流電力を給電することが多いため、零相電源300として直流電源を用いることにより、電圧検出手段における零相成分と三相電気機器500への印加電圧成分との分離が容易になる。すなわち、電圧検出手段510U,510V,510Wにおいて、カットオフ周波数のごく低いローパスフィルタを設定することにより、直流成分のみを簡便に取り出すことができる。
ローパスフィルタとしては、例えば図2(a)に示すようなRCフィルタ511、または図2(b)に示すようなLRフィルタ512を用いれば良い。また、これらのローパスフィルタ511,512の後段に電子回路からなる増幅器を接続し、出力信号レベルの調整や信号の安定化を図ることもできる。更には、演算手段400の内部で平均化処理等を行い、厳密に直流成分だけを抽出することも可能である。
なお、三相電気機器500が、例えばインバータによって駆動され、直流給電される場合であっても、理論的に各相の電圧検出値を全て加算することによって零相成分を抽出することが可能である。
なお、三相電気機器500が、例えばインバータによって駆動され、直流給電される場合であっても、理論的に各相の電圧検出値を全て加算することによって零相成分を抽出することが可能である。
本実施形態において、演算手段400は、以下の数式1,2に基づいて三相電気機器500の各相の抵抗値を求めることができる。
[数式1]
零相電圧V0=(V1+V2+V3)/3
ただし、V1,V2,V3は、三相電気機器500の各相の電圧検出値の直流成分。
[数式2]
三相電気機器500の相抵抗値R=V0/(I0/3)
ただし、I0は零相電流検出値。
[数式1]
零相電圧V0=(V1+V2+V3)/3
ただし、V1,V2,V3は、三相電気機器500の各相の電圧検出値の直流成分。
[数式2]
三相電気機器500の相抵抗値R=V0/(I0/3)
ただし、I0は零相電流検出値。
なお、上記の計算は、三相電気機器500の各相の抵抗値が等しいことを前提としている。このことは、一般的な三相電気機器においては実質的に成り立っている。ただし、例えば三相電気機器に直流電力が給電される場合など、各相の電流に顕著な差がある場合には、各相の銅損が電流実効値の2剰に比例することから、各相の巻線温度に差異が生じ、結果として各相の抵抗値に差が生じる場合がある。
このような場合には、上記演算式によって、各相の平均的な抵抗値が算出されることになり、各相の抵抗値を個別に求めることはできない。よって、各相の抵抗値を個別に求めるためには、各相の電流を個別に測定し、相ごとに電圧と電流との比を計算する必要がある。ただし、このような動作モードは特殊であり、また、各相の平均的な抵抗値が求められるとしても有用性はある。
このような場合には、上記演算式によって、各相の平均的な抵抗値が算出されることになり、各相の抵抗値を個別に求めることはできない。よって、各相の抵抗値を個別に求めるためには、各相の電流を個別に測定し、相ごとに電圧と電流との比を計算する必要がある。ただし、このような動作モードは特殊であり、また、各相の平均的な抵抗値が求められるとしても有用性はある。
次に、本発明の第2実施形態を説明する。
図3は第2実施形態を示す回路構成図であり、請求項3〜5に係る発明に相当する。この実施形態では、三相誘導性素子200の各相にダイオード301U,301V,301Wをそれぞれ直列かつ同極性に接続し、これらの三相誘導性素子200とダイオード301U,301V,301Wとからなる直列接続回路を三相電気機器500に並列に接続した構成となっている。三相誘導性素子200の中性点は電流検出手段310を介して三相電気機器500の中性点に接続されており、図1の第1実施形態における零相電源300は備えていない。その他の構成は、第1実施形態と同様である。
図3は第2実施形態を示す回路構成図であり、請求項3〜5に係る発明に相当する。この実施形態では、三相誘導性素子200の各相にダイオード301U,301V,301Wをそれぞれ直列かつ同極性に接続し、これらの三相誘導性素子200とダイオード301U,301V,301Wとからなる直列接続回路を三相電気機器500に並列に接続した構成となっている。三相誘導性素子200の中性点は電流検出手段310を介して三相電気機器500の中性点に接続されており、図1の第1実施形態における零相電源300は備えていない。その他の構成は、第1実施形態と同様である。
なお、ダイオード301U,301V,301Wは三相で同極性に接続すれば良く、図3のようにカソード側を給電線100U,100V,100Wに接続するほか、アノード側を給電線100U,100V,100Wに接続しても良い。
本実施形態によれば、各相のダイオード301U,301V,301Wに印加される電圧が順方向の場合には電流が流れ、逆方向の場合には電流が流れないため、直流成分が各相に流れる。従って、電圧検出手段510U,510V,510W及び電流検出手段310によって上記直流成分を検出し、演算手段400が、第1実施形態と同様の演算処理によって三相電気機器500の各相の抵抗値を算出することができる。
この実施形態では、各相のダイオード301U,301V,301Wが第1実施形態における零相電源300と同等の作用を果たすことになり、零相電源300を用いずに零相電流を通流して抵抗値を算出することが可能になる。
この実施形態では、各相のダイオード301U,301V,301Wが第1実施形態における零相電源300と同等の作用を果たすことになり、零相電源300を用いずに零相電流を通流して抵抗値を算出することが可能になる。
ただし、この実施形態では、零相電流の値が三相電気機器500の各相のインピーダンス、印加電圧の振幅と周波数、及び三相誘導性素子200のインピーダンスに依存するため、零相電流の振幅の制御が難しい。また、三相電気機器500に直流電力が供給される条件では、三相誘導性素子200の少なくとも一相には電流が流れないため、零相電流が三相均等に流れるという前提が崩れる。更に、ダイオード301U,301V,301Wの作用によって各相に流れる電流は零相成分以外の正相成分、逆相成分を含むため、三相電気機器500の本来の動作に影響を及ぼす可能性もある。よって、これを無視できる程度に抑えるためには、動作条件や三相誘導性素子200のインピーダンスに所定の制約を設けることが望ましい。
各実施形態では、三相電気機器500のインピーダンスを測定する場合について説明したが、本発明を、三相を超える多相電気機器にも適用可能であることは自明である。すなわち、本発明は、三相以上の多相電気機器のインピーダンス、特に抵抗値を算出して導線の温度を推定する用途に利用可能である。
100U,100V,100W:給電線
200:三相誘導性素子
200U,200V,200W:リアクトル
300:零相電源
301U,301V,301W:ダイオード
310:電流検出手段
400:演算手段
500U,500V,500W:負荷
510U,510V,510W:電圧検出手段
511:RCフィルタ
512:LRフィルタ
200:三相誘導性素子
200U,200V,200W:リアクトル
300:零相電源
301U,301V,301W:ダイオード
310:電流検出手段
400:演算手段
500U,500V,500W:負荷
510U,510V,510W:電圧検出手段
511:RCフィルタ
512:LRフィルタ
Claims (5)
- 中性点を有する三相電気機器のインピーダンスを測定するためのインピーダンス測定装置において、
前記三相電気機器に給電する三相給電線を共通として前記三相電気機器に並列に接続され、かつ中性点を有する三相誘導性素子と、
前記三相電気機器の中性点と前記三相誘導性素子の中性点との間に接続される零相電源と、
前記零相電源を流れる電流と前記三相電気機器の各相の電圧とに基づいて、前記三相電気機器のインピーダンスを算出する演算手段と、
を備えたことを特徴とするインピーダンス測定装置。 - 請求項1に記載したインピーダンス測定装置において、
前記零相電源が直流電源であることを特徴とするインピーダンス測定装置。 - 中性点を有する三相電気機器のインピーダンスを測定するためのインピーダンス測定装置において、
中性点を有する三相誘導性素子と、
前記三相誘導性素子を構成する各相誘導性素子に一端がそれぞれ接続され、かつ、他端が前記三相電気機器に給電する三相給電線の各相にそれぞれ接続された3個のダイオードと、を備え、
前記三相電気機器の中性点と前記三相誘導性素子の中性点とを接続し、
更に、前記三相電気機器の中性点と前記三相誘導性素子の中性点との間の電路に流れる電流と、前記三相電気機器の各相の電圧とに基づいて、前記三相電気機器のインピーダンスを算出する演算手段を備えたことを特徴とするインピーダンス測定装置。 - 請求項1〜3のいずれか1項に記載したインピーダンス測定装置において、
前記インピーダンスが抵抗成分であることを特徴とするインピーダンス測定装置。 - 請求項1〜4のいずれか1項に記載したインピーダンス測定装置を、三相を超える電気機器のインピーダンス測定に適用したことを特徴とするインピーダンス測定装置。
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- 2009-12-28 JP JP2009297115A patent/JP2011137688A/ja not_active Withdrawn
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