JP2011134548A - 車両用前照灯 - Google Patents

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Abstract

【課題】白色LEDを光源としてヘッドライト光学系において、反射面が滑らかで分割されていないにも関わらず、小型化、特に前後サイズの薄型化が可能でコンパクト化でき、また、高効率でかつカットオフ特性に優れた車両用前照灯を提供する。
【解決手段】車両用前照灯100は、面発光の光源2と、第1反射鏡1と、第2反射鏡3と、を有し、車両進行方向に向かってz軸を取り、それに直交する水平方向をx軸、鉛直方向をy軸とした際に、yz平面内において、第1反射鏡1の曲率中心側に光源2が設けられ、光源2中心S0から、第1反射鏡1の光軸P1と第2反射鏡3とが交わる交点aまでの距離をZLとし、第2反射鏡3の頂点位置P2から第1反射鏡1の光軸A1に下ろした垂線の長さをYとし、第2反射鏡3の近軸近傍曲率半径をRとし、第2反射鏡3のコーニック係数をkyとすると、下記式(1)を満たす。 R+|y×ky|≧ZL・・・式(1)
【選択図】図1

Description

本発明は、車両用前照灯に関する。
近年、環境面への配慮などから小型・軽量なヘッドライトが望まれており、ヘッドライトの光源として白色LEDを使用することが期待されている。
ヘッドライトに要求される性能の一つに十分な輝度が挙げられる。これはヘッドライトの基本的な性能として欠かすことのできない要件である。十分な輝度を達成するためには、光学系の効率を上げること、光源自体の光量を増加させることの2方向からのアプローチが必要である。
前者のアプローチでは、光学系の構成を工夫して光利用効率の向上を図ることである。ただし、光学系を小型化すると光学系の効率を保つのは困難となるため、光源の光量増加が必須となる。従って後者のアプローチ、すなわち光源自体の光量を増加させる必要があるが、LEDチップ単体で光量を増加させるには限界があり必要なパワーを確保することが困難であることから、複数個のチップを使用するという形態が一般的に用いられている。
以上のように、LEDを光源としたヘッドライト光学系では、光学系の小型化が要望されるとともに、複数個のLEDチップを使用する必要があることから、光学系の大きさに対する発光面の面積が相対的に大きくならざるを得ない。このことは、光源が点光源としてみなせないということであり光学系の構成を考える上で、発光位置の空間的な広がりを考慮する必要があることを意味している。
従来より、ヘッドライト用の光学系としては、楕円反射鏡と投影レンズからなる構成のものが知られている。この場合、楕円反射鏡の楕円面で集光し、投影レンズで車両前方にほぼ平行な光を出射する。光源が点光源の場合には、楕円面、投影レンズのパラメータを調整することで、完全な平行光を出射することができる。しかしながら、このような光学系では、光源の面積が光学系の大きさに対して相対的に大きくなった場合に全ての光を平行光として出射できないことや、奥行き方向(車両進行方向)の長さの短縮が難しいといった課題がある。
その他、ヘッドライト用の光学系として、楕円反射鏡と放物面反射鏡とを組み合わせて用いた構成のものが知られている(例えば、特許文献1〜4参照)。この場合、楕円反射鏡の楕円面の第1焦点に光源を配置し、基本的には楕円面の第2焦点と放物面の焦点を概略一致させ、楕円反射鏡の楕円面で集光し、投影レンズの代わりに放物面で平行光を出射する。このような構成によれば、点光源を使用した場合には楕円面で反射された光を平行光とすることができる。また、楕円面で反射してから放物面で反射する光路、直接放物面に入射する光路などの光路に応じて、放物面を分割し各領域を最適な形状に設定することで、全ての出射光を略平行光にすることができる構成としている。これらの構成は、楕円反射鏡と投影レンズからなる光学系と比較して、光路を折り曲げているため車両進行方向のサイズを短縮することができるという利点がある。
特開2005−302603号公報 特開2008−171723号公報 特開2006−19052号公報 特開2008−41557号公報
しかしながら、上記従来例の構成は光源が点光源とみなせる場合に、最良の性能が得られる構成である。そのため、光学系が小型化し、相対的に光源が大きくなった場合や、光源がある大きさを有している場合には、上述したような従来の構成では十分な性能が得られないという課題があった。具体的には、発光位置の広がりの影響は、地面に対して水平な方向(左右方向と前後方向)によって異なるため、光源面積が光源に対して大きくなった場合に十分な性能を得ることが難しい。
また、特許文献1のように第1反射鏡の第1焦点近傍に設置した光源から出射した光を一度、第1反射鏡の第2焦点位置に集光させるような配置を用いている場合、光が最終的に出射される車両進行方向のサイズ短縮が難しかった。
また、特許文献2〜4の場合、放物面(もしくはそれに類似の機能を持った反射面)が分割されているため、影になる部分や変曲点や極値が存在し、特定の出射角度で出射光線強度が強くなるという課題の他、複数の曲面をつなぎ合わせるため面の形状を単一の式で表現することが難しく、また、製造が困難であるという課題があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、白色LEDを光源としてヘッドライト光学系において、反射面が滑らかで分割されていないにも関わらず、小型化、特に前後サイズの薄型化が可能でコンパクト化でき、また、高効率でかつカットオフ特性に優れた車両用前照灯を提供することを目的としている。
本発明の一態様によれば、面発光の光源と、
第1反射鏡と、
第2反射鏡と、を有し、
車両進行方向に向かってz軸を取り、それに直交する水平方向をx軸、鉛直方向をy軸とした際に、
yz平面内において、
前記第1反射鏡の曲率中心側に前記光源が設けられ、
前記光源の中心から、前記第1反射鏡の光軸と前記第2反射鏡とが交わる交点までの距離をZLとし、
前記第2反射鏡の頂点位置から前記第1反射鏡の光軸に下ろした垂線の長さをYとし、
前記第2反射鏡の近軸近傍曲率半径をRとし、
前記第2反射鏡のコーニック係数をkyとすると、下記式(1)を満たすことを特徴とする車両用前照灯が提供される。
R+|y×ky|≧ZL・・・式(1)
ただし、Rは光源側(光の入射側及び出射側)をプラスとし、
前記第1反射鏡の光軸とは、
1.第1反射鏡に頂点が存在する場合、第1反射鏡の頂点に接する接平面に垂直な第1反射鏡の頂点を通る軸を第1反射鏡の光軸とし、
2.第1反射鏡が頂点を含まない曲面の場合、上記面発光光源が乗っている平面と垂直に交わるz軸断面の交線を第1反射鏡の光軸とする。
また、このとき、
(a)第1反射鏡と第1反射鏡の光軸とが交わる場合、その交点を第1反射鏡の頂点とし、(b)第1反射鏡と第1反射鏡の光軸とが交わらない場合、第1反射鏡の最も光源に近い側の端点から第1反射鏡の光軸に下ろした垂線とが交わる点を第1反射鏡の頂点とする。
本発明によれば、高効率でコンパクトかつカットオフ特性に優れた照度分布を得ることができる。
本実施形態における車両用前照灯のyz平面における模式図である。 第1反射鏡の光軸に関してx軸方向に対称となるように光源を配置した例であり、(a)は、第1反射鏡の光軸とx軸から作られる平面に対して垂直方向から見た場合を示しており、(b)は、その出射光の照度分布である。 第1反射鏡の光軸に関してx軸方向に非対称となるように光源を配置した例であり、(a)は、第1反射鏡の光軸とx軸から作られる平面に対して垂直方向から見た場合を示しており、(b)は、その出射光の照度分布である。 (a)は、yz平面から見た場合における遮光部材を配置した場合の光線を示した図、(b)は(a)の拡大図である。 yz平面から見た場合における補助反射鏡を配置した場合の光線を示した図である。 光学系の効率を規定する際の用語を説明するための模式図である。 出射光の照度分布を得る際の車両用前照灯とスクリーンとの配置関係を示した模式図であり、(a)はxz平面図、(b)はxy平面図である。 実施例1の出射光の照度分布である。 実施例2の出射光の照度分布である。 実施例3の出射光の照度分布である。 実施例4の出射光の照度分布である。 実施例5の出射光の照度分布である。 実施例6の出射光の照度分布である。 実施例7の出射光の照度分布である。 実施例8の出射光の照度分布である。 実施例9の出射光の照度分布である。 実施例10の出射光の照度分布である。 実施例11の出射光の照度分布である。 比較例1の出射光の照度分布である。 比較例2の出射光の照度分布である。
以下、図面を参照しながら本発明の好ましい実施形態について説明する。
図1は、本実施形態における車両用前照灯を側方から見た場合における模式図である。
なお、図中、x軸方向は車両の進行方向と垂直で地面と水平な方向(左右方向)、y軸方向は地面と鉛直な方向(上下方向)、z軸方向は車両進行方向で地面と水平な方向とする。なお、xyz軸の原点は便宜上第1反射鏡の頂点P1とする。以下、特に注意書きが無ければ下記文章内において出てくる様々な値及び記号はx=0におけるyz平面における値及び記号のことを指すものとする。
図1に示すように、車両用前照灯100は、光源2と、第1反射鏡1と、第2反射鏡3と、を備える。
光源2は、面発光をし、例えば平板状に形成されている。ここで、面発光とは、発光の面積が0.25mm以上のものを示す。なお、発光面の面積は、光源2の発光領域を囲むように発光領域に接するx軸に平行な線と第1反射鏡の光軸A1に平行な線で形成される長方形の面積とする。また、光源2を複数有する場合の発光面の面積は、複数の光源を囲むように最外部に位置する発光領域に接するx軸に平行な線と第1反射鏡の光軸A1に平行な線で形成される長方形の面積とする。このような光源2としては、白色LEDなどの半導体発光素子又は有機EL素子が挙げられる。
また、光源2の発光面(図1では上側の面)の面積Sは、第1反射鏡の光軸A1方向の長さをLとし、それと直交する水平方向(x軸方向)の長さをMとすると、S=M×Lと表せ、下記式(5)を満たすことが好ましい。
L≦3(mm)・・・式(5)
上記式(5)は、光源2の車両進行方向の大きさを制限した条件式であって、この条件式(5)内に収まる面発光の光源2とすることにより、高効率でコンパクトかつカットオフ特性に優れた照度分布を得るのに有効となる。
光源2は、具体的には、図示しないが複数個のLEDチップとLEDチップ上に形成された蛍光体層から構成されている。LEDチップは、第1の所定波長の光を出射するものであり、本実施形態においては青色光を出射するようになっている。ただし、本発明のLEDチップの波長及び蛍光体の出射光の波長は限定されず、LEDチップによる出射光の波長と、蛍光体による出射光の波長とが補色関係にあり合成された光が白色光となる組み合わせであるものであれば、使用可能である。
なお、このようなLEDチップとしては、公知の青色LEDチップを用いることができる。青色LEDチップとしては、InxGa1-xN系をはじめ既存のあらゆるものを使用することができる。青色LEDチップの発光ピーク波長は440〜480nmのものが好ましい。また、LEDチップの形態としては、基板上にLEDチップを実装し、そのまま上方または側方に放射させるタイプ、又は、サファイア基板などの透明基板上に青色LEDチップを実装し、その表面にバンプを形成した後、裏返して基板上の電極と接続する、いわゆるフリップチップ接続タイプなど、どのような形態のLEDチップでも適用することが可能である。
また、光源2は、第1反射鏡1の光軸A1に関してx軸方向に非対称であることが好ましい。具体的には、図3(a)に示すように光源2の配置又は形状を第1反射鏡1の光軸A1を挟んでx軸方向に非対称にすることによって、照度分布も非対称にすることができる(図3(b)参照)。その結果、対向車にまぶしくなく歩行者や標識が視認し易くなる。図2(a)、(b)は、光源2の配置又は形状を第1反射鏡1の光軸A1に関してx軸方向に対称とした場合の照度分布である。
蛍光体層は、LEDチップから出射される第1の所定波長の光を第2の所定波長に変換する蛍光体を有している。本実施の形態では、LEDチップから出射される青色光を黄色光に変換するようになっている。
このような蛍光体層に用いられる蛍光体は、Y、Gd、Ce、Sm、Al、La及びGaの原料として酸化物、又は高温で容易に酸化物になる化合物を使用し、それらを化学量論比で十分に混合して原料を得る。又は、Y、Gd、Ce、Smの希土類元素を化学量論比で酸に溶解した溶解液を蓚酸で共沈したものを焼成して得られる共沈酸化物と、酸化アルミニウム、酸化ガリウムとを混合して混合原料を得る。これにフラックスとしてフッ化アンモニウム等のフッ化物を適量混合して加圧し成形体を得る。成形体を坩堝に詰め、空気中1350〜1450°Cの温度範囲で2〜5時間焼成して、蛍光体の発光特性を持った焼結体を得ることができる。
第1反射鏡1は、曲率を有し、光源2側を向く面(反射面)が凹面とされている。ここで言う曲率とは、x軸と第1反射鏡1の光軸A1とで構成される平面に対して垂直なx=0でのyz平面内での曲率を言う。
本実施形態では、第1反射鏡1が楕円を基調とした面で構成されている場合を例として説明する。
例えば図1に示すように、第1反射鏡1は、内部が空洞の楕円球を、短軸1bを含む平面に沿って垂直に切断された曲率を有する略半楕円形状をなしている。但し、第1反射鏡1を形成する際に上記のように切断して成形する必要はなく、表面形状が第1反射鏡1で必要とされる略半楕円球状となるように金属を直接成形してもよいし、ガラスや樹脂基板等を成形した後に表面に蒸着などにより金属反射層や誘電体多層膜層を形成して反射面を構成することで反射鏡としてもよい。第1反射鏡1の内面13(光源2に対向する面)の反射面は広い波長域で高い反射率を容易にえることが可能な、例えばAl、Ag等の金属あるいは金属膜で構成されていることが好ましい。また、反射面は、熱あるいはLEDチップからの光に対して劣化しにくい材料を用いるのが好ましい。
このような第1反射鏡1は、楕円球を短軸1b方向に沿って切断した形状である切断面が車両進行方向の後方側または図1(b)に示すようにy軸方向側を向いている。
第2反射鏡3は、第1反射鏡1よりも車両進行方向の後方または同じ位置に設けられている。第2反射鏡3は曲率を有し、光源2側を向く面(反射面)が凹面とされている。ここで言う曲率とは、x軸と第1反射鏡1の光軸A1とで構成される平面に対して垂直な方向の曲率を言う。
第2反射鏡3も第1反射鏡1と同様、楕円球や双曲面などの反射曲面を有する物体を切断して構成してもよいし、表面形状が第2反射鏡3で必要とされる球状となるように金属を直接成形してもよいし、ガラスや樹脂基板等を成形した後に表面に蒸着などにより金属反射層を形成して反射面を構成することで反射鏡としてもよい。
第2反射鏡3の内面31(光源2に対向する面)の反射面は広い波長域で高い反射率を容易にえることが可能な、例えばAl、Ag等の金属あるいは金属膜で構成されていることが好ましい。また、反射面は、熱あるいはLEDチップからの光に対して劣化しにくい材料を用いるのが好ましい。
なお、第1反射鏡1及び第2反射鏡3は、曲率を有する反射鏡であり、単一の式で記述できる面形状を有するが、曲率を有する面の一部が使用されていれば実際に使用される光学面は曲率の頂点を含んでいる必要はない。
また、第1反射鏡1及び第2反射鏡3は、図1に示す形状に限らず、それぞれ楕円面、放物面、双曲面、偏球面を基調とした反射面としても良い。
第1反射鏡1は、x軸方向と、x軸と第1反射鏡1の光軸A1とで構成される平面に対して垂直な方向とで反射面の形状が異なることが好ましい。また、第2反射鏡3は、x軸方向と、x軸と第2反射鏡1の光軸A2とで構成される平面に対して垂直な方向とで反射面の形状が異なることが好ましい。このように第1反射鏡1及び第2反射鏡3のいずれか一方又は両方の反射面を、x軸方向とそれに垂直な方向とでそれぞれパワーを変えることによって、任意の照度分布を得ることができる。例えば、x軸に垂直な方向(第1反射面1の場合はx軸と第1反射鏡1の光軸A1とで構成される平面に対して垂直な方向、第2反射面3の場合はx軸と第2反射鏡1の光軸A2とで構成される平面に対して垂直な方向)には曲率がきつくx軸方向には曲率が緩いアナモフィックな面を用いることで、x軸方向に広がった照度分布を得ることができる。また、例えばx軸に垂直な方向には楕円を基調とした面を、x軸方向には双曲面を基調とした面を用いることで、x軸方向に広がった照度分布を得ることができる。
また、第1反射鏡1及び第2反射鏡3のいずれか一方又は両方は、多項式非球面であることが好ましい。多項式非球面形状の反射面を用いることによって、より任意の照度分布を得ることができる。
また、第1反射鏡1及び第2反射鏡3のいずれか一方又は両方は第1反射鏡1の光軸A1を挟んで左右(x軸方向)に非対称であることが好ましい。左右非対称とすることによって、照度分布も非対称にすることができ、その結果、対向車にまぶしくなく歩行者や標識を視認し易くなる。
ここで、光源2、第1反射鏡1及び第2反射鏡3の配置関係等について詳細に説明する。
図1に示すように、yz平面内において、光源2の中心S0から、第1反射鏡1の光軸A1と第2反射鏡3とが交わる交点aまでの距離をZLとし、第2反射鏡3の頂点位置P2から第1反射鏡1の光軸A1に下ろした垂線の長さをYとし、第2反射鏡3の近軸近傍曲率半径をRとし、第2反射鏡3のコーニック係数をkyとすると、下記式(1)を満たす。
R+|y×ky|≧ZL・・・式(1)
ただし、Rは光源2側(光の入射側及び出射側)をプラスとし、第1反射鏡1の光軸A1とは、
1.第1反射鏡1に頂点P1が存在する場合、第1反射鏡1の頂点P1に接する接平面に垂直な第1反射鏡1の頂点P1を通る軸を第1反射鏡1の光軸A1とし、
2.第1反射鏡1が頂点P1を含まない曲面の場合、図示しないが、上記面発光光源が乗っている平面と垂直に交わるz軸断面の交線を第1反射鏡の光軸とする。
また、このとき、(a)第1反射鏡と第1反射鏡の光軸とが交わる場合、その交点を第1反射鏡の頂点とし、(b)第1反射鏡と第1反射鏡の光軸とが交わらない場合、第1反射鏡の最も光源に近い側の端点から第1反射鏡の光軸に下ろした垂線とが交わる点を第1反射鏡の頂点とする。
上記式(1)を満たすことによって、平行光を出射でき、コンパクトな光学系を得ることができる。上記式(1)の条件を外れると平行光を出射することが難しくなる。
なお、光源2の中心S0とは、例えば、面発光光源2が複数ある場合はその複数ある面発光光源2の全体をx軸と第1反射鏡1の光軸A1にそれぞれ平行な線で囲まれる長方形の中心のことを指す。
さらに、yz平面内において、第2反射鏡3の頂点位置P2から第2反射鏡3の曲率中心側の、最も頂点に近い焦点を焦点f21とし、第2反射鏡3の頂点位置P2から第2反射鏡3の焦点位置f21までの距離をF21とし、第2反射鏡3の頂点位置P2から光源2中心S0までの距離をLsとし、第2反射鏡3の近軸近傍曲率半径をRとすると、下記式(2)を満たすことが好ましい。
|F21−Ls|≦R・・・式(2)
F21とLsの値は両方共にプラスで、この差が小さい方がコンパクトかつ平行光を出射するのに好適な構成となる。
一方、|F21−Ls|がRより大きくなった場合は、コンパクトな構成ではなくなる。
また、より好ましくは、下記式(3)を満たす。
|F21−Ls|≦R/4・・・式(3)
上記式(3)を満たすことによってコンパクトかつ平行光を出射するのに有効となる。
さらに、第2反射鏡3の頂点P2に接する接平面に垂直な第2反射鏡3の頂点P2を通る軸を第2反射鏡3の光軸A2とし、第1反射鏡1の頂点位置P1から第1反射鏡1の光源2側の最も頂点P2に近い焦点を第1焦点f11、もう一方の焦点を第2焦点f12とした際に、第1反射鏡1の頂点位置P1から第1反射鏡1の第2焦点f12の位置までの距離をF12とし、第1反射鏡1の頂点位置P1から第1反射鏡1の光軸A1と第2反射鏡3の光軸A2とが交わる点bまでの距離をZとすると、下記式(4)を満たす。
|Z|≦|F12|・・・式(4)
ただし、第1反射鏡1の光軸A1に対して、車両進行方向前方に向かう光と反対方向に第2反射鏡3の頂点P2がある場合とする。
第1反射鏡1の光軸A1と第2反射鏡3の光軸A2とが交わる点bと、第1反射鏡1の頂点P1までの距離は大きすぎないほうが良く、上記式(4)を満たすことによって、パワーロスの少ない任意の照度分布を得ることができる。より正確には、第1反射鏡1の光軸A1と第2反射鏡3の光軸A2とが交わる点bと、光源2中心S0の位置が遠過ぎると好ましくない。ただし、この条件式(4)は第2反射鏡3の頂点P2が、第1反射鏡1の光軸A1より下側、つまり光を第1反射鏡1の光軸A1に対して90度方向に折り曲げるのではなく、例えば45度方向に反射させるような構成をとる場合に有効である。
図4は、より良いカットオフ特性を得るために遮光部材を配置した場合である。
図4では、第1反射鏡1及び第2反射鏡3は双曲面を基調とした反射面となっており、車両進行方向における第1反射鏡1と第2反射鏡3の間に遮光部材4が配置されている。このように遮光部材4を配置することによって、対向車側にはすれ違い用のビームとして好適なカットオフラインを持つ配光とすることができ、また、歩行者側には歩行者や標識確認のためのカットオフラインの無い配光とすることができる。
図5は、補助反射鏡を配置した場合である。
図5においても、第1反射鏡1及び第2反射鏡3は双曲面を基調とした反射面となっており、車両進行方向における第1反射鏡1と第2反射鏡3の間に補助反射鏡5が配置されている。このような補助反射鏡5により、所望の照度分布を得ることが可能となる。補助反射鏡5は、平面ミラーでも良いし、シリンダパイプのようなミラーでも良い。なお、図5では図面の関係上、光源2が図示されていないが、図4(b)と同様の位置に光源2が配置されている。
以上のように、光源2と、第1反射鏡1と、第2反射鏡3とから構成され、上記式(1)を満たすことによって、第1反射鏡1と第2反射鏡3との間の距離を近づける。その結果、点光源ではなく、光源2が面発光の場合に効果を発揮し、従来の光学系と比較してコンパクト化することができる。また、高効率でかつカットオフ特性に優れた照度分布を得ることができる。
以下、本発明について実施例及び比較例について具体的に説明する。
下記表1に示すように、各パラメータを所定値となるように設計した車両用前照灯(実施例1〜実施例11、比較例1〜比較例2)を用いて光源を照射した場合の性能をシミュレーションした結果を、下記表2に示す。
Figure 2011134548
Figure 2011134548
そして、このときの各実施例及び比較例において以下に示す設計性能の評価を行った。
Figure 2011134548
なお、表1に示す第2反射鏡の頂点座標(β,γ)は、x軸方向をα方向、第1反射鏡の光軸A1方向をγ方向にとり座標の原点をxyz座標系と一致させた(P1を原点とした)、αβγの直交座標系における座標位置を示す。
つまり、xyz座標系を第1反射鏡の光軸A1とy軸との成す角φだけx軸周りにz→y方向に回転させ、x→α,y→γ,z→βとした時に作られる座標系における座標位置を示す。
Figure 2011134548
なお実施例4、7〜11及び比較例1,2はバイコーニック面、実施例2、3、5、6はxy多項式面である。また、実施例6は、図4のような遮光板をx軸のプラス方向にのみ(第1反射鏡の光軸A1に対して非対称になるように)挿入した。
[小型化]
小型化の尺度として、発光面の面積に対する光学系が占める体積の比Rを用い、各実施例及び比較例についてRの値を求めた。Rは以下のようにして算出し、その結果を表3に示した。
R=V/S[mm]
S:発光面の面積[mm]
V:光学系の体積[mm](光学系の体積は、光源から出射された光束が光学系から出射するまでに通過する光学系内の光通過領域の水平方向の最大長さ×鉛直方向の最大長さ×車両進行方向の最大長さ)
現行の白色LEDを用いた車両用前照灯では、S=3[mm]、V=1200000[
mm](水平方向の最大長さ:200[mm]、鉛直方向の最大長さ:60[mm]、車両進行方向の最大長さ:100[mm])程度が一般的であり、R=400000[mm]となる。本発明では、この6.4分の1であるR<62500の場合を小型の光学系と定義する。これは、S=4[mm]に対し、V<250000[mm](水平方向の最大長さ:100[mm]、鉛直方向の最大長さ:50[mm]、車両進行方向の最大長さ[50mm]に相当する。
[高性能]
白色LED光源の発光面積に対して小型な光学系でありながら高性能であるという点については、下記の尺度ηを用い、各実施例及び比較例についてηの値を求めた。ηは以下のようにして算出し、その結果を表3に示した。ここで一般的に要求される性能を満たすためにはη>1.0E−5(E−5は10−5を表す)であることが好ましい。
η=光学系の効率/R
光学系の効率=前方への出射光[Lumen]/光源からの出射光[Lumen]
前方:車両進行方向から水平方向に±25°以内、鉛直方向で−10°〜10°以内とする(図6参照)。
Figure 2011134548
表3の結果より、実施例1〜実施例11は、比較例1〜比較例2に比べて小型化及び高性能の両立を図れることがわかる。
さらに、図7(a),(b)に示すように、実施例1〜実施例11及び比較例1〜比較例2の車両用前照灯から前方に10m離れた位置に、路面に垂直となるように仮想的なスクリーンを設け、車両用前照灯で照射した場合のシミュレーションを行なった。光源にはランバート分布のLEDを想定してシミュレーションを行った。このときの出射光の照度分布[lx]を図8〜図20に示した。なお、図の照度分布は1つの車両用前照灯を使用した場合である。
照度分布が良好な条件(実施例の条件)とは、(i)400lumenの光源で、(ii)光源位置から10m先のスクリーン上において最も強い中心照度100lx以上、(iii)ホットスポットが無い(最も照度の強い箇所が2つ以上無い)、(iv)y軸方向にダラダラと広がっていないことである。
図8〜図20の結果より、実施例1〜実施例11は、比較例1〜比較例2に比べて明らかに照度分布が優れ、高性能であることが認められる。
1 第1反射鏡
2 光源
3 第2反射鏡
100 車両用前照灯
A1 第1反射鏡の光軸
A2 第2反射鏡の光軸
P1 第1反射鏡の頂点
P2 第2反射鏡の頂点
f11 第1反射鏡の第1焦点
f12 第1反射鏡の第2焦点
f21 第2反射鏡の焦点
a 交点
b 交点
S0 光源中心

Claims (12)

  1. 面発光の光源と、
    第1反射鏡と、
    第2反射鏡と、を有し、
    車両進行方向に向かってz軸を取り、それに直交する水平方向をx軸、鉛直方向をy軸とした際に、
    yz平面内において、
    前記第1反射鏡の曲率中心側に前記光源が設けられ、
    前記光源の中心から、前記第1反射鏡の光軸と前記第2反射鏡とが交わる交点までの距離をZLとし、
    前記第2反射鏡の頂点位置から前記第1反射鏡の光軸に下ろした垂線の長さをYとし、
    前記第2反射鏡の近軸近傍曲率半径をRとし、
    前記第2反射鏡のコーニック係数をkyとすると、下記式(1)を満たすことを特徴とする車両用前照灯。
    R+|y×ky|≧ZL・・・式(1)
    ただし、Rは光源側(光の入射側及び出射側)をプラスとし、
    前記第1反射鏡の光軸とは、
    1.第1反射鏡に頂点が存在する場合、第1反射鏡の頂点に接する接平面に垂直な第1反射鏡の頂点を通る軸を第1反射鏡の光軸とし、
    2.第1反射鏡が頂点を含まない曲面の場合、上記面発光光源が乗っている平面と垂直に交わるz軸断面の交線を第1反射鏡の光軸とする。
    また、このとき、
    (a)第1反射鏡と第1反射鏡の光軸とが交わる場合、その交点を第1反射鏡の頂点とし、(b)第1反射鏡と第1反射鏡の光軸とが交わらない場合、第1反射鏡の最も光源に近い側の端点から第1反射鏡の光軸に下ろした垂線とが交わる点を第1反射鏡の頂点とする。
  2. yz平面内において、
    前記第2反射鏡の頂点位置から前記第2反射鏡の曲率中心側の、最も頂点に近い焦点を第1焦点とし、
    前記第2反射鏡の頂点位置から前記第2反射鏡の前記第1焦点位置までの距離をF21とし、
    前記第2反射鏡の頂点位置から光源中心までの距離をLsとし、
    前記第2反射鏡の近軸近傍曲率半径をRとすると、下記式(2)を満たすことを特徴とする請求項1に記載の車両用前照明灯。
    |F21−Ls|≦R・・・式(2)
  3. 下記式(3)を満たすことを特徴とする請求項2に記載の車両用前照灯。
    |F21−Ls|≦R/4・・・式(3)
  4. 前記第1反射鏡及び前記第2反射鏡のいずれか一方又は両方は、x軸方向とそれに垂直なyz平面内とで反射面の形状が異なることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の車両用前照灯。
  5. 前記第2反射鏡の頂点に接する接平面に垂直な第2反射鏡の頂点を通る軸を第2反射鏡の光軸とし、
    前記第1反射鏡の頂点位置から前記第1反射鏡の光源側の最も頂点に近い焦点を第1焦点、もう一方の焦点を第2焦点とした際に、前記第1反射鏡の頂点位置から第1反射鏡の前記第2焦点位置までの距離をF12とし、
    前記第1反射鏡の光軸と前記第2反射鏡の光軸とが交わる点までの距離をZとすると、下記式(4)を満たすことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の車両用前照灯。
    |Z|≦|F12|・・・式(4)
    ただし、前記第1反射鏡の光軸に対して、車両進行方向前方に向かう光と反対方向に前記第2反射鏡の頂点がある場合とする。
  6. 前記光源の発光面の面積Sが、前記第1反射鏡の光軸方向の長さをL、x軸方向の長さをMとすると、S=L×Mと表せ、下記式(5)を満たすことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の車両用前照灯。
    L≦3(mm)・・・式(5)
  7. 車両進行方向における前記第1反射鏡と前記第2反射鏡との間に、遮光部材が配置されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の車両用前照灯。
  8. 車両進行方向における前記第1反射鏡と前記第2反射鏡との間に、反射板が配置されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の車両用前照灯。
  9. 前記第1反射鏡及び前記第2反射鏡のいずれか一方又は両方は、多項式非球面であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の車両用前照灯。
  10. 前記光源は、半導体発光素子又は有機EL素子であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の車両用前照灯。
  11. 前記第1反射鏡及び前記第2反射鏡のいずれか一方又は両方は、x軸に関してx軸方向に非対称であることを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載の車両用前照灯。
  12. 前記光源は、x軸に関してx軸方向に非対称であることを特徴とする請求項1〜11のいずれか一項に記載の車両用前照灯。
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