JP2011134203A - 画像処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ユーザの視覚特性に適した画像のエッジ強調を実現する。
【解決手段】画像処理装置は、互いに異なるサイズのマスクを有し、元の画像信号を濾波する少なくとも2つのラプラシアン・フィルタ部(222,224)と、その少なくとも2つのラプラシアン・フィルタの出力にそれぞれの係数を乗算する少なくとも2つの乗算部(262,264)と、その少なくとも2つの乗算部の出力の1つまたは全てとその元の画像信号とを加算して出力する加算部(272)と、を具える。
【選択図】図1
【解決手段】画像処理装置は、互いに異なるサイズのマスクを有し、元の画像信号を濾波する少なくとも2つのラプラシアン・フィルタ部(222,224)と、その少なくとも2つのラプラシアン・フィルタの出力にそれぞれの係数を乗算する少なくとも2つの乗算部(262,264)と、その少なくとも2つの乗算部の出力の1つまたは全てとその元の画像信号とを加算して出力する加算部(272)と、を具える。
【選択図】図1
Description
本発明は、エッジ強調に関し、特に、複数のラプラシアン・フィルタを用いた画像のエッジ強調に関する。
例えば、パーソナル・コンピュータ(PC)、情報処理端末、携帯電話機、ディジタル・カメラ、等の画像を表示する装置では、画像の輪郭またはエッジ部分における輝度、明度または濃度勾配を急峻にして画像を先鋭化(シャープ)にする処理を施すことができる。そのために、元の画像データを2次微分フィルタで濾波して得られたエッジ・データを、元の画像データと合成(加算または減算)することができる。
既知の或る画像処理装置において、ラプラシアン・フィルタが、入力画像信号のエッジ信号を強調化して検出する。強調化されたエッジ信号のエッジ成分は、平滑化回路で平滑化される。平滑化回路の出力信号と入力画像信号とは、加算回路で加算され出力信号となる。平滑化されたエッジ信号が入力信号に加算されるので、入力画像信号の滑らかなエッジ強調化の処理が可能となる。
既知の或る画像処理装置において、端子に入力された静止画の画像データ(輝度データ)は、ラプラシアン・フィルタに供給され、ここで画像処理をする注目画素と、これを中心とする上下左右の画素にラプラシアン係数が乗じられる。このラプラシアン係数は、例えば注目画素の値が最大値であり、注目画素の上下左右の計4画素だけでなく、斜め左上、斜め左下、斜め右上及び斜め左上の計4画素の各値がそれぞれ“−1”であり、エッジを強調する。これにより、自然なエッジ強調が行え、また、階段状パターンで起こる交互の濃淡パターンの濃淡差を縮小できるので、ジャギの発生を抑えることができる。
既知の或るエッジ強調処理装置は、画像信号の供給端に結合され画像信号の画像エッジの存在を示す第1の信号を出力端に出力するエッジ検出部と、供給端に結合され画像エッジに関するマッハ効果の程度を示す第2の信号を出力端に出力するマッハ判定部と、供給端と、エッジ検出部の出力端と、マッハ判定部の出力端に結合され第1の信号と第2の信号とに応じて画像信号の明度の変化量及び彩度の変化量を決定し、決定された明度の変化量及び彩度の変化量に応じて明度及び彩度の少なくとも一方を変化させることによりエッジ強調処理を施した画像信号を出力するエッジ強調部と、を含んでいる。それによって、液晶ディスプレイの応答速度を改善することができる。
水野ほか、豊田中央研究所R&Dレビュー、Vol.33、No.3、1998.9
高齢者の視覚は空間的な輝度変化に対する視覚的応答が鈍いことが、一般的に知られている。既知の画像処理装置では、エッジ強調の基準として異なる2つのラプラシアン・フィルタの出力のうちの大きい出力を元の画像に重畳する。しかし、それによって画質が改善されるとは限らない。
既知の視覚特性に基づく改善された表示法では、ユーザの年齢に応じて、色補正、および1つのラプラシアン・フィルタによるエッジ強調の度合いの増大が行われる。しかし、単純にエッジ強調の度合いを変えるだけでは、高齢者のエッジに対する視覚特性に充分対応することができない。
発明者は、1つのラプラシアン・フィルタを用いて画像のエッジ強調を行うだけでは、高齢者の画像のエッジ部分に対する視覚特性に充分対応することができない、と認識した。
本発明の目的は、ユーザの視覚特性に適した画像のエッジ強調を実現することである。
本発明の実施形態の一観点(特徴)によれば、画像処理装置は、互いに異なるサイズのマスクを有し、元の画像信号を濾波する少なくとも2つのラプラシアン・フィルタ部と、その少なくとも2つのラプラシアン・フィルタの出力にそれぞれの係数を乗算する少なくとも2つの乗算部と、その少なくとも2つの乗算部の出力の1つまたは全てと前記元の画像信号とを加算して出力する加算部と、を具える。
本発明の実施形態の一観点によれば、ユーザの視覚特性に適した画像のエッジ強調を実現することができる。
発明の目的および利点は、請求の範囲に具体的に記載された構成要素および組み合わせによって実現され達成される。
前述の一般的な説明および以下の詳細な説明は、典型例および説明のためのものであって、本発明を限定するためのものではない。
前述の一般的な説明および以下の詳細な説明は、典型例および説明のためのものであって、本発明を限定するためのものではない。
本発明の非限定的な実施形態を、図面を参照して説明する。図面において、同様のコンポーネントおよび素子には同じ参照番号が付されている。
例えば液晶表示装置のような表示装置において、観察者の視野の中心(角度0度)において輝度が例えばレベル0から40にステップ状に変化するエッジの画像を観察者が見た場合、その観察者のエッジ画像に対する視神経の刺激応答の大きさは年齢に応じて異なる。
例えば20才の観察者は、そのような画像上の視野の角度−8度において負の応答値を示し、角度0度付近で正方向に応答が急激に変化し、角度2度付近で最大の正の応答値を示す。一方、例えば60才の観察者では、それらの視野の角度において正と負の値ともに視神経の刺激応答が小さく、その応答の振幅は概して20才の観察者の約3分の1である。これは、60才の観察者は、20才の観察者と比較すると、輝度が急激に変化するエッジがぼやけて見えることを意味する。従って、発明者は、高齢者が表示画像を観察する場合に、若年者との比較上の高齢者の視神経の刺激応答の低下を、広い視野角度について補償することが望ましい、と認識した。
例えば、パーソナル・コンピュータで作業するときの作業標準によれば、人間の目から表示装置までの距離を40cmとすることが推奨されている。また、パーソナル・コンピュータに用いられている表示装置の画素のピッチは、一般的に約0.26mmである。この1画素分の視野は、人間の視野角度に換算すると角度4.4分に対応する。
例えば3×3画素のマスク・サイズの1つのラプラシアン・フィルタを用いて画像を補正すると、その補正画像は、エッジの両側各1画素(合計2画素)にわたってエッジの度合いが強調される。それによって、人間の視覚的なマッハ効果を増強するようにそのエッジ付近の画像の輝度が補正される。しかし、高齢者と若年者の視神経刺激に対する反応の差は、実際には視野の中心1画素のみで生じるのでなく、3画素以上にわたって生じる。それにもかかわらず、エッジを中心としてエッジから1画素分に対応する±0.5度より広い角度範囲では、エッジの度合いが強調されない。従って、高齢者に対しては、画像の充分なエッジ強調の効果を提供することができない。
一方、単純にエッジ強調の度合いを大きくすると、エッジをより明瞭にする効果はあるが、同時に人間の視覚ではそれがノイズとしても認識されるので、画質劣化が生じることがある。例えば、エッジ強調の度合いが大き過ぎると、エッジの両側に本来存在しない明るい直線と暗い直線が、視覚的に偽画像、アーティファクト(不自然さ)またはノイズとして出現することがある。
さらに、例えば7×7画素のようなより大きいマスク・サイズの1つのラプラシアン・フィルタを用いて画像を補正すると、その補正画像は、エッジ付近では振幅が小さく、エッジから両側にそれぞれ2〜3画素分離れた位置付近において補正量のピークが生じる。従って、先鋭なエッジ強調が得られない。
このように、若年者と高齢者におけるエッジ画像に対する視神経の刺激応答の特性は異なり、単一のラプラシアン・フィルタを用いても、高齢者にとってエッジ部分における充分なエッジ強調は得られない。発明者たちは、異なる複数のラプラシアン・フィルタを用いれば、高齢な観察者にとってエッジ部分における充分なエッジ強調が得られる、と認識した。
また、高齢者の色覚特性について、特に青色に対する識別力が低下することが知られている。発明者たちは、特に青色に対して異なる複数のラプラシアン・フィルタを用いれば、高齢な観察者にとってエッジ部分における充分なエッジ強調が得られる、と認識した。
図1は、実施形態による、重畳されたエッジ強調を行う機能を有する情報処理装置10の概略的構成の例を示している。
情報処理装置10は、画像処理装置でもあり、表示装置300に結合されている。表示装置300は、例えば、液晶表示装置、有機EL表示装置、プラズマ表示装置(PDP)および陰極線管(CRT)であってもよいが、液晶表示装置および有機EL表示装置のようなホールド型表示装置を用いることが好ましい。情報処理装置10は、制御部102、メモリ104、入力装置106、画像処理部としてのエッジ強調回路202、および表示駆動部292を含んでいる。
エッジ強調回路202は、フレーム・メモリ212、2つの2次元のラプラシアン(N2)フィルタ222および224、フレーム・メモリまたは複数ライン・メモリ242および244、乗算器262および264、および加算器または総和器(Σ)272を含んでいる。ラプラシアン・フィルタ222は、例えば3×3画素のサイズのマスクを有していてもよい。ラプラシアン・フィルタ224は、ラプラシアン・フィルタ222のものより大きいサイズ、例えば5×5画素、7×7画素または9×9画素のサイズのマスクを有していてもよい。制御部102の少なくとも一部の機能は、エッジ強調回路202に含まれるように変形してもよい。乗算器262および264は、入力値に係数αおよびβを乗算する。3×3画素および7×7画素のサイズのマスクに対して、係数αおよびβの値は、例えば、それぞれ0.4および0.1であってもよい。
制御部102は、ユーザによる入力装置106の操作に従って、1フレーム以上の元の画像信号FR(m)、FR(m+1)、FR(m+2)、...をフレーム・メモリ212に順次供給する。入力された元の画像信号は、動画像であっても、または静止画像であってもよい。入力された元の画像信号は、情報処理装置10内で生成されたものであっても、またはリムーバブル記憶装置または外部装置から、またはネットワーク(図示せず)を介して情報処理装置10の例えばメモリ104に読み込まれたものであってもよい。
フレーム・メモリ212はラプラシアン・フィルタ222および224の入力に結合されている。ラプラシアン・フィルタ222の出力はフレーム・メモリまたは複数ライン・メモリ242に結合されている。ラプラシアン・フィルタ224の出力はフレーム・メモリまたは複数ライン・メモリ244に結合されている。フレーム・メモリ242は乗算器262の入力に結合されている。フレーム・メモリ244は乗算器264の入力に結合されている。乗算器262および264の出力は加算器または総和器272の入力に結合されている。加算器272の出力は表示駆動部292の入力に結合されている。表示駆動部292の出力は表示装置300に結合されている。
制御部102は、入力装置106、メモリ104、エッジ強調回路202(要素222〜272)、および表示駆動部292に制御信号CTLを供給する。制御部102は、ユーザによる入力装置106の操作に従って、ラプラシアン・フィルタ222および係数マトリックス、および乗算係数αおよびβを決定しまたは選択することができる。ユーザによって入力された年齢(値)に応じて、制御部102は、その年齢に適した乗算係数αおよびβが決定または選択してもよい。例えば、乗算係数αは、20才のユーザに対して0.4と決定され、60才のユーザに対して0.3と決定されてもよい。例えば、乗算係数βは、20才のユーザに対して0(ゼロ)と決定され、60才のユーザに対して0.1と決定されてもよい。
エッジ強調回路202において、ラプラシアン・フィルタ222は、フレーム・メモリ212から1フレームの画像データFR(m)からデータを順次読み込む。ラプラシアン・フィルタ222は、例えば3×3画素のようなマトリックスの画素データに、対応するサイズのマスクの係数マトリックスを乗算することによって、そのマトリックスの画素データを空間的2次元濾波またはフィルタ処理する。その係数マトリックスは、設計者またはユーザによって決定または選択されてもよい。
ラプラシアン・フィルタ222は、その濾波済みのエッジ強調画素データをフレーム・メモリ242に格納する。乗算器262は、フレーム・メモリ242からライン順次でその画素データを読み出して、そのデータの値に係数αを乗算し、その乗算値(積)をエッジ強調データとして加算器272の1つの入力に供給する。その係数αは、設計者またはユーザによって決定または選択されてもよい。
同様に、ラプラシアン・フィルタ224は、フレーム・メモリ212からフレームの画像データFR(m)、FR(m+1)、FR(m+2)、...を順次読み込む。ラプラシアン・フィルタ224は、例えば5×5画素、7×7画素または9×9画素単位のような相対的に大きいマトリックスの画素データに、対応するサイズのマスクの係数マトリックスを乗算することによって、そのマトリックスの画素データを空間的2次元濾波またはフィルタ処理する。その係数マトリックスは、設計者またはユーザによって決定または選択されてもよい。
ラプラシアン・フィルタ222および224は、3原色(R、G、B)の1フレームの画像データ中の青色(B)の成分についてだけエッジ強調のための濾波を行ってもよい。代替形態として、ラプラシアン・フィルタ222および224は、3原色(R、G、B)の1フレームの画像データ中の青色(B)の成分に対して、赤色(R)および緑色(G)の成分よりも、大きい乗算係数(α、β)を乗算することによって、エッジ強調のための濾波を行ってもよい。それによって、高齢者の観察者にとってより適したエッジ強調された画像表示が得られる。
ラプラシアン・フィルタ224は、その濾波済みのエッジ強調画素データをフレーム・メモリ244に格納する。乗算器264は、フレーム・メモリ244からライン順次でその画素データを読み出して、そのデータの値に係数βを乗算し、その乗算値(積)をエッジ強調データとして加算器272の別の入力に供給する。その係数βは、設計者またはユーザによって決定または選択されてもよい。
一方、制御部102は、フレーム・メモリ212から元の画像データFR(m)の画素データを加算器272の別の入力に供給する。乗算器262および264、およびフレーム・メモリ212は、制御部102の制御の下で、同じフレームにおける対応する画素位置の3つの画素データ、即ち1つの元の画素データおよび2種類のエッジ強調画素データを、同期的に加算器272の3つの入力にそれぞれ供給する。
加算器272は、乗算器262および264、およびフレーム・メモリ212から受け取った同じフレームFR(m)における対応する画素位置の3つの画素データを加算して、エッジ強調された画素データを生成する。そのエッジ強調された画素データは、係数β=0の場合、若年者に適した形態のものである。そのエッジ強調された画素データは、係数β>0の場合、高齢者により適した形態のものである。加算器272は、そのエッジ強調された画素データを順に表示駆動部292に供給する。
表示駆動部292は、そのエッジ強調された1フレームの画素データに従って表示装置300を駆動し、若年者乃至高齢者のユーザの視覚特性に適した形態でエッジ強調されたそのフレーム画像を表示装置300に表示する。
要素224〜264の直列接続回路に加えて、ラプラシアン・フィルタ224に対応する異なるサイズのマスクを有するラプラシアン・フィルタ、別のフレーム・メモリおよび別の乗算器の複数組の直列接続回路を、要素222〜262の直列接続回路と並列に接続してもよい。即ち、互いに異なるサイズのマスクを有するラプラシアン・フィルタを含む複数(例えば、3または4個)の直列接続回路を、加算器272の対応する入力に並列に接続してもよい。
図2は、3×3画素のマスクのラプラシアン・フィルタ222を用いたエッジ強調された画像に対する観察者の視神経の刺激応答(強度)の例を示している。図2において、実線で示された線POは、視野角度0度において左から右の正方向に強度0から40にステップ状に変化する明るさのエッジを表す元の画像を示している。
大きい振幅の実線で示された曲線R20は、エッジ強調されていないエッジ画像に対する20才の観察者の視神経の刺激応答(強度)の例を示している。小さい振幅の実線で示された曲線R60は、エッジ強調されていないエッジ画像に対する60才の観察者の視神経の刺激応答(強度)の例を示している。図2において、視神経の刺激応答は、相対的な強度の変化を表すものであって、画像POの強度と同じ尺度で示されているものではない。
破線で示された第1のエッジ強調の線EE1は、元の画像POの強度に重畳された、3×3画素のマスクのラプラシアン・フィルタ222および乗算器262によって生成されるエッジ強調の強度の例を示している。大きい振幅の実線で示された曲線Re20は、3×3画素のマスクのラプラシアン・フィルタ222によってエッジ強調された画像に対する20才の観察者の視神経の刺激応答(強度)を、理想的な応答として示している。小さい振幅の実線で示された曲線Re60は、3×3画素のマスクのラプラシアン・フィルタ222によってエッジ強調された画像に対する60才の観察者の視神経の刺激応答(強度)を、補償すべき応答として示している。
エッジ強調EE1によって補正されたエッジ画像に対する60才の観察者の視神経の刺激応答Re60は、20才の観察者のまたは理想的な応答Re20より小さく、エッジ強調の度合いが不充分である。
図3は、異なるサイズのマスクの2つ以上のラプラシアン・フィルタ222、224、...によるそれぞれのエッジ強調された画像に対する観察者の視神経の刺激応答(強度)の例を示している。
図3において、一点鎖線および二点鎖線で示された第2のエッジ強調の線EE2およびEE2’は、元の画像POの強度に重畳された、7×7画素のマスクのラプラシアン・フィルタ224におよび乗算器264よって生成されるエッジ強調の異なる強度の例を示している。
3×3画素のマスクのラプラシアン・フィルタ222を用いると、エッジの両側の合計2画素(PIX)分しかエッジ強調が得られない。一方、例えば7×7画素のマスクのラプラシアン・フィルタ224ではエッジの両側の合計2画素分のエッジ強調の度合いは小さいが、エッジの両側の合計6画素分のエッジ強調が得られる。従って、異なるマスク・サイズの2種類のラプラシアン・フィルタ222および224の出力データに適切な重み係数(α、β)を乗じて、それらの乗算値(積)を元の画像データに加算することによって、高齢者にとって適したエッジ強調が得られる。
図4は、図1または他の実施形態(図6〜8)による、調整されたエッジ強調による画像の望ましい補正の例を示している。
図4において、一点鎖線で示された第2のエッジ強調EE3は、元の画像POの強度に重畳された、7×7画素のマスクのラプラシアン・フィルタ224によって生成され乗算器264によって乗算係数βが乗算されたエッジ強調の別の強度の例を示している。この場合、第2のエッジ強調EE3は、乗算器264の乗算係数βによって適切に調整されている。点線で示された線EECは、元の画像POの強度に重畳された、第1のエッジ強調EE1と第2のエッジ強調EE3の合成されたエッジ強調の強度を示している。
合成されたエッジ強調EECによって、補正されたエッジ画像に対する60才の観察者の視神経の刺激応答は、20才の観察者のまたは理想的な応答Re20に近似したものに補償される(図示せず)。また、それによって、高齢者の視覚特性に応じて、単一のエッジ強調によって発生し得る偽画像、アーティファクトまたはノイズを抑制することができる。
図5A〜5Dは、それぞれ3×3画素、5×5画素、7×7画素および9×9画素のサイズのマスクを有するラプラシアン・フィルタ222および224の係数マトリックスの例を示している。その係数マトリックスは、例示された値に限定されることなく、設計者またはユーザによって決定または選択することができる。
図3および4において、視野角度0度から2画素分以上離れた領域において20才の視神経の刺激応答の強度の振幅は、60才の観察者の刺激応答の強度の振幅の約1.6倍である。また、20才の観察者の視神経の刺激応答の強度のピーク−ピーク値は、60才の観察者の刺激応答の強度のピーク−ピーク値の約1.5倍である。従って、60才の観察者のエッジ強調の強度は、20才の観察者のエッジ強度の約1.6倍以下であればよいと考えられる。60才の観察者のためのエッジ強調の振幅または大きさは、元の画層信号の振幅の約0.6倍以下であることが望ましい。
異なるサイズのマスクを有する複数のラプラシアン・フィルタ(222、224、等)に対する乗算係数αおよびβの中の最大の乗算係数の値は、エッジ強調の強度または振幅が元の画像信号の強度または振幅の約0.6倍以下であるような値であることが望ましい。マスクのサイズは、例えば、3×3画素、5×5画素、7×7画素、9×9画素であってもよい。乗算係数βの数は、5×5画素以上のサイズのマスクを有するラプラシアン・フィルタの数に等しい(β1、β2、...、βn)。乗算係数αおよびβ(β1、β2、...、βn)のいずれの値も、約0.6以下であることが望ましい。エッジ強調に使用される異なるサイズのマスクを有する複数のラプラシアン・フィルタ(222、224、等)の乗算係数αおよびβの総和(α+β、またはα+β1+β2+...+βn)は、約0.6以下であることが好ましい。ラプラシアン・フィルタ(α、β、β1、β2、...、βn)の数は、3乃至4個であることが好ましい。
3×3画素のマスクのラプラシアン・フィルタ224について、乗算係数αは、例えば、約0.6乃至約0.27、好ましくは約0.33乃至約0.27であってもよい。
7×7画素のマスクのラプラシアン・フィルタ224について、乗算係数βは、例えば、約0.1乃至約0.07、好ましくは約0.09乃至約0.07であってもよい。この値(0.09)は、7×7画素のマスクのラプラシアン・フィルタのエッジ強調のピーク値は中心から約2画素離れた位置においてエッジを表す原画像信号の振幅の約7倍の振幅を有するので、エッジ強調の上限約0.6を約7で除算して(0.6/7)求めた近似的な値である。
5×5画素のマスクのラプラシアン・フィルタ224について、乗算係数βは、例えば、約0.2乃至約0.1であってもよい。9×9画素のマスクのラプラシアン・フィルタ224について、乗算係数βは、例えば、約0.06乃至約0.03であってもよい。
図6は、図1の実施形態の変形であり、別の実施形態による、修正されたエッジ強調を行う機能を有する情報処理装置12の概略的構成の例を示している。
情報処理装置12は、画像処理装置でもあり、表示装置300に結合されている。情報処理装置12は、制御部102、メモリ104、入力装置106、画像処理部としてのエッジ強調回路204、および表示駆動部292を含んでいる。
エッジ強調回路204は、フレーム・メモリ212、2次元のラプラシアン・フィルタ222および224、フレーム・メモリまたは複数ライン・メモリ214、242および244、乗算器262および264、および加算器または総和器(Σ)274および276を含んでいる。ラプラシアン・フィルタ222および224は、それぞれ図1のものと同様のサイズのマスクを有する。ラプラシアン・フィルタ224は、図1の場合とは異なる係数マスクまたは係数マトリックスを有してもよい。
フレーム・メモリ212は、ラプラシアン・フィルタ222の入力と、加算器274および276のそれぞれの入力とに結合されている。ラプラシアン・フィルタ222の出力は、フレーム・メモリまたは複数ライン・メモリ242に結合されている。フレーム・メモリ242は乗算器262の入力に結合されている。乗算器262の出力は加算器274の別の1つの入力に結合されている。加算器274の出力はフレーム・メモリ214に結合されている。
フレーム・メモリ214はラプラシアン・フィルタ224の入力に結合されている。ラプラシアン・フィルタ224の出力はフレーム・メモリ244に結合されている。フレーム・メモリ224は乗算器264の入力に結合されている。乗算器264の出力は、加算器276の別の入力に結合されている。加算器276の出力は表示駆動部292の入力に結合されている。表示駆動部292は表示装置300に結合されている。
制御部102は、入力装置106、メモリ104、画像処理部としてのエッジ強調回路204(要素222〜264、274および276)、および表示駆動部292に制御信号CTLを供給する。
エッジ強調回路204において、フレーム・メモリ212、ラプラシアン・フィルタ222、フレーム・メモリ242、および乗算器262は、図1の場合と同様に動作する。乗算器262は、フレーム・メモリ242から読み出したデータの値に係数αを乗算し、その乗算値をエッジ強調データとして加算器274の1つの入力に供給する。
制御部102は、フレーム・メモリ212から元の画像データの画素データを加算器274の別の入力に供給する。乗算器262、およびフレーム・メモリ212は、制御部102の制御の下で、同じフレームFR(m)における対応する画素位置の2つの画素データ、即ち元の画素データおよびエッジ強調画素データを、同期的に加算器274の2つの入力にそれぞれ供給する。
加算器274は、乗算器262およびフレーム・メモリ212から受け取った同じフレームFR(m)における対応する画素位置の2つの画素データを加算して、その和をフレーム・メモリ214に格納する。
ラプラシアン・フィルタ224は、フレーム・メモリ214から1フレームの画像データを順次読み込む。ラプラシアン・フィルタ224は、例えば5×5画素、7×7画素または9×9画素単位のような相対的に大きいマトリックスの画素データに、対応するサイズのマスクの係数マトリックスを乗算することによって、そのマトリックスの画素データを空間的2次元濾波またはフィルタ処理する。この場合、ラプラシアン・フィルタ224は、ラプラシアン・フィルタ222によってエッジ強調された画素データをさらに濾波するので、その係数マトリックスは、図1の場合と異なってもよい。
ラプラシアン・フィルタ224のその他の動作は、図1の場合と同様である。フレーム・メモリ244および乗算器264は、図1の場合と同様に動作する。
乗算器264は、フレーム・メモリ244から読み出したデータの値に係数βを乗算し、その乗算値を加算器276の1つの入力に供給する。但し、図6における乗算器262および264の係数αおよびβは、図1の場合と異なる値を持っていてもよい。
制御部102は、フレーム・メモリ212からの元の画像データの画素データを加算器276の別の入力に供給する。乗算器264、およびフレーム・メモリ212は、制御部102の制御の下で、同じフレームにおける対応する画素位置の2つの画素データ、即ち元の画素データおよびエッジ強調画素データを、同期的に加算器276の2つの入力にそれぞれ供給する。
加算器276は、乗算器264、およびフレーム・メモリ212から同じフレームFRe(m)における互いに対応する画素位置の2つの画素データを加算して、エッジ強調された画素データを生成する。加算器276は、そのエッジ強調された画素データを順に表示駆動部292に供給する。そのエッジ強調された画素データは、係数β=0の場合、若年者に適した形態のものである。そのエッジ強調された画素データは、係数β>0の場合、高齢者により適した形態のものである。表示駆動部292は、そのエッジ強調された1フレームの画素データに従って表示装置300を駆動し、若年者乃至高齢者に適した形態でエッジ強調されたそのフレーム画像を表示装置300に表示する。
図6の情報処理装置12のその他の構成および動作は図1の情報処理装置10のものと同様である。
図9Aは、エッジ強調回路202または204に供給される元の画像信号のフレームFR(m)、FR(m+1)、FR(m+2)、...の時間的順序を示している。図9Bは、図1および6の実施形態におけるエッジ強調回路202または204によって供給される画像信号のフレームの時間的順序を示している。エッジ強調されたフレームFRe(m)、FRe(m+1)、FRe(m+2)、...が順次表示される。フレーム・レート(周波数)は、例えば、60フレーム/秒であってもよい。
図7は、図1の実施形態の別の変形であり、さらに別の実施形態による、時分割的なエッジ強調を行う機能を有する情報処理装置14の概略的構成の例を示している。
情報処理装置14は、画像処理装置でもあり、表示装置300に結合されている。情報処理装置14は、制御部102、メモリ104、入力装置106、エッジ強調回路206、および表示駆動部292を含んでいる。
エッジ強調回路206は、図1の要素212〜264に加えて、マルチプレクサまたはセレクタ278、および総和器(Σ)280を含んでいる。加算器280が、図1の加算器272の代わりに用いられる。
要素212〜264の相互の結合関係は図1のものと同様である。乗算器262および264の出力はマルチプレクサ278のそれぞれの入力に結合されている。マルチプレクサ278の出力は加算器280の1つの入力に結合されている。フレーム・メモリ212は、加算器280の別の入力に結合されている。加算器280の出力は表示駆動部292の入力に結合されている。
制御部102は、入力装置106、メモリ104、エッジ強調回路206(要素222〜264、278および280)、および表示駆動部292に制御信号CTLを供給する。
エッジ強調回路206において、フレーム・メモリ212、ラプラシアン・フィルタ222および224、フレーム・メモリ242および244、および乗算器262および264は、図1の場合と同様に動作する。
マルチプレクサ278は、制御部102の制御の下で、乗算器262および264等の出力に結合された少なくとも2つの入力を交互にまたは循環的に選択して、表示駆動部292の入力に供給する。
加算器280は、マルチプレクサ278(即ち乗算器262と264の一方)の出力およびフレーム・メモリ212から、同じフレームFR(m)における互いに対応する画素位置の2つの画素データを加算して、異なる形態でエッジ強調された画素データを時分割的に生成する。加算器280は、そのエッジ強調された画素データを時分割的に順に表示駆動部292に供給する。そのエッジ強調された画素データは、係数β=0の場合、若年者に適した形態のものである。そのエッジ強調された画素データは、係数β>0の場合、高齢者により適した形態のものである。
表示駆動部292は、そのエッジ強調された1フレームの画素データに従って表示装置300を駆動し、ユーザの視覚特性に適した形態でエッジ強調されたそのフレーム画像を表示装置300に表示する。その結果、ラプラシアン・フィルタ222によってエッジ強調されたフレーム画像と、ラプラシアン・フィルタ224によってエッジ強調されたフレーム画像とが時分割的に交互にまたは循環的に表示され、人間の脳で視覚的に合成された画像は、図1の場合と同様になり、高齢者の観察者に適した形態のものとなる。要素222、242および262のグループと、要素224、244および264のグループとを時分割的に動作させることによって、その2つのグループのうちの一方のグループを不動作状態にすることによって、消費電力を低減することができる。
要素224〜264の直列接続回路に加えて、ラプラシアン・フィルタ224に対応する異なるサイズのマスクを有するラプラシアン・フィルタ、別のフレーム・メモリおよび別の乗算器の複数組の直列接続回路を、要素222〜262の直列接続回路と並列に接続してもよい。即ち、互いに異なるサイズのマスクを有するラプラシアン・フィルタを含む複数(例えば、3または4個)の直列接続回路を、マルチプレクサ278の対応する入力に並列に接続してもよい。
図9Cは、図7の実施形態におけるエッジ強調回路206によって供給される画像信号の時分割フレームの時間的順序を示している。エッジ強調されたフレームFRe(m)、FRe(m+1)、FRe(m+2)、...と、別のエッジ強調されたフレームFRe(m)’、FRe(m+1)’、FRe(m+2)’、...が、交互に順次表示される。フレーム・レートは、例えば、60または120フレーム/秒であってもよい。
3つ以上の異なるサイズのマスクを有するラプラシアン・フィルタが用いられる場合には、ラプラシアン・フィルタによってエッジ強調された3種類以上のフレーム画像が、表示装置300に循環的に順次表示される。
図8は、図1または7の実施形態の変形であり、さらに別の実施形態による、別の時分割的なエッジ強調を行う情報処理装置16の概略的構成の例を示している。
情報処理装置16は、画像処理装置でもあり、表示装置300に結合されている。情報処理装置16は、制御部102、メモリ104、入力装置106、画像処理部としてのエッジ強調回路208、および表示駆動部292を含んでいる。
エッジ強調回路208は、図6の要素212〜264、278および280に加えて、別のマルチプレクサまたはセレクタ282を含んでいる。
要素212〜264、278および280の相互の結合関係は図6のものと同様である。加算器280の出力はマルチプレクサ282の1つの入力に結合されている。フレーム・メモリ212はマルチプレクサ282の別の入力に結合されている。マルチプレクサ282の出力は表示駆動部292の入力に結合されている。
制御部102は、入力装置106、メモリ104、エッジ強調回路208(要素222〜264、278、280および282)、および表示駆動部292に制御信号CTLを供給する。
エッジ強調回路208において、フレーム・メモリ212、ラプラシアン・フィルタ222および224、フレーム・メモリ242および244、乗算器262および264、マルチプレクサ278、および加算器280は、図7の場合と同様に動作する。
制御部102は、フレーム・メモリ212からの元の画像信号のフレームをマルチプレクサ282の別の入力に供給する。マルチプレクサ282は、加算器280の出力から供給された異なる形態でエッジ強調された画像信号の交互のまたは循環的なフレームと、フレーム・メモリ212からの元の画像信号のフレームとを交互にまたは循環的に選択して、表示駆動部292の入力に供給する。
表示駆動部292は、画像信号の交互のまたは循環的なフレームに従って表示装置300を駆動し、高齢者により適した形態でエッジ強調されたそのフレーム画像を表示装置300に表示する。その結果、元のフレーム画像と、ラプラシアン・フィルタ222によってエッジ強調されたフレーム画像と、ラプラシアン・フィルタ224によってエッジ強調されたフレーム画像とが時分割的に循環的に表示される。それによって、人の脳で視覚的に合成された時分割の画像は、図1の場合と同様になり、高齢者により適した形態のものとなる。但し、図8における乗算器262および264の係数αおよびβは、図1および7の場合とは異なるより大きい値を持っていてもよい。
図7の場合と同様に、図8において、互いに異なるサイズのマスクを有するラプラシアン・フィルタを含む複数(例えば、3または4個)の直列接続回路を、マルチプレクサ278の対応する入力に並列に接続してもよい。
図9Dは、図8の実施形態におけるエッジ強調回路208によって供給される画像信号の時分割フレームの時間的順序を示している。元のフレーム画像FR(m)、FR(m+1)、FR(m+2)、...と、エッジ強調されたフレームFRe(m)、FRe(m+1)、FRe(m+2)、...と、エッジ強調されたフレームFRe(m)’、FRe(m+1)’、FRe(m+2)’、...とが、循環的に順次表示される。フレーム・レートは、例えば、90または180フレーム/秒であってもよい。
3つ以上の異なるサイズのマスクを有するラプラシアン・フィルタが用いられる場合には、元のフレーム画像およびラプラシアン・フィルタによってエッジ強調された3つ以上のフレーム画像が、表示装置300に循環的に順次表示される。
ラプラシアン・フィルタ222および224が、画像データの青色(B)の成分についてより大きい乗算係数(α、β)を用いてエッジ強調を行った場合には、高齢者の観察者にとってより適した画像表示が得られる。
ここで挙げた全ての例および条件的表現は、発明者が技術促進に貢献した発明および概念を読者が理解するのを助けるためのものであり、ここで具体的に挙げたそのような例および条件に限定することなく解釈すべきである。また、明細書におけるそのような例の編成は本発明の優劣を示すこととは関係ない。本発明の実施形態を詳細に説明したが、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、それに対して種々の変更、置換および変形を施すことができると理解すべきである。
以上の実施例を含む実施形態に関して、さらに以下の付記を開示する。
(付記1) 互いに異なるサイズのマスクを有し、元の画像信号を濾波する少なくとも2つのラプラシアン・フィルタ部と、
前記少なくとも2つのラプラシアン・フィルタの出力にそれぞれの係数を乗算する少なくとも2つの乗算部と、
前記少なくとも2つの乗算部の出力の1つまたは全てと前記元の画像信号とを加算して出力する加算部と、
を具える画像処理装置。
(付記2) さらに、前記少なくとも2つの乗算部の出力の1つを時分割的に選択して前記加算部に供給する選択部を具える、付記1に記載の画像処理装置。
(付記3) 前記選択部の出力は、前記元の画像信号のフレーム周波数の倍数のフレーム周波数で出力されるものである、付記2に記載の画像処理装置。
(付記4) さらに、前記加算部の出力と前記元の画像信号の1つを時分割的に選択して出力する別の選択部を具える、付記2に記載の画像処理装置。
(付記5) 前記別の選択部の出力は、前記元の画像信号のフレーム周波数の倍数のフレーム周波数で出力されるものである、付記4に記載の画像処理装置。
(付記6) 前記元の画像信号は3つの色成分を含み、
前記少なくとも2つのラプラシアン・フィルタは、前記3つの色成分のうちの少なくとも青色成分を濾波し、
前記少なくとも2つの乗算器は、前記少なくとも2つのラプラシアン・フィルタの出力の前記青成分に、他の色成分よりも大きい係数を乗算するものである、付記1乃至5のいずれかに記載の画像処理装置。
(付記7) 第1のサイズのマスクを有し、元の画像信号を濾波する第1のラプラシアン・フィルタ部と、
前記第1のラプラシアン・フィルタの出力に第1の係数を乗算する第1の乗算部と、
前記第1の乗算部の出力と前記元の画像信号とを加算して出力する第1の加算部と、
前記第1のサイズより大きい第2のサイズのマスクを有し、前記第1の加算部の出力を濾波する第2のラプラシアン・フィルタ部と、
前記第2のラプラシアン・フィルタの出力に第2の係数を乗算する第2の乗算部と、
前記第2の乗算部の出力と前記元の画像信号とを加算して出力する第2の加算部と、
を具える画像処理装置。
(付記8) 前記元の画像信号は3つの色成分を含み、
前記第1と第2のラプラシアン・フィルタは、前記3つの色成分のうちの少なくとも青色成分を濾波し、
前記第1の乗算器は、前記第1のラプラシアン・フィルタの出力の前記青成分に、他の色成分よりも大きい係数を乗算し、
前記第2の乗算器は、前記第2のラプラシアン・フィルタの出力の前記青成分に、他の色成分よりも大きい係数を乗算するものである、付記1乃至7のいずれかに記載の画像処理装置。
(付記1) 互いに異なるサイズのマスクを有し、元の画像信号を濾波する少なくとも2つのラプラシアン・フィルタ部と、
前記少なくとも2つのラプラシアン・フィルタの出力にそれぞれの係数を乗算する少なくとも2つの乗算部と、
前記少なくとも2つの乗算部の出力の1つまたは全てと前記元の画像信号とを加算して出力する加算部と、
を具える画像処理装置。
(付記2) さらに、前記少なくとも2つの乗算部の出力の1つを時分割的に選択して前記加算部に供給する選択部を具える、付記1に記載の画像処理装置。
(付記3) 前記選択部の出力は、前記元の画像信号のフレーム周波数の倍数のフレーム周波数で出力されるものである、付記2に記載の画像処理装置。
(付記4) さらに、前記加算部の出力と前記元の画像信号の1つを時分割的に選択して出力する別の選択部を具える、付記2に記載の画像処理装置。
(付記5) 前記別の選択部の出力は、前記元の画像信号のフレーム周波数の倍数のフレーム周波数で出力されるものである、付記4に記載の画像処理装置。
(付記6) 前記元の画像信号は3つの色成分を含み、
前記少なくとも2つのラプラシアン・フィルタは、前記3つの色成分のうちの少なくとも青色成分を濾波し、
前記少なくとも2つの乗算器は、前記少なくとも2つのラプラシアン・フィルタの出力の前記青成分に、他の色成分よりも大きい係数を乗算するものである、付記1乃至5のいずれかに記載の画像処理装置。
(付記7) 第1のサイズのマスクを有し、元の画像信号を濾波する第1のラプラシアン・フィルタ部と、
前記第1のラプラシアン・フィルタの出力に第1の係数を乗算する第1の乗算部と、
前記第1の乗算部の出力と前記元の画像信号とを加算して出力する第1の加算部と、
前記第1のサイズより大きい第2のサイズのマスクを有し、前記第1の加算部の出力を濾波する第2のラプラシアン・フィルタ部と、
前記第2のラプラシアン・フィルタの出力に第2の係数を乗算する第2の乗算部と、
前記第2の乗算部の出力と前記元の画像信号とを加算して出力する第2の加算部と、
を具える画像処理装置。
(付記8) 前記元の画像信号は3つの色成分を含み、
前記第1と第2のラプラシアン・フィルタは、前記3つの色成分のうちの少なくとも青色成分を濾波し、
前記第1の乗算器は、前記第1のラプラシアン・フィルタの出力の前記青成分に、他の色成分よりも大きい係数を乗算し、
前記第2の乗算器は、前記第2のラプラシアン・フィルタの出力の前記青成分に、他の色成分よりも大きい係数を乗算するものである、付記1乃至7のいずれかに記載の画像処理装置。
10、12、14、16 情報処理装置
102 制御部
202 エッジ強調回路
212 フレーム・メモリ
222、224 ラプラシアン・フィルタ
242、244 フレーム・メモリまたは複数ライン・メモリ
262、264 乗算器
272 加算器または総和器
292 表示駆動部
300 表示装置
102 制御部
202 エッジ強調回路
212 フレーム・メモリ
222、224 ラプラシアン・フィルタ
242、244 フレーム・メモリまたは複数ライン・メモリ
262、264 乗算器
272 加算器または総和器
292 表示駆動部
300 表示装置
Claims (6)
- 互いに異なるサイズのマスクを有し、元の画像信号を濾波する少なくとも2つのラプラシアン・フィルタ部と、
前記少なくとも2つのラプラシアン・フィルタの出力にそれぞれの係数を乗算する少なくとも2つの乗算部と、
前記少なくとも2つの乗算部の出力の1つまたは全てと前記元の画像信号とを加算して出力する加算部と、
を具える画像処理装置。 - さらに、前記少なくとも2つの乗算部の出力の1つを時分割的に選択して前記加算部に供給する選択部を具える、請求項1に記載の画像処理装置。
- 前記選択部の出力は、前記元の画像信号のフレーム周波数の倍数のフレーム周波数で出力されるものである、請求項2に記載の画像処理装置。
- さらに、前記加算部の出力と前記元の画像信号の1つを時分割的に選択して出力する別の選択部を具える、請求項2に記載の画像処理装置。
- 第1のサイズのマスクを有し、元の画像信号を濾波する第1のラプラシアン・フィルタ部と、
前記第1のラプラシアン・フィルタの出力に第1の係数を乗算する第1の乗算部と、
前記第1の乗算部の出力と前記元の画像信号とを加算して出力する第1の加算部と、
前記第1のサイズより大きい第2のサイズのマスクを有し、前記第1の加算部の出力を濾波する第2のラプラシアン・フィルタ部と、
前記第2のラプラシアン・フィルタの出力に第2の係数を乗算する第2の乗算部と、
前記第2の乗算部の出力と前記元の画像信号とを加算して出力する第2の加算部と、
を具える画像処理装置。 - 前記元の画像信号は3つの色成分を含み、
前記第1と第2のラプラシアン・フィルタは、前記3つの色成分のうちの少なくとも青色成分を濾波し、
前記第1の乗算器は、前記第1のラプラシアン・フィルタの出力の前記青成分に、他の色成分よりも大きい係数を乗算し、
前記第2の乗算器は、前記第2のラプラシアン・フィルタの出力の前記青成分に、他の色成分よりも大きい係数を乗算するものである、請求項1乃至5のいずれかに記載の画像処理装置。
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JP2009294517A JP2011134203A (ja) | 2009-12-25 | 2009-12-25 | 画像処理装置 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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EP2736043A2 (en) | 2012-11-22 | 2014-05-28 | Fujitsu Limited | Signal processing device, method for processing signal |
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-
2009
- 2009-12-25 JP JP2009294517A patent/JP2011134203A/ja not_active Withdrawn
Cited By (7)
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