JP2011133467A - 放射線強度分布又は吸収線量分布を測定する方法、装置及びプログラム - Google Patents

放射線強度分布又は吸収線量分布を測定する方法、装置及びプログラム Download PDF

Info

Publication number
JP2011133467A
JP2011133467A JP2010256487A JP2010256487A JP2011133467A JP 2011133467 A JP2011133467 A JP 2011133467A JP 2010256487 A JP2010256487 A JP 2010256487A JP 2010256487 A JP2010256487 A JP 2010256487A JP 2011133467 A JP2011133467 A JP 2011133467A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
radiation
coordinate system
dimensional scanner
scanning
scanner
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2010256487A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuharu Nishitani
数春 西谷
Shigemi Ogawa
茂美 小川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
ATC KK
Original Assignee
ATC KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ATC KK filed Critical ATC KK
Priority to JP2010256487A priority Critical patent/JP2011133467A/ja
Publication of JP2011133467A publication Critical patent/JP2011133467A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Measurement Of Radiation (AREA)
  • Radiation-Therapy Devices (AREA)

Abstract

【課題】水ファントムのアライメント作業が不要な放射線強度分布測定方法を提供する。
【解決手段】放射線場の基準座標系を示す指標を検出するアライメント測定ユニットを3次元スキャナ300に装着し、3次元スキャナ300を走査しながら指標の位置を検出する指標検出ステップと、検出した指標の3次元スキャナ300の走査座標上の位置に基づき、基準座標系に変換する変換式を生成する変換式生成ステップと、基準座標系により記述された3次元スキャナ300の移動目標を取得する移動目標取得ステップと、変換式に従って取得した移動目標を走査座標系の移動目標に変換する移動目標変換ステップと、放射線検出器を3次元スキャナ300に装着した状態で変換した移動目標に従って3次元スキャナ300を走査しながら放射線強度分布を測定する放射線測定ステップとで構成し、3次元スキャナ300の位置精度を向上させる。
【選択図】図4

Description

本発明は、治療用放射線の水中における吸収線量分布を測定するための水ファントム型吸収線量分布測定装置及び当該装置に適した放射線強度分布測定方法、吸収線量分布測定方法、放射線強度分布測定装置、及びプログラムに関する。
X線や電子線等の放射線を病巣に照射することによって悪性腫瘍等の疾患を治療するために直線加速器(リニアック)をはじめとする放射線治療装置が広く使用されている。放射線治療においては、放射線照射野を標的部位(病巣)に正確に一致させ、尚且つ照射線量を正確に制御することが重要となる。そのため、放射線治療装置による治療を行う際には、治療に用いられる放射線ビームを人体に照射した際に人体組織によって吸収される放射線量の分布(吸収線量分布)が予め正確に評価される。このような吸収線量分布の評価を行うために水ファントム型吸収線量分布測定装置(水ファントムシステム)が使用されている。
外部放射線療法における吸収線量分布の測定は、多くの場合、鉛直下向きに照射された放射線ビームの強度を、水ファントム中の放射線ビームに垂直な面内及び/又は放射線ビーム軸上に設定された所定の複数の測定点で測定することにより行われる。このとき、吸収線量の測定点は、放射線ヘッドから放射される放射線ビームの放射線場を表現する基準座標系に対して正確に位置決めされる必要がある。そのため、吸収線量の測定を行う際には、予め水ファントムシステムの座標軸(具体的にはスキャナの走査軸)を放射線場の基準座標軸と正確に一致させるアライメント調整が手作業で行われていた。
放射線治療技術の標準(保科正夫編 日本放射線技師会出版会)242−244頁
しかしながら、通常はスキャナの座標系と放射線場の基準座標系とは、原点の位置ずれのみならず、対応する軸同士の角度ずれ(傾き)も含んでいる。このため、一つの軸について誤差を修正すると、この修正のために既に修正した他の軸方向に誤差が発生してしまうという問題がある。したがって、各軸の修正を何度も繰り返して行い、少しずつ誤差を小さくしていかなければならなかった。また、アライメント調整は、放射線検出器に十字の指標線が印されたアライメント調整用キャップを装着し、この指標線を目標にして目視による調整が行われていた。このため、不確実な調整が何度も繰り返されて、アライメント作業に膨大な時間がかかるといった問題があった。
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、従来のような手間のかかるスキャナのアライメント作業を簡略化することのできる走査方法、走査プログラム、3次元スキャナ及び水ファントム型吸収線量分布測定装置を提供することを課題としている。
上記の課題を解決するために、本発明の実施形態によれば、放射線検出器を装着した3次元スキャナを走査して放射線場の放射線強度分布を測定する放射線強度分布測定方法であって、放射線場を表現する基準座標系の座標軸を示す指標を検出するアライメント測定ユニットを3次元スキャナに装着した状態で3次元スキャナを所定の軌道上で走査しながら指標の位置を検出する指標検出ステップと、検出した指標の3次元スキャナの走査座標系における位置に基づいて、基準座標系の座標を走査座標系の座標に変換する変換式を生成する変換式生成ステップと、基準座標系により記述された3次元スキャナの移動目標を取得する移動目標取得ステップと、変換式に従って取得した移動目標を走査座標系により記述された移動目標に変換する移動目標変換ステップと、放射線検出器を3次元スキャナに装着した状態で変換した移動目標に従って3次元スキャナを走査しながら放射線強度分布を測定する放射線測定ステップとを含む放射線強度分布測定方法が提供される。
典型的には、上記の移動目標は、移動先の目標座標、又は目標移動量を示すベクトルである。
上記のような放射線強度分布測定方法を採用することにより、基準座標系に対して3次元スキャナの走査軸を精確に配置するためのアライメント作業が不要になり、アライメント作業に要していた時間が削減される。また、従来はオペレータにより手動で繰り返し行われていたアライメント測定が、1回の自動測定のみで完了するため、アライメント測定に要する時間が大幅に削減される。
また、本発明の実施形態によれば、上記の放射線強度分布測定方法を用いて治療用放射線の吸収線量分布を測定する方法であって、放射線強度分布測定方法は、3次元スキャナが放射線を吸収する水が貯えられた水ファントム中に配置された状態で行われ、指標検出ステップは、3次元スキャナを走査しながら、アライメント測定ユニットが備える光検出器により基準座標系を示す光学的指標を検出するステップと、複数の所定位置において、アライメント測定ユニットが備える水深計により3次元スキャナの水深を測定するステップとを含み、変換式生成ステップにおいて、光学的指標が検出された位置及び複数の所定位置において測定された水深に基づいて変換式が生成される吸収線量分布測定方法が提供される。
この構成により、アライメント作業を効率化しつつも、従来の方法で正しくアライメントされたスキャナと同じ位置確度でスキャナを走査させることが可能になる。更に、従来オペレータの視覚に頼っていたアライメント測定を、各種検出器を使用して一定の基準に従って自動的に行うことにより、オペレータの個人差を排除して、高い精度でアライメントに関する情報を取得することができ、スキャナの位置精度が向上し、延いては線量分布の測定精度が大幅に向上する。
また、典型的には、上記の光学的指標は、放射線治療装置が放射線場に重ねて放射する光照射野に与えられた光強度の空間分布の変調である。この構成により、指標の位置を正確かつ高速に検出することが可能になる。また、このような光学的指標(例えばクロスヘア)はリニアック等の多くの放射線治療装置に搭載されており、本構成を汎用的に適用することができる。
また、本発明の実施形態によれば、コンピュータを制御して、上記方法の各ステップを実行させるコンピュータプログラムが提供される。
また、本発明の実施形態によれば、放射線場の放射線強度分布を測定する放射線強度分布測定装置であって、放射線の強度を検出する放射線検出器と、放射線検出器を装着して、該放射線検出器を3次元走査可能な3次元スキャナと、放射線場を表現する基準座標系の座標軸を示す指標を検出する指標検出部と、指標が検出されたときの3次元スキャナの走査座標系における位置に基づいて、基準座標系の座標を走査座標系の座標に変換する変換式を生成する変換式生成部と、基準座標系により記述された3次元スキャナの移動目標を取得する移動目標取得部と、変換式に従って取得した移動目標を走査座標系により記述された移動目標に変換する移動目標変換部と、放射線検出器を3次元スキャナに装着した状態で変換した移動目標に従って3次元スキャナを走査しながら放射線ビームの放射線強度分布を測定する放射線強度分布測定部とを含み、指標検出部は、3次元スキャナに装着可能なアライメント測定ユニットを備え、3次元スキャナにアライメント測定ユニットを装着した状態で3次元スキャナを所定の軌道上で走査しながら指標の位置を検出する放射線強度分布測定装置が提供される。
また、上記の放射線強度分布測定装置を備えた、治療用放射線の吸収線量分布を測定する装置であって、放射線を吸収する水が貯えられた水ファントムを備え、3次元スキャナは該水ファントム内に配置され、アライメント測定ユニットは、基準座標系を示す光学的指標を検出する光検出器と、3次元スキャナの水深を測定する水深計とを備え、指標検出部は、3次元スキャナを走査しながら光検出器により基準座標系を示す光学的指標を検出し、複数の所定位置において水深計により3次元スキャナの水深を測定し、変換式生成部は、光学的指標が検出された位置及び複数の所定位置において測定された水深に基づいて変換式を生成する水ファントム型吸収線量分布測定装置が提供される。
また、3次元スキャナは、放射線検出器及びアライメント測定モジュールを着脱自在に装着可能であり、指標検出部は、放射線検出器に代えてアライメント測定モジュールが装着された状態で指標を検出するように構成されていることが望ましい。この構成によれば、この場合、アライメント測定においては放射線検出器に代えてアライメント測定モジュールが装着される。アライメント測定モジュールをこのように構成すると、放射線検出器を着脱自在に装着できる既存の3次元スキャナのキャリアに、キャリアを改造せずにアライメント測定モジュールを装着することができる。
光検出手段は、光ファイバからなる受光端面を有していることが望ましい。受光面積が狭く、受光角度が狭い光ファイバの端面を受光面とすることにより、光学的指標の位置を高い分解能で検出することができ、光学的指標以外の背景光によるノイズの影響を低減して検出確度が向上する。
本発明により、スキャナのアライメント作業を簡略化し、短時間でスキャナを所定方向に正確に走査させることが可能になる。
本発明の実施形態に係る水ファントムシステムによりリニアックの吸収線量分布を測定する様子を示す図である。 リニアックの基準座標系を示す図である。 本発明の実施形態に係る水ファントムシステムの主要部を拡大した模式図である。 本発明の実施形態に係る水ファントムシステムの概略構成を示すブロック図である。 放射線検出器が装着されたスキャナの概略構造を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係るアライメント測定モジュールが装着された本発明の実施形態に係るスキャナの概略構造を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係るアライメント測定モジュールの外観を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係るアライメント測定モジュールをZX平面で切断した縦断面図である。 アライメント補正走査を説明する図である。 アライメント補正走査を説明する図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る走査装置が組み込まれた水ファントムシステム(水ファントム型吸収線量分布測定装置)1によりリニアック2の吸収線量分布を測定する様子を示した図である。
リニアック2は、主に悪性腫瘍の放射線治療に使用される医療用直線加速器であり、治療のために人体に照射する高エネルギーX線又は電子線のビームを発生する。放射線治療においては、治療計画によって決定された照射位置に正確に放射線を照射する必要がある。しかしながら、放射線は不可視であるため、目視で放射線照射野を確認しながら、放射線照射野を照射すべき位置に正確に位置決めすることができない。そのため、リニアック2の放射線ヘッド24は、放射線照射野をシミュレートした光照射野を投影する可視光源を備え、光照射野を目視で確認しながら放射線照射野を位置決めすることができる。光照射野には直交する十字の影(クロスヘア)が与えられる。クロスヘアはリニアック2の放射線場の基準座標系(X,Y,Z)を示す指標であり、クロスヘアを使用して放射線場の評価及び照射位置の決定を行うことにより、標的部位へ正確に必要な線量の放射線を照射することができる。
本実施形態においては、線量分布測定を行う際のリニアック2の放射線場は、図2に示すように、基準座標系(X,Y,Z)により記述される。Y軸は水平方向に定められたガントリ22の回転軸(水平回転軸)であり、X軸はY軸と直交する水平軸として定義される。また、Z軸は、放射線源(X線ターゲット24a)の中心を通る基準軸であり、X軸及びY軸と直交する。また、リニアック2は、放射線ビーム軸がZ軸と許容差内で一致するように調整されている。なお、ガントリ22の回転により放射線場の座標系(X,Y,Z)もY軸の周りに回転するが、線量分布測定時にはガントリ22の回転が初期位置に戻されるため、Z軸は鉛直軸となる。X軸、Y軸及びZ軸の交点、すなわち放射線場の基準座標の原点をアイソセンタという。光照射野は、クロスヘアの交点が常にアイソセンタを通るZ上に位置し、アイソセンタを通る水平面上に光照射野を投影させたときにクロスヘアの一方の直線がガントリ22の水平回転軸と一致するように調整されている。
水ファントムシステム1は、水ファントムに放射線ビームを照射したときに水ファントムに貯えられた水によって吸収される線量の3次元分布を測定する装置であり、リニアック2によって照射される放射線ビームの特性評価に使用される。水ファントムシステム1は、図3に示すように、アクリル樹脂製の直方体の水槽である水ファントム200、水ファントム200の内部に配置されたスキャナ(3次元走査器)300、放射線検出器D(図5)、アライメント測定モジュール400及び制御部500(図4)を有している。スキャナ300は3次元の移動が可能なキャリア340を有しており、放射線検出器Dとアライメント測定モジュール400の一方がキャリア340に装着される。測定時には、水ファントム200には所定の水深まで水が貯えられる。制御部500は、水ファントムシステム1の制御に必要な各種のインタフェース及びプログラムが実装されたワークステーションであり、スキャナ300、放射線検出器D、アライメント測定モジュール400のそれぞれと、有線又は無線の各種通信リンクによって接続されている。
図4は、水ファントムシステム1の構成を示すブロック図である。制御部500は、制御部全体の動作を統制するCPU510、スキャナ300と接続して通信を行うスキャナ・インタフェース520、アライメント測定モジュール400から光ファイバ444により伝送される光照射野の光を受光して受光強度を示す信号を生成する受光部530、信号線442を介してアライメント測定モジュール400のCCDカメラ438から供給された映像信号に画像処理を施して生成したビデオ信号をディスプレイ600に出力する映像信号処理部540、CPU510が実行する各種プログラムが記録された記憶装置550、及びキーボード等のユーザ入力装置を接続するためのユーザ入力インタフェース560を備えている。スキャナ・インタフェース520、受光部530、映像信号処理部540、記憶装置550、及びユーザ入力インタフェース560の各部は、CPU510に接続されており、CPU510との間でデータの入力及び/又は出力を行う。なお、後述する線量分布測定プログラム552も記憶装置550に記憶されており、CPU510に読み出されて、実行される。
制御部500は、スキャナ300を制御して、水ファントム200内に設定される所定の軌道で放射線検出器Dを走査させ、放射線検出器Dが出力する信号が示す放射線強度とその放射線強度が検出された時の放射線検出器Dの位置に基づいて3次元の放射線強度分布を生成し、この放射線強度分布に基づいて水吸収線量分布を計算して、その計算結果をディスプレイ600等の出力装置に出力する。なお、放射線検出器Dには、例えば半導体検出器や電離箱等の任意の種類の放射線検出器を採用することができる。
次に、図5及び図6を参照して、スキャナ300の構成を詳しく説明する。図5は、線量分布測定の際のセットアップを示し、キャリア340に放射線検出器Dが装着されている。図6は、線量分布測定の前に行われる放射線場の基準座標系に対する水ファントムシステム1のアライメント測定の際のセットアップを示し、放射線検出器Dに代えてアライメント測定モジュール400がキャリア340に装着されている。なお、キャリア340は、放射線検出器D及びアライメント測定モジュール400を着脱自在に装着できるように構成された検出器装着機構(不図示)を有している。なお、検出器装着機構は、放射線検出器D及びアライメント測定モジュール400に設けられているアルミニウム丸棒等からなる取り付け部を着脱自在に把持固定する周知のクランプ機構である。
スキャナ300は、キャリア340、X軸ガイド310、Y軸ガイド320及びZ軸ガイド330から構成される。X軸ガイド310、Y軸ガイド320及びZ軸ガイド330は、それぞれ直線状のガイド溝、ガイド溝に沿って配置されたボールねじ(不図示)及びボールねじを駆動するモータ(不図示)を有する長尺部材であり、それぞれの長手方向を互いに直交する3方向(X軸、Y軸、Z軸方向)へ向けて配置されている。また、キャリア340の下面にはY軸ガイド320に設けられたボールネジと係合するナット(不図示)が設けられ、ボールネジの駆動によりY軸方向へ移動可能にY軸ガイド320に連結されている。同様に、Y軸ガイド320及びZ軸ガイド330の一端には、Z軸ガイド330及びX軸ガイド310にそれぞれ設けられたボールねじと係合するナット(不図示)が設けられており、Z軸ガイド330はX軸方向へ移動可能にX軸ガイド310に連結され、Y軸ガイド320はZ軸方向へ移動可能にZ軸ガイド330に連結されている。X軸ガイド310は水ファントム200の縁部に固定される。上記の構成により、スキャナ300は、キャリア340に装着される放射線検出器Dまたはアライメント測定モジュール400を、水ファントム200内で3次元走査することが可能になっている。
なお、以下の説明において、X軸、Y軸及びZ軸は、それぞれX軸ガイド310、Y軸ガイド320及びZ軸ガイド330のガイド溝の方向(すなわち、X軸ガイド310、Y軸ガイド320及びZ軸ガイド330に対する、Z軸ガイド330、キャリア340及びY軸ガイド320の移動方向)を示す座標軸として定義される。
次に、本発明の実施形態に係るアライメント測定モジュール400の構成を説明する。図7はアライメント測定モジュール400の外観を示す斜視図であり、図8はアライメント測定モジュール400をZX平面で切断した縦断面図である。上述のように、アライメント測定モジュール400は、放射線場の基準座標系(すなわちリニアック2の放射線ヘッドの座標系)に対する水ファントムシステム1の座標系(X軸、Y軸、Z軸)のアライメントを測定するために使用される。
ここで、図2に示されるように、線量分布測定時のリニアック2の放射線場の基準座標系は、鉛直軸(Z軸)と、水平面上に投影される光照射野に浮き出るクロスヘア(十字線)が示す水平方向の2軸(X軸、Y軸)によって定義される。アライメント測定モジュール400は、アライメント測定モジュール400の基準点(後述)における水深を計測するフロート式の水深計と、上方から基準点に照射される光線(すなわち光照射野の光線)を高い位置分解能と指向性で光ファイバ444に結合させる光ファイバ受光端面444eを有しており、アライメント測定モジュール400を3次元に走査させながら基準点における水深及び光照射野の強度を測定することにより、水ファントムシステム1の座標系(X軸、Y軸、Z軸)に対するリニアック2の座標系(鉛直方向Z軸及びクロスヘア方向X軸、Y軸)を決定する。なお、アライメント測定モジュール400の基準点とは、アライメント測定モジュール400の代わりに放射線検出器Dをスキャナ300のキャリア340に装着したときに、放射線検出器Dの放射線感受部の中心が配置される点である。すなわち、アライメント測定モジュール400の基準点をクロスヘアの交点に合わせた状態でアライメント測定モジュール400を放射線検出器Dと交換すると、放射線検出器Dの放射線感受部の中心がクロスヘアの交点に合致し、放射線ビームの中心の放射線強度が検出される。なお、アライメント測定モジュール400によって計測される水深は、水ファントムシステム1の座標系(以下「スキャナ座標系(X、Y、Z)」という。)における、水面に対するZ軸方向の相対位置として与えられる。
アライメント測定モジュール400は、浮動子410、水路部420、計測部430及びケーブル440から構成される。浮動子410は、直方体の浮きである。具体的には、浮動子410はアクリル板から形成された本体ケース412により内部空間が密封された中空構造を有し、常に一定の深さだけ水中に沈むようになっている。また、本体ケース412の各側面の四隅には、三角錐状の突起416が設けられている。更に、本体ケース412の一側面(観察面412s)の略中央には円形のマーク414が設けられている。
水路部420は、矩形の断面形状を有する筒状のケース422と、ケース422の一側面の下端に設けられたアルミニウム丸棒である取り付け部426から構成される。取り付け部426はキャリア340に装着される円柱状の放射線検出器Dの本体と同じ外径を有しており、キャリア340に設けられた検出器装着機構(不図示)によって把持される。このとき、ケース422は、筒の中心軸を略鉛直方向となるZ軸方向に向けて配置される。ケース422の水平断面の内寸は浮動子410の外寸よりも僅かに大きく、浮動子410がケース422の筒内に収容されてZ軸方向に自由に移動できるようになっている。浮動子410の各側面に設けられた突起416は、浮動子410の各外側面をケース422の内側面から離隔させることにより、水の表面張力により浮動子410の外側面がケース422の内側面に密着して、Z軸方向の自由な移動が妨げられることを防いでいる。また、取り付け部426が設けられたケース422の外側面の上部中央には、矩形の開口422oが形成されている。開口422oは浮動子のマーク414を外部(計測部430)から観察するためのものであり、開口422oのZ軸方向の位置及び大きさは、浮動子410が計測中に想定される範囲で移動したときにマーク414が常に開口422oを介して外部から観察できるように設定されている。
計測部430は、縦長に配置された略箱形のケース432と、ケース432の内部に収容されたCCDカメラ438及びミラー436を有している。CCDカメラ438は、レンズ面を下に向けて、ケース432内の上部空間に配置されている。ケース432の水路部420と対向する側面の下部には、矩形の開口432oが形成され、開口432oはアクリル板等の透明な板材からなる窓432wによって塞がれている。ミラー436はCCDカメラ438のレンズの光軸に対して45度傾けて配置されており、開口432oがCCDカメラ438で撮像されるようになっている。なお、CCDカメラ438で撮像された画像の略中央に、開口432oの中央が写るようになっている。また、開口432oは水路部の開口422oと同寸に形成されており、計測部のケース432と水路部のケース422は開口の位置を合わせて互いに接合されている。
以上の構成により、浮動子410のマーク414が窓432wを介してCCDカメラ438によって撮影される。したがって、CCDカメラ438が出力する画像には、浮動子410のマーク414及びケース432の窓432wの輪郭が映し出される。CCDカメラ438が出力する画像信号は、信号線442を介して制御部500に送信される。制御部500は周知の画像処理を行い、画像上のマーク414と窓432wの輪郭の位置関係から、基準点の水深を計算する。また、本実施形態においては、アライメント測定モジュール400の基準点が水面に位置するときにマーク414の中心が窓432wの中心と重なるようにマーク414が配置されている。したがって、マーク414の中心と窓432wの中心とのZ軸方向の間隔は、アライメント測定モジュール400の基準点(放射線検出器が装着されたときに感受部が配置される位置)の水深を示す。なお、浮動子410のマーク414の中心が計測部の窓432wの中心よりも上方にあるときに基準点は水面下にあり(すなわちZ座標は負)、下方にあるときに基準点は水面上にある(すなわちZ座標は正)。
また、水路部420と反対側に位置する計測部ケース432の側壁(図8において右側の壁面)は、下方に延長し、下端に水平方向外側に突出する縁部432rが形成されている。縁部432rの中央にはZ軸方向に延びる貫通穴432hが形成され、貫通孔にはフェルール434が差し込まれて固定されている。フェルール434には貫通孔が形成されており、この貫通孔には光ファイバ444が通され接着固定されている。フェルール434の上端面は、光ファイバ444の接着固定後に光ファイバ444ごと鏡面研磨され、フェルール434の上端面内に光ファイバ受光端面444eが形成されている。また、フェルール434の上端面は、縁部432rの上面と同じ高さに揃えられ、光ファイバ受光端面444eが基準点に位置するようになっている。光ファイバ受光端面444eに上方から照射される光照射野の光が光ファイバ444に結合して、伝送される。
光ファイバ444は、CCDカメラ438の信号線442と共に束ねられてケーブル440を構成して制御部500まで配線され、制御部500の受光部(不図示)に接続される。受光部はフォトダイオード等の受光素子を有し、光ファイバ444から受光した光強度を示す信号を出力する。ところで、光照射野は略一様な強度分布を有しているが、クロスヘアにおいては光強度が著しく低くなる。アライメント測定モジュール400をスキャンさせながら光強度を連続的に計測すると、クロスヘアを横断する際に光強度が局所的に顕著に低下する区間が生じる。制御部500は、所定の閾値以下に光強度が低下した区間の中心をクロスヘアの位置と判定する。
なお、浮動子410及び各ケース422、432の材質や形状は特に限定されないが、変形によって測定精度が低下しない程度に十分に高い剛性が得られるように決定される。また、室内照明を使用して浮動子410のマーク414の輪郭をCCDカメラ438によってコントラスト良く撮像するためには、マーク414を背後からのみ照明することが望ましい。そのため、浮動子410には光透過性を有する材質を使用し、各ケース422、432には遮光性の高い材質を使用することが望ましい。また、水路部420又は計測部430に浮動子410のマークを照明するためのLEDランプ等の光源を設けてもよい。
次に、水ファントムシステム1を使用した線量分布測定について説明する。
(水ファントムの設置)
最初に、水ファントム200の設置及び粗い位置決めがオペレータによって手動で行われる。オペレータは、まずリニアック2の光照射野を点灯させ、水ファントム200を光照射野へ移動する。なお、水ファントム200の底面には、X軸及びY軸を示す直交線が印されており、この直交線がクロスヘアと略一致するように水ファントム200の水平方向の位置及び向きを合わせる。そして、水ファントム200の水面が静止するのを待って、テーブル100の調整手段を使用して、クロスヘア近傍の水面の高さを測定法等により定められた所定の高さ(例えばガントリ22のフレームから水面までの距離)に合わせる。水面の高さの調整は、例えば水面に投影されたクロスヘアの交点からリニアック2の基準点(例えばX線ターゲット24a)までの距離を映し出す投光型距離計を使用して行うことができる。また、アイソセンタとX線ターゲット24aの距離は装置の機種毎に定められているため、アイソセンタを通る水平なレーザ光線を放射する光学指示器(レーザポインタ)と、鉛直方向に配置した定規を使用して行うこともできる。なお、一般に投光型距離計はリニアック2の放射線ヘッド24に内蔵され、光学指示器はリニアック2が設置される部屋の壁面等に取り付けられる。
なお、スキャナは、線量分布測定プログラム552の終了時に初期位置(X=0,Y=0,Z=0)に復帰するように設定されており、このときキャリア340は原点に位置している。本実施形態において、スキャナ300の初期位置は、キャリア340に放射線検出器Dを装着して原点に移動させたときに、放射線検出器Dの幾何学的中心が略水面の中心に位置するように設定されている。なお、初期位置(X=0,Y=0,Z=0)は任意に設定することができる。
(アライメント補正走査)
次に、水ファントムシステム1により実行されるアライメント補正走査を用いた線量分布測定について詳しく説明する。
上述したように、線量分布測定は放射線場の基準座標系(X、Y、Z)に基づいて正確に行う必要がある。従来は、測定前にスキャナ座標系(X、Y、Z)を正確に基準座標系(X、Y、Z)と一致させるアライメント作業を手動で行なった上で、放射線場の基準座標系において移動すべき量をそのままスキャナ300の移動量として用いることで、放射線場の基準座標系に従った線量分布測定が行われていた。以下に説明する本発明の実施形態に係るアライメント補正走査では、放射線場の基準座標系に対するスキャナ座標系の正確なアライメント作業を行う必要はなく、両座標系間のミスアライメントに応じてスキャナ300の移動量を補正することにより、放射線場の基準座標系に基づいてスキャナ300を正確に走査させることができる。アライメント補正走査は、放射線場の基準座標系とスキャナ座標系との関係の測定(補正式の決定に必要な情報の取得)を行って測定結果に応じたスキャナ300の座標値・移動量の補正式を決定する補正式決定処理と、決定した補正式に従って実際にスキャナ300を移動すべき量を計算してスキャナ300を走査する自動補正走査処理に大別することができる。
なお、線量分布測定は、制御部が線量分布測定プログラム552に従ってスキャナ300、アライメント測定モジュール400及び放射線検出器Dと連携動作することにより実行される。以下、線量分布測定プログラム552によって実行される処理について詳細に説明する。
補正式決定処理は、放射線場の基準座標系(X、Y、Z)の座標をスキャナ座標系(X、Y、Z)の座標に変換する一次変換を表現する行列を決定する処理である。具体的には、水ファントムシステム1による基準座標系の測定、すなわちスキャナ300を走査しながらアライメント測定モジュール400を使用した光照射野(直接的にはクロスヘア)及び水深(クロスヘアの交点が位置する水面からのZ軸方向の距離)の測定を行い、その計測結果に基づいて基準座標系をスキャナ座標により表現する数式(行列)を求めることにより、その逆行列として基準座標系の座標をスキャナ座標系の座標に変換する行列が求められる。
次に、水ファントムシステム1による基準座標系(X、Y、Z)を測定する方法について説明する。本実施形態では、アライメント測定モジュール400による水深計測が可能な範囲で、XY平面に平行な2つ以上の平面(Z=z;1≦k≦n)で走査を行う。図9は、アライメント測定の走査を行う平面を示す図である。なお、図9には1番目(k=1)とn番目(k=n)の平面のみが示されている。また、以下の説明において、X軸及びY軸をk番目の平面(Z=z)上に投影した軸をそれぞれX軸及びY軸と呼ぶ。k番目の平面(Z=z)におけるスキャナ座標系の座標軸(X軸、Y軸)及びクロスヘアの各ヘアライン(HL、HL)の一例を図10に示す。
本実施形態では、各平面(Z=z)において、X軸及びY軸とそれぞれ平行な辺を有する、Z軸を中心とした四角形(例えば正方形)Pの軌道(破線)上にアライメント測定モジュール400を走査させながら、水深及び光照射野の光量を計測する。具体的には、光照射野の光量を計測しながら四角形軌道P上にアライメント測定モジュール400を走査し、四角形軌道の各頂点P(x,y,z)、Q(−x,y,z)、R(−x,−y,z)、S(x,−y,z)及び、四角形軌道が各ヘアラインと交差する点A(x,yAk,z)、B(xBk,Y,z)、C(−x,yCk,z)、D(xDk,−y,z)において水深を測定して、各位置におけるスキャナ座標系(X、Y、Z)の座標と関連付けて記憶装置(不図示)に記憶する。このような走査及び測定を各平面(Z=z〜z)について行う。
図10に示されるように、ヘアラインHLと軌道区間P及び軌道区間Rとの各交点B及びDを結ぶ直線Bと、ヘアラインHLと軌道区間S及び軌道区間Qとの各交点A及びCを結ぶ直線Aとの交点Eとして、ヘアラインHLの交点E(x0k,y0k,z)が求められる。上述のように、ヘアラインHLの交点Eは基準座標系のZ軸が通るように設定されているため、異なる2つの平面において求めた交点Eを結ぶ直線は基準座標系のZ軸となる。このようにして、基準座標系のZ軸をスキャナ座標系(X、Y、Z)により表現する式が得られる。なお、3つ以上の平面において取得した交点Eの座標を使用する場合は、最小二乗法によりZ軸を表現する関数を求めることが望ましい。
また、水深を測定した各点の座標に水深(Z軸成分)を加算した座標は、水面上(Z=0)の座標となる。従って、水深を測定した少なくとも3点における座標及び水深から、水面すなわちX平面をスキャナ座標系(X、Y、Z)により表現する式が得られる。更に、Z軸を表現する式とX平面を表現する式より、その交点である基準座標系(X、Y、Z)の原点をスキャナ座標系(X、Y、Z)で表した座標が得られる。この座標は、スキャナ座標系(X、Y、Z)を基準座標系(X、Y、Z)に変換する際の原点の並進移動を与える。更に、X平面にヘアラインHLx及びHLを投影した直線として、X軸及びY軸をスキャナ座標系(X、Y、Z)で表現する式が得られる。以上のようにして得られた基準座標系(X、Y、Z)の各軸をスキャナ座標系(X、Y、Z)でそれぞれ表現する式より、スキャナ座標系(X、Y、Z)を基準座標系(X、Y、Z)に変換する際の、各軸(X軸、Y軸、Z軸)回りの回転移動の角度(θ、φ、ψ)を得ることができる。
なお、基準座標系とスキャナ座標系は共に直交座標系であるため、スキャナ座標系から基準座標系への変換は、原点の並進移動と各軸回りの回転移動に分解することができる。このような座標変換を与える行列は同次行列として知られている。このようにして求められたスキャナ座標系から基準座標系への変換を表現する行列の逆行列として、基準座標系の座標をスキャナ座標系の座標に変換する行列が得られる。以上が補正式決定処理の説明である。
次に、上記の補正式決定処理において取得した補正式(行列)を使用して、実際にスキャナ300を移動すべき量を計算してスキャナ300を走査する自動補正走査処理について説明する。上述のように、外部放射線療法における吸収線量分布の測定は、放射線場の基準座標系で定められる所定の軌道上にスキャナ300を走査させて行う必要がある。そのため、補正式決定処理においては、基準座標系で与えられるスキャナ300の移動先の位置又は移動量を、上記の補正式決定処理において決定された補正式により、スキャナ座標系における位置又は移動量に変換して、変換した位置又は移動量に従ってスキャナ300を走査させる。これにより、放射線場の基準座標系で定められた所定の軌道上にスキャナ300を正確に走査することができる。
以上が本発明の例示的な実施形態の説明である。本発明の実施形態の構成は、上記に説明したものに限定されず、特許請求の範囲の記載により表現された技術的思想の範囲内で任意に変更することができる。
上記に説明した実施形態は、治療用放射線ビームの吸収線量分布を測定するための水ファントム型吸収線量分布測定装置に関するものであるが、本発明を適用可能な装置はこれに限定されない。例えば、本発明は産業用等の任意の用途の放射線照射装置が放射する放射線の強度分布を測定するための放射線強度分布測定装置に適用することもできる。
また、本実施形態のスキャナ300は水ファントム200に着脱自在なものであるが、スキャナ300と水ファントム200とを一体に形成してもよい。水ファントム200に対するスキャナ300の固定の緩みによって測定精度が著しく低下する場合があるため、実質的に着脱不能となるように強固に固定することにより、このような測定精度の低下が抑制される。また、上記の実施形態においては、放射線検出器D及びアライメント測定モジュール400がスキャナ300のキャリア340に対して着脱自在に構成されているが、放射線検出器Dがキャリア340に固定された状態でアライメント測定モジュール400が着脱自在となるようにしてもよい。放射線検出器D等の着脱に伴う装着位置の変動が抑えられるため、測定精度を高めることができる。
また、上記の実施形態のスキャナ300は上述のようなボールねじ機構によって駆動されるが、例えば駆動ベルト機構、リニアモータ機構など他の駆動機構を使用してもよい。
また、上記の実施形態のアライメント測定モジュール400においては、光ファイバ444を介して光照射野を検出する構成が採用されているが、光ファイバ受光端面444eの位置に受光素子(フォトダイオード等)を設けて、受光素子により光照射野を直接検出する構成としてもよい。
上記の実施形態では、2つ以上の平面において、四角形軌道Pの4つの頂点及びクロスヘアとの4つの交点A、B、C、Dでの水深を測定して、これら各点の水深をスキャナ座標系の座標と関連付けて記憶装置に記憶するが、本発明はこの構成に限定されない。水面を決定するためには水面上の少なくとも3点の座標が得られれば良いため、水深の測定も少なくとも3箇所で行えばよい。例えば、一つの平面(例えば平面z=z1)における四角形軌道Pと各ヘアラインとの4つの交点A、B、C、Dのうちの任意の3点のみで水深を測定してもよい。
上記の実施形態では、アライメント測定モジュールが鉛直(Z軸)方向ではなくZ軸方向に向けて配置されるため、アライメント測定モジュールによる水深の測定値にはZ軸とZ軸との角度ずれに応じた一定の誤差が含まれる。この誤差を含む水深の測定値を用いて上記実施形態に従ってZ軸を表す関数(Z軸に対するZ軸の傾き)を一旦求めた後、この傾きにより水深の測定値を補正し、補正した水深の値を用いて基準座標系の座標をスキャナ座標系の座標に変換する行列を計算してもよい。
また、光ファイバ受光端面444e(又は受光素子)は、アライメント測定モジュール400の最上部(例えば、計測部430のケース432の上面等)に配置してもよい。この場合、光ファイバ受光端面444eの位置が基準点からZ軸方向に離れるため、Z軸が鉛直方向に対して傾いている場合にクロスヘア検出位置の誤差が大きくなるが、アライメント測定モジュール400の筺体によって光照射野が遮られることがなくなるため、光ファイバ受光端面444eが光照射野を検出できる位置範囲が広くなる。また,クロスヘア検出位置の誤差は,水深の測定値を用いて上記実施形態に従ってZ軸を表す関数(Z軸に対するZ軸の傾き)を一旦求めた後、補正することが可能である。更に、光ファイバ受光端面444eを常時水面上に位置するように設けてもよい。光ファイバ受光端面444eが常に水面上で光照射野を受光する構成により、水面での屈折によるクロスヘア検出位置の誤差をなくすことができる。
1 水ファントムシステム(水ファントム型吸収線量分布測定装置)
2 リニアック(医療用直線加速器)
22 ガントリ
24 放射線ヘッド
24a X線ターゲット
HL ヘアライン
HL ヘアライン
D 放射線検出器
100 テーブル
200 水ファントム(水槽)
300 スキャナ(3次元走査器)
310 X軸ガイド
320 Y軸ガイド
330 Z軸ガイド
340 キャリア
400 アライメント測定モジュール
410 浮動子
412 本体ケース
412s 観察面
414 マーク
416 突起
420 水路部
422 ケース
422o 開口
426 取付け部
430 計測部
432 ケース
432o 開口
432w 窓
432r 縁部
432h 貫通穴
434 フェルール
436 ミラー
438 CCDカメラ
440 ケーブル
442 信号線
444 光ファイバ
444e 光ファイバ受光端面
500 制御部
530 受光部
540 映像信号処理部
550 記憶装置
552 線量分布測定プログラム
600 ディスプレイ

Claims (11)

  1. 放射線検出器を装着した3次元スキャナを走査して放射線場の放射線強度分布を測定する放射線強度分布測定方法であって、
    前記放射線場を表現する基準座標系の座標軸を示す指標を検出するアライメント測定ユニットを前記3次元スキャナに装着した状態で前記3次元スキャナを所定の軌道上で走査しながら前記指標の位置を検出する指標検出ステップと、
    前記検出した指標の前記3次元スキャナの走査座標系における位置に基づいて、前記基準座標系の座標を前記走査座標系の座標に変換する変換式を生成する変換式生成ステップと、
    前記基準座標系により記述された前記3次元スキャナの移動目標を取得する移動目標取得ステップと、
    前記変換式に従って前記取得した移動目標を前記走査座標系により記述された移動目標に変換する移動目標変換ステップと、
    前記放射線検出器を前記3次元スキャナに装着した状態で前記変換した移動目標に従って前記3次元スキャナを走査しながら前記放射線場の放射線強度分布を測定する放射線測定ステップと
    を含むことを特徴とする放射線強度分布測定方法。
  2. 前記移動目標は、移動先の目標座標、又は目標移動量を示すベクトルである
    ことを特徴とする請求項1に記載の放射線強度分布測定方法。
  3. 請求項1又は請求項2のいずれか一項に記載の放射線強度分布測定方法を用いて治療用放射線の吸収線量分布を測定する方法であって、
    前記放射線強度分布測定方法は、前記3次元スキャナが放射線を吸収する水が貯えられた水ファントム中に配置された状態で行われ、
    前記指標検出ステップは、
    前記3次元スキャナを走査しながら、前記アライメント測定ユニットが備える光検出器により前記基準座標系を示す光学的指標を検出するステップと、
    複数の所定位置において、前記アライメント測定ユニットが備える水深計により前記3次元スキャナの水深を測定するステップと
    を含み、
    前記変換式生成ステップにおいて、前記光学的指標が検出された位置及び前記複数の所定位置において測定された水深に基づいて前記変換式が生成される
    ことを特徴とする吸収線量分布測定方法。
  4. 前記光学的指標は、放射線治療装置が前記放射線場に重ねて放射する光照射野に与えられた光強度の空間分布の変調である
    ことを特徴とする請求項3に記載の吸収線量分布測定方法。
  5. コンピュータを制御して、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の方法の各ステップを実行させることを特徴とするプログラム。
  6. 放射線場の放射線強度分布を測定する放射線強度分布測定装置であって、
    放射線の強度を検出する放射線検出器と、
    前記放射線検出器を装着して、該放射線検出器を3次元走査可能な3次元スキャナと、
    前記放射線場を表現する基準座標系の座標軸を示す指標を検出する指標検出部と、
    前記指標が検出されたときの前記3次元スキャナの走査座標系における位置に基づいて、前記基準座標系の座標を前記走査座標系の座標に変換する変換式を生成する変換式生成部と、
    前記基準座標系により記述された前記3次元スキャナの移動目標を取得する移動目標取得部と、
    前記変換式に従って前記取得した移動目標を前記走査座標系により記述された移動目標に変換する移動目標変換部と、
    前記放射線検出器を前記3次元スキャナに装着した状態で前記変換した移動目標に従って前記3次元スキャナを走査しながら前記放射線場の放射線強度分布を測定する放射線強度分布測定部と
    を含み、
    前記指標検出部は、前記3次元スキャナに装着可能なアライメント測定ユニットを備え、
    前記3次元スキャナに前記アライメント測定ユニットを装着した状態で前記3次元スキャナを所定の軌道上で走査しながら前記指標の位置を検出する
    ことを特徴とする放射線強度分布測定装置。
  7. 前記移動目標は、移動先の目標座標、又は目標移動量を示すベクトルである
    ことを特徴とする請求項6に記載の放射線強度分布測定装置。
  8. 請求項6又は請求項7のいずれか一項に記載の放射線強度分布測定装置を備えた、治療用放射線の吸収線量分布を測定する装置であって、
    放射線を吸収する水が貯えられた水ファントムを備え、
    前記3次元スキャナは該水ファントム内に配置され、
    前記アライメント測定ユニットは、
    前記基準座標系を示す光学的指標を検出する光検出器と、
    前記3次元スキャナの水深を測定する水深計と、
    を備え、
    前記指標検出部は、前記3次元スキャナを走査しながら前記光検出器により前記基準座標系を示す光学的指標を検出し、複数の所定位置において前記水深計により前記3次元スキャナの水深を測定し、
    前記変換式生成部は、前記光学的指標が検出された位置及び前記複数の所定位置において測定された水深に基づいて前記変換式を生成する
    ことを特徴とする水ファントム型吸収線量分布測定装置。
  9. 前記光学的指標は、放射線治療装置が前記放射線場に重ねて放射する光照射野に与えられた光強度の空間分布の変調である
    ことを特徴とする請求項8に記載の水ファントム型吸収線量分布測定装置。
  10. 前記3次元スキャナは、前記放射線検出器及び前記アライメント測定モジュールを着脱自在に装着可能であり、
    前記指標検出部は、前記放射線検出器に代えて前記アライメント測定モジュールが装着された状態で前記指標を検出する
    ことを特徴とする請求項8又は請求項9のいずれか一項に記載の水ファントム型吸収線量分布測定装置。
  11. 前記光検出手段は、光ファイバからなる受光端面を有することを特徴とする請求項8から請求項10のいずれか一項に記載の水ファントム型吸収線量分布測定装置。
JP2010256487A 2009-11-30 2010-11-17 放射線強度分布又は吸収線量分布を測定する方法、装置及びプログラム Pending JP2011133467A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010256487A JP2011133467A (ja) 2009-11-30 2010-11-17 放射線強度分布又は吸収線量分布を測定する方法、装置及びプログラム

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009272186 2009-11-30
JP2009272186 2009-11-30
JP2010256487A JP2011133467A (ja) 2009-11-30 2010-11-17 放射線強度分布又は吸収線量分布を測定する方法、装置及びプログラム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2011133467A true JP2011133467A (ja) 2011-07-07

Family

ID=44346331

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010256487A Pending JP2011133467A (ja) 2009-11-30 2010-11-17 放射線強度分布又は吸収線量分布を測定する方法、装置及びプログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2011133467A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102011113611B3 (de) * 2011-09-16 2012-10-04 PTW-Freiburg Physikalisch-Technische Werkstätten Dr. Pychlau GmbH Wasserphantom und Messsystem
CN103645494A (zh) * 2011-12-30 2014-03-19 同方威视技术股份有限公司 测量加速器射线束的能量的方法
CN109690354A (zh) * 2016-06-30 2019-04-26 创造技术有限公司 便携式检测仪和方法
CN111632278A (zh) * 2020-05-23 2020-09-08 四川中测辐射科技有限公司 利用多传感器进行三维射束分析仪的摆位误差修正方法
CN112088034A (zh) * 2018-02-19 2020-12-15 伊利克塔有限公司 水箱装置
CN114146326A (zh) * 2021-11-24 2022-03-08 中国原子能科学研究院 一种放疗用测量装置

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102011113611B3 (de) * 2011-09-16 2012-10-04 PTW-Freiburg Physikalisch-Technische Werkstätten Dr. Pychlau GmbH Wasserphantom und Messsystem
US9149657B2 (en) 2011-09-16 2015-10-06 PTW-Freiburg Physikalisch-Technische Werkstätten Dr. Pychlua GmbH Water phantom and measurement system
CN103645494A (zh) * 2011-12-30 2014-03-19 同方威视技术股份有限公司 测量加速器射线束的能量的方法
CN103645494B (zh) * 2011-12-30 2016-04-06 同方威视技术股份有限公司 测量加速器射线束的能量的方法
CN109690354A (zh) * 2016-06-30 2019-04-26 创造技术有限公司 便携式检测仪和方法
CN109690354B (zh) * 2016-06-30 2023-08-04 创造技术有限公司 便携式检测仪和方法
CN112088034A (zh) * 2018-02-19 2020-12-15 伊利克塔有限公司 水箱装置
US11452885B2 (en) 2018-02-19 2022-09-27 Elekta Limited Water tank apparatus
CN112088034B (zh) * 2018-02-19 2023-08-11 伊利克塔有限公司 水箱装置
CN111632278A (zh) * 2020-05-23 2020-09-08 四川中测辐射科技有限公司 利用多传感器进行三维射束分析仪的摆位误差修正方法
CN111632278B (zh) * 2020-05-23 2022-04-19 四川中测辐射科技有限公司 利用多传感器进行三维射束分析仪的摆位误差修正方法
CN114146326A (zh) * 2021-11-24 2022-03-08 中国原子能科学研究院 一种放疗用测量装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN110392247B (zh) 用于在基于孔的医疗系统中监测患者的摄像机监测系统及其校准方法
JP2011133467A (ja) 放射線強度分布又は吸収線量分布を測定する方法、装置及びプログラム
US7628538B2 (en) Method and apparatus for calibrating an X-ray diagnostic system
US10974074B2 (en) Multi-purpose object for a patient planning and treatment system
KR101043976B1 (ko) 구강용 스캐너
US20150117601A1 (en) X-ray source with module and detector for optical radiation
JPH02161962A (ja) 放射線治療装置における患者の位置を測定しかつ検査する装置及びその方法
CN104707260A (zh) 用于测定目标在用于放射治疗的放射室中的位置的系统和方法
US20190059829A1 (en) X-ray imaging apparatus and control method thereof
CN111132730B (zh) 与放射治疗设备一起使用的患者监测系统的校准方法
JP2008022896A (ja) 位置決め装置
JP2013539996A (ja) 表面画像化のための画像化ユニットを有する歯科用x線装置、および患者のx線画像の生成方法
US20090292200A1 (en) Apparatus and method for marking an irradiation field on the surface of a patient's body
JP2014153149A (ja) 形状測定装置、構造物製造システム、形状測定方法、及びプログラム
CN111836665B (zh) 放射治疗系统及其验证装置、验证方法
JP2009270957A (ja) レーザレーダ及びレーザレーダの較正方法
US20160287359A1 (en) Device and method for generating dental three-dimensional surface image
JP2006098384A (ja) 立体計測装置及び方法
KR20210038386A (ko) 안경 프레임 형상 측정 장치 및 렌즈 가공 장치
CN219607954U (zh) 医用直线加速器精确度高效智能检测装置
JP7182981B2 (ja) 形状測定ガイド装置、放射線治療システム及び形状測定ガイドプログラム
KR101213050B1 (ko) 피사체 위치 확인수단을 구비하는 엑스선 검사장비
CN212140457U (zh) 一种c臂x光机导向透视定位器
CN116850484B (zh) 图像引导系统及校准装置、位置校准方法、放射治疗设备
CN219071869U (zh) 用于放疗设备激光定位系统和ct重建系统的质控装置

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Effective date: 20130507

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424