JP2011131307A5 - - Google Patents

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中綴じ用ステープラ及びその組み付け治具
本発明は、ステープラの左右方向における芯位置の許容範囲を拡大する中綴じ用ステープラと、この中綴じ用ステープラのマガジンユニットと固定クリンチャとを位置決めして組み付ける組み付け治具に関する。
一般に、中綴じ用ステープラはステープルを打出すドライバと打ち出されて綴り用紙を貫通したステープルの脚部を折り曲げるクリンチャとを上下に分離して配置したもので、ステープルの脚部を折り曲げるクリンチャ方式は、可動クリンチャ方式と固定クリンチャ方式とに大別される。可動クリンチャ方式は、ステープルが綴り用紙を貫通しきった後、可動クリンチャが回動してその脚部を折り曲げる方式であり、固定クリンチャ方式は、ステープルの脚部が綴り用紙を貫通した直後から、固定されたクリンチャの溝に順次案内されて折り曲げられるようにしたものである。
これらの2つの方式のうち、固定クリンチャ方式は、安価な低速機から高価な高速機のフィニッシャまで幅広く採用されている。その理由として、クリンチャの駆動機構を必要とせず、構造が簡単でコストを低く抑えることができ、省スペースが可能となる、中綴じ冊子の場合、冊子を貫通した両側のステープルの脚部が直線上に並ぶので綴り位置を折り目に合わせることができる、等を挙げることができる。また、通常はフィニッシャの製造コストの都合上、一度に厚い用紙を折る機構に関する技術が確立されていないから、ステープラには25〜30枚程度の綴り能力があれば十分で、綴り能力よりもコストの低減が求められている。
ところで、固定クリンチャの場合、ドライバとクリンチャを取り付けた部材が前後に多少位置ずれしても、ドライバに打ち出されたステープルの脚部は直線上に並ぶように折り曲げられるため、ステープルの転びやステープルの脚部の重なりなどの不具合がなくクリンチャ溝で拾いこみやすいので、芯の前後の位置ずれに対しては、許容範囲は比較的広い。しかしながら、ステープルの左右方向における芯の位置ずれに対しては、クリンチャが固定され、左右対称形状であるから、少しずれただけでステープルの一方の脚部の先端と他方の脚部の先端が当るクリンチャ溝の状況は全く異なってしまう。つまり、一方の脚部の先端がクリンチャの溝の一端の傾斜面の高い部位に当ると、他方の脚部の先端はクリンチャの他端の傾斜面の低い部位に当ることになり、両側の脚部が均等に曲がりにくい。したがって、この場合の許容範囲は小さく、非常にシビアな精度を求められるから、調芯のために大がかりな治具や複雑な構造を採用せざるを得なかった。
これに対し、可動クリンチャの前後方向における芯位置の位置ずれに対する許容範囲を簡単な構造によって広げる方案として、綴り時に綴り用紙をクランプするクランプ機構を構成する部材間に余裕寸法を設けてフローテイングさせる技術が知られている(特許文献1参照)。
特許第4232371号公報
しかしながら、特許文献1に示した技術では、前後方向における調芯はできるが、左右方向の調芯には対応できない。
本発明は上記問題点を解消し、左右方向における芯位置の許容範囲を拡大して常に良好な綴りを行なうことができる中綴じ用ステープラを提供することをその第1の課題とする。
また、本発明は、マガジンユニットと固定クリンチャとの相対位置を位置決めして組み付ける組み付け治具を提供することをその第2の課題とする。
上記課題を解決するため、請求項1に係る発明は、多数のステープルを収納したマガジンから供給されたステープルを綴り用紙に向けて打ち出すドライバを備えたマガジンユニットを上記綴り用紙の側に移動可能に案内するガイドフレームと、上記綴り用紙をクランプする動作の後に打ち出されて上記綴り用紙を貫通したステープルの脚部先端を拾いこんで折り曲げる固定クリンチャとを上下に分離して配置した中綴じ用ステープラにおいて、上記固定クリンチャの左右両側に形成されて上記脚部先端を拾い込むガイド斜面の頂部と底部との間の幅を、上記マガジンユニットと上記ガイドフレームとの間の隙間寸法に上記ガイドフレームと上記マガジンユニットの左右方向の部品積み上げ公差を加えた寸法と等しくなるように形成したことを特徴とする。
請求項2に係る発明は、請求項1において、上記ガイドフレームと上記マガジンユニットのそれぞれ左右の一方の側を基準面とし、待機状態のマガジンユニットを上記ガイドフレームの一方の側に当て付けて上記ガイドフレームの基準面に上記マガジンユニットの基準面を合わせるようにガイドするガイド手段を設けたことを特徴とする。
請求項3に係る発明は、多数のステープルを収納したマガジンから供給されたステープルを綴り用紙に向けて打ち出すドライバを備えたマガジンユニットを上記綴り用紙の側に移動可能に案内するガイドフレームと、上記綴り用紙をクランプする動作の後に打ち出されて上記綴り用紙を貫通したステープルの脚部先端を拾いこんで折り曲げる固定クリンチャとを上下に分離して組み付ける中綴じ用ステープラの組み付け治具であって、上記ガイドフレームと固定クリンチャとの間に挿入可能な形状を有し、上記ガイドフレームに設けた第1の基準面と上記固定クリンチャに設けた第2の基準面とにそれぞれ当て付け可能な第1の当て付け部と第2の当て付け部とを備えるとともに、上記ガイドフレームと固定クリンチャとの間に挿入したときに、上記第1の当て付け部と第2の当て付け部とをそれぞれ上記第1の基準面と第2の基準面に当て付ける第1の押圧手段と第2の押圧手段とを備えたことを特徴とする。
請求項1に係る発明によれば、固定クリンチャの左右両側に形成された各ガイド斜面の頂部と底部との間の幅を、マガジンユニットとガイドフレームとの間の隙間寸法に上記 イドフレームとマガジンユニットの左右方向の部品積み上げ公差を加えた寸法と等しくなるように設定することにより、ガイドフレームの中心に対してマガジンユニットが左右のどちら側に寄ったとしても、ガイド斜面の中心の左右にステープル脚部先端の拾い込み余裕度ができるので、位置調整のための特別の機構がなくても自動調芯される。したがって、固定クリンチャのように左右位置の位置合わせがシビアな機構でも、ステープルの脚部を拾いこむガイド斜面を効果的に使用し、マガジンユニットの芯位置が左右に偏倚しても、その芯位置許容範囲を拡大することができるので、ステープル脚部の座屈を防ぎ、常に良好な綴り作業を行うことができる。
請求項2に係る発明によれば、マガジンユニットのガイドフレームと上記マガジンユニットのそれぞれ左右の一方の側を基準面とし、ガイドフレームに、待機状態のマガジンユニットを上記ガイドフレームの一方の側に当て付けてガイドフレームの基準面にマガジンユニットの基準面を合わせるようにガイドするガイド手段を設けたから、マガジンユニットが待機位置にあるときは、マガジンユニットはガイドフレームの基準面側に当て付けられ、ガイドフレームとマガジンユニットとの間の隙間はゼロである。そして、綴り作動時にはマガジンユニットはガイド手段から解放されるので、マガジンユニットを移動可能に案内するために予め設定されているマガジンユニットとガイドフレームとの隙間寸法と、上記ガイドフレームとマガジンユニットの左右方向の部品積み上げ公差とを加えた隙間公差の分だけガイドフレームの基準面と反対側に動くことができる状態となる。この状態で綴り用紙に打ち込まれたステープルの一方の脚部先端は固定クリンチャの当て付け側のガイド斜面の頂部近傍に当たるが、マガジンユニットは、ガイドフレームの基準面と反対側に動くことができるので、ステープルの一方の脚部の先端が、ガイド斜面に沿って滑り、ガイド斜面の中心側に移動して自動的に調芯が行なわれる。したがって、ステープルの両側の脚部は均等に折り曲げられ、綴りが終了する。綴り終了後は、マガジンユニットは待機位置に復帰移動するとき、ガイドフレームのガイド手段により、再びガイドフレームの基準面側に強制的に当て付けられるように案内される。
このように、待機時にマガジンユニットが基準位置に戻ることで、ガイドフレームとマガジンユニットとの隙間がなくなり、また、ガイド斜面の頂部と底部との間の幅を、隙間公差と等しくなるように形成したことから、打ち込まれたステープルの脚部先端は必ず、当て付け側のガイド斜面の頂部の近くに当ることになるので、マガジンユニットはガイド斜面の全幅を自動調芯のために動くことができる。したがって、左右の芯許容範囲をさらに拡大することができる。
請求項3に係る発明によれば、組み付け治具はガイドフレームと固定クリンチャとの間に挿入可能な形状を有し、上記ガイドフレームに設けた第1の基準面と上記固定クリンチャに設けた第2の基準面にそれぞれ当て付け可能な第1の当て付け部と第2の当て付け部とを備えるとともに、上記ガイドフレームと固定クリンチャとの間に挿入したときに、上記第1の当て付け部と第2の当て付け部とをそれぞれ上記第1の基準面と第2の基準面に当て付ける第1の押圧手段と第2の押圧手段とを備えているから、ガイドフレームと固定クリンチャとの間に挿入することにより、第1の当て付け部を第1の押圧手段によりガイドフレームの第1の基準面に当て付け、また第2の当て付け部を第2の押圧手段により固定クリンチャの第2の基準面に当て付けることにより、第1の当て付け部と第2の当て付け部とを精度よく位置決めしておけば、自動的に第1の基準面と第2の基準面は精度よく位置決めされる。したがって、簡単な操作により、ガイドフレームと固定クリンチャとを高い精度で位置決めすることができる。
本発明に係る中綴じ用ステープラの要部の斜視図 図1の正面図 図2のA部の拡大図 図2のB部の拡大図 芯許容範囲をさらに広げるための実施形態を示す待機状態の中綴じ用ステープラの正面図 図5の実施形態において、マガジンユニットが第1の基準面側に当て付けられたときのステープルの脚部の位置を示す拡大断面図 マガジンユニットが当て付け力から解放された状態を示す中綴じ用ステープラの正面図 (a)(b)は組み付け治具の斜視図 組み付け治具を用いて組み付ける態様を示す斜視図 組み付け治具を用いて組み付ける態様を示す正面図
図1〜図4において、中綴じ用ステープラは、ステープル収納用マガジン1とマガジン1から供給されたステープルを綴り用紙に向けて打ち出すドライバ2とを含むマガジンユニット3を支持したガイドフレーム4と、打ち出されたステープルを折り曲げるためのステープル拾い込み用ガイド斜面5を有する固定クリンチャ6とを上下に分離して配置したもので、マガジンユニット3には、マガジン1をクランプ作動させる駆動機構やドライバ2を打ち出すための駆動機構や電動モータ等も含まれる。固定クリンチャ6はブロック状に形成され、上面中央には図4に示すようにクリンチャ溝7が形成され、その両側にはガイド斜面5が形成されている。なお、これらの機構は公知なので説明は省略する。
この中綴じ用ステープラにおいて、ガイドフレーム4と固定クリンチャ6との間に綴り用紙Pを差し込んでドライバ駆動機構を作動させると、マガジンユニット3が下降して綴り用紙を下方に押圧して固定クリンチャ6との間でクランプし、さらにドライバ2によってステープルを綴り用紙Pに打ち込み、綴り用紙を貫通したステープルの脚部の先端は固定クリンチャ6のガイド斜面5に当って折り曲げられ、綴り作業が完了する。
ところで、綴り用紙Pを良好に綴るために、この中綴じ用ステープラにおいては、図4に示されるように、固定クリンチャ6の左右両側に形成されたガイド斜面5の頂部10と底部11との間の幅wを、マガジンユニット3とガイドフレーム4との間の隙間寸法C(図3参照)にガイドフレーム4とマガジンユニット3の左右方向の部品積み上げ公差を加えた寸法と等しくなるように形成している。このためガイド斜面の幅を基準にしてまずガイドフレーム4と一体のフレーム本体4Aと要部を抜粋して示すフィニッシャ装置側に設けられた取付ブラケット12a、12aとをネジ12、12(図2参照)によって固定し、固定クリンチャ6はフィニッシャ装置側に設けられたクリンチャ支持部材12b、12bにビス12c、12cで仮止めしておき、ガイドフレーム4の中心に固定クリンチャ6の中心を合わせてクリンチャ支持部材にビスを本締めして固定する。
上記構成において、ガイドフレーム4の中心は、マガジンユニット3の仮想の中心位置であり、この中心位置は図4に実線で示すステープルの脚部13の位置に対応している。
そこで、ガイドフレーム4と固定クリンチャ6とを上述のように設定して綴り作動をすると、クランプ動作終了後に、ドライバ2が作動してステープルを綴り用紙に向けて打ち込む。このとき、ドライバ2はマガジンユニット3・ガイドフレーム4間の隙間寸法と左右方向の部品積み上げ公差との和(以下、隙間公差という)に応じて左右いずれかの側にずれる。
ところが、固定クリンチャ6のガイド斜面5の幅と隙間公差との位置関係を上述のように設定することにより、ガイドフレーム4の中心に対してマガジンユニット3が左右のどちら側に寄ったとしても、隙間公差にしたがって最大限に寄ったときは、マガジンユニット3のドライバ2から打ち出されたステープルの脚部13の先端は、図4のガイド斜面5の右側か左側の端部に当るように設定されている。したがって、ステープルの一方の脚部13aの先端が図の右側のガイド斜面5の頂部10近くに寄って当ったときは、他方の脚部の先端は図示しない左側のガイド斜面の底部に当る直前位置にあるので、右側のステープル脚部13はガイド斜面5に沿って滑り、ガイド斜面5の中心側に移動し、左側のステープル脚部もそのガイド斜面の中心側に移動する。逆に、ステープルの一方の脚部13bの先端が図4のガイド斜面5の底部11側に寄ったときは、底部11に当る直前に、既に他方の脚部の先端は、図示しない左側のガイド斜面の頂部に当って左側のガイド斜面に沿って移動するので、両側の脚部の先端はガイド斜面の中心側に移動する。したがって、左右いずれの側に寄った場合も自動的に調芯が行なわれる。このように、ガイド斜面5の中心の左右にステープル脚部13の先端の拾い込み余裕度ができるので、位置調整のための特別の機構がなくても自動的に調芯を行なっても、ステープルの脚部の先端の拾い込みを確実に行なうことができる。このように、固定クリンチャ6のように左右位置の位置合わせがシビアな機構でも、ステープルの脚部13の先端を拾いこむガイド斜面5を効果的に使用し、マガジンユニット3の芯位置が左右に偏倚しても、その芯位置許容範囲を拡大することができるので、ステープル脚部の座屈を防ぎ、常に良好な綴り作業を行うことができる。
次に、図5は上述の実施形態における芯許容範囲をさらに広げるための実施形態で、ガイドフレーム4の図の右側の端面を第1の基準面14とし、左側の内面には上下1対のw字形の波板バネによるガイドバネ(ガイド手段)15が取り付けられている。これにより、マガジンユニット3が待機位置に戻ったときは、ガイドバネ15により矢印で示すように強制的にガイドフレーム4の第1の基準面14側に当て付けられる。そして、固定クリンチャ6との位置調整をするときは、固定クリンチャ6の図の右側の端面16を第2の基準面16とし、第1の基準面14と第2の基準面16とによってガイドフレーム4と固定クリンチャ6を位置決めして固定する。位置決めは、マガジンユニット3が第1の基準面14側に当て付けられた状態でステープルが打ち込まれたときに、図6のようにステープルの一方の脚部13の先端が固定クリンチャ6の当て付け側のガイド斜面5の頂部10の近くに当るように設定する。
なお、マガジンユニット3は綴り用紙に対するクランプ終了後にガイドフレーム4のガイドバネ15による当て付け力から解放されるように構成されている。
上記構成によれば、マガジンユニット3が待機位置にあるときは、マガジンユニット3はガイドフレーム4の第1の基準面14側に当て付けられているから、ガイドフレーム4とマガジンユニット3との間の隙間はゼロである。そして、綴り作動時には図7に示されるように、マガジンユニット3が下方に移動して固定クリンチャ6との間で綴り用紙Pをクランプする。クランプ作動が終了すると、マガジンユニット3はガイドバネ15から外れ、当て付け力から解放されるので、同図の矢印のように隙間公差の分だけ左側に動くことができる。この状態でステープルが綴り用紙に打ち込まれて貫通し、図6のようにステープルの一方の脚部13の先端は固定クリンチャ6の当て付け側のガイド斜面5の頂部10近傍に当る。そして、上述と同様に、他方の脚部13の先端は図示しない左側のガイド斜面の底部に当る直前位置にあるので、右側のステープル脚部13はガイド斜面5に沿って滑り、図6の矢印のようにガイド斜面5の中心側に移動し、左側のステープル脚部もそのガイド斜面の中心側に移動して自動調芯される。したがって、ステープルの両側の脚部は均等に折り曲げられ、綴りが終了する。
綴り終了後は、マガジンユニット3は待機位置に復帰移動するが、このとき図5に示されるように、マガジンユニット3はガイドフレーム4のガイドバネ15により、再び第1の基準面14側に強制的に当て付けられるように案内され、隙間がなくなる状態となる。
上述のように、待機時にマガジンユニット3が基準位置に戻ることで、ガイドフレーム4とマガジンユニット3との隙間がなくなり、第1の基準面14側のガイドフレーム4と当て付け側のガイド斜面5との位置を制度欲位置決めすることで、打ち込まれたステープルの脚部13の先端は必ず、当て付け側のガイド斜面5の頂部10の近くに当ることになるので、マガジンユニット3はガイド斜面5の全幅を自動調芯のために動くことができる。したがって、左右の芯許容範囲をさらに拡大することができる。
なお、ガイド手段はガイドバネ15でなくてもよい。マガジンユニット3をガイドフレーム4の第1の基準面14側に当て付けられるようなものであれば、かならずしも波板バネに限定されない。
次に、上述のように、上部のガイドフレーム4と下部の固定クリンチャ6とを芯合せして組み付ける場合、図8(a)(b)に示す組み付け治具17を使うのが好ましい。
この組み付け治具17は、ガイドフレーム4と固定クリンチャ6との間に挿入可能な形状を有する直方体状の治具本体17aの上部と下部にそれぞれガイドフレーム4の上部嵌め込み部18と固定クリンチャ6の下部嵌め込み部19とを設けたもので、上下部の嵌め込み部18、19の一側には第1の当て付け部20と第2の当て付け部21がそれぞれ設けられている。第1の当て付け部20と第2の当て付け部21とは、ガイドフレーム4と固定クリンチャ6とが所定の位置関係に位置決めされたときに、第1の当て付け部20がガイドフレーム4の第1の基準面14に当接し、第2の当て付け部21は固定クリンチャ6の第2の基準面16に当接するように、正確に位置出しされている。その精度を出すため、第1又は第2の当て付け部20又は21の一方を微調整できるように構成してもよい。なお、24は組み付け治具17の操作用の取っ手である。
次に、上部嵌め込み部18と下部嵌め込み部19には嵌め代が設けられ、第1の当て付け部20と第2の当て付け部21の各反対側には第1のバネ22と第2のバネ23(いずれも板バネによる押圧手段)とが取り付けられている。これにより、上部嵌め込み部18と下部嵌め込み部19には、ガイドフレーム4と固定クリンチャ6が弾性的に嵌め込まれるようになっている。
上記構成の組み付け治具17によってガイドフレーム4と固定クリンチャ6とを位置合せして組み付けるときは、図9及び図10に示されるように、フレーム本体4aと要部を抜粋して示すフィニッシャ装置側に設けられた取付ブラケット12a、12aとをネジ12、12(図10参照)によって固定するとともに、固定クリンチャ6をフィニッシャ装置側に設けられたクリンチャ支持部材12b、12bにビス12c、12cで仮止めする。この状態で組み付け治具17をガイドグレーム4と固定クリンチャ6との間に挿入し、その上部嵌め込み部18にガイドフレーム4を嵌め込むとともに、下部嵌め込み部19に固定クリンチャ6を嵌め込む。これにより、第1の当て付け部20は第1のバネ22の押圧力によりガイドフレーム4の第1の基準面14に当て付けられ、また第2の当て付け部21は第2のバネ23の押圧力により固定クリンチャ6の第2の基準面16に当て付けられるから、第1の基準面14と第2の基準面16は精度よく位置決めされる。こののち、固定クリンチャ6を仮止めしていたビス12c、12cを本締め固定することで、固定クリンチャ6がクリンチャ支持部材12b、12bに固定される。
したがって、組み付け治具17によれば、簡単な操作により、ガイドフレーム4の第1の基準面14と固定クリンチャ6の第2の基準面16とを高い精度で位置決めすることができることから、ガイドフレーム4と固定クリンチャ6との相対的な位置関係を高い精度にすることができる。この結果、良好な綴り作業を行なうことができる中綴じステープラを得ることができる。
なお、第1と第2の押圧手段はバネに限定されない。例えば、ネジのねじ込みによって押圧して当て付ける方式でもよい。
1 マガジン
2 ドライバ
3 マガジンユニット
4 ガイドフレーム
5 ガイド斜面
6 固定クリンチャ
13 脚部の先端
14 第1の基準面
15 ガイドバネ(ガイド手段)
16 第2の基準面
17 組み付け治具
20 第1の当て付け部
21 第2の当て付け部
22 第1のバネ(第1の押圧手段)
23 第2のバネ(第2の押圧手段)
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