JP2011130122A - 画像処理装置及び画像処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】映像のきらめきを入力周波数よりも高い周波数で擬似的に表現することにより、リアリティのある映像を再現可能とする画像処理装置及び画像処理方法を提供する。
【解決手段】フレームレートF/secの動画像データをn×F/sec(nは2以上の整数)の動画像データに変換する画像処理装置であって、変換対象の動画像中の着目フレームから、n枚のサブフレームを生成するフレームレート変換部102と、着目フレームを含む過去の複数のフレームから、時系列に輝度が変動するn枚の変動パターンを生成する輝度変動パターン計算部106と、輝度変動パターン計算部106で生成されたn枚の変動パターンを、フレームレート変換部102で生成されたn枚のサブフレームのそれぞれに加算することで、n枚の出力フレームを生成して出力する輝度変動部103と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、動画像における物体のきらめき(高周波の輝度変動)を擬似的に再現する画像処理装置及び画像処理方法に関する。
像の規格であるSMPTE−170M(通称NTSC)では、60Hzという映像表示周波数が規定され、規格化したアメリカを中心に、日本、韓国、中南米の放送・撮像システムで、統一的にこの表示周波数が採用されている。一方、表示パネル・駆動回路の技術の向上に伴い、より高い駆動周波数で映像表示が可能となっており、60Hzよりも高い駆動周波数で映像を表示可能となってきている。例えば、特許文献1では、動き補償を用いてサブフレームを生成し、入力周波数の倍の周波数で動画像を出力することにより、液晶ディスプレイでの動きぼけを改善可能とする技術が開示されている。
特開2006−317660号公報
しかしながら、特許文献1に開示された技術では、動き補償処理として入力フレームの画素値をサブフレームの対応する点にコピーしているにすぎず、画素値を制御するものではない。このため、動き補償等を利用したフレームレート変換技術では、映像のきらめきを入力周波数よりも高い周波数で表現することができなかった。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、映像のきらめきを入力周波数よりも高い周波数で擬似的に表現することにより、リアリティのある映像を再現可能とする画像処理装置及び画像処理方法を提供するものである。
上記課題を解決するため、本発明に係る画像処理装置は、フレームレートF/secの動画像データをn×F/sec(nは2以上の整数)の動画像データに変換する画像処理装置であって、変換対象の動画像中の着目フレームから、n枚のサブフレームを生成するサブフレーム生成手段と、前記着目フレームを含む過去の複数のフレームから、時系列に輝度が変動するn枚の変動パターンを生成する輝度変動パターン生成手段と、前記輝度変動パターン生成手段で生成されたn枚の変動パターンを、前記サブフレーム生成手段で生成されたn枚のサブフレームのそれぞれに加算することで、n枚の出力フレームを生成して出力する出力フレーム生成手段と、を備える。
本発明によれば、映像のきらめきを入力周波数よりも高い周波数で擬似的に表現することにより、リアリティのある映像を再現可能とする画像処理装置及び画像処理方法を提供することができる。
第1の実施形態に係る画像処理装置の構成を示す図。 第1の実施形態の変形例1に係る画像処理装置の構成を示す図。 第1の実施形態の変形例2に係る画像処理装置の構成を示す図。 第1の実施形態の変形例3に係る画像処理装置の構成を示す図。 第1の実施形態の変形例4に係る画像処理装置の構成を示す図。 第1の実施形態の変形例5に係る画像処理装置の構成を示す図。 入力周波数よりも大きな輝度変動を持った動画像の一例を示す図。 第1の実施形態の変形例4に係る輝度変動抽出部505の処理を示す図。 第1の実施形態の変形例4に係る輝度変動抽出部505の処理を示す図。 第1の実施形態に係る画像処理装置の処理手順を示す図。 第1の実施形態の変形例1に係る画像処理装置の処理手順を示す図。 第1の実施形態の変形例2に係る画像処理装置の処理手順を示す図。 第1の実施形態の変形例3に係る画像処理装置の処理手順を示す図。 第1の実施形態の変形例4に係る画像処理装置の処理手順を示す図。 第1の実施形態の変形例5に係る画像処理装置の処理手順を示す図。 第2の実施形態に係る画像処理装置の構成を示す図。 第2の実施形態に係る画像分離部の構成を示す図。 変動パターンの波形模式図。 第2の実施形態の変形例1に係る画像処理装置の構成を示す図。 変動パターンの波形と周波数特性の模式図。 第2の実施形態の変形例1に係る画像分離部の構成を示す図。 第2の実施形態の変形例2に係る画像処理装置の構成を示す図。 第2の実施形態の変形例2に係る画像分離部の構成を示す図。 第2の実施形態の変形例2に係る画像分離部におけるブロック分離部の分離方法1による画像分離の模式図。 第2の実施形態の変形例2に係る画像分離部におけるブロック分離部の分離方法2による画像分離の模式図。 第2の実施形態に係る画像分離部の処理手順を示す図。 第2の実施形態の変形例1に係る画像分離部の処理手順を示す図。 第2の実施形態の変形例2に係る画像分離部の処理手順を示す図。
以下に、本発明の実施の形態について添付図面を参照して詳細に説明する。なお、本発明の技術的範囲は特許請求の範囲によって確定されるのであって、以下に例示する実施の形態に限定されるものではない。
<第1の実施形態>
[画像処理装置の構成(図1)]
本発明に係る画像処理装置は、フレームレートF/secの動画像データをn×F/sec(nは2以上の整数)の動画像データに変換するものである。101はフレーム入力部、102はフレームレート変換部、103は輝度変動部、104はフレーム出力部、105は輝度変動抽出部、106は輝度変動パターン計算部である。本実施形態では、入力画像を60Hzで連続的に入力し、出力画像を240Hzで出力するものとして説明する。下記の動作は、画素単位で処理を説明するものであり、これらの処理は水平方向、垂直方向に走査されフレーム内の全画素に適用される。
フレーム入力部101は、各モジュールの要求に応じて外部入力フレームバッファの入力画像データを参照する。フレームレート変換部102(サブフレーム生成手段)は、変換対象の動画像中の着目フレームから、n枚のサブフレームを生成する。本実施形態では、フレームレート変換部102は、図7で示すように、フレーム入力部101を介して、r番入力フレームを参照して画像データをコピーすることにより、1≦i≦3となるi番サブフレームを3枚生成する。なお、本実施形態では、r番入力フレームは0番サブフレームと同一である。また、出力フレーム番号をnとするとn=4r+i、又は
Figure 2011130122
という関係になる。
Figure 2011130122
は、床関数(floor関数)である。
輝度変動抽出部105は、フレーム入力部101を介して、過去4フレームの入力画像データから輝度変動を取得し、輝度変動パターン計算部106に出力する。輝度変動パターン計算部106(輝度変動パターン生成手段)は、着目フレームを含む過去の複数のフレームから、時系列に輝度が変動するn枚の変動パターンを生成する。本実施形態では、輝度変動パターン計算部106は、式1に従って変動パターンa(n)を生成する。I(r)はr番入力フレームの対象画素位置の輝度値、M(n)はr番出力フレームに対する対象画素位置の輝度値、O(n)は、n番出力フレームに対する対象画素位置の輝度値を表す。
Figure 2011130122
・・・(式1)
輝度変動パターン計算部106は、式1で示すように、着目フレームを含む過去の3枚のフレームの同画素位置の平均値を算出することで、平均画素値で構成される輝度平均値フレームを算出する(第1の算出手段)。また、輝度変動パターン計算部106は、着目フレームを含む過去の3枚のフレームの各々と、算出した輝度平均値フレームとの差分を、3枚の輝度変動パターンとして算出する(第2の算出手段)。
輝度変動部103(出力フレーム生成手段)は、輝度変動パターン計算部106で生成されたn枚の変動パターンを、式2に従って、フレームレート変換部102で生成されたn枚のサブフレームのそれぞれに加算することで、n枚の出力フレームを生成する。kは、きらめきの強度を示すパラメータである。
O(n)=M(n)+ka(n)・・・(式2)
フレーム出力部104は、輝度変動部103が生成したn枚の出力フレームをフレームとして構成し外部へ出力する。
[画像処理装置の処理手順(図10)]
まず、フレーム入力部101が、各モジュールの要求に応じて外部入力フレームバッファの入力画像データを参照する(S101)。そして、フレームレート変換部102が、図7で示すように、r番入力フレームを参照して画像データをコピーすることにより、1≦i≦3となるi番サブフレーム3枚を生成する(S102)。そして、輝度変動抽出部105が、過去4フレームの入力画像データから輝度変動成分を取得し(S103)、輝度変動パターン計算部106が、上述の式1に従って変動パターンa(n)を生成する(S104)。更に、輝度変動部103が、上述の式2に従ってサブフレームに上述の変動パターンを付加し、出力フレームを生成する(S105)。その後、すべての画素が終了したかを判定し(S106)、終了した場合には、フレーム出力部104が、輝度変動部103が生成した出力フレームをフレームとして構成し外部へ出力して(S107)、一連の処理を終了する。一方、終了していない場合には、処理対象画素を次に移してS103に戻る。
本実施形態によれば、図8で示すように、入力周波数よりも大きな輝度変動を持った動画を出力可能となる。この輝度変動は、従来のディスプレイシステムでは表現できなかった高周波の変動成分であり、この変動によって、実シーンに含まれている輝度の時間周波数成分を擬似的に再現することにより、映像にリアリティを持たせることができる。
本実施形態では、60Hz周波数の輝度変動から、240Hz周波数の輝度変動を推定しているが、30Hz等他の周波数成分の輝度変動、あるいは、複数の周波数成分の輝度変動から推定することも可能である。また、本実施形態におけるフレームレート変換は、フレームのコピーを利用しているが、動き補償を用いてサブフレームを生成してもよい。また、画素単位で処理を行っているが、例えばフレームを矩形のブロックに分割し、ブロック単位で画像の特徴量を抽出してもよい。この場合、輝度変動パターンはブロック単位で生成される。
このように、入力、フレームレート変換、輝度変動抽出、輝度変動パターン生成、輝度変動付加、出力は、それぞれの機能の処理単位は、画素、ライン、ブロック、画像領域、フレーム等であり、これらを種々組み合わせた構成をとることも可能である。輝度変動に関して、本実施形態では加算により実現しているが、乗算等輝度に変動を与える方法であれば、どのような方法でもよく、加算に限定されるものではない。
(第1の実施形態の変形例1)
[画像処理装置の構成(図2)]
101、102、103、104の構成は、第1の実施形態と同一であるため、説明を省略する。201は輝度変動抽出部、202は輝度ピーク検出部、203は輝度変動パターン計算部である。輝度変動抽出部201は、フレーム入力部101を介して、4フレームの入力画像データから輝度変動を取得し、輝度変動パターン計算部203に出力する。輝度ピーク検出部202は、4フレームの入力画像データの対象位置の画素の輝度値から、式3に従って輝度ピークLpeakを計算する。
peak=Max(I(r−3),I(r−2),I(r−1),I(r))・・・(式3)
輝度変動パターン計算部203は、式4に従って変動パターンa(i)を生成する。
Figure 2011130122
・・・(式4)
[画像処理装置の処理手順(図11)]
S101、S102、S105及びS107の動作は第1の実施形態と同一であるため、説明を省略する。S102の処理の後、輝度ピーク検出部202が、上述の式3に従って輝度ピークLpeakを計算し(S203)、輝度変動パターン計算部203が、上述の式4に従って変動パターンa(i)を生成する(S204)。
本変形例によれば、輝度の高い部分に、より多くの輝度変動が加わることになり、映像のきらめき感を再現することが可能となる。
(第1の実施形態の変形例2)
[画像処理装置の構成(図3)]
101、102、103、104の構成は、第1の実施形態と同一であるため、説明を省略する。301は輝度変動抽出部、302はエッジ検出部、303は時間輝度変動パターン計算部である。エッジ検出部302は、入力画像データの対象画素のエッジを検出し、エッジ強度Sedgeを輝度変動パターン計算部303へ出力する。このとき、エッジ強度は、0≦Sedge≦1の範囲で表現するものとする。輝度変動抽出部301は、フレーム入力部101を介して、4フレームの入力画像データから輝度変動を取得し、輝度変動パターン計算部303に出力する。輝度変動パターン計算部303は、式5に従って変動パターンa(n)を生成する。
Figure 2011130122
・・・(式5)
[画像処理装置の処理手順(図12)]
S101、S102、S105及びS107の動作は第1の実施形態と同一であるため、説明を省略する。S102の処理の後、エッジ検出部302が、入力画像データの対象画素のエッジを検出し、エッジ強度Sedgeを輝度変動パターン計算部303へ出力する(S301)。そして、輝度変動パターン計算部303が、エッジ強度Sedgeを用いて、式5に従って変動パターンa(n)を生成する(S302)。
本変形例によれば、第1の実施形態の効果に加えて、エッジ部分の画像処理効果を制御することにより、動きのあるシーンの境界領域の誤処理を抑制することができる。
(第1の実施形態の変形例3)
[画像処理装置の構成(図4)]
101、102、103、104の構成は、第1の実施形態と同一であるため、説明を省略する。401はハイパスフィルタ、402は分散値計算部、403は輝度変動パターン検出部である。ハイパスフィルタ401は、フレーム入力部101を介して入力画像データを参照し、ハイパスフィルタ画像を生成する。分散値計算部402は、ハイパスフィルタ画像の対象位置の画素を中心とする矩形に対して、分散値v(n)を計算する。輝度変動パターン計算部403は、式6に従って変動パターンa(n)を生成する。
Figure 2011130122
・・・(式6)
[画像処理装置の処理手順(図13)]
S101、S102、S106及びS107の動作は第1の実施形態と同一であるため、説明を省略する。S102の処理の後、バイパスフィルタ401が、ハイパスフィルタ処理を施し、ハイパスフィルタ画像を生成する(S401)。そして、分散値計算部402が、ハイパスフィルタ画像の対象位置の画素を中心とする矩形に対して、分散値v(n)を計算する(S402)。そして、輝度変動パターン計算部403が、上述の式6に従って輝度変動パターンa(n)を生成する(S403)。
本変形例によれば、輝度変動が乱雑な領域に、時間方向の輝度変動成分を加えることにより、映像のきらめき感を擬似的に再現することが可能となる。なお、本変形例での分散値は、数学的に狭義の分散だけでなく、一般的にデータの分散を表す任意の計算を用いてもよい。また、画像の空間的な乱雑度の算出に、ハイパスフィルタと分散を用いているが、これらに限定されず、空間的なフラクタル特性等を用いてもよい。
(第1の実施形態の変形例4)
[画像処理装置の構成(図5)]
501はフレーム入力部、502はフレームレート変換部、503は輝度変動部、504はフレーム出力部、505は輝度変動抽出部、506は時間輝度変動パターン計算部、507は動き探索部、508は動き補償部である。本実施形態では、入力画像を60Hzで連続的に入力し、出力画像を240Hzで出力するものとして説明する。下記の動作は、画素単位で処理を説明するものであり、これらの処理は水平方向、垂直方向に走査されフレーム内の全画素に適用される。対象画素の座標を(x,y)とする。
フレーム入力部501は、各モジュールの要求に応じて外部フレームバッファの入力画像データを参照する。動き探索部507は、フレーム入力部501を介してr番入力フレームとr+1番入力フレームから、ブロック単位で動き探索を行う。このときの上述のブロックに含まれる対象画素の動きベクトルを(mvx(r,x,y),mvx(r,x,y))とする。動き補償部508は、上述の動きベクトルから1≦i≦3となるi番サブフレーム3枚を生成する。ただし、i=mod(n,4)となる。
Figure 2011130122
・・・(式7)
なお、本変形例では、n番入力フレームと0番サブフレームとが同一である。輝度変動抽出部505は、図8及び図9で示すように、過去4フレームの動きベクトルから計算される画素の移動情報に基づいて、空間的に移動する同一画素のフレーム毎に輝度変動を取得し、輝度変動パターン計算部に出力する。輝度変動パターン計算部では、式1に従って変動パターンa(n,x,y)を生成する。I(r,x,y)は、r番入力フレームの輝度値、M(n,x,y)は、n番出力フレームに対する輝度値は、O(n,x,y)は、n番出力フレームに対するi番サブフレームの輝度値を表す。
Figure 2011130122
・・・(式8)
輝度変動部506は、式9に従ってサブフレームに上述の変動パターンを付加し、出力フレームを生成する。kは、きらめきの強度を示すパラメータである。
O(n,x,y)=M(n,x,y)+ka(n,x,y)・・・(式9)
フレーム出力部504は、輝度変動部が生成した出力フレームをフレーム単位で外部へ出力する。
[画像処理装置の処理手順(図14)]
まず、フレーム入力部501が、入力画像データを入力する(S501)。そして、動き探索部507が、r番入力フレームとr+1番入力フレームから、ブロック単位で動き探索を行う(S502)。そして、動き補償部508が、式7に従って、動きベクトルから1≦i≦3となるi番サブフレーム3枚を生成する(S503)。
そして、輝度変動抽出部505が、過去4フレームの動きベクトルから計算される画素の移動情報に基づいて、空間的に移動する同一画素のフレーム毎に輝度変動を取得する(S504)。そして、輝度変動パターン計算部506が、上述の式8に従って変動パターンa(n,x,y)を生成する(S505)。そして、輝度変動部503が、上述の式9に従ってサブフレームに上述の変動パターンを付加し、出力フレームを生成する(S506)。
その後、すべての画素が終了したかを判定し(S507)、終了した場合には、フレーム出力部504が、輝度変動部503が生成した出力フレームをフレームとして構成し外部へ出力して(S508)、一連の処理を終了する。一方、終了していない場合には、処理対象画素を次に移してS504に戻る。
本変形例によれば、第1の実施形態の効果に加えて、動きのあるシーンにおいても、より正確に輝度変動を再現し、映像にリアリティを持たせることができる。
(第1の実施形態の変形例5)
[画像処理装置の構成(図6)]
101、102、103、104の構成は、第1の実施形態と同一であるため、説明を省略する。601は画像特徴抽出部、602は輝度変動パターン選択部、603は輝度変動パターンデータベースである。画像特徴抽出部601(特徴情報抽出手段)は、複数のフレームから各画像の空間周波数特性(特徴情報)を抽出し、空間周波数特性を輝度変動パターン選択部602に出力する。輝度変動パターンデータベースには、空間周波数特性とそれに対応する輝度変動パターンが格納されている。輝度変動パターン選択部602は、空間周波数特性をインデックス値に変換し、輝度変動パターンデータベース603に格納されている輝度変動パターンの中から、インデックス値に対応する輝度変動パターンを取得し、輝度変動部103へ出力する。
[画像処理装置の処理手順(図15)]
S101、S102、S104乃至S107の動作は第1の実施形態と同一であるため、説明を省略する。S102の処理の後、画像特徴抽出部601が、入力画像の処理画素を中心とする矩形に対して、空間周波数特性を計算する(S601)。そして、輝度変動パターン選択部602が、空間周波数特性を輝度変動パターンデータベースのインデックス値に変換する(S602)。
本変形例では、例えば、水面や炎のきらめき等の空間周波数特性とそれに対応する輝度変動パターンをデータベース化しておくことにより、オブジェクトに対して最適なきらめきを付加することができる。なお、本変形例では、画像の特徴量として空間周波数成分を用いているが、これに限定されるものではなく、フラクタル次元、明るさ、色、又はそれらの任意の組み合わせを特徴としてもよい。
[第1の実施形態の他の変形例]
第1の実施形態及びその変形例1乃至4では、画像の特徴情報として、複数のフレーム間における輝度値、空間乱雑度、エッジ位置、輝度ピーク、動きベクトルを利用し、輝度変動パターンを生成しているが、この特徴情報は、上述の実施形態又は変形例以外にも、単一又は任意の組み合わせとすることできる。
<第2の実施形態>
[画像処理装置の構成(図16)]
701はフレーム入力部、702はフレームレート変換部、703は画像分離部、704は輝度変動部、705はフレーム出力部、706は輝度変動パターン計算部、707は輝度変動抽出部である。
本実施形態では、入力画像を60Hzで連続的に入力し、出力画像を240Hzで出力するものとして説明する。フレーム入力部701は、各モジュールの要求に応じて外部入力フレームバッファの入力画像データを入力する。
フレームレート変換部702は、フレーム入力部701を介して、r番入力フレームS701を参照して画像データをコピーすることにより、i={1,2,3}とするi番サブフレームS702を3枚生成する。
なお、本実施形態では、初回から連続するサブフレーム及び出力フレームの通し番号をnとし、i=0となる0番サブフレームをr番入力フレームと同一の画像として処理する。よって、nとr、iとの対応関係は、式10で表現される。
n=4r+i・・・(式10)
また、I(r)はr番入力フレームS701の対象画素位置の輝度値、M(n)はn番出力フレームS702の対象画素の輝度値、O(n)はn番出力フレームS704に対する対象画素の輝度値として表す。
画像分離部703では、所定のパラメータを用いて、入力されるサブフレームM(n)を空間的に分割してl×m個のサブ分離フレームJimg(l,m,n)を生成する。lの取り得る値の範囲は1≦l≦lmaxであり、l、lmax共に1以上の整数の値をとる。mの取り得る値の範囲は1≦m≦mmaxであり、m、mmax共に1以上の整数の値をとる。本実施形態では、lmax=4、mmax=3とし、12個のサブ分離フレームJimg(l,m,n)を生成する。
[画像分離部703の処理手順(図17)]
画像分離部703は、輝度レベル分離部711と、空間周波数帯域分離部712(空間周波数分離手段)と、分離画像生成部713とを有する。輝度レベル分離部711は、n枚のサブフレームのそれぞれを予め定めた輝度レベル毎に分離して、複数の輝度レベル分離フレームを生成する。すなわち、式11で表すように、輝度閾値Lth_min(l)及びLth_max(l)を用いて、入力されるS711で示すサブフレームM(n)を画素毎に分離して、S712で示す輝度レベル分離フレームLimg(l,n)を生成する。式11において、輝度レベル分離フレームLimg(l,n)は、n番出力フレームS711に対する対象画素の輝度値として表している。
Figure 2011130122
・・・(式11)
式11において、
Figure 2011130122
は論理積を表す演算子であり、表1又は表2に示すような演算結果を導く。
(表1)
Figure 2011130122
(表2)
Figure 2011130122
th_min(l)及びLth_max(l)は1組以上のl組を設定することができる。
本実施形態では、サブフレームM(n)の信号レンジ全てを用いて、輝度レベル分離フレームLimg(l,n)を生成するが、サブフレームの信号レンジの一部を用いて生成してもよい。
例えば、中間画像の信号レンジが0〜255の値をとり、l=1,2,3の3つの値をとるとき、Lth_min(l)及びLth_max(l)を3組用いて、Lth_min(0)=0、Lth_max(0)=127、Lth_min(1)=128、Lth_max(1)=191、Lth_min(2)=192、Lth_max(2)=223、Lth_min(3)=224、Lth_max(3)=255と各輝度閾値を設定するとき、信号レンジが0〜127、128〜191、192〜223、224〜255となる4つの輝度レベル分離フレームLimg(l,n)を生成できる。
空間周波数帯域分離部712は、n枚のサブフレームのそれぞれを予め定めた空間周波数帯域毎に分離して、複数の空間周波数帯域分離フレームを生成する。すなわち、入力されるS711で示すサブフレームM(n)をm個の空間周波数帯域毎に分割して入力されるS713で示す空間周波数帯域分離フレームSimg(m,n)を生成する。空間周波数帯域分離フレームSimg(m,n)は式12に示すように、サブフレームM(n)にフィルタ関数f(m)を畳み込み演算することで得られる。
img(m,n)=M(n)*f(m)・・・(式12)
f(m)には、ローパスフィルタやバンドパスフィルタやエッジ検出フィルタ等を用いることができる。例として、m=1,2,3の3つの値を取るとき、フィルタ特性の異なる3つのフィルタ関数f(1)、f(2)、f(3)を用いる。f(1)のフィルタ形状は式13で表すローパスフィルタのフィルタ形状を持っている。ただし、t、uの取り得る値は、−2、−1、0、1、2である。
Figure 2011130122
・・・(式13)
f(2)のフィルタ形状は式14で表すバンドパスフィルタのフィルタ形状を持っている。ただし、式14の右辺上式において、t、uの取り得る値は、−1、0、1であり、式14の右辺下式において、t、uの取り得る値は、−2、2である。
Figure 2011130122
・・・(式14)
f(3)のフィルタ形状は式15で表すバンドパスフィルタのフィルタ形状を持っている。ただし、式15の右辺上式において、t、uの取り得る値は、0であり、式14の右辺下式において、t、uの取り得る値は、−2、−1、1、2である。
Figure 2011130122
・・・(式15)
f(1)のフィルタ形状は表3、f(2)のフィルタ形状は表4、f(3)のフィルタ形状は表5で、それぞれ確認することができる。
(表3)
Figure 2011130122
(表4)
Figure 2011130122
(表5)
Figure 2011130122
本実施形態では、サブフレームの全空間周波数分割帯域を用いて、空間周波数分離フレームSimg(m,n)を生成するが、サブフレームの空間周波数分割帯域の一部を用いて生成してもよい。
分離画像生成部713は、輝度レベル分離フレーム及び空間周波数帯域分離フレームに基づいて、複数(m枚)のサブ分離フレームを生成する。すなわち、入力されるS712で示す輝度レベル分離フレームLimg(l,n)と、入力されるS713で示す空間周波数分離フレームSimg(m,n)を用いて判定を行い、出力されるS714で示すサブ分離フレームJimg(l,m,n)を生成する。生成においては、式16に示すように、輝度レベル分離フレームLimg(l,n)と空間周波数分離フレームSimg(m,n)の全ての組み合わせにおいて行う。式16において、サブ分離フレームJimg(l,m,n)は、n番輝度レベル分離フレームS712とn番空間周波数分離フレームS713に対する対象画素の輝度値として表している。
img(l,m,n)=Limg(l,n)×Simg(m,n)・・・(式16)
[画像分離部703の処理手順(図26)]
S721は、画像分離部703の処理の開始を表している。S722では、輝度レベル分離フレームLimg(l,n)と空間周波数分離フレームSimg(m,n)とサブ分離フレームJimg(l,m,n)に必要となるバッファをメモリ領域に割り当てる。本実施形態では輝度レベル分離フレームLimg(l,n)は4フレーム、空間周波数分離フレームSimg(m,n)は3フレーム、サブ分離フレームJimg(l,m,n)は12フレーム必要となり、そのフレーム数だけ本工程でメモリ領域に割り当てる。
S723では、フレームカウンタのリセットを行う。本実施形態では、輝度レベル分離フレームLimg(l,n)のフレームカウンタlと空間周波数分離フレームSimg(m,n)のフレームカウンタmをそれぞれ1にリセットする。
S724は、フレームカウンタlに応じたループである。本実施形態では、lが4以下の場合はS725へ処理を進め、それ以外の場合はS728へ処理を進める。S725では、輝度閾値Lth_min(l)及びLth_max(l)を用いて、サブフレームM(n)の画素値判定を行う。サブフレームM(n)の当該画素値がLth_min(l)以上、Lth_max(l)以下である場合はS726へ処理を進め、それ以外の場合はS727へ処理を進める。S726では、輝度レベル分離フレームLimg(l,n)の当該画素位置にサブフレームM(n)の当該画素値をコピーする。S727では、フレームカウンタlをインクリメントする。S728は、フレームカウンタmに応じたループである。本実施形態では、lが3以下の場合はS729へ処理を進め、それ以外の場合はS731へ処理を進める。SS729では、サブフレームM(n)にフィルタ関数f(m)を畳み込み演算して空間周波数分離フレームSimg(m,n)を算出する。S730では、フレームカウンタmをインクリメントする。S731では、フレームカウンタのリセットを行う。S732は、フレームカウンタlに応じたループである。本実施形態では、lが4以下の場合はS733へ処理を進め、それ以外の場合はS737へ処理を進める。
S733は、フレームカウンタmに応じたループである。本実施形態では、lが3以下の場合はS734へ処理を進め、それ以外の場合はS736へ処理を進める。S734では、空間周波数分離フレームSimg(m,n)とサブ分離フレームJimg(l,m,n)の積をとることでサブ分離フレームJimg(l,m,n)を生成する。S735では、フレームカウンタmをインクリメントする。S736では、フレームカウンタlをインクリメントする。
S737は、画像分離部703の処理の終了を表している。輝度変動パターン計算部706では、変動パターンf(l,m,n)を計算する。本実施形態では、f(l,m,n)は任意の時間関数であり、第1の実施形態で示したような輝度変動抽出部707から抽出される輝度変動値に基づいて変動パターンを作成するのではなく、予めメモリ上にデータとして記憶されているものとする。
図18に、l=2、m=2の場合の変動パターンf(l,m,n)の模式図を示す。また、f(l,m,n)の総数はl×m個である必要はなく、l、mの数に依存しない数sの関数f(s,n)であったり、単一の変動成分f(n)であったりしてもよい。輝度変動抽出部707では、フレーム入力部701を介して入力フレームS701を参照して輝度変動成分S707を計算する。
本実施形態は、輝度変動パターン計算部706で計算されるf(l,m,n)は任意の時間関数であることから、輝度変動抽出部707の機能性に着眼したものではなく、そのため、これより詳細な輝度変動抽出部707の説明及び輝度変動パターン計算部706との関連を説明しない。
輝度変動部704では、式17に従ってS703で表すサブ分離フレームJimg(l,m,n)とS706で表す変動パターンf(l,m,n)ときらめき強度パラメータkを用いて、輝度変動サブ分離フレームAimg(l,m,n)を生成する。
img(l,m,n)=Jimg(l,m,n)×{kf(l,m,n)+1}・・・(式17)
式17では、サブ分離フレームJimg(l,m,n)に変動パターンf(l,m,n)を乗じて輝度変動サブ分離フレームAimg(l,m,n)を算出しているが、発明はこれに限定されることなく、サブ分離フレームJimg(l,m,n)に変動パターンf(l,m,n)を加算して輝度変動サブ分離フレームAimg(l,m,n)を算出してもよく、また、乗算と加算を組み合わせて算出してもよい。
また、式17では、サブ分離フレームJimg(l,m,n)に一様に変動パターンf(l,m,n)を乗じているが、以下の式18で示すように、時空間的に変動する変動パターンf(l,m,n,x,y)を乗じてもよい。
img(l,m,n)=Jimg(l,m,n)×{kf(l,m,n,x,y)+1}・・・(式18)
式18において、f(l,m,n,x,y)は式19で表すf(l,m,n)にx方向とy方向の空間変動を加えたものを表している。
(l,m,n,x,y)=f(l,m,n)×f(x,y)・・・(式19)
(x,y)は任意の空間関数であり、例えば式20で表す疑似乱数f(z)=rand(z)を適用することができる。f(z)は入力値zにより0から1に変化する関数である。
(x,y)=rand(x+yX)・・・(式20)
式20において、XはサブフレームM(n)の水平解像度である。式20により、f(x,y)はサブ分離フレームJimg(l,m,n)の画素毎に異なる値となるため、式19により生成される変動パターンf(l,m,n,x,y)は画素毎に異なる値を持つ時空間変動となる。
また、式20の代わりに以下に示す式21を適用することも可能である。
(x,y)=rand(x−x%b+(y−y%b)×X)・・・(式21)
式21において、bはブロック係数であり1以上の整数を取る。%は剰余算を表す演算子であり、例えばx=720、b=16のとき、x%b=0であり、x=300、b=19のとき、x%b=15である。
式21により、f(x,y)はサブ分離フレームJimg(l,m,n)に対してブロック係数bを一辺とする正方形毎に異なる値となるため、式19により生成される変動パターンf(l,m,n,x,y)はブロック係数bを一辺とする正方形毎に異なる値を持つ時空間変動となる。
その後に、式22に示すように、全ての輝度変動サブ分離フレームAimg(l,m,n)を合成してS704で表す出力フレームO(n)を生成する。
Figure 2011130122
・・・(式22)
本実施形態では、l=1、m=1、lmax=4、mmax=3である。
フレーム出力部705では、輝度変動部が生成した出力フレームO(n)をフレームとして構成し外部へ出力する。
本実施形態によれば、入力周波数よりも大きな輝度変動を持った動画が出力可能となる。この輝度変動は、従来のディスプレイシステムでは表現できなかった高周波の変動成分であり、この変動によって、実シーンに含まれている輝度の時間周波数成分を擬似的に再現することにより、映像にリアリティを持たせることができる。
本実施形態では、60Hz周波数の画像から240Hz周波数の画像を生成しているが、それに限定されるものでない。また、本実施形態におけるフレームレート変換は、フレームのコピーを利用しているが、動き補償を用いてサブフレームを生成してもよい。このように、入力、フレームレート変換、輝度変動抽出、画像分離、輝度変動パターン生成、輝度変動付加、出力は、それぞれの機能の処理単位は、画素、ライン、ブロック、画像領域、フレーム等であり、それぞれの機能の処理単位は、さまざまに組み合わせる構成をとることも可能である。輝度変動に関して、本実施形態では乗算により実現しているが、輝度に変動を与える方法であれば、どのような方法でもよく、乗算に限定されるものではない。
(第2の実施形態の変形例1)
[画像処理装置の構成(図19)]
801はフレーム入力部、802はフレームレート変換部、803は画像分離部、804は輝度変動部、805はフレーム出力部、806は輝度変動パターン計算部、807は輝度変動抽出部である。本変形例では、入力画像を60Hzで連続的に入力し、出力画像を240Hzで出力するものとして説明する。なお、本変形例では、初回から連続するサブフレーム及び出力フレームの通し番号をnとし、i=0となる0番サブフレームをr番入力フレームと同一の画像として処理する。よって、nとr、iとの対応関係は、式23で表現される。
n=4r+i・・・(式23)
また、I(r)はr番入力フレームS801の対象画素位置の輝度値、M(n)はn番サブフレームS802の対象画素の輝度値、O(n)はn番出力フレームS804に対する対象画素の輝度値として表す。
フレーム入力部801、フレームレート変換部802、輝度変動部804、フレーム出力部805、輝度変動抽出部807の処理の仕組みは第2の実施形態と同様であるため、本変形例中では説明を省略する。輝度変動パターン計算部806では、変動パターンf(l,m,n)を計算する。また、計算した変動パターンの周波数特性を解析する。
本変形例では、f(l,m,n)は任意の時間関数である。また、画像情報に基づいて変動パターンを作成するのではなく、予めメモリ上にデータとして記憶されているものとする。変動パターンf(l,m,n)の周波数特性も予め解析されてメモリ上にデータとして記憶されているものとする。
図20に、l=2、m=2の場合の変動パターンf(l,m,n)の模式図を示す。f(l,m,n)の総数はl×m個である必要はなく、l、mの数に依存しない数sの関数f(s,n)であったり、単一の変動成分f(n)であったりしてもよい。
変動パターンの周波数特性の解析では、式24に示す所定のパワーFth以上を示す最大周波数kmaxが算出される。
F(l,m,kmax)≧Fth・・・(式24)
(1,1,n)ではF(1,1,k)=Fthであり、kmax=k、f(1,2,n)ではF(1,2,k)=Fthであり、kmax=k、f(2,1,n)では、F(2,1,k)=Fthであり、kmax=k、f(2,2,n)では、F(2,2,k)=Fthであり、kmax=kがそれぞれ所定のパワー以上を示す最大周波数である。
変動パターンの周波数特性は、式25で示す離散フーリエ変換を用いて算出することが可能である。Nは変動パターンの周期であり、f(l,m,n)=f(l,m,n+N)が成り立つ。
Figure 2011130122
・・・(式25)
画像分離部803は、S805で表す輝度変動パターン計算部806から入力する変動パターンf(l,m,n)の最大周波数情報kmaxを用いて、所定の空間周波数帯域を持つ空間周波数帯域分離フレームSimg(m,n)を生成し、輝度レベル分離フレームLimg(l,n)及び空間周波数帯域分離フレームSimg(m,n)を用いてサブ分離フレームJimg(l,m,n)を生成する。
[画像分離部803の詳細構成(図21)]
811は輝度レベル分離部であり、812は空間周波数帯域分離部であり、813は分離画像生成部である。輝度レベル分離部811、分離画像生成部813の処理の仕組みは第2の実施形態と同様であるため、本変形例中では説明を省略する。
空間周波数帯域分離部812は、m個の空間周波数帯域毎にサブフレームM(n)を分割して空間周波数帯域分離フレームSimg(m,n)を生成する。空間周波数帯域分離フレームSimg(m,n)は式26に示すように、サブフレームM(n)にフィルタ関数f(m)を畳み込み演算することで得られる。
img(m,n)=M(n)*f(m)・・・(式26)
f(m)には、ローパスフィルタやバンドパスフィルタやエッジ検出フィルタ等を用いることができ、S815で表す入力される変動パターンf(l,m,n)の最大周波数情報kmax(m)を用いてf(m)のフィルタ特性を決定する。例えば、ガウシアンフィルタを用いる場合、以下の式27で示すように、バンドパスフィルタのフィルタ特性を決定することができる。
Figure 2011130122
・・・(式27)
但し、式27の右辺上式において、−Cmax≦t≦Cmax、かつ、−Cmax≦u≦Cmaxである。また、式27の右辺下式において、−Cmax≦t<−Cmax、Cmax<t≦Cmax、−Cmax≦u<−Cmax、又はCmax<u≦Cmaxである。C、C、C、Cは、フィルタ特性係数であり、取り得る値の範囲は1以上の整数である。
[画像分離部803の処理手順(図27)]
S821は、画像分離部803の処理の開始を表している。S822では、輝度レベル分離フレームLimg(l,n)と空間周波数分離フレームSimg(m,n)とサブ分離フレームに必要となるバッファをメモリ領域に割り当てる。本変形例では、輝度レベル分離フレームLimg(l,n)は4フレーム、空間周波数分離フレームSimg(m,n)は3フレーム、サブ分離フレームJimg(l,m,n)は12フレーム必要となり、そのフレーム数だけ本工程でメモリ領域に割り当てる。S823では、フレームカウンタのリセットを行う。本変形例では、輝度レベル分離フレームLimg(l,n)のフレームカウンタlと空間周波数分離フレームSimg(m,n)のフレームカウンタmをそれぞれ1にリセットする。S824は、フレームカウンタlに応じたループである。本変形例では、lが4以下の場合はS825へ処理を進め、それ以外の場合はS828へ処理を進める。S825では、輝度閾値Lth_min(l)及びLth_max(l)を用いて、サブフレームM(n)の画素値判定を行う。サブフレームM(n)の当該画素値がLth_min(l)以上、Lth_max(l)以下である場合はS826へ処理を進め、それ以外の場合はS827へ処理を進める。S826では、輝度レベル分離フレームLimg(l,n)の当該画素位置にサブフレームM(n)の当該画素値をコピーする。S827では、フレームカウンタlをインクリメントする。
S828は、フレームカウンタmに応じたループである。本変形例では、lが3以下の場合はS829へ処理を進め、それ以外の場合はS832へ処理を進める。S829では、変動パターンf(l,m,n)の最大周波数情報kmax(m)を入力し、kmax(m)を用いてf(m)のフィルタ特性を決定する。S830では、サブフレームM(n)にフィルタ関数f(m)を畳み込み演算して空間周波数分離フレームSimg(m,n)を算出する。S831では、フレームカウンタmをインクリメントする。S832では、フレームカウンタのリセットを行う。S833は、フレームカウンタlに応じたループである。本変形例では、lが4以下の場合はS834へ処理を進め、それ以外の場合はS838へ処理を進める。S834は、フレームカウンタmに応じたループである。本変形例では、lが3以下の場合はS835へ処理を進め、それ以外の場合はS837へ処理を進める。S835では、輝度レベル分離フレームLimg(l,n)と空間周波数分離フレームSimg(m,n)の積をとることでサブ分離フレームJimg(l,m,n)を生成する。S836では、フレームカウンタmをインクリメントする。S837では、フレームカウンタlをインクリメントする。S838は、画像分離部803の処理の終了を表している。
本変形例によれば、入力周波数よりも大きな輝度変動を持った動画を出力可能となる。この輝度変動は、従来のディスプレイシステムでは表現できなかった高周波の変動成分であり、この変動によって、実シーンに含まれている輝度の時間周波数成分を擬似的に再現することにより、映像にリアリティを持たせることができる。
また、同時に画像の空間周波数帯域成分に対応して重畳する輝度変動の時間周波数を設定できるので、第2の実施形態に比べて、空間的により精度よく輝度変動を重畳することができる。
本変形例では、60Hz周波数の画像から240Hz周波数の画像を生成しているが、それに限定されるものでない。また、本変形例に係るフレームレート変換は、フレームのコピーを利用しているが、動き補償を用いてサブフレームを生成してもよい。このように、入力、フレームレート変換、輝度変動抽出、画像分離、輝度変動パターン生成、輝度変動付加、出力は、それぞれの機能の処理単位は、画素、ライン、ブロック、画像領域、フレーム等であり、それぞれの機能の処理単位は、さまざまに組み合わせる構成をとることも可能である。輝度変動に関して、本変形例では乗算により実現しているが、輝度に変動を与える方法であれば、どのような方法でもよく、乗算に限定されるものではない。
(第2の実施形態の変形例2)
[画像処理装置の構成(図22)]
901はフレーム入力部、902はフレームレート変換部、903は画像分離部、904は輝度変動部、905はフレーム出力部、906は輝度変動パターン計算部、907は輝度変動抽出部である。
本変形例では、入力画像を60Hzで連続的に入力し、出力画像を240Hzで出力するものとして説明する。なお、本変形例では、初回から連続するサブフレーム及び出力フレームの通し番号をnとし、i=0となる0番サブフレームをr番入力フレームと同一の画像として処理する。よって、nとr、iとの対応関係は、式28で表現される。
n=4r+i・・・(式28)
また、I(r)はr番入力フレームS901の対象画素位置の輝度値、M(n)はn番出力フレームS902の対象画素の輝度値、O(n)はn番出力フレームS904に対する対象画素の輝度値として表す。
フレーム入力部901、フレーム出力部905、輝度変動抽出部907の処理の仕組みは第2の実施形態と同様であるため、本変形例中では説明を省略する。
フレームレート変換部902では、画像分離部903にS902で表すサブフレームM(n)と、S905で表すブロック情報Binfo(n)と、S906で表すコピー領域情報Cinfo(n)を出力する。
ブロック情報Binfo(n)は、フレームレート変換部902の動きベクトル検出単位を表す情報であり、必要十分に該情報を表現するためにデータの形態に限定を持たない。例えば、8×8の正方形ブロック単位で動きベクトル検出が行われる場合は、Binfo(n)=8であり、16×8の長方形ブロック単位で動きベクトル検出が行われる場合は、Binfo(n,x)=16、Binfo(n,y)=8となる。
コピー領域情報Cinfo(n)は、フレームレート変換部902での動きベクトル検出単位の参照フレームから画素をコピーしてサブフレームM(n)を生成した際のコピー画素の位置情報であり、必要十分に該情報を表現するためにデータの形態に限定を持たない。例えば、コピー領域情報Cinfo(n,x,y)において、対象画素がコピー画素のときは1、対象画素が補間画素のときは0の値を取る。
画像分離部903は、所定のパラメータを用いて、入力されるn時刻時(n=4r+i)のサブフレームM(n)を空間的に分割してj×k×l×m個のサブ分離フレームJimg(j,k,l,m,n)を生成する。jの取り得る値の範囲は1≦j≦jmaxであり、jは1以上の整数の値をとり、jmax=2である。kの取り得る値の範囲は1≦k≦kmaxであり、k、kmax共に1以上の整数の値をとる。lの取り得る値の範囲は1≦l≦lmaxであり、l、lmax共に1以上の整数の値をとる。mの取り得る値の範囲は1≦m≦mmaxであり、m、mmax共に1以上の整数の値をとる。本変形例では、jmax=2、kmax=2、lmax=4、mmax=3とし、48個のサブ分離フレームJimg(j,k,l,m,n)を生成する。
[画像分離部903の詳細構成(図23)]
911は輝度レベル分離部、912は空間周波数帯域分離部、913は分離画像生成部、914はコピー領域分離部、915はブロック分離部である。輝度レベル分離部911、空間周波数帯域分離部912の処理の仕組みは第2の実施形態と同様であるため、本変形例中では説明を省略する。
分離画像生成部913では、輝度レベル分離部911から出力される輝度レベル分離フレームLimg(l,n)S912と、空間周波数帯域分離部912から出力される空間周波数帯域分離フレームSimg(m,n)S913と、後述するコピー領域分離部914から出力されるコピー領域分離フレームCimg(j,n)S915と、後述するブロック分離部915から出力されるブロック分離フレームBimg(k,n)S916を用いて、以下に示す式29よりサブ分離フレームJimg(j,k,l,m,n)を生成する。
Figure 2011130122
・・・(式29)
式29は、上述の表1又は表2に示すような演算結果を導く。コピー領域分離部914は、S917で示すフレームレート変換部902が出力するコピー領域情報Cinfo(n)に基づいてS911で示すサブフレームM(n)を分割してS915で示すコピー領域分離フレームCimg(j,n)を生成する。コピー領域分離フレームCimg(j,n)は、補間画素とコピー画素にサブフレームM(n)の各画素を分離することで生成される。
例えば、コピー領域情報Cinfo(n)において、対象画素がコピー画素のときは1、対象画素が補間画素のときは0の値を取る2値画像である場合、式30に示すように、コピー領域分離フレームCimg(j,n)はサブフレームM(n)とコピー領域情報Cinfo(n)を用いて算出することができる。
img(j,n)=M(n)×{Cinfo(n)−j}・・・(式30)
ブロック分離部915は、フレームレート変換部902が出力するS918で表すブロック情報Binfo(n)に基づいて、サブフレームM(n)を分割することで、S916で表すブロック分離フレームBimg(k,n)を生成する。ブロック分離フレームBimg(k,n)は、以下に示す2つの方法を含む、ブロック情報Binfo(n)に基づく所定の方法のうち、いずれかの方法を選択してサブフレームM(n)を分離することで生成される。
一方の分離方法(分離方法1)としては、ブロック境界に隣接する画素領域とそれ以外の領域に分ければよい。他方の分離方法(分離方法2)としては、特定の数列パターンに一致するブロック群毎に分離すればよい。
以下にこれらの2つの分離方法の詳細な処理について説明する。分離方法1を用いてブロック分離フレームBimg(k,n)を生成する場合、以下の式31に示すようにブロック分離フレームBimg(k,n)を生成する。
Figure 2011130122
・・・(式31)
式31において、
Figure 2011130122
は論理和を表す演算子であり、表6又は表7に示すような演算結果を導く。
(表6)
Figure 2011130122
(表7)
Figure 2011130122
また、式31において、%は剰余算を表す演算子であり、例えばx=720、b=16のとき、x%b=0であり、x=300、b=19のとき、x%b=15である。
式31によるブロック分離フレームBimg(k,n)の模式図を図24に示す。Binfo(n)=8で、サブフレームI(n)は8×8のブロックサイズを用いて補間画像を生成する。太線がブロック情報Binfo(n)に基づくブロック境界である。白地の矩形が有効画素であり、灰色の矩形が無効画素である。Bimg(1,n)ではブロック境界以外の画素が有効となり、Bimg(2,n)ではその反対にブロック境界の画素が有効となる。
分離方法2を用いてブロック分離フレームBimg(k,n)を生成する場合、以下の式32に示すようにブロック分離フレームBimg(k,n)を生成する。
Figure 2011130122
・・・(式32)
式32は、上述の表1又は表2に示すような演算結果を導く。また、%は剰余算を表す演算子であり、例えばx=720、b=16のとき、x%b=0であり、x=300、b=19のとき、x%b=15である。
式32によるブロック分離フレームBimg(j,n)の模式図を図25に示す。Binfo(n)=8で、サブフレームI(n)は8×8のブロックサイズを用いて補間画像を生成する。太線がブロック情報Binfo(n)に基づくブロック境界である。白地の矩形が有効画素であり、灰色の矩形が無効画素である。Bimg(1,n)、Bimg(2,n)共に8×8のブロックサイズ毎の千鳥格子状に画素が有効となり、Bimg(1,n)とBimg(2,n)で画素を分割している。
[画像分離部903の処理手順(図28)]
S921は、画像分離部903の処理の開始を表している。S922では、輝度レベル分離フレームLimg(l,n)と空間周波数分離フレームSimg(m,n)とコピー領域分離フレームCimg(j,n)とブロック分離フレームBimg(k,n)とサブ分離フレームJimg(l,m,n)に必要となるバッファをメモリ領域に割り当てる。本変形例では輝度レベル分離フレームLimg(l,n)は4フレーム、空間周波数分離フレームSimg(m,n)は3フレーム、コピー領域分離フレームCimg(j,n)は2フレーム、ブロック分離フレームBimg(k,n)は2フレーム、サブ分離フレームJimg(l,m,n)は48フレーム必要となり、そのフレーム数だけ本工程でメモリ領域に割り当てる。
S923では、フレームカウンタのリセットを行う。本変形例では、輝度レベル分離フレームLimg(l,n)のフレームカウンタlと空間周波数分離フレームSimg(m,n)のフレームカウンタmとコピー領域分離フレームCimg(j,n)のフレームカウンタjとブロック分離フレームBimg(k,n)のフレームカウンタkをそれぞれ1にリセットする。
S924は、フレームカウンタlに応じたループである。本変形例では、lが4以下の場合はS925へ処理を進め、それ以外の場合はS928へ処理を進める。
S925では、輝度閾値Lth_min(l)及びLth_max(l)を用いて、サブフレームM(n)の画素値判定を行う。サブフレームM(n)の当該画素値がLth_min(l)以上、Lth_max(l)以下である場合はS926へ処理を進め、それ以外の場合はS927へ処理を進める。S926では、輝度レベル分離フレームLimg(l,n)の当該画素位置にサブフレームM(n)の当該画素値をコピーする。S927では、フレームカウンタlをインクリメントする。
S928は、フレームカウンタmに応じたループである。本変形例では、lが3以下の場合はS929へ処理を進め、それ以外の場合はS931へ処理を進める。S929では、サブフレームM(n)にフィルタ関数f(m)を畳み込み演算して空間周波数分離フレームSimg(m,n)を算出する。S930では、フレームカウンタmをインクリメントする。S931は、フレームカウンタjに応じたループである。本変形例では、jが2以下の場合はS932へ処理を進め、それ以外の場合はS935へ処理を進める。S932では、コピー領域情報Cinfo(n)を入力する。S933では、サブフレームM(n)とコピー領域情報Cinfo(n)を用いた演算によりコピー領域分離フレームCimg(j,n)を算出する。S934では、フレームカウンタjをインクリメントする。S935は、フレームカウンタkに応じたループである。本変形例では、kが2以下の場合はS936へ処理を進め、それ以外の場合はS941へ処理を進める。S936では、ブロック情報Binfo(n)を入力する。
S937では、ブロック情報Binfo(n)を用いたブロック分離フレームBimg(k,n)の算出方法により条件分岐である。分離方法が1の場合はS938へ処理を進め、分離方法が2の場合はS939へ処理を進める。S938では、上述した分離方法1で、ブロック情報Binfo(n)を用いてブロック分離フレームBimg(k,n)を算出する。S939では、上述した分離方法2で、ブロック情報Binfo(n)を用いてブロック分離フレームBimg(k,n)を算出する。S940では、フレームカウンタkをインクリメントする。S941では、フレームカウンタのリセットを行う。S942は、フレームカウンタjに応じたループである。本変形例では、jが2以下の場合はS943へ処理を進め、それ以外の場合はS951へ処理を進める。S943は、フレームカウンタmに応じたループである。本変形例では、kが2以下の場合はS935へ処理を進め、それ以外の場合はS950へ処理を進める。S944は、フレームカウンタlに応じたループである。本変形例では、lが4以下の場合はS945へ処理を進め、それ以外の場合はS949へ処理を進める。
S945は、フレームカウンタmに応じたループである。本変形例では、mが3以下の場合はS946へ処理を進め、それ以外の場合はS948へ処理を進める。S946では、輝度レベル分離フレームLimg(l,n)と空間周波数分離フレームSimg(m,n)とコピー領域分離フレームCimg(j,n)とブロック分離フレームBimg(k,n)を用いてサブ分離フレームJimg(l,m,n)を生成する。S947では、フレームカウンタmをインクリメントする。S948では、フレームカウンタlをインクリメントする。S949では、フレームカウンタkをインクリメントする。S950では、フレームカウンタjをインクリメントする。S951は、画像分離部903の処理の終了を表している。
輝度変動パターン計算部906では、変動パターンf(j,k,l,m,n)を計算する。本変形例では、f(j,k,l,m,n)は任意の時間関数である。また、画像情報に基づいて変動パターンを作成するのではなく、予めメモリ上にデータとして記憶されているものとする。本変形例では、j=2、k=2、l=4、m=3の場合、48個の変動パターンf(j,k,l,m,n)が生成される。
(j,k,l,m,n)の総数はj×k×l×m個である必要はなく、j、k、l、mの数に依存しない数sの関数f(s,n)であったり、単一の変動成分f(n)であったりしてもよい。
輝度変動部904では、式33に従ってS903で表すサブ分離フレームJimg(j,k,l,m,n)とS907で表す変動パターンf(j,k,l,m,n)ときらめき強度パラメータkを用いて、輝度変動サブ分離フレームAimg(j,k,l,m,n)を生成する。
img(j,k,l,m,n)=Jimg(j,k,l,m,n)×{kf(j,k,l,m,n)+1}・・・(式33)
式33では、サブ分離フレームJimg(j,k,l,m,n)に変動パターンf(j,k,l,m,n)を乗じて輝度変動サブ分離フレームAimg(j,k,l,m,n)を算出しているが、発明はこれに限定されることなく、サブ分離フレームJimg(j,k,l,m,n)に変動パターンf(j,k,l,m,n)を加算して輝度変動サブ分離フレームAimg(j,k,l,m,n)を算出してもよく、また、乗算と加算を組み合わせて算出してもよい。
また、式33では、サブ分離フレームJimg(j,k,l,m,n)に一様に変動パターンf(j,k,l,m,n)を乗じているが、以下の式131で示すように、時空間的に変動する変動パターンf(j,k,l,m,n,x,y)を乗じてもよい。
img(j,k,l,m,n)=Jimg(j,k,l,m,n)×{kf(j,k,l,m,n,x,y)+1}・・・(式34)
式33において、サブ分離フレーム、f(j,k,l,m,n,x,y)は式34で表すf(j,k,l,m,n)にx方向とy方向の空間変動を加えたものである。
(j,k,l,m,n,x,y)=f(j,k,l,m,n)*f(x,y)・・・(式34)
(x,y)は任意の空間関数であり、例えば式35で表す疑似乱数f(z)=rand(z)を適用することができる。f(z)は入力値zにより0から1に変化する関数である。
(x,y)=rand(x+yX)・・・(式35)
式35により、f(x,y)はサブ分離フレームJimg(j,k,l,m,n)の画素毎に異なる値となるため、式132により生成される変動パターンf(j,k,l,m,n,x,y)は画素毎に異なる値を持つ時空間変動となる。また、式35の代わりに以下に示す式36を適用することも可能である。
(x,y)=rand(x−x%b+(y−y%b)×X)・・・(式36)
式36において、bはブロック係数であり1以上の整数を取る。%は剰余算を表す演算子であり、例えばx=720、b=16のとき、x%b=0であり、x=300、b=19のとき、x%b=15である。
式36により、f(x,y)はサブ分離フレームJimg(j,k,l,m,n)に対してブロック係数bを一辺とする正方形毎に異なる値となるため、式132により生成される変動パターンf(j,k,l,m,n,x,y)はブロック係数bを一辺とする正方形毎に異なる値を持つ時空間変動となる。
その後に、式37に示すように、全ての輝度変動サブ分離フレームJimg(j,k,l,m,n)を合成して出力フレームO(n)を生成する。
Figure 2011130122
・・・(式37)
本変形例では、j=1、k=1、l=1、m=1、Jmax=2、kmax=2、lmax=4、mmax=3である。
上記の発明によれば、入力周波数よりも大きな輝度変動を持った動画を出力可能となる。この輝度変動は、従来のディスプレイシステムでは表現できなかった高周波の変動成分であり、この変動によって、実シーンに含まれている輝度の時間周波数成分を擬似的に再現することにより、映像にリアリティを持たせることができる。
また、フレームレート変換の精度悪からくる画質劣化位置を避けて輝度変動を重畳可能であるため、ノイズを目立たせることなく、輝度の時間周波数成分を擬似的に再現することが可能となる。
本変形例では、60Hz周波数の画像から240Hz周波数の画像を生成しているが、それに限定されるものでない。また、本変形例に係るフレームレート変換は、フレームのコピーを利用しているが、動き補償を用いてサブフレームを生成してもよい。このように、入力、フレームレート変換、輝度変動抽出、画像分離、輝度変動パターン生成、輝度変動付加、出力は、それぞれの機能の処理単位は、画素、ライン、ブロック、画像領域、フレーム等であり、それぞれの機能の処理単位は、種々組み合わせる構成を採用することも可能である。輝度変動に関して、本変形例では乗算により実現しているが、輝度に変動を与える方法であれば、どのような方法でもよく、乗算に限定されるものではない。
<他の実施形態>
なお、本発明は、複数の機器から構成されるシステムの一部として適用しても、1つの機器からなる装置の一部に適用してもよい。また、複数の実施形態を挙げて説明したが、これらは個別に構成されるだけでなく、それぞれの構成要素を任意の組み合わせで、再構成することも可能である。
本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。

Claims (9)

  1. フレームレートF/secの動画像データをn×F/sec(nは2以上の整数)の動画像データに変換する画像処理装置であって、
    変換対象の動画像中の着目フレームから、n枚のサブフレームを生成するサブフレーム生成手段と、
    前記着目フレームを含む過去の複数のフレームから、時系列に輝度が変動するn枚の変動パターンを生成する輝度変動パターン生成手段と、
    前記輝度変動パターン生成手段で生成されたn枚の変動パターンを、前記サブフレーム生成手段で生成されたn枚のサブフレームのそれぞれに加算することで、n枚の出力フレームを生成して出力する出力フレーム生成手段と、
    を備えることを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記輝度変動パターン生成手段は、
    着目フレームを含む過去のn枚のフレームの同画素位置の平均値を算出することで、平均画素値で構成される輝度平均値フレームを算出する第1の算出手段と、
    着目フレームを含む過去のn枚のフレームの各々と、前記第1の算出手段で算出した輝度平均値フレームとの差分を、前記n枚の輝度変動パターンとして算出する第2の算出手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記複数のフレームから各画像の特徴情報を抽出する特徴情報抽出手段を更に備え、
    前記輝度変動パターン生成手段は、前記特徴情報に基づいて、前記輝度変動パターンを生成することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  4. 前記特徴情報は、前記複数のフレーム間における輝度値、明るさ、エッジ位置、空間乱雑度及び動きベクトルの変動を示す情報の少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項3に記載の画像処理装置。
  5. 前記輝度変動パターンを格納するデータベースを更に備え、
    前記輝度変動パターン生成手段は、前記特徴情報を前記データベースのインデックス値に変換し、該インデックス値に基づいて、前記輝度変動パターンを前記データベースから取得することにより、前記輝度変動パターンを生成することを特徴とする請求項3に記載の画像処理装置。
  6. 前記n枚のサブフレームのそれぞれをm枚(mは2以上の整数)のサブ分離フレームに分離する画像分離手段を更に備え、
    前記出力フレーム生成手段は、前記n枚の変動パターンに基づいて、前記m枚のサブ分離フレームの各々の輝度値を変動させた後に該m枚のサブ分離フレームを合成することにより、前記n枚の出力フレームを生成することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像処理装置。
  7. 前記画像分離手段は、
    前記n枚のサブフレームのそれぞれを予め定めた輝度レベル毎に分離して、複数の輝度レベル分離フレームを生成する輝度レベル分離手段と、
    前記n枚のサブフレームのそれぞれを予め定めた空間周波数帯域毎に分離して、複数の空間周波数帯域分離フレームを生成する空間周波数分離手段と、
    前記輝度レベル分離フレーム及び前記空間周波数帯域分離フレームに基づいて、前記m枚のサブ分離フレームを生成する分離画像生成手段と、
    を有することを特徴とする請求項6に記載の画像処理装置。
  8. 前記画像分離手段は、
    前記サブフレーム生成手段が前記複数のフレームを構成する各画素をコピーすることにより、前記n枚のサブフレームを構成する各画素を生成したか否かを示すコピー領域情報に基づいて、前記n枚のサブフレームを分離して複数のコピー領域分離フレームを生成するコピー領域分離手段と、
    前記サブフレーム生成手段が前記n枚のサブフレームを生成する処理単位であるブロック情報に基づいて、前記複数のフレームを分離して複数のブロック分離フレームを生成するブロック分離手段と、
    を有することを特徴とする請求項6に記載の画像処理装置。
  9. フレームレートF/secの動画像データをn×F/sec(nは2以上の整数)の動画像データに変換する画像処理方法であって、
    変換対象の動画像中の着目フレームから、n枚のサブフレームを生成するサブフレーム生成工程と、
    前記着目フレームを含む過去の複数のフレームから、時系列に輝度が変動するn枚の変動パターンを生成する輝度変動パターン生成工程と、
    前記輝度変動パターン生成工程で生成されたn枚の変動パターンを、前記サブフレーム生成工程で生成されたn枚のサブフレームのそれぞれに加算することで、n枚の出力フレームを生成して出力する出力フレーム生成工程と、
    を有することを特徴とする画像処理方法。
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