JP2011130061A - 撮影レンズと撮像素子の位置関係調整方法及び装置、並びにカメラモジュール製造方法及び装置 - Google Patents

撮影レンズと撮像素子の位置関係調整方法及び装置、並びにカメラモジュール製造方法及び装置 Download PDF

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Abstract

【課題】撮影レンズと撮像素子との位置関係の調整にかかる時間を短縮する。
【解決手段】撮影レンズにより結像されたチャート像を撮像素子により撮像し、撮像素子から撮像信号を読み出す際に、撮像素子の全画素数から得られる撮像画像以下のサイズの小さな縮小画像が得られるように、撮像信号のデータ量を削減する。撮像信号からのデータ量の削減は、撮像素子から撮像信号を読み出す際に画素を間引き、あるいは撮像素子から撮像信号を読み出す際に特定の画素同士を結合することにより行う。撮像信号のデータ量が小さくなるので、撮像素子から撮像信号を読み出すために必要な時間を短縮することができ、撮影レンズと撮像素子との位置関係の調整全体に掛かる時間が短縮される。
【選択図】図15

Description

本発明は、撮影レンズと撮像素子との位置関係を調整する方法及び装置と、レンズユニット及び素子ユニットを有するカメラモジュールの製造方法及び装置に関する。
撮影レンズと撮像素子とを一体化し、携帯電話機等の小型電子機器に簡単に組み込みできるようにしたカメラモジュールが知られている。カメラモジュールに使用される撮像素子の高画素化が進んでいるため、撮影レンズと撮像素子とを一体化する際に両者の高精度な位置調整が必要である。
撮影レンズと撮像素子とを高精度に位置調整する手法として、例えば、特許文献1、2記載の発明では、撮影レンズを光軸方向に移動させながら(いわゆるデフォーカスさせながら)撮像素子で撮像を行い、撮像素子から出力された撮像信号に基づいてフォーカス調整とあおり調整とを行っている。しかし、特許文献1、2記載の発明は、フォーカス調整とあおり調整とを別々に行い、特許文献2ではあおり調整を手動で行っているため、調整に時間がかかるという問題があった。
上記問題を解決するため、本出願人は、撮影レンズをデフォーカスさせながら取得した撮像信号に基づいてフォーカス調整とあおり調整とを自動で同時に行うことができる撮像素子の位置調整方法、カメラモジュール製造方法及び装置、カメラモジュールを発明している。
特開2005−198103号公報 特開2003−043328号公報
カメラモジュールに用いられる撮像素子には、現在では1200万画素以上のものがあり、データ量も大きくなっている。そのため、撮像素子から撮像信号を読み込んで調整値を算出するための処理時間が増大し、位置調整工程の前後に行われる工程との間に能力バランスの不均衡が生じてしまい、能力バランスを調整するための調整ラインが製造ライン上に複数必要となる等、工程を複雑化させる要因となっている。
本発明は、撮影レンズと画素数の多い撮像素子との位置関係の調整にかかる時間を短縮することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の撮影レンズと撮像素子の位置関係調整方法は、撮影レンズにより結像した像を撮像素子に撮像させる工程と、撮像素子から撮像信号を読み出す際に撮像素子の全画素数から得られる画像以下のサイズの小さな縮小画像が得られるように前記撮像信号のデータ量を削減する工程と、縮小画像に基づいて撮影レンズと撮像素子との位置関係を評価する工程と、評価手段の評価結果に基づいて撮影レンズと撮像素子との位置関係を調整する工程とを備えている。
撮像信号のデータ量を削減する工程は、撮像素子の多数の画素にそれぞれ蓄積された信号電荷からなる撮像信号を読み出す際に、画素を間引いている。また、特定の画素同士の信号電荷を結合してもよい。また、本発明は、1000万個以上の画素数を有する撮像素子に用いるのが好ましい。
本発明のカメラモジュール製造方法は、撮影レンズが組み込まれたレンズユニットと撮像素子が組み込まれた素子ユニットとを位置調整して結合する際に、レンズユニットと素子ユニットとの位置関係の調整に、請求項1〜3いずれか記載の撮影レンズと撮像素子の位置関係調整方法を用いている。
また、本発明の撮影レンズと撮像素子の位置関係調整装置、及びカメラモジュール製造装置は、上記各工程を実行する各手段を備えている。
本発明によれば、撮像素子から撮像信号を読み出す時間を短縮することができる。これにより、撮影レンズと撮像素子との位置関係の調整全体の処理時間を短縮することができる。また、画素間引きまたは画素結合等により、画像を縮小するように撮像信号のデータ量を削減するので、高い調整精度を維持することができる。
本発明のカメラモジュールの正面側外観斜視図である。 カメラモジュールの背面側外観斜視図である。 レンズユニットと素子ユニットの外観斜視図である。 カメラモジュールの断面図である。 カメラモジュール製造装置の構成を示す概略図である。 測定チャートのチャート面を示す正面図である。 カメラモジュール製造装置によるレンズユニットと素子ユニットの保持状態を示す説明図である。 カメラモジュール製造装置の構成を示すブロック図である。 撮像素子の全画素数から得られる撮像画像と撮像信号のデータ量を削減した縮小画像を示す説明図である。 撮像信号の読み出し時に間引かれる画素を示した説明図である。 撮像信号の読み出し時に結合される画素を示した説明図である。 撮像面上に設定された撮像位置の位置を示す説明図である。 300万画素と1200万画素のCTF値から求められる合焦座標位置を示したグラフである。 カメラモジュールの製造手順を示すフローチャートである。 第1実施形態の合焦座標値取得工程を示すフローチャートである。 素子ユニット調整前の各撮像位置のH−CTF値を示すグラフである。 素子ユニット調整前の各撮像位置のV−CTF値を示すグラフである。 素子ユニット調整前の各撮像位置の評価点をX軸側から見た3次元グラフである。 素子ユニット調整前の各撮像位置の評価点をY軸側から見た3次元グラフである。 各撮像位置の合焦座標値から得た近似結像面をX軸側から見た3次元グラフである。 近似結像面の面方向から見た各評価点の3次元グラフである。 素子ユニット調整後の各撮像位置のH−CTF値を示すグラフである。 素子ユニット調整後の各撮像位置のV−CTF値を示すグラフである。 素子ユニット調整後の各撮像位置の評価点をX軸側から見た3次元グラフである。 素子ユニット調整後の各撮像位置の評価点をY軸側から見た3次元グラフである。 第2実施形態の合焦座標値取得回路を示すブロック図である。 第2実施形態の合焦座標値取得工程を示すフローチャートである。 第2実施形態にて取得された水平合焦座標値の一例を示すグラフである。 第3実施形態の合焦座標値取得回路を示すブロック図である。 第3実施形態の合焦座標値取得工程を示すフローチャートである。 第3実施形態にて取得された水平合焦座標値の一例を示すグラフである。 第4実施形態の合焦座標値取得回路を示すブロック図である。 第4実施形態の合焦座標値取得工程を示すフローチャートである。 第4実施形態にて取得された水平合焦座標値の一例を示すグラフである。 撮影レンズの径方向と径方向に直交する方向でCTF値を算出する際に用いられる測定チャートの正面図である。 画角の異なる撮像素子の位置調整に用いられるようにした測定チャートの正面図である。
図1、2に示すカメラモジュール2は、例えば、1辺が10mm角程度のサイズを有する立方形状である。カメラモジュール2の前面中央には、撮影開口5が形成されている。撮影開口5の奥には、撮影レンズ6が配置されている。撮影開口5の周囲の対角線上には、カメラモジュール2の製造時の位置決めに用いられる3つないしは4つの位置決め面7〜9が設けられている。この位置決め面7〜9のうち、同じ対角線上に位置する2つの位置決め面7、9の略中央には、位置決め面よりも小径の位置決め穴7a,9aが形成されている。これにより、空間上の絶対位置及び傾きを高精度に規制する。
カメラモジュール2の背面には、矩形の開口11が形成されている。この開口11は、内蔵されている撮像素子12の背面に設けられた複数の接点13を露出させている。
図3に示すように、カメラモジュール2は、撮影レンズ6が組み込まれたレンズユニット15と、撮像素子12が組み込まれた素子ユニット16から構成されている。素子ユニット16は、レンズユニット15の背面側に取り付けられている。
図4に示すように、レンズユニット15は、略筒状に形成されたユニット本体19と、このユニット本体19内に組み込まれたレンズ鏡筒20と、ユニット本体19の前面側に固着される前カバー21から構成されている。前カバー21には、上述した撮影開口5、位置決め面7〜9等が設けられている。ユニット本体19、レンズ鏡筒20、前カバー21は、例えばプラスチックで形成されている。
レンズ鏡筒20は、円筒状に形成されており、例えば3群構成の撮影レンズ6が組み込まれている。レンズ鏡筒20は、ユニット本体19の前面に取り付けられた金属製の板バネ24に保持されており、板バネ24の弾性によって光軸S方向に移動自在となっている。
レンズ鏡筒20の外周とユニット本体19の内周には、互いに対峙するように永久磁石25と電磁石26とが取り付けられ、オートフォーカス機能を実現している。電磁石26は、供給される電流の向きが切り換えられることにより極性が変化する。レンズ鏡筒20は、永久磁石25が電磁石26の極性変化に応じて反発または吸引されることにより、光軸S方向に移動してフォーカスを調整している。電磁石26に電流を供給する接点26aは、例えば、ユニット本体19の下面から露出するように設けられている。なお、オートフォーカス機能に用いる機構としては、パルスモータ+送りネジ、ピエゾ振動子による送り機構等も考えられる。
素子ユニット16は、矩形の枠状に形成された素子枠29と、撮像面12aがレンズユニット15側を向くように素子枠29内に取り付けられた撮像素子12から構成されている。素子枠29は、例えばプラスチックで形成されている。
素子枠29の前面側方と、ユニット本体19の側面及び背面の間の角部には、4つの嵌合片32と、これらの嵌合片32が嵌合される凹状の嵌合部33がそれぞれ設けられている。これらの嵌合片32及び嵌合部33の勘合後に、嵌合部33内に接着剤が充填されることで、レンズユニット15と素子ユニット16とが固着される。
ユニット本体19の両側面の背面側角部には、高さ位置の異なる一対の切欠36が設けられている。また、素子枠29の両側面には、一対の平面部37が設けられている。切欠36及び平面部37は、レンズユニット15と素子ユニット16との組立時に、両者を位置決めして保持するために用いられる。なお、切欠36及び平面部37を設けているのは、ユニット本体19及び素子枠29が射出成形により形成され、側面が型抜きのための緩やかなテーパー形状とされるためであり、テーパーの無い面を保持する場合には、設けなくてもよい。
[第1実施形態]
次に、本発明のカメラモジュール製造装置の第1実施形態について説明する。図5に示すカメラモジュール製造装置は、上記レンズユニット15に対する素子ユニット16の位置を調整し、調整後に素子ユニット16をレンズユニット15に固定する。カメラモジュール製造装置40は、例えば、チャートユニット41と、集光ユニット42と、レンズ位置決めプレート43と、レンズ保持機構44と、素子移動機構45と、接着剤供給器46と、紫外線ランプ47と、これらを制御する制御部48から構成されている。これらは、共通の作業台49上に設置されている。
チャートユニット41は、箱状の筐体41aと、筐体41a内に嵌合される測定チャート52と、筐体41a内に組み込まれて測定チャート52を背面から平行光で照明する光源53とから構成されている。測定チャート52は、例えば、光拡散性を有するプラスチック板で形成されている。
図6に示すように、測定チャート52は矩形状であり、チャートパターンが設けられたチャート面には、中心52aと、4象限上の左上、左下、右上、右下とに第1〜第5チャート画像56〜60がそれぞれ印刷されている。第1〜第5チャート画像56〜60は、全て同一の画像であり、黒色の線を所定間隔で配列させた、いわゆるラダー状のチャートパターンであり、それぞれ水平方向に配列させた水平チャート画像56a〜60aと、垂直方向に配列させた垂直チャート画像56b〜60bから構成されている。
集光ユニット42は、測定チャート52の中心52aに直交するZ軸上において、チャートユニット41に対面するように配置されている。集光ユニット42は、作業台49に固定されたブラケット42aと、集光レンズ42bから構成されている。集光レンズ42bは、チャートユニット41から放射された光を集光し、ブラケット42aに形成された開口42cを通してレンズユニット15に入射させる。
レンズ位置決めプレート43は、例えば金属によって剛性を有するように形成されており、集光ユニット42により集光された光を通過させる開口43aが設けられている。
図7に示すように、レンズ位置決めプレート43のレンズ保持機構44に対する面には、開口43aの周囲に3個の当接ピン63〜65が設けられている。3個の当接ピン63〜65のうち、対角線上に配置された2個の当接ピン63、65の先端には、当接ピンよりも小径の挿入ピン63a,65aが設けられている。当接ピン63〜65は、レンズユニット15の位置決め面7〜9を受け、挿入ピン63a,65aは、位置決め穴7a,9aに挿入されてレンズユニット15を位置決めする。
レンズ保持機構44は、Z軸上でチャートユニット41に前面が向くようにレンズユニット15を保持する保持プレート68と、この保持プレート68をZ軸方向に移動させる第1スライドステージ69とから構成されている。図7に示すように、保持プレート68は、第1スライドステージ69のステージ部69aに保持される水平基部68aと、この水平基部68aから上方及び水平方向に突設されてレンズユニット15の一対の切欠36に嵌合される一対の保持アーム68bとを備えている。
保持プレート68には、電磁石26の接点26aに接触する複数のプローブピン70aを備えた第1プローブユニット70が取り付けられている。この第1プローブユニット70は、電磁石26と、AFドライバ84(図8参照)とを電気的に接続する。
第1スライドステージ69は、いわゆる自動精密ステージと呼ばれるもので、図示しないモータの回転によってボールネジを回転させ、このボールネジに噛合されたステージ部69aを水平に移動させる。
素子移動機構45は、Z軸上でチャートユニット41に撮像面12aが向くように素子ユニット16を保持するチャックハンド72と、チャックハンド72が取り付けられた略クランク状のブラケット73を保持してZ軸に直交する2軸の回りで傾きを調整する2軸回転ステージ74と、2軸回転ステージ74が取り付けられたブラケット75を保持してZ軸方向に移動させる第2スライドステージ76とから構成されている。
チャックハンド72は、図7に示すように、略クランク状に屈曲された一対の挟持部材72aと、これらの挟持部材72aをZ軸に直交するX軸方向で移動させるアクチュエータ72bとから構成されている。挟持部材72aは、素子枠29の平面部37を挟み込んで素子ユニット16を保持する。また、チャックハンド72は、撮影レンズ6の光軸中心と撮像面12aの中心12bとが略一致するように、挟持部材72aに挟持された素子ユニット16を位置決めする。
2軸回転ステージ74は、いわゆる自動2軸ゴニオステージと呼ばれるもので、図示しない2つのモータの回転により、撮像面12aの中心12bを中心にして、素子ユニット16をX軸の回りのθX方向と、Z軸及びX軸に直交するY軸の回りのθY方向で傾ける。これにより、素子ユニット16を各方向に傾けた際に、撮像面12aの中心12bとZ軸との位置関係がずれることがない。
第2スライドステージ76は、本発明の測定位置移動手段を兼用しており、2軸回転ステージ74を介して素子ユニット16をZ軸方向に移動させる。なお、第2スライドステージ76は、第1スライドステージ69とサイズ等が異なる以外はほぼ同様のものなので、詳しい説明は省略する。
2軸回転ステージ74には、素子ユニット16の開口11を通して撮像素子12の各接点13に接触する複数のプローブピン79aを備えた第2プローブユニット79が取り付けられている。この第2プローブユニット79は、撮像素子12と撮像素子ドライバ85(図8参照)とを電気的に接続する。
接着剤供給器46は、素子ユニット16の位置調整が終了してレンズユニット15の嵌合部33に素子ユニット16の嵌合片32が嵌合されたときに、嵌合部33内に紫外線硬化接着剤を供給する。接着剤供給器46とともに固定手段を構成する紫外線ランプ47は、嵌合部33に紫外線を照射して紫外線硬化接着剤を硬化させる。なお、接着剤としては、瞬間接着剤、熱硬化接着剤、自然硬化接着剤等も利用可能である。
図8に示すように、上で説明した各部は制御部48に接続されている。制御部48は、例えば、CPUやROM、RAM等を備えたマイクロコンピュータであり、ROMに記憶されている制御プログラムに基づいて各部を制御している。また、制御部48には、各種設定を行うキーボードやマウス等の入力装置81と、設定内容や作業内容、作業結果等が表示されるモニタ82とが接続されている。AFドライバ84は、電磁石26を駆動する駆動回路であり、第1プローブユニット70を介して電磁石26に電流を流している。
撮像素子ドライバ85は、撮像素子12を駆動する駆動回路であり、第2プローブユニット79を介して撮像素子12に制御信号を入力し、撮像素子12により生成された撮像信号を読み出す。撮像素子ドライバ85は、撮像素子12から撮像信号を読み出す際に、撮像信号のデータ量を削減し、撮像信号により表される撮像画像を撮像素子12の全画素数から得られるサイズよりも縮小する。
図9(A)は、図6の測定チャート52を撮像素子12によって撮像したときに、撮像素子12の全画素数から得られる撮像画像86aである。撮像素子ドライバ85は、撮像素子12から撮像信号を読み出す際にデータ量を削減し、図9(B)に示すように、撮像画像86aに比べて1/4程度に面積が縮小された縮小画像86bを生成する。
撮像素子12が例えば1200万画素である場合、全画素数からなる撮像画像86aは、縦3000画素×横4000画素となるが、縮小画像86bは、縦1500画素×横2000画素の300万画素となる。したがって、縮小画像86bの画素数が撮像画像86aの1/4になるので、撮像信号の読み出し時間も1/4程度まで大幅に短縮することができる。なお、撮像信号のデータ量の削減設定処理に多少時間がかかるため、1個のカメラモジュール2の製造全体においてでは、約12%の時間短縮となる。
図10は、撮像素子12の撮像面12aに設けられた画素配列12cの一例であり、R画素とGr画素とを水平方向(X方向)に交互に配列したR・Gr列12dと、B画素とGb画素とを水平方向に交互に配列したB・Gb列12eとを垂直方向(Y方向)に交互に配列したベイヤ配列である。撮像素子ドライバ85は、撮像素子12から撮像信号を読み出す際に、例えば垂直方向において2列ごとにR・Gr列12dとB・Gb列12eとを間引く。図において、斜線が記載されている画素が間引かれる画素である。これにより、撮像信号のデータ量を1/4に削減し、縮小画像86bを得ることができる。
また、撮像素子12から撮像信号を読み出す際に画素結合を用いてもよい。これは、図11に示すように、B画素とGr画素とを垂直方向に配列したB・Gr列12fにおいて、近傍のB画素同士の信号電荷とGr画素同士の信号電荷とをそれぞれ結合させ、R画素とGb画素とを垂直方向に配列したR・Gb列12gにおいて、近傍のR画素同士の信号電荷とGb画素同士の信号電荷とをそれぞれ結合させる。これにより、撮像信号のデータ量を1/4に削減し、縮小画像86bを得ることができる。
合焦座標値取得回路87は、図12に示す撮像素子12の撮像面12a上に設定された第1〜第5撮像位置89a〜89eのZ軸方向において、合焦度合の高い位置である合焦座標値を取得する。第1〜第5撮像位置89a〜89eは、撮像面12aの中心12bと、4象限上の左上、左下、右上、右下とに設定されており、測定チャート52の第1〜第5チャート画像56〜60が撮像可能な位置及び範囲をそれぞれ有している。なお、測定チャート52は、撮影レンズ6により上下左右が反転して結像されるので、第2〜第5撮像位置89b〜89eは、それぞれ対角線上の反対側に配置された第2〜第5チャート画像57〜60を撮像する。
制御部48は、第1〜第5撮像位置89a〜89eの合焦座標値を取得する際に、第2スライドステージ76を制御し、Z軸上に予め離散的に設定された複数の測定位置に素子ユニット16を順次に移動させる。また、制御部48は、撮像素子ドライバ85を制御し、各測定位置で撮影レンズ6が結像した第1〜第5チャート画像56〜60のチャート像を撮像素子12に撮像させる。
合焦座標値取得回路87は、撮像素子ドライバ85から入力されたデータ量削減後の撮像信号に基づいて、第1〜第5撮像位置89a〜89eに対応する画素の信号を抽出し、その画素信号から第1〜第5撮像位置89a〜89eについて個別の合焦評価値を複数の測定位置ごとに算出し、第1〜第5撮像位置89a〜89eの各々について所定の合焦評価値が得られたときの測定位置をZ軸上の合焦座標値としている。
本実施形態では、合焦評価値として、コントラスト伝達関数値(Contrast Transfer Function:以下、CTF値と呼ぶ)を用いている。CTF値は、空間周波数に対する像のコントラストを表す値であり、CTF値が高いときに合焦しているとみなすことができる。CTF値は、撮像素子12から出力された撮像信号の出力値の最大値と最小値との差を、出力値の最大値と最小値との和で除して求められる。例えば撮像信号の出力値の最大値をPとし、最小値をQとしたとき、CTF値は、以下の式(1)によって算出される。
CTF値=(P−Q)/(P+Q)・・・(1)
合焦座標値取得回路87は、第1〜第5撮像位置89a〜89eの各々について、Z軸上に設定された複数の測定位置ごとに、XY座標平面上で設定した複数方向のそれぞれに対してCTF値を算出している。CTF値が算出される方向としては、任意の第1方向とこの第1方向に直交する第2方向であり、例えば本実施形態では、撮像面12aの横方向である水平方向(X軸方向)と、これに直交する垂直方向(Y軸方向)のCTF値であるH−CTF値及びV−CTF値をそれぞれ算出する。また、合焦座標値取得回路87は、第1〜第5撮像位置89a〜89eの各々について、H−CTF値及びV−CTF値が最大となる測定位置のZ軸上の座標を水平合焦座標値及び垂直合焦座標値として取得する。
図13は、データ量削減前の撮像信号(1200万画素)から求めたCTF値と、データ量削減後の撮像信号(300万画素)から求めたCTF値とを比較したグラフである。300万画素のCTF値を実線で、1200万画素のCTF値を破線で描いている。このグラフから分るように、画素間引きまたは画素結合等により適切にデータ量を削減した撮像信号からCTF値を算出すれば、CTF値が最大となる合焦座標値Eの位置はデータ量削減前と同じになる。したがって、撮像信号のデータ量を削減しても精度を落とすことなく合焦座標値を求めることができる。
結像面算出回路92には、合焦座標値取得回路87から第1〜第5撮像位置89a〜89eの水平合焦座標値及び垂直合焦座標値が入力される。結像面算出回路92は、撮像面12aをXY座標平面に対応させたときの各撮像位置89a〜89eのXY座標値と、それぞれの撮像位置89a〜89eごとに得られたZ軸上の水平合焦座標値及び垂直合焦座標値との組み合わせで表される10点の評価点を、XY座標平面とZ軸とを組み合わせた三次元座標系に展開し、これらの評価点の相対位置に基づいて三次元座標系で一平面として表される近似結像面を算出する。
結像面算出回路92による近似結像面の算出には、例えば、aX+bY+cZ+d=0の式(a〜dは任意の定数)で表される最小自乗法が用いられている。結像面算出回路92は、第1〜第5撮像位置89a〜89eのXY座標平面上の座標値と、合焦座標値取得回路87により求められたZ軸上の水平合焦座標値または垂直合焦座標値とを上記式に代入して演算することにより、近似結像面を算出する。
調整値算出回路95には、結像面算出回路92から近似結像面の情報が入力される。調整値算出回路95は、近似結像面とZ軸との交点であるZ軸上の結像面座標値と、XY座標平面に対する近似結像面のX軸回り及びY軸回りの傾きであるXY方向回転角度とを算出し、制御部48に入力する。制御部48は、調整値算出回路95から入力された結像面座標値及びXY方向回転角度に基づいて素子移動機構45を駆動させ、撮像面12aが近似結像面に一致するように素子ユニット16の位置及び姿勢を調整する。
次に、上記実施形態の作用について、図14及び15のフローチャートを参照しながら説明する。まず、レンズ保持機構44によるレンズユニット15の保持(S1)について説明する。制御部48は、第1スライドステージ69を制御して保持プレート68を移動させることにより、レンズ位置決めプレート43と保持プレート68との間にレンズユニット15が挿入可能なスペースを形成している。レンズユニット15は、図示しないロボットにより保持されて、レンズ位置決めプレート43と保持プレート68との間に移動される。
制御部48は、光学センサ等でレンズユニット15の移動を検知し、第1スライドステージ69のステージ部69aをレンズ位置決めプレート43に近付ける方向に移動させる。保持プレート68は、一対の保持アーム68bを一対の切欠36に嵌合させてレンズユニット15を保持する。第1プローブユニット70は、接点26aに接触して電磁石26と、AFドライバ84とを電気的に接続する。
図示しないロボットによるレンズユニット15の保持解除後、保持プレート68は更にレンズ位置決めプレート43に向けて移動され、位置決め面7〜9が当接ピン63〜65に当接し、位置決め穴7a,9aに挿入ピン63a,65aが挿入される。これにより、レンズユニット15は、Z軸方向と、X軸方向及びY軸方向とで位置決めされる。なお、位置決め面7〜9及び当接ピン63〜65は3個ずつしか設けられておらず、位置決め穴7a,9a及び挿入ピン63a,65aは対角線上に2個しか設けられていないので、レンズユニット15が誤ってセットされることはない。
次に、素子移動機構45による素子ユニット16の保持(S2)について説明する。制御部48は、第2スライドステージ76を制御して2軸回転ステージ74を移動させることにより、保持プレート68と2軸回転ステージ74との間に素子ユニット16が挿入可能なスペースを形成している。素子ユニット16は、図示しないロボットにより保持されて、保持プレート68と2軸回転ステージ74との間に移動される。
制御部48は、光学センサ等で素子ユニット16の移動を検知し、第2スライドステージ76のステージ部76aを保持プレート68に近付ける方向に移動させる。そして、チャックハンド72の挟持部材72aにより、平面部37を挟み込ませて素子ユニット16を保持させる。また、第2プローブユニット79の各プローブ79aが撮像素子12の各接点13に接触され、撮像素子12と制御部48とが電気的に接続される。その後、図示しないロボットによる素子ユニット16の保持が解除される。
レンズユニット15及び素子ユニット16の保持完了後、撮像面12aの第1〜第5撮像位置89a〜89eの水平合焦座標値及び垂直合焦座標値が取得される(S3)。図15に示すように、制御部48は、第2スライドステージ76を制御して2軸回転ステージ74をレンズ保持機構44に近づく方向に移動させ、撮像素子12がレンズユニット15に最も近くなる最初の測定位置に素子ユニット16を移動させる(S3−1)。
制御部48は、チャートユニット41の光源53を発光させる。また、制御部48は、AFドライバ84を制御して、撮影レンズ6を所定の焦点位置に移動させ、撮像素子ドライバ85を制御して、撮影レンズ6が結像した第1〜第5チャート画像56〜60を撮像素子12に撮像させる(S3−2)。撮像素子ドライバ85は、画素間引き又は画素結合を用いて撮像素子12からデータ量を削減した撮像信号を読み出し、合焦座標値取得回路87に入力する(S3−3)。読み出される撮像信号は、撮像素子12の全画素数の1/4程度に削減されているので、全画素数の撮像信号を読み出す場合に比べ、読み出し時間が大幅に短縮される。
合焦座標値取得回路87は、入力された撮像信号から第1〜第5撮像位置89a〜89eに対応する画素の信号を抽出し、その画素信号から第1〜第5撮像位置89a〜89eについてのH−CTF値及びV−CTF値を算出する(S3−4)。H−CTF値及びV−CTF値は、例えば、制御部48内のRAMに記憶される。
制御部48は、素子ユニット16をZ軸方向に沿って設定された複数の測定位置に順次に移動させ、各測定位置で撮像素子12に測定チャート52のチャート像を撮像させる。合焦座標値取得回路87は、各測定位置で第1〜第5撮像位置89a〜89eのH−CTF値及びV−CTF値を算出する(S3−2〜S3−6)。
図16、17のグラフは、第1〜第5撮像位置89a〜89eの各測定位置におけるH−CTF値であるHa1〜Ha5と、V−CTF値であるVa1〜Va5の算出結果の一例を示している。なお、測定位置「0」は、撮影レンズ6による設計上の結像面を表している。合焦座標値取得回路87は、第1〜第5撮像位置89a〜89eの各々について、算出された複数のH−CTF値Ha1〜Ha5、及びV−CTF値Va1〜Va5の中から最大値を選択し、最大値が得られた測定位置のZ軸座標を第1〜第5撮像位置89a〜89eの水平合焦座標値及び垂直合焦座標値として取得する(S3−7)。
図16、17に示す例では、H−CTF値ha1〜ha5、及びV−CTF値va1〜va5がそれぞれ最大値となっており、これらのCTF値に対応する測定位置Z0〜Z5及びZ0〜Z4のZ軸座標が、水平合焦座標値及び垂直合焦座標値として取得される。
図18、19に示すグラフは、撮像面12aをXY座標平面に対応させたときの各撮像位置89a〜89eのXY座標値と、それぞれの撮像位置89a〜89eごとに得られたZ軸上の水平合焦座標値及び垂直合焦座標値との組み合わせで表される10個の評価点Hb1〜Hb5及びVb1〜Vb5を、XYZの三次元座標系に展開した状態を示している。これらのグラフから分るように、水平方向の評価点Hb1〜Hb5、及び垂直方向のVb1〜Vb5により表される撮像素子12の実際の結像面は、各部品の製造誤差、組立誤差により、Z軸の「0」上に形成される設計上の結像面に対してずれてしまう。
合焦座標値取得回路87において取得された水平合焦座標値及び垂直合焦座標値は、結像面算出回路92に入力される。結像面算出回路92は、最小自乗法により平面近似された近似結像面を算出する(S5)。図20及び21に示すように、結像面算出回路92により算出された近似結像面Fは、評価点Hb1〜Hb5及びVb1〜Vb5の相対位置に基づいてバランスよく設定されている。
結像面算出回路92で算出された近似結像面Fの情報は、調整値算出回路95に入力される。図20及び21に示すように、調整値算出回路95は、近似結像面FとZ軸との交点である結像面座標値F1と、XY座標平面に対する近似結像面のX軸回り及びY軸回りの傾きであるXY方向回転角度とを算出し、制御部48に入力する(S6)。
制御部48は、結像面座標値F1とXY方向回転角度に基づいて、2軸回転ステージ74及び第2スライドステージ76を制御し、撮像面12aの中心12aが結像面座標値F1に一致するように、素子ユニット16をZ軸方向に移動させ、撮像面12aの傾きが近似結像面Fに一致するように、素子ユニット16のθX方向及びθY方向の角度を調整させる(S7)。
素子ユニット16の位置調整後に、第1〜第5撮像位置89a〜89eの合焦位置を確認する確認工程が実施される(S8)。この確認工程では、上述したS3の各工程が再び実行される。
図22、23に示すグラフは、確認工程で算出された第1〜第5撮像位置89a〜89eの各測定位置におけるH−CTF値Hc1〜Hc5、及びV−CTF値Vc1〜Vc5の算出結果の一例を表している。このグラフから分るように、素子ユニット16の位置調整後には、CTF値の最大値であるH−CTF値hc1〜hc5及びV−CTF値vc1〜vc5が、それぞれ測定位置Z1〜Z4及びZ1〜Z3の間に収まるように収束される。
図24、25に示すグラフは、H−CTF値hc1〜hc5及びV−CTF値vc1〜vc5から求めた水平合焦座標値及び垂直合焦座標値を、XYZの三次元座標系に評価点hd1〜hd5及びvd1〜vd5として展開した状態を表している。このグラフから分るように、素子ユニット16の位置調整後には、第1〜第5撮像位置89a〜89eの各々について、水平方向及び垂直方向で対応する評価値のバラツキが小さくなる。
制御部48は、確認工程(S8)の終了後(S4)、撮像面12aの中心12bが結像面座標値F1に一致するように素子ユニット16をZ軸方向に移動させる(S9)。また、制御部48は、接着剤供給部46から嵌合部33内に紫外線硬化接着剤を供給させ(S10)、紫外線ランプ47を点灯させて紫外線硬化接着剤を硬化させる(S11)。完成したカメラモジュール2は、図示しないロボットによりカメラモジュール製造装置40から取り出される(S12)。
以上説明したように、素子ユニット16は、撮像面12aが近似結像面Fに一致するように位置調整されるので、高解像度の画像を得ることができる。また、第1〜第5撮像位置89a〜89eの合焦座標値の取得、近似結像面の算出、近似結像面に基づく調整値の算出、フォーカス調整及びあおり調整、レンズユニット15及び素子ユニット16の固定の全工程が自動で行われるので、一定レベル以上の画質を有する量産形のカメラモジュール2を短時間で大量に製造することができる。
また、撮像素子12から撮像信号を読み出す時間を短縮することができるので、レンズユニット15を移動させながら撮像して合焦座標位置を取得する工程を含む、カメラモジュール2の製造工程全体に掛かる時間を短縮することができる。また、画素間引きまたは画素結合を用いて画像を縮小するように撮像信号のデータ量を削減するので、高い調整精度を維持することができる。
以下、本発明の第2〜4実施形態について説明する。なお、上記第1の実施形態と機能・構成上同一のものについては、同符号を付し、詳細な説明を省略する。
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態では、図8に示す合焦座標値取得回路87に代えて、図26に示す、合焦座標値取得回路100を用いている。合焦座標値取得回路100は、第1実施形態の合焦座標値取得回路87と同様に、複数の測定位置で、第1〜第5撮像位置89a〜89eのH−CTF値及びV−CTF値を取得する。また、合焦座標値取得回路100は、各測定位置で算出されたH−CTF値及びV−CTF値を順に比較していくCTF値比較部101を備えている。
制御部48は、図10に示すステップS3において、合焦座標値取得回路100及びCTF値比較部101を動作させ、図27に示す各ステップを実行する。制御部48は、素子ユニット16を各測定位置に順次に移動させ、各測定位置で合焦座標値取得回路100に第1〜第5撮像位置89a〜89eのH−CTF値及びV−CTF値を算出させる(S3−1〜S3−7、S20−1)。
合焦座標値取得回路100は、各測定位置でH−CTF値及びV−CTF値が算出されるごとに、CTF値比較部101に、各測定位置のH−CTF値及びV−CTF値を順に比較させていく(S20−2)。制御部48は、CTF値比較部101の比較結果を参照し、H−CTF値及びV−CTF値が例えば2回連続して低下したときに、素子ユニット16の次の測定位置への移動を中止させる(S20−4)。合焦座標値取得回路100は、H−CTF値及びV−CTF値が低下する前の測定位置のZ軸座標を水平合焦座標値及び垂直合焦座標値として取得する(S20−5)。図16、17に示すように、いったん低下したCTF値が再度上昇することはないので、測定位置の途中であってもCTF値の最大値を得ることができる。
図28に示す例では、H−CTF値103に対し、H−CTF値104、105が2回連続して低下している。したがって、H−CTF値103に対応する測定位置−Z2のZ軸座標が水平合焦座標値として取得される。
結像面算出回路92は、第1実施形態と同様に、合焦座標値取得回路100から入力された水平合焦座標値及び垂直合焦座標値に基づいて近似結像面Fを算出し、調整値算出回路95は、近似結像面Fから結像面座標値F1及びXY方向回転角度を算出し、撮像面12aが近似結像面Fに一致するように素子ユニット16の位置を調整する(S5〜S7)。確認工程S8の終了後(S4)、素子ユニット16がレンズユニット15に固定される(S9〜S12)。
上記第1実施形態では、Z軸上に予め設定された全ての測定位置で第1〜第5撮像位置89a〜89eのH−CTF値及びV−CTF値を算出し、その後に水平合焦座標値及び垂直合焦座標値を取得しているので時間がかかる。しかし、本実施形態は、途中の測定位置でH−CTF値及びV−CTF値の最大値が得られた場合には、H−CTF値及びV−CTF値の取得を途中で中止するので、水平合焦座標値及び垂直合焦座標値を取得する工程にかかる時間を短縮することができる。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態について説明する。本発明の第3実施形態では、図8に示す合焦座標値取得回路87に代えて、図29に示す合焦座標値取得回路110を用いている。合焦座標値取得回路110は、第1実施形態の合焦座標値取得回路87と同様に、複数の測定位置で、第1〜第5撮像位置89a〜89eのH−CTF値及びV−CTF値を取得する。また、合焦座標値取得回路110は、近似曲線生成部112を備えている。
制御部48は、図10に示すステップS3において、合焦座標値取得回路110及び近似曲線生成部112を動作させ、図30に示す各ステップを実行する。制御部48は、各測定位置で合焦座標値取得回路100に第1〜第5撮像位置89a〜89eのH−CTF値及びV−CTF値を算出させる(S3−1〜S3−6)。
近似曲線生成部112は、図31(A)に示すように、全ての測定位置で第1〜第5撮像位置89a〜89eのH−CTF値及びV−CTF値が算出された後、離散的に取得された各H−CTF値又は各V−CTF値を基にスプライン曲線補間処理を行うことにより、同図(b)に示すように、各CTF値に応じた近似曲線ACを生成する(S30−1)。
合焦座標値取得回路110は、近似曲線生成部112が近似曲線ACを生成すると、その近似曲線ACの最大値MPを求める(S30−2)。そして、合焦座標値取得回路110は、その最大値MPに対応するZ軸上の位置Zpを、その撮像位置の水平合焦座標値及び垂直合焦座標値として決定する(S30−3)。
その後、第1、2実施形態と同様に、結像面算出回路92は、合焦座標値取得回路110から入力された水平合焦座標値及び垂直合焦座標値に基づいて近似結像面Fを算出し、調整値算出回路95は、近似結像面Fから結像面座標値F1及びXY方向回転角度を算出し、撮像面12aが近似結像面Fに一致するように素子ユニット16の位置を調整する(S5〜S7)。確認工程S8の終了後(S4)、素子ユニット16がレンズユニット15に固定される(S9〜S12)。
上記第1、2実施形態では、各撮像位置89a〜89eのH−CTF値及びV−CTF値が最も高くなる測定位置のZ軸座標を水平合焦座標値及び垂直合焦座標値として取得しているが、各CTF値は、離散的に取得されるため、上記第1、2実施形態の構成では、取得された各CTF値の間に最大値があることが懸念される。こうした最大値の誤差は、水平合焦座標値及び垂直合焦座標値の誤差として表れてしまう。
これに対し、本実施形態では、各CTF値を基に近似曲線ACを生成し、その近似曲線ACの最大値MPに対応する測定位置を、その撮像位置の水平合焦座標値及び垂直合焦座標値として決定するようにした。従って、本実施形態によれば、上記第1、2実施形態と比べてより高精度に水平合焦座標値及び垂直合焦座標値を求めることができる。また、本実施形態によれば、各合焦座標値の向上にともなって、測定位置の数を間引く(測定位置の間隔を広げる)ことが可能になるので、上記第1、2実施形態と比べて、素子ユニット16の位置調整の速度アップを図ることができる。
なお、上記第3実施形態では、スプライン曲線補間処理を行うことによって近似曲線ACを生成したが、これに限ることなく、例えば、ベジエ曲線補間処理やN次多項式補間処理によって近似曲線ACを生成しても良い。また、上記実施形態では、合焦座標値取得回路110内に近似曲線生成部112を設けたが、これに限ることなく、合焦座標値取得回路110の外部に近似曲線生成部112を設けてもよい。
[第4実施形態]
次に、本発明の第4実施形態について説明する。本発明の第4実施形態では、図8に示す合焦座標値取得回路87に代えて、図32に示す、合焦座標値取得回路120を用いている。合焦座標値取得回路120は、第1実施形態の合焦座標値取得回路87と同様に、複数の測定位置で、第1〜第5撮像位置89a〜89eのH−CTF値及びV−CTF値を取得する。また、合焦座標値取得回路120は、ROM121を備えている。ROM121には、水平合焦座標値及び垂直合焦座標値を決定する際に用いられる指定値122が記憶されている。
制御部48は、図10に示すステップS3において、合焦座標値取得回路120及びROM121を動作させ、図33に示す各ステップを実行する。制御部48は、各測定位置で合焦座標値取得回路120に第1〜第5撮像位置89a〜89eのH−CTF値及びV−CTF値を算出させる(S3−1〜S3−6)。
合焦座標値取得回路120は、全ての測定位置で第1〜第5撮像位置89a〜89eのH−CTF値及びV−CTF値を算出した後、ROM121から指定値122を読み出す(S40−1)。合焦座標値取得回路120は、指定値122を読み出すと、指定値122から各測定位置のH−CTF値及びV−CTF値を減算し、両者の差分SBを算出する(S40−2)。そして、合焦座標値取得回路120は、差分SBが最小となる測定位置のZ軸座標をその撮像位置の水平合焦座標値及び垂直合焦座標値として取得する(S40−3)。図34に示す例では、H−CTF値125の差分SBが最小となるため、このH−CTF値125が求められた測定位置ZsのZ軸座標が、水平合焦座標値となる。
その後、第1〜3実施形態と同様に、結像面算出回路92は、合焦座標値取得回路110から入力された水平合焦座標値及び垂直合焦座標値に基づいて近似結像面Fを算出し、調整値算出回路95は、近似結像面Fから結像面座標値F1及びXY方向回転角度を算出し、撮像面12aが近似結像面Fに一致するように素子ユニット16の位置を調整する(S5〜S7)。確認工程S8の終了後(S4)、素子ユニット16がレンズユニット15に固定される(S9〜S12)。
一般的に、写真では、局所的に解像度の高い部位があるよりも、全体的に均一な解像度である方が、人間の眼で見たときに画質が良いと捉えられる。上記第1〜3実施形態では、各撮像位置89a〜89eのH−CTF値及びV−CTF値が最も高くなるZ軸上の位置から水平合焦座標値及び垂直合焦座標値を求めていた。このため、上記第1〜3実施形態では、四隅の撮像位置89b〜89eのH−CTF値もしくはV−CTF値にバラツキがある場合、素子ユニット16の位置調整後にもバラツキが残ってしまい、画質が悪いと判断されてしまうことが懸念される。
一方、本実施形態では、指定値122との差分SBを算出し、差分SBが最小となる測定位置を水平合焦座標値及び垂直合焦座標値として決定するようにした。これにより、各合焦座標値は、指定値122に近くなるように合わせられるので、これらの各合焦座標値を基に素子ユニット16の位置調整を行うことで、各撮像位置89a〜89eのH−CTF値及びV−CTF値のバラツキを抑えることができる。従って、本実施形態のカメラモジュール2によれば、画像全体にわたって解像度のバラツキがなく、人間の眼で見た際に画質が良いと判断される画像を取得することができる。
なお、指定値122は、撮影レンズ6の設計値などに応じて適宜設定すればよい。また、各測定位置でCTF値を取得した後に、各CTF値の最低値、平均値等を指定値として選択してもよい。
上記実施形態では、指定値122をROM121に記憶させたが、これに限ることなく、例えば、HDDやフラッシュメモリなどの不揮発性の半導体メモリやコンパクトフラッシュ(登録商標)などの記憶媒体といった周知の記憶手段でよい。また、カメラモジュール製造装置40内に設けられた任意の記憶手段から指定値122を読み出してもよいし、第2プローブユニット79などを介してカメラモジュール2内に設けられた記憶手段から指定値122を読み出してもよいし、ネットワークなどを介して他の装置から指定値122を読み出してもよい。また、フラッシュメモリなどの読み書き可能な記憶手段に指定値122を記憶させることにより、入力装置81などを介して指定値122を書き換えできるようにしてもよい。さらには、調整を開始する前に入力装置81から指定値122を入力させるようにしてもよい。
また、上記第3実施形態と組み合わせて、近似曲線ACを生成した後、近似曲線ACと指定値122との差分SBを算出し、その差分SBが最小となる測定位置を第1〜第5撮像位置89a〜89eの水平合焦座標値及び垂直合焦座標値としてもよい。
上記各実施形態では、合焦評価値としてCTF値を用いたが、本発明は、CTF値に限定されるものではなく、解像度やMTF値等、合焦度合を評価することができる様々な評価方法、評価値を合焦位置の測定に用いることができる。
また、CTF値として、水平方向及び垂直方向のH−CTF値及びV−CTF値を用いたが、図35に示す測定チャート130のように、撮影レンズの径方向に沿った線131aと径方向に直交する線131bとが配列されたチャート画像131を用い、撮影レンズの径方向のS−CTF値と、直交方向のT−CTF値とを算出してもよい。さらに、H−CTF値及びV−CTF値と、S−CTF値及びT−CTF値との全てを各撮像位置で算出してもよいし、撮像位置ごとに算出されるCTF値を変えてもよい。また、H−CTF値、V−CTF値、S−CTF値、T−CTF値のいずれか1つ、あるいは任意の組み合わせで算出して合焦位置を測定してもよい。
また、図36に示す測定チャート135のように、チャート面を中心位置に対してX軸方向、Y軸方向及び2つの対角線方向に沿って分割し、第1〜第4象限136〜139のそれぞれに設けられた2つの領域内に、互いに直交する平行な複数本の線が設けてもよい。この測定チャート135によれば、対角線上に沿ったチャートパターンがどの位置でも同じになるので、画角の異なる撮像素子の位置調整に兼用することができる。なお、各領域に設ける線は、水平線及び垂直線でもよい。
上記各実施形態では、測定チャート52とレンズユニット15との位置が固定されているが、少なくとも一方をZ軸方向で移動可能にしておき、測定チャート52とレンズ鏡筒20との距離をレーザ変位計等で測定して、この距離が所定値に収まるように位置調整を行ってから、素子ユニット16の位置調整を行ってもよい。これによれば、より高精度な位置調整を行うことができる。
また、素子ユニット16の位置調整を1回だけ行うようにしたが、複数回繰り返してもよい。更に、レンズユニット15を固定しておき、素子ユニット16を移動させてもよい。カメラモジュールの素子ユニット16の位置調整を例に説明したが、一般的なデジタルカメラの撮像素子の位置調整にも用いることができる。
また、上記各実施形態によれば、次のような構成を得ることができる。
(付記1)測定チャートに直交するZ軸上に撮影レンズと前記撮影レンズによって結像されるチャート像を撮像する撮像素子とをセットし、前記Z軸上に予め離散的に設定された複数の測定位置に前記撮影レンズまたは撮像素子のいずれかを順次に移動して撮像を行い、
前記撮像素子から撮像信号を読み出す際に、前記撮像素子の全画素数から得られる画像以下のサイズの小さな縮小画像が得られるように前記撮像信号のデータ量を削減し、
前記撮像素子の撮像面上に設定された少なくとも5つの撮像位置から得られる前記データ量削減後の撮像信号に基づいて各々の撮像位置での合焦度合を表す個別の合焦評価値を前記複数の測定位置ごとに算出し、前記撮像位置の各々について所定の合焦評価値が得られたときにそれぞれのZ軸上の位置を合焦座標値とする合焦座標値取得工程と、
前記撮像面をZ軸に直交するXY座標平面に対応させたときの各撮像位置のXY座標値と、それぞれの撮像位置ごとに得られたZ軸上の合焦座標値との組み合わせで表される少なくとも5つの評価点を前記XY座標平面とZ軸とを組み合わせた三次元座標系に展開したときに、これらの評価点の相対位置に基づいて前記三次元座標系で一平面として表される近似結像面を算出する結像面算出工程と、
前記Z軸と前記近似結像面との交点である結像面座標値と、前記XY座標平面に対する前記近似結像面のX軸及びY軸回りの回転角度とを算出する調整値算出工程と、
前記結像面座標値及び回転角度に基づいて、前記撮像素子のZ軸上での位置とX軸及びY軸回りの傾きとを調整し、前記撮像面を前記近似結像面に一致させる調整工程と、
を含むことを特徴とする撮像素子の位置調整方法。
(付記2)付記1記載の撮像素子の位置調整方法において、前記合焦座標値取得工程は、前記撮像位置の各々について、前記合焦評価値が最大となる前記測定位置のZ軸上の位置を前記合焦座標値とすることを特徴とする撮像素子の位置調整方法。
(付記3)付記1記載の撮像素子の位置調整方法において、前記合焦座標値取得工程は、前記撮像位置の各々について、前記複数の測定位置ごとに算出した各合焦評価値を、Z軸方向において隣り合う前記測定位置同士で順に比較していき、前記合焦評価値が所定回数連続して低下したときに前記撮影レンズまたは前記撮像素子の次の測定位置への移動を中止し、前記合焦評価値が低下する前の前記測定位置のZ軸上の位置を前記合焦座標値とすることを特徴とする撮像素子の位置調整方法。
(付記4)付記1記載の撮像素子の位置調整方法において、前記合焦座標値取得工程は、前記撮像位置の各々について、前記複数の測定位置のZ軸上の座標値と、前記複数の測定位置の各合焦評価値との組み合わせで表される複数の評価点から近似曲線を生成し、この近似曲線から求められた最大の合焦評価値に対応するZ軸上の位置を前記合焦座標値とすることを特徴とする撮像素子の位置調整方法。
(付記5)付記1記載の撮像素子の位置調整方法において、前記合焦座標値取得工程は、前記撮像位置の各々について、予め決められた指定値と前記複数の測定位置ごとに算出した各合焦評価値との差分をそれぞれ算出し、前記差分が最小となる前記測定位置のZ軸上の位置を前記合焦座標値とすることを特徴とする撮像素子の位置調整方法。
(付記6)付記1〜5いずれか記載の撮像素子の位置調整方法において、前記合焦評価値が、コントラスト伝達関数値であることを特徴とする撮像素子の位置調整方法。
(付記7)付記6記載の撮像素子の位置調整方法において、前記合焦座標値取得工程は、前記撮像位置の各々について、前記複数の測定位置ごとに、前記XY座標平面上に設定された第1方向とこの第1方向に直交する第2方向のそれぞれについて前記コントラスト伝達関数値を算出し、かつ前記撮像位置の各々について、前記第1方向及び第2方向ごとに個別の第1合焦座標値及び第2合焦座標値を取得し、
前記結像面算出工程は、前記各撮像位置の第1合焦座標値及び第2合焦座標値から少なくとも10点の評価点を求め、これらの評価点の相対位置に基づいて、前記近似結像面を算出することを特徴とする撮像素子の位置調整方法。
(付記8)付記7記載の撮像素子の位置調整方法において、前記第1方向及び第2方向は、水平方向及び垂直方向であることを特徴とする撮像素子の位置調整方法。
(付記9)付記7記載の撮像素子の位置調整方法において、前記第1方向及び第2方向は、前記撮影レンズの径方向及びこの径方向に直交する直交方向であることを特徴とする撮像素子の位置調整方法。
(付記10)付記1〜9いずれか記載の撮像素子の位置調整方法において、前記少なくとも5つの撮像位置は、前記撮像面の中心と、前記撮像面の4象限上とに1つずつ設定されていることを特徴とする撮像素子の位置調整方法。
(付記11)付記1〜10いずれか記載の撮像素子の位置調整方法において、前記合焦座標値取得工程において、前記撮像位置の各々に結像されるチャートパターンが同一であることを特徴とする撮像素子の位置調整方法。
(付記12)付記1〜11いずれか記載の撮像素子の位置調整方法において、前記調整工程の後に前記合焦座標値取得工程を行い、前記撮像位置の各々について、前記合焦座標値を確認する確認工程を含むことを特徴とする撮像素子の位置調整方法。
(付記13)付記1〜11いずれか記載の撮像素子の位置調整方法において、前記合焦座標値取得工程、前記結像面算出工程、前記調整値算出工程、前記調整工程を複数回繰り返し、前記撮像面を前記近似結像面に一致させることを特徴とする撮像素子の位置調整方法。
(付記14)撮影レンズが組み込まれたレンズユニットに、撮像素子が組み込まれた素子ユニットを位置調整して固定するカメラモジュールの製造方法において、前記素子ユニットの位置調整は、付記1〜13いずれか記載の撮像素子の位置調整方法により行われることを特徴とするカメラモジュール製造方法。
(付記15)チャートパターンが設けられた測定チャートと、
撮影レンズを組み込んだレンズユニットを保持し、前記測定チャートに直交するZ軸上にセットするレンズユニット保持手段と、
撮像素子を組み込んだ素子ユニットを保持して前記Z軸上にセットするとともに、前記素子ユニットのZ軸上での位置と、前記Z軸に直交するX軸及びY軸回りの傾きとを変化させる素子ユニット保持手段と、
前記Z軸上に予め離散的に設定された複数の測定位置に、前記撮影レンズまたは前記撮像素子が順次に移動されるように、前記レンズユニット保持手段または前記素子ユニット保持手段のいずれかを移動させる測定位置移動手段と、
前記測定位置の各々で、前記撮像素子に前記撮影レンズにより結像されたチャート像を撮像させ、前記撮像素子から撮像信号を読み出す際に、前記撮像素子の全画素数から得られる画像以下のサイズの小さな縮小画像が得られるように前記撮像信号のデータ量を削減する素子制御手段と、
前記撮像素子の撮像面上に設定された少なくとも5つの撮像位置から得られる前記データ量削減後の撮像信号に基づいて各々の撮像位置での合焦度合を表す個別の合焦評価値を前記複数の測定位置ごとに算出し、前記撮像位置の各々について所定の合焦評価値が得られたときのそれぞれのZ軸上の位置を合焦座標値とする合焦座標値取得手段と、
前記撮像面をZ軸に直交するXY座標平面に対応させたときの各撮像位置のXY座標値と、それぞれの撮像位置ごとに得られたZ軸上の合焦座標値との組み合わせで表される少なくとも5つの評価点を前記XY座標平面とZ軸とを組み合わせた三次元座標系に展開したときに、これらの評価点の相対位置に基づいて前記三次元座標系で一平面として表される近似結像面を算出する結像面算出手段と、
前記Z軸と前記近似結像面との交点である結像面座標値と、前記XY座標平面に対する前記近似結像面のX軸及びY軸回りの回転角度とを算出する調整値算出手段と、
前記結像面座標値及びX軸及びY軸回りの回転角度に基づいて前記素子ユニット保持手段を駆動させ、前記撮像素子のZ軸上での位置とX軸及びY軸回りの傾きとを調整し、前記撮像面を前記近似結像面に一致させる調整手段と、
を備えたことを特徴とするカメラモジュール製造装置。
(付記16)付記15記載のカメラモジュール製造装置において、前記素子ユニットのZ軸上での位置と、前記Z軸に直交するX軸及びY軸回りの傾きとの調整後に、前記レンズユニットと前記素子ユニットとを固定させる固定手段を備えたことを特徴とするカメラモジュール製造装置。
(付記17)付記15または16記載のカメラモジュール製造装置において、
前記素子ユニット保持手段は、前記素子ユニットを保持する保持機構と、前記保持機構を前記X軸及びY軸回りで傾ける2軸回転ステージと、前記2軸回転ステージを前記Z軸方向に沿って移動させるスライドステージとを有することを特徴とするカメラモジュール製造装置。
(付記18)付記15〜17いずれか記載のカメラモジュール製造装置において、前記素子ユニット保持手段には、前記撮像素子と前記素子制御手段とを電気的に接続させる素子接続部が設けられていることを特徴とするカメラモジュール製造装置。
(付記19)付記15〜18いずれか記載のカメラモジュール製造装置において、前記レンズユニット保持手段には、前記レンズユニット内に組み込まれたオートフォーカス機構と前記オートフォーカス機構を駆動するAFドライバとを電気的に接続させるAF接続部が設けられていることを特徴とするカメラモジュール製造装置。
(付記20)付記15〜19いずれか記載のカメラモジュール製造装置において、前記チャートパターンは、矩形のチャート面をその中心位置に対してX軸方向、Y軸方向及び2つの対角線方向に沿って分割した8つの領域を有し、第1〜第4象限のそれぞれに設けられた2つの領域内には、互いに直交する平行な複数本の線が設けられていることを特徴とするカメラモジュール製造装置。
(付記21)撮影レンズが組み込まれたレンズユニットと、前記撮影レンズが結像した像を撮像する撮像素子が組み込まれ、前記レンズユニットに対する位置が調整された状態で、前記レンズユニットに固定された素子ユニットとを備えたカメラモジュールにおいて、
前記素子ユニットは、
測定チャートに直交するZ軸上に前記レンズユニットと前記素子ユニットとをセットし、前記Z軸上に予め離散的に設定された複数の測定位置に前記撮影レンズまたは撮像素子が停止されるように、前記レンズユニットまたは素子ユニットのいずれかを順次に移動して撮像を行い、
前記撮像素子から撮像信号を読み出す際に、前記撮像素子の全画素数から得られる画像以下のサイズの小さな縮小画像が得られるように前記撮像信号のデータ量を削減し、
前記撮像素子の撮像面上に設定された少なくとも5つの撮像位置から得られる前記データ量削減後の撮像信号に基づいて各々の撮像位置での合焦度合を表す個別の合焦評価値を前記複数の測定位置ごとに算出し、前記撮像位置の各々について所定の合焦評価値が得られたときのそれぞれのZ軸上の位置を合焦座標値とし、
前記撮像面をZ軸に直交するXY座標平面に対応させたときの各撮像位置のXY座標値と、それぞれの撮像位置ごとに得られたZ軸上の合焦座標値との組み合わせで表される少なくとも5つの評価点を前記XY座標平面とZ軸とを組み合わせた三次元座標系に展開したときに、これらの評価点の相対位置に基づいて前記三次元座標系で一平面として表される近似結像面を算出し、
前記Z軸と前記近似結像面との交点である結像面座標値と、前記XY座標平面に対する前記近似結像面のX軸及びY軸回りの回転角度とを算出し、
前記結像面座標値及びX軸及びY軸回りの回転角度に基づいて、前記撮像面が前記近似結像面に一致するように、前記撮像素子のZ軸上での位置とX軸及びY軸回りの傾きとが調整されていることを特徴とするカメラモジュール。
2 カメラモジュール
6 撮影レンズ
12 撮像素子
12a 撮像面
15 レンズユニット
16 素子ユニット
40 カメラモジュール製造装置
85 撮像素子ドライバ

Claims (8)

  1. 撮影レンズにより結像した像を撮像素子に撮像させる工程と、
    前記撮像素子から撮像信号を読み出す際に、前記撮像素子の全画素数から得られる画像以下のサイズの小さな縮小画像が得られるように前記撮像信号のデータ量を削減する工程と、
    前記縮小画像に基づいて前記撮影レンズと前記撮像素子との位置関係を評価する工程と、
    前記評価手段の評価結果に基づいて前記撮影レンズと前記撮像素子との位置関係を調整する工程とを備えたことを特徴とする撮影レンズと撮像素子の位置関係調整方法。
  2. 前記撮像信号のデータ量を削減する工程は、前記撮像素子の多数の画素にそれぞれ蓄積された信号電荷からなる前記撮像信号を読み出す際に、前記画素を間引くことを特徴とする請求項1記載の撮影レンズと撮像素子の位置関係調整方法。
  3. 前記撮像信号のデータ量を削減する工程は、前記撮像素子の多数の画素にそれぞれ蓄積された信号電荷からなる前記撮像信号を読み出す際に、特定の画素同士の信号電荷を結合することを特徴とする請求項1記載の撮影レンズと撮像素子の位置関係調整方法。
  4. 撮影レンズが組み込まれたレンズユニットと、撮像素子が組み込まれた素子ユニットとを位置調整して結合するカメラモジュールの製造方法において、
    前記レンズユニットと前記素子ユニットとの位置関係の調整は、請求項1〜3いずれか記載の撮影レンズと撮像素子の位置関係調整方法により行われることを特徴とするカメラモジュール製造方法。
  5. 撮影レンズにより結像した像を撮像素子に撮像させる撮像手段と、
    前記撮像素子から撮像信号を読み出す際に、前記撮像素子の全画素数から得られる画像以下のサイズの小さな縮小画像が得られるように前記撮像信号のデータ量を削減する画像読み出し手段と、
    前記縮小画像に基づいて前記撮影レンズと前記撮像素子との位置関係を評価する評価手段と、
    前記評価手段の評価結果に基づいて前記撮影レンズと前記撮像素子との位置関係を調整する調整手段とを備えたことを特徴とする撮影レンズと撮像素子の位置関係調整装置。
  6. 前記画像読み出し手段は、前記撮像素子の多数の画素にそれぞれ蓄積された信号電荷からなる前記撮像信号を読み出す際に、前記画素を間引くことを特徴とする請求項5記載の撮影レンズと撮像素子の位置関係調整装置。
  7. 前記画像読み出し手段は、前記撮像素子の多数の画素にそれぞれ蓄積された信号電荷からなる前記撮像信号を読み出す際に、特定の画素同士の信号電荷を結合することを特徴とする請求項5記載の撮影レンズと撮像素子の位置関係調整装置。
  8. 撮影レンズが組み込まれたレンズユニットと、撮像素子が組み込まれた素子ユニットとを位置調整して結合するカメラモジュール製造装置において、
    前記レンズユニットと前記素子ユニットとの位置関係の調整に、請求項5〜7いずれか記載の撮影レンズと撮像素子の位置関係調整装置を用いることを特徴とするカメラモジュール製造装置。
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