JP2011126443A - 高圧ガスタンクのタンク保持機構とこれを用いて高圧ガスタンクを搭載した車両 - Google Patents

高圧ガスタンクのタンク保持機構とこれを用いて高圧ガスタンクを搭載した車両 Download PDF

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Abstract

【課題】高圧ガスタンクを保持した上で、その保持した高圧ガスタンクの脱落対処の簡便化を図る。
【解決手段】高圧ガスタンクTをプラットフォームFのタンク収納凹所110に保持するに当たり、タンクバンド140によるタンク保持とは別に、タンクベルト210によるタンク保持を図る。タンクベルト210は、高圧ガスタンクTのタンク全周に亘って巻回された上で、ベルト端部の固定金具212にてベルトリトラクター220に固定される。ベルトリトラクター220は、所定の加速度でベルト引出がなされると、ロック機構によりベルト引出をロックする。
【選択図】図4

Description

本発明は、高圧ガスタンクを保持する保持構造に関する。
近年になり、車両への高圧ガスタンク搭載の機会が増えている。例えば、燃料電池搭載車両では、燃料電池の燃料ガスである水素ガスを高圧ガスタンクに貯留して、この高圧ガスタンクを車両に横置き搭載している(例えば、特許文献1〜2)。水素ガスに限らず、液化天然ガスやプロパンガスを貯留した高圧ガスタンクを車両に搭載することも行われている(例えば、特許文献3)。
これら特許文献で提案された手法によれば、外気温や貯留ガスの消費量等の影響を受けて起きるタンク外径の膨張・収縮やタンクサイズの若干の変更を見越した上で高圧ガスタンクを車載できるほか、特許文献2にあっては、タンク脱落に対しての対処も可能とされている。
特開2002−370550号公報 特開2009−101866号公報 特開平9−207587号公報
特許文献2で提案されたようなタンク脱落対処では、タンクへのバンドの巻回に加え、タンク巻回バンドへの当該バンドとは別のバンドの固定、更にはこのバンドの固定が必要なことから、より簡便なタンク脱落対処が求められるに至った。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、高圧ガスタンクを保持した上で、その保持した高圧ガスタンクの脱落対処の簡便化を図ることを目的とする。
上記した目的の少なくとも一部を達成するために、本発明では、以下の構成を採用した。
[適用1:タンク保持機構]
高圧ガスタンクをタンク周壁で受ける固定座に保持するタンク保持機構であって、
前記固定座に向かい合う側の前記高圧ガスタンクの外周に掛け渡され、前記固定座に向けて前記高圧ガスタンクを押し付けることで前記高圧ガスタンクを保持するバンドと、
前記固定座に取り付けられ、前記高圧ガスタンクをその全周に亘って巻回するベルトの引き出しとベルトの引き出しができないようにするベルトのロックとが可能なベルト機器部とを備え、
該ベルト機器部は、
前記固定座に一体的に取り付けられる本体部と、前記ベルトの端部を保持するベルト端部保持部とを有する
ことを要旨とする。
上記構成を備える保持構造では、固定座で受けられた高圧ガスタンクに対して、固定座に向かい合う側でタンク外周にバンドを掛け渡し、このバンドにより、固定座に向けて高圧ガスタンクを押し付けて高圧ガスタンクを保持する。上記構成のタンク保持機構では、こうしたバンドによる保持とは別に、ベルト機器部のベルトを高圧ガスタンクの全周に亘って高圧ガスタンクに巻回させ、そのベルトのベルト端部を、固定座に一体的に取り付けられる本体部の側で、ベルト端部保持部に保持する。ベルト機器部は、ベルトのロックを可能とするので、高圧ガスタンク全周に亘るベルト巻回とベルト端部保持部でのベルト保持の後には、固定座に一体的に取り付けられる本体部とベルトとの関係を、高圧ガスタンクをベルトにて巻回した状態のまま維持できる。こうした状態において、仮に固定座に高圧ガスタンクを保持するバンドの破損が起きても、上記構成を備える保持構造によれば、高圧ガスタンクがその固定部から大きく離れてしまうような不用意な脱落を回避でき、こうした脱落対処に際して、円筒状の高圧ガスタンクの全周に亘るベルト巻回と、そのベルトのベルト端部保持とを行えばよいことから、簡便である。つまり、高圧ガスタンク搭載車両や高圧ガスタンクを有する設備機器において、タンク脱落への対処の簡略化を図ることができる。
上記した保持構造は、次のような態様とすることができる。例えば、前記ベルト機器部を、前記ベルトの引出により前記ベルトに作用する加速度が予め定めた基準加速度を超えると、加速度検知以降において前記ベルト引出ロックを行うものとできる。こうすれば、基準加速度を高圧ガスタンクがその固定座から脱落することが想定され得る加速度(例えば、ベルトでその全周に亘って巻回された高圧ガスタンクが固定座から離脱してベルトに引出の力を及ぼす際の加速度)としておくことで、高圧ガスタンク脱落の対処の実効性が高まると共に、基準加速度以下の加速度がベルトに作用した状態では、ベルトのロックが掛からずベルトの引出が可能となる。このため、ベルトを高圧ガスタンクの全周に亘って巻回した状態において、保持済みの高圧ガスタンクが膨張・収縮しても、この膨張・収縮をベルト引出により吸収できる。この他、高圧ガスタンクのサイズが若干変更しても、ベルト引出により高圧ガスタンクの全周に亘るベルト巻回に支障を来さないようにでき、汎用性が高まる。
また、前記ベルト機器部を、前記ベルト端部固定部に固定される前記ベルト端部と反対側のベルト端部の側で前記ベルトを前記機器固定側基部に巻き取り収容し、引き出されたベルトを巻き取るベルト収容部を本体部に有するものとできる。こうすれば、高圧ガスタンクの全周に亘ってベルトを巻回する際に余分なベルト引出を行っても、ベルト巻回並びにベルト端部固定後には、余分に引き出されたベルトを巻き取ることができるので、ベルトに係る加速度の検知感度を高めることができる。
また、前記ベルトを前記バンドより薄肉とすれば、次の利点がある。高圧ガスタンクを保持するバンドの破損は、外部の部材がバンド表面に接触することで起き得るが、ベルトをバンドより薄肉としておけば、ベルト表面への外部の部材の接触を薄肉とした分だけ抑制できるので、ベルトの破損を抑制できる。このため、ベルトによる高圧ガスタンクの脱落対処の実効性を確保できる。
[適用2:車両]
高圧ガスタンクをタンク長手方向が車両床下に沿うように横置き搭載した車両であって、
高圧ガスタンクを保持する上記したタンク保持機構を備え、
該タンク保持機構は、前記固定座を車両ボディー側に有する
ことを要旨とする。
この車両では、横置きの高圧ガスタンクの車両下方向へのタンク脱落に対しての対処を簡便に図った上で、車両に高圧ガスタンクを横置き搭載できる。
本発明の実施例としてのタンク保持構造を高圧ガスタンク搭載車両に適用した場合の高圧ガスタンクTの車載の様子を示す説明図である。 高圧ガスタンクTの車載の様子をタンク周辺の構成と共に示す説明図である。 車載済みの高圧ガスタンクTをタンクバンド保持箇所で破断してタンク保持の様子を示す説明図である。 車載済みの高圧ガスタンクTをタンクベルト保持箇所で破断してタンク保持の様子を示す説明図である。
以下、本発明の実施の形態を実施例に基づいて説明する。図1は本発明の実施例としてのタンク保持構造を高圧ガスタンク搭載車両に適用した場合の高圧ガスタンクTの車載の様子を示す説明図、図2は高圧ガスタンクTの車載の様子をタンク周辺の構成と共に示す説明図、図3は車載済みの高圧ガスタンクTをタンクバンド保持箇所で破断してタンク保持の様子を示す説明図、図4は車載済みの高圧ガスタンクTをタンクベルト保持箇所で破断してタンク保持の様子を示す説明図である。
図1に示すように、車両10は、高圧ガスタンクTを、タンク長手方向が車両幅方向となるように、プラットフォームFの下方に横置きに搭載する。高圧ガスタンクTは、水素ガスを高圧で貯留する。タンクに貯留された水素ガスは、車両10が搭載した図示しない燃料電池に高圧ガスタンクTから図示しないガス配管を経て供給され、ガス供給の際には図示しない減圧弁にて減圧される。高圧ガスタンクTは、後輪RTの車軸より後方側に車両幅方向に横置き搭載され、紙面奥側にも並べて横置き搭載したり、図示するタンク位置の後方側に並べて横置き搭載することも可能である。後輪RTの車軸より前方側での横置き搭載も可能である。
高圧ガスタンクTは、樹脂製とされており、図2に示すように、長尺で円柱状をなし、タンク一端側に、金属製のバルブベースTVBを有する。このバルブベースTVBは、タンク内充填ガスの流路を備えてタンク一端に装着されガス配管との接続の用をなす。
本実施例の車両10は、車両のプラットフォームFの下面にタンク収納凹所110を車両幅方向に陥没形成して備え、タンク下端側半周に亘って掛け渡されたタンクバンド140を有するバンド保持機構200にて、高圧ガスタンクTをタンク収納凹所110に保持する。タンク収納凹所110は、車両幅方向に延びて車両前後に位置して向かい合う前方側および後方側の傾斜面にタンク前方固定座112Fとタンク後方固定座112Rとを突出して備え、両傾斜面の間を車両幅方向に延びる陥没溝114とする。陥没溝114を挟んで向かい合う上記のタンク前方固定座112Fとタンク後方固定座112Rは、図2に示すようにタンク長手方向に2箇所において、高圧ガスタンクTをタンク周壁で受ける。高圧ガスタンクTがこのタンク前方固定座112Fとタンク後方固定座112Rに当接するようにされると、横置き状の高圧ガスタンクTは、両固定座で受けて支えられることになるので、タンク径方向に位置決めされる。この場合、上記の両固定座は、搭載された高圧ガスタンクTの上方側に位置することから、高圧ガスタンクTは、両固定座への当接により、上下方向および左右方向(即ち、車両上下方向と車両前後方向)に位置決めされることになる。高圧ガスタンクTの回転方向の位置決めは、バルブベースTVBを用いる等の手法でなされるが、本発明の要旨とは直接関係しないので、その説明は省略する。
バンド保持機構200は、図2に示すように、タンク保持用の二本のタンクバンド140とタンクに巻回されるタンクベルト210と、図4に示すベルトリトラクター220とを備える。それぞれのタンクバンド140は、スチール製とされ、予めタンク外周形状に倣って湾曲状に賦形済みであり、その両端を第1固定端141、第2固定端142とする。両固定端とも、貫通孔141a、142aを備えるが、貫通孔141aにあってはボルト径より大きい円形の貫通孔とされ、貫通孔142aにあっては小判状の長孔とされている。タンクバンド140は、プラットフォームFが有するバンド固定部116の雌ネジFSにボルト143を螺合することで、第1固定端141においてバンド固定部116に固定される。この際、平座金144が用いられ、割り座金を併用することもできるほか、雌ネジFSに当たる箇所を貫通孔とし、後述の第2固定端142の保持と同様にナットを用いてボルト143をネジ締めするようにしても良い。また、本実施例では、ボルト143を六角穴付きボルトとしているが六角ボルトとしても良い。タンクバンド140は、第2固定端142の側では、コイルバネ204を介在させた上で、長寸のボルト143によりプラットフォームFのバンド固定部116に保持される。こうしたバンド保持により、タンクバンド140は、タンク前方固定座112Fとタンク後方固定座112Rに向かい合う側のタンク外周下端側に掛け渡された状態で、タンク前方固定座112Fとタンク後方固定座112Rに高圧ガスタンクTを押し付けて、当該タンクを保持・固定する。
タンクベルト210は、タンク脱落時におけるタンク保持の用をなす強度を備えた強化繊維の編み上げベルトであり、例えば車両における乗員保護用のシートベルトと同様の構成とすることができる。このタンクベルト210は、既述したタンクバンド140よりも薄肉のベルトであり、車両10に搭載が予定されている高圧ガスタンクTをその全周に亘って巻回できる長さに、後述のベルトリトラクター220による巻き取り余剰分長さを加えた長さとされ、一端に固定金具212を有する。タンクベルト210の他端側は、ベルトリトラクター220の巻き取りスプール(図示略)に固定されて巻き取られている。
上記したタンクベルト210によるタンク巻回箇所は、図2に示すように、タンク保持のための二つのタンクバンド140の間のタンク中央部であり、バンド保持機構200は、そのタンク巻回箇所に図4のベルトリトラクター220をバンド固定部116に固定して備える。ベルトリトラクター220は、ベルトリトラクター220の一端を図示しないスプールに巻き取った上で、そのベルト巻き取り長さの分だけのベルトを引き出すベルト引出を可能とするほか、ベルトの引き出しができないようにロックするベルト引出ロックが可能である。この巻き取り長さのベルト長は、タンクベルト210の既述した余剰分となり、タンクベルト210は、タンク巻回の際にこの長さの範囲でベルトリトラクター220から引き出され、タンク巻回後にあっては、ベルトリトラクター220に巻き取られる。
こうしたベルト引出とその巻き取りを可能とするため、ベルトリトラクター220は、内蔵した巻取スプリング(図示略)の付勢力をスプールによりベルト巻取方向に付勢する。また、ベルトリトラクター220は、ベルト引出ロック、具体的にはタンクベルト210が急激に引き出された場合に、タンクベルト210のそれ以上の引き出しを阻止するための図示しないロック機構を内蔵する。例えば、このロック機構は、タンクベルト210の急激な引き出しに伴って生じるスプールとロックガイド回転体との相対回転によって、スプールに設けられたロック部材をフレームに噛み合わせることで、スプールのベルト引き出し方向の回転を阻止するよう構成することができる。或いは、ベルト引出に伴うスプールの急回転に追従できない慣性体を含む加速度検知機構を内蔵し、スプール回転に対する当該慣性体の追従遅れによって慣性体をロックガイド回転体に係合させることで、ベルト引出方向の回転が阻止されて上記したスプールとの相対回転が生じるよう構成することができる。こうしたロック機構を有するベルトリトラクター220としては、例えば車両における乗員保護用のシートベルト装置におけるリトラクターと同様の構成とできる。
また、ベルトリトラクター220は、バンド固定部116に固定されるボディーに、タンクベルト210の固定金具212と係合する係合部222を備え、係合部222と固定金具212の係合を経て、タンクベルト210を固定する。なお、ベルトリトラクター220は、係合部222の周辺に固定金具212との係合を解除する図示しないリリースボタンを備え、当該ボタンの操作があると、係合部222から固定金具212を解放する。
本実施例では、バンド保持機構200における上記したロック機構の作動を起こすベルト引出の加速度を次のように規定した。まず、高圧ガスタンクTを治具等により水平に保持した上で、タンク全周に亘ってタンクベルト210を掛け渡し、係合部222と固定金具212の係合を経てタンクベルト210をベルトリトラクター220に固定する。この状態から治具を取り除いて高圧ガスタンクTを重力方向に自由落下させた場合に、ロック機構が作動するよう、当該機構の加速度検知機構を調整する。こうすれば、後述するようにタンクバンド140にてタンク収納凹所110に保持された高圧ガスタンクTが脱落しようとすると、高圧ガスタンクTによるベルト引出が上記した加速度印加状況と合致するので、ロック機構が作動して、ベルトリトラクター220は、タンクベルト210のベルト引出をロックすることになる。
高圧ガスタンクTを車載するには、まず、タンクバンド140の第2固定端142をプラットフォームFから取り外してタンクバンド140が高圧ガスタンクTと干渉しないようにしておく。その後、図2に示すように、タンク収納凹所110の下方まで搬送済みの高圧ガスタンクTのタンク中央部或いはその付近において、タンクベルト210をタンク全周に亘って巻回する。このベルト巻回の際には、既述したようにベルトリトラクター220からのベルト引出が可能なため、巻回作業に支障はない。
次いで、横置き状の高圧ガスタンクTを昇降させる図示しないタンクリフタにて、タンク収納凹所110に向けて高圧ガスタンクTを持ち上げる。このタンク持ち上げは、高圧ガスタンクTのタンク周壁がタンク収納凹所110の向かい合うタンク前方固定座112Fとタンク後方固定座112Rに当接するまで行われる。こうしたタンク持ち上げは、タンクベルト210を巻回済みの高圧ガスタンクTのタンク収納凹所110の側、延いてはプラットフォームFの側への接近をもたらすので、タンクベルト210の固定金具212は、ベルトリトラクター220に近づくことになる。なお、このタンク持ち上げと固定座へのタンク当接と前後して、タンクの回転方向の位置決めも行われる。
次いで、タンクバンド140を、プラットフォームFに保持する。具体的には、高圧ガスタンクTと干渉しないようにされていたタンクバンド140のそれぞれを、当該バンドがタンク下端側のタンク外周に掛け渡されるようにした上で、第1固定端141の側と第2固定端142の側で、ボルト143にて固定する。第1固定端141の側では、図3に示すように、ボルト143をバンド固定部116の雌ネジFSに締め付けて、第1固定端141をバンド固定部116に直接固定する。第2固定端142の側では、第2固定端142とボルトヘッド側の大径の平座金144との間にコイルバネ204を介在させ、この状態で、ボルト143を第2固定端142の貫通孔142aと、プラットフォームFのバンド固定部116における貫通孔FHとに挿入させ、当該ボルトをナット145にて固定する。ナットによるボルト固定はいわゆるダブルナットとすることがゆるみ防止から望ましい。ナット145とボルト143の螺合により、ボルト143は、平座金144を介してコイルバネ204を圧縮状態とする。こうして圧縮したコイルバネ204は、タンクバンド140にテンションを掛けつつ、タンクバンド140の第2固定端142をプラットフォームFに押し付けて保持する。高圧ガスタンクTは、こうして保持されたタンクバンド140によりタンク前方固定座112Fとタンク後方固定座112Rに向けて押し付けられプラットフォームFに対して固定される。なお、第2固定端142は、強度確保のため、多層構造とすること、或いは図示しないリブ等にて補強されている。
上記したタンクバンド140によるタンク保持の前、或いは保持過程や保持完了後に、タンクベルト210の固定金具212をベルトリトラクター220の係合部222に係合させ、これにより、タンクベルト210をベルトリトラクター220に固定する。このベルト固定の際にも、タンクベルト210は、ベルトリトラクター220での巻き取り余剰分の範囲で引出可能であることから、支障なくタンクベルト210をベルトリトラクター220に固定できる。そして、ベルト固定後には、ベルト固定のために引き出された分だけ、タンクベルト210はベルトリトラクター220に巻き取られるので、タンクベルト210は、不用意にたるむことなく高圧ガスタンクTをその全周に亘って巻回する。
以上説明した本実施例の車両10は、タンク下端側半周に掛け渡したタンクバンド140をコイルバネ204にてテンションを掛けて保持し、コイルバネ204を圧縮状態とする。コイルバネ204は、伸び代を有することは勿論、圧縮代を残して圧縮されていることから、外気温の影響を受けて或いはガス消費や高圧ガス充填により高圧ガスタンクTのタンク径が大小変化しても、タンク径変化を吸収する。よって、本実施例の車両10では、タンク径変化を見越した上で、高圧ガスタンクTを横置き状に好適に搭載・保持できる。
また、本実施例の車両10では、タンクバンド140によるタンク収納凹所110へのタンク保持とは別に、タンクベルト210をタンク全周に亘って高圧ガスタンクに巻回させ、ベルト端部の固定金具212を、バンド固定部116に固定されるベルトリトラクター220のボディーに固定する。ベルトリトラクター220は、その内蔵するロック機構により、タンク全周に亘るタンクベルト210の巻回と固定金具212を介したベルト固定の後には、高圧ガスタンクTをタンクベルト210にて巻回した状態のまま維持できる。従って、仮にタンクバンド140に不用意な破損が起きても、本実施例の車両10によれば、高圧ガスタンクTがタンク収納凹所110から大きく飛び出してしまうような不用意なタンク脱落を回避できる。しかも、こうした脱落対処に際しては、タンク全周に亘るタンクベルト210の巻回と、ベルトリトラクター220への固定金具212の固定とを行えばよいことから、タンク脱落対処を簡便に図ることができる。
また、本実施例の車両10では、ベルトリトラクター220からのベルト引出をもたらす加速度(ロック解除加速度)がタンク収納凹所110からの高圧ガスタンクTの脱落に伴うベルト引出の際の加速度となると、ベルトリトラクター220のロック機構にてベルト引出をロックするようにした。このため、仮にタンクバンド140に不用意な破損が起きた場合の上記した不用意なタンク脱落を、高い実効性で回避できる。しかも、ベルトリトラクター220のロック機構が未作動の状態ではタンクベルト210の引出が可能なため、タンクベルト210をタンク全周に亘って巻回した状態において、保持済みの高圧ガスタンクTがガス充填やガス消費により或いは外気温の影響を受けて膨張・収縮しても、この膨張・収縮をタンクベルト210のベルト引出により吸収できる。この他、高圧ガスタンクTのサイズが若干変更しても、ベルト引出によりタンクベルト210を支障なく高圧ガスタンクTの全周に亘って巻回でき、汎用性が高まる。
また、本実施例の車両10では、ベルトリトラクター220のロック機構が未作動の状態では、ベルトリトラクター220によりタンクベルト210を巻き取るよう構成した。このため、タンク全周に亘るベルト巻回の際に、その巻回作業に伴って余分にタンクベルト210を引き出しても、ベルト巻回並びにベルト固定後には、その余分に引き出された分のタンクベルト210を巻き取ることができる。タンクベルト210は、余分な引出分の巻き取りによりたるむことなく高圧ガスタンクTに巻回されるので、ベルトリトラクター220における加速度の検知感度が高まり、上記したダンク離脱回避の実効性も高まる。
加えて、本実施例では、タンクベルト210を強化繊維編み上げベルトとしたので、軽量でその取扱も簡便であることから、タンク巻回の作業性の向上やコスト低下を図ることができる。その上で、タンクベルト210をタンクバンド140より薄肉としたので、車両走行の際に路面突起との接触に伴う破損をタンクバンド140より起きにくくしてベルト破損を抑制しつつ、タンクベルト210による高圧ガスタンクTの脱落対処の実効性を確保できる。
以上、本発明の実施例について説明したが、本発明は、上記した実施の形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様にて実施することが可能である。例えば、図2や図4に示すように、タンクベルト210を高圧ガスタンクTに巻回するに当たり、タンクベルト210を高圧ガスタンクTのタンク下端半周側から掛け始めてタンク全周に亘って巻回したが、この逆に、タンクベルト210を高圧ガスタンクTのタンク上端半周側から掛け始めてタンク全周に亘って巻回するようにすることもできる。この場合には、図4におけるベルトリトラクター220のベルト引出箇所を車両上下の上側に設け、係合部222を下方側に設ければよい。また、ベルトリトラクター220については、バンド固定部116の下面側に限らず、バンド固定部116の上面側に固定するように構成することもできる他、ベルトリトラクター220をタンク収納凹所110の陥没溝114に固定するように構成することもできる。この場合には、陥没溝114を深くした上で、ベルトリトラクター220にあっては、ボディーの両側方(図4における左右方向或いは車両前後方向)にベルト引出箇所と係合部222を設ければよい。そして、このようにベルトリトラクター220を陥没溝114に固定した場合には、タンクベルト210にて高圧ガスタンクTをタンク収納凹所110の内部に吊り下げるようにできることから、上記したタンク離脱が起きた場合でも、高圧ガスタンクTにタンク軸周りの回転や上下位置変位を抑制できる。このため、高圧ガスタンクTにバルブベースTVBを介して接続された配管に不用意な力を及ぼさないようにでき、配管損傷防止の上からも有益である。
10…車両
110…タンク収納凹所
112F…タンク前方固定座
112R…タンク後方固定座
114…陥没溝
116…バンド固定部
140…タンクバンド
141…第1固定端
141a…貫通孔
142…第2固定端
142a…貫通孔
143…ボルト
144…平座金
145…ナット
200…バンド保持機構
204…コイルバネ
210…タンクベルト
212…固定金具
220…ベルトリトラクター
222…係合部
T…高圧ガスタンク
F…プラットフォーム
FH…貫通孔
FS…雌ネジ
RT…後輪
TVB…バルブベース

Claims (6)

  1. 高圧ガスタンクをタンク周壁で受ける固定座に保持するタンク保持機構であって、
    前記固定座に向かい合う側の前記高圧ガスタンクの外周に掛け渡され、前記固定座に向けて前記高圧ガスタンクを押し付けることで前記高圧ガスタンクを保持するバンドと、
    前記固定座に取り付けられ、前記高圧ガスタンクをその全周に亘って巻回するベルトの引き出しとベルトの引き出しができないようにするベルトのロックとが可能なベルト機器部とを備え、
    該ベルト機器部は、
    前記固定座に一体的に取り付けられる本体部と、前記ベルトの端部を保持するベルト端部保持部とを有する
    タンク保持機構。
  2. 前記ベルト機器部は、前記ベルトの引出により前記ベルトに作用する加速度が予め定めた基準加速度を超えると、加速度検知以降において前記ベルトのロックを行う請求項1に記載のタンク保持機構。
  3. 前記基準加速度は、前記ベルトでその全周に亘って巻回された前記高圧ガスタンクが前記固定座から離脱して前記ベルトに引出の力を及ぼす際の加速度とされている請求項2に記載のタンク保持機構。
  4. 前記ベルト機器部は、前記ベルト端部固定部に固定される前記ベルト端部と反対側のベルト端部の側で前記ベルトを前記機器固定側基部に巻き取り収容し、引き出されたベルトを巻き取るベルト収容部を前記本体部に有する請求項1ないし請求項3いずれかに記載のタンク保持機構。
  5. 前記ベルトは、前記バンドより薄肉とされている請求項1ないし請求項4いずれかに記載のタンク保持機構。
  6. 高圧ガスタンクをタンク長手方向が車両床下に沿うように横置き搭載した車両であって、
    高圧ガスタンクを保持する請求項1ないし請求項5のいずれかに記載のタンク保持機構を備え、
    該タンク保持機構は、前記固定座を車両ボディー側に有する
    車両。
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