JP2011124224A - 高輝度放電灯用セラミックチューブ及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】高輝度放電灯用セラミックチューブを構成する際、中空体に形成された挿入孔に対するプラグ部材の傾きを防止し、電極挿入部が同軸上で対向するようにする。
【解決手段】仮焼体である中空体22の本体部28には、プラグ部材26が挿入される入口から内部に至るにつれてテーパー状に縮径するテーパー状縮径部36を含む挿入孔24が形成される。一方、プラグ部材26は、その径が前記入口に比して小さく設定された円盤形状部46を有する。この円盤形状部46が前記入口から挿入孔24に挿入し、焼成により一体化する際、その側壁が挿入孔24の最も径の小さい部分の内壁から接合が開始する。
【選択図】図1
【解決手段】仮焼体である中空体22の本体部28には、プラグ部材26が挿入される入口から内部に至るにつれてテーパー状に縮径するテーパー状縮径部36を含む挿入孔24が形成される。一方、プラグ部材26は、その径が前記入口に比して小さく設定された円盤形状部46を有する。この円盤形状部46が前記入口から挿入孔24に挿入し、焼成により一体化する際、その側壁が挿入孔24の最も径の小さい部分の内壁から接合が開始する。
【選択図】図1
Description
本発明は、中空体に対してプラグ部材を挿入し、さらに、焼成処理を施すことで得られる高輝度放電灯用セラミックチューブ及びその製造方法に関する。
セラミックメタルハライドランプは、高輝度放電灯用セラミックチューブ(以下、単に「チューブ」と表記することもある)の内部に挿入された一対の電極で金属ハロゲン化物をイオン化し、これにより放電発光を得るものである。
この種のチューブは複数の部材を組立て作製するものや、単一の部材として一体的に作製されるもの、2個の部材を接合して作製するもの等、各種のものが開示されている。これらの中の一つとして、図11に示すチューブ1が挙げられる。このチューブ1は、一端に開口が形成されることに伴って有底の挿入孔2が形成された中空体3と、前記挿入孔2に挿入されるプラグ部材4とを組み立てることによって作製されるものである。
この中の中空体3は、略円筒形状の本体部5と、本体部5の一方を閉塞する閉塞部6と、前記閉塞部6の一端面から突出形成された長尺な第1電極挿入部7とからなり、一方、プラグ部材4は、その側壁が挿入孔2の内壁に接合される円盤形状部8と、前記円盤形状部8の一端面から突出形成された長尺な第2電極挿入部9とからなる。
以上のように構成される中空体3及びプラグ部材4は、一般的には、透光性アルミナセラミックスからなる。なお、図11における参照符号10、11はいずれも、図示しない一対の電極の一方を通すための挿通孔である。
図11から諒解されるように、第1電極挿入部7(挿通孔10)と第2電極挿入部9(挿通孔11)は互いに同軸上で対向している。このため、挿通孔10、11に挿入される図示しない電極同士も互いに対向する。
これら中空体3及びプラグ部材4は、特許文献1、2に記載されるように、押出成形やプレス成形によって個別に作製され、次に、予め焼成処理が施されて収縮したプラグ部材4の円盤形状部8を中空体3の前記挿入孔2の入口近傍に挿入した後、この状態の両部材3、4に対して焼成処理を施すことで得られる。後者の焼成処理により中空体3が焼結して収縮し、挿入孔2の内壁と円盤形状部8の側壁とが一体的に接合する。
特許文献1の図2、及び特許文献2の図2からも容易に諒解されるように、従来から、この種のチューブ1では、挿入孔2において、円盤形状部8が挿入される入口近傍を一定径にしている。このような構成においては、図11に示すように、円盤形状部8が傾斜した状態で挿入孔2に接合されることがある。
これは、中空体3が焼結により徐々に収縮して円盤形状部8と接合される際、両者の接合が開始する位置が一定でないことに起因する。すなわち、円周上のある一点で、中空体3における挿入孔2の入口側で接合が開始する一方で該挿入孔2の内部側が未接合であった場合、中空体3がさらに収縮して内部側が接合されるまでは、中空体3の軸線方向の収縮は、接合されている入口側に向かって起こる。仮に、円周上の別の点で、中空体3の内部側で接合が開始した場合には、中空体3の軸線方向の収縮は内部側に向かって起こる。このような現象が同一製品の異なる円周上の点で同時に起こった場合、入口側から接合が開始された点では中空体3の端部と円盤形状部8の端部が略同じ高さで接合され、内部側から接合が開始された点では、円盤形状部8の端部が中空体3の端部から突出することになる。その結果として、円盤形状部8が傾斜することになる。
この場合、中空体3の第1電極挿入部7の軸線に対し、プラグ部材4の第2電極挿入部9の軸線が傾斜する。すなわち、挿通孔10に挿入される電極と、挿通孔11に挿入される電極とが互いに同軸上で対向しなくなり、ランプ組立の際、電極挿入時の破損の原因となったり、ランプ放電の不安定を引き起こす原因となったりする。また、電極の位置が不安定となるため、放電のアーク位置のばらつきが大きくなるため配光制御が難しくなる。
加えて、中空体3の挿入孔2とプラグ部材4の円盤形状部8が接合する際、挿入孔2の入口側と内部側とで先行して接合が開始され、中央部がやや遅れて接合されることもある。このような場合には、接合部の中央付近が閉塞空間となるために該閉塞空間に空気が残留し、その結果、接合後の該部位に空隙が形成されてしまうことにより、グレアの原因となる散乱光の発生やランプ寿命の低下が惹起される。特に、プラグ部材4をプレス成形により作製する場合、円盤形状部8の中央部付近の径が小さくなる傾向があるためにこの問題が顕著となる。
また、この種のチューブ1においては中空体3の閉塞部6とプラグ部材4の円盤形状部8が同一の線透過率で、且つ中空体3の本体部5に比べ低くなるように構成されており、主たる光の出射は本体部5に限られていた。このため、例えば、反射鏡と組み合わせて一方向に光を配光させるようなランプとして使用する場合、反射鏡側の軸線方向への光の出射が得られず、配光の制御がし難いといった問題があった。
この点に関し、特開2006−93046号公報には、3つの部品を組み合わせて中空体の本体部相当部分とプラグ部材の円盤形状部(又は中空体の閉塞部)相当部分で異なる透過率を持つチューブにより配光性を改善する手段も開示されているが、軸線方向への光の出射が得られない点では同様であった。
本発明は上記した問題を解決するためになされたもので、製造時に破損等を引き起こすことなく、電極同士を互いに対向させることが容易で、散乱光によるグレアの発生の恐れがなく、配光制御のし易い高輝度放電灯用セラミックチューブ及びその製造方法を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明は、略円筒状の本体部の一端には開口が形成され、もう一端には閉塞部を備える中空体と、前記中空体の前記開口に挿入されたプラグ部材とを有し、且つ前記中空体及び前記プラグ部材の各々に電極が挿入される電極挿入部が設けられた高輝度放電灯用セラミックチューブにおいて、
前記開口は、前記プラグ部材が挿入される前、該プラグ部材が挿入される入口から内部に至るにつれて少なくとも該プラグ部材が挿入される領域においてテーパー状に縮径するテーパー状縮径部を有し、
前記プラグ部材が挿入された後に該プラグ部材の外壁が前記開口の内壁に接合されることを特徴とする。
前記開口は、前記プラグ部材が挿入される前、該プラグ部材が挿入される入口から内部に至るにつれて少なくとも該プラグ部材が挿入される領域においてテーパー状に縮径するテーパー状縮径部を有し、
前記プラグ部材が挿入された後に該プラグ部材の外壁が前記開口の内壁に接合されることを特徴とする。
テーパー状縮径部を具備するように形成された開口にプラグ部材を挿入する場合、接合の開始点は、開口の内壁とプラグ部材の外壁との距離が小さい内部側で一定となるため、該内部側の点から接合が開始される。以降、接合が開口の入口側まで進行し、全体の接合が完了するまでの中空体の軸線方向の収縮は円周上の全ての点で内部側に向かって起こることになり、前述のようなプラグ部材の傾斜を回避することが可能となる。
すなわち、本発明によれば、前記電極挿入部同士が同軸上で対向するかたちとなり、その各々に挿入される電極同士を容易に対向させることができる。換言すれば、電極同士の軸ズレを回避することが容易である。また、接合が内部側から開口側に向けて空気を押し出しながら順次進行するため、中央部に空隙が残ることがなくなる。
この効果は、プラグ部材が略一定の外径を持つ円盤形状部を有する場合に特に顕著となる。
この場合、上記した効果を得るべく、テーパー状縮径部の内壁と円盤形状部の外壁とのなす角度を0.5°〜4°の範囲に設定することが好ましい。
中空体は、前記本体部の外壁に、前記テーパー状縮径部に対応して縮径した対応テーパー状縮径部が設けられたものであることが好ましい。この場合、中空体の肉厚が小さくなるので、該中空体、ひいては高輝度放電灯用セラミックチューブの小型化・軽量化を図ることができるからである。
また、本体部の外壁と閉塞部の外壁との間に面取り部を介在することが好ましい。面取り部を成形する場合、成形型にも面取り部を形成する。この場合、スラリーは、直角に形成された成形型に比して容易に充填される。その結果、気泡が発生し難くなるので、光が散乱し難い、配光制御のし易い中空体を得ることができる。
また、前記中空体と前記プラグ部材の直線透過率を互いに相違させることが好ましい。このように、中空体の本体部と閉塞部、及びプラグ部材の円盤形状部の直線透過率を相違させることにより、配光を制御することが容易となる。
直線透過率を相違させるためには、例えば、プラグ部材をプレス成形によって作製する一方、中空体をゲルキャスト法によって作製するようにすればよい。ゲルキャスト法によれば、プレス成形に比してセラミック粒子の密度分布が均質な成形体を得ることが可能である。密度分布の均質な成形体では、各部における焼成時の収縮速度のばらつきが小さくなるので、微細な気泡の混入を防ぐことができる。このため、緻密な焼結体が得られ、直線透過率が高くなる。また、少なくとも中空体を特願2009−207941号の明細書に記載したような透過率の高い材料で作製することで、より顕著な効果が得られる。
以上の場合において、プラグ部材よりも中空体の直線透過率を高くする方が好ましい。このように構成することにより、配光を制御することが容易となる。
さらに、中空体の本体部と閉塞部、及びプラグ部材の円盤形状部の各々の肉厚を互いに相違させることで両者の直線透過率を相違させるようにしてもよい。
すなわち、例えば、閉塞部の肉厚をプラグ部材(特に、円盤形状部)に比して小さくすればよい。この場合、前記閉塞部の直線透過率が前記プラグ部材に比して高くなる。このとき、本体部の肉厚を閉塞部に比して小さくしておけば、プラグ部材(円盤形状部)、閉塞部、本体部の順で直線透過率が高くなり、例えば、反射鏡と組み合わせて一方向に配光させる場合の配光がし易くなる。なお、この場合、少なくとも中空体をプレス成形や射出成形によって成形すると、薄肉化を図ることや、薄肉部と厚肉部の比を大きくすることが困難である。従って、ゲルキャスト法が有利である。
これとは逆に、閉塞部の肉厚をプラグ部材の円盤形状部に比して大きくするようにしてもよいことは勿論である。この場合、前記中空体の直線透過率が前記プラグ部材に比して低くなる。
また、本発明は、略円筒状の本体部の一端には開口が形成され、もう一端には閉塞部を備える中空体と、前記中空体の前記開口に挿入されたプラグ部材とを有し、且つ前記中空体及び前記プラグ部材の各々に電極が挿入される電極挿入部が設けられた高輝度放電灯用セラミックチューブの製造方法において、
前記中空体として、前記プラグ部材が挿入される入口から内部に至るにつれて少なくとも該プラグ部材が挿入される領域においてテーパー状に縮径するテーパー状縮径部を有するものを用い、且つ前記プラグ部材として、外径が略一定である円盤形状部を有するとともに、前記テーパー状縮径部の内壁と前記プラグ部材の円盤形状部の外壁とのなす角度が0.5°〜4°であるものを用い、前記開口に前記円盤形状部を挿入する工程と、
前記プラグ部材の外壁を前記開口の内壁に接合する工程と、
を有することを特徴とする。
前記中空体として、前記プラグ部材が挿入される入口から内部に至るにつれて少なくとも該プラグ部材が挿入される領域においてテーパー状に縮径するテーパー状縮径部を有するものを用い、且つ前記プラグ部材として、外径が略一定である円盤形状部を有するとともに、前記テーパー状縮径部の内壁と前記プラグ部材の円盤形状部の外壁とのなす角度が0.5°〜4°であるものを用い、前記開口に前記円盤形状部を挿入する工程と、
前記プラグ部材の外壁を前記開口の内壁に接合する工程と、
を有することを特徴とする。
このような過程を経ることにより、プラグ部材が傾斜することを回避し得る。このため、電極挿入部同士、ひいては電極同士を同軸上で対向させることが容易となり、結局、電極同士の軸ズレを回避することが可能となる。
本発明によれば、中空体の開口にテーパー状縮径部を形成するようにしているので、該開口に挿入されるプラグ部材の電極挿入部の軸線と、前記中空体の電極挿入部の軸線とを一致させることができる。このため、各電極挿入部に挿入される電極同士を容易に対向させることができるので、アークの位置や形状が安定する。
また、中空体の閉塞部に気泡が存在することや接合部に空隙が残留することが回避されるため散乱光の発生が抑制されており、加えて、中空体とプラグ部材の直線透過率を互いに相違させるようにしているので、配光を制御することも容易である。
以下、本発明に係る高輝度放電灯用セラミックチューブ及びその製造方法につき好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照して詳細に説明する。なお、以下においても、高輝度放電灯用セラミックチューブを単にチューブと表記することもある。
図1は、本実施の形態に係るチューブ20を構成するための中空体22と、該中空体22に形成された開口(有底の挿入孔24)に挿入されるプラグ部材26とを長手方向に沿って示した概略縦断面平面図である。なお、図1における中空体22は収縮代を有する成形体又は仮焼体であり、一方、プラグ部材26は、既に仮焼が施されている仮焼体であるか、又は、成形密度の調整がされ、中空体22に比べて収縮代の少ない成形体である。
中空体22は、略有底椀形状の本体部28と、該本体部28の一方を閉塞する閉塞部29と、該閉塞部29の一端面から突出形成された長尺な第1電極挿入部30とからなる。この中、第1電極挿入部30には挿通孔32が形成され、後述する通り、該挿通孔32には第1電極34(図7参照)が通される。
本体部28の一端に開口が形成されることにより、有底の挿入孔24が形成される。この挿入孔24は、プラグ部材26の円盤形状部46が挿入される入口から内部に至るにつれてテーパー状に縮径するテーパー状縮径部36を有する(図1参照)。挿入孔24のテーパー状縮径部36のテーパー角度αは、好ましくは0.5°〜4°、より好ましくは0.5°〜2°に設定される。なお、挿入孔24の底部38は、この場合、平坦面として形成される。
挿入孔24の内径と、プラグ部材26の円盤形状部46の外径は、それぞれを単独で焼成した場合、プラグ部材26の円盤形状部46の外径の方が、挿入孔24の内径に比べて1〜10%大きくなるように設計されている。この寸法差により、本体部28と、挿入孔24に挿入されたプラグ部材26とを同時に焼成した場合、両者の間に圧着力が生じて強固に接合される。前記テーパー角度αが過度に大きいと、挿入孔24の開口側の焼きばめ率と内部側の焼きばめ率の差が大きくなり、開口側の接合が不十分となったり、内部側が過度に焼きばめされるためにクラックが生じたりする等の不具合が発生する懸念がある。また、0.5°以下であると、プラグ部材26の傾斜を防止することや、接合部に空隙が形成されることを回避することが容易ではなくなる。このため、テーパー角度αは上記した範囲が好ましい。
本体部28の外壁は、テーパー状縮径部36に対応してテーパー状に縮径した対応テーパー状縮径部40を有する。すなわち、本体部28の外壁も、挿入孔24が縮径するにつれて縮径する。このため、本体部28における挿入孔24の内壁から外壁に至るまでの距離、換言すれば、本体部28の肉厚Tは、部位に関わらず略均等である。
閉塞部29の外壁も、本体部28から第1電極挿入部30に向かうにつれて縮径している。閉塞部29のテーパー角度θ(閉塞部29の延在方向と第1電極挿入部30の延在方向とがなす角度)は、好ましくは75°〜85°に設定される。すなわち、閉塞部29には、テーパー状縮径部36から第1電極挿入部30に至るまで、対応テーパー状縮径部40に比してテーパー角度が大きな大テーパー状縮径部が設けられる。また、閉塞部29と本体部28との間には、面取り部44が介在される。すなわち、閉塞部29と本体部28とは、面取り部44を介して連結される。
一方のプラグ部材26は、その側壁が挿入孔24の内壁に接合される円盤形状部46と、前記円盤形状部46の一端面から突出形成された長尺な第2電極挿入部48とからなる。この中の円盤形状部46は、その厚み方向に沿って等径に設定されている。勿論、円盤形状部46の径は、単独で焼成した場合には挿入孔24より大径であるが、組み立ての段階では、仮焼を施すか、又は、焼成収縮率を調整する(中空体に比べ収縮率を小さくしておく)ことにより、挿入孔24の入口の径に比して小径に設定されている。
ここで、プラグ部材26の円盤形状部46の外径をテーパー状に縮径する場合においても、中空体22の挿入孔24をテーパー状に縮径した場合と同様の効果が得られるが、焼きばめの際、最初に接合が開始される点が鋭角となるために過度の応力が作用する。このことに起因して、クラックや接合部のカケが発生する懸念がある。これを回避するべく、円盤形状部46の外径は等径(±0.5°以内)であることが好ましい。
また、第2電極挿入部48には挿通孔50が形成され、該挿通孔50には第2電極52(図7参照)が通される。
ここで、中空体22とプラグ部材26は、透過率が互いに相違する材料からなる。このため、中空体22における本体部28及び閉塞部29の直線透過率と、プラグ部材26における円盤形状部46の直線透過率とが互いに相違する。好適には、プラグ部材26の透過率の方が中空体22に比して小さく設定される。
中空体22とプラグ部材26の透過率をこのように相違させるには、例えば、中空体22をプラグ部材26よりも緻密化すればよい。直線透過率は、緻密化されているほど大きくなるからである。具体的には、プラグ部材26を、例えば、プレス成形によって作製し、一方、中空体22を、プレス成形よりも緻密化し得る手法、例えば、ゲルキャスト法で作製すればよい。加えて、特願2009−207941号の明細書に記載したような高透過率材料を用いると、顕著な効果が得られる。
又は、中空体22の閉塞部の厚みをプラグ部材26の円盤形状部46よりも小さくするようにしてもよい。この場合、透過率向上の観点から、本体部28の肉厚は0.7mm以下であることが好ましく、0.5mm以下であることが一層好ましい。なお、0.3mm以下となると強度が低下し、ランプとしての使用に耐えない。また、部分ごとの透過率を相違させる観点から、薄肉部と厚肉部の比は1:2以上であることが好ましく、1:3以上であることが一層好ましい。
このように構成されるチューブ20は、例えば、以下のようにして得ることができる。
先ず、中空体22はゲルキャスト法によって作製される。すなわち、中空体22を得るためのセラミックス等の粉末を水等の気散性液体に分散させてスラリーとし、このスラリーを成形型内に充填して硬化する手法である。
閉塞部29と本体部28との交差角度が直角である場合、図2に示すように、成形型60における閉塞部29と本体部28との交差部位を成形する箇所も直角をなすように形成されるが、この場合、中空体22の原材料であるスラリー62が十分に充填されないことがある。このような事態が生じると、中空体22に気泡が生じ、その結果、光が散乱し易くなることが懸念される。
しかしながら、閉塞部29と本体部28との間に面取り部44が介在する本実施の形態では、図3に示すように、成形型60にも面取り部66が形成される。スラリー62は面取り部66に沿って流動するので、この場合、成形型60にスラリー62が十分に充填される。従って、中空体22に気泡が生じたり、このために光が散乱するという懸念を払拭し得る。
この効果を得るためには、閉塞部29のテーパー角度θが75°〜85°であることが好ましい。75°未満であると、閉塞部29の熱容量が増大するためにランプ効率が低下する。また、85°を超えると、気泡が生じることを回避することが容易でなくなる。
一方のプラグ部材26は、例えば、プレス成形によって得ることができる。勿論、ゲルキャスト法を行うようにしてもよい。
得られたプラグ部材26の円盤形状部46の径が中空体22の挿入孔24に比して大きい場合には、仮焼処理が施される。この仮焼処理により、プラグ部材26の焼結が進行するとともに、該プラグ部材26が十分に収縮する。焼成収縮率の調整により、中空体22の挿入孔24に比して径が小さい場合は、この処理は不要である。
チューブ20を作製するに際しては、中空体22の挿入孔24に対してプラグ部材26の円盤形状部46を挿入し、組み立て体とする。
上記したように、円盤形状部46の径は挿入孔24の入口の径に比して小さく設定され、且つ挿入孔24のテーパー状縮径部36はテーパー状に縮径している。この組み立て体を同時に仮焼した場合、予め仮焼が施された(又は焼成収縮率が調整された)プラグ部材26の収縮に比べ中空体22の収縮量の方が大きいため、徐々に両者のすき間が小さくなり、両者が接触する。
このとき、円盤形状部46と挿入孔24の内壁とは、断面で見た場合、図4に黒丸(●)で表すように、内部側の点で互いに接触し、接合が開始される。この接触及び接合によって、円盤形状部46と本体部28とが互いに位置決め固定される。
接合開始後も中空体22の収縮が進行するため、軸方向に見れば、図4に黒丸(●)で表された内部側の点、換言すれば、接合によって両者が位置決め固定された点に向かって本体部28が収縮する。従って、接合範囲が前記点(挿入孔24の内部)から開口側に広がっていく。最終的に、図5に示すように、円周方向の収縮によって中空体22の内壁に対してプラグ部材26の外壁全体が接合され、その結果、接合体が得られる。なお、テーパー状縮径部36の内部側では、プラグ部材26に対する焼き締め力が比較的大きく、一方、テーパー状縮径部36の入口側では、プラグ部材26に対する焼き締め力が比較的小さい。この状態で、次に、この接合体に対する焼成処理が実施される。
焼成処理が進行するに従い、面接触した円盤形状部46の側壁と挿入孔24の内壁とが一体化する。これにより、図6に示すように、プラグ部材26の側壁が挿入孔24の内壁に接合したチューブ20が得られる。このチューブ20にも、テーパー状縮径部36が残留する(特に図5参照)。
このチューブ20では、第1電極挿入部30と第2電極挿入部48とが互いに対向する。換言すれば、軸線同士が一致する。円盤形状部46が挿入孔24(テーパー状縮径部36)の内壁に、図4に黒丸(●)で表された点で接触した状態では、第1電極挿入部30と第2電極挿入部48の軸線同士が一致している。この状態から開口側に向かい、接合が徐々に進み、円盤形状部46が挿入孔24の内壁に接合されるからである。
加えて、このチューブ20の接合部分に空隙も認められない。上記から諒解されるように、接合部が空気を内包した状態で閉塞されることがないからである。
その後、図7に示すように、第1電極挿入部30に第1電極34が挿入される一方、第2電極挿入部48に第2電極52が挿入され、セラミックメタルハライドランプ70が構成される。上記したように、第1電極挿入部30と第2電極挿入部48の軸線同士が一致しているので、第1電極34と第2電極52が同一軸線上で互いに対向する。
このように、本実施の形態によれば、第1電極34と第2電極52を互いに対向させることができる。
このセラミックメタルハライドランプ70では、第1電極34と第2電極52の間に通電がなされることにより、挿入孔24に封入された金属ハロゲン化物がイオン化される。これに伴って、放電発光が得られる。
しかも、本実施の形態では、上記したように中空体22を得る際の気泡や、接合部に残る空隙が発生し難い。換言すれば、中空体22に含まれる気泡や接合部の空隙は極僅かである。従って、発光中の熱衝撃によって気泡や空隙を起点とするクラックが生じることや、リークによるランプ寿命低下を回避することができるとともに、気泡や空隙によって光が散乱することを回避することができる。
散乱光を抑制し得ることは、配光を行う際に有効である。散乱光は、適正な配光を阻害するからである。
また、中空体22の直線透過率がプラグ部材26に比して高いので、配光制御を行うことも容易である。すなわち、直線透過率を相違させることにより、例えば、発光光中のグレアの原因となる部分を除去するための遮光膜や金属板を取り付けることなく配光制御を容易に行うことができるようになる。
さらに、本体部28と閉塞部29との間に面取り部44を設ける(本体部28と閉塞部29との間を湾曲させる)ことによって、光が散乱することを一層抑制することができる。これにより、配光性が向上するので好ましい。
上記した実施の形態の他、中空体22の肉厚をプラグ部材26よりも小さくするようにしてもよい。これにより中空体22からの透過率が向上するので、中空体22からの出射光を利用し易くなる一方、プラグ部材26からの出射が抑制されるため、配光性が向上する。
また、図8に示すように、略半楕円形状の中空体80と、挿入孔24に臨む側の端面が湾曲凹面として形成された湾曲閉塞部82を有するプラグ部材84とを組み合わせて形成されたチューブ86であってもよい。
さらに、図9に示すように、閉塞部29の内壁(挿入孔24の底面38)を、第1電極挿入部30に向かってテーパー状に縮径させた中空体90を有するチューブ92であってもよい。この場合、第1電極34と閉塞部29の内壁(挿入孔24の底面38)との離間距離が大きくなる。これによりチューブ92内の発光中の温度分布が略均一化されるので、色温度が安定してランプ特性が向上するという利点がある。
[実施例1]
図1に示す高輝度放電灯用セラミックチューブを、上記した方法で作製した。ただし、中空体22の成形スラリーとして、以下の成分を混合したスラリーを調製した。
図1に示す高輝度放電灯用セラミックチューブを、上記した方法で作製した。ただし、中空体22の成形スラリーとして、以下の成分を混合したスラリーを調製した。
(原料粉末)
・比表面積3.5〜4.5m2/g、平均一次粒子径0.35〜0.45μmのα−アルミナ粉末 100重量部
・MgO(マグネシア) 0.025重量部
・ZrO2(ジルコニア) 0.040重量部
・Y2O3(イットリア) 0.0015重量部
(分散媒)
・グルタル酸ジメチル 27重量部
・エチレングリコール 0.3重量部
(ゲル化剤)
・MDI樹脂 4重量部
(分散剤)
・高分子界面活性剤 3重量部
(触媒)
・N,N-ジメチルアミノヘキサノール 0.1重量部
・比表面積3.5〜4.5m2/g、平均一次粒子径0.35〜0.45μmのα−アルミナ粉末 100重量部
・MgO(マグネシア) 0.025重量部
・ZrO2(ジルコニア) 0.040重量部
・Y2O3(イットリア) 0.0015重量部
(分散媒)
・グルタル酸ジメチル 27重量部
・エチレングリコール 0.3重量部
(ゲル化剤)
・MDI樹脂 4重量部
(分散剤)
・高分子界面活性剤 3重量部
(触媒)
・N,N-ジメチルアミノヘキサノール 0.1重量部
このスラリーを、アルミニウム合金製の型に室温で注型した後、室温で1時間放置した。次いで40℃で30分放置し、固化を進行させてから離型した。さらに、室温、次いで90℃の各々にて2時間放置して、中空体22を得た。この際、挿入孔24のプラグ部材26と接合される部分のテーパー角度αを0.5°、閉塞部29のテーパー角度θを85°とし、本体部28と閉塞部29との間が面取り部44を介して連なるように調整した。また、本体部28の肉厚が0.5mmとなるように調整した。
次に、プラグ部材26の成形用粉末を作製するため、以下の成分を混合したスラリーを調製した。
(原料粉末)
・比表面積3.5〜4.5m2/g、平均一次粒子径0.35〜0.45μmのα−アルミナ粉末 100重量部
・MgO(マグネシア) 0.025重量部
・ZrO2(ジルコニア) 0.040重量部
・Y2O3(イットリア) 0.0015重量部
(分散媒)
・純水 50重量部
(造粒バインダー)
・PVA樹脂 2重量部
・PEG樹脂 0.5重量部
・比表面積3.5〜4.5m2/g、平均一次粒子径0.35〜0.45μmのα−アルミナ粉末 100重量部
・MgO(マグネシア) 0.025重量部
・ZrO2(ジルコニア) 0.040重量部
・Y2O3(イットリア) 0.0015重量部
(分散媒)
・純水 50重量部
(造粒バインダー)
・PVA樹脂 2重量部
・PEG樹脂 0.5重量部
このスラリーを、ボールミルによって1時間粉砕・混合し、スプレードライヤーによって200℃付近で乾燥させ、平均粒径約70μmの造粒粉末を得た。
この造粒粉末を、1000kg/cm2の圧力下でプレス成形し、プラグ部材26を得た。この際、円盤形状部46の外径は等径となるようにし、且つ厚みが1.5mmとなるように調整した。
また、中空体22とプラグ部材26とを別々に焼成したときに、プラグ部材26の円盤形状部46の外径の方が、中空体22の挿入孔24の径の1.001倍〜1.010倍となるように、両者の寸法を調整した。
次いで、プラグ部材26を1200℃で仮焼して収縮させた後、円盤形状部46を中空体22の挿入孔24に挿入し、組み立て体を得た。この組み立て体を1200℃で仮焼して中空体22を収縮させることで両者を接合し、接合体を得た。
この接合体を水素雰囲気下で1800℃で焼成することによって中空体22とプラグ部材26を一体化し、高輝度放電灯用セラミックチューブ20を得た。
このチューブ20における第1電極挿入部30と第2電極挿入部48の同軸度を測定したところ、0.3mmであった。また、接合部に空隙は認められず、中空体22の閉塞部29に気泡も認められなかった。
さらに、このチューブ20の各部位の直線透過率を測定したところ、プラグ部材26の円盤形状部46は1%以下とほとんど光を通さず、中空体22の本体部28は15%、閉塞部29は8%で散乱光は見られなかった。
[実施例2〜4]
中空体22の挿入孔24のテーパー角度αを1°、2°、4°とした以外は実施例1に準拠し、3種類の高輝度放電灯用セラミックチューブ20を作製した。
中空体22の挿入孔24のテーパー角度αを1°、2°、4°とした以外は実施例1に準拠し、3種類の高輝度放電灯用セラミックチューブ20を作製した。
このチューブ20における第1電極挿入部30と第2電極挿入部48の同軸度を測定したところ、いずれも0.2mmであった。また、接合部の空隙は、それぞれ、0%、0%、10%であり、中空体22の閉塞部29には気泡は認められなかった。
さらに、各チューブ20の各部位の直線透過率を測定したところ、各プラグ部材26の円盤形状部46は1%以下とほとんど光を通さず、各中空体22の本体部28は15%、閉塞部29は8%で散乱光は見られなかった。
[実施例5]
閉塞部29のテーパー角度θを75°とした以外は実施例1に準拠し、高輝度放電灯用セラミックチューブ20を作製した。このチューブ20における第1電極挿入部30と第2電極挿入部48の同軸度を測定したところ、0.3mmであった。また、接合部に空隙は認められず、中空体22の閉塞部29に気泡も認められなかった。
閉塞部29のテーパー角度θを75°とした以外は実施例1に準拠し、高輝度放電灯用セラミックチューブ20を作製した。このチューブ20における第1電極挿入部30と第2電極挿入部48の同軸度を測定したところ、0.3mmであった。また、接合部に空隙は認められず、中空体22の閉塞部29に気泡も認められなかった。
さらに、このチューブ20の各部位の直線透過率を測定したところ、プラグ部材26の円盤形状部46は1%以下とほとんど光を通さず、中空体22の本体部28は15%、閉塞部29は3%で散乱光は見られなかった。
[実施例6]
実施例1と同様の方法で中空体22を作製する一方、該中空体22と同じスラリーを用いてプラグ部材26を作製した。その後、実施例1に準拠して組み立て、接合を行い、高輝度放電灯用セラミックチューブ20を作製した。ただし、中空体22の挿入孔24のテーパー角度を1°とするとともに、本体部28の肉厚を0.5mmとし、さらに、中空体22の閉塞部29を楕円形状とした。また、プラグ部材26の円盤形状部46の肉厚が1.5mmとなるように調整した。
実施例1と同様の方法で中空体22を作製する一方、該中空体22と同じスラリーを用いてプラグ部材26を作製した。その後、実施例1に準拠して組み立て、接合を行い、高輝度放電灯用セラミックチューブ20を作製した。ただし、中空体22の挿入孔24のテーパー角度を1°とするとともに、本体部28の肉厚を0.5mmとし、さらに、中空体22の閉塞部29を楕円形状とした。また、プラグ部材26の円盤形状部46の肉厚が1.5mmとなるように調整した。
このチューブ20の第1電極挿入部30と第2電極挿入部48の同軸度を測定したところ、0.2mmであった。また、接合部に空隙は認められず、中空体22の閉塞部29に気泡も認められなかった。
さらに、このチューブ20の各部位の直線透過率を測定したところ、プラグ部材26の円盤形状部46は1%以下とほとんど光を通さず、中空体22の本体部28、閉塞部29の双方とも15%で散乱光は見られなかった。
[実施例7]
実施例6と同様の方法で高輝度放電灯用セラミックチューブ20を作製した。ただし、本体部28の肉厚を0.7mmとし、プラグ部材26の円盤形状部46の肉厚が1.4mmとなるように調整した。
実施例6と同様の方法で高輝度放電灯用セラミックチューブ20を作製した。ただし、本体部28の肉厚を0.7mmとし、プラグ部材26の円盤形状部46の肉厚が1.4mmとなるように調整した。
このチューブ20の第1電極挿入部30と第2電極挿入部48の同軸度を測定したところ、0.2mmであった。また、接合部に空隙は認められず、中空体22の閉塞部29に気泡も認められなかった。
さらに、このチューブ20の各部位の直線透過率を測定したところ、プラグ部材26の円盤形状部46は1%以下とほとんど光を通さず、中空体22の本体部28、閉塞部29の双方とも10%で散乱光は見られなかった。
[比較例1]
中空体の挿入孔のテーパー角度αを0°、閉塞部のテーパー角度θを90°とし、且つ本体部と閉塞部の間に面取り部を設けなかった以外は実施例1と同様にして、高輝度放電灯用セラミックチューブを作製した。
中空体の挿入孔のテーパー角度αを0°、閉塞部のテーパー角度θを90°とし、且つ本体部と閉塞部の間に面取り部を設けなかった以外は実施例1と同様にして、高輝度放電灯用セラミックチューブを作製した。
このチューブにおける第1電極挿入部と第2電極挿入部の同軸度は0.8mmであった。また、接合部の空隙は全体の面積の25%であり、中空体の閉塞部には複数の気泡が含まれていた。
このチューブの各部位の直線透過率を測定したところ、プラグ部材の円盤形状部は1%以下、中空体の本体部は15%とほとんど光を通さなかったが、閉塞部には散乱光が認められ、直線透過率も0〜8%とばらつきがあった。
[比較例2]
実施例1と同様の方法で高輝度放電灯用セラミックチューブを作製した。ただし、中空体の挿入孔のテーパー角度が5°、閉塞部のテーパー角度が70°となるように調整した。
実施例1と同様の方法で高輝度放電灯用セラミックチューブを作製した。ただし、中空体の挿入孔のテーパー角度が5°、閉塞部のテーパー角度が70°となるように調整した。
このチューブにおける第1電極挿入部と第2電極挿入部の同軸度は0.2mmであったが、接合部の空隙は挿入孔の開口側で特に顕著であり、全体の面積の50%以上見られた。なお、中空体の閉塞部には気泡が認められなかった。
また、このチューブの各部位の直線透過率を測定したところ、プラグ部材の円盤形状部は1%以下とほとんど光を通さず、中空体の本体部は15%、閉塞部は1%を下回る値で散乱光は見られなかった。
以上の結果を、図10に併せて示す。
20、86、92…チューブ 22、80、90…中空体
24…挿入孔 26、84…プラグ部材
28…本体部 29…閉塞部
30…第1電極挿入部 34…第1電極
36…テーパー状縮径部 40…対応テーパー状縮径部
44…面取り部 46…円盤形状部
48…第2電極挿入部 52…第2電極
70…セラミックメタルハライドランプ発光管
24…挿入孔 26、84…プラグ部材
28…本体部 29…閉塞部
30…第1電極挿入部 34…第1電極
36…テーパー状縮径部 40…対応テーパー状縮径部
44…面取り部 46…円盤形状部
48…第2電極挿入部 52…第2電極
70…セラミックメタルハライドランプ発光管
Claims (15)
- 略円筒状の本体部の一端には開口が形成され、もう一端には閉塞部を備える中空体と、前記中空体の前記開口に挿入されたプラグ部材とを有し、且つ前記中空体及び前記プラグ部材の各々に電極が挿入される電極挿入部が設けられた高輝度放電灯用セラミックチューブにおいて、
前記開口は、前記プラグ部材が挿入される前、該プラグ部材が挿入される入口から内部に至るにつれて少なくとも該プラグ部材が挿入される領域においてテーパー状に縮径するテーパー状縮径部を有し、
前記プラグ部材が挿入された後に該プラグ部材の外壁が前記開口の内壁に接合されることを特徴とする高輝度放電灯用セラミックチューブ。 - 請求項1記載のチューブにおいて、前記プラグ部材が、外径が略一定である円盤形状部を有することを特徴とする高輝度放電灯用セラミックチューブ。
- 請求項2記載のチューブにおいて、前記テーパー状縮径部の内壁と前記プラグ部材の円盤形状部の外壁とのなす角度が0.5°〜4°であることを特徴とする高輝度放電灯用セラミックチューブ。
- 請求項1記載のチューブにおいて、前記本体部の外壁に、前記テーパー状縮径部に対応して縮径した対応テーパー状縮径部と、前記閉塞部の外壁に、前記テーパー状縮径部から前記電極挿入部に至るまで前記対応テーパー状縮径部に比してテーパー角度が大きな大テーパー状縮径部とが設けられることを特徴とする高輝度放電灯用セラミックチューブ。
- 請求項4記載のチューブにおいて、前記本体部の外壁と前記閉塞部の外壁とが面取り部を介して連結されたことを特徴とする高輝度放電灯用セラミックチューブ。
- 請求項1〜5記載のチューブにおいて、前記中空体と前記プラグ部材の直線透過率が互いに相違することを特徴とする高輝度放電灯用セラミックチューブ。
- 請求項6記載のチューブにおいて、前記中空体本体部及び閉塞部の直線透過率が前記プラグ部材に比して高いことを特徴とする高輝度放電灯用セラミックチューブ。
- 請求項6又は7記載のチューブにおいて、前記中空体の本体部、閉塞部、前記プラグ部材の直線透過率が各々相違することを特徴とする高輝度放電灯用セラミックチューブ。
- 請求項6〜8のいずれか1項に記載のチューブにおいて、前記中空体がゲルキャスト法によって作製されたものであり、且つ前記プラグ部材がプレス成形によって作製されたものであることを特徴とする高輝度放電灯用セラミックチューブ。
- 請求項6〜9のいずれか1項に記載のチューブにおいて、前記中空体と前記プラグ部材が、透過率が互いに相違する材料からなることを特徴とする高輝度放電灯用セラミックチューブ。
- 請求項6〜10のいずれか1項に記載のチューブにおいて、前記プラグ部材の透過率が前記中空体に比して低いことを特徴とする高輝度放電灯用セラミックチューブ。
- 請求項6〜11のいずれか1項に記載のチューブにおいて、前記中空体と前記プラグ部材の肉厚が互いに相違することを特徴とする高輝度放電灯用セラミックチューブ。
- 請求項12記載のチューブにおいて、前記中空体の肉厚が前記プラグ部材に比して大きく、且つ前記中空体の直線透過率が前記プラグ部材に比して低いことを特徴とする高輝度放電灯用セラミックチューブ。
- 請求項12記載のチューブにおいて、前記中空体の肉厚が前記プラグ部材に比して小さく、且つ前記中空体の直線透過率が前記プラグ部材に比して高いことを特徴とする高輝度放電灯用セラミックチューブ。
- 略円筒状の本体部の一端には開口が形成され、もう一端には閉塞部を備える中空体と、前記中空体の前記開口に挿入されたプラグ部材とを有し、且つ前記中空体及び前記プラグ部材の各々に電極が挿入される電極挿入部が設けられた高輝度放電灯用セラミックチューブの製造方法において、
前記中空体として、前記プラグ部材が挿入される入口から内部に至るにつれて少なくとも該プラグ部材が挿入される領域においてテーパー状に縮径するテーパー状縮径部を有するものを用い、且つ前記プラグ部材として、外径が略一定である円盤形状部を有するとともに、前記テーパー状縮径部の内壁と前記プラグ部材の円盤形状部の外壁とのなす角度が0.5°〜4°であるものを用い、前記開口に前記円盤形状部を挿入する工程と、
前記プラグ部材の外壁を前記開口の内壁に接合する工程と、
を有することを特徴とする高輝度放電灯用セラミックチューブの製造方法。
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Legal Events
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A762 | Written abandonment of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A762 Effective date: 20131119 |