JP2011123209A - 染料を含有する顔料分散体 - Google Patents

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Abstract

【課題】フォトリソ法を用いて製造することが可能な良好な耐熱性を有するとともに、得られるカラーフィルタのコントラスト比やxyz座標系における透過性を示すY値を向上させることが可能な顔料分散体を提供すること。
【解決手段】フタロシアニン顔料を含む顔料、下記式(1)で示される化合物からなる染料、分散剤、分散樹脂および溶剤を含有するカラーフィルタ用顔料分散体。
Figure 2011123209

(式中、R1は炭素数2〜10のアルキル基を示し、R2、R4、R5はそれぞれ独立に水素原子、メチル基、ヒドロキシル基又はシアノ基を示し、R3は炭素数1〜4のアルキル基を示す。)
【選択図】なし

Description

本発明は、染料を含有する顔料分散体に関するものである。
近年、カラーフィルタの製造には主としてフォトリソ法が採用されている。この方法では、色材を含む樹脂の分散液を硬化させるベーキング工程が必要になるため、色材についても耐熱性が要求される。そのため、カラーフィルタ用の色材としては、一般的に耐熱性に優れるとされる顔料が広く用いられている。しかし、顔料は溶剤に不溶であることから、微粒子状にして上記の分散液中に分散させる必要があるが、微粒子状の顔料を均一に分散させることは非常に困難であるのが現状である。そのため、顔料を用いて得られるカラーフィルタにおいては、それに含まれる顔料の微粒子による光線の吸収や乱反射、消偏作用が働き、明るさが低下する場合がある。近年の液晶テレビなどに対する高画質化の市場の要請から、それに用いられるカラーフィルタの高度なコントラスト比、xyz座標系における透過性を示すY値の向上が求められているが、上記のような顔料の特性の問題点等から、その改善が困難なものとなっている。
この改善策として、顔料に対して染料を併用する試みがなされている。染料は、一般に顔料より耐熱性は劣るものの、溶剤への溶解性が良好であることから、顔料微粒子による上記弊害が少ないとされていることによるものである(特許文献1、2)。特許文献1では、フタロシアニン錯塩染料および/またはフタロシアニン錯塩を含む塗布溶液にフィルムである高分子化合物を室温で浸漬等してカラーフィルタを製造する方法が提案されている。また特許文献2では、顔料を分散した透明樹脂により着色層を形成した後、該着色層を染料によって染色するカラーフィルタの製造方法が提案されている。
しかし、これらの方法では、樹脂層を形成した後、染色を行う必要があるため、製造時における染料の耐熱性についての問題は改善されるが、製造工程が煩雑であるばかりでなく、得られるカラーフィルタのコントラスト比やY値の向上という点では、必ずしも市場の要請を満足させるには至っていない。
他の改善策として、色材として染料のみを用いる試みもなされている(特許文献3)。特許文献3では、特定のエポキシ化合物等と染料を組み合わせた感光性組成物を用いることにより、耐熱・耐光・耐薬品性等が改善されたフォトリソ法により得られるカラーフィルタが提案されているが、特定の化合物を用いる必要がある。また、耐熱性等が改善されてはいるものの、得られるカラーフィルタのコントラスト比やY値の向上という点については何ら検討されていない。
以上のように、現在のところ、コントラスト比、xyz座標系における透過性を示すY値をより向上したフォトリソ法により得られるカラーフィルタが得られていないのが現状である。
特開平1−282265号公報 特開平5−119211号公報 特開平8−85712号公報
以上の問題点に鑑みて、本発明の目的とするところは、フォトリソ法を用いて製造することが可能な良好な耐熱性を有するとともに、得られるカラーフィルタのコントラスト比やxyz座標系における透過性を示すY値を向上させることが可能な顔料分散体を提供することにある。
本発明者らは、前述の課題解決のため鋭意検討した結果、顔料と特定の染料を用いることにより、コントラスト比やY値が向上したカラーフィルタが得られることを見出し、本発明に至った。
即ち本発明は、フタロシアニン顔料を含む顔料、下記式(1)で示される化合物からなる染料、分散剤、分散樹脂および溶剤を含有するカラーフィルタ用顔料分散体に関する。
Figure 2011123209
(式中、R1は炭素数2〜10のアルキル基を示し、R2、R4、R5はそれぞれ独立に水素原子、メチル基、ヒドロキシル基又はシアノ基を示し、R3は炭素数1〜4のアルキル基を示す。)
本発明では、前記染料がカラーインデックス ソルベントイエロー162であっても良い。また、前記フタロシアニン顔料として、カラーインデックス ピグメントグリーン36及び/又はカラーインデックス ピグメントグリーン58を用いても良い。また、前記顔料が、顔料誘導体をさらに含んでも良い。
以上にしてなる本願発明に係るカラーフィルタ用顔料分散体は、フォトリソ法によるカラーフィルタの製造に用いることが可能であり、また、得られるカラーフィルタのコントラスト比、xyz座標系における透過性を示すY値を向上させることが可能となる。
以下に、本発明を実施する形態について説明する。
本発明は、顔料、染料、分散剤、分散樹脂および溶剤を含有するカラーフィルタ用顔料分散体であり、顔料および染料として、以下の特定のものを用いたものである。
本発明で用いる染料は、前記式(1)で示される化合物からなり、ピリドンアゾ構造を有する。この染料は、(i)溶媒への溶解性が良好であることから、カラーフィルタ塗膜中で分子分散し、コントラスト比への影響が極めて低い、(ii)金属錯体を形成していないことから、金属錯体を形成した染料と比較して透過率を向上させ得る、(iii)ピリドンアゾ構造は比較的高い耐熱性を示す、という特性を有する。このような特性から、その作用機序は明らかではないが、後述するフタロシアニン顔料と組合せて用いると、該顔料の微粒子による光線の吸収や乱反射、消偏作用が働き、明るさが低下するといったカラーフィルタとしての機能低下を抑制し、コントラスト比、xyz座標系における透過性を示すY値(以下、単にY値と略称する場合がある。)を向上させることが可能であるとともに、フォトリソ法のベーキング工程に耐え得る耐熱性を有するものと考えられる。尚、上記(ii)に関しては、本発明者らの検討の結果、金属錯体を形成した染料は、金属錯体を形成していない染料とは異なり、Y値の向上が図れない傾向にあることを見出したものである。
本発明では、前記式(1)で示される染料を単独または2種以上組合せて用いることができるが、Y値、コントラスト比、耐熱性の観点から、カラーインデックス(C.I.)ナンバーで示すと、C.I.ソルベントイエロー162(以下、C.I.SY162と略称する場合がある。)が好ましい。尚、これらの染料は、市販のものを用いることができる。
前記顔料は、フタロシアニン顔料を含むものである。該フタロシアニン顔料としては、公知のものを種々用いることができる。具体的には、カラーインデックス(C.I.)ナンバーで示すと、C.I.ピグメントブルー15:4、15:6等の青色顔料、C.I.ピグメントグリーン7、36、58等の緑色顔料などが挙げられる。このうち、前記染料と組合せて用いた場合に、カラーフィルタのコントラスト比、Y値を向上させる観点からは、カラーインデックス ピグメントグリーン58(以下、C.I.PG58と略称する場合がある。)、カラーインデックス ピグメントグリーン36(以下、C.I.PG36と略称する場合がある。)が好適である。尚、これらの顔料は、単独で用いても良いし、2種以上組合せて用いても良い。
本発明では、前記フタロシアニン顔料に加えて、本発明の効果を阻害しない範囲で、色調節用や補色用としての顔料をさらに用いても良い。具体的には、カラーインデックス(C.I.)ナンバーで示すと、C.I.ピグメントイエロー14、74、83、138、139、150等の黄色顔料などが挙げられる。
前記フタロシアニン顔料および色調節用等の顔料の粒子径は、平均一次粒子径が10nm以上300nm以下であることが好ましく、電子顕微鏡等で測定することができる。また一次粒子径は、サンドミル、ニーダー等の分散機を用いて適宜制御することができる。
本発明では、前記顔料が、顔料誘導体を含むものであっても良い。顔料誘導体としては、特に限定はなく、酸性や塩基性の顔料誘導体を用いることができる。当該顔料誘導体を用いることにより、顔料粒子の分散性を優れたものとすることができ、顔料分散体中の顔料粒子が長期的に安定して分散状態を維持できる。具体的には、下記式(2)で示される化合物などが挙げられる。該化合物は、市販のキノフタロン顔料(C.I.ピグメントイエロー138)を発煙硫酸と反応させるなど公知の方法でスルホン化することにより容易に得ることができる。
Figure 2011123209
(式中nは1〜5の整数を示す。)
また、本発明に係る顔料分散体の顔料の含有量は、5〜30重量%であるのが好ましい。尚、当該顔料には、上記色調節用等の顔料および、顔料誘導体が含まれる。さらに、顔料と染料の混合比(顔料/染料)は、得られるカラーフィルタの色目によるが、概ね、固形分重量比として30/70〜95/5である。
分散剤は、顔料分散体中における顔料粒子の分散性を向上させるのに寄与する成分である。本発明で用いる分散剤としては、特に限定されないが、例えば、高分子系分散剤を用いることができる。高分子系分散剤としては、例えば、塩基性高分子系分散剤、中性高分子系分散剤、酸性高分子系分散剤等が挙げられる。このような高分子系分散剤としては、例えば、アクリル系、変性アクリル系共重合体からなる分散剤、ウレタン系分散剤、ポリアミノアマイド塩、ポリエーテルエステル、燐酸エステル系、脂肪族多価カルボン酸等からなる分散剤等が挙げられる。これらの分散剤としては、市販のものを用いることができる。
本発明の顔料分散体中の分散剤の含有率は、特に限定されないが、10〜50重量%であるのが好ましい。分散剤の含有率が前記範囲内の値であると、顔料粒子の分散性がより顕著に発揮される。
分散樹脂は、顔料粒子の分散性を向上させる機能を有しており、成形時に塗膜の一部を形成する。本発明で用いる分散樹脂としては、例えば、アルギン酸類、ポリビニルアルコール、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、スチレン−アクリル酸樹脂、スチレン−アクリル酸−アクリル酸エステル樹脂、スチレン−マレイン酸樹脂、スチレン−マレイン酸半エステル樹脂、メタクリル酸−メタクリル酸エステル樹脂、アクリル酸−アクリル酸エステル樹脂、イソブチレン−マレイン酸樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、ポリビニルピロリドン、アラビアゴムスターチ、ポリアリルアミン、ポリビニルアミン、ポリエチレンイミン等が挙げられ、これらから選択される1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明の顔料分散体中の分散樹脂の含有率は、特に限定されないが、10〜50重量%であるのが好ましい。分散樹脂の含有率が前記範囲内の値であると、顔料粒子の分散性がより顕著に発揮される。
本発明で用いる溶剤は、顔料の分散性が良く、分散樹脂、前記染料を溶解することができるものであれば特に制限はなく、非水性溶媒、水性溶媒の何れを用いても良い。水溶性溶剤としては、一般に、ヒドロキシ基等の親水性の高い官能基を有する化合物や、ポリグリコール骨格を有する化合物等を好適に用いることができる。非水溶性溶媒としては、例えば、エステル系溶媒、エーテル系溶媒、ケトン系溶媒等を用いることができる。
具体的には、エタノール、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PMA)、アセトン、メチルエチルケトン(MEK)、トルエン、シクロヘキサノン(ANON)などが、前記染料の溶解性の観点から好ましい。
また、本発明の顔料分散体は、前記の顔料、染料、分散剤、分散樹脂および溶剤(必要により顔料誘導体)以外の成分を添加剤として含むものであってもよい。このような添加剤としては、例えば、pH調整剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、防腐剤、防カビ剤等が挙げられる。
本発明の顔料分散体は、前記の顔料、分散剤、分散樹脂および溶剤(必要により、顔料誘導体)をビーズミル、サンドミル等の公知の分散機に添加し、公知の方法(例えば、特開2009−126994号公報に記載の無機ビーズを多段で添加して微分散処理を行う方法など)で顔料分散液を調製した後、所定の染料を添加し、混合撹拌することにより得ることができる。混合撹拌は、公知の撹拌機を用いて行うことができる。
尚、前記染料は、顔料分散液を調製する際に同時に添加しても良い。また、染料の形態は、溶液状にした後で添加しても良いし、粉末状のものを直接添加しても良い。
ここで、前記の無機ビーズを多段で添加して微分散処理を行って顔料分散液を調製する方法を簡単に説明する。
まず、顔料(必要により顔料誘導体)、分散剤、分散樹脂および溶剤を含む混合物を公知の撹拌機に投入し、攪拌混合した後、所定の粒径(平均粒径が0.5〜2.0mmが好ましい)の第1の無機ビーズを前記混合物に添加してさらに撹拌混合して一次微分散処理を行う。その後、必要により、溶剤を添加して希釈し、さらに撹拌混合する。この際の撹拌は、一次微分散処理の撹拌よりも緩やかに行っても良い。その後、第1の無機ビーズをろ過などにより除去し、ろ液に第1の無機ビーズよりも小粒径(平均粒径が0.03〜0.30mmが好ましい)の第2の無機ビーズを添加し、同じく撹拌機を用いて撹拌混合して二次微分散処理を行う。その後、第2の無機ビーズをろ過などにより除去し、顔料分散液を得ることができる。このような方法で顔料を分散させることにより、顔料粒子の長期間にわたる分散安定性に優れた顔料分散液を得ることができ、ひいては本発明の顔料分散体の長期分散安定性をも確保することができる。
以下に実施例および比較例を挙げて本発明をより詳細に説明する。
(製造例1)
分散剤(ディスパービックLPN6919、ビックケミー社製)17.8g(固形分60.0%)と、分散樹脂(SPC−2000、昭和高分子株式会社製)26.7g(固形分40.0%)と、溶剤(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)75.5gと、顔料(C.I.ピグメントグリーン58、DIC社製)38.0gと、前記式(2)で示される顔料誘導体2.0gとを、攪拌機に投入し、撹拌回転数2000rpmにて10分間攪拌し、顔料混合液を得た。
上記顔料混合液に無機ビーズを多段で添加して微分散処理を行う微分散工程を施した。
先ず、平均粒径0.8mmの無機ビーズ(第1の無機ビーズ、ジルコニア製、「Toray ceram 粉砕ボール」(商品名)、東レ株式会社製)640gを上記顔料混合液に添加して、回転数2000rpmにて30分間攪拌し1段目の分散処理(第1の処理)を行った。その後、第1の無機ビーズを除いた顔料(顔料誘導体を含む)の含有率が20wt%となるように、溶剤(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)を添加して第1の処理後の顔料混合液を希釈し、撹拌回転数1500rpmにて10分間攪拌した。
次に、フィルター(「PALL HDCII Membrane Filter」、PALL社製)を用いたろ過により、第1の無機ビーズを除去した後、平均粒径0.1mmの無機ビーズ(第2の無機ビーズ、ジルコニア製、「Toray ceram 粉砕ボール」(商品名)、東レ株式会社製)680gをろ液に添加し、撹拌機を用いて回転数2000rpmにて90分間攪拌し第2段目の分散処理(第2の処理)を行った。その後、第2の無機ビーズを除いた顔料(顔料誘導体を含む)の含有率が20wt%となるように、溶剤(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)を添加して第2の処理後の顔料混合液を希釈し、撹拌回転数1500rpmにて10分間攪拌した。
その後、フィルター(「PALL HDCII Membrane Filter」(商品名)、PALL社製)を用いたろ過により、第2の無機ビーズを除去し、顔料分散液1を得た。
(製造例2)
分散剤(ヒノアクトT−8000E、川研ファインケミカル株式会社製)26.0gと、分散樹脂(SPC−2000、昭和高分子株式会社製)15.0g(固形分40.0%)と、溶剤(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)100.8gと、顔料(C.I.ピグメントイエロー150、ランクセス社製)36.8gと、前記式(2)で示される顔料誘導体3.2gとを、攪拌機に投入し、撹拌回転数2000rpmにて10分間攪拌した。
次に、第1の無機ビーズの添加量を727g、第2の無機ビーズの添加量を640gとした以外は、製造例1と同様にして微分散工程を施し、顔料分散液2を得た。
(製造例3)
分散剤(ディスパービックLPN6919、ビックケミー社製)20.0gと、分散樹脂(SPC−2000、昭和高分子株式会社製)30.0gと、溶剤(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)70.0gと、顔料(C.I.ピグメントグリーン36、東洋インキ製造社製)38.0gと、前記式(2)で示される顔料誘導体2.0gとを、攪拌機に投入し、撹拌回転数2000rpmにて10分間攪拌した。
次に、製造例1と同様にして微分散工程を施し、C.I.ピグメントグリーン36を含む顔料分散液3を得た。
(実施例1)
製造例1において調製したC.I.PG58を含む顔料分散液1 5.00g、染料(C.I.ソルベントイエロー162、「NEPTUN YELLOW 075」、BASF社製、金属錯体ではない)0.25g、溶剤(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)3.08gを撹拌混合し、顔料と染料の重量比(固形分基準)が75/25である本発明の顔料分散体を得た。
(比較例1)
製造例1において調製したC.I.ピグメントグリーン58(C.I.PG58)を含む顔料分散液1 5.00g、製造例2において調製したC.I.ピグメントイエロー150(C.I.PY150)を含む顔料分散液2 3.25g、溶剤(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)1.01gを撹拌混合し、C.I.PG58とC.I.PY150の重量比(固形分基準)が61/39である顔料分散体を得た。
(比較例2〜4)
実施例1において染料をC.I.ソルベントイエロー162に替えてC.I.ソルベントイエロー179(PLAST YELLOW 8070、有本化学工業社製、金属錯体ではない、表1中C.I.SY179と略記)、C.I.ソルベントイエロー88(ORASOL Yellow 2GLN、Cibaジャパン社製、Cr錯体、表1中C.I.SY88と略記)又はC.I.ソルベントイエロー62(SAVINYL YELLOW 2RLS、クラリアント社製、Co錯体、表1中C.I.SY62と略記))を用い、溶剤(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)を用いて、表1に示す顔料と染料の混合比になるように調整し、各顔料分散体を得た。
Figure 2011123209
(実施例2)
製造例3において調製したC.I.PG36を含む顔料分散液3 4.87g、染料(C.I.ソルベントイエロー162、BASF社製)0.27g、溶剤(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)3.23gを混合、撹拌し、顔料と染料の重量比(固形分基準)が56/44である本発明の顔料分散体を得た。
(比較例5)
製造例3において調製したC.I.ピグメントグリーン36(C.I.PG36)を含む顔料分散液3 3.73g、製造例2において調製したC.I.ピグメントイエロー150(C.I.PY150)を含む顔料分散液2 3.67g、溶剤(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)0.93gを撹拌混合し、C.I.PG36とC.I.PY150の重量比(固形分基準)が56/44である顔料分散体を得た。
(比較例6〜8)
実施例2において染料をC.I.ソルベントイエロー162に替えてC.I.ソルベントイエロー179、C.I.ソルベントイエロー88又はC.I.ソルベントイエロー62を用い、溶剤(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)を用いて、表2に示す顔料と染料の混合比になるように調整し、各顔料分散体を得た。尚、各染料は比較例2〜4と同じものを使用した。
Figure 2011123209
(評価)
<コントラスト比(CR)の測定>
ガラス基板上に、実施例および比較例の各顔料分散体をスピンコートし、箱形乾燥機で90℃にて2分30秒間、加熱乾燥し(プリベーク)、着色ガラス塗版(カラーフィルタ)を得た。この着色ガラス塗版のコントラストをコントラスト測定装置(輝度計/コニカミノルタ製、LS−100、ランプ/電通産業製、HF−SL−100WLCG、偏光板/ルケオ製、POLAX−385で構成)を用いて測定した。
その後、測定に供した着色ガラス塗版を、さらに箱形乾燥機で200℃にて30分間、加熱乾燥し(ポストベーク)、冷却した後、そのコントラストを測定した。これらの測定結果を表3、4に示す。表3、4中、「std.」は基準であることを示す。各実施例、比較例のプリベークの測定値を基準とし、その相対値としてポストベークの値を示した。
<色度(x、y)、輝度(Y)の評価>
上記のコントラストを測定したのと同じ着色ガラス塗版(カラーフィルタ)について、色度計(ミノルタ社製、CM−3700d)を用いて、xyY表色法による三刺激値、色差(ΔE*ab)を求めた。これらの測定結果を表3、4に示す。
Figure 2011123209
表3より、実施例1の染料を含有する顔料分散体を用いて得られるカラーフィルタは、比較例1の従来の顔料のみを含有する顔料分散体を用いて得られるカラーフィルタと比較して、プリベークとポストベークとでCR比の低下は同等である一方、ポストベークを行った場合のY値およびCRに優れることが分かる。また、実施例1と比較例2〜4とを比較すると、実施例1のカラーフィルタがポストベーク後のY値とCRのどちらも優れていることが分かる。このように、実施例1の顔料分散体は、フォトリソ法によるカラーフィルタの製造に好適に用いることができ、得られるカラーフィルタのY値およびCRが従来のものより向上したものである。
Figure 2011123209
表4より、実施例2の顔料分散体を用いて得られるカラーフィルタは、従来の顔料分散体である比較例2および他の染料を含む顔料分散体である比較例6〜7より得られたカラーフィルタと比較して、優れた特性を有し、実施例1と同様、実施例2の顔料分散体は、フォトリソ法によるカラーフィルタの製造に好適に用いることができ、得られるカラーフィルタのY値およびCRが従来のものより向上したものである。

Claims (4)

  1. フタロシアニン顔料を含む顔料、下記式(1)で示される化合物からなる染料、分散剤、分散樹脂および溶剤を含有するカラーフィルタ用顔料分散体。
    Figure 2011123209
    (式中、R1は炭素数2〜10のアルキル基を示し、R2、R4、R5はそれぞれ独立に水素原子、メチル基、ヒドロキシル基又はシアノ基を示し、R3は炭素数1〜4のアルキル基を示す。)
  2. 前記化合物が、カラーインデックス ソルベントイエロー162である請求項1記載のカラーフィルタ用顔料分散体。
  3. 前記フタロシアニン顔料がカラーインデックス ピグメントグリーン36及び/又はカラーインデックス ピグメントグリーン58である請求項1又は2記載のカラーフィルタ用顔料分散体。
  4. 前記顔料が、顔料誘導体をさらに含む請求項1〜3の何れかに記載のカラーフィルタ用顔料分散体。





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