JP2011122931A - 翼風洞試験方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】2次元翼断面の空力特性をより正確に計測することが可能な風洞試験方法を提供する。
【解決手段】翼風洞試験方法は、風洞流路を構成する二つの壁2と、壁2を貫通して壁2と干渉しないように設けられた支持体4と、支持体4を保持する荷重計測部3とを備える風洞試験装置1を準備するステップと、測定対象である翼模型11の端部に支持体4を結合するステップと、風洞流路に流体の流れを発生させるステップと、荷重計測部3により、翼模型11に掛かる荷重を計測するステップとを具備する。翼模型11は、端部に、外周に沿い全周に亘って一部が端からはみ出すように薄膜部材5を貼り付けられる。薄膜部材5は、流体の圧力に耐え得る強度を有し、壁2に接触しても翼模型11の動きを制限しない材料で形成され、端部と壁2との隙間d1を塞ぐように設けられる。
【選択図】図3

Description

本発明は、翼風洞試験方法に関し、特に風車、航空機、タービンなどに用いられる翼の風洞試験方法に関する。
翼を用いる機器として、風車、航空機、タービンなどが知られている。風車や航空機などの翼は、アスペクト比(縦横比)が大きい(例示:10〜20以上)。そのため、翼全体の空力設計および空力性能算定は、2次元翼断面の空力性能を求めて、それを翼幅方向に積分して3次元性能を予測することで実施される場合が多い。その場合、実機条件に近い条件で風洞試験を実施し、2次元翼断面の空力特性を取得する必要がある。
その風洞試験の条件の一つに、流れの2次元性の確保がある。実翼での流体の流れは、翼全体で見れば3次元である。しかし、上述したように、実翼のアスペクト比は大きい。そのため、各翼素で見ると、翼端部を除いて、流体の流れは2次元的と見ることができる。よって、風洞試験では、流体の流れの3次元性を排除して、その2次元性を確保することが重要である。
関連する技術として特開平9−210839号公報に構造物の風洞試験装置が開示されている。この構造物の風洞試験装置は、空気が流れる導風路と:この導風路に配置され、回動中心となる軸を有する模型と;この模型を上記導風路に吊り下げて保持する吊り線と;上記模型が空気の流れを受けた時に、この模型に生じる各種の力を上記吊り線を介して検出する検出器と:モータおよびこのモータに連動する減速機を有し、上記模型を上記軸を中心に回動させることにより、空気の流れ方向に対する模型の向きを変化させる模型回動機構と;遠隔操作されるアクチュエータを有する。そして、上記模型を上記模型回動機構によって定められた向きに固定するための固定機構と;を備えていることを特徴とする。
特開平9−210839号公報
発明者は、風洞試験方法として以下のような方法を検討した。図1は、発明者が検討した風洞試験方法を示す模式図である。図に示すように、風洞試験装置101は、二つの壁102、二つの支持体104、二つのロードセル103を具備している。二つの壁102は、x方向に平行な平面を有し、z方向に所定の距離を隔てて設けられている。両壁102の間の空間は、風洞流路を構成する。風洞流路には試験対象の翼(翼模型111)が配置され、風洞試験用の流体(空気)が流通する。二つの支持体104は、それぞれ上側の壁102及び下側の壁102をz方向に貫通し、壁102と互いに干渉しないように設けられている。上側の支持体104は、一端を翼模型111の上端に結合され、他端を上側のロードセル103に結合されている。下側の支持体104は、一端を翼模型111の下側に結合され、他端を下側のロードセル103に結合されている。二つのロードセル103は、それぞれ支持体104を介して翼模型111をz方向に固定する。ロードセル103は、風洞試験時に翼模型111に掛かるx方向及びy方向の荷重を計測する。翼模型111は、翼の長手方向に垂直な二平面で翼を切断した形状を有している。その二つの切断面に相当する翼模型111の両端に二つの支持体104がそれぞれ接続されている。
このように翼模型111を風洞流路内に設置してロードセル103や天秤等により荷重を計測する場合、翼模型111がz方向に変位して壁112の表面に接触し、荷重の計測が適切に行えない場合が考えられる。したがって、翼模型111のz方向変位の影響を防ぐ目的で、翼模型111と壁102との間に間隔を設ける必要がある。図2は、翼模型111と壁102との関係を示す模式図である。図に示すように、翼模型111と壁102との間に間隔d1が設けられている。例えば、翼コード長1500mmの翼模型111の場合、間隔d1は10mm弱である。
しかし、この隙間d1の存在により、翼模型111において正圧面の側から負圧面の側へ流体が移動する隙間流れ110が発生したり、翼端渦が増大したりする可能性がある。その場合、流体の流れは、当初予定していた2次元的ではなく、3次元的になってしまう。そうなると、翼模型111が揚力を損失してしまうので、本来の目的である2次元翼断面の空力特性の取得が困難になる。
従って、本発明の目的は、2次元翼断面の空力特性をより正確に計測することが可能な風洞試験方法を提供することにある。また、本発明の目的は、流体の流れをより2次元的にすることが可能な風洞試験方法を提供することにある。
以下に、発明を実施するための形態で使用される番号・符号を用いて、課題を解決するための手段を説明する。これらの番号・符号は、特許請求の範囲の記載と発明を実施するための形態との対応関係を明らかにするために括弧付きで付加されたものである。ただし、それらの番号・符号を、特許請求の範囲に記載されている発明の技術的範囲の解釈に用いてはならない。
本発明の翼風洞試験方法は、風洞流路を構成する二つの壁(2)と、二つの壁(2)をそれぞれ貫通して二つの壁(2)と干渉しないように設けられた二つの支持体(4)と、二つの支持体(4)をそれぞれ保持する二つの荷重計測部(3)とを備える風洞試験装置(1)を準備するステップと;測定対象である翼模型(11)の一方の端部に二つの支持体(4)のうちの一方を結合し、他方の端部に二つの支持体(4)のうちの他方を結合するステップと;風洞流路に流体の流れを発生させるステップと;二つの荷重計測部(3)により、翼模型(11)に掛かる荷重を計測するステップとを具備する。翼模型(11)は、一方の端部及び他方の端部のそれぞれに、外周に沿い全周に亘って一部が端からはみ出すように薄膜部材(5)を貼り付けられている。薄膜部材(5)は、流体の圧力に耐え得る強度を有し、弾性変形可能な材料で形成されている。薄膜部材(5)は、一方の端部及び他方の端部と二つの壁(2)との隙間(d1)を塞ぐように設けられる。
本発明では、翼模型(11)の端部と壁(2)との隙間(d1)を塞ぐように薄膜部材(5)が翼模型(11)の端部に設けられている。そのため、翼模型(11)において正圧面の側から負圧面の側へ流体が移動する隙間流れの発生や、翼端渦の増大を極めて小さくすることができる。それにより、流体の流れを確実に2次元的にすることができる。加えて、薄膜部材(5)は、流体の圧力に耐え得る強度を有し、弾性変形可能な材料で形成されている。そのため、翼模型11が変位し、薄膜部材(5)が壁(2)に万が一接触しても、薄膜部材(5)自身が弾性変形し、翼模型(11)の動きを制限しないため、翼模型(11)にかかる荷重への影響を極めて小さくすることができる。その結果、翼風洞試験で目的としている2次元翼断面の空力特性を適正に取得することが可能となる。なお、薄膜部材(5)の量(面積)は翼模型(11)と比較して極めて小さいため、その弾性力は翼模型(11)の荷重に影響することはない。
上記の翼風洞試験方法において、翼模型(11)の一方の端部及び他方の端部のそれぞれに、外周に沿い全周に亘って一部が端からはみ出すように薄膜部材(5)を貼り付けるステップを更に具備する。
本発明において、薄膜部材(5)を試験段階ではりつけるようにすることで、適切なサイズの薄膜部材(5)とすることができより好ましい。
上記の翼風洞試験方法において、結合するステップは、一方の端部及び他方の端部に接着された薄膜部材(5)と二つの壁(2)との距離がいずれも実質的にゼロとなるように、薄膜部材(5)を調整するステップを備える。
本発明において、薄膜部材(5)と壁(2)との距離がいずれも実質的にゼロとなるようにすることで、翼模型(11)において正圧面の側から負圧面の側へ流体が移動する隙間流れの発生や、翼端渦の増大を極めて小さくするという効果をより確実に達成することができる。このとき、実質的にゼロにする方法として、薄膜部材(5)を貼る位置や幅、長さなどを調整する方法が考えられる。
上記の翼風洞試験方法において、薄膜部材(5)は、樹脂製テープである。
本発明において、樹脂製テープは、上記流体の圧力に耐え得る強度を有し、壁(2)のいずれかに接触しても翼模型(11)の動きを制限しない材料として好ましい。
本発明により、2次元翼断面の空力特性をより正確に計測することが可能な風洞試験方法を提供することができる。また、本発明により、流体の流れをより2次元的にすることが可能な風洞試験方法を提供することができる。
図1は、発明者が検討した風洞試験装置を示す模式図である。 図2は、翼模型と壁との関係を示す模式図である。 図3は、本発明の実施の形態に係る翼風洞試験方法を示す模式図である。 図4は、翼模型と壁との関係を示す模式図である。 図5は、翼模型と薄膜部材との関係を示す模式図である。 図6は、本発明の実施の形態に係る翼風洞試験方法を示すフローチャートである。 図7は、流体と翼模型との関係を示す模式図である。 図8は、測定により求めた迎角αと揚力係数C(α)との関係の一例を示すグラフである。
以下、本発明の翼風洞試験方法の実施の形態に関して、添付図面を参照して説明する。
まず、本発明の実施の形態に係る翼風洞試験装置について説明する。図3は、本発明の実施の形態に係る翼風洞試験装置を示す模式図である。図に示すように、風洞試験装置1は、二つの壁2、二つの支持体4、二つのロードセル3を具備している。二つの壁2は、x方向に平行な平面を有し、z方向に所定の距離を隔てて設けられている。両壁2の間の空間は、風洞流路6を構成する。風洞流路6には試験対象の翼(翼模型11)が配置され、風洞試験用の流体(空気)が流通する。二つの支持体4は、それぞれ上側の壁2及び下側の壁2をz方向に貫通し、壁2と互いに干渉しないように設けられている。上側の支持体4は、一端を翼模型11の上端に結合され、他端を上側のロードセル3に結合されている。下側の支持体4は、一端を翼模型11の下側に結合され、他端を下側のロードセル3に結合されている。二つのロードセル3は、それぞれ支持体4を介して翼模型11をz方向に固定する。ロードセル3は、風洞試験時に翼模型11に掛かるx方向及びy方向の荷重を計測する。ただし、x方向及びy方向の荷重を計測可能であれば他の機器であっても良い。翼模型11は、翼の長手方向に垂直な二平面で翼を切断した形状又はその相似形状を有している。その二つの切断面に相当する翼模型11の両端に二つの支持体4がそれぞれ接続されている。
図4は、翼模型11と壁2との関係を示す模式図である。既述のように、翼模型11を風洞流路6内に設置してロードセル3や天秤等により荷重を計測する場合、翼模型11がz方向に変位して壁2の表面に接触し、荷重の計測が適切に行えない場合が考えられる。したがって、翼模型11のz方向変位の影響を防ぐ目的で、図4示すように、翼模型11と壁2との間に間隔d1が設けられている。例えば、翼コード長1500mmの翼模型11の場合、間隔d1は10mm弱である。このとき、翼模型11には、一方の端部及び他方の端部のそれぞれに、壁2との隙間を塞ぐように薄膜部材5が設けられている。薄膜部材5と壁2との距離d2はできるだけ小さいことが好ましく、実質的にゼロとなることがより好ましい。それにより、上記隙間流れ(図2の隙間流れ110)の発生防止等の機能をより確実に発揮できる。
図5は、翼模型11と薄膜部材5との関係を示す模式図である。薄膜部材5は、薄い膜状の部材であり、翼模型11の端部の外周に沿い、全周(一周)に亘って一部が端からz方向にはみ出すように貼り付けられている。薄膜部材5は、翼風洞試験のとき、翼模型11において正圧面の側から負圧面の側へ流体が移動する隙間流れ(図2の隙間流れ110)の発生や、翼端渦の増大を防止する機能を有する。翼模型11の端部に接着された薄膜部材5において、翼模型11の端部からz方向にはみ出している幅は、一周に亘って同じ幅であることが好ましい。それにより、上記隙間流れの発生防止等の機能をより確実に発揮できる。
薄膜部材5は、風洞試験用の流体(空気)の圧力(風圧)に耐え得る強度を有する。すなわち、その圧力でほとんど変形しない。また、薄膜部材5は、二つの壁のいずれかに接触しても翼模型11の動きを制限しない。すなわち、薄膜部材5が変形することにより、翼模型11へはほとんど荷重を与えない。また、翼模型11の外周に沿って変形可能である。すなわち、外周に沿って貼り付けが可能である。これらにより、風洞試験中に翼模型11が変位し、薄膜部材5が壁2に万が一接触しても、薄膜部材5が変形するだけで、計測している翼模型11にかかる荷重への影響を極めて小さくすることができる。すなわち、翼模型11が変位しても翼荷重に影響を与えずに、隙間を確実に塞いで隙間流れの発生や翼端渦の増大を防止することができる。
上述されるような薄膜部材5の材料としては、弾性材料が好ましい。その弾性材料としては、弾性変形可能な樹脂が例示される。より好ましくは、弾性変形可能な樹脂製テープである。具体的な製品の一例としては、三菱樹脂製シリコンゴムフィルム“珪樹”に付属している保護テープ、幅15mm×厚み0.5mmがある。このような材料は、間隔(隙間)d1の大きさにより、サイズの調整が容易、着脱が容易、翼模型11を傷付けない、などの利点があり好ましい。なお、薄膜部材5の量(面積)は翼模型11と比較して極めて小さいため、その弾性力は翼模型11の荷重に影響することはない。
また、薄膜部材5は、壁2側ではなく、翼模型11側に設けられている。これは、壁2側に設けると、翼模型11が変位した場合、壁2に固定された薄膜部材と翼模型11の端部に隙間が発生してしまい、翼模型11において正圧面の側から負圧面の側へ流体が移動する隙間流れの発生や、翼端渦の増大を防止することができなくなるからである。
次に、図3〜図6を参照して、本発明の実施の形態に係る翼風洞試験方法について説明する。ただし、図6は、本発明の実施の形態に係る翼風洞試験方法を示すフローチャートである。まず、図3に示すような風洞試験装置1を準備する(ステップS1)。すなわち、風洞流路を構成する二つの壁2と、二つの壁2をそれぞれ貫通して二つの壁2と干渉しないように設けられた二つの支持体4と、二つの支持体4をそれぞれ保持する二つのロードセル3とを備える風洞試験装置1を準備する。
次に、図3に示すように、測定対象である翼模型11の両端部を二つの支持体4に固定する。続いて、図5に示すように、支持体4に固定された翼模型11の両端部に薄膜部材5を貼り付ける(ステップS2)。すなわち、翼模型11の一方の端部に二つの支持体4のうちの一方を結合し、他方の端部に二つの支持体4のうちの他方を結合する。続いて、翼模型11の一方の端部及び他方の端部のそれぞれに、外周に沿い全周に亘って一部が端からはみ出すように薄膜部材5を貼り付ける。そのとき、一方の端部及び他方の端部に接着された薄膜部材5と二つの壁2との距離がいずれも実質的にゼロとなるように、翼模型11に薄膜部材5を貼り付ける。このような順番とすることで、翼模型11と壁2との隙間に応じて、薄膜部材5の貼り付けを容易に調整することができる。なお、翼模型11の両端部に薄膜部材5を貼り付けるのは、支持体4への取り付けの前に行っていても良い。その場合、距離の調整は、例えば薄膜部材5の貼り直しや切り出しなどの方法で行うことができる。
その後、二つの壁2で構成される風洞流路6に、所定の迎角で速度Uの流体の流れを発生させる(ステップS3)。すなわち、風洞流路6内の翼模型11に対して、所定の迎角で速度Uの空気の流れを発生させる。そして、二つのロードセル3により、翼模型11に掛かる荷重(揚力)を計測する(ステップS4)。図7は、速度Uの流体と翼模型11との関係を示す模式図である。このとき、迎角α、速度Uで流体(空気)を翼模型11に送ったとき、揚力L(翼荷重)は以下の式で求められる。
L(α)=(1/2)・ρ・U・C・C(α)
ここで、揚力L(α)は測定される翼荷重であり、空気密度ρは既知であり、空気速度Uは設定値(測定条件)であり、翼コード長Cは既知であり、迎角αは設定値(測定条件)である。したがって、上記測定により、所定の迎角αに対する揚力係数C(α)を求めることができる。そして、種々の方向(種々の迎角α)について、上記ステップS3及びステップS4を行うことで、迎角αと揚力係数C(α)との関係を求めることができる。
図8は、測定により求めた迎角αと揚力係数C(α)との関係の一例を示すグラフである。横軸は迎角αであり、縦軸は揚力係数C(α)である。曲線Aは図3〜図5の翼風洞試験装置及び翼模型を用いて翼風洞試験を行った場合である。曲線Bは、図1の風洞試験装置及び翼模型を用いて翼風洞試験を行った場合である。曲線Bの場合、曲線Aと比較して揚力係数および揚力傾斜の低下が確認できる。これは翼周り流れが3次元的になっているためと考えられる。一方、曲線Aの場合、曲線Bと比較して揚力係数および揚力傾斜が回復していることが確認できる。すなわち、迎角αと揚力係数C(α)との関係が線形性を有していることがわかる。これは、翼周り流れが2次元的になっているためと考えられる。これにより、曲線Aのような2次元翼断面の空力特性を取得することができる。
すなわち、本実施の形態の翼風洞試験方法では、翼模型11と壁2との隙間d1を薄膜部材5で塞ぐことにより、翼模型11において正圧面の側から負圧面の側へ流体が移動する隙間流れの発生や、翼端渦の増大を極めて小さくすることができる。それにより、流体の流れを確実に2次元的にすることができる。その結果、翼風洞試験で目的としている2次元翼断面の空力特性を適正に取得することが可能となる。
また、風洞試験中に翼模型11が変位し、薄膜部材5が壁2に万が一接触しても、薄膜部材5が変形するだけで、計測している翼模型11にかかる荷重への影響を極めて小さくすることができる。すなわち、翼荷重に影響を与えずに、かつ隙間流れの発生や、翼端渦の増大を防止することができる。
以上の結果、本実施の形態の翼風洞試験方法は、実機に近い条件で翼空力特性取得のための風洞試験が可能となる。それにより翼の空力設計および空力性能算定の精度を向上することができる。
本発明は上記各実施の形態に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、各実施の形態は適宜変形又は変更され得ることは明らかである。
1、101 風洞試験装置
2、102 壁
3、103 ロードセル
4、104 支持体
5 薄膜部材
6 風洞流路
110 隙間流れ
11、111 翼模型
d1 間隔
d2 距離
L(α) 揚力
ρ (空気)密度
U (空気)速度
α 迎角
C 翼コード長
(α) 揚力係数

Claims (4)

  1. 風洞流路を構成する二つの壁と、前記二つの壁をそれぞれ貫通して前記二つの壁と干渉しないように設けられた二つの支持体と、前記二つの支持体をそれぞれ保持する二つの荷重計測部とを備える風洞試験装置を準備するステップと、
    測定対象である翼模型の一方の端部に前記二つの支持体のうちの一方を結合し、他方の端部に前記二つの支持体のうちの他方を結合するステップと、
    前記風洞流路に流体の流れを発生させるステップと、
    前記二つの荷重計測部により、前記翼模型に掛かる荷重を計測するステップと
    を具備し、
    前記翼模型は、前記一方の端部及び前記他方の端部のそれぞれに、外周に沿い全周に亘って一部が端からはみ出すように薄膜部材を貼り付けられ、
    前記薄膜部材は、
    前記流体の圧力に耐え得る強度を有し、弾性変形可能な材料で形成され、
    前記一方の端部及び前記他方の端部と前記二つの壁との隙間を塞ぐように設けられる
    翼風洞試験方法。
  2. 請求項1に記載の翼風洞試験方法において、
    前記翼模型の前記一方の端部及び前記他方の端部のそれぞれに、前記外周に沿い前記全周に亘って前記一部が前記端からはみ出すように前記薄膜部材を貼り付けるステップを更に具備する
    翼風洞試験方法。
  3. 請求項1又は2に記載の翼風洞試験方法において、
    前記結合するステップは、
    前記一方の端部及び前記他方の端部に接着された前記薄膜部材と前記二つの壁との距離がいずれも実質的にゼロとなるように、前記薄膜部材を調整するステップを備える
    翼風洞試験方法。
  4. 請求項3に記載の翼風洞試験方法において、
    前記薄膜部材は、樹脂製テープである
    翼風洞試験方法。
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