JP2011122929A - 計量装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】計量装置に設定された複数の計量条件のもとで、計量装置が計量性能を実現できる状態であるかを診断することができる計量装置を提供すること。
【解決手段】制御手段74は、条件記憶手段73に記憶している複数の品種に対応する条件パラメータを順次切り替えて搬送部3および信号処理手段71を制御し、診断手段75は、順次切り替えられた品種に対応させて、信号処理済信号に基づいて搬送部3の状態を診断して診断結果を出力する。また、診断手段75は、条件記憶手段73に記憶されている品種のうち、最近使用した所定数の品種に対応する条件パラメータについて、診断を実施する。また、診断手段75が出力した診断結果を予め定められた許容誤差と比較して計量の可否を判定する計量可否判定手段78を備える。表示手段10は、診断手段75が出力した診断結果を一覧表示する。
【選択図】図2

Description

本発明は、例えば、肉、魚、加工食品、医薬品などの被計量物を搬送しながら計量して被計量物の良否を判定する計量装置に関する。
従来より、計量コンベアを備えた計量手段を有し、順次搬入される物品を搬送しながら計量して、計量信号を出力する計量装置が知られている。このような計量装置は、前段から順次搬入される物品を受けて計量し、後段に搬出するようになっている。
一般に、食品等の生産ラインに組み込まれ、生産される物品が順次搬入され、搬入された物品を搬送しながら計量する計量装置にあっては、生産設備の効率運用や多様な市場ニーズに合致するよう、多品種生産や小ロット生産に対応できることが求められており、複数の計量条件を予め設定(プリセット)しておいて、生産される物品の種類(品種)や生産ラインの稼働条件(ライン速度等)の変更に合わせ、容易に計量条件を切り替えられるようになっている。これにより、例えば、品種の切り替え時やライン速度の変更時にも、生産を止めずに計量条件を設定変更することができる。
そして、このような計量装置の計量性能を良好に保ち、計量精度を維持するために、計量コンベア上に物品が無い状態である運転開始時や異常停止時に、計量手段から出力される計量信号に基づいて計量精度を算出し、許容精度と比較して異常状態を検知すること(例えば、特許文献1参照)や、計量信号を周波数分析して異常である駆動部品を特定すること(例えば、特許文献2参照)が知られている。
特開2008−296201号公報 特開2000−180256号公報
しかしながら、特許文献1または特許文献2に記載されたものは、計量信号を用いた異常診断技術により、計量コンベアの異常を運転開始前に発見したり、異常の原因を特定できるようになり、信頼性の向上が図られているものの、以下に説明するように、なお解決すべき問題があった。
例えば、一日数回の品種変更が予定されている場合を考えると、計量装置の異常診断は各品種の生産開始直前すなわち品種切り替え直後に実施されるが、品種変更が頻繁になると異常診断を実施するのを忘れて信頼性が低下したり、同じ品種で必要以上に何回も異常診断を実施して稼働効率が低下する恐れがあった。また、異常診断を実施して、部品の調整や交換が必要な異常が生産開始直前に発見できても、復旧するまでに時間がかかるので、稼働効率が低下するという問題があった。
特に、コンベアの異常により振動が発生して計量性能が悪化する場合には、コンベアの稼働条件(搬送速度に応じたモータの回転数、等)により振動周波数や振動レベルが変わるし、計量信号を信号処理して計量値を算出する際のローパスフィルタの特性(遮断周波数や時定数、等)により、計量信号に重畳する振動の減衰率が変わるので、コンベアの振動が計量性能に与える影響の度合いは、コンベアの稼働条件や計量信号の信号処理条件によって変わってしまい、計量性能を維持するための異常診断の異常判定レベルを一定に決めることができないという問題があった。
換言すると、ある搬送条件でコンベアの振動が増大しても、計量信号を処理するフィルタの特性によっては計量性能に与える影響が小さい場合や、フィルタ処理によっても減衰が不十分でも要求される計量性能がさほど高くない場合には、診断結果を異常とするのは適切でない場合がある。また、搬送条件をわずかに変えてコンベア機構の共振周波数を避け、コンベアの振動を小さくすることで十分な計量性能を実現できる場合もある。
つまり、計量装置の異常判定は、計量に係る条件(計量条件)を複合的に考慮し、要求される計量性能に与える影響の度合いに基づいて行うべきであるものの、従来の計量装置の異常診断技術では実現することができなかった。
そこで、本発明は、前述のような従来の問題を解決するためになされたもので、計量装置に設定された複数の計量条件のもとで、計量装置が計量性能を実現できる状態であるかを診断することができる計量装置を提供することを目的としている。
本発明に係る計量装置は、被計量物を所定の搬送条件により搬送する搬送手段と、前記搬送手段を支持し前記被計量物の荷重に基づいて秤量信号を出力する秤量手段と、前記秤量信号を受け所定の信号処理条件に基づいて信号処理して信号処理済信号を出力する信号処理手段と、前記信号処理済信号に基づいて前記被計量物の計量値を算出する計量手段と、前記所定の搬送条件および前記所定の信号処理条件を含む条件パラメータを前記被計量物の品種に対応させて記憶する条件記憶手段と、前記被計量物の品種に応じて前記条件記憶手段から前記所定の搬送条件および前記所定の信号処理条件を読み出して前記搬送手段および前記信号処理手段をそれぞれ制御する制御手段と、前記信号処理済信号に基づいて前記搬送手段の状態を診断して診断結果を出力する診断手段と、を備え、前記制御手段は、前記条件記憶手段に記憶している複数の品種に対応する前記条件パラメータを順次切り替えて前記搬送手段および前記信号処理手段を制御し、前記診断手段は、順次切り替えられた前記品種に対応させて、前記診断結果を出力することを特徴とする。
この構成により、搬送手段の搬送速度や信号処理手段の信号処理条件が被計量物Wの品種により異なっている場合であっても、これら搬送速度や信号処理条件に対応させて搬送手段の状態を診断し、診断結果を出力することができる。
したがって、計量装置に設定された複数の計量条件のもとで、計量装置が計量性能を実現できる状態であるかを、出力された診断結果に基づいて容易に把握できるようになる。
また、本発明に係る計量装置は、前記診断手段は、前記条件記憶手段に記憶されている品種のうち、最近使用した所定数の品種に対応する条件パラメータについて、診断を実施することを特徴とする。
この構成により、非現用設定を無視することで、診断処理の負荷や時間を低減することができる。
また、本発明に係る計量装置は、前記診断手段が出力した診断結果を予め定められた許容誤差と比較して計量の可否を判定する計量可否判定手段を備えたことを特徴とする。
この構成により、被計量物の品種ごとに適切な計量可否判定の基準値を自動的に算出して設定することができ、設定ミスを防止できる。
また、本発明に係る計量装置は、前記計量手段が算出した計量値と良否判定基準とを比較して前記被計量物の良否を判定する良否判定手段を備え、前記診断手段の診断基準は、前記良否判定基準に基づいて算出されることを特徴とする。
この構成により、被計量物の品種ごとに適切な良否判定基準を設定することができる。
また、本発明に係る計量装置は、前記診断手段が出力した診断結果を表示する表示手段を備え、該表示手段は、所定の診断結果となった品種情報を一覧表示することを特徴とする。
この構成により、例えば、所定の診断結果となった品種として、検査条件の変更や搬送手段の整備等の対応が必要となる品種の情報を選んで一覧表示することができるので、検査条件の変更や計量装置の整備等の対応を敏速に行うことができる。
また、本発明に係る計量装置は、前記診断手段が出力した診断結果を表示する表示手段を備え、該表示手段は、前記所定の診断結果となった品種情報と前記診断結果とを対応させて一覧表示することを特徴とする。
この構成により、例えば、所定の診断結果となった品種として、検査条件の変更や搬送手段の整備等の対応が必要となる品種の情報を選んで一覧表示することができるので、検査条件の変更や計量装置の整備等の対応を敏速に行うことができる。
また、本発明に係る計量装置は、前記診断手段が出力した診断結果を表示する表示手段を備え、該表示手段は、前記良否判定基準と前記診断結果とを対応させて表示することを特徴とする。
この構成により、例えば、所定の診断結果となった品種として、検査条件の変更や搬送手段の整備等の対応が必要となる品種の情報を選んで一覧表示することができるので、検査条件の変更や計量装置の整備等の対応を敏速に行うことができる。
また、本発明に係る計量装置は、前記診断手段が出力した診断結果を表示する表示手段を備え、該表示手段は、前記診断対象の品種情報、前記良品判定基準および前記診断結果を対応させて一覧表示することを特徴とする。
この構成により、例えば、所定の診断結果となった品種として、検査条件の変更や搬送手段の整備等の対応が必要となる品種の情報を選んで一覧表示することができるので、検査条件の変更や計量装置の整備等の対応を敏速に行うことができる。
また、本発明に係る計量装置は、前記被計量物の良否を判定する運転モードと、装置の診断を行う診断モードとの間で動作モードを切り替えるモード切替手段と、ユーザからの入力操作を受け付ける設定手段と、を備え、前記モード切替手段は、前記設定手段からの入力操作に応じて前記動作モードを前記診断モードに切り替えることを特徴とする。
この構成により、設定手段からの入力操作により、ユーザが所望のときに、装置を診断することができる。
また、本発明に係る計量装置は、前記モード切替手段は、装置の運転開始時に前記動作モードを前記診断モードに切り替えることを特徴とする。
この構成により、ユーザが設定手段から意識して入力操作を行わなくても装置の診断が実行されるので、診断のし忘れを防止することができる。
本発明は、計量装置に設定された複数の計量条件のもとで、計量装置が計量性能を実現できる状態であるかを診断することができる計量装置を提供することができる。
本発明の一実施の形態に係る計量装置の概要を示す斜視図である。 本発明の一実施の形態に係る計量装置の内部構成を示すブロック図である。 本発明の一実施の形態に係る計量装置の搬送部を示す側面図である。 本発明の一実施の形態に係る計量装置の品種ごとのパラメータの例を示す図である。 本発明の一実施の形態に係る計量装置の基本動作を説明するフロー図である。 本発明の一実施の形態に係る計量装置の診断動作を説明するフロー図である。 本発明の一実施の形態に係る計量装置の計量可否判定動作を説明するフロー図である。 本発明の一実施の形態に係る計量装置の品種番号をキーにした動作を説明するフロー図である。 本発明の一実施の形態に係る計量装置のパラメータをキーにした診断を示すフロー図である。 本発明の一実施の形態に係る計量装置の診断パラメータ一覧作成の動作を説明するフロー図である。 本発明の一実施の形態に係る計量装置の診断ルーチンの動作を説明するフロー図である。 本発明の一実施の形態に係る計量装置の診断パラメータの一覧を示す図である。 本発明の一実施の形態に係る計量装置の表示手段による診断結果および計量可否判定の結果表示を示す図である。 本発明の一実施の形態に係る計量装置の表示手段による計量可否判定NG時の表示例を示す図である。
以下、本発明に係る計量装置の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1〜図14は、本発明に係る計量装置の一実施の形態を示している。
図1〜図3に示すように、計量装置1は、装置本体部2と、搬送部3と、搬入センサ4とを備えて構成されている。また、計量装置1の後段には選別部5が接続されている。
計量装置1は、生産ラインの一部を構成するベルトコンベア14の下流側に設置されており、所定の間隔で矢印A方向に順次搬送されてくる肉、魚、加工食品、医薬品などの被計量物Wの重量を測定し、得られた測定値を測定結果として出力するようになっている。さらに、予め設定された重量の上限および下限の基準値とそれぞれ比較し、得られた測定値が基準値の範囲内にあるか否かを判定して範囲内のものを良品とし、範囲外のものを不良品として良否判定したり、複数の基準値に対応して重量ランク判定をするようになっていてもよい。また、測定結果、良否判定結果や重量ランク判定結果は、表示手段10に表示されるとともに、計量装置1の後段に接続された選別部5に出力されるようになっている。選別部5では、計量装置1が出力した測定結果、良否判定結果や重量ランク判定結果に応じて被計量物Wを振り分けるようになっている。
装置本体部2は、秤量手段21と、制御部7と、表示手段10と、設定手段11と、これらの各部を収納する収納筐体2aとにより構成されている。
搬送部3は、ベルトコンベア14から矢印A方向に搬送されてくる被計量物Wを所定の搬送条件により搬送するようになっている。被計量物Wは、助走コンベア31により測定するのに最適な速度になるよう加速または減速されて搬送され、秤量コンベア32によりさらに搬送され、搬送されている間に重量が秤量手段21により計量されるようになっている。秤量コンベア32は、被計量物を所定の搬送条件により搬送するようになっている。また、被計量物Wは、計量の後にさらに後段の選別部5に搬送され、振り分けられるようになっている。
搬送部3は、助走コンベア31および秤量コンベア32により構成されている。助走コンベア31は、前段のベルトコンベア14から搬送されてきた被計量物Wが秤量コンベア32に移動する前に、被計量物Wの助走を行うものであり、2つのローラ31a、31cと、これらのローラに巻き付けられている無端状の搬送ベルト31bとにより構成されている。秤量コンベア32は、被計量物Wの計量を行う秤量手段21の上部に支持されており、2つのローラ32a、32cとこれらのローラに巻き付けられている無端状の搬送ベルト32bとにより構成されている。
搬入センサ4は、一対の投光部4aおよび受光部4bからなる透過形光電センサで構成されており、助走コンベア31と秤量コンベア32との間に配置されている。具体的には、投光部4aは、搬送ベルト32bの装置本体部2側に配置され、受光部4bは、搬送ベルト32bの他の側面側で投光部4aに対向するように配置されており、被計量物Wが投光部4aおよび受光部4bの間を通過すると被計量物Wにより受光部4bが遮光されるので被計量物Wの搬入が開始されたことが検出されるようになっている。検出された搬入開始の信号は、装置本体部2内の制御部7に出力されるようになっている。
秤量手段21は、秤量コンベア32を支持し被計量物Wの荷重に基づいて秤量信号を出力する荷重センサであり、電磁平衡機構などのはかり機構で構成され、被計量物Wが秤量コンベア32で搬送されている間に、秤量手段21に加わる荷重を測定するようになっている。秤量手段21は、重量を測定できるはかり機構であればよく、例えば、差動トランス機構や歪ゲージ機構などのはかり機構で構成してもよい。
制御部7は、信号処理手段71、計量手段72、条件記憶手段73、制御手段74、診断手段75、良否判定手段76、計量可否判定手段78、モード切替手段77を備えている。
信号処理手段71は、秤量手段21からの秤量信号を受け所定の信号処理条件に基づいて信号処理して信号処理済信号を出力するようになっていて、アナログ信号をディジタル信号に変換するA/D変換器を備えている。具体的には、信号処理手段71は、秤量手段21からの秤量信号に対して、種類や特性の異なる複数のローパスフィルタから選択したフィルタを用いて、秤量信号の低周波成分のみを信号処理済信号として通過させるようになっている。なお、信号処理手段71が選択するローパスフィルタは、1つの場合、または、複数を組み合わせたものの場合がある。このローパスフィルタとしては、図4に示すように、FIR(Finite Impulse Response)フィルタと、IIR(Infinite Impulse Response)フィルタとがある。ここで、FIRフィルタは、インパルス応答波形が入力された場合に、ある決まった時間(有限時間)だけ出力を出す有限インパルス応答フィルタであり、IIRフィルタは、無限にインパルス応答波形の減衰波形を出力する無限インパルス応答フィルタである。
ここで、FIRフィルタは、A/D変換器によりディジタル信号に変換された秤量信号に対して、所定の低周波成分を通過するローパスフィルタを構成し、単純平均化処理や高知の窓関数を用いた重み付け平均化処理を行うようになっている。IIRフィルタは、スイッチトキャパシタフィルタのように特性変更が可能なハードウェアを用いて秤量手段21からの秤量信号(アナログ秤量信号)を直接受けて処理済信号をA/D変換器に出力するアナログフィルタで構成してもよいし、A/D変換器からのディジタル秤量信号(図示せず)を受けるディジタルフィルタで構成してもよい。
計量手段72は、信号処理手段71が出力する信号処理済信号に基づいて被計量物Wの計量値を算出するようになっている。また、計量手段72においては、搬入センサ4によって被計量物Wが秤量コンベア32に搬入されたことが検知されてから所定の基準時間Tkが経過し、秤量手段21から秤量信号が出力された被計量物Wに対して、計量値を算出するようになっている。計量手段72により算出された個々の重量は、条件記憶手段73に算出データとして記憶されるようになっている。
計量手段72は、搬入センサ4によって被計量物Wが秤量コンベア32に搬入されたことが検知されてから予め設定された基準時間Tkが経過したときに計量を行うようになっている。ここで、基準時間Tkは、搬入センサ4で被計量物Wが秤量コンベア32に搬入を開始したことを検出してから、被計量物Wが秤量コンベア32に完全に乗り移り、さらに秤量手段21から出力された秤量信号が安定するまでに必要な時間を意味する。具体的には、基準時間Tkは、秤量コンベア32の速度(m/min)、秤量コンベア32の矢印B方向の長さ(mm)および被計量物Wの搬送方向である矢印B方向の長さ(mm)、被計量物Wのサイズやラインの処理能力、その他の条件などに基づいて設定される。また、図3に示すように、基準時間Tkが経過すると、被計量物Wは、搬入開始検出位置PからLだけ移動して質量測定位置Pに到達し、計量が行われる。
なお、計量手段72においては、被計量物Wの品種(特に、サイズ)に応じて、その測定範囲、測定能力および検査精度などの検査条件(パラメータ)が選択されるようになっており、被計量物Wの品種に応じて、例えば、測定範囲が6g〜600g、測定能力が最大150個/minで選択されるようになっている。この場合、被計量物Wの1個当たりの基準時間Tkは、最小400msecに設定されていることになり、基準時間Tkは400msec以上であればよいが、被計量物Wのサイズ、ラインの処理能力、生産その他の条件により設定されるようになっている。基準時間Tkは、400msecに近いほど短時間で測定されるので検査効率は高まり、遠くなるほど検査時間はかかるが、秤量コンベア32上を安定して搬送されるようになるから計量精度は高まることになる。
また、被計量物Wの品種に応じて、例えば、測定範囲が1g〜300g、測定能力が最大600個/minで選択されるようになっている。測定能力が最大600個/minであると、被計量物Wの1個当たりの測定時間は最小100msecに設定されていることになり、被計量物Wのサイズ、ラインの処理能力、生産やその他の条件により設定されるようになっている。この基準時間Tkは、100msecに近いほど短時間で測定されるので検査効率は高まり、遠くなるほど検査時間はかかるが、秤量コンベア32上を安定して搬送されるようになるから計量精度は高まる。このように、計量手段72においては、被計量物Wの品種に応じて、その範囲、能力などの検査条件(パラメータ)が選択される。
条件記憶手段73は、記憶媒体などから構成されており、秤量コンベア32による被計量物Wの所定の搬送条件、および信号処理手段71における所定の信号処理条件を含む条件パラメータを被計量物Wの品種に対応させて記憶するようになっている。図4に示すように、条件記憶手段73には、被計量物Wの品種毎に付された各品種番号に対応して、診断結果の算出に用いる診断パラメータとしての搬送速度、LPF(Low Pass Filter)特性が記憶されている。また、条件記憶手段73には、被計量物Wの良否を判定するため、および診断結果と対比して計量装置1が正常に計量することができるか否かを判定するために用いる計量可否判定パラメータとしての良品範囲、許容誤差が記憶されている。搬送速度は、被計量物Wを搬送する搬送部3の速度であり、LPF特性は、どのような特性のローパスフィルタであるかを示すものであり、良品範囲とは、良品と診断される被計量物Wの重量の範囲であり、許容誤差とは、被計量物Wの品種に対応させて設定された良品範囲に基づいて設定される許容誤差重量範囲や重量ランク判定の基準重量に対する許容誤差率、もしくは被計量物Wの品種、基準重量毎に計量法で定められた許容誤差重量や許容誤差率であり、要求される被検査物Wの計量性能に応じた許容値として操作入力もしくは自動計算により設定される。これらの記憶情報は、設定手段11からの設定操作または外部機器との接続により予め記憶されるようになっている。条件記憶手段73は、計量値、診断結果、等の種々のデータを記憶するようになっている。
制御手段74は、被計量物Wの品種に応じて条件記憶手段73から所定の搬送条件および所定の信号処理条件を読み出して秤量コンベア32および信号処理手段71をそれぞれ制御するようになっている。また、条件記憶手段73に記憶している複数の品種に対応する条件パラメータを順次切り替えて搬送部3および信号処理手段71を制御するようになっている。また、制御手段74は、図示しないモータの回転速度(rpm)を駆動制御して、搬送部3による被計量物Wの搬送速度を制御するようになっている。
診断手段75は、秤量コンベア32に被計量物Wが搬送されていない状態で信号処理手段71が出力する信号処理済信号に基づいて、秤量コンベア32の状態に関する診断結果を出力するようになっている。診断手段75が出力する診断結果は、図14において"1.5g"、"0.8g"等の数値として示されるように、数値である。ここで、秤量コンベア32の状態とは、秤量コンベア32のローラの偏心、ベアリングの摩耗等により異常な振動が発生したり、または計量装置1の外部からの振動が秤量コンベア32に伝達することにより、秤量信号に重畳している振動レベルがどの程度計量性能に影響を与えているか等の指標である。
計量可否判定手段78は、計量装置1が所望の計量性能を発揮できるか否かを判定するものであり、判定回路などから構成され、診断手段75が出力した診断結果を予め定められた許容誤差と比較して計量可否判定を行うようになっている。具体的には、計量可否判定手段78は、診断手段75から出力された診断結果を受けると、条件記憶手段73に予め記憶されている許容誤差を読み出して診断結果を許容誤差と比較し、許容誤差の範囲内に診断結果の値が入っているか否かを判定するようになっている。計量可否判定手段78において判定された判定結果は、表示手段10に出力され、表示されるようになっている。
計量可否判定手段78は、条件記憶手段73に記憶された図4に示す種々の診断パラメータに基づいて、計量可否判定を行うようになっている。計量可否判定手段78は、順次切り替えられた品種に対応させて、判定結果を出力するようになっている。また、計量可否判定手段78は、条件記憶手段73に記憶されている品種のうち、最近使用した所定数の品種に対応する条件パラメータについて、判定を実施するようになっている。なお、最近使用した品種であるか否かは、品種番号に対してフラグを付しておくことにより区別されるようになっている。また、計量可否判定手段78の判定基準は、後述する良否判定手段76が被計量物Wの良否判定に用いる良否判定基準に基づいて算出されるようになっている。
表示手段10には、図13に示すように、計量可否判定の結果だけでなく、診断結果を併せて表示されるようになっている。診断結果は、何グラム等の数値であり、例えば、"1.5g"、"0.8g"等の態様で表示手段10により表示される。計量可否判定は、その診断結果により正常に計量を行うことができるか否かを示すものであり、例えば、"品種a OK"、"品種b NG"等の態様で表示手段10に表示される。
また、表示手段10には、計量可否判定の内容が"NG"であったとき、図14に示すように、例えば、現在の品種やパラメータを対象としたときは、"診断が終了しました。現在の設定では正しい計量が行えない可能性があります。ベルト速度、あるいはフィルタ設定を変更するか、良品範囲を見直してから再度診断してください。"等の態様で、判定結果に加えて改善のためのメッセージが表示されるようにしてもよい。
同様に、例えば、複数の品種やパラメータを対象としたときは、"診断が終了しました。品種番号eの設定で、正しい計量が行えない可能性があります。ベルト速度、あるいはフィルタ設定を変更するか、許容誤差を見直してから再度診断してください。"等の態様、または、"診断が終了しました。以下の品種の設定で、正しい計量が行えない可能性があります(診断条件=ベルト速度 25m/分)。品種番号:h、i、j、FIRフィルタ:120ms、150ms、180ms"等の態様で表示手段10に表示されるようにしてもよい。
更に、計量可否判定の結果を表示するだけでなく、パラメータ(搬送速度やローパスフィルタの種類等の条件)を変えることで問題なく計量できる場合は、問題なく計量できるOK側の条件として、例えば、搬送速度を遅くまたは速くすれば計量が可能である旨を表示手段10に表示させて、問題なく計量できるOK側の条件を提示するようにしてもよい。この場合、サービスマンに故障修理させなくても、パラメータを変えることで被計量物Wの良否判定を継続することができる。
具体的には、計量装置1が外部から振動を受けていたり、モータの回転振動がコンベアの固有振動数と一致しているために、特定の診断条件の診断結果が他に比べて極端に悪く、計量可否判定にNGの結果が含まれている場合であっても、計量可判定がOKとなった他の診断条件から類似する設定を参照することにより、例えば、ローパスフィルタの条件や搬送速度を微調整することで改善できるように、微調整するパラメータの候補を表示手段10に表示して、ユーザに提示を行うようにしてもよい。
一方、良否判定手段76は、被計量物Wの良否を判定するものであり、判定回路などから構成され、計量手段72が算出した計量値と良否判定基準とを比較して被計量物Wの良否を判定するようになっている。具体的には、良否判定手段76は、計量手段72から出力された被計量物Wの重量信号を受けると、条件記憶手段73に予め記憶されている重量の上限値Gaおよび下限値Gbを読み出し、算出した被計量物Wの重量と上限値Gaおよび下限値Gbとをそれぞれ比較し、上限値Gaおよび下限値Gbで決定される重量の許容範囲内に被計量物Wの重量が入っているか否かを判定するようになっている。
良否判定手段76において判定された判定結果は、表示手段10に出力され、良品または不良品として表示されるようになっている。また、判定結果は、計量装置1の後段に接続された選別部5に出力され、被計量物Wが良品または不良品として選別されるようになっている。さらに、この判定結果は、条件記憶手段73に出力され、各被計量物Wについての判定結果が記憶されるようになっている。
モード切替手段77は、制御手段74に指令を出し、計量装置1の動作モードを、運転モードと診断モードとの間で切り替えるものである。ここで、運転モードとは、計量装置1が被計量物Wの計量、重量の算出および良否判定を行う通常の動作モードのことであり、診断モードとは、運転モードの動作を正常に行うことができるか否かを確認するために、診断手段75により搬送部3の状態を診断して、表示手段10により診断結果を表示する動作モードのことである。モード切替手段77は、設定手段11からの入力操作に応じて動作モードを診断モードに切り替えたり、または、装置の運転開始時に動作モードを診断モードに切り替えるようになっている。
表示手段10は、図1に示すように、装置本体部2の搬送部3側の上端部に設けられ、液晶ディスプレイなどの表示デバイスで構成される。表示手段10は、計量装置1の動作モードが運転モードのときにおいては、計量装置1の動作状態、被計量物Wの計量値、良否判定結果を表示し、計量装置1の動作モードが診断モードのときにおいては、図13に示すような図14に示すような診断結果の一覧、および図14に示すようなメッセージを表示するようになっている。図13の計量可否判定の項目では、結果がNGだった場合は、網掛けや色分けにより強調表示されるようになっている。なお、表示手段10は、表示された数字、文字などがタッチ操作により入力されるタッチパネルとして構成し、設定手段11と一体化した構成にしてもよい。
表示手段10による診断結果の一覧表示の方法としては、所定の診断結果となった品種の情報のみ、または、所定の診断結果となった品種情報と診断結果とを対応させたもの、または、良否判定基準と診断結果とを対応させたもの、または、診断対象の品種情報、良品判定基準および診断結果を対応させたものとすることができる。
選別部5は、計量装置1の後段に接続されており、選別機構部5aおよび搬送ベルト5bにより構成されている。選別機構部5aは、例えば、エアジェット機構などの選別機構により構成されている。選別機構部5aは、良品と不良品とを選別できるものであればよく、フリッパ機構やドロップアウト機構などの選別機構で構成してもよい。このエアジェット機構においては、上流の秤量コンベア32から搬送される被計量物Wが搬送ベルト5bで矢印B方向に搬送されている間に、不良品と判定された被計量物Wに対してジェットエアが吹き付けられるようになっており、不良の被計量物Wを搬送ベルト5b上から移動させ、良品の被計量物Wと区別することにより選別を行っている。また、搬送ベルト5bは、ローラ5cおよびローラ5cに対向して配置されるローラ(不図示)と、これらのローラに巻き付けられている無端状の搬送ベルト5dとにより構成されており、測定を終了した被計量物Wを所定の速度で下流側に搬送するようになっている。
次に、本実施の形態に係る計量装置1の動作を説明する。
初めに最も基本的な動作フローについて説明する。
まず、制御部7は、図5に示すように、診断を行い(ステップS1)、次いで、計量可否判定を行う(ステップS2)。
ステップS1の診断の処理では、図6にサブルーチンを示すように、図4の複数の診断パラメータから選択した診断パラメータを設定し(ステップS11)、秤量コンベア32の駆動を行う(ステップS12)。そして、秤量手段21から出力される秤量信号をディジタル信号に変換して取得および記憶し(ステップS13)、この計量信号に対してフィルタ処理を行う(ステップS14)。このフィルタ処理とは、図4に示すIIRまたはFIRによる処理である。そして、診断結果を算出し(ステップS15)、この診断結果を記憶する(ステップS16)。そして、診断済フラグを設定し(ステップS17)、このサブルーチンを終了する。
ステップS14で行うフィルタ処理がディジタルフィルタである場合には、ステップS13で取得および記憶したディジタル信号を繰返し読み出して異なるフィルタ処理を実行し、診断を行うようにしてもよい。
ステップS2の診断可判定の処理では、図7にサブルーチンを示すように、診断結果を読込み(ステップS21)、許容誤差を読込み(ステップS22)、対比判定処理を行う(ステップS23)。そして、判定結果を記憶し(ステップS24)、判定結果を表示し(ステップS25)、このサブルーチンを終了する。
以下、品種番号をキーにした動作およびパラメータをキーにした動作について説明する。なお、パラメータをキーにした場合は、品種番号をキーにした場合と異なり、診断結果が同じ(すなわち、秤量コンベア32の状態が同じ)であっても、品種番号ごとに計量可否判定の判定結果が異なることがあり、診断と判定が1対1の関係にならないため、品種番号をキーにした動作とパラメータをキーにした動作とを分けて説明している。
まず、品種番号をキーにした動作フローについて説明する。
以下の処理は、被計量物Wの品種に応じて搬送条件、フィルタ特性、良品範囲といった品種パラメータを、品種番号に対応付けてパラメータテーブルに予め記憶しておき、装置起動後に品種番号を選択することにより、パラメータテーブルから品種パラメータを読み出して設定するものである。条件記憶手段73には、品種番号に対応付けて診断結果が記憶されている。なお、同品種番号で運転継続する場合には、一回診断し、診断OKが出れば診断判定が有効である限り、もしくは診断済フラグが"YES"である限り、診断ルーチンは実行されないようになっている。
まず、図8に示すように、対象とする被計量物Wの品種番号を選択し(ステップS31)、図6で説明した診断ルーチンを実行し(ステップS32)、図7で説明した計量可否判定ルーチンを実行する(ステップS33)。
この処理では、必ずしも記憶されている全ての品種番号について診断を実施しなくてもよい。例えば、診断済フラグが無い品種番号(未診断品種)を対象とする。または、前回の診断から所定期間経過した品種番号を対象とする。または、現在設定されている品種番号を対象とする。または、ユーザが選択した品種番号を対象とする。この場合、複数の品種番号も選択可能とする。
次に、パラメータをキーにした動作フローについて説明する。
以下の処理は、例えば、搬送速度でソートし、フィルタ条件でソートして、診断条件を抽出するものである。なお、搬送速度を第1条件としてソートしておくと、搬送速度の変更が少なくて済むので好適である。
まず、図9に示すように、診断パラメータ一覧作成の処理を行い(ステップS41)、代数nに1を設定し(ステップS42)、n回目であることを確認する(ステップS43)。そして、診断ルーチンを実行し(ステップS44)、nが予め設定された値であるか否かを判別し(ステップS45)、この判別が"YES"であればこの処理を終了し、判別が"NO"であればnに1を加算してステップS43に戻る。
ステップS41の診断パラメータ一覧作成の処理では、図10にサブルーチンを示すように、品種パラメータを読込み(ステップS51)、診断対象であるか否かを判別し(ステップS52)、診断パラメータ一覧に登録し(ステップS53)、最後のパラメータまで処理が終わったか否かを判別し(ステップS54)、この判別が"YES"であればこの診断パラメータ一覧作成の処理を終了し、判別が"NO"であればステップS51に戻る。
この処理では、診断条件を抽出するときに、必ずしも記憶されている全ての品種番号を対象としてパラメータ一覧を作成しなくてもよい。例えば、診断済フラグがない品種番号(未診断品種)を対象とする。または、前回の診断から所定期間経過した品種番号を対象とする。または、現在設定されている品種番号を対象とする。
診断ルーチンの動作フローについて説明する。
まず、図11に示すように、図12の診断パラメータ一覧における代数mに1を設定し(ステップS61)、mに応じて対象とする搬送速度を第m番目のものに設定する(ステップS62)。次いで、代数sに1を設定し(ステップS63)、mおよびsに応じて対象とするフィルタを第(m、s)番目のものに設定する(ステップS64)。次いで、診断結果を算出し(ステップS65)、算出した診断結果を記憶し(ステップS66)、sに関して最後まで処理が終わったか否かを判別し(ステップS67)、この判別が"YES"であればステップS68に進み、判別が"NO"であればsに1を加算してステップS64に戻る。ステップS68では、mに関して最後まで処理が終わったか否かを判別し、この判別が"YES"であれば診断ルーチンの処理を終了し、判別が"NO"であればmに1を加算してステップS62に戻る。
診断ルーチンにおいて、診断済フラグのリセット(診断済"YES"から"NO"への自動更新)に関しては、条件が変更されたとき、または、所定の有効期間が経過したとき、または、設定はしてあるが、あまり使用されない品種番号や条件であるとき(よく使う品種は定期的に診断する)、または、強制リセット(部品交換、修理、初期化による全リセット)等から採用することができる。
また、診断結果の算出に関しては、搬送部3を所定の搬送条件で駆動し、被計量物Wを搬送しない状態で、搬入センサ4の代わりに内部トリガにより複数回の擬似計量を実行し、その計量値の統計値(例えば、所定区間の最大値と最小値との差、所定区間のばらつき、等)を算出し、この算出した値を診断結果とすることができる。診断結果の記憶に関しては、品種番号に対応させて診断結果(g)を記憶する、または、品種パラメータに対応させて診断結果(g)を記憶することができる。
ここで、計量可否判定に用いる判定式について説明する。計量可否判定に関しては、その判定式は、診断結果<許容誤差×αとすることができる。判定係数αは、0<α<1.0であり、好ましくは、0<α<0.2〜0.5である。また、計量可否判定は、診断結果と許容誤差との対比により行う。また、判定係数=(診断結果/許容誤差)が、例えば0.5以下であるとき、計量可否判定をOKとする。
また、判定係数αを必要以上に厳しく設定することは、実際には問題なく計量できる状態であるのに、計量可否判定がNGとなり、装置の稼働率の悪化や、保守工数の増大を招くから、好ましくない。そこで、αは、厳しく設定する場合は0.2以下、好ましくは0.25〜0.4程度、通常は0.5程度にするとよく、一律の設定に代えて、診断対象とする品種番号やパラメータごとに適切な厳しさを設定できるようになっていてもよい。
以上説明したように、本実施の形態に係る計量装置1では、被計量物Wを所定の搬送条件により搬送する搬送部3と、搬送部3を支持し被計量物Wの荷重に基づいて秤量信号を出力する秤量手段21と、秤量信号を受け所定の信号処理条件に基づいて信号処理して信号処理済信号を出力する信号処理手段71と、信号処理済信号に基づいて被計量物Wの計量値を算出する計量手段72と、所定の搬送条件および所定の信号処理条件を含む条件パラメータを被計量物Wの品種に対応させて記憶する条件記憶手段73と、被計量物Wの品種に応じて条件記憶手段73から所定の搬送条件および所定の信号処理条件を読み出して搬送部3および信号処理手段71をそれぞれ制御する制御手段74と、信号処理済信号に基づいて搬送部3の状態を診断して診断結果を出力する診断手段75と、を備え、制御手段74は、条件記憶手段73に記憶している複数の品種に対応する条件パラメータを順次切り替えて搬送部3および信号処理手段71を制御し、診断手段75は、順次切り替えられた品種に対応させて、診断結果を出力することを特徴とする。
この構成により、搬送部3の搬送速度や信号処理手段71の信号処理条件が被計量物Wの品種により異なっている場合であっても、これら搬送速度や信号処理条件に対応させて秤量コンベア32の状態を診断し、診断結果を出力することができる。これら搬送速度や信号処理条件を考慮して計量性能を実現できる状態であるかを診断することができる。
したがって、計量装置1に設定された複数の計量条件のもとで、計量装置1が計量性能を実現できる状態であるかを、出力された診断結果に基づいて容易に把握できるようになる。
また、本実施の形態に係る計量装置1では、診断手段75は、条件記憶手段73に記憶されている品種のうち、最近使用した所定数の品種に対応する条件パラメータについて、診断を実施することを特徴とする。
この構成により、非現用設定を無視することで、診断処理の負荷や時間を低減することができる。
また、本実施の形態に係る計量装置1では、診断手段75が出力した診断結果を予め定められた許容誤差と比較して計量の可否を判定する計量可否判定手段78を備えたことを特徴とする。
この構成により、被計量物Wの品種ごとに適切な計量可否判定の基準値を自動的に算出して設定することができ、設定ミスを防止できる。
また、本実施の形態に係る計量装置1では、計量手段72が算出した計量値と良否判定基準とを比較して被計量物Wの良否を判定する良否判定手段76を備え、診断手段75の診断基準は、良否判定基準に基づいて算出されることを特徴とする。
この構成により、被計量物Wの品種ごとに適切な良否判定基準を設定することができる。
また、本実施の形態に係る計量装置1では、診断手段75が出力した診断結果を表示する表示手段10を備え、この表示手段10は、所定の診断結果となった品種情報を一覧表示することを特徴とする。
この構成により、例えば、所定の診断結果となった品種として、検査条件の変更や搬送部3の整備等の対応が必要となる品種の情報を選んで一覧表示することができるので、これらの対応を敏速に行うことができる。
また、本実施の形態に係る計量装置1では、診断手段75が出力した診断結果を表示する表示手段10を備え、この表示手段10は、所定の診断結果となった品種情報と診断結果とを対応させて一覧表示することを特徴とする。
この構成により、例えば、所定の診断結果となった品種として、検査条件の変更や搬送部3の整備等の対応が必要となる品種の情報を選んで一覧表示することができるので、これらの対応を敏速に行うことができる。
また、本実施の形態に係る計量装置1では、診断手段75が出力した診断結果を表示する表示手段10を備え、この表示手段10は、良否判定基準と診断結果とを対応させて表示することを特徴とする。
この構成により、例えば、所定の診断結果となった品種として、検査条件の変更や搬送部3の整備等の対応が必要となる品種の情報を選んで一覧表示することができるので、これらの対応を敏速に行うことができる。
また、本実施の形態に係る計量装置1では、診断手段75が出力した診断結果を表示する表示手段10を備え、この表示手段10は、所定の診断結果となった品種情報、良品判定基準および診断結果を対応させて一覧表示することを特徴とする。
この構成により、例えば、所定の診断結果となった品種として、検査条件の変更や搬送部3の整備等の対応が必要となる品種の情報を選んで一覧表示することができるので、これらの対応を敏速に行うことができる。
また、本実施の形態に係る計量装置1では、被計量物Wの良否を判定する運転モードと、装置の診断を行う診断モードとの間で動作モードを切り替えるモード切替手段77と、ユーザからの入力操作を受け付ける設定手段11と、を備え、モード切替手段77は、設定手段11からの入力操作に応じて動作モードを診断モードに切り替えることを特徴とする。
この構成により、設定手段11からの入力操作により、ユーザが所望のときに、装置を診断することができる。
また、本実施の形態に係る計量装置1では、モード切替手段77は、装置の運転開始時に動作モードを診断モードに切り替えることを特徴とする。
この構成により、ユーザが設定手段11から意識して入力操作を行わなくても装置の診断が実行されるので、診断のし忘れを防止することができる。
以上のように、本発明に係る計量装置は、計量装置に設定された複数の計量条件のもとで、計量装置が計量性能を実現できる状態であるかを診断することができるという効果を有し、肉、魚、加工食品、医薬品などの被計量物を搬送しながら計量して被計量物の良否を判定する計量装置として有用である。
1 計量装置
2 装置本体部
3 搬送部(搬送手段)
4 搬入センサ
5 選別部
7 制御部
10 表示手段
11 設定手段
14 ベルトコンベア
21 秤量手段
31 助走コンベア
32 秤量コンベア
71 信号処理手段
72 計量手段
73 条件記憶手段
74 制御手段
75 診断手段
76 良否判定手段
77 モード切替手段
78 計量可否判定手段
W 被計量物

Claims (10)

  1. 被計量物(W)を所定の搬送条件により搬送する搬送手段(3)と、
    前記搬送手段を支持し前記被計量物の荷重に基づいて秤量信号を出力する秤量手段(21)と、
    前記秤量信号を受け所定の信号処理条件に基づいて信号処理して信号処理済信号を出力する信号処理手段(71)と、
    前記信号処理済信号に基づいて前記被計量物の計量値を算出する計量手段(72)と、
    前記所定の搬送条件および前記所定の信号処理条件を含む条件パラメータを前記被計量物の品種に対応させて記憶する条件記憶手段(73)と、
    前記被計量物の品種に応じて前記条件記憶手段から前記所定の搬送条件および前記所定の信号処理条件を読み出して前記搬送手段および前記信号処理手段をそれぞれ制御する制御手段(74)と、
    前記信号処理済信号に基づいて前記搬送手段の状態を診断して診断結果を出力する診断手段(75)と、を備え、
    前記制御手段は、前記条件記憶手段に記憶している複数の品種に対応する前記条件パラメータを順次切り替えて前記搬送手段および前記信号処理手段を制御し、
    前記診断手段は、順次切り替えられた前記品種に対応させて、前記診断結果を出力することを特徴とする計量装置。
  2. 前記診断手段は、前記条件記憶手段に記憶されている品種のうち、最近使用した所定数の品種に対応する条件パラメータについて、診断を実施することを特徴とする請求項1に記載の計量装置。
  3. 前記診断手段が出力した診断結果を予め定められた許容誤差と比較して計量の可否を判定する計量可否判定手段(78)を備えたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の計量装置。
  4. 前記計量手段が算出した計量値を予め定められた良否判定基準と比較して前記被計量物の良否を判定する良否判定手段(76)を備え、
    前記診断手段の診断基準は、前記良否判定基準に基づいて算出されることを特徴とする請求項1〜請求項3の何れかに記載の計量装置。
  5. 前記診断手段が出力した診断結果を表示する表示手段(10)を備え、
    該表示手段は、所定の診断結果となった品種情報を一覧表示することを特徴とする請求項1〜請求項4の何れかに記載の計量装置。
  6. 前記診断手段が出力した診断結果を表示する表示手段(10)を備え、
    該表示手段は、前記診断対象の品種情報と前記診断結果とを対応させて一覧表示することを特徴とする請求項1〜請求項4の何れかに記載の計量装置。
  7. 前記診断手段が出力した診断結果を表示する表示手段(10)を備え、
    該表示手段は、前記良否判定基準と前記診断結果とを対応させて表示することを特徴とする請求項1〜請求項4の何れかに記載の計量装置。
  8. 前記診断手段が出力した診断結果を表示する表示手段(10)を備え、
    該表示手段は、前記診断対象の品種情報、前記良品判定基準および前記診断結果を対応させて一覧表示することを特徴とする請求項1〜請求項4の何れかに記載の計量装置。
  9. 前記被計量物の良否を判定する運転モードと、装置の診断を行う診断モードとの間で動作モードを切り替えるモード切替手段(77)と、
    ユーザからの入力操作を受け付ける設定手段(11)と、を備え、
    前記モード切替手段は、前記設定手段からの入力操作に応じて前記動作モードを前記診断モードに切り替えることを特徴とする請求項1〜請求項8の何れかに記載の計量装置。
  10. 前記モード切替手段は、装置の運転開始時に前記動作モードを前記診断モードに切り替えることを特徴とする請求項9に記載の計量装置。
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