JP2011122871A - 光学式位置検出装置及び投射型表示装置 - Google Patents

光学式位置検出装置及び投射型表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】複数の検出対象物の位置をそれぞれ検出することのできる光学式位置検出装置を提供する。
【解決手段】本発明の光学式位置検出装置は、位置検出光L2を出射して基準面200Pに沿って変化する光強度分布を形成する光源140と、位置検出光に対する反射能を変更可能な反射部301と、反射部の反射能の変更態様を制御する反射能制御部302とをそれぞれ有し、反射部が相互に異なる反射選択期間ta〜tdにおいて位置検出光を反射する複数の前記検出対象物310〜340と、検出空間Sで検出対象物により反射された位置検出光を検出する光検出器410と、複数の反射選択期間にそれぞれ対応する検出選択期間Pa〜Pdにおける光検出器の光検出値に基づいて複数の検出対象物の位置をそれぞれ検出する位置検出部400と、を具備する。
【選択図】図7

Description

本発明は光学式位置検出装置及び投射型表示装置に係り、特に、光学的に検出された値に基づいて検出対象物の位置情報を取得する装置の構成に関する。
一般に、各種の表示装置においては、表示画面を指やペンなどでタッチすることで入力指示を行うことを可能にするタッチパネル機能を備えたものが多くなっている。このようなタッチパネル機能は、表示画面上にタッチパネルを設置することで設けられる。
上記のようなタッチパネル機能は、光の検出により検出対象物の位置を求める光学式位置検出装置で実現することも可能である(例えば、以下の特許文献1及び2参照)。このような光学式位置検出装置においては、発光素子から位置検出光を出射させ、表示画面上の検出対象物で反射される位置検出光を受光素子で検出し、その光検出値を用いることによって検出対象物の位置を求めるようにしている。
米国特許明細書第5666037号 米国特許明細書第6927384号
しかしながら、前述の光学式位置検出装置では、表示画面上に複数の検出対象物が存在する場合、複数の検出対象物を別々に認識することができないので、複数の検出対象物からの反射の寄与が合成された光検出値が得られることから、例えば複数の検出対象物の中間にある位置が求められ、実際の検出対象物の位置を求めることができないという問題点がある。
そこで、本発明は上記問題点を解決するものであり、複数の検出対象物の位置をそれぞれ検出することのできる光学式位置検出手段を提供することにある。
斯かる実情に鑑み、本発明の光学式位置検出装置は、物体表面の少なくとも一部で構成される基準面の上方位置に設定された検出空間に配置される検出対象物を光学的に検出する光学式位置検出装置であって、位置検出光を出射して前記基準面に沿った位置に応じて変化する前記位置検出光の光強度分布を形成する光源と、前記位置検出光に対する反射能を変更可能な反射部と、該反射部の前記反射能の変更態様を制御する反射能制御部とをそれぞれ有し、前記反射部が相互に異なる反射選択期間において前記位置検出光を反射する複数の前記検出対象物と、前記検出空間で前記検出対象物により反射された前記位置検出光を検出する光検出器と、複数の前記反射選択期間にそれぞれ対応する検出選択期間における前記光検出器の光検出値に基づいて前記複数の検出対象物の位置をそれぞれ検出する位置検出部と、を具備することを特徴とする。
本発明によれば、複数の検出対象物に反射部及び反射制御部を設けてそれぞれ反射能を変更可能に構成したうえで、複数の検出対象物の反射部が相互に異なる反射選択期間においてで位置検出光を反射するように構成するとともに、位置検出部が反射選択期間に対応する検出選択期間の光検出値に基づいて複数の検出対象物の位置をそれぞれ検出する。したがって、複数の検出対象物の位置をそれぞれの反射選択期間に対応する光検出値に基づいて独立して検出することができる。
本発明においては、上述のように前記位置検出部が個々の前記反射部において反射された前記位置検出光の光検出値を用いて位置を検出するように構成されていればよいが、特に、以下の同期制御手段を具備することが好ましい。すなわち、本発明の一の態様においては、前記反射部における前記反射選択期間と前記位置検出部の前記検出選択期間とを同期させるための制御信号(後述する制御信号Sc又は同期信号Ss及びチャネル選択信号Sa〜Sd)を生成する同期制御手段をさらに具備する。これによれば、同期制御手段の生成する制御信号により、反射部の反射選択期間と位置検出部の検出選択期間とが互いに時間的に対応するように反射部と位置検出部とを同期して制御することができるので、所定の検出対象物の反射部が反射する位置検出光の光検出値を位置検出部において確実に取得することができる。
本発明の他の態様においては、前記反射選択期間及び前記検出選択期間に対応する複数の検出チャネルが設けられ、前記複数の検出対象物が所定の対応関係で前記複数の検出チャネルに割り当て可能に構成される。これによれば、複数の検出対象物が所定の対応関係で複数の検出チャネルに割り当て可能に構成されるので、各検出対象物を検出チャネルによって相互に識別することが可能になる。したがって、複数の検出対象物と複数の検出チャネルとの対応関係が一旦決定されると、この対応関係が維持される限り、単に複数の位置が検出されるだけではなく、複数の検出対象物を相互に区別した状態でそれぞれの位置を知ることができる。
本発明において、前記位置検出部は、前記複数の検出対象物の位置情報をそれぞれ対応する前記検出対象物の識別情報と関連付けて出力することが好ましい。これによれば、位置検出部の出力には検出対象物の位置情報とともにこれに関連付けられた検出対象物の識別情報が含まれるため、外部装置において複数の検出対象物を相互に識別することが可能になる。したがって、外部装置において複数の検出対象物を相互に区別可能な態様で表示したり、各検出対象物の移動軌跡を表示したりすることが可能になる。
上記光学式位置検出装置は、種々の表示装置その他の装置に搭載できる。特に、光学式位置検出装置の前記基準面に画像を投射する画像投射部を備えた投射型表示装置に適用することが可能である。この場合、前記位置検出用光源を画像投射部に設けてもよく、画像投射部とは別に設けてもよい。
本発明の光学式位置検出装置によれば複数の検出対象物の位置をそれぞれ検出することができる。
本発明に係る実施形態の投射型表示装置を視認側から見た状態を模式的に示す概略斜視図。 本実施形態を側方から見た状態を模式的に示す概略側面図。 本実施形態の位置検出範囲を模式的に示す概略正面図。 本実施形態の画像投射装置を光出射側から見た外観を模式的に示す概略斜視図。 本実施形態の画像投射装置の構成を模式的に示す構成説明図。 本実施形態の検出対象物の内部構成を示す概略構成ブロック図。 本実施形態の位置検出部の構成を示す概略構成ブロック図。 本実施形態の制御信号とチャネル選択信号の関係を示すタイミングチャート。 本実施形態のチャネル選択信号と反射部制御信号との関係を示すタイミングチャート。 本実施形態のチャネル選択信号と検出部制御信号との関係を示すタイミングチャート。 本実施形態の検出部制御信号と、光検出信号、光検出値及び位置情報との関係を示すタイミングチャート。 本実施形態の検出対象物の反射部の構成を示す概略構成断面図。 本実施形態の位置検出方法を説明するための光強度分布の例を示す分布図(a)、光強度分布と光検出値の関係を示す説明図(b)及び(c)。 本実施形態の位置検出部の回路構成を示す概略構成図 本実施形態の出力データの構成及び出力タイミングを示す説明図。 本実施形態の他の出力データの構成及び出力タイミングを示す説明図。
次に、添付図面を参照して本発明に係る光学式位置検出装置の実施形態について説明する。なお、以下に示す本実施形態は光学式位置検出装置を投射型表示装置に適用したものであるが、本発明は投射型表示装置に限らず、種々の表示装置、その他の各種の操作装置などに適用できる。
(投射型表示装置の全体構成)
図1は本発明に係る実施形態の投射型表示装置を視認側から見た状態を模式的に示す概略斜視図であり、図2は本実施形態の投射型表示装置を側方から見た状態を模式的に示す概略側面図であり、図3は本実施形態の投射型表示装置を視認側から見た状態を模式的に示す概略正面図である。図1から図3までに示すように、本発明に係る光学式位置検出装置を備えた投射型表示装置1000は、画像投射装置100と、画像投射装置100から出射する光が照射されるスクリーン200と、このスクリーン200上で使用される複数の検出対象物300と、この複数の検出対象物300のそれぞれの反射光(第1反射光R1および第2反射光R2)を受光する検出装置400とを有している。
なお、これら図1から図3までは説明の便宜上、横方向をX軸とし、縦方向をY軸とし、画像投射装置100の光がスクリーン200に向かって出射する方向をZ軸として表示されており、これらX軸、Y軸およびZ軸は互いに交差している。
画像投射装置100は液晶プロジェクタ(liquid crystal projecter)又はデジタル・マイクロミラー・デバイス(digital micromirror device)であり、その筺体110の前面部101に設けられた投射レンズ120からスクリーン200の背面200Bに向けて画像表示光L1を拡大照射するように構成されている。したがって、図5に示すように、画像投射装置100は筺体110の内部にカラーの画像表示光L1を生成して投射レンズ120を介して出射する光学装置130を備えている。
また、図1及び図4に示すように、この画像投射装置100には赤外光からなる位置検出光L2をスクリーン200に向けて照射する位置検出光源部140(位置検出用光源)が設けられている。この位置検出光源部140は後述する検出空間S内に位置検出光L2の強度分布を形成する。
図4及び図5に示すように、この画像投射装置100の位置検出光源部140は、赤外光を出射する複数の発光素子141と、この複数の発光素子141を駆動する光源駆動部142とを有している。
図1及び図4に示すように、この複数の発光素子141は例えばLED(Light Emitting Diode,発光ダイオード)であり、画像投射装置100の前面部101における投射レンズ120の両側にそれぞれ設けられている。この複数の発光素子141は位置検出光L2を出射する。この位置検出光L2は例えば赤外光であり、約800nmから1,000nmまでの波長域を備えた波長分布を備えている。
図5に示すように、光源駆動部142は複数の発光素子141を駆動する光源駆動回路150と、この光源駆動回路150を介して複数の発光素子141の発光強度をそれぞれ制御する光源制御部160とを備えている。このうち光源駆動回路150は例えば第1光源駆動回路151、第2光源駆動回路152、第3光源駆動回路153及び第4光源駆動回路154からなり、これらはそれぞれ上記位置検出用光源部140内に構成された1個の発光素子141若しくは複数の発光素子141からなる発光素子群にそれぞれ電気的に接続されている。このように各光源駆動回路151〜154によって位置検出用光源部140内の複数の発光素子141若しくは発光素子群を駆動することで、位置検出用光源部140から出射される位置検出光L2の強度分布を適宜に設定し、或いは、当該強度分布を適宜に変更することができるようになっている。
また、図1から図3までに示すように、スクリーン200は横長の四角形であり、透光性を備えたアクリル等の合成樹脂から形成されており、その裏面200Bから入射した画像表示光L1をその表面200Aに画像として表示するように構成されている。さらに、このスクリーン200はその裏面200Bから入射した位置検出光L2をその表面200Aから出射させて、この表面200A上に検出空間Sが形成されるように構成されている。このスクリーン200の表面200Aの少なくとも一部は本発明に係る基準面200Pとなっている。
検出装置400はスクリーン200の上端中央部に取り付けられている。この検出装置400は、基準面200P上に設けられた検出空間Sの側方において検出空間Sに光検出面を向けて配置された光検出器410を備えている。検出装置400には光検出器410と、位置検出部を構成する後述する各種の回路部とが設けられている。光検出器410は上記位置検出光L2が検出対象物300の反射部301によって反射された反射光R1、R2を検出して後述する光検出信号を出力する。
光検出器410は検出装置400におけるスクリーン200に対向する側の底面部401に設けられている。これは、検出空間Sから出射する反射光R1、R2を光検出面に入射し易くするためである。光検出器410はフォトダイオ−ド(photodiode)やフォトトランジスター(phototransistor)等で構成することができ、本実施形態ではフォトダイオードが用いられている。
次に、複数の検出対象物300は、例えば、図1乃至図3において示されるように基準面200P上の任意の位置を指示するための指示部材(ペン)として用いられ、第1検出対象物310、第2検出対象物320として示される。この複数の検出対象物300の先端には反射能を変更可能に構成された反射部301がそれぞれ設けられているとともに、複数の検出対象物300の先端部以外の軸部分は、例えばその表面に赤外光を吸収する表面素材を有し、位置検出光L2を反射しないように構成されている。したがって、複数の検出対象物300の先端のみが位置検出光L2を反射するようになっている。これにより、位置検出光L2の反射箇所を2つの検出対象物300の特定部位(指示部位)に限定できる。
図6は検出対象物300である指示部材310、320、330、340の概略構成を示す概略構成ブロック図である。本実施形態では、以下、4つの検出対象物を用いる場合について説明するが、検出対象物の数は2以上の任意の数に設定することが可能である。指示部材310〜340は図6で示す概念レベルにおいては全て同じ構成を有するので、以下、検出対象物300の構成として説明する。検出対象物300は、上記位置検出光L2に対する反射能を変更可能に構成された反射部301と、この反射部301の反射能を制御する反射能制御部302とを備えている。
反射部301は図示例ではLCD(液晶デバイス)で構成され、詳細な構造例は図12に示される。図12は検出対象物の先端に設けられた反射部301の内部構造を示す拡大縦断面図である。なお、複数の検出対象物300の各反射部301は同一の構成を有するので、以下は検出対象物310の構造について説明する。反射部301には、円錐筒状若しくは円筒状の位置検出光L2に対し透過性を有する外壁311と、この外壁311の内側に配置され外壁311と相似状に設けられた偏光板312と、この偏光板312の内側に配置され偏光板312と相似状に設けられた透明電極313と、透明電極313の内側に封入された液晶314と、液晶314の内側に配置された円錐状若しくは円筒状の表面を備えた反射電極315と、液晶314を軸線方向両側で封止する合成樹脂等よりなる封止材316とを備えている。なお、反射電極315を反射材とその表面側に積層された透明電極により構成してもよい。
液晶314は図示しない配向膜などにより所定の初期配向状態を付与され、透明電極313と反射電極315の間に所定の電圧を印加すると液晶314の配向状態が変化することによって、位置検出光L2に対する反射能を少なくとも高低二段階に切り替えることができるように構成される。例えば、電圧無印加状態では位置検出光L2に対する反射率が低く(反射率が実質的に30%以下に、より好ましくは20%以下に)なり、電圧印加状態では位置検出光L2に対する反射率が高く(反射率が実質的に70%以上に、より好ましくは80%以上に)なるように構成することが好ましい。なお、印加電圧によって反射能の階調制御が可能になるように構成してもよい。
反射部301は、後述する反射選択期間における位置検出光の反射率と、それ以外の非選択期間における反射率とが光検出器141の光検出値で識別可能な程度の反射能の変化態様を有していればよい。また、この反射部301は検出対象物300である指示部材310〜340の指示部位である先端に設けられているが、他の部位(例えば軸部)については上記の非選択期間における反射率以下であることが好ましい。
図6に示すように、反射能制御部302には、制御回路307と、この制御回路307に接続された入力回路308と、制御回路307に接続された受信回路309とが設けられている。制御回路307は駆動回路307aを制御することにより上記反射部(LCD)301を動作させる。入力回路308には検出対象物300の外面に露出する操作部(図示せず)を備えた電源スイッチ308aが接続され、この電源スイッチ308aを操作することで、制御回路307、入力回路308及び受信回路309で用いられる電力の供給状態と遮断状態を切り替えることができる。また、入力回路308には図示点線で示す選択スイッチ308bが接続され、この選択スイッチ308bを操作することで、検出対象物300を後述する検出チャネルchA、chB、chC、chDのいずれかに設定することが可能になっている。ただし、例えば、指示部材310〜340のそれぞれに予め検出チャネルchA〜chDが既定の対向関係にてそれぞれ設定されている場合には、検出対象物300に選択スイッチ58bを設ける必要はない。受信回路309はアンテナ309aを介して上記通信データを受信して復調し、後述する制御信号Scを制御回路57に出力する。
(位置検出部の構成)
図7は本実施形態の位置検出部の機能的構成を示す概略構成図である。本実施形態の位置検出部は基本的には上記検出装置400内に構成される。ただし、後述する位置検出の方法によっては、位置検出部において発光素子141(光源)に駆動信号を与える光源駆動回路150を制御する上記光源制御部160が含まれることとなるため、図7には検出装置400内の構成とともに画像投射装置100内の構成をも示してある。
位置検出部は、マイクロプロセッサユニットや制御コントローラ等で構成される主制御部401と、この主制御部401及び光源制御回路160に接続されるとともに光検出器410の光検出信号を受ける検出回路403と、主制御部401に接続されるとともに検出対象物である指示部材(指示ペン、ポインタ等)310、320、330、340の位置情報を含む出力信号OA、OB、OC、ODを出力する出力回路404と、主制御部401に接続されるとともにアンテナ405aを介して制御信号Scを無線送信する送信回路405と、を備えている。
主制御部401は光源制御部160、検出回路403、出力回路404及び送信回路405を制御するとともに、出力回路404に上記出力信号OA〜ODに対応する出力データを出力し、送信回路405に制御信号Scに対応する送信データを出力する。制御信号Scは後述するように図8に示されるが、主制御部401内に構成される、公知のタイミングジェネレータ及びカウンタ回路等からなる制御信号形成回路(上述の同期制御手段を構成する。)により形成される。送信回路405は送信データを変調して形成された通信データをアンテナ405aを介して無線(電波)等により送信する。なお、送信回路405と受信回路309は電波による無線通信(例えば「Bluetooth(登録商標)」など)に限らず、赤外線による通信機能などを有するものであってもよい。
制御信号Scの例は図8に示されている。図8は制御信号Scと、この制御信号Scに含まれるとともに、制御信号Scから個々にとりだされる同期信号Ss、及び、チャネル選択信号Sa、Sb、Sc、Sdとを示すタイミングチャートである。上記の反射能制御部302に設けられた制御回路307は、上記制御信号Sc中に含まれる矩形波信号である同期信号Ssとチャネル選択信号Sa〜Sdをそれぞれ分離する。同期信号Ssは各チャネル選択信号Sa〜Sdの位相(期間)の基準となる信号であり、この同期信号Ssを共通に用いることにより反射能制御部302と位置検出部の同期制御を実行することが可能になる。同期信号Ssを基準とする各チャネル選択信号Sa〜Sdの位相は、複数の検出チャネルchA〜chDのそれぞれに対応する後述する各期間のタイミングを示す。同期信号Ssと、チャネル選択信号Sa〜Sdのいずれか一つとが各検出チャネルchA〜chDのいずれか一つに設定された検出対象物である指示部材310〜340においてそれぞれ用いられ、同期信号を基準とする各チャネル選択信号が示すタイミングで指示部材310〜340が動作する。
図9は、上記チャネル選択信号Sa〜Sdに基づいて制御回路307によって形成される反射部制御信号Ca〜Cdを示すタイミングチャートである。反射部制御信号Ca、Cb、Cc、Cdはそれぞれチャネル選択信号Sa、Sb、Sc、Sdの立ち上がり時を基準として反転し、既定の反射選択期間ta、tb、tc、tdが経過した後に元に戻る波形(矩形波)を備えている。これらの反射選択期間ta〜tdは異なる検出チャネルchA〜chD間で相互に時間的に重ならないように時間をずらして設定される。図示例では反射選択期間ta〜tdのそれぞれの隣接する期間の間に既定の期間が存在するように構成されている。なお、各検出チャネルchA〜chDにおいて、それぞれ対応する反射選択期間ta〜td以外の期間は全て非選択期間となっている。
上記の反射部制御信号Ca〜Cdは駆動回路307aに入力されて反射部駆動信号とされ、上記反射選択期間ta〜tdにおいてのみ反射部301が高反射率となるように駆動される。これによって、複数の検出対象物300は、各検出チャネルchA〜chDに対応する指示部材310〜340のいずれか一つのみが一時に高反射率となるように動作する。したがって、或る時点において位置検出光L2はいずれか一つの指示部材310〜340にのみ反射されるので、指示部材で反射された位置検出光L2の反射光R1〜R4のいずれか一つのみが光検出器141にて検出される。
一方、上記位置検出部の主制御部401においては、自身が形成したチャネル選択信号Sa〜Sdに基づいて図10に示す検出部制御信号Da、Db、Dc、Ddを形成する。図10はチャネル選択信号Sa〜Sdと検出部制御信号Da〜Ddの関係を示すタイミングチャートである。検出部制御信号Da、Db、Dc、Ddは、それぞれチャネル選択信号Sa、Sb、Sc、Sdに基づいて、チャネル選択信号の立ち上がり時を基準として反転及び復帰し、上記反射選択期間ta、tb、tc、tdと時間的に重なる検出選択期間Pa、Pb、Pc、Pdが得られるように形成される。図示例の場合、検出選択期間Pa〜Pdは、反射選択期間ta〜tdが開始された後に開始され、反射選択期間ta〜tdが終了する前に終了する。すなわち、検出選択期間はそれぞれ対応する反射選択期間内に含まれるように構成される。図示例では、反射選択期間の開始時及び終了時の前後における光検出値の遷移(不安定)期間を回避して検出を行うために、検出選択期間Pa〜Pdの前後においてそれぞれ反射選択期間ta〜tdの一部期間が存在するように設定されている。
上記のようにして、制御信号Scに基づいて検出対象物300と位置検出部は相互に同期した状態でそれぞれ動作する。なお、図示例では位置検出部を制御主体とし、この制御主体が検出対象物300を位置検出部と同期して制御するように構成しているが、検出対象物300と位置検出部以外の制御主体を設けてこの制御主体が両者を同期制御するようにしてもよく、或いは、検出対象物300を制御主体としてもよいなど、結果として検出対象物300の反射部301と位置検出部の検出回路403とが同期して動作するように構成されていればよい。ただし、本実施形態では、反射部301と検出回路403とを共に制御信号Scにより制御することで両者を同期して動作させているので、光検出値に基づいて確実に対応する検出対象物300の位置情報を獲得することができる。
(位置検出の基本原理)
次に、本実施形態において用いられる位置検出の基本原理、すなわち、上述の位置検出部で行われる位置情報の導出方法について説明する。本実施形態の位置検出部は複数の検出対象物の位置情報を検出するものであるが、ここでは、一つの検出対象物300の位置情報を求める方法として説明する。
図13は上記位置検出の基本原理を説明するための説明図であり、図13(a)は位置検出光L2の光強度分布の一例を示す説明図、図13(b)は二つの光強度分布における検出対象物300の位置座標と当該検出対象物300により反射された位置検出光L2の反射光R1、R2の光強度との関係を示す説明図、図13(c)は二つの光強度分布における反射光R1、R2の光強度が等しくなるように当該二つの光強度分布を調整する様子を示す説明図である。
本実施形態の光学式位置検出装置においては、位置検出光源部140の複数の発光素子141から位置検出光L2が出射すると、複数の発光素子141の発光強度の組み合わせ(発光パターン)により、スクリーン200の表面200A内に設定された基準面200P上の検出空間Sに位置検出光L2の強度分布が形成される。例えば、X座標を検出する際には、図13(a)に示すように、まず、第1期間においてX軸方向の一方側X1から他方側X2に向かって強度が漸次減少していくX座標検出用の第1光強度分布L2Xaが形成される。ここで、図示例では第1光強度分布L2XaはY軸方向には一定の光強度分布を備えている。また、その後の第2期間においてX軸方向の他方側X2から一方側X1に向かって強度が漸次減少していくX座標検出用の第2光強度分布L2Xbが形成される。この第2光強度分布L2XbについてもY軸方向には一定の光強度分布を備えている。
ここで、上記の光強度分布はX軸方向の一方側X1から他方側X2に向かって光強度が直線的に変化するように構成することが好ましい。すなわち、第1期間における第1光強度分布L2XaではX軸方向の一方側X1から他方側X2に向かって光強度が直線的に減少し、第2期間における第2光強度分布L2XbではX軸方向の他方側X2から一方側X1に向かって光強度が直線的に減少する。
この状態において検出対象物300を検出空間Sに配置すると、位置検出光L2が検出対象物300によって反射され、その反射光の一部が光検出器410によって検出される。このとき第1光強度分布L2Xaと第2強度分布L2Xbとを予め既定の分布態様に設定しておけば以下のいずれかの方法により検出対象物300のX座標を検出することができる。
第1の位置検出方法は、図13(b)に示すように、第1光強度分布L2Xaと第2光強度分布L2Xbの差を利用する方法である。具体的には、第1光強度分布L2Xaと第2光強度分布L2Xbは予め上述のように既定の分布態様になるように構成されているので、第1光強度分布L2Xaと第2光強度分布L2Xbの差も予め設定した態様のX座標の関数になっている。したがって、第1期間において第1光強度分布L2Xaを形成した際の光検出器410の光検出値LXaと、第2期間において第2光強度分布L2Xbを形成した際の光検出器410の光検出値LXbとの差を求めれば、検出対象物300のX座標を検出することができる。なお、光検出値LXaとLXbの比もX座標の関数となるため、当該比を求めてX座標を検出することも可能である。
次に、第2の位置検出方法は、第1光強度分布L2Xaにおいて検出される光検出値LXaと第2光強度分布L2Xbにおいて検出される光検出値LXbとが等しくなるように複数の発光素子141の駆動電流を調整する際の調整量を利用する方法である。なお、この第2の方法は図13(b)に示す第1光強度分布L2Xaと第2光強度分布L2XbとがX座標に対して直線的に変化する場合に適用できる。
図13(b)に示すように、まず、第1期間および第2期間において第1光強度分布L2Xaと第2光強度分布L2Xbとを例えば絶対値が等しくかつX軸方向に逆向きに形成する。この状態で、第1光強度分布L2Xaにおける光検出値LXaと、第2光強度分布L2Xbにおける光検出値LXbとが等しければ、検出対象物300がX軸方向の中央に位置することが分かる。
これに対して、図13(c)に示すように、光検出値LXaと光検出値LXbが相違している場合には、両者が等しくなるように第1期間と第2期間の両方又はいずれか一方の期間における複数の発光素子141に対する駆動電流を調整して、再度、第1期間において第1光強度分布L2Xaを形成するとともに第2期間において第2光強度分布L2Xbを形成する。その結果、光検出値LXaと光検出値LXbが等しくなれば、第1期間における調整量ΔLXaと、第2期間における調整量ΔLXbとの比や差などにより、又は、調整した後の第1期間での複数の発光素子141に対する制御量と、調整した後の第2期間での複数の発光素子141に対する制御量との比や差などにより、検出対象物300のX座標を検出することができる。
上記の第1の方法と第2の方法とのいずれの方法を採用する場合でも、上述のX座標を検出する方法と同様に、第3期間においてY軸方向の一方側Y1から他方側Y2に向かって光強度が漸次減少するY座標検出用の第1光強度分布(X軸方向には強度が一定である。)を形成した後、第4期間においてY軸方向の他方側Y2から一方側Y1に向かって光強度が漸次減少するY座標検出用の第2光強度分布(X軸方向には強度が一定である。)を形成すれば、検出対象物300のY座標を検出することができる。さらに、第5期間においてZ軸方向の光強度分布を形成すれば、検出対象物300のZ座標を検出することができる。なお、この第5期間においては、例えば位置検出用光源部140の全ての発光素子141を全て同じ発光量となるように駆動し、これによってX軸及びY軸方向には強度がほぼ一定であるが、Z軸方向には強度が変化する強度分布を形成することができる。
なお、上記の第1の方法と第2の方法のいずれの方法でも、環境光に含まれる赤外成分が光検出器410に入射しても、光検出値LXa、LXbの差を求める際に、又は、光検出値LXa、LXbが等しくなるように調整する際に環境光の強度が相殺されるので、環境光が検出精度に影響を及ぼすことがない。
上記のように位置検出部において光検出器410の出力に基づいて検出空間Sにおける検出対象物300の位置情報を取得するにあたっては、例えば、位置検出部としてマイクロプロセッサーユニット(MPU)を用い、ここで所定のソフトウェア(動作プログラム)を実行することに従って処理を行う構成を採用することができる。また、図14を参照して以下に説明するように、検出回路403として論理回路などのハードウェアを用いた信号処理部で処理を行う構成を採用することもできる。
本実施形態では基本的に上記の第1の方法で位置検出を行う。以下においては、上記の原理に基づいて位置検出を行う本実施形態の構成について説明する。図7に示す位置検出部において、上記検出部制御信号Da〜Ddは主制御部401から検出回路403に出力され、検出回路403は光検出器410から出力される光検出信号SLに基づいて図10に示す検出選択期間Pa〜Pdにおける光検出値を取得し、この光検出値に基づいて位置情報PDを出力する。
図11は、本実施形態において、検出部制御選択信号Da〜Ddと、これに対応する光検出信号SL、光検出値LD及び位置情報PDとの関係を模式的に示すタイミングチャートである。なお、図示例の光検出信号SL、光検出値LD及び位置情報PDは相互の関係を概念的に示すものに過ぎないため、後述する検出回路403において実際に生成される各信号とは整合していない。
上記検出回路403においては、検出選択期間Pa〜Pdのそれぞれの各期間において得られる二つの光検出値LXa、LXbから各検出対象物の位置情報PDである位置座標のX座標Pax、Pbx、Pcx、Pdxを求め、次の周期の上記各期間において得られる二つの光検出値LYa、LYbからY座標Pay、Pby、Pcy、Pdyを求める。このようにすると、これらの位置情報PDに基づいて、各検出対象物300(310〜340)の二次元の位置座標Pa=(Pax,Pay)、Pb=(Pbx,Pby)、Pc=(Pcx,Pcy)、Pd=(Pdx,Pdy)を得ることができる。なお、さらに次の周期において上記各期間において一つの光検出値LZを得てZ座標Paz、Pbz、Pcz、Pdzを求め、各検出対象物300の3次元の位置座標を得るようにしてもよい。
図14は本実施形態に係る光源駆動回路150及び検出回路403に相当する信号処理回路の例を示す概略回路図である。ここに示す信号処理回路の作用効果については、検出対象物300のX座標Pax〜Pdxを検出する場合と、Y座標Pay〜Pdyを検出する場合とで基本的に同じであるため、以下の説明では検出対象物300のX座標を求める場合のみについて説明する。
図14に示すように、光源駆動回路150は、光源制御部160から出力される基準となるパルス信号に基づいて、第1期間では可変抵抗111を介して複数の発光素子141の各々に所定電流値の駆動パルスを印加し、第2期間では可変抵抗112および反転回路113を介して複数の発光素子141の各々に所定電流値の駆動パルスを印加するものとして表される。したがって、光源駆動回路150は第1期間と第2期間とでは発光素子141に対して逆相の駆動パルスを印加することになる。そして、第1期間において第1光強度分布L2Xaを形成した際の位置検出光L2が検出対象物300で反射され、この反射光の一部が光検出器410のフォトダイオード等の受光素子410dで検出される。同様に、第2期間において第2光強度分布L2Xbを形成した際の反射光が光検出器410で検出される。
なお、光検出器410において受光素子410dは1kΩ程度の抵抗410rが直列に電気的に接続され、それらの両端にはバイアス電圧Vbが印加されている。受光素子410dと抵抗410rとの接続点には信号抽出回路403aが電気的に接続されている。この接続点から出力される検出信号Vcは受光素子410dの受光強度を反映したレベル及び振幅を備えた、上記パルス信号に対応する交流信号となる。
検出回路403は、光検出器410の出力に接続され、上記検出信号Vcから光検出信号を取り出す信号抽出回路403aと、この信号抽出回路403aの出力に接続され、光源制御部160のパルス信号と同期して光検出値を分離する信号分離回路403bと、信号分離回路403bの出力に接続され、位置データPDに対応する信号を形成する信号処理回路403cと、信号処理回路403cの出力する信号を変換して主制御部401へ位置情報PDを出力する信号変換回路403dとを備えている。
信号抽出回路403bは、1nF程度のキャパシタからなるフィルター192を備えており、このフィルター192は光検出器410から出力された電圧Vcから直流成分を除去するハイパスフィルターとして機能する。このため、フィルター192によって電圧Vcの交流成分である電圧Vdが抽出される。すなわち、位置検出光L2はパルス変調されているのに対して、環境光はある期間内において強度が一定であると見なすことができるので、環境光に起因する低周波成分あるいは直流成分はフィルター192によって除去される。
また、信号抽出回路403aは、フィルター192の後段に220kΩ程度の帰還抵抗194を備えた加算回路193を有しており、フィルター192によって抽出された電圧Vdは、バイアス電圧Vbの1/2倍の電圧V/2に重畳された位置検出信号Vs(光検出信号SLに対応する。)として信号分離回路403bに出力される。
この信号分離回路403bは、第1期間において発光素子141に印加される駆動パルスに同期してスイッチング動作を行うスイッチ171と、比較器172と、比較器172の入力線にそれぞれ電気的に接続されたキャパシタ173とを備えている。このため、位置検出信号Vsが信号分離回路403bに入力されると、信号分離回路403bから第1期間での位置検出信号Vsの実効値Vea(光検出値LXaに対応する。)と、第2期間での位置検出信号Vsの実効値Veb(光検出値LXbに対応する。)とが交互に信号処理回路403cに出力される。
この信号処理回路403cは実効値Veaと実効値Vebを比較して所定の処理(第1の方法では実効値の差若しくは比の演算)を行い、第1期間での位置検出信号Vsの実効値Veaと、第2期間での位置検出信号Vsの実効値Vebとに基づいて位置情報信号Vt(位置データPDに対応する。)を信号変換回路403dへ出力する。
なお、本実施形態において、第1期間と第2期間は各検出選択期間Pa〜Pdのそれぞれの期間内に表れるように上記制御信号Scの或る一つの周期(すなわち同期信号Ssの1周期、以下同様。)において繰り返し切り替えられ、第3期間と第4期間は各検出選択期間Pa〜Pdのそれぞれの期間内に表れるように上記制御信号Scの次の周期において繰り返し切り替えられ、さらに、第5期間を設ける場合にはさらに次の周期において各検出選択期間Pa〜Pdのそれぞれの期間内に表れるように設けられる。ただし、上記制御信号Scの或る一つの周期において第1期間が設けられ、次の周期において第2期間が設けられ、さらに次の周期において第3期間が設けられ、その次の周期に第4期間が設けられ、最後の周期に第5期間が設けられるといったように、第1期間から第5期間までを制御信号Scの周期ごとに対応させて形成してもよい。また、各検出選択期間に十分な時間を確保すれば、第1期間乃至第5期間を各検出選択期間内に順次に形成することにより、制御信号Scの一つの周期内で位置情報の1回の検出が完了するように構成することも可能である。
信号変換回路403dは内部にサンプル・ホールド部及びA/D変換部を備える。上記の位置情報信号Vtは信号変換回路403d内において上記検出選択期間Pa〜Pdに対応してサンプリングされ、そのホールド値がA/D変換によりディジタル値として出力される。すなわち、位置情報信号Vtの電位が検出チャネル順に検出選択期間Pa〜Pd内においてそれぞれサンプリングされ同順でディジタル化される。そして、例えば8ビットのディジタル値の位置情報PDとして、前述の図11に示すように、Pax、Pbx、Pcx、Pdx、Pay、Pby、Pcy、Pdy、Paz、Pbz、Pcz、Pdzの順のシリアル信号として主制御部401に送られる。
なお、上記の検出回路403において上記第2の方法を実施する場合には、図示点線で示すように、実効値VeaとVebとが同一レベルとなるように光源駆動回路150に制御信号Vfを出力し、信号処理回路403cが調整値を出力するようにしてもよい。この場合には、第1期間の実効値Veaと第2期間の実効値Vebとを比較して、それらが等しい場合には現状の駆動条件を維持させる。これに対して、第1期間の実効値Veaが第2期間の実効値Vebより低い場合には可変抵抗111の抵抗値を下げさせて第1期間での発光素子141からの出射光量を高める。また、第2期間の実効値Vebが第1期間の実効値Veaより低い場合には可変抵抗112の抵抗値を下げさせて第2期間の出射光量を高める。そして、最終的に実効値VeaとVebとが同一レベルになったときの上記調整量を位置情報の算出に用いる。このような手順は、本実施形態においては各検出選択期間Pa〜Pdのそれぞれの期間内において完了するようにしてもよく、或いは、制御信号Scの複数周期に相当する過程において順次に実行されるようにしてもよい。
上述のようにして検出回路403から出力された上記位置情報PDは主制御部401内に一時的に記録されるとともに、主制御部401ではこれらの位置情報PDを検出対象物300別に処理することで前述の位置座標Pa〜Pdをそれぞれ求める。図7に示す構成例では、主制御部401で作成された位置座標Pa〜Pdを含む出力データOA〜ODは出力回路404へ送出され、出力回路404で複数の検出対象物300(指示部材310〜340)に対応する並列の出力形式でパラレルデータに変換される。これらの出力データOA〜ODは、対応する検出対象物300について時間的に順次得られた光検出値LDに基づいて繰り返し出力される。なお、図7に示す出力回路404などの出力段の構成は単なる一例であり本発明は上記構成に限られない。例えば、複数の検出対象物に関する出力データを適宜の順序で配列させてシリアル信号として出力してもよい。
図15は主制御部401で形成される位置座標Pa〜Pdの出力態様を示す説明図である。主制御部401では、上記のようにして与えられた位置座標Pa〜Pdに対して、対応する検出対象物300の識別コードEa、Eb、Ec、Edを付す(関連付ける)ことにより、位置情報の出力データOA、OB、OC、ODを作成する。これらの出力データOA〜ODは本実施形態の光学式位置検出装置外にある外部装置、例えば本実施形態の光学式位置検出装置が搭載された投射型表示装置の制御部に出力される。
上記のように位置座標Pa〜Pdに識別コードEa〜Edをそれぞれ付して位置情報の出力データOA〜ODとすることにより、或る検出対象物300に関する出力データについては必ず検出対象物300に対応する識別コードが付随しているため、複数の検出対象物300が存在しても相互に識別された状態で個々の対象物の位置を知ることができる。また、この場合には、図7に示す出力段の構成のように検出対象物毎に別々の出力端子を設ける必要もない。例えば、本実施形態の光学式位置検出装置が搭載された投射型表示装置のような電子機器の制御部において複数の検出対象物300の位置を表示画面に表示する場合、単に複数の位置を表示できるだけでなく、各検出対象物300の位置表示の形状や色などを上記識別コードEa〜Edに応じて区別できる態様で表示することができる。各検出対象物300の表示態様は識別コードEa〜Edによって決定されるので、或る検出対象物300については常に同じ表示態様が得られる。
図16は、上記位置座標Pa〜Pdに対する上記とは別の識別コードE1、E2、E3、E4の付与方法を示す説明図である。この方法において、位置検出回路403dでは、上記光検出値LDが所定の閾値を越えた場合にのみ当該光検出値SDに基づいて上記位置座標Pa〜Pdを求めて出力するが、光検出値LD(上記のように複数の光検出値LXa、LXbが検出される場合にはそれらのいずれも)が上記閾値以下の場合には位置座標の導出を行わず、上記位置座標の代わりに非検出状態を示す非検出符号(図示せず)を主制御部401に出力する。当該閾値は検出対象物300が上記検出空間Sに存在しないときの光検出器410の光検出信号の最大値よりも大きく、検出対象物300が上記検出空間Sに存在するときの光検出信号の最小値よりも小さい値に設定される。この場合において、主制御部401は、或る検出対象物300について非検出符号が出力される場合には位置情報データを形成しない。
また、最初に検出された或る検出対象物300の位置座標には識別コードE1を付し、次に検出された検出対象物300の位置座標には識別コードE2を付すといった方法で検出順に既定の識別コードE1、E2、E3、E4を順次に付与する。図示例では最初に検出チャネルchBに設定された検出対象物300である指示部材320が検出されてその位置座標Pbが送られてくるので、主制御部401は位置座標Pbに識別コードE1を付して位置情報の出力データOBとして出力する。その後、検出チャネルchAに設定された検出対象物300である指示部材310が検出された場合には、その位置座標Paに識別コードE2を付して位置情報の出力データOAとして出力する。このようにして、以下同様に他の検出対象物300である指示部材330、340についても光検出値LD(上記のように複数の光検出値LXa、LXbが検出される場合にはそれらのいずれか一方)が上記閾値を上回ったときに識別コードを付して出力していく。この場合の出力データもまた同じ検出対象物300については常に同じ識別コードが付された状態で時間的に順次得られた光検出値LDに基づいて繰り返し位置情報の出力データが出力される。ただし、或る検出対象物300が検出空間Sに存在しなくなり、その光検出値LDが上記閾値以下になると非検出符号が与えられるので、当該検出対象物300については位置情報データが出力されなくなる。
図16に示すこの出力態様でも、図15に示す方法と同様に複数の検出対象物300を相互に識別することが可能である。また、この出力態様では、検出空間Sに配置された検出対象物300の上記位置情報データだけが出力されるので、位置検出回路403dでの位置座標Pa〜Pdの算出処理や主制御部401での位置情報データの形成処理の無駄を回避し、効率的に処理を行うことができるとともに、当該位置情報データに基づいて前述のように検出対象物300の位置表示を行う場合には、無駄な位置表示を回避して必要な位置表示のみを行うことができる。
(本実施形態の効果)
以上説明した本実施形態によれば、位置検出光L2を用いて複数の検出対象物300の位置情報をそれぞれ検出することができる。特に、複数の検出対象物300の反射部301が相互に異なる反射選択期間ta〜tdにおいて位置検出光L2を反射するとともに、複数の反射選択期間に対応する検出選択期間において光検出器410の光検出値LDを抽出するようにしているので、位置検出用光源部140や光検出器410の構成を変えることなく、複数の検出対象物の位置を確実に検出できる。
また、本実施形態では、反射選択期間と検出選択期間とが同期するように、反射能制御部302と検出回路403を同期制御するための制御信号を供給する同期制御手段である主制御部401を設けることにより、検出対象物による位置検出光の反射能の変化と、これに対応する光検出値の抽出タイミングとを確実に同期させることができる。
さらに、本実施形態では、複数の検出チャネルchA〜chDを設定し、これらの検出チャネルに対応する複数の反射選択期間ta〜tdと、これらの反射選択期間に対応する検出選択期間Pa〜Pdとを設けるとともに、複数の検出対象物310〜340を上記複数の検出チャネルchA〜chDに所定の対応関係となるように割り当て可能に構成されている。このため、検出チャネルによって複数の検出対象物を相互に識別することができる。すなわち、単に時分割で複数の検出対象物の位置を検出するだけであれば、複数の検出対象物の位置情報がそれぞれ得られるだけで、それぞれ得られる複数の位置情報がどの検出対象物に対応しているか、或いは、それぞれの位置情報が時間経過によりどのように変化していくかを知ることはできないが、各検出チャネルに検出対象物を所定の対応関係となるように設定しておくことにより、複数の検出対象物の位置情報を識別することができる。
その上、本実施形態では、位置検出部によって複数の位置情報PDがそれぞれ対応する識別情報Ea〜Ed又はE1〜E4と関連付けられて出力される。したがって、出力データ自体によって複数の検出対象物310〜340を識別することが可能になる。これにより、例えば、外部装置などにおいて複数の位置情報を表示する場合などにおいては、複数の位置情報を相互に区別可能な態様で表示することができる。
尚、本発明の光学式位置検出装置及び投射型表示装置は、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、上記実施形態では、位置検出用光源部140が画像投射装置100内に構成され、位置検出部が検出装置400内に構成されているが、本発明は、このような実施形態の物理的な構成に限定されるものではない。例えば、位置検出用光源部と位置検出部が一体の装置内に構成されていてもよい。この場合に、両者が上記スクリーンなどの基準面に対して固定されていることが好ましい。
1000…投射型表示装置、100…画像投射装置、140…位置検出用光源部、141…発光素子、150…光源駆動回路、160…光源制御回路、200…スクリーン、200A…表面、200P…基準面、300(310〜340)…検出対象物(指示部材)、301…反射部、302…反射能制御部、400…検出装置、401…主制御部、403…検出回路、404…出力回路、405…送信回路、410…光検出器

Claims (5)

  1. 物体表面の少なくとも一部で構成される基準面の上方位置に設定された検出空間に配置される検出対象物を光学的に検出する光学式位置検出装置であって、
    位置検出光を出射して前記基準面に沿った位置に応じて変化する前記位置検出光の光強度分布を形成する光源と、
    前記位置検出光に対する反射能を変更可能な反射部と、該反射部の前記反射能の変更態様を制御する反射能制御部とをそれぞれ有し、前記反射部が相互に異なる反射選択期間において前記位置検出光を反射する複数の前記検出対象物と、
    前記検出空間で前記検出対象物により反射された前記位置検出光を検出する光検出器と、
    複数の前記反射選択期間にそれぞれ対応する検出選択期間における前記光検出器の光検出値に基づいて前記複数の検出対象物の位置をそれぞれ検出する位置検出部と、
    を具備することを特徴とする光学式位置検出装置。
  2. 前記反射部における前記反射選択期間と前記位置検出部の前記検出選択期間とを同期させるための制御信号を生成する同期制御手段をさらに具備することを特徴とする請求項1に記載の光学式位置検出装置。
  3. 前記反射選択期間及び前記検出選択期間に対応する複数の検出チャネルが設けられ、前記複数の検出対象物が所定の対応関係で前記複数の検出チャネルに割り当て可能に構成されることを特徴とする請求項1又は2に記載の光学式位置検出装置。
  4. 前記位置検出部は、前記複数の検出対象物の位置情報をそれぞれ対応する前記検出対象物の識別情報と関連付けて出力することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の光学式位置検出装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一項に記載の光学式位置検出装置と、前記基準面に画像を投射する画像照射装置とを具備することを特徴とする投射型表示装置。
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