JP2011121141A - 表面被覆立方晶窒化ほう素基超高圧焼結材料製切削工具 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】(a)ホーニングの幅がすくい面方向からみて0.03〜0.3mm、ホーニングの角度がすくい面とのなす角度で10〜35度の範囲にあるホーニング形状を有するcBN製工具基体に硬質被覆層を形成した表面被覆cBN切削工具において、(b)下部層は(Ti,Al)N層、(c)上部層は、(Ti,Al)N層とTiN層の交互積層構造で構成し、(d)上部層の最外層は、ホーニング面と逃げ面との稜線部以外の領域では(Ti,Al)N層とし、一方、ホーニング面と逃げ面との稜線部においては、最外層は存在せず、上記(Ti,Al)N層とTiN層の交互積層断面構造が露出形成していることにより、耐溶着性、耐チッピング性、耐摩耗性の向上を図る。
【選択図】 図1
Description
例えば、特許文献2には、工具基体のすくい面と逃げ面との間に、ホーニング面を備えた切刃が形成されるとともに、これらすくい面,ホーニング面,逃げ面にかけて硬質被覆層が形成された被覆cBN基焼結工具において、上記ホーニング面上における上記硬質被覆層の層厚を、該ホーニング面と上記すくい面または逃げ面の少なくともいずれか一方との稜線部において、他のホーニング面上の部分よりも小さくすることによって、被覆cBN基焼結工具の硬質膜の剥離を防止し、その耐摩耗性を高めることが知られている。
まず、硬質被覆層の材質の面からは、前記特許文献1にも示されているように、
(イ) 硬質被覆層の下部層を、
組成式:(Ti1−XAlX)N
で表した場合、Xが0.3〜0.6(但し、原子比)である0.5〜4μmの平均層厚を有するTiAlN層、
(ロ)硬質被覆層の上部層を、それぞれ一層平均層厚が0.03〜0.3μmの薄層Aと薄層Bの交互積層構造として構成し、かつ、
薄層Aを、
組成式:(Ti1−XAlX)N
で表した場合、Xが0.3〜0.6(但し、原子比)であるTiAlN層、
薄層Bを、TiN層で構成した場合には、
合金工具鋼や軸受け鋼の焼入れ材などの高硬度材の高速切削加工において、境界異常損傷、欠損の発生を一定程度は防止することができる。
しかし、切刃に対して、衝撃的な高負荷が断続的に作用する高速断続切削加工においては、前記特許文献1に開示された被覆cBN基焼結工具では、境界異常損傷、欠損の発生防止は十分に満足できるものではない。
「立方晶窒化ほう素を50〜85体積%含有する立方晶窒化ほう素基超高圧焼結材料からなる工具基体表面に下部層と上部層からなる硬質被覆層を蒸着形成した表面被覆立方晶窒化ほう素基超高圧焼結材料製切削工具において、
(a)上記工具基体は、ホーニングの幅がすくい面方向からみて0.03〜0.3mm、ホーニングの角度がすくい面とのなす角度で10〜35度の範囲にあるホーニング形状を有し、
(b)上記硬質被覆層の下部層は、
組成式:(Ti1−XAlX)N
で表した場合、Xが0.3〜0.6(但し、原子比)である0.5〜4μmの平均層厚を有するTiとAlの複合窒化物層からなり、
(c)上記硬質被覆層の上部層は、それぞれ一層平均層厚が0.03〜0.3μmの薄層Aと薄層Bの交互積層構造からなり、
上記薄層Aは、上記TiとAlの複合窒化物層、
上記薄層Bは、Tiの窒化物層であり、
(d)上記上部層の最外層は、ホーニング面と逃げ面との稜線部以外は平均層厚が0.1〜0.8μmの上記TiとAlの複合窒化物層で構成され、一方、ホーニング面と逃げ面との稜線部においては、上記最外層は存在せず上記薄層Aと薄層Bの交互積層断面構造が露出形成されていることを特徴とする表面被覆立方晶窒化ほう素基超高圧焼結材料製切削工具(被覆cBN基焼結工具)。」
に特徴を有するものである。
超高圧焼結材料製工具基体中のcBNは、きわめて硬質で、焼結材料中で分散相を形成し、そしてこの分散相によって耐摩耗性の向上が図れるが、その配合割合が少なすぎると所望のすぐれた耐摩耗性を確保することができず、一方その配合割合が多くなりすぎると、cBN基材料自体の焼結性が低下し、この結果切刃に欠損が生じやすくなることから、cBNの配合割合は、50〜85体積%とする。
なお、cBN基焼結材料には、その成分として、例えば、Ti化合物,Alおよび/またはAl2O3,WC等が含有されるが、この発明においては、これらの含有量を特に制限するものではない。
しかし、例えば、Ti化合物(TiN、TiCNおよびTiCのうちから選ばれる1種又は2種以上)については、焼結性を向上させるとともに焼結体中で連続相を形成して強度を向上させる作用があるが、その配合割合が少なすぎては所望の強度を確保することができず、一方その配合割合が多すぎては相対的にcBNの含有量が少なくなり、すくい面摩耗などが生じやすくなることから、これらの観点からその配合量を定めることが望ましい。
また、Alおよび/またはAl2O3は焼結時に優先的にcBN粉末の表面に凝集し、反応して反応生成物を形成し、焼結後のcBN基材料中で、連続相を形成するTi化合物相と硬質分散相を形成するcBN相の間に介在するようになり、この反応生成物は前記連続相を形成するTi化合物相と硬質分散相を形成するcBN相のいずれとも強固に密着接合する性質をもつことから、前記cBN相の連続結合相であるTi化合物相に対する密着性が著しく向上させ、切刃の耐チッピング性を向上させるが、その量が多くなりすぎると、cBNの含有量が少なくなり、すくい面摩耗などが生じやすくなることから、これらの観点からその配合量を定めることが必要である。
さらに、WCについては、cBN粒子の近傍でWのホウ化物を生成し、TiB2の生成を抑制するため、耐チッピング性の向上に寄与するが、WC含有量が多すぎると、WC成分が残留し、逆に耐チッピング性の低下を招くことから、WCの配合割合は少量とすることが望ましい。
本発明のcBN基焼結材料からなる工具本体のホーニング形状は、図1に示すように、ホーニングの幅がすくい面方向からみて0.03〜0.3mm、ホーニングの角度がすくい面とのなす角度で10〜35度の範囲とする。
これは、刃先強度を確保するための形状であり、ホーニングの角度については、10度以下では刃先強度が保てなくなり、35度以上になると切削時のすくい角が負に大きくなりすぎて切れ味が低下する。また、ホーニング幅について、0.03mm未満では刃先強度が確保できず、一方、0.3mmを超えると刃先抵抗が大きくなり切れ味の低下を招くという理由による。
硬質被覆層の下部層を構成するTiAlN層におけるTi成分は高温強度の維持、Al成分は高温硬さと耐酸化性の向上に寄与することから、硬質被覆層の下部層を構成する(Ti1−XAlX)N層は、所定の高温強度、高温硬さおよび耐酸化性を具備する層であって、合金工具鋼や軸受け鋼の焼入れ材などの高硬度材の高速断続切削加工時における切刃部の耐摩耗性を確保する役割を基本的に担う。ただ、Alの含有割合Xが60原子%を超えると、結晶構造の変化により、高温強度が低下し欠損が生じやすくなり、一方、Alの含有割合Xが30原子%未満になると、高温硬さと耐酸化性が低下し、その結果、耐摩耗性の低下がみられるようになることから、Alの含有割合Xの値を0.3〜0.6と定めた。
また、下部層の平均層厚が0.5μm未満では、自身のもつ耐酸化性、高温硬さおよび高温強度を硬質被覆層に長期に亘って付与できず、工具寿命短命の原因となり、一方その平均層厚が4μmを越えると、欠損が生じ易くなることから、その平均層厚を0.5〜4μmと定めた。
上部層の薄層A:
上部層の薄層Aを構成するTiAlN層は、薄層Aと薄層Bとで交互積層構造を構成することにより、薄層Bの有する靭性、耐衝撃性を損なうことなしに、薄層Bに不足する特性(高温硬さ、高温強度、耐酸化性)を補完する。
しかも、交互積層構造を構成するにあたり、ホーニング部以外の箇所(主として、逃げ面)については、上部層の最外層をTiAlN層で構成することによって高硬度鋼の高速断続切削に耐え得る耐摩耗性を確保する。
(なお、ホーニング部の層構造については、後記する。)
そして、薄層Aを構成するTiAlN層は、
組成式:(Ti1−XAlX)N層
で表した場合、下部層(組成式(Ti1−XAlX)Nで表されるTiAlN層)の場合と同様、すぐれた高温硬さ、高温強度、耐酸化性を具備し、薄層Bに不足する特性を補完するために、Xの値を0.3〜0.6に定めた。
なお、硬質被覆層の下部層と薄層Aを構成する材料は同一成分系の材料であるから、例えば、物理蒸着であるアークイオンプレーティングで成膜する際に、一種類のターゲットを用いて下部層(のTiAlN層)と薄層A(のTiAlN層)を形成した場合には、同一組成のTiAlN層が形成される。ただ、下部層のTiAlN層と、薄層AのTiAlN層は、必ずしも同一組成である必要はなく、物理蒸着を行う際、例えば、異なった組成の複数のターゲットを使用した場合には、下部層と薄層Aは異なった組成のTiAlN層が形成されるが、いずれの場合でも、Tiとの合量に占めるXの含有割合(原子比)がそれぞれ0.3〜0.6の範囲内であれば、硬質被覆層の特性上何らの不都合を生じるものではない。
また、上部層の薄層Bは、後記するように、所定の靭性、耐衝撃性を備えた層であり、高硬度材の高速断続切削加工時における境界異常損傷、欠損の発生を抑制するが、その一方で、高温硬さの不足により耐摩耗性の低下が生じやすいので、すぐれた高温硬さ、高温強度、耐酸化性を備えた上記薄層Aを薄層Bと交互に積層することにより、高温硬さの不足を補完し、しかも薄層Bの有する特性を劣化させることなく、交互積層構造からなる上部層全体として、すぐれた高温硬さ、靭性、耐衝撃性を確保するが、薄層Aの一層平均層厚が0.03μm未満ではTiN層の高温硬さの低下を補うことはできず、一方、その一層平均層厚が0.3μmを超えると、チッピングを発生しやすくなるので、薄層Aの一層平均層厚は、0.03〜0.3μmと定めた。
上部層の薄層Bを構成するTiN層は、所定の靭性、耐衝撃性を備えるため、高硬度材の高速断続切削加工において、硬質被覆層に境界異常損傷、欠損が発生することを防止する作用を有するが、その一層平均層厚が0.03μm未満では上記のすぐれた特性を十分発揮することはできず、一方、その一層平均層厚が0.3μmを超えると、上部層の高温硬さが不足し耐摩耗性が低下傾向を示すので、薄層Bの一層平均層厚は、0.03〜0.3μmと定めた。
ホーニング面以外の面(すくい面、逃げ面)における薄層Aと薄層Bの交互積層構造からなる上部層は、その合計平均層厚が、0.8μm未満では、高硬度材の高速断続切削加工で必要とされる十分な靭性、耐衝撃性を発揮することができず、一方その平均層厚が3μmを越えると、欠損が発生し易くなることから、その平均層厚は0.8〜3μmとすることが望ましく、かつ、交互積層構造からなる上部層の最外層は、耐摩耗性に優れたTiAlN層で構成することが望ましく、その平均層厚が0.1μm未満では耐摩耗性を発揮させるには薄く、一方その平均層厚が0.8μmを越えると、欠損が発生しやすくなることから、その平均層厚は0.1〜0.8μmとすることが望ましい。
ホーニング部のホーニング面中央では、上部層の最外層を構成するTiAlN層の平均層厚を0.1〜0.8μm、好ましくは、0.1〜0.5μm、とするが、ホーニング面と逃げ面との稜線部においては、図2に示すように、最外層を除去し、薄層Aと薄層Bの交互積層断面構造を露出形成させる。
また、ホーニング面と逃げ面との稜線部において、最外層を除去し、薄層Aと薄層Bの交互積層断面構造を形成させる方法としては、例えば、すくい面に対して43〜47°の傾斜角で上部層にウエットブラスト処理を行い、ホーニング面と逃げ面との稜線部における最外層を除去し、薄層Aと薄層Bの交互積層断面構造を露出させることにより形成することができる。
本発明は、切刃部およびホーニング部における上記上部層構造を最大の特徴としており、特に、ホーニング面中央および逃げ面では耐摩耗性の高いTiAlN層を最外層として耐摩耗性を確保し、一方、ホーニング面と逃げ面との稜線部においては、薄層Aと薄層Bの交互積層断面構造を露出形成することにより、切刃エッジの硬質被覆層の強度を高め、切刃エッジからの硬質膜の剥離を抑制する。
そして、このような層構造により、合金工具鋼や軸受け鋼の焼入れ材などの高硬度材の高速断続切削において、切刃部に高熱が発生し、切刃部に衝撃的・断続的高負荷が作用したとしても、ホーニング面と逃げ面との稜線部における溶着発生、硬質被覆層の剥離を防止することができ、また、十分な耐摩耗性を確保することができる。
(b)まず、装置内を排気して0.1Pa以下の真空に保持しながら、ヒーターで装置内を500℃に加熱した後、Arガスを導入して、0.7Paの雰囲気とすると共に、前記テーブル上で自転しながら回転する工具基体に−200Vの直流バイアス電圧を印加し、もって工具基体表面をアルゴンイオンによってボンバード洗浄し、
(c)装置内に反応ガスとして窒素ガスを導入して3Paの反応雰囲気とすると共に、前記回転テーブル上で自転しながら回転する工具基体に−100Vの直流バイアス電圧を印加し、かつ下部層形成用Ti−Al合金とアノード電極との間に100Aの電流を流してアーク放電を発生させ、もって前記工具基体の表面に、表2に示される目標組成および目標層厚の(Ti1−XAlX)N層を硬質被覆層の下部層として蒸着形成し、
(d)ついで装置内に導入する反応ガスとしての窒素ガスの流量を調整して2Paの反応雰囲気とすると共に、前記回転テーブル上で自転しながら回転する工具基体に−10〜−100Vの範囲内の所定の直流バイアス電圧を印加した状態で、前記薄層B形成用金属Tiのカソード電極とアノード電極との間に100〜200Aの範囲内の所定の電流を流してアーク放電を発生させて、前記工具基体の表面に所定層厚のTiN層からなる薄層Bを形成した後、
(e)ついで、同じく2Paの窒素ガス反応雰囲気中で、薄層A形成用Ti−Al合金のカソード電極とアノード電極間に同じく100〜200Aの範囲内の所定の電流を流してアーク放電を発生させて、目標組成および目標層厚の(Ti1−XAlX)N層からなる薄層Aを形成した後、
(f)上記(d)、(e)を、所定の上部層合計層厚になるまで交互に繰り返し行い、最後に、(Ti1−XAlX)N層からなる最外層を所定層厚で形成し、もって前記工具基体の表面に、層厚方向に沿って表2に示される目標組成および一層目標層厚の薄層Aと薄層Bの交互積層からなる上部層(但し、上部層の最外層はTiAlN層で構成する)を同じく表2に示される上部層合計層厚で蒸着形成した。
つまり、従来被覆cBN基焼結工具1〜10では、ウエットブラスト処理を施さず、硬質被覆層の層厚は、逃げ面、すくい面、ホーニング面のいずれの面についても同一厚さであり、また、薄層Aと薄層Bはいずれの箇所においても正に交互積層であって、交互積層断面構造が露出形成されている箇所はない。
すなわち、工具基体Aに対しては、TiN層の単層を層厚3μmで被覆するとともに、ホーニング面と逃げ面の稜線部において、ウエットブラスト処理を施した参考被覆cBN基焼結工具1を作製した。
また、工具基体Bに対しては、TiAlN(Ti50原子%−Al50原子%)層の単層を層厚3μmで被覆するとともに、ホーニング面と逃げ面の稜線部においては、ウエットブラスト処理を施した参考被覆cBN基焼結工具2を作製した。
[切削条件A]
被削材:JIS・SCM420(硬さ:HRC60)の長さ方向等間隔4本縦溝入り丸棒、
切削速度: 250 m/min.、
切り込み: 0.2 mm、
送り: 0.11 mm/rev.、
切削時間: 8 分、
の条件での浸炭焼入れ合金鋼の乾式高速断続切削加工試験(通常の切削速度は、120m/min.)、
[切削条件B]
被削材:JIS・SCr420(硬さ:HRC61)の長さ方向等間隔4本縦溝入り丸棒、
切削速度: 270 m/min.、
切り込み: 0.16 mm、
送り: 0.10 mm/rev.、
切削時間: 8 分、
の条件での浸炭焼入れクロム鋼の乾式高速断続切削加工試験(通常の切削速度は、120m/min.)、
[切削条件C]
被削材:JIS・SUJ2(硬さ:HRC61)の長さ方向等間隔4本縦溝入り丸棒、
切削速度: 260 m/min.、
切り込み: 0.20 mm、
送り: 0.11 mm/rev.、
切削時間: 8 分、
の条件での焼入れ軸受鋼の乾式高速断続切削加工試験(通常の切削速度は、120m/min.)、
そして、上記の各切削加工試験における切刃の逃げ面摩耗幅(mm)を測定した。この測定結果を表4に示した。
これに対して、ホーニング面と逃げ面との稜線部に交互積層断面構造が露出形成されていない従来被覆cBN基焼結工具、あるいは、ホーニング面と逃げ面との稜線部において硬質被覆層が単層であり、交互積層膜が露出していない参考被覆cBN基焼結工具においては、硬質被覆層の溶着、靭性、耐衝撃性不足等が原因で、刃先に剥離や境界異常損傷が発生し、比較的短時間で使用寿命に至ることが明らかである。
Claims (1)
- 立方晶窒化ほう素を50〜85体積%含有する立方晶窒化ほう素基超高圧焼結材料からなる工具基体表面に下部層と上部層からなる硬質被覆層を蒸着形成した表面被覆立方晶窒化ほう素基超高圧焼結材料製切削工具において、
(a)上記工具基体は、ホーニングの幅がすくい面方向からみて0.03〜0.3mm、ホーニングの角度がすくい面とのなす角度で10〜35度の範囲にあるホーニング形状を有し、
(b)上記硬質被覆層の下部層は、
組成式:(Ti1−XAlX)N
で表した場合、Xが0.3〜0.6(但し、原子比)である0.5〜4μmの平均層厚を有するTiとAlの複合窒化物層からなり、
(c)上記硬質被覆層の上部層は、それぞれ一層平均層厚が0.03〜0.3μmの薄層Aと薄層Bの交互積層構造からなり、
上記薄層Aは、上記TiとAlの複合窒化物層、
上記薄層Bは、Tiの窒化物層であり、
(d)上記上部層の最外層は、ホーニング面と逃げ面との稜線部以外は平均層厚が0.1〜0.8μmの上記TiとAlの複合窒化物層で構成され、一方、ホーニング面と逃げ面との稜線部においては、上記最外層は存在せず上記薄層Aと薄層Bの交互積層断面構造が露出形成されていることを特徴とする表面被覆立方晶窒化ほう素基超高圧焼結材料製切削工具。
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