JP2011120845A - 電気刺激装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】電気刺激装置に給電を行うための外部の給電装置を小型化する。
【解決手段】神経等を刺激する刺激電極と、刺激電極に刺激信号を印加する電子回路と、電子回路に電力を供給する電源部とを有する刺激回路ブロックと、刺激電極の生体内の植え込み位置を保持する支持体とを含み、少なくとも支持体にルーメンが形成された本体ブロックを備える。また、ルーメンに配置され、電源部と電気的に接続される少なくとも2以上の第1の電気的接点を備える。そして、外部装置から電磁波により発電する受電コイル部と、受電コイル部と電気的に接続された2以上の第2の電気的接点を有するボディとを含むコイルリードを備える。ボディをルーメンに挿入すると、第1および第2の電気的接点が接続され、電源部と受電コイル部とが電気的に接続される。
【選択図】図1

Description

本発明は、生体を電気刺激する電気刺激装置に関し、特に、生体内に完全に植え込まれて使用される電気刺激装置に関する。
現在のところ、痛み治療において、従来の薬物療法、神経ブロック療法あるいは外科的療法に効果を示さない場合や、副作用などによりその治療が継続できない場合に、神経を電気刺激することにより痛みを緩和する電気刺激療法が効果を挙げている。電気刺激療法の1つである脊髄電気刺激療法は、脊髄を介して脳へ伝播する痛みを緩和するために、脊髄を電気刺激する刺激療法である。
脊髄電気刺激療法では、通常、電気刺激による疼痛緩和の有効性を確かめるために、24時間から数週間のトライアル期間が設けられる。トライアル期間では、一般的に、背中側から穿刺して脊髄を覆う脊髄硬膜の外側にある硬膜外腔に刺激電極を留置した後、この刺激電極が含まれる電極リードを体外の刺激装置と接続して様々な刺激パターンの下で疼痛緩和の程度が調べられる。この期間においては電気刺激装置の植え込みは行われていない。このトライアル期間において所定の効果が認められた場合にのみ、電気刺激装置の植え込みが実施される。
電気刺激装置の植え込みを行う場合には、トライアル期間に留置された電極リードが抜去された後、再び硬膜外腔に新たな刺激電極が留置され、この刺激電極が含まれる電極リードが皮下トンネルにより腰部や腹部、あるいは胸部に導かれる。そして、電極リードが電気刺激装置と接続されて皮下に植え込まれる。
ところで、脊髄電気刺激療法におけるトライアル期間では、電極リードが体外の電気刺激装置と接続されているために、感染の危険性や、患者の活動の制限、あるいは、この活動の制限がストレスとなって疼痛緩和の有効性判断に影響を及ぼすという問題があった。
これに対して特許文献1に記載の技術では、ハウジングの両端に電極を備えた、リードレスの微小刺激装置を開示しており、この微小刺激装置を神経近くに植え込むことにより、感染の危険性を軽減するとともに、患者の活動の制限を極力少なくすることが可能となった。
米国特許第5,193,539号明細書
しかしながら、特許文献1に記載の微小刺激装置は、その内部にコイルを備え、体外に置かれたコイルとの電磁誘導により電力を得るものであるが、深い管腔内、例えば、皮膚から一般的に約5センチの深さにある硬膜外腔に微小刺激装置を留置した場合には、所望の電力を得るために大きな電力を体外に置かれたコイルから伝送しなければならず、体外コイルを含む給電装置の大型化が問題であった。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、脊髄外腔等の管腔内においても、給電や通信が可能であり、給電する際に使用される外部の給電装置を小型化することが可能な電気刺激装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の電気刺激装置は、生体内に植え込まれる電気刺激装置であって、生体内の神経または筋肉を刺激する刺激電極と、該刺激電極と電気的に接続され、刺激電極に刺激信号を印加する電子回路と、該電子回路に電力を供給する電源部とを有する刺激回路ブロックと、該刺激回路ブロックと接続され、刺激電極の生体内の植え込み位置を保持する支持体とを含み、少なくとも支持体にルーメンが形成された本体ブロックと、ルーメンに配置され、電源部と電気的に接続される少なくとも2つの第1の電気的接点と、外部装置から電磁波により発電する受電コイル部と、該受電コイル部と電気的に接続された少なくとも2つの第2の電気的接点を有するボディとを含むコイルリードとを備え、コイルリードのボディをルーメンに挿入すると、第1および第2の電気的接点が接続され、電源部と受電コイル部とが電気的に接続されるものである。
本発明の上述した構成によれば、本体ブロックにルーメンを備えることで、電気刺激装置を生体内に植え込む際に、例えばスタイレットやガイドワイヤ等を利用できる。
また、ルーメンにコイルリードを挿入すれば、受電コイル部と電子回路が電気的に接続されている状態で、支持体側に受電コイル部を配置することができる。
本発明によれば、スタイレットやガイドワイヤ等を利用することで、電気刺激装置の体内への植え込みを容易に行うことができるとともに、電気刺激装置の刺激電極の生体内への配置の正確性をより向上させることができる。
また、支持体側に受電コイル部を配置することで、電気刺激装置を完全に生体内に植え込んだ際に、受電コイルを皮膚直下付近に植え込むことができる。すなわち、当該受電コイルが電磁誘導による発電をするのに必要な電磁波の強度を低下させることができる。これにより、受電コイルに対して電磁波を発振する外部装置(外部の給電装置)を小型化することができる、という効果を奏する。
本発明の第一の実施形態に係る電気刺激装置の全体を示す斜視図である。 本発明の第一の実施形態に係る電気刺激装置の全体を示す分解外観図である。 (a)本発明の第一の実施形態に係る電気刺激装置を示す拡大図である。(b)本発明の第一の実施形態に係る電気刺激装置の軸方向の断面図である。 (a)〜(g)本発明の第一の実施形態に係る電気刺激装置の径方向の断面図である。 (a)本発明の第一の実施形態に係るコイルリードを示す拡大図である。(b)本発明の第一の実施形態に係るコイルリードの一部を拡大した断面図である。 本発明の第一の実施形態に係る電気刺激装置の支持体にコイルリードを挿入した状態を示す説明図である。 (a)本発明の第一の実施形態に係る電力給電電極とコイルリード電極の電極長とその配置を説明するための説明図である。(b)本発明の第一の実施形態に係る電力給電電極とコイルリード電極との接続状態を示す説明図である。 本発明の第一の実施形態に係る刺激回路およびコイルリードの機能的な構成を示すブロック図である。 本発明の第一の実施形態に係る電気刺激装置を生体内に植え込む手順を説明するための説明図である。 本発明の第一の実施形態に係る電気刺激装置を生体内に植え込む手順を説明するための説明図である。 本発明の第一の実施形態に係る電気刺激装置を生体内に植え込む手順を説明するための説明図である。 本発明の第一の実施形態に係る電気刺激装置を生体内に植え込む手順を説明するための説明図である。 本発明の第一の実施形態に係る電気刺激装置を生体内に植え込む手順を説明するための説明図である。 本発明の第一の実施形態に係る電気刺激装置を生体内に植え込む手順を説明するための説明図である。 本発明の第一の実施形態に係る給電パッチの機能的な構成を示すブロック図である。 本発明の第二の実施形態に係る電気刺激装置の全体を示す斜視図である。 本発明の第二の実施形態に係る電気刺激装置の全体を示す分解外観図である。 (a)本発明の第二の実施形態に係る電気刺激装置を示す拡大図である。(b)本発明の第二の実施形態に係る電気刺激装置の軸方向の断面図である。
以下、本発明を実施するための実施形態例について説明する。以下に述べる実施の形態例は、本発明の好適な具体例である。そのため、技術的に好ましい種々の限定が付されている。しかしながら、本発明の範囲は、下記の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られるものではない。例えば、以下の説明で挙げる各パラメータの数値的条件は好適例に過ぎず、説明に用いた各図における寸法、形状および配置関係も概略的なものである。
以下の手順で説明を行う。
<第一の実施形態例>
(1)電気刺激装置の構成
(2)刺激回路等の構成
(3)電気刺激装置の植え込み手順
(4)給電パッチの構成
<第二の実施形態例>
(1)電気刺激装置の構成
<本発明の第一の実施形態例の説明>
本発明の第一の実施形態の例を、図1〜図15を参照して説明する。
[1.電気刺激装置の構成]
まず、第一の実施形態に係る電気刺激装置の大まかな構成について図1および図2を参照して説明する。
図1は、第一の実施形態に係る電気刺激装置の全体を示す斜視図である。
図2は、図1に示す電気刺激装置を上面から見た分解外観図である。
電気刺激装置101は、略円筒形状に形成されており、電気的な刺激信号を生成し、その刺激信号で生体内の神経等を刺激するものである。電気刺激装置101は、脊髄の神経を刺激する際に、生体内(例えば、脊髄硬膜と脊柱背側との距離が約5mmの硬膜外腔)に植え込まれる。そのため、電気刺激装置101は、先端部114から支持体104(後述)の所定の部分までの直径が、約1mm〜3mmであることが好ましい。
電気刺激装置101は、大きく分けて、電極ブロック102と、回路ブロック103と、支持体104と、コイルリード121よりなる。そして、電極ブロック102と回路ブロック103はコネクタ部107で着脱可能となっており、回路ブロック103と支持体104はコネクタ部109で着脱可能となっている。なお、電極ブロック102、回路ブロック103および支持体104は本体ブロックに相当し、電極ブロック102および回路ブロック103は刺激回路ブロックに相当する。
より詳細に説明すると、図2に示すように、電極ブロック102と回路ブロック103は、電極ブロック102側のコネクタ部112と回路ブロック103側のコネクタ部107とが、例えばネジ等により固定される。同様に、回路ブロック103と支持体104は、回路ブロック103側のコネクタ部109と支持体104側のコネクタ部113とが、同様にネジ等によって固定されるようになっている。電極ブロック102、回路ブロック103および支持体104が接続されている場合、これらの各ブロックは、当該ブロックの軸方向に連通する、スタイレット120を挿入するための略円筒状の穴(以下、「スタイレット用ルーメン」という)を有する。ただし、スタイレット用ルーメンは、基端部119に開口し、先端部114付近まで設けられている。なお、スタイレット用ルーメンの直径は、スタイレット120の直径とほぼ等しいか、それより少し長いことが望ましい。
電極ブロック102は、先端部114が略半球状に形成され、その他の部分が略円筒形状に形成されている。先端部114の略半球状部分の半径は約0.5mm〜1.5mmであることが好ましく、その他の略円筒形状部分の直径は約1mm〜3mmであることが望ましい。このような電極ブロック102は、神経等を刺激するための4つの刺激電極105と、電気刺激装置101を生体内に配置した際に各刺激電極105が生体に対して剥き出しになるように、等間隔に配置されるボディ106を含んでいる。さらに、ボディ106の基端部115側と回路ブロック103の先端部116とが連続するように接続するコネクタ部112とを含んでいる。なお、第一の実施形態の例では、刺激電極105の数を4つとしたが、これはあくまでも一例であって、刺激電極105の数は任意に設定できるものである。電極ブロック102の内部構成については、図3にて後述する。
回路ブロック103は、電極ブロック102と同じ直径の略円筒形状に形成されている。回路ブロック103は、先端部116が電極ブロック102の基端部115側のボディ106と連続するように、電極ブロック102のコネクタ部112と接続するコネクタ部107を備えている。また、回路ブロック103には、コネクタ部107と連続するボディ108が設けられる。さらに、ボディ108の基端部117側に連続し、基端部117と支持体104とを接続するコネクタ部109を備えている。なお、回路ブロック103の内部構成については、図3にて後述する。
支持体104は、回路ブロック103と接続するコネクタ部113と、電極ブロック102と同じ直径の略円筒形状に形成されたボディ110と、ボディ110よりも大きい直径を有する略円筒状のホルダ部111とを含んでいる。
支持体104のコネクタ部113は、ボディ110の先端部118側が回路ブロック103と連続するように、当該回路ブロック103のコネクタ部109と接続される。ボディ110は、コネクタ部113と基端部119側に配置されるホルダ部111とを接続する部分である。ホルダ部111は、医師が電気刺激装置101を生体内に挿入する際に握る場所である。なお、ボディ110は、電気刺激装置101が完全に生体内に植え込めるように切断可能となっている。そして、ボディ110が切断された場合に、その切断面に開口するスタイレット用ルーメンにコイルリード121が挿入できるようになっている。
コイルリード121は、主にシリコーンやポリウレタン等の柔軟性のある材料で構成されており、ボディ110の切断面のスタイレット用ルーメンから挿入が容易にできるようにその先端部が略円錐状に形成されている。なお、コイルリード121の内部構成については、図5にて後述する。
次に、第一の実施形態に係る電気刺激装置の内部構成について図3〜図7を参照して説明する。
図3は、本発明の第一の実施形態に係る電気刺激装置およびその軸方向の内部構造を示す拡大図である。
図3(a)は、図1に示す電気刺激装置を上面から見た拡大外観図である。
図3(b)は、図3(a)に示す電気刺激装置のA―A’断面を示す断面図である。
また、図4は、本発明の第一の実施形態に係る電気刺激装置の軸に対して垂直方向の所定箇所の内部構造を示す断面図である。
図4(a)は、図3(a)に示す電気刺激装置のB−B’断面を示す断面図である。
図4(b)は、図3(a)に示す電気刺激装置のC−C’断面を示す断面図である。
図4(c)は、図3(a)に示す電気刺激装置のD−D’断面を示す断面図である。
図4(d)は、図3(a)に示す電気刺激装置のE−E’断面を示す断面図である。
図4(e)は、図3(a)に示す電気刺激装置のF−F’断面を示す断面図である。
図4(f)は、図3(a)に示す電気刺激装置のG−G’断面を示す断面図である。
図4(g)は、図3(a)に示す電気刺激装置のH−H’断面を示す断面図である。
最初に、電極ブロック102の内部構成について説明する。
パイプ206は、生体適合性と絶縁性を有し、かつ柔軟性のある素材、例えばPTFEやETFEでできており、中空の略円筒状に形成されている。その外径は0.1mm〜1mm程度であり、内径は、パイプ206の内部をスタイレット120が通過できるように、スタイレット120の直径とほぼ等しいか、それより少し長い程度が望ましい。このようなパイプ206の一端(先端部114側の端)が受け部213と結合される。
受け部213は、ステンレス製で略円筒形状に形成されており、軸方向の中心に略円筒形状の穴が開いている。この穴の軸方向の全長および直径は、受け部213の軸方向の全長および外径よりもそれぞれ短くなっている。また、受け部213の穴の直径は、パイプ206を軸方向あるいは軸に対して垂直方向に動かないように固定できるように、パイプ206の外径と略等しくすることが好ましい。これらパイプ206および受け部213は、ボディ106、刺激電極105およびコネクタ部112よりなる外層部内に収納・固定される。
ボディ106は、柔軟性があって、かつ生体適合性がある素材、例えばシリコーンやポリウレタン等の樹脂素材でできている。ボディ106の先端部114は前述したように、略半球状であり、その半径は、約0.5mm〜1.5mmの範囲であることが好ましい。そして、ボディ106の先端部114以外の部分は、中空の略円筒形状に形成されている。
この中空の略円筒形状に形成されている部分の内径は、当該ボディ106が受け部213に接触する部分と、パイプ206に接触する部分で異なっている。受け部213に接触する部分の内径は、当該受け部213を固定するために、当該受け部213の外径とほぼ等しくなっている。また、パイプ206に接触する部分の内径は、当該パイプ206を固定するために、当該パイプ206の外径とほぼ等しくなっている。このような、ボディ106の中空の略円筒形状に形成された部分には、前述したように、4つの刺激電極105がボディ106の表面に剥き出しになるように、固定されている。
刺激電極105は、導電性があって生体適合性がある素材、例えばプラチナやプラチナ合金(プラチナ90%/イリジウム10%合金など)等の素材でできており、中空の略円筒状に形成されている。刺激電極105の外径は、ボディ106の外径とほぼ等しく形成される。また、刺激電極105の内径は、当該刺激電極105とその内部に設けられるパイプ206が接触しないような長さであることが望ましい。なお、4つの刺激電極105を先端部114側にあるものから順に刺激電極105a、b、c、dと定義する。
各刺激電極105a、b、c、dには、導線202a、b、c、dの一端(先端部114側の端)がそれぞれはんだ203によって接着されており(図4(a)を参照)、当該導線202a、b、c、dの他端(基端部115側の端)がコネクタ部112(図2(a)を参照)と電気的に接続されている。なお、導線202のはんだ203で接着される箇所およびコネクタ部112と電気的に接続されている箇所以外の箇所は、PTEFやETFEによる絶縁被覆がなされており、ボディ106内部に完全に埋め込まれている(図4(b)を参照)。
コネクタ部112は、ボディ106と同じ素材で形成されており、略円筒形状をしたボディ106の外径から段差を設けた切り欠き部として形成されている。この切り欠き部は、基端部115(図2(a)参照)から軸方向に所定の距離だけ形成されている。なお、この切り欠き部は平面であり、切り欠き部上には4つのコネクタピン210が露出して配置され、この4つのコネクタピン210に各導線202a、b、c、dが電気的に接続されるようになっている。
次に、回路ブロック103の内部構成について説明する。
回路ブロック103内に配置されるパイプ207も、長さ以外はパイプ206と同じである。このパイプ207は、コネクタ部107、コネクタ部107と連続するボディ108およびボディ108と連続するコネクタ部109を含む外層部内に収納・固定される(図2(b)および図3(b)を参照)。
コネクタ部107は、後述する電気的接続部211以外はボディ106と同じ素材(ポリウレタンやシリコーン)で作られている。このコネクタ部107には、電極ブロック102のコネクタ部112と結合可能となるように、当該コネクタ部112の外径と略同じ形状の穴が軸方向に開けられている(図4(c)を参照)。このコネクタ部107の外径は、ボディ106の外径にほぼ等しい。また、コネクタ部107は、電極ブロック102のコネクタ部112と接続された場合に、4つのコネクタピン210とそれぞれ独立して電気的に接続される電気的接続部211を含んでいる。なお、回路ブロック103の基端部117側に設けられるコネクタ部109は、その先端部116側に設けられるコネクタ部107と同じものであるが、特にどこかと電気的に接続されるものではない。
回路ブロック103のボディ108は、コネクタ部107,109と連続しており、当該コネクタ部107,109と同じ素材でできている。このボディ108は、中空の略円筒形状に形成されており、その外径はコネクタ部112と結合される、回路ブロック103のコネクタ部107の外径とほぼ等しく、内径はパイプ207の外径とほぼ等しく形成されている。
このボディ108には、電気的刺激信号を生成する、フレキシブル回路基板上にカスタムICなどの小型な部品を実装した刺激回路205と、この刺激回路205と電気的に接続されている2つの中空の略円筒形状の電力給電電極212とが埋め込まれている(図4(d)、(e)を参照)。なお、電力給電電極212aと電力給電電極212bは刺激回路205の一部(後述する通信部302および充電部308)と電気的に接続されている。なお、この電力給電電極212が第1の電気的接点に相当する。
刺激回路205は、生成した電気的刺激信号を各刺激電極105に独立して供給するように、ボディ108に埋め込まれている導線204を介して電気的接続部211と接続されている。なお、刺激回路205の電気的な構成については、図8にて後述する。
次に、支持体104の内部構成について説明する。
支持体104内に配置されるパイプ208,209も、その長さ以外はパイプ206,207と同じである。このパイプ208およびパイプ209の軸方向の間には弁体214が設けられている。
弁体214は、例えばシリコーンゴム等のように、生体適合性のある弾性材料(特に軟質な材料が好ましい)で作られている。この弁体214は、パイプ208側にある一方の端面に開口し、他方の端面に開口しない第一の切り込みと、この第一の切り込みと内部において交差し、パイプ209側にある一方の端面に開口し、他方の端面に開口しない第二の切り込みとを有している。この弁体214を設けることにより、弁体214を介してスタイレット120を抜き差ししたとしても、電極ブロック102および回路ブロック103の内部に体液等の液体がパイプ209から侵入することを防止することができる。
これらのパイプ208,209および弁体214は、コネクタ部113、コネクタ部113と連続するボディ110およびボディ110の基端部119側に設けられたホルダ部111よりなる外層部内に収納・固定される。
コネクタ部113は、例えばポリウレタンやシリコーンでできており、前述した電極ブロック102のコネクタ部112(図2(a)参照)と同一の形状とされる。ただし、図3では、コネクタ部113にはコネクタ部112と同様のコネクタピンが図示されているが、実際は外部と電気的な接続を行う必要がないので、コネクタピンは設けなくてもよい。
支持体104のボディ110は、コネクタ部113と同じ素材で作られており、中空の略円筒形状に形成される。このボディ110の外径は、回路ブロック103のボディ108の外径とほぼ等しい。
支持体104の基端部119側に設けられるホルダ部111は、プラスティック等の素材でできており、中空の略円筒形状に形成される。ホルダ部111の内径は、各パイプ206から209の外径とぼぼ等しい。また、ホルダ部111は電気刺激装置101を体内に挿入する際に持つ部分であるので、当該ホルダ部111の外径はボディ110の外径の2倍〜3倍以上が好ましい。
以上のように、スタイレット用ルーメンは、受け部213、パイプ206〜209、弁体214およびホルダ部111により形成されている。
次に、電気刺激装置101を構成するコイルリード121の構成について図5を参照して説明する。
図5は、コイルリードの構成を示す説明図であり、図5(a)は、コイルリードを示す拡大図、図5(b)は、図5(a)に示す点線部分を拡大したコイルリードの断面図である。
コイルリード121は、先端部218が略円錐状に形成され、その他の部分が略円筒形状に形成されている。コイルリード121の略円筒形状部分の直径は、挿入されるスターレット用ルーメンの直径、すなわち図3(b)に示されるパイプ206〜209の内径より少し小さい程度に形成される。なお、先端部218が略円錐形状に形成されているのは、コイルリード121を先端部218から支持体104の断面に開口するスタイレット用ルーメン、すなわちパイプ209に挿入する際に、コイルリード121のボディ216が弁体214を貫通してパイプ208まで到達するようにするためである(図6を参照)。このようなコイルリード121は、コイルリード電極215と、コイルリード電極215が剥き出しになるように配置されるボディ216と、ボディ216の基端部219側に設けられる固定体217とよりなる。
コイルリード電極215は、例えば銅等の導電体で、中空の略円筒形状に形成され、4つの電極が等間隔に配置されるコイルリード電極215aと、4つの電極が等間隔に配置されるコイルリード電極215bよりなる。ボディ216は、シリコーン等の柔軟性のある素材でできている。このようにコイルリード電極215を等間隔に配置した複数の電極で構成することでボディ216を柔軟に曲げることができ、生体に植え込まれた電気刺激装置101のスタイレット用ルーメンにコイルリード121を挿入することが可能になる。ただし、コイルリード電極215aとコイルリード電極215bの電極の数をそれぞれ4つとしたが、これはあくまでも一例であって、コイルリード電極215の数は任意に設定できるものである。なお、このコイルリード電極215が第2の電気的接点に相当する。
また、固定体217は、シリコーン等で形成されており、図5(a)に示すように、ボディ216の基端部219側が接続される円盤状の部分217aと、当該円盤状の部分の基端部219側の面に設けられる中空の略円筒形状の部分217bよりなる。この中空の略円筒形状の部分217bの中空部分には、受電コイル部220が設けられている。
受電コイル部220は、例えば電線を円筒形に巻いたコイルを含む回路であり、このコイルの軸と固定体217の軸とが重なるように収納されている。そして、図5(b)に示すように、ボディ216内に設けられた導線を通じて、電線の一端がコイルリード電極215aに接続されており、電線の他端がコイルリード電極215bに接続されている。
そして、コイルリード121がスタイレット用ルーメンに挿入されることで、図6に示すように、コイルリード電極215aが電力給電電極212aと接続され、コイルリード電極215bが電力給電電極212bと接続されるように略円筒形状に形成されている。例えば図7(a)に示すように、電力給電電極212とコイルリード電極215の電極長とその配置を設定することで、電力給電電極212とコイルリード電極215の位置関係が異なっていてもこの両者は常に接続され(図7(b)を参照)、また、電力給電電極212aおよび電力給電電極212bの両方の電極が同時にコイルリード電極215aあるいはコイルリード電極215bに接続してショートすることがない。
[2.刺激回路等の構成]
次に、回路ブロック103の電力給電電極212a、212b(図6、7参照)にコイルリード121のコイルリード電極215a、215bをそれぞれ接続した場合、回路ブロック103の刺激回路205およびコイルリード121の受電コイル部220のより詳細な電気的構成について図8を参照して説明する。
図8は、本発明の第一の実施形態例に係る刺激回路および受電コイル部の機能を示すブロック図である。
刺激回路205は、通信部302と、刺激パラメータ設定部304と、電極構成設定部305と、発振部306と制御部303を含む。さらに、充電部308と、充電池309と、スイッチ部307とを備える。なお、制御部303、充電部308および充電池309部分が電源部に相当し、通信部302、制御部303、刺激パラメータ設定部304電極構成設定部305、発振部306およびスイッチ部307が電子回路に相当する。
充電池309は、例えばリチウムイオン電池等の充電可能な電池である。図8に図示はしていないが、この充電池309は、蓄積している電力を、刺激回路205を構成する各ブロックに供給している。
受電コイル部220は、例えばコイルとコンデンサで構成される共振回路である。受電コイル部220は、充電池309の充電を行う場合、体外の給電パッチ410(図14にて後述)から送信される充電用の電磁波を受信する。そして、この受電コイル部220による受信に伴って、受電コイル部220から発生される交流電流が充電部308に出力される。また、受電コイル部220は後述する給電パッチ410の通信部414(図15にて後述)から送信される、所定の情報が載せられた電磁波を受信し、この受信した電磁波を当該受電コイル部220から通信部302に出力する。
充電部308は、整流回路を内蔵し、受電コイル部220から出力された交流電流を直流電流に変換して電力を取得する。そして、取得した電力で充電池309の充電を行う。
通信部302は、受電コイル部220が受信した電磁波を復調し、電磁波に載せられている情報を取り出す。そして、取り出した情報を制御部303を介して刺激パラメータ設定部304および電極構成設定部305に出力する。刺激パラメータ設定部304に出力される情報は、電気的刺激信号の刺激強度に関する情報(以下、「刺激パラメータ」という)であり、電極構成設定部305に出力される情報は、電極構成に関する情報(以下、「電極構成情報」という)である。電気的刺激信号の刺激強度は、当該電気的刺激信号のパルス電圧、パルス電流、パルス幅あるいは周波数により決定されるので、刺激パラメータはこれらパルス電圧等の値を示す信号である。また、電極構成情報は、電気的刺激信号の極性を変更するための情報と、電気的刺激信号を出力する刺激電極105をスイッチ部307に選択させるための情報とを含む信号である。
刺激パラメータ設定部304は、通信部302から入力される刺激パラメータに基づいて、発振部306で発生する電気的刺激信号の刺激強度を変更するための刺激強度変更信号を生成する。
電極構成設定部305は、通信部302から入力される電極構成情報に基づいて、発振部306で発生する電気的刺激信号を出力する刺激電極105を選択するための電極構成選択信号を生成する。なお、刺激パラメータ設定部304から出力される刺激強度変更信号は発振部306に出力され、電極構成設定部305から出力される電極構成選択信号はスイッチ部307に出力される。
発振部306は、刺激パラメータ設定部304から入力される刺激強度変更信号に基づいて、電気的刺激信号を生成してスイッチ部307に出力する。
スイッチ部307は、電極構成設定部305から入力される電極構成選択信号に基づいて、発振部306から入力される電気的刺激信号を出力する刺激電極105を決定する。なお、制御部303は、例えばマイコン等であり、刺激回路205の各ブロックを制御する。
[3.電気刺激装置の植え込み手順]
次に、電気刺激装置101を例えば硬膜外腔に植え込み、この電気刺激装置101で脊髄の神経の電気刺激を行う手順の一例について図9〜図14を参照して説明する。
図9〜図14は、背中付近を示す人体の横断面図である。
まず、医師は、患者の痛みの分布状況に基づき、予め目標とする脊髄の刺激部位を決定する。そして、X線透視下で患者の背中側から穿刺して、硬膜外針402を硬膜外腔405まで挿入する。この硬膜外針402が硬膜外腔405に挿入される位置は、一般的に、目標とする刺激部位から3椎体以上低位が選ばれる(図9を参照)。なお、本例では、電気刺激装置101を生体内に挿入するのに硬膜外針402を用いるがこれに限られない。例えば、カニューレなどの管状導入具を用いることも可能である。
次に、医師は、電気刺激装置101のスタイレット用ルーメンに、スタイレット120の先端が受け部213に当たるように、このスタイレット120を挿入する。そして、硬膜外針402に電気刺激装置101の先端部114(図1を参照)を通し、当該電気刺激装置101を生体404内に挿入する。そして、スタイレット120の基端を軸方向に押すことにより、電気刺激装置101が硬膜外腔405内に挿入される(図10を参照、電気刺激装置101のホルダ部111、スタイレット120は不図示)。
続いて、医師は、さらにスタイレット120の基端を軸方向に押して、硬膜外腔405内に電気刺激装置101を上向させ、電気刺激装置101の刺激電極105を目標とする刺激部位の近くに位置させる。
続いて、医師は、電気刺激装置101が完全に生体404内に植え込まれるようにするため、スタイレット120を電気刺激装置101のスタイレット用ルーメンから取り出し、電気刺激装置101のホルダ部111を切断した後、硬膜外針402を生体404から抜き去る(図11を参照)。
そして、生体404からはみ出ている部分(支持体104の一部に相当)を切断(図12を参照)し、この切断面を糸等で生体404に仮留めした後、支持体104の切断された面に開口するスタイレット用ルーメンにコイルリード121を先端部218から挿入する(図13を参照)。そして、医師は、コイルリード121の基端部219をコイルリード121の軸方向に押して、コイルリード121のボディ216の全体がスタイレット用ルーメン内に入るようにする(図14を参照)。
そして、電気刺激装置101が生体404に完全に植え込まれた状態で固定されるようにするため、生体刺激装置101とともに固定体217を糸(不図示)で生体404の組織に縫いつける。この処置は、電気刺激装置101が生体404内で移動しないように、あるいは、電気刺激装置101の挿入口から感染症等を起こさないようにするためのものであり、また、電気刺激装置101のコイルリード121の受電コイル部220のコイル面が皮膚と平行になるように、基端部219を皮膚の直下に植え込むためのものでもある。
次に、医師は、給電パッチ410の給電コイル部413(図15にて後述)のコイル面が受電コイル部220のコイル面と重なるように、給電パッチ410を体表面に当てる。そして、給電パッチ410を操作して神経刺激を行う。このとき、電気刺激装置101の刺激回路205では、医師の操作に基づいて、所定の強度の電気的刺激信号が生成され、生成された電気的刺激信号が刺激電極105に出力されて、当該刺激電極105の位置に近い部分の神経刺激が行われる。また、電気刺激装置101の充電池309への充電も、この給電パッチ410を操作することによって行われる。なお、給電パッチ410の詳細については図15にて後述する。
[4.給電パッチの構成]
次に、給電パッチ410の詳細な電気的構成について図15を参照して説明する。
図15は、本発明の第一の実施形態例に係る給電パッチの機能を示すブロック図である。
給電パッチ410は、制御部411と、給電部412と、給電コイル部413と、通信部414と、電源部415とよりなる。
制御部411は、例えばマイコンを含み、医師等のユーザの操作に基づいて、給電部412や通信部414を制御する。操作は、給電パッチ410に配置された不図示のスイッチなどの操作部を直接操作することもできるし、不図示のコントローラから通信により行うこともできる。給電部412は、ユーザからの充電指示があった場合、制御部411の制御に基づいて、充電用電磁波を生成する。そして、生成した充電用電磁波を、給電コイル部413を介して電気刺激装置101の受電コイル部220に送信する。
通信部414は、ユーザからの電気的刺激信号の強度等を変更する指示があった場合、制御部411の制御に基づいて、所定の情報が載せられた電磁波を生成する。そして、生成した電磁波を、給電コイル部413を介して電気刺激装置101の受電コイル部220に送信する。
なお、給電コイル部413は、電磁波を電気刺激装置101へ送信できるコイルであればよく、例えば電線を円筒形に巻いたものでもよい。
また、電源部415は、蓄積している電力を、給電パッチ410を構成する各ブロックに供給している。電源部415には、一次電池あるいは充電池が用いられる。
以上説明したように、第一の実施形態では、電極ブロック、回路ブロックおよび支持体に連通するスタイレット用ルーメンを備えることで、電気刺激装置を生体内に植え込む際に、スタイレットを利用できる。そのため、電気刺激装置の体内への植え込みを容易に行うことができるとともに、刺激電極の生体内への配置の正確性をより向上させることができる。
<本発明の第二の実施形態例の説明>
次に、本発明の第二の実施形態の例を、図16〜図18を参照して説明する。図16〜図18に示す第二の実施形態に係る電気刺激装置501は、第一の実施形態に係る電気刺激装置101とその構成はほとんど変わらないので、共通部分については同一符号を付して、説明を省略することにする。
[1.電気刺激装置の構成]
まず、第二の実施形態に係る電気刺激装置の大まかな構成について図16および図17を参照して説明する。
図16は、第二の実施形態に係る電気刺激装置の全体を示す斜視図である。
図17は、図16に示す電気刺激装置を上面から見た分解外観図である。
電気刺激装置501は、電気刺激装置101と同様に、電気的な刺激信号を生成し、その刺激信号で生体内の神経等を刺激するものである。この電気刺激装置501は、ガイドワイヤ505を挿入するための円筒状の穴(以下、「ガイドワイヤ用ルーメン」)を軸上に有するため、中空の略円筒形状に形成されている。ただし、ガイドワイヤ用ルーメンは、基端部511に開口し、先端部506においても開口する貫通孔として設けられている。なお、ガイドワイヤ用ルーメンの直径は、ガイドワイヤ505の直径とほぼ等しいか、それより少し長いことが望ましい。
電気刺激装置501は、脊髄の神経を刺激する際に、ガイドワイヤ505を用いて、生体内(例えば、脊髄硬膜と脊柱背側との距離が約5mmの硬膜外腔)に植え込まれる。そのため、電気刺激装置501は、先端部506から支持体504(後述)の所定の部分までの直径が、約1mm〜3mmであることが好ましい。
電気刺激装置501は、大きく分けて、電極ブロック502と、回路ブロック503と、支持体504と、コイルリード121を備える。電極ブロック502、回路ブロック503および支持体504は、その軸上にガイドワイヤ用ルーメンを備える以外は、第一の実施形態に係る電極ブロック102、回路ブロック103および支持体104とそれぞれ大きさ、形状および配置関係等は同じであるので、その説明は省略する。また、コイルリード121は、第一の実施形態で説明したコイルリード121とまったく同じものであるので、その説明は省略する。
次に、第二の実施形態に係る電気刺激装置の内部構成について図18および前述の図4を参照して説明する。
図18は、本発明の第二の実施形態に係る電気刺激装置およびその軸方向の内部構造を示す拡大図である。
図18(a)は、図16に示す電気刺激装置を上面から見た拡大外観図である。
図18(b)は、図18(a)に示す電気刺激装置のJ―J’断面を示す断面図である。
また、図4は、前述したように、本発明の第一の実施形態に係る電気刺激装置101の軸に対して垂直方向の所定箇所の内部構造を示す断面図であるが、第二の実施形態に係る電気刺激装置501に対して垂直方向の内部構造を示す断面図でもある。
前述したように、第二の実施形態に係る電気刺激装置501は、第一の実施形態に係る電気刺激装置101の軸上に円筒形状のガイドワイヤ用ルーメンを設けたものである。このガイドワイヤ用ルーメンを有するような構成とするため、電気刺激装置501は、電気刺激装置101のボディ106の代わりに、ボディ512を備える。さらに受け部213およびパイプ206を弁体603およびパイプ602に置き換えたものである。なお、これらのボディ512、弁体603およびパイプ602に加え、パイプ207〜209、弁体214およびホルダ部111により、ガイドワイヤ用ルーメンが形成されている。
ボディ512は、ボディ106と同じ素材でできているが、先端部506に、略円筒形状の穴を有するものである。この穴の直径は、パイプ207〜209の外径と等しく、ガイドワイヤ505の直径とほぼ等しいか、それより少し長いことが望ましい。なお、ボディ512の外径は、第一の実施形態例のボディ106(図1参照)のそれと同一である。
パイプ602は、パイプ207〜209と、軸方向の長さ以外は同じである。
また、弁体603は、弁体214と同じものであり、例えばシリコーンゴム等のように、生体適合性のある弾性材料(特に軟質な材料が好ましい)で作られている。この弁体603は、パイプ602側にある一方の端面に開口し、他方の端面に開口しない第一の切り込みと、この第一の切り込みと内部において交差し、ボディ512の先端部506側にある一方の端面に開口し、他方の端面に開口しない第二の切り込みとを有している。この弁体603を介してガイドワイヤ505を抜き差ししたとしても、電極ブロック502および回路ブロック503の内部に、体液等の液体がボディ512の先端部506に設けられた穴から侵入することを防止することができる。
次に、電気刺激装置501で脊髄の神経の電気刺激を行う際の、電気刺激装置501を植え込む手順について簡単に説明しておく。まず、硬膜外針402を硬膜外腔405まで挿入し(図9参照)、硬膜外針402を通してガイドワイヤ505を硬膜外腔405に挿入する。そして、ガイドワイヤ505の先端を目標とする刺激部位まで進める。続いて、ガイドワイヤ505の基端を電気刺激装置501の先端部506へ挿入し、ガイドワイヤ505上に電気刺激装置501を這わせるようにホルダ部111を押して、当該電気刺激装置501の刺激電極105を目標とする刺激部位まで移動させる。そして、給電パッチ410を操作して最適な刺激電極105の位置を決定したら、電気刺激装置501からガイドワイヤ505を抜き去る。それ以外の手順は、図11から図14で説明した手順と同じなので説明を省略する。
以上説明したように、第二の実施形態では、電極ブロック、回路ブロックおよび支持体に連通するガイドワイヤ用ルーメンを備えることで、電気刺激装置を生体内に植え込んだ際に、ガイドワイヤを利用できる。そのため、電気刺激装置の体内への植え込みを容易に行うことができるとともに、刺激電極の生体内への配置の正確性をより向上させることができる。
なお、上述した各実施形態では、生体内に電気刺激装置を挿入する際に、硬膜外針に直接電気刺激装置を通す形態としたが、予め硬膜外針を通して柔軟性のあるカニューレを刺激を行う部位の近くまで導いた後に、このカニューレ内に電気刺激装置を通して生体内に挿入することで刺激電極の生体内への配置の正確性をより向上させることが可能である。また、上述した各実施形態では、コネクタにより電極ブロック、回路ブロック、支持体がそれぞれ着脱可能としたが、コネクタを廃して、電極ブロックと回路ブロックが予め一体化されていても良く、あるいは、回路ブロックと支持体が予め一体化されていても良く、あるいは、すべてが予め一体化されていても良い。また、上述した各実施例では電源として充電池を用いたが、充電池の代わりにキャパシタを用いて、体外の給電パッチから常に給電を受けながら作動させても良い。
また、上述した各実施形態では、コイルリード電極215を等間隔に配置した複数の電極で構成したが、その代わりに、電力給電電極212を複数の電極で構成しても良い。
また、上述した各実施形態のコイルリード121をスタイレットを使用して、前述のスタイレット用ルーメンあるいはガイドワイヤ用ルーメンに挿入することができるようにするために、コイルリード121の軸方向にスタイレット用のルーメンを設けてもよい。その場合、ルーメンは基端部219(図5を参照)に開口されることが好ましい。
また、上述した各実施形態において、コイルリード121のボディ216の基端部219側と、固定体217とが、電気的かつ機械的にコネクタ結合するようにしてもよい。
以上説明したように、上述した各実施形態では、支持体の切断面に開口するスタイレット用ルーメン/ガイドワイヤ用ルーメンにコイルリードを挿入して、コイルリードのコイルリード電極と回路ブロックの電力給電電極とが接続された状態、すなわち受電コイル部と刺激回路の充電部が電気的に接続されている状態のときに、切断した支持体の基端部側に受電コイル部を配置することができる。そのため、電気刺激装置を完全に生体内に植え込んだ際に、受電コイル部を皮膚直下付近に植え込むことができる。すなわち、当該受電コイルが電磁誘導による発電をするのに必要な電磁波の強度を低下させることができる。これにより、受電コイルに対して電磁波を発振する給電パッチ(外部装置)を小型化することができる、という効果を奏する。
また、上述した各実施形態では、支持体の切断面に開口するスタイレット用ルーメン/ガイドワイヤ用ルーメンにコイルリードが挿入された際に、コイルリードの受電コイル部のコイル面を支持体の軸方向と直角にすることができる。すなわち、電気刺激装置を完全に体内に植え込んだ際に、コイルリードの受電コイル部のコイル面を皮膚と平行になるようにすることができる。すなわち、体外に置かれた、電気刺激装置に対して充電やパラメータ設定等を行うための給電パッチのコイルと容易に軸を合わせることができる。これにより、効率的な給電や通信を容易に行うことができる、という効果がある。
また、上述した各実施形態では、どこで支持体を切断したとしても、その切断面に開口するスタイレット用ルーメン/ガイドワイヤ用ルーメンにコイルリードを挿入すれば、コイルリードのコイルリード電極と回路ブロックの電力給電電極を接続できる。すなわち、受電コイル部と刺激回路の充電部が通電する。そのため、どこで支持体を切断したとしても、受電コイル部で発生した電力を刺激回路の各ブロックに供給することができる。
また、上述した各実施形態では、電力給電電極212を回路ブロックに設ける代わりに、電力給電電極212を支持体に設けてもよい。この場合、この電力供給電極212がコネクタ部113,109を介して刺激回路205と電気的に接続される必要がある。
また、上述した第一の実施形態では、支持体104、回路ブロック103および電極ブロック102には、軸方向に連通するスタイレット用ルーメンが形成されている。しかし、このスタイレット用ルーメンは、回路ブロック103および支持体104にだけ連通するように形成されていてもよいし、支持体104だけに形成されるようにしてもよい。
以上、本発明の各実施形態の例について説明したが、本発明は上記各実施形態例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨を逸脱しない限りにおいて、他の変形例、応用例を含むことはいうまでもない。
101,501…電気刺激装置、102,502…電極ブロック、103,503…回路ブロック、104,504…支持体、105…刺激電極、106、108,110,512…ボディ、107,109,112,113…コネクタ部、111…ホルダ部、114,116,118,506,508,510…先端部、115,117,119,507,509,511…基端部、120…スタイレット、121…コイルリード、202,204…導線、203…はんだ、205…刺激回路、206〜209、602…パイプ、210…コネクタピン、211…電気的接続部、212…電力給電電極、213…受け部、214,603…弁体、215…コイルリード電極、216…ボディ、217…固定体、218…先端部、219…基端部、220…受電コイル部、302…通信部、303…制御部、304…刺激パラメータ設定部、305…電極構成設定部、306…発振部、307…スイッチ部、308…充電部、309…充電池、402…硬膜外針、403…脊椎、404…生体、405…硬膜外腔、410…給電パッチ、411…制御部、412…給電部、413…給電コイル部、414…通信部、415…電源部、505…ガイドワイヤ

Claims (9)

  1. 生体内に植え込まれる電気刺激装置であって、
    前記生体内の神経または筋肉を刺激する刺激電極と、該刺激電極と電気的に接続され、前記刺激電極に刺激信号を印加する電子回路と、該電子回路に電力を供給する電源部とを有する刺激回路ブロックと、該刺激回路ブロックと接続され、前記刺激電極の前記生体内の植え込み位置を保持する支持体とを含み、少なくとも前記支持体にルーメンが形成された本体ブロックと、
    前記ルーメンに配置され、前記電源部と電気的に接続される少なくとも2つの第1の電気的接点と、
    外部装置から電磁波により発電する受電コイル部と、該受電コイル部と電気的に接続された少なくとも2つの第2の電気的接点を有するボディとを含むコイルリードとを備え、
    前記コイルリードのボディを前記ルーメンに挿入すると、前記第1および第2の電気的接点が接続され、前記電源部と前記受電コイル部とが電気的に接続される
    ことを特徴とする電気刺激装置。
  2. 前記支持体は切断可能であり、該支持体が所定の範囲の長さで切断されても、前記電源部と前記受電コイル部とが接続される
    ことを特徴とする請求項1に記載の電気刺激装置。
  3. 前記第1の電気的接点がそれぞれ複数の電極によって構成される
    ことを特徴とする請求項1〜2のいずれかに記載の電気刺激装置。
  4. 前記第2の電気的接点がそれぞれ複数の電極によって構成される
    ことを特徴とする請求項1〜2のいずれかに記載の電気刺激装置。
  5. 前記複数の電極が等しい長さを有し、等間隔で前記ボディに配置される
    ことを特徴とする請求項3または4に記載の電気刺激装置。
  6. 前記ルーメンにおいて、前記第1の電気的接点が設けられた位置よりも基端部側に体液浸入防止のための構造を設ける
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の電気刺激装置。
  7. 前記ルーメンは前記刺激回路ブロックの先端部付近まで形成されて、スタイレットが挿入可能である
    ことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の電気刺激装置。
  8. 前記電源部が充電可能な二次電池を含む
    ことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の電気刺激装置。
  9. 前記電源部が蓄電可能なキャパシタを含む
    ことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の電気刺激装置。
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