JP2011119484A - 固体撮像素子および電子情報機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】フォトダイオードへの再入射を確実に行って、赤色感度を向上させる。
【解決手段】複数の受光部2が形成された撮像デバイスの裏面に、反射材11の凹面形状を反射した反射光が受光部2のPN接合位置で焦点を結ぶように、受光部2の向きに反射材11により凹面鏡を形成するように配置する。これにより、受光部2を一旦透過した入射光が、再び受光部2側に集光されて戻って光電変換され、感度、特に透過しやすい赤色光に関する赤色感度が向上する。半導体基板1の厚さも、反射材11からの反射光が隣接する受光部2に到達しないような厚さとする。
【選択図】図1

Description

本発明は、被写体からの画像光を光電変換して撮像する複数の受光部が2次元状に配設されたCCDイメージャーやCMOSイメージャーなどの固体撮像素子および、この固体撮像素子を画像入力デバイスとして撮像部に用いた例えばデジタルビデオカメラおよびデジタルスチルカメラなどのデジタルカメラや、監視カメラなどの画像入力カメラ、スキャナ装置、ファクシミリ装置、テレビジョン電話装置、カメラ付き携帯電話装置などの電子情報機器に関する。
この種の従来の固体撮像素子において、波長の長い赤い光は、表1に示すように半導体基板を透過し易いため、光の一部が、半導体基板に形成されたフォトダイオードで光電変換されずにフォトダイオードを透過してしまい、赤色感度が低下してしまうという問題があった。
これを解決するために、特許文献1で開示されている固体撮像素子の従来技術について図3〜図5を用いて説明する。
図3は、特許文献1で開示されている従来のCCD型固体撮像素子の一構成例を模式的に示す平面図である。
図3において、従来のCCD型固体撮像素子100は、被写体からの画像光を光電変換して撮像する複数の受光部101が行方向および列方向にマトリクス状に配設されている。隣接する列方向の複数の受光部101間には垂直転送部102が配設され、一方列の複数の受光部101から読み出された各信号電荷が垂直転送部102により垂直方向に電荷転送される。複数列の垂直転送部102により垂直方向に電荷転送された各信号電荷は、今度は、一列に並べられて水平転送部103により水平方向に電荷転送される。水平転送部103により水平方向に電荷転送された各信号電荷は、電圧検出部で電圧変換されて増幅部104により増幅された後に撮像信号として順次出力される。
図4は、図3の従来の固体撮像素子の縦方向のBB’線断面図であり、図5は、図3の従来の固体撮像素子の横方向のAA’線断面図である。
図4および図5に示すように、従来のCCD型固体撮像素子100において、まず、半導体基板105の表面側に複数の受光部101が等間隔に配置され、半導体基板105上に透明な酸化シリコン膜106を介して反射材107が各受光部101に対向するように設けられている。
このように、受光部101の受光面側に反射材107を配置することにより、フォトダイオードである受光部101を透過した赤い光111は反射材107との境界面で反射して反射光111aとなり、再び受光部101に戻って入射し、これによって、赤色感度が向上する。
さらに、この特許文献1では、入射光112が反射材107との境界面で反射した光112aが、隣の画素部に到達し、クロストークが起こることを避けるために、隣接する画素部間の画素分離部108上に反射材113を立てて配置している。これによって、反射光112aは反射材113で反射して反射光112bとなって受光部101側に戻って入射する。
これによって、受光部101を透過し易い赤色光が受光部101に戻ることから、赤色感度が向上する。なお、垂直転送部102上に絶縁膜を介して転送電極109が設けられ、転送電極109上に絶縁膜を介して遮光膜110が設けられており、反射材107からの反射光は遮光膜110によって垂直転送部102に入射することはない。反射材107からの反射光は、受光部101上の遮光膜110の開口部を通して受光部101に入射される。
図6は、特許文献2で開示されている従来の固体撮像素子の要部構成例を示す縦断面図である。
図6に示すように、従来の固体撮像素子200は、シリコン半導体基板201の表面側に、光電変換する光検出部としての受光部202と、受光部201から読み出した信号電荷を所定方向に電荷転送するCCD203とを所定方向に交互に配置したのものであり、隣接するCCD203側への光をも受光部202側に集光させる傾斜面を持つ集光部204がシリコン半導体基板201の裏面側に設けられている。この集光部204によって、隣接するCCD203側への光をも受光部202側に集光して、受光部202の光感度を向上させている。
図7は、特許文献3,4で開示されている従来の固体撮像素子の要部構成例を示す縦断面図である。
図7に示すように、従来のショットキ障壁型赤外線固体撮像素子300は、p型Si301とショットキ電極302とから成るショットキダイオードを受光部としている。p型Si301は、例えば1013〜1015cmー3程度のボロン濃度のものを用い、画素が配列された受光領域下が画素ピッチ程度あるいはそれ以下の厚さになっており、例えば10〜50μm程度である。ショットキ電極302は、金・ニッケル・コバルト、パラジウム・白金・イリジウムなどの金属あるいはニッケルシリサイド・コバルトシリサイド・パラジウムシリサイド・白金シリサイド・イリジウムシリサイドなどの金属シリサイドの膜から成っている。その厚さは裏面照射型の場合と同様、1〜6nm程度である。ショットキ電極302の周囲には電界集中による暗電流を抑制するためn型ガードリング303が設けてあり、ショットキ電極302から信号電荷を読み出すためのソース領域として、一部にn型領域304を形成している。
n型ガードリング303は、リンまたは砒素濃度1016〜1018cmー3程度を有し、幅0.5〜2μm程度の帯状でショットキ電極302の縁を取り巻いている。n型領域304は、リンまたは砒素濃度1018〜1020cmー3程度である。n型領域304はn型CCDチャネル領域305と対向しており、その間のp型Si301のままの領域が読み出しゲートとして働く。n型CCDチャネル領域305は、リンまたは砒素濃度1016〜1017cmー3程度である。熱酸化膜307を挟んで、n型CCDチャネル領域305からn型領域304まで至る垂直CCD電極308がある。
この垂直CCD電極308は読み出しゲート電極を兼ねている。可視光によって垂直CCDが光電変換を起こさないように、垂直CCD電極308上を覆うように金属遮光膜309が設けてある。画素部間にはp型素子分離領域306を設けているが、図の断面以外の読み出しゲートが無い部分においては、ショットキダイオードから成る受光部とn型CCDチャネル領域305との間にもp型素子分離領域306を設けている。p型素子分離領域306は、ボロン濃度1017〜1020cmー3程度である。素子上はSi酸化物やSi窒化物等から成る絶縁膜310で覆われている。
受光領域下のp型Si301の裏面には、p型Si301と電気的接触を為し、ショットキ電極302を透過した赤外線を再利用するための金属反射鏡兼裏面電極311を具備している。
特許文献5でもこの金属反射鏡兼裏面電極311と同様の反射面が形成されて受光部を透過した光を再利用している。
特願平2−168669号公報 特開昭59−182561号公報 特開平10−173998号公報 特開平11−289492号公報 特開2006−220405号公報
しかし、上記特許文献1〜5のうち、課題が同様であるため、上記特許文献1について説明する。
上記特許文献1で開示されている従来の固体撮像素子100では、画素部間の画素分離部108上に配置される反射材113の形状が最適化されていなかったため、図4の入射光115の透過を完全に防げ無いことや、図4の入射光116の反射光116a,116bが受光部101に達しないことにより、赤色感度の低下を完全に抑制できないという問題があった。また、図5の入射光117が、垂直転送部102で光電変換されることにより、スミアの原因になるという問題もあった。
即ち、上記従来の固体撮像素子100において、画素部間の画素分離部108上に反射材113を配置することにより、フォトダイオードで光電変換しなかった光の一部が再びフォトダイオードに入射し、光電変換することにより、赤色感度が多少改善する。しかるに、上記特許文献1の従来技術では、反射材113の配置が適切でなかったり、その反射の方向が正確に制御されていなかったために、フォトダイオードへの再入射が完全ではなく、これにより、赤色感度の改善が不十分であった。また、入射光の一部が垂直転送部102に入射してしまい、これが光電変換されることにより、スミアが発生するという問題もあった。
本発明は、上記従来の問題を解決するもので、フォトダイオードへの再入射を確実に行うことができて、赤色感度を向上させることができる固体撮像素子および、この固体撮像素子を画像入力デバイスとして撮像部に用いた例えばカメラ付き携帯電話装置などの電子情報機器を提供することを目的とする。
本発明の固体撮像素子は、半導体基板の表面側に、被写体からの画像光を光電変換して撮像する複数の受光部が2次元状に配設され、各受光部にそれぞれ入射光を集光させるマイクロレンズが配設された固体撮像素子において、該半導体基板の裏面側に、該各受光部側からの光を反射させて該各受光部側にそれぞれ戻すための凹面鏡手段が該各受光部にそれぞれ対応して配設されているものであり、そのことにより上記目的が達成される。
また、好ましくは、本発明の固体撮像素子における凹面鏡手段は、前記半導体基板の裏面の前記各受光部に対応する位置にそれぞれ配置された複数の凸状表面を持つ透明材と、該透明材上に形成された反射材とから構成されている。
さらに、好ましくは、本発明の固体撮像素子における凹面鏡手段の凹面鏡形状はそれぞれ、前記各受光部のそれぞれで焦点を結ぶように凹面の曲率が設定されている。
さらに、好ましくは、本発明の固体撮像素子における凹面鏡手段の凹面鏡形状による焦点位置と、前記マイクロレンズによる焦点位置とが 一致して共に前記受光部に設定されている。
さらに、好ましくは、本発明の固体撮像素子における受光部は、信号電荷を蓄積するための一導電型半導体領域と、該一導電型半導体領域の表面側に配設され、該一導電型半導体領域を内部に埋め込むための他導電型半導体領域とを有し、前記凹面鏡手段および前記マイクロレンズの各焦点位置が共に該一導電型半導体領域と該他導電型半導体領域との接合位置に設定されている。
さらに、好ましくは、本発明の固体撮像素子における半導体基板の厚さαは、光電変換が起こるのに十分な厚さ以上で、前記受光部への最大入射角θ、画素ピッチβとした場合、β/(2tanθ)以下である。
さらに、好ましくは、本発明の固体撮像素子において、前記透明材と前記半導体基板との接着面の直径δ(または接着面を成す矩形の内接円の直径δ)は、前記受光部への最大入射角θ、該受光部のPN接合位置から該半導体基板の底面までの距離γとした場合、2γ・tanθである。
さらに、好ましくは、本発明の固体撮像素子における透明材の凸状表面の曲率半径ξは、γ/cosθである。
さらに、好ましくは、本発明の固体撮像素子における透明材の凸状表面の断面は、円の一部を切り取った表面形状をしている。
さらに、好ましくは、本発明の固体撮像素子における透明材の材質は、酸化シリコン膜または窒化シリコン膜などの透明シリコン系膜であり、前記反射材の材質はアルミニュウムなどの金属膜である。
さらに、好ましくは、本発明の固体撮像素子における凹面鏡手段は、前記受光部の平面視形状を内包する平面視矩形である。
さらに、好ましくは、本発明の固体撮像素子において、隣接する列方向の複数の受光部間に垂直転送部が配設され、該垂直転送部上に絶縁膜を介して転送電極が設けられ、該転送電極上に絶縁膜を介して遮光膜が設けられ、該遮光膜には該受光部上を開口する開口部が形成されている。
さらに、好ましくは、本発明の固体撮像素子において、前記各受光部と前記転送電極および前記絶縁膜との段差部上を埋め込む層間膜上に、該各受光部にそれぞれ対応するようにカラーフィルタが所定の色配列で形成され、該カラーフィルタ上に、該各受光部および該カラーフィルタにそれぞれ対応するように前記マイクロレンズが形成されている。
本発明の電子情報機器は、本発明の上記固体撮像素子を画像入力デバイスとして撮像部に用いたものであり、そのことにより上記目的が達成される。
上記構成により、以下、本発明の作用を説明する。
本発明においては、半導体基板の表面側に、被写体からの画像光を光電変換して撮像する複数の受光部が2次元状に配設され、各受光部にそれぞれ入射光を集光させるマイクロレンズが配設された固体撮像素子において、半導体基板の裏面側に、各受光部側からの光を反射させて各受光部側にそれぞれ戻すための凹面鏡手段が各受光部にそれぞれ対応して配設されている。
このように、各受光部側からの光を反射させて各受光部側にそれぞれ戻すための凹面鏡手段が各受光部にそれぞれ対応して配設されているため、受光部を透過した光が凹面鏡手段で反射して確実に受光部に戻されることから、フォトダイオードである受光部への再入射を確実に行うことができて、赤色感度を向上させることが可能となる。
以上により、本発明によれば、各受光部側からの光を反射させて各受光部側にそれぞれ戻すための凹面鏡手段が各受光部にそれぞれ対応して配設されているため、受光部を透過した光が凹面鏡手段で反射して確実に受光部に戻されることから、フォトダイオードである受光部への再入射をより確実に行うことができて、赤色感度をいっそう向上させることができる。
本発明の実施形態1における固体撮像素子の要部構成例を示す縦断面図である。 本発明の実施形態2として、本発明の実施形態1の固体撮像素子を撮像部に用いた電子情報機器の概略構成例を示すブロック図である。 特許文献1で開示されている従来のCCD型固体撮像素子の一構成例を模式的に示す平面図である。 図3の従来の固体撮像素子の縦方向のBB’線断面図である。 図3の従来の固体撮像素子の横方向のAA’線断面図である。 特許文献2で開示されている従来の固体撮像素子の要部構成例を示す縦断面図である。 特許文献3,4で開示されている従来の固体撮像素子の要部構成例を示す縦断面図である。
以下に、本発明の固体撮像素子の実施形態1および、この固体撮像素子の実施形態1を画像入力デバイスとして撮像部に用いた例えばカメラ付き携帯電話装置などの電子情報機器の実施形態2について図面を参照しながら詳細に説明する。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1における固体撮像素子の要部構成例を示す縦断面図である。なお、図1の縦断面図は、断面図に電荷転送部を含む図3の横方向のAA’線断面図の断面位置に対応している。
図1において、本実施形態1の固体撮像素子20は、シリコン基板である半導体基板1の表面側に複数の受光部2(フォトダイオード)が平面視で縦方向および横方向に等間隔の2次元状でマトリクス状に配置されている。隣接する列方向の複数の受光部2間にはそれぞれ垂直転送部3が配設され、一方列の複数の受光部2から読み出された各信号電荷が各垂直転送部3により垂直方向に電荷転送される。なお、ここでは図示していないが、その後、複数列の垂直転送部3により垂直方向に電荷転送された各信号電荷は、今度は、一列に並べられて不図示の水平転送部により水平方向に電荷転送されて電圧検出部で電圧変換され、不図示の増幅部により増幅された後に撮像信号として順次外部に出力される。
複数列の垂直転送部3上には絶縁膜を介して転送電極4が形成されている。この転送電極4上には絶縁膜を介して遮光膜5が設けられ、遮光膜5は受光部2上を開口する開口部が形成されて、複数の受光部2上をそれぞれ入射光L用に開けている。
これらの複数の受光部2と転送電極4および遮光膜5との段差部上に透明の層間埋め込み層6を形成する。この層間埋め込み層6上に、層間埋め込み層6の凹凸表面を平坦化する透明の平坦化膜7を形成する。これらの層間埋め込み層6および平坦化膜7により、各受光部2と転送電極4および遮光膜5との段差部を埋め込む層間膜(透明層間絶縁膜)が構成されている。
さらに、この平坦化膜7上に、各受光部2にそれぞれ対応するようにカラーフィルタ8を形成する。カラーフィルタ8は、左から青色のカラーフィルタ8a、赤色のカラーフィルタ8b、緑色のカラーフィルタ8cを順次、所定の色配列(例えばベイヤー配列)で形成する。さらに、カラーフィルタ8上に、透明の平坦化膜9を介して、各受光部2および各カラーフィルタ8にそれぞれ対応するように光集光用のマイクロレンズ10をそれぞれ形成する。
一方、半導体基板1の裏面側には、各受光部2にそれぞれ対応するように、反射材11を凹面鏡形状にするための表面が凸レンズ状光透過材である透明材12がそれぞれ形成されている。つまり、半導体基板1の裏面には、各受光部2にそれぞれ対応する位置に凸状表面を持つ透明材12と、透明材12上に形成された反射材11とにより、各受光部2側からの光を反射材11の内面で反射させて各受光部2側にそれぞれ集光して戻すための凹面鏡手段13が構成されている。
このように、透明材12上に反射材11が形成され、反射材11の内面(凹面鏡)で光を各受光部2側にそれぞれ集光させて反射させる。反射材11の凹面鏡の焦点は、マイクロレンズ10により入射光が各受光部2にそれぞれ集光する入射光焦点位置Fに合わせて集光するように構成している。要するに、各受光部2の裏面側に、内面が凹面鏡をした反射材11を、各受光部2などを透過した入射光が反射材11の凹面鏡で反射し、反射材11の凹面鏡からの反射光がマイクロレンズ10からの各受光部2の入射光焦点位置Fで焦点を結ぶように、凹面鏡形状の曲率を設定している。
凹面鏡手段13の凹面形状による反射光焦点位置Fと、マイクロレンズ10による入射光焦点位置Fとは互いに一致して共に受光部2の所定位置に設定されている。より詳しくは、凹面鏡手段13およびマイクロレンズ10の各入射光焦点位置Fが共にN型半導体領域2aとその表面のP型半導体領域2bとのPN接合位置に設定されている。
透明材12の材質は、酸化シリコン膜または窒化シリコン膜などの透明シリコン系膜であり、反射材11の材質はアルミニュウムなどの金属膜である。また、凹面鏡手段13の平面視外形は、受光部2の平面視形状(正方形または矩形など4角形状)を内包する平面視矩形であって、透明材12と半導体基板1との接着面の後述の直径δとする円を内包する平面視矩形である。
ここで、反射材11の凹面鏡形状について更に詳細に説明する。
図1に示すように、マイクロレンズ10を透過した入射光Lの画素(受光部2)への最大入射角θは制限されている。その最大入射角θ以内で入射した光のうち、波長の長い赤色の光の一部は、受光部2で光電変換されずに受光部2を透過する可能性がある。その最大入射角θで入射した光が受光部2を透過した場合、半導体基板1の厚さαが、画素ピッチをβ(1〜10μm)とすると、
2α・tanθ<β
∴ α<β/(2tanθ)
であるように制限されている。これにより、前述の入射光は隣接する画素(受光部2)に到達しない。さらに、シリコン基板である半導体基板1の厚さαは光電変換が起こるのに十分な厚さ(3μm)以上である必要がある(表1参照)。
表1は、 光の色と吸収の深さ(参考文献:「CCD/CMOSイメージセンサの基礎と応用」;米本和也著)を示している。
要するに、半導体基板1の厚さαは、光電変換が起こるのに十分な厚さ(3μm)以上で、受光部2への最大入射角θ、画素ピッチをβとした場合、β/(2tanθ)以下としている。
この反射材11は、受光部2側の裏面に設けられた透過材12の凸状表面に付加されるため、反射材11の凹面形状は、受光部2側の裏面に付加された透過材12の凸状表面形状によって規定される。透明材12は、一つの画素(受光部2)に対し、一つの凸状表面形状を成し、凸状表面の断面は、円の一部を切り取った形状をしており、その表面に付加された反射材11によって反射された反射光が、受光部2を形成するN型半導体領域2aとその表面側のP型半導体領域2bのPN接合部で焦点を結ぶ形状をしている。
一方、マイクロレンズ10の焦点位置もN型半導体領域2aとP型半導体領域2bの接合部であって、マイクロレンズ10の入射光焦点位置Fと反射材11の凹面形状の反射光焦点位置Fとは互いに一致している。
即ち、透明材12と半導体基板1との接着面の直径をδ、受光部2の接合部から、半導体基板1の底面までの距離をγとすると、
δ≒2γ・tanθ
であり、透過材12の曲率半径をξとすると、
γ≒ξ・cosθ
∴ ξ≒γ/cosθ
である。
要するに、透明材2aと半導体基板1との接着面の平面視直径δ(または接着面を成す矩形の内接円の直径δ)は、受光部2への最大入射角θとし、受光部2のPN接合位置から半導体基板1の底面までの距離をγとした場合に、2γ・tanθである。また、透明材12の凸状表面の曲率半径ξは、γ/cosθである.
さらに、本デバイスの入射面は、転送電極4を形成するポリシリコンとそれを覆う遮光膜5の配置された面であることにより、裏面からの反射光は受光部2の接合部に至ることから、光が垂直転送部3に達して光電変換することが回避されてスミアを防止することができる。
以上により、本実施形態1によれば、複数の受光部2が形成された撮像デバイスの裏面に、反射材11の凹面形状を反射した反射光が受光部2のPN接合位置で焦点を結ぶように、受光部2の向きに凹面鏡を形成するように配置する。これにより、受光部2を一旦透過した入射光が、再び受光部2側に集光されて戻って光電変換され、感度、特に透過しやすい赤色光に関する赤色感度が向上する。半導体基板1の厚さが、反射材11からの反射光が隣接する受光部2に到達しないような厚さであることにより、クロストークが抑制され、反射材11からの反射光が垂直転送部3に達して光電変換されない。このため、スミアを抑制することができる。
(実施形態2)
図2は、本発明の実施形態2として、本発明の実施形態1の固体撮像素子20を撮像部に用いた電子情報機器の概略構成例を示すブロック図である。
図2において、本実施形態2の電子情報機器90は、上記実施形態1の固体撮像素子20からの撮像信号に所定の信号処理をしてカラー画像信号を得る固体撮像装置91と、この固体撮像装置91からのカラー画像信号を記録用に所定の信号処理した後にデータ記録可能とする記録メディアなどのメモリ部92と、この固体撮像装置91からのカラー画像信号を表示用に所定の信号処理した後に液晶表示画面などの表示画面上に表示可能とする液晶表示装置などの表示手段93と、この固体撮像装置91からのカラー画像信号を通信用に所定の信号処理をした後に通信処理可能とする送受信装置などの通信手段94と、この固体撮像装置91からのカラー画像信号を印刷用に所定の印刷信号処理をした後に印刷処理可能とするプリンタなどの画像出力手段95とを有している。なお、この電子情報機器90として、これに限らず、固体撮像装置91の他に、メモリ部92と、表示手段93と、通信手段94と、プリンタなどの画像出力手段95とのうちの少なくともいずれかを有していてもよい。
この電子情報機器90としては、前述したように例えばデジタルビデオカメラ、デジタルスチルカメラなどのデジタルカメラや、監視カメラ、ドアホンカメラ、車載用後方監視カメラなどの車載用カメラおよびテレビジョン電話用カメラなどの画像入力カメラ、スキャナ装置、ファクシミリ装置、カメラ付き携帯電話装置および携帯端末装置(PDA)などの画像入力デバイスを有した電子機器が考えられる。
したがって、本実施形態3によれば、この固体撮像装置91からのカラー画像信号に基づいて、これを表示画面上に良好に表示したり、これを紙面にて画像出力手段95により良好にプリントアウト(印刷)したり、これを通信データとして有線または無線にて良好に通信したり、これをメモリ部92に所定のデータ圧縮処理を行って良好に記憶したり、各種データ処理を良好に行うことができる。
なお、本実施形態1では、半導体基板1の表面側に、被写体からの画像光を光電変換して撮像する複数の受光部2が2次元状でマトリクス状に配設され、各受光部2にそれぞれ入射光を集光させるマイクロレンズ10が配設された固体撮像素子20において、凹面鏡手段13およびマイクロレンズ10の各焦点位置Fが共にN型半導体領域2aとP型半導体領域2bとのPN接合位置に設定されている場合について説明し、これによって、フォトダイオードである受光部2への再入射を確実に行って、赤色感度を向上させることができる本発明の目的を達成する場合について説明したが、これに限らず、半導体基板1の裏面側に、各受光部2側からの光を反射させて各受光部2側にそれぞれ戻して集光するための凹面鏡手段13が各受光部2にそれぞれ対応して配設されていてもよい。この場合、凹面鏡手段13の凹面鏡形状はそれぞれ、各受光部2のそれぞれで焦点を結ぶように凹面の曲率が設定されているし、凹面鏡手段13の凹面鏡形状による焦点位置Fと、マイクロレンズ10による焦点位置Fとが 互いに一致して共に受光部2に設定されていてもよい。凹面鏡手段13は、その反射光を受光部2の所定位置としてPN接合位置に集光させなくても、その反射光を受光部2側のPN接合位置以外の位置に集光させてもよいし、凹面鏡手段13の凹面鏡形状による焦点位置Fと、マイクロレンズ10による焦点位置Fとが一致していなくても、受光部2への再入射を確実に行って、赤色感度を向上させることができる本発明の目的を達成することができる。
以上のように、本発明の好ましい実施形態1〜3を用いて本発明を例示してきたが、本発明は、この実施形態1〜3に限定して解釈されるべきものではない。本発明は、特許請求の範囲によってのみその範囲が解釈されるべきであることが理解される。当業者は、本発明の具体的な好ましい実施形態1〜3の記載から、本発明の記載および技術常識に基づいて等価な範囲を実施することができることが理解される。本明細書において引用した特許、特許出願および文献は、その内容自体が具体的に本明細書に記載されているのと同様にその内容が本明細書に対する参考として援用されるべきであることが理解される。
本発明は、被写体からの画像光を光電変換して撮像する複数の受光部が2次元状に配設されたCCDイメージャーやCMOSイメージャーなどの固体撮像素子および、この固体撮像素子を画像入力デバイスとして撮像部に用いた例えばデジタルビデオカメラおよびデジタルスチルカメラなどのデジタルカメラや、監視カメラなどの画像入力カメラ、スキャナ装置、ファクシミリ装置、テレビジョン電話装置、カメラ付き携帯電話装置などの電子情報機器の分野において、各受光部側からの光を反射させて各受光部側にそれぞれ戻すための凹面鏡手段が各受光部にそれぞれ対応して配設されているため、受光部を透過した光が凹面鏡手段で反射して確実に受光部に戻されることから、フォトダイオードへの再入射を確実に行うことができて、赤色感度を向上させることができる。
1 半導体基板
2 受光部(フォトダイオード)
2a 電荷蓄積部であるN型半導体領域
2b N型半導体領域の表面側に形成されたP型半導体領域
2c PN接合部(焦点位置)
3 垂直転送部
4,5 多層配線
6 層間埋め込み層
7,9 平坦化膜
8 カラーフィルタ
8a 青色のカラーフィルタ
8b 赤色のカラーフィルタ
8c 緑色のカラーフィルタ
10 マイクロレンズ
11 反射材
11a 凹面形状(凹面鏡形状)
12 透明材(光透過材)
13 凹面鏡手段
F 入射光焦点位置(または反射光焦点位置)
α 半導体基板の厚さ
β 画素ピッチ
θ マイクロレンズを透過した入射光の最大入射角
δ 透明材と半導体基板との接着面の直径
γ 受光部を成す拡散層の上面から、半導体基板1の底面までの距離
ξ 透明材の表面曲率半径(反射材の凹面曲率半径)
90 電子情報機器
91 固体撮像装置
92 メモリ部
93 表示手段
94 通信手段
95 画像出力手段

Claims (14)

  1. 半導体基板の表面側に、被写体からの画像光を光電変換して撮像する複数の受光部が2次元状に配設され、各受光部にそれぞれ入射光を集光させるマイクロレンズが配設された固体撮像素子において、
    該半導体基板の裏面側に、該各受光部側からの光を反射させて該各受光部側にそれぞれ戻すための凹面鏡手段が該各受光部にそれぞれ対応して配設されている固体撮像素子。
  2. 前記凹面鏡手段は、前記半導体基板の裏面の前記各受光部に対応する位置にそれぞれ配置された複数の凸状表面を持つ透明材と、該透明材上に形成された反射材とから構成されている請求項1に記載の固体撮像素子。
  3. 前記凹面鏡手段の凹面鏡形状はそれぞれ、前記各受光部のそれぞれで焦点を結ぶように凹面の曲率が設定されている請求項1に記載の固体撮像素子。
  4. 前記凹面鏡手段の凹面鏡形状による焦点位置と、前記マイクロレンズによる焦点位置とが 一致して共に前記受光部に設定されている請求項1に記載の固体撮像素子。
  5. 前記受光部は、信号電荷を蓄積するための一導電型半導体領域と、該一導電型半導体領域の表面側に配設され、該一導電型半導体領域を内部に埋め込むための他導電型半導体領域とを有し、前記凹面鏡手段および前記マイクロレンズの各焦点位置が共に該一導電型半導体領域と該他導電型半導体領域との接合位置に設定されている請求項1に記載の固体撮像素子。
  6. 前記半導体基板の厚さαは、光電変換が起こるのに十分な厚さ以上で、前記受光部への最大入射角θ、画素ピッチβとした場合、β/(2tanθ)以下である請求項1に記載の固体撮像素子。
  7. 前記透明材と前記半導体基板との接着面の直径δは、前記受光部への最大入射角θ、該受光部のPN接合位置から該半導体基板の底面までの距離γとした場合、2γ・tanθである請求項2に記載の固体撮像素子。
  8. 前記透明材の凸状表面の曲率半径ξは、γ/cosθである請求項2に記載の固体撮像素子。
  9. 前記透明材の凸状表面の断面は、円の一部を切り取った表面形状をしている請求項2に記載の固体撮像素子。
  10. 前記透明材の材質は、透明シリコン系膜であり、前記反射材の材質は金属膜である請求項2に記載の固体撮像素子。
  11. 前記凹面鏡手段の外形は、前記受光部の平面視形状を内包する平面視矩形である請求項1、2および7のいずれかに記載の固体撮像素子。
  12. 隣接する列方向の複数の受光部間に垂直転送部が配設され、該垂直転送部上に絶縁膜を介して転送電極が設けられ、該転送電極上に絶縁膜を介して遮光膜が設けられ、該遮光膜には該受光部上を開口する開口部が形成されている請求項1に記載の固体撮像素子。
  13. 前記各受光部と前記転送電極および前記絶縁膜との段差部上を埋め込む層間膜上に、該各受光部にそれぞれ対応するようにカラーフィルタが所定の色配列で形成され、該カラーフィルタ上に、該各受光部および該カラーフィルタにそれぞれ対応するように前記マイクロレンズが形成されている請求項12に記載の固体撮像素子。
  14. 請求項1〜13のいずれかに記載の固体撮像素子を画像入力デバイスとして撮像部に用いた電子情報機器。
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