JP2011118538A - 電子レセプトデータ変換プログラムおよび電子レセプトデータ変換システム - Google Patents

電子レセプトデータ変換プログラムおよび電子レセプトデータ変換システム Download PDF

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Abstract

【課題】 広く普及している電子レセプトデータを自動的にDPCデータに準拠したデータ形式に変換することができる電子レセプトデータ変換プログラムおよび電子レセプトデータ変換システムを提供する。
【解決手段】 変換元となる電子レセプトデータを記憶するとともに、変換後に出力される代表ファイルおよび明細ファイルを記憶する記憶手段2と、記憶手段2から電子レセプトデータを読み出して、代表ファイルおよび明細ファイルの構築に必要なデータを抽出して各ファイルに保存するとともに、代表ファイルおよび明細ファイルを構成する各レコードに両者を対応づける同一の順序番号を付与し、かつ、診療行為回数が省略されているレコードについて、後列に記録されている他のレコードの行為回数を参照して当該省略されている行為回数を補完して明細ファイルを構築する演算処理手段3としてコンピュータを機能させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、診療報酬明細書を電子化した電子レセプトデータをDPC(Diagnosis Procedure Combination;診断群分類)データに準拠したデータ形式に変換する電子レセプトデータ変換プログラムおよび電子レセプトデータ変換システムに関するものである。
従来、病院等の医療機関では、レセプトと呼ばれる診療報酬明細書を用いて保険者に診療報酬を請求している。また、近年では、レセプトを電子化した電子レセプトの普及が進んでおり、平成23年度には、原則として、医科および調剤における全てのレセプトが電子化される予定となっている。
電子レセプトに関する技術として、例えば、特開2005−50245号公報には、医療機関が作成した紙のレセプトを電子化処理部で電子化し、この電子レセプトの正当性を自動審査処理部で自動審査し、この自動審査において電子レセプトに請求上の不備があるときに、マン・マシン・インタフェースを使用した目視審査処理部で専門の審査担当者による目視審査をし、自動審査処理さらには目視審査処理した電子レセプトの承認を保険者から得て請求・自動支払い処理部で金融機関に自動送致して保険者から医療機関に支払いが得られるようにするシステムが提案されている(特許文献1)。
特開2005−50245号公報
しかしながら、特許文献1に記載された発明を含め、従来より用いられている電子レセプトは、紙媒体のレセプト通りに印刷することを主たる目的とした形式で構成されている。すなわち、電子レセプトにおいては、診療区分ごとに各レコードをシーケンシャルに並べることで、重複した情報を省略するようになっている。このため、あるレコードを任意に抽出しても、必要な情報が省略されており、それだけでは診療プロセス等の分析が行えないという問題がある。
また、電子レセプトは、各レコードのシーケンシャルな並び順が生命線であるため、仮にレコードの並び順が入れ替えられると、正確な情報が得られなくなる。このため、電子レセプトを不用意に分割すると、分析に必要な情報が欠損してしまうという問題がある。さらに、各レコードに必要な共通の情報は、末尾レコード等に一括して記述されており、個々のレコード単位では情報が完結していないため、そのままでは正規化されたデータベースに展開することができないという不都合もある。
ところで、近年、診療報酬の包括評価方式として、DPC(Diagnosis Procedure Combination;診断群分類)が医療機関で利用されている。このDPCに使用されるDPCデータでは、全てのレコードに必要な情報が記述されており、任意の一行を抽出しても情報が欠損することがない。このため、DPCデータは、データベース化による分析性に優れたデータ形式といわれている。
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであって、広く普及している電子レセプトデータを自動的にDPCデータに準拠したデータ形式に変換することができる電子レセプトデータ変換プログラムおよび電子レセプトデータ変換システムを提供することを目的としている。
本発明に係る電子レセプトデータ変換プログラムおよび電子レセプトデータ変換システムは、電子化された診療報酬明細書である電子レセプトデータをDPC(Diagnosis Procedure Combination;診断群分類)データに準拠したデータ形式に変換するものであって、変換元となる前記電子レセプトデータを記憶するとともに、変換後に出力される診療行為ごとの診療報酬点数の小計を記録する代表ファイル、および変換後に出力される各診療行為に対応する詳細情報を記録する明細ファイルを記憶する記憶手段と、前記記憶手段から前記電子レセプトデータを読み出して、前記代表ファイルおよび前記明細ファイルの構築に必要なデータを抽出して各ファイルに保存するとともに、前記代表ファイルを構成するレコードおよび前記明細ファイルを構成するレコードのそれぞれに、前記代表ファイルと前記明細ファイルとを対応づける同一の順序番号を付与し、かつ、前記電子レセプトデータを構成するレコードのうち診療行為の行為回数が省略されているレコードについて、後列に記録されている他のレコードの行為回数を参照して当該省略されている行為回数を補完して前記明細ファイルを構築する演算処理手段としてコンピュータを機能させるもの、および前記各手段を有するものである。
また、本発明において、前記記憶手段は、変換元となる電子レセプトデータを記憶する電子レセプトデータ記憶部と、診療情報の種別をコード化したレセプト電算コードに対応付けて、前記診療情報に関する各種のマスターデータが記録されたマスターファイルを記憶するマスターファイル記憶部と、電子レセプトデータ中の診療オーダーを識別する診療識別情報ごとに、当該診療識別情報に対応するデータ区分、代表的な診療行為名称、診療報酬点数の小計および行為回数を1レコードに構成した代表ファイルを記憶する代表ファイル記憶部と、前記診療識別情報が同一のレコードについて、電子レセプトデータ中のレコード種別を識別するレコード識別情報ごとに、診療行為名称、数量データ、診療報酬点数および行為回数を1レコードに構成した明細ファイルを記憶する明細ファイル記憶部と、前記代表ファイルを構築するのに必要なデータを一時的に保存する代表ファイル用バッファと、前記明細ファイルを構築するのに必要なデータを一時的に保存する明細ファイル用バッファとを有しており、前記演算処理手段は、前記電子レセプトデータ記憶部内の電子レセプトデータから順次、レコードを取得する電子レセプトデータ取得部と、この電子レセプトデータ取得部が取得した各レコードの前記レコード識別情報を判別するレコード識別情報判別部と、このレコード識別情報判別部が判別した前記レコード識別情報に応じて、前記各レコードから前記代表ファイルに必要なデータを抽出して前記代表ファイル用バッファに保存するとともに、前記明細ファイルに必要なデータを抽出して前記明細ファイル用バッファに保存する必要データ抽出部と、前記電子レセプトデータ中の各レコードに記録されている前記レセプト電算コードに基づいて、前記マスターファイル記憶部内のマスターファイルを参照し、前記代表ファイルに必要なデータを取得して前記代表ファイル用バッファに保存するとともに、前記明細ファイルに必要なデータを取得して前記明細ファイル用バッファに保存するマスターデータ取得部と、前記代表ファイル用バッファに保存したデータを前記代表ファイルとして前記代表ファイル記憶部へ出力するとともに、前記明細ファイル用バッファに保存したデータを前記明細ファイルとして前記明細ファイル記憶部へ出力するファイル出力部と、前記代表ファイルを構成するレコードおよび前記明細ファイルを構成するレコードのそれぞれに、前記代表ファイルと前記明細ファイルとを対応づける同一の順序番号を付与するファイル対応番号付与部と、前記電子レセプトデータを構成するレコードのうち診療行為の行為回数が省略されているレコードについて、後列に記録されている他のレコードの行為回数を参照して当該省略されている行為回数を補完する行為回数補完部とを有していてもよい。
さらに、本発明において、前記電子レセプトデータを構成するレコードのうち同一の診療識別情報に係るレコードにおいて、前記行為回数の異なるレコードが混在する場合、前記明細ファイルを構築する際に、前記行為回数の最小値以外の行為回数を前記最小値に変更するとともに、当該行為回数を変更したレコードの数量データおよび診療報酬点数の値を、(元の行為回数)/(最小値)で乗算した値に変更する行為回数整合部としてコンピュータを機能させてもよく、または当該行為回数整合部を有していてもよい。
また、本発明において、前記レコード識別情報判別部が、電子レセプトデータ中に前記診療情報の日毎の行為回数が格納された日計表レコードがあると判別した場合、当該日計表レコードで特定される各日付ごとに前記代表ファイルおよび前記明細ファイルをそれぞれ作成し、前記日付と患者情報から得られる診療年月とを用いて各ファイルに診療行為を実施した実施年月日を設定するとともに、前記行為回数を各ファイルに設定する日計表レコード処理部としてコンピュータを機能させてもよく、または当該日計表レコード処理部を有していてもよい。
さらに、本発明において、前記マスターデータ取得部が取得したマスターファイルに、きざみ値計算フラグが設定されている場合、当該マスターファイルに記録されている前記数量データの上限値、下限値、計算単位を定めるきざみ値および1単位当たりのきざみ点数に基づいて、前記上限値と前記下限値との範囲内における前記数量データの単位数を算出し、当該単位数に前記きざみ点数を乗算した値を前記診療報酬点数として算出するきざみ値点数算出部としてコンピュータを機能させてもよく、または当該きざみ値点数算出部を有していてもよい。
本発明によれば、広く普及している電子レセプトデータを自動的にDPCデータに準拠したデータ形式に変換することができる。
本発明に係る電子レセプトデータ変換プログラムおよび電子レセプトデータ変換システムの実施形態を示すブロック図である。 本実施形態において、電子レセプトデータに含まれるレコード識別情報とレコード種別を示す図である。 本実施形態において、医療機関情報レコード(IR)および患者情報レコード(RE)に含まれる項目を示す図である。 本実施形態において、保険者レコード(HO)、老人レコード(RO)、公費レコード(KO)および傷病名情報レコード(SY)に含まれる項目を示す図である。 本実施形態において、診療行為レコード(SI)、医薬品レコード(IY)、特定器材レコード(TO)、コメントレコード(CO)および日計表レコード(NI)に含まれる項目を示す図である。 本実施形態において、代表ファイルに含まれる各項目と、電子レセプトデータの各レコードに含まれる各項目との対応関係を示す図である。 本実施形態において、明細ファイルに含まれる各項目と、電子レセプトデータの各レコードに含まれる各項目との対応関係を示す図である。 本実施形態の電子レセプトデータ変換プログラムによって実行される電子レセプトデータ変換システムの処理の流れを示すフローチャート図である。 本実施形態の診療情報処理ルーチンを示すフローチャート図である。 本実施形態のファイル整備処理ルーチンを示すフローチャート図である。 本実施形態のファイル出力処理ルーチンを示すフローチャート図である。 実施例1で変換処理する電子レセプトデータの(a)イメージ図および(b)実データを示す図である。 実施例1において、レコード1の変換処理を示す図である。 実施例1において、レコード2の変換処理を示す図である。 実施例1において、レコード3〜5の変換処理を示す図である。 実施例1において、レコード6の変換処理を示す図である。 実施例1の変換処理によって出力される代表ファイルを示す図である。 実施例1の変換処理によって出力される明細ファイルを示す図である。 実施例2で変換処理する電子レセプトデータの(a)イメージ図および(b)実データを示す図である。 実施例2において、変換処理前のレコードと、変換処理により各バッファに蓄積されたデータを示す図である。 実施例3で変換処理する電子レセプトデータの(a)イメージ図、(b)実データ、(c)日計表レコードのイメージ図、および(d)図21(b)と同等の情報を示す図である。 実施例3の変換処理によって出力される代表ファイルを示す図である。 実施例3の変換処理によって出力される明細ファイルを示す図である。 実施例4で変換処理する電子レセプトデータの(a)イメージ図および(b)実データを示す図である。 実施例4において、きざみ値による点数算出処理を示す図である。 実施例4の変換処理によって出力される代表ファイルを示す図である。 実施例4の変換処理によって出力される明細ファイルを示す図である。 実施例5において、患者一人当たりの月額医療費(外来費および調剤費)を示すグラフである。 実施例5において、患者一人当たりの月額医療費(入院時)を示すグラフである。 実施例5において、ある病院への年間入院患者数を地域ごとに示す図である。 実施例5において、ある病院への入院患者数の人口に対する割合を地域ごとに示す図である。 実施例5において、ある病院において所定の疾患医療を受けた患者数を地域ごと示す図である。 実施例5において、後発医薬品の普及状況を薬効別の金額により示すグラフである。 実施例5において、後発医薬品の普及状況を薬効別の金額により示す円グラフである。 実施例5において、生活習慣病の種別ごとに、入院、外来および調剤に要した医療費を示す図である。
以下、本発明に係る電子レセプトデータ変換プログラムおよび電子レセプトデータ変換システムの一実施形態について図面を用いて説明する。
図1に示すように、本実施形態の電子レセプトデータ変換システム1は、主として、本実施形態の電子レセプトデータ変換プログラム1aや各種のデータ等を記憶する記憶手段2と、この記憶手段2を制御するとともに各種のデータを取得して、電子レセプトデータをDPCデータに準拠したデータ形式に変換する演算処理手段3とから構成されている。以下、各構成手段についてより詳細に説明する。
記憶手段2は、ハードディスク、フラッシュメモリおよびRAM(Random Access Memory)等から構成されており、各種のデータを記憶するとともに、演算処理手段3が演算を行う際のワーキングエリアとして機能するものである。
本実施形態において、記憶手段2は、図1に示すように、主として、プログラム記憶部21と、電子レセプトデータ記憶部22と、マスターファイル記憶部23と、代表ファイル記憶部24と、明細ファイル記憶部25と、代表ファイル用バッファ26と、明細ファイル用バッファ27と、プロフィール用バッファ28とを有している。以下、各構成部についてより詳細に説明する。
プログラム記憶部21には、本実施形態の電子レセプトデータ変換プログラム1aがインストールされている。そして、演算処理手段3が、電子レセプトデータ変換プログラム1aを実行することにより、コンピュータを本実施形態の電子レセプトデータ変換システム1として機能させるようになっている。なお、本実施形態の電子レセプトデータ変換プログラム1aの利用形態は、この構成に限られるものではなく、CD−ROM等の記録媒体に記憶させておき、この記録媒体から直接起動して実行し得るようにしてもよい。
電子レセプトデータ記憶部22は、変換元となる電子レセプトデータを記憶するものである。本実施形態において、電子レセプトデータは、診療報酬明細書を電子化したデータであり、図2に示すように、レコードの種別を識別するレコード識別情報に対応付けて、医療機関情報レコード(IR)、患者情報レコード(RE)、保険者レコード(HO)、老人レコード(RO)、公費レコード(KO)、傷病名情報レコード(SY)、診療行為レコード(SI)、医薬品レコード(IY)、特定器材レコード(TO)、コメントレコード(CO)および日計表レコード(NI)に関する複数のレコードが、診療オーダーごとにシーケンシャルに記述されている。
ここで、医療機関情報レコード(IR)には、図3に示すように、医療機関に関するものであって、例えば審査支払機関、点数表、医療機関コード、診療科コード、診療機関名称、請求年月等の項目が含まれている。また、患者情報レコード(RE)は、患者に関するレセプト単位の情報であって、診療年月、氏名、男女区分、生年月日、カルテ番号等の項目を有している。
また、図4に示すように、保険者レコード(HO)からなるレセプト情報には、保険者番号、被保険者証の記号、診療実日数、合計点数等の項目が含まれている。また、老人レコード(RO)からなるレセプト情報には、保険者番号、被保険者証の記号、診療実日数、合計点数等の項目が含まれている。そして、公費レコード(KO)からなるレセプト情報には、公費負担医療の負担者番号や受給者番号、診療実日数、合計点数等の項目が含まれている。また、傷病名レコード(SY)は、傷病名コード、診療開始日、転帰区分、疾病区分、主傷病等を含んでいる。
さらに、診療行為レコード(SI)、医薬品レコード(IY)および特定器材レコード(TO)からなる診療情報には、図5に示すように、電子レセプトデータ中の診療オーダーを識別する診療識別情報(行為区分)、診療情報の種別をコード化したレセプト電算コード(診療行為コード、医薬品コード、特定器材コード)、数量データ(または使用量)、診療報酬点数の小計(行為点数)、行為回数等の項目が含まれている。また、コメントレコード(CO)には、行為日付や自由な記載が含まれ、日計表レコード(NI)には、診療情報の日毎の行為回数がカレンダー形式で格納され、先頭から数えた位置が日付に相当するようになっている。
なお、電子レセプトデータでは、診療科ごとのレセプト単位(患者単位、主保険単位)で、ある患者情報(RE)と次の患者情報(RE)との間に診療情報に関するレコード(SI,IY,TO)が記述されている。しかしながら、DPCデータとは異なり、全てのレコードに医療機関コード、患者番号および実施日等の情報が含まれているわけではない。また、行為点数や行為回数については、一般的に、末尾レコードにのみ記述され、それより前列のレコードではその項目が省略されている。
マスターファイル記憶部23は、診療報酬をレセプト電算処理するのに必要なマスターデータが記録されたマスターファイルを記憶するものである。このマスターファイルは、厚生労働省から提供されており、レセプト電算コードに対応付けて、診療情報に関する各種のマスターデータが定義されている。なお、マスターファイルの種類としては、診療行為マスター、医薬品マスター、特定器材マスター、傷病名マスター、修飾語マスター、コメントマスターおよび調剤行為マスターが存在する。
ここで、例えば、診療行為マスターには、診療行為コード、診療行為名称、単位、金額種別、金額、きざみ値計算フラグ(きざみ値計算識別)、下限値、上限値、きざみ値、きざみ点数等に関するデータが含まれている。なお、きざみ値に関するデータは、「呼吸心拍監視」等のように、行為時間や使用量等に応じて点数が定められる診療行為等について設定されるものであり、後述するきざみ値処理の際に利用される。
代表ファイル記憶部24は、電子レセプトデータからの変換後に出力される代表ファイルを記憶するものである。本実施形態において、代表ファイルは、DPCデータにおける「Eファイル」に準拠したデータ形式を有しており、診療行為ごとの診療報酬点数の小計を記録するものである。具体的には、電子レセプトデータ中の診療オーダーを識別する診療識別情報ごとに、当該診療識別情報に対応するデータ区分、代表的な診療行為名称、診療報酬点数の小計および行為回数等の各項目を1レコードに構成して記録するようになっている。
明細ファイル記憶部25は、電子レセプトデータからの変換後に出力される明細ファイルを記憶するものである。本実施形態において、明細ファイルは、DPCデータにおける「Fファイル」に準拠したデータ形式を有しており、各診療行為に対応する詳細情報を記録するものである。具体的には、診療識別情報が同一のレコードについて、レコード識別情報ごとに、診療行為名称、数量データ、診療報酬点数および行為回数等の各項目を1レコードに構成して記録するようになっている。
代表ファイルおよび明細ファイルを上記のデータ形式に構成することにより、代表ファイルを構成する1レコードに対して、当該レコード中の診療識別情報と同一の診療識別情報を有するレコードが、当該代表ファイルに対応する詳細な明細ファイルとして構成されるようになっている。
ここで、代表ファイルおよび明細ファイルに含まれる各項目と、電子レセプトデータの各レコードに含まれる各項目との対応関係をそれぞれ図6および図7に示す。図6および図7では、代表ファイルおよび明細ファイルで必要とされる各項目を含むレコードに、「○」印が付されている。ただし、「診療行為名称」および「円・点区分」等については、電子レセプトデータに含まれていないため、対応するデータをマスターファイルにアクセスして取得する必要がある。
代表ファイル用バッファ26は、代表ファイルを構築するのに必要なデータを一時的に保存するものである。本実施形態において、代表ファイル用バッファ26は、診療識別情報に対応するデータ区分、代表的な診療行為名称、診療報酬点数の小計および行為回数等の各項目を1レコードとして蓄積するようになっている。
明細ファイル用バッファ27は、明細ファイルを構築するのに必要なデータを一時的に保存するものである。本実施形態において、明細ファイル用バッファ27は、個々の診療行為名称、数量データ、診療報酬点数および行為回数等の各項目を1レコードとして蓄積するようになっている。
プロフィール用バッファ28は、患者のプロフィールに関する情報を一時的に保存するものである。本実施形態において、プロフィール用バッファ28は、出力される代表ファイルおよび明細ファイルへ付加するため、医療機関情報レコード(IR)、患者情報レコード(RE)ないし傷病名情報レコード(SY)に含まれる情報のうち、施設コード、データ識別番号(カルテ番号)および入院年月日等を蓄積するようになっている。
演算処理手段3は、CPU(Central Processing Unit)等から構成されており、記憶手段2にインストールされた電子レセプトデータ変換プログラム1aを実行させることにより、図1に示すように、電子レセプトデータ取得部31と、レコード識別情報判別部32と、必要データ抽出部33と、マスターデータ取得部34と、ファイル出力部35と、ファイル対応番号付与部36と、行為回数補完部37と、行為回数判定部38と、行為回数整合部39と、数量データ補完部40と、日計表レコード処理部41と、きざみ値点数算出部42としてコンピュータを機能させるようになっている。以下、各構成部についてより詳細に説明する。
電子レセプトデータ取得部31は、変換元となる電子レセプトデータを取得するものである。本実施形態において、電子レセプトデータ取得部31は、電子レセプトデータ記憶部22内に記憶された電子レセプトデータを参照し、上のレコードから順次取得するようになっている。
レコード識別情報判別部32は、各レコードに付与されているレコード識別情報を判別するものである。本実施形態において、レコード識別情報判別部32は、電子レセプトデータ取得部31が取得した各レコードについて、各レコードの先頭に付与されているレコード識別情報を判別するようになっている。また、レコード識別情報判別部32は、後述するように、代表ファイルおよび明細ファイルの出力タイミングを計るため、患者情報レコード(RE)が、処理中の電子レセプトデータにおける2番目以降の患者情報レコード(RE)であるか否かを判別する。
必要データ抽出部33は、電子レセプトデータの各レコードから代表ファイルおよび明細ファイルに必要なデータを抽出するものである。本実施形態において、必要データ抽出部33は、レコード識別情報判別部32が判別したレコード識別情報に応じて、代表ファイルおよび明細ファイルに必要なデータを抽出する。そして、代表ファイルに必要なデータは代表ファイル用バッファ26に保存し、明細ファイルに必要なデータは明細ファイル用バッファ27に保存するようになっている。
本実施形態において、必要データ抽出部33が抽出するデータは、それぞれ図6および図7に示したとおりである。例えば、レコード識別情報が「RE(患者情報レコード)」であれば、代表ファイルに必要なデータとして、「データ識別番号」「入院年月日」「レセプト種別コード」「レセプト科区分」「入外区分」「診療年月」および「レセ番号」を抽出し、代表ファイル用バッファ26にセットする。
また、レコード識別情報が「SI(診療行為レコード)」であれば、代表ファイルに必要なデータとして、「データ区分」「レセプト電算コード」「行為点数(診療報酬点数の小計)」「行為回数」を抽出し、代表ファイル用バッファ26にセットする。また、別途、明細ファイルに必要なデータとして、「データ区分」「レセプト電算コード」「数量データ」「診療報酬点数(行為明細点数)」「行為回数」を抽出し、明細ファイル用バッファ27にセットする。
なお、本実施形態において、必要データ抽出部33は、医療機関情報レコード(IR)、患者情報レコード(RE)ないし傷病名情報レコード(SY)からは患者のプロフィール情報を抽出し、別途、プロフィール用バッファ28に保存している。しかしながら、この構成に限定されるものではなく、直接、代表ファイル用バッファ26や明細ファイル用バッファ27へ保存するようにしてもよい。
また、本実施形態において、必要データ抽出部33は、保険者レコード(HO)、老人レコード(RO)または公費レコード(KO)からは、DPCデータにおける、いわゆる「様式1(診療録情報)」や「様式4(医科保険診療以外のある症例調査票)」に必要なデータを抽出し、記憶手段2に記録する。さらに、傷病名情報レコード(SY)から抽出したデータは、プロフィール用バッファ28に蓄積するとともに、別途、傷病名ファイル(図示せず)へと出力するようになっている。
マスターデータ取得部34は、マスターファイルから代表ファイルおよび明細ファイルに必要なデータを抽出するものである。具体的には、マスターデータ取得部34は、電子レセプトデータの各レコードに記録されているレセプト電算コードに基づいて、マスターファイル記憶部23内のマスターファイルを参照する。そして、当該レセプト電算コードに対応するマスターデータから代表ファイルに必要なデータを取得して代表ファイル用バッファ26に保存するとともに、明細ファイルに必要なデータを取得して明細ファイル用バッファ27に保存する。
本実施形態において、マスターデータ取得部34は、図6に示すように、代表ファイルに必要なデータとしては「診療行為名称」や「円・点区分」等を取得する。また、明細ファイルに必要なデータとしては、図7に示すように、「診療明細名称」や「基準単位」等を取得する。さらに、後述するきざみ値処理時には、きざみ値に関するデータを取得するようになっている。
ファイル出力部35は、バッファリングしたデータを代表ファイルまたは明細ファイルとして出力するものである。本実施形態において、ファイル出力部35は、レコード識別情報判別部32が2回目以降の患者情報レコード(RE)を判別するごとに、代表ファイル用バッファ26に保存したデータを代表ファイルとして代表ファイル記憶部24へ出力する。また、明細ファイル用バッファ27に保存したデータを明細ファイルとして明細ファイル記憶部25へ出力するようになっている。なお、レコード識別情報判別部32が最初の患者情報レコード(RE)を判別した場合には、ファイル出力部35は機能しない。
ファイル対応番号付与部36は、代表ファイルと明細ファイルとを対応付ける同一の順序番号を付与するものである。本実施形態において、ファイル対応番号付与部36は、ファイル出力部35が代表ファイルおよび明細ファイルを出力する前に、代表ファイルを構成するレコードおよび明細ファイルを構成するレコードのそれぞれに、両者を対応づける同一の順序番号を付与するようになっている。また、ファイル対応番号付与部36は、別途、明細ファイルの各レコードに対して、上から順に行為明細番号を連番で付与する。
行為回数判定部38は、明細ファイルにおける行為回数を判定するものである。本実施形態において、行為回数判定部38は、レコード識別情報判別部32が2回目以降の患者情報レコード(RE)を判別するごとに、明細ファイル用バッファ27に蓄積された各レコードのうち、行為回数が空欄になっているレコードがあるか否かを判定する。
また、行為回数判定部38は、明細ファイル用バッファ27に蓄積された各レコードのうち、同一の診療識別情報に係るレコードにおいて、行為回数の異なるレコードが混在するか否かを判定するようになっている。なお、レコード識別情報判別部32が最初の患者情報レコード(RE)を判別した場合には、行為回数判定部38は機能しない。
行為回数補完部37は、電子レセプトデータを構成するレコードのうち行為回数が省略されているレコードに対し、実際の行為回数を補完するものである。電子レセプトデータでは、一般的に、行為回数が末尾レコードにのみ記述され、それより前列のレコードではその記述が省略されている。そこで、本実施形態では、行為回数判定部38により行為回数が空欄のレコードであると判定された場合、行為回数補完部37が当該レコードに対して、後列に記録されている他のレコードの行為回数を参照して当該省略されている行為回数を補完する。具体的には、後列における直近のレコードの行為回数を追記するようになっている。
行為回数整合部39は、1つの診療区分内における行為回数を整合させるものである。DPCデータでは、代表ファイルの1レコードにつき、明細ファイルの複数レコードが対応するため、両ファイルに記録される行為回数を統一する必要がある。そこで、本実施形態では、行為回数判定部38が、同一の診療識別情報に係るレコードについて、異なる行為回数が混在することを判定した場合、明細ファイルを構築する際に、行為回数整合部39が行為回数を整合させる。
具体的には、行為回数整合部39は、各レコードに記述されている行為回数の最小値を判別し、当該最小値以外の行為回数が記述されているレコードの行為回数を当該最小値に変更する。そして、行為回数を変更したことにより、実際の診療報酬点数の小計が変更されてしまうのを防止するため、当該行為回数を変更したレコードの数量データおよび診療報酬点数の値を、(元の行為回数)/(最小値)で乗算した値に変更するようになっている。
数量データ補完部40は、電子レセプトデータを構成するレコードのうち数量データが省略されているレコードに対し、実際の数量データを補完するものである。本実施形態において、数量データ補完部40は、診療行為レコード(SI)の「数量データ」欄、あるいは医薬品レコード(IY)や特定器材レコード(TO)の「使用量」欄に数値が入っている否かを判定し、空欄であれば明細ファイル用バッファ27に数量「1」を補完するようになっている。
日計表レコード処理部41は、電子レセプトデータ中に日計表レコード(NI)が含まれている場合に機能するものである。本実施形態において、日計表レコード処理部41は、レコード識別情報判別部32が日計表レコードがあると判別した場合、当該レコードの各欄について日別の行為回数が記述されているか否かを判定する。この判定の結果、行為回数が記述されている日付がある場合、当該各日付ごとに、代表ファイル用バッファ26内のデータに基づいて代表ファイルを作成するとともに、明細ファイル用バッファ27内のデータに基づいて明細ファイルを作成する。
そして、日計表レコード処理部41は、作成した各ファイルに対し、日計表レコードで特定された日付と患者情報から得られる診療年月とを用いて、各ファイルに診療行為を実施した実施年月日を設定する。また、日計表レコード処理部41は、日計表レコードに記述されている日別の行為回数を各ファイルにおける行為回数として設定するようになっている。
なお、日計表レコードのない電子レセプトデータにおいては、実施年月日を特定できないが、代表ファイルにおいて実施年月日が欠損すると、データベース化ができなくなる。このため、本実施形態において、日計表レコード処理部41は、日計表レコードが記述されていない電子レセプトデータに対しては、所定のデフォルト値を実施年月日として設定できるようになっている。具体的には、1日または0日をデフォルトの実施年月日として設定する。
きざみ値点数算出部42は、いわゆるきざみ値による診療報酬点数を計算するものである。上述したように、診療行為、医薬品ないし特定器材の中には、行為時間等に応じて診療報酬点数が定められるものが存在する。そこで、本実施形態では、きざみ値点数算出部42が、マスターデータ取得部34により取得されたマスターファイルに、きざみ値計算フラグが設定されているか否かを判別する。そして、きざみ値計算フラグがある場合、当該マスターファイルに記録されている数量データの上限値、下限値、計算単位を定めるきざみ値および1単位当たりのきざみ点数に基づいて、当該上限値と当該下限値との範囲内における数量データの単位数を算出し、当該単位数にきざみ点数を乗算した値を診療報酬点数として算出するようになっている。
つぎに、本実施形態の電子レセプトデータ変換プログラム1aによって実行される電子レセプトデータ変換システム1の作用につき、図面を参照しつつ説明する。
まず、本実施形態の電子レセプトデータ変換システム1によって、電子レセプトデータをDPCデータに準拠したデータ形式に変換する場合、変換元となる電子レセプトデータを電子レセプトデータ記憶部22に記憶しておく。そして、図示しない入力手段等から「実行」ボタン等を押下すると、図8に示す処理がスタートし、電子レセプトデータ取得部31が、電子レセプトデータ記憶部22から電子レセプトデータのレコードを順次、取得する(ステップS1)。
つづいて、レコード識別情報判別部32が、ステップS1で取得されたレコードのレコード識別情報を判別し、医療機関情報レコード(IR)または患者情報レコード(RE)の場合(ステップS2:IR or RE)、処理をステップS3へと進める。
一方、レコード識別情報が、その他の場合(ステップS2:ELSE)、すなわち保険者レコード(HO)、老人レコード(RO)または公費レコード(KO)の場合、処理をステップS4へと進め、傷病名情報レコード(SY)の場合、処理をステップS5へと進め、診療行為レコード(SI)、医薬品レコード(IY)または特定器材レコード(TO)の場合、処理をステップS6へと進め、コメントレコード(CO)または日計表レコード(NI)の場合、処理をステップS7へと進める。
まず、ステップS4では、必要データ抽出部33が、保険者レコード(HO)、老人レコード(RO)または公費レコード(KO)から必要なデータを抽出する。抽出したデータは、主として、DPCデータにおける、いわゆる「様式1(診療録情報)」や「様式4(医科保険診療以外のある症例調査票)」として記憶手段2に記録される。なお、各レコードにおいて必要なデータは、図4において「○」印を付したものである。
ステップS5では、必要データ抽出部33が、傷病名情報レコード(SY)から必要なデータを抽出し、主傷病名については、プロフィール用バッファ28に蓄積するとともに、別途、バッファを介することなく傷病名ファイルへ随時出力する。なお、本実施形態では、主傷病名フラグのついている主傷病名を記述された順に5件選択してプロフィール用バッファ28にセットしているが、この構成に限定されるものではなく、適宜、増減させてもよい。
ステップS6では、図9に示すように、診療情報を処理する診療情報処理ルーチンが実行される。具体的には、まず、電子レセプトデータ取得部31によって取得された診療行為レコード(SI)、医薬品レコード(IY)ないし特定器材レコード(TO)に診療識別情報が含まれているか否かを判別する(ステップS601)。この判別の結果、診療識別情報があれば(ステップS601:YES)、必要データ抽出部33が、代表ファイル用バッファ26および明細ファイル用バッファ27のそれぞれに、必要なデータをセットする(ステップS602,S603)。
一方、診療識別情報が無ければ(ステップS601:NO)、必要データ抽出部33が、明細ファイル用バッファ27にのみ必要なデータをセットする(ステップS603)。これにより、診療識別情報ごとに代表ファイル用バッファ26が設定され、診療識別情報において行われた個別の診療行為ごとに明細ファイル用バッファ27が設定される。
つぎに、マスターデータ取得部34が、当該レコードに記述されているレセプト電算コードに基づいて、マスターファイル記憶部23からマスターデータを取得し、必要なデータを代表ファイル用バッファ26または明細ファイル用バッファ27に蓄積する(ステップS604)。これにより、電子レセプトデータには含まれていない「診療行為名称」や「円・点区分」等のデータが、代表ファイルや明細ファイルに補完される。
つづいて、数量データ補完部40が、当該レコードの「数量データ」や「使用量」欄に数値が設定されているか否かを判別する(ステップS605)。この判別の結果、数値が入っていれば(ステップS605:NO)、処理をステップS607へと進める。一方、数値が入っていなければ(ステップS605:YES)、明細ファイル用バッファ27の数量欄に数値「1」をセットする(ステップS606)。これにより、レセプトにおいて省略可能とされている項目についても実際の値が自動的に補完されるため、正規化されたデータベースに展開しやすくなる。
つぎに、変換処理中の当該レコードに行為点数および行為回数が含まれているかを判別し(ステップS607)、含まれていない場合(ステップS607:NO)、本診療情報処理ルーチンを終了する。一方、行為点数および行為回数が含まれている場合(ステップS607:YES)、きざみ値点数算出部42が、きざみ値計算フラグが設定されているか否かを判別する(ステップS608)。
そして、きざみ値計算フラグが設定されている場合(ステップS608:YES)、きざみ値点数算出部42が、マスターファイルのデータに基づいて、きざみ値の上限値と下限値との範囲内における数量データの単位数を算出し、当該単位数にきざみ点数を乗算した値を診療報酬点数の小計として算出する(ステップS609)。算出された診療報酬点数は、代表ファイル用バッファ26および明細ファイル用バッファ27にセットされる(ステップS610)。これにより、きざみ値が設定されている診療行為等についても、自動的に適切な診療報酬点数が算出される。
なお、本実施形態において、診療報酬点数が既に電子レセプトデータに記述されている場合には、当該点数がステップS609で算出された診療報酬点数と一致するか否かを確認する。この結果、一致しない場合には、ステップS609で算出された診療報酬点数を優先して採用する。一方、きざみ値計算フラグが設定されていない場合(ステップS608:NO)、ステップS610へと進み、当該レコードに記述されている診療報酬点数を代表ファイル用バッファ26および明細ファイル用バッファ27にセットする。
つづいて、代表ファイル用バッファ26に行為回数が設定されているか否かを判別し(ステップS611)、まだ設定されていない場合(ステップS611:NO)、代表ファイル用バッファ26および明細ファイル用バッファ27のそれぞれに当該行為回数をセットする(ステップS612,S613)。一方、既に代表ファイル用バッファ26に行為回数がセットされている場合(ステップS611:YES)、明細ファイル用バッファ27にのみ当該行為回数をセットする(ステップS613)。
以上の診療情報処理ルーチンにより、診療行為レコード(SI)、医薬品レコード(IY)ないし特定器材レコード(TO)に記述されている必要なデータが、代表ファイル用バッファ26および明細ファイル用バッファ27のそれぞれに保存される。また、電子レセプトデータにおいて省略されている項目や、きざみ値による計算が必要な診療報酬点数についても、自動的に補完される。
図8のフローチャートに戻り、ステップS7では、必要データ抽出部33が、コメントレコード(CO)または日計表レコード(NI)から必要なデータを抽出する。抽出したデータは、代表ファイル用バッファ26や明細ファイル用バッファ27に保存される。なお、本実施形態において、各レコードにおいて必要なデータは、図5において「○」印を付したものである。
一方、ステップS2において、医療機関情報レコード(IR)または患者情報レコード(RE)であると判別されると(ステップS2:IR or RE)、当該レコードが、変換処理中の電子レセプトデータにおける2番目以降の患者情報レコード(RE)であるか否かが、レコード識別情報判別部32によって判別される(ステップS3)。
この判別の結果、当該レコードが2番目以降の患者情報レコード(RE)であれば(ステップS3:YES)、それまでに各バッファに蓄積したデータをファイルとして出力するため、ファイル整備処理(ステップS8)へと処理を進める。一方、当該レコードが、医療機関情報レコード(IR)または最初の患者情報レコード(RE)の場合(ステップS3:NO)、バッファには何も蓄積されていない状態であるため、処理をステップS10へと進める。
ステップS8では、各ファイルを出力する前の整備を行うファイル整備処理ルーチンが実行される。具体的には、図10に示すように、まず、行為回数判定部38が、明細ファイル用バッファ27に蓄積されている各レコードのうち、行為回数が空欄になっているレコードがあるか否かを判定する(ステップS801)。
この判定の結果、行為回数が空欄のレコードがある場合(ステップS801:YES)、行為回数補完部37が当該レコードに対して、行為回数が含まれているレコードのうち、後列かつ直近のレコードの行為回数を記録する(ステップS802)。これにより、電子レセプトデータにおいて省略されていた行為回数が自動的に補完される。一方、行為回数が空欄のレコードが検出されなかった場合(ステップS801:NO)、処理はステップS803へと進む。
つづいて、行為回数判定部38が、明細ファイル用バッファ27内における同一の診療識別情報に係るレコードにおいて、行為回数の異なるレコードが混在するか否かを判定する(ステップS803)。この判定の結果、行為回数の異なるレコードが混在する場合(ステップS803:YES)、行為回数整合部39が、当該レコードの行為回数を最小値に変更する(ステップS804)。これにより、同一の診療識別情報に係る明細ファイルについては、行為回数が最小値に統一されるため、1つの代表ファイルに対応しうることとなる。
また、行為回数整合部39が、変更した行為回数に応じて、当該行為回数を変更したレコードの数量データおよび診療報酬点数を調整する(ステップS805)。このため、実際の診療報酬点数の小計が変更されてしまうことがない。
以上のファイル整備処理ルーチンが完了すると、ステップS9へと進み、ファイル出力処理ルーチンが実行される。具体的には、図11に示すように、まず。レコード識別情報判別部32が、日計表レコードの有無を判別する(ステップS901)。この判別の結果、日計表レコードが含まれている場合(ステップS901:YES)、日計表レコード処理部41が、当該レコードの各欄について日別の行為回数が記述されているか否かを判定する(ステップS902)。そして、当該欄に行為回数が設定されていない場合(ステップS902:NO)、処理をステップS910へと進め、31日分の欄の全てについて確認を繰り返す。
一方、当該欄に行為回数が設定されている場合(ステップS902:YES)、日計表レコード処理部41が代表ファイルを作成し、当該代表ファイルを構成するレコードに実施年月日および行為回数を設定する(ステップS903)。また、ファイル対応番号付与部36が当該レコードに所定の順序番号を付与した後(ステップS904)、ファイル出力部35が当該代表ファイルを代表ファイル記憶部24へ出力する(ステップS905)。
さらに、日計表レコード処理部41は、代表ファイルと同様、明細ファイルを作成し、当該明細ファイルにも実施年月日および行為回数を設定する(ステップS906)。つづいて、ファイル対応番号付与部36が、代表ファイルに付与した順序番号と同一の順序番号を明細ファイルに付与するとともに、別途、当該明細ファイルを構成する各レコードに対して、上から順に行為明細番号を連番で付与する(ステップS907)。その後、ファイル出力部35が当該明細ファイルの構成するレコードを順次、明細ファイル記憶部25へ出力する(ステップS908)。
以上のステップS906〜S908が、明細ファイル用バッファ27に蓄積された全レコードについて実行される(ステップS909)。さらに、上記ステップS902〜S909が、日計表レコードにおける31日分の全日付について実行される(ステップS910)。これにより、実施年月日ごとに代表ファイルおよび明細ファイルが作成される。また、作成された各ファイルは、互いに固有の順序番号によって対応づけられるとともに、明細ファイルの各レコードに自動的に行為明細番号が連番で付与される。
一方、ステップS901において、日計表レコードがないと判定された場合(ステップS901:NO)、日計表レコード処理部41が、代表ファイルの実施年月日にデフォルト値を設定した後(ステップS911)、上述したステップS904を経て代表ファイルが出力される(ステップS905)。また、日計表レコード処理部41が、明細ファイルの実施年月日にデフォルト値を設定した後(ステップS912)、上述したステップS907,S908を経て、全レコードに関する明細ファイルが出力される(ステップS909)。
図8のフローチャートに戻り、以上のステップS3,S8およびS9によって、変換処理中の電子レセプトデータにおいて、2番目以降の患者情報レコード(RE)が読み込まれる度に、直前の診療識別情報に関して蓄積された情報が、代表ファイルおよび明細ファイルとして出力される。
つぎに、ステップS9のファイル出力処理ルーチンが完了すると、ステップS10では、必要データ抽出部33が、次の診療識別情報に係る医療機関情報レコード(IR)または患者情報レコード(RE)から患者のプロフィール情報を抽出し、プロフィール用バッファ28に蓄積する。その後、電子レセプトデータの終端(End Of File)が検出されるまで、上述したステップS1〜S10がループされる(ステップS11)。
以上のような本実施形態によれば、以下のような効果を奏することができる。
1.電子レセプトデータを自動的にDPCデータに準拠したデータ形式に変換することができる。
2.電子レセプトデータに必要な情報を補完して正規化し、データベース化することができる。
3.電子レセプトデータをデータベース化することで、診療内容等の分析可能性を向上することができる。
以下、本発明に係る電子レセプトデータ変換プログラム1aおよび電子レセプトデータ変換システム1の具体的な実施例について説明する。なお、本発明の技術的範囲は、以下の実施例によって示される特徴に限定されるものではない。
『本システムによる基本的な変換処理』
本実施例1では、本実施形態の電子レセプトデータ変換システム1を用いて、図12に示す電子レセプトデータをDPCデータに準拠する代表ファイルおよび明細ファイルに変換する処理について具体的に説明する。なお、図12(a)は、電子レセプトデータのイメージ図であり、従来の紙媒体のレセプトと同様の形式で記述されている。また、図12(b)は、電子レセプトデータの実データであり、本実施例1では、2つの診療行為レコード(SI)と、4つの医薬品レコード(IY)とから構成されている。
図13に示すように、まず、電子レセプトデータ変換システム1がレコード1を読み込むと、診療行為コード「130004410」に基づいて診療行為マスタを参照し、診療行為名称や金額等のデータを取得する。これにより、代表ファイル用バッファ26には、レコード1から取得された診療識別情報「33」およびレセプト電算コード「130004410」がセットされるとともに、診療行為マスタから取得された診療行為名称「中心静脈注射」がセットされる。
一方、明細ファイル用バッファ27には、図13に示すように、レコード1から取得されたレコード識別情報「SI」およびレセプト電算コード「130004410」がセットされる。また、診療行為マスタから取得された診療行為名称「中心静脈注射」、点数「140」および実績点数「140」がセットされる。さらに、電子レセプトデータにおいて省略されていた数量データとして「1」がセットされる。
つづいて、図14に示すように、電子レセプトデータ変換システム1がレコード2を読み込むと、点数「220」および回数「24」が設定されているため、これらを代表ファイル用バッファ26にセットする。このとき、レコード識別情報が「SI」であるため、当該点数を「診療点数」にセットする。なお、レコード識別情報が「IY」であれば「薬剤点数」にセットし、レコード識別情報が「TO」であれば「材料点数」にセットする。
一方、明細ファイル用バッファ27には、図14に示すように、レコード1に対応するレコードに続いて、レコード2に対応するレコードが作成される。そして、当該レコードにレコード2から取得されたレコード識別情報「SI」、レセプト電算コード「130000210」および行為回数「24」がセットされる。また、診療行為マスタから取得された診療行為名称「精密持続点滴注射」、点数「80」および実績点数「80」がセットされる。さらに、電子レセプトデータにおいて省略されていた数量データとして「1」がセットされる。
同様に、電子レセプトデータ変換システム1は、レコード3〜5を順次、読み込むたびに、図15に示すように、当該レコードに対応する新たなレコードを明細ファイル用バッファ27に追加する。そして、追加した各レコードに対して、マスターファイルを参照しながら各種のデータをセットする。一方、代表ファイル用バッファ26内のレコードには、何ら変更を加えない。なお、レコード3〜5のレコード識別情報は「IY」であるため、マスターファイルとしては医薬品マスターを参照する。
最後に、電子レセプトデータ変換システム1がレコード6が読み込むと、図16に示すように、点数「479」および回数「24」が設定されているため、これらを代表ファイル用バッファ26にセットする。このとき、レコード識別情報が「IY」であるため、当該点数「479」を「薬剤点数」にセットする。また、行為回数「24」については、既にセットされいる数値と照合し、一致していることを確認する。なお、回数が一致していなければ、行為回数整合部39によって行為回数が統一される。
一方、明細ファイル用バッファ27には、図16に示すように、レコード6に対応するレコードが新たに追加される。そして、当該レコードにレコード6から取得されたレコード識別情報「IY」、レセプト電算コード「642450165」、数量データ「2」および行為回数「24」がセットされる。また、診療行為マスタから取得された診療行為名称「ノルアドリナリン0.1%1mL」、点数「194」および実績点数「19」がセットされる。
以上の変換処理が実行された後、代表ファイル用バッファ26から代表ファイルが出力されるとともに、明細ファイル用バッファ27から明細ファイルが出力される。本実施例1において出力される代表ファイルおよび明細ファイルをそれぞれ図17および図18に示す。なお、図17では、1つのレコードを4段に分けて図示しており、図18では、6つのレコードを4段に分けて図示している。これらの図に示すように、各ファイルには出力される際に、同一の順序番号「0001」が付与されている。また、明細ファイルの各レコードには、行為明細番号「001〜006」が連番で付与されている。
以上のような本実施例1によれば、本実施形態の電子レセプトデータ変換システム1を用いることにより、電子レセプトデータを自動的にDPCデータに準拠する代表ファイルおよび明細ファイルに変換できることが示された。
『混在する行為回数の調整処理』
つぎに、本実施例2では、同一の診療識別情報に係る明細ファイルにおいて、行為回数の異なるレコードが混在する場合の変換処理について、具体的に説明する。なお、図19(a)は、本実施例2で変換処理する電子レセプトデータのイメージ図である。また、図19(b)は、当該電子レセプトデータの実データであり、4つの診療行為レコード(SI)と、1つの医薬品レコード(IY)とから構成されている。
本実施例2では、まず、実施例1と同様に、電子レセプトデータ変換システム1が電子レセプトデータの各レコードを読み込み、各種のデータを代表ファイル用バッファ26および明細ファイル用バッファ27にセットする。このとき、図20に示すように、明細ファイル用バッファ27には、レコード1,2,5の回数が「1」にセットされるのに対し、レコード3,4の回数は「2」にセットされる。
すなわち、同一の診療識別情報に係る明細ファイルにおいて、行為回数の異なるレコードが混在することとなる。代表ファイルは1レコードで構成されており、そこに記録される診療行為の回数は「1」であるのに対し、明細ファイルに記録される診療行為の回数が「1」と「2」のままで一致させない場合、両ファイルを正確に対応させられなくなる。そこで、本電子レセプトデータ変換システム1では、図20に示すように、ファイル整備処理によって、レコード3,4の回数を最小値の回数(レコード1,2,5の回数)である「1」に変更する。そして、回数を変更したレコード3,4については、数量データの値を「2(元の行為回数)/1(最小値)=2」で乗算した値「2」に変更し、整合性を確保する。
同様に、電子レセプトデータ変換システム1は、図20に示すように、レコード3,4の診療報酬点数「46.5」,「128」についても、それぞれ「2(元の行為回数)/1(最小値)=2」で乗算した値「93」,「256」に変更し、回数を1/2にした分の整合性をとる。さらに、レコード3,4の実績点数「40」,「30」についても、それぞれ「2(元の行為回数)/1(最小値)=2」で乗算した値「80」,「60」に変更することで回数の減少に対する調整を図る。
以上のような本実施例2よれば、同一の診療識別情報に係る明細ファイルにおいて、行為回数の異なるレコードが混在していても、診療報酬点数の小計を維持したまま、各レコードの行為回数を最小値に統一できることが示された。これにより、各明細ファイルを代表ファイルに対応付けることができる。
『日計表レコード処理』
つぎに、本実施例3では、電子レセプトデータに日計表レコード(NI)が含まれている場合の変換処理について具体的に説明する。なお、図21(a)は、本実施例3で変換処理する電子レセプトデータを示すイメージ図である。また、図21(b)は、当該電子レセプトデータの実データであり、医薬品レコード(IY)と日計表レコード(NI)とから構成されている。
ここで、日計表レコードは、図21(c)に示すように、先頭のフィールドから順に「1日」から「31日」までの日付が割り当てられている。そして、診療行為等を実施した日付に対応付けて、行為回数等を記述するようになっている。なお、図21(c)の例では、11日に3回分、14日に8回分および29日に3回分であることが記述されている。すなわち、図21(b)に示す実データは、図21(d)に示すデータと同等の情報を有していることとなる。
本実施例3では、まず、実施例1と同様、電子レセプトデータ変換システム1が電子レセプトデータのレコード1を読み込み、各種のデータを代表ファイル用バッファ26および明細ファイル用バッファ27にセットする。つづいて、レコード2が日計表レコードであるため、電子レセプトデータ変換システム1は、ファイル出力処理によって、1日単位でデータを分けて代表ファイルおよび明細ファイルを作成する。
このとき、電子レセプトデータ変換システム1は、患者情報レコードから取得した診療年月と、日計表レコードで特定された日付とを用いて、実施年月日を「2007年10月11日」「2007年10月14日」「2007年10月29日」と特定する。そして、図22に示すように、各実施年月日ごとに代表ファイルを作成し、日計表レコードに記述された回数「3」「8」「3」を各行為回数欄にセットする。また、本実施例3では、ファイル対応番号付与部36が各代表ファイルに順序番号「0001」〜「0003」を連番で付与する。
同様に、電子レセプトデータ変換システム1は、図23に示すように、各実施年月日「2007年10月11日」「2007年10月14日」「2007年10月29日」ごとに明細ファイルを作成する。そして、各明細ファイルの行為回数欄に、日計表レコードに記述された回数「3」「8」「3」をセットする。また、本実施例3では、ファイル対応番号付与部36が、各明細ファイルに順序番号「0001」〜「0003」を連番で付与するとともに、行為明細番号「0001」を付与する。
以上のような本実施例3によれば、電子レセプトデータに日計表レコード(NI)が含まれている場合、各実施年月日ごとに代表ファイルおよび明細ファイルを自動的に作成できることが示された。
『きざみ値による点数算出処理』
つぎに、本実施例4では、きざみ値による点数を算出する場合の処理について具体的に説明する。なお、図24(a)は、本実施例4で変換処理する電子レセプトデータを示すイメージ図である。また、図24(b)は、当該電子レセプトデータの実データであり、診療行為レコード(SI)から構成されている。
本実施例4では、まず、実施例1と同様、電子レセプトデータ変換システム1が電子レセプトデータのレコードを読み込み、各種のデータを代表ファイル用バッファ26および明細ファイル用バッファ27にセットする。このとき、本実施例4では、診療行為マスターに、きざみ値計算フラグ(きざみ値計算識別)「1」が設定されている。このため、電子レセプトデータ変換システム1は、きざみ値による点数計算を実行する。
具体的には、図25に示すように、「呼吸心拍監視」行為を「1440(分)」行った場合のきざみ値による点数を計算する。本実施例4において、診療行為マスタには、数量データの上限値が「180」で、下限値が「60」であることが定義されている。また、計算単位を定めるきざみ値が「60」で、1単位あたりのきざみ点数が「50」であることが定義されている。
したがって、電子レセプトデータ変換システム1は、まず、図25に示すように、「1440(分)」のうち、上限値である「180(分)」についてのみを点数計算の対象とする。つづいて、当該「180(分)」をきざみ値「60」により除算し、計算単位数は「3」であることを算出する。そして、当該計算単位数「3」に、きざみ点数「50」を乗算した値「150(点)」を診療報酬点数として算出する。
本実施例4において出力される代表ファイルおよび明細ファイルをそれぞれ図26および図27に示す。これらの図に示すように、各ファイルには、きざみ値により算出された診療報酬点数「150」が記録される。また、明細ファイルの各レコードには、別途、出来高実績点数「150」が付与される。
以上のような本実施例4によれば、行為時間や使用量等に応じて点数が定められる診療行為についても、自動的にきざみ値による診療報酬点数が算出されることが示された。
『電子レセプトのデータベース化による利用可能性』
本実施例5では、本実施形態の電子レセプトデータ変換システム1により正規化され、データベース化された電子レセプトデータの利用可能性について検討する。
(1)診療行為の分析性について
電子レセプトには、医療行為、使用薬剤、使用材料が、厚生労働省の定めるマスターコードにより数量や回数とともに記述されている。このため、本発明に係る電子レセプトデータ変換システム1によって正規化されたデータベースによれば、上記の情報を効率的に抽出できる。したがって、ある患者にどのような手術や処置がなされたか、あるいはどのような薬剤がどのくらいの数量投与されたか等のように、診療内容を詳細レベルで分析することが可能となる。
なお、電子レセプトは実施日の記述がない場合が多く、DPCデータのように実施日により時系列で分析することは難しい。しかしながら、少なくとも月単位で医療行為の内容と数量を全数把握することはできる。したがって、例えば、図28に示すように、患者一人当たりについて、外来費および調剤費に要した月額医療費を種別ごと、かつ、年齢別に分析することができる。また、図29に示すように、患者一人当たりについて、入院時に要した月額医療費を種別ごと、かつ、年齢別に分析することもできる。
(2)医療機関単位・患者単位の分析性について
国民健康保険の場合、レセプトからどの地域の住民がどの地域の医療機関を受療しているかを把握することができる。したがって、本実施形態により得られるデータベースによれば、上記のデータと合わせて、どのような医療を受けているかも把握でき、受療行動調査を詳細レベルで行うことができる。また、医療機関別にみると、どの医療機関でどのような医療を提供しているかが事実データとして明らかになる。さらに、地域ごとに集約すると、それぞれの地域でどのような医療の提供が可能かを把握することもできる。
例えば、図30に示すように、ある病院への入院患者について、年間あたりの入院患者数と、その患者の居住地域を分析することができる。また、図31に示すように、ある病院への入院患者数の人口に対する割合を地域別に分析することもできる。さらに、図32に示すように、ある病院において所定の疾患医療を受けた患者数を地域ごとに分析することもできる。このような分析結果は、従来の単なる電子レセプトデータやDPCデータでは得られない価値のあるデータである。
一方、患者レベルで見ると、複数月のデータを組み合わせることで、どこで初診を受け、どこで手術をし、どこでフォローされ、緩和医療や在宅医療はどうなっているのかというライフコースの分析も可能である。このことは、電子レセプトデータベースによって、地域内における医療連携の実態調査が可能となることを意味する。したがって、行政が医師会の協力を得ながら、生活の安心のための情報を住民に提供することができる。
また、上記のように、電子レセプトの情報を本実施形態でデータ変換し、医療機関単位や患者単位で詳細に分析することにより、地域住民の医療ニーズと地域の医療提供体制のマッチ・ミスマッチを多角的に分析することができる。したがって、これらの情報は、地域医療計画を考える際に、貴重な情報基盤となるものと考えられる。
(3)通年での分析性について
地方行政で使用している毎年5月の国保調査は、単月の調査に過ぎない。これに対し、電子レセプトの分析によれば、特別な手間を要することなく通年での分析が可能である。なお、電子レセプトにおいては、単月と通年はデータ量の違いに過ぎず、主病名を特定できれば処理自体は自動で処理できる。したがって、通年データの分析を行うことにより、受療状況の季節変動を把握することができる。特に冬期は通院が困難となって患者移動の減少が予想される地域では、その際にどのような受療状況となっているのかを分析することができる。このような分析結果に基づいて地方行政の改善に利用することも可能である。
(4)医科データと調剤データとの突合性について
院外処方の場合、医療機関のレセプトには処方内容が記述されないため、その内容を把握することはできない。しかしながら、本実施形態によって変換した調剤薬局の電子レセプトデータと合わせることにより、院外処方と傷病名や他の医療行為との関係を明らかにできる。また、薬剤については、一般名称に置き換えることが可能なため、化学療法のレジュメを特定したり、図33および図34に示すように、後発医薬品の普及状況を薬効別にシミュレーションし、詳細レベルで分析することもできる。
(5)特定検診・特定保健指導と医療データとの突合性について
特定健診・特定保健指導の介入による効果の評価は、その後の医療状況とのリンクが欠かせない。そこで、特定健診・特定保健指導データと、本実施形態によって変換した電子レセプトデータとを合わせることにより、詳細レベルでの分析が可能となる。例えば、図35に示すように、生活習慣病の種別ごとに、入院、外来および調剤に要した医療費を分析することができる。なお、図35の例では、生活習慣病がない場合の医療費を1.0とした場合の割合を示している。
また、生活習慣病の予防に関しては、医療費の動向のみならず貴重な臨床データを蓄積することができる。当該データは行政が活用するだけでなく、地方の医師会を中心として、生活習慣病の大規模な臨床研究が地域単位で可能となり、疾病予防や疾病管理にも活用されるものと考えられる。
(6)大規模な分析性について
正規化されているDPC形式のデータは、ややデータ量が増えるが分析にはすぐれた形式であり、その分析ノウハウは十分に蓄積されている。コンピュータの性能が向上し、記憶媒体のコストが下がっている現在では、データ量は大きな問題ではない。データ構造はシンプルであるため、分析ロジックの開発は軽量化でき、CPUのパワーもそれほど必要ではない。したがって、本実施形態の電子レセプトデータ変換プログラム1aによる電子レセプトの変換処理とデータベース化により、上述した(1)〜(5)についての大規模な分析も短期間かつ低コストで可能である。
なお、本発明に係る電子レセプトデータ変換プログラム1aおよび電子レセプトデータ変換システム1は、前述した実施形態に限定されるものではなく、適宜変更することができる。
例えば、上述した本実施形態では、代表ファイルと明細ファイルとを別ファイルにして出力しているが、この構成に限定されるものではなく、両ファイルを一体化して出力するようにしてもよい。これにより、病院情報、患者情報ないし保健情報を有する「様式1」相当のファイルと、診療情報を有する代表・明細ファイル一体化相当のファイルとの2ファイルにでき、審査側・保険者における取り扱いにも大きな困難を感じさせなくすることができる。
1 電子レセプトデータ変換システム
1a 電子レセプトデータ変換プログラム
2 記憶手段
3 演算処理手段
21 プログラム記憶部
22 電子レセプトデータ記憶部
23 マスターファイル記憶部
24 代表ファイル記憶部
25 明細ファイル記憶部
26 代表ファイル用バッファ
27 明細ファイル用バッファ
28 プロフィール用バッファ
31 電子レセプトデータ取得部
32 レコード識別情報判別部
33 必要データ抽出部
34 マスターデータ取得部
35 ファイル出力部
36 ファイル対応番号付与部
37 行為回数補完部
38 行為回数判定部
39 行為回数整合部
40 数量データ補完部
41 日計表レコード処理部
42 きざみ値点数算出部

Claims (10)

  1. 電子化された診療報酬明細書である電子レセプトデータをDPC(Diagnosis Procedure Combination;診断群分類)データに準拠したデータ形式に変換する電子レセプトデータ変換プログラムであって、
    変換元となる前記電子レセプトデータを記憶するとともに、変換後に出力される診療行為ごとの診療報酬点数の小計を記録する代表ファイル、および変換後に出力される各診療行為に対応する詳細情報を記録する明細ファイルを記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段から前記電子レセプトデータを読み出して、前記代表ファイルおよび前記明細ファイルの構築に必要なデータを抽出して各ファイルに保存するとともに、前記代表ファイルを構成するレコードおよび前記明細ファイルを構成するレコードのそれぞれに、前記代表ファイルと前記明細ファイルとを対応づける同一の順序番号を付与し、かつ、前記電子レセプトデータを構成するレコードのうち診療行為の行為回数が省略されているレコードについて、後列に記録されている他のレコードの行為回数を参照して当該省略されている行為回数を補完して前記明細ファイルを構築する演算処理手段と
    してコンピュータを機能させる電子レセプトデータ変換プログラム。
  2. 前記記憶手段は、
    変換元となる電子レセプトデータを記憶する電子レセプトデータ記憶部と、
    診療情報の種別をコード化したレセプト電算コードに対応付けて、前記診療情報に関する各種のマスターデータが記録されたマスターファイルを記憶するマスターファイル記憶部と、
    電子レセプトデータ中の診療オーダーを識別する診療識別情報ごとに、当該診療識別情報に対応するデータ区分、代表的な診療行為名称、診療報酬点数の小計および行為回数を1レコードに構成した代表ファイルを記憶する代表ファイル記憶部と、
    前記診療識別情報が同一のレコードについて、電子レセプトデータ中のレコード種別を識別するレコード識別情報ごとに、診療行為名称、数量データ、診療報酬点数および行為回数を1レコードに構成した明細ファイルを記憶する明細ファイル記憶部と、
    前記代表ファイルを構築するのに必要なデータを一時的に保存する代表ファイル用バッファと、
    前記明細ファイルを構築するのに必要なデータを一時的に保存する明細ファイル用バッファとを有しており、
    前記演算処理手段は、
    前記電子レセプトデータ記憶部内の電子レセプトデータから順次、レコードを取得する電子レセプトデータ取得部と、
    この電子レセプトデータ取得部が取得した各レコードの前記レコード識別情報を判別するレコード識別情報判別部と、
    このレコード識別情報判別部が判別した前記レコード識別情報に応じて、前記各レコードから前記代表ファイルに必要なデータを抽出して前記代表ファイル用バッファに保存するとともに、前記明細ファイルに必要なデータを抽出して前記明細ファイル用バッファに保存する必要データ抽出部と、
    前記電子レセプトデータ中の各レコードに記録されている前記レセプト電算コードに基づいて、前記マスターファイル記憶部内のマスターファイルを参照し、前記代表ファイルに必要なデータを取得して前記代表ファイル用バッファに保存するとともに、前記明細ファイルに必要なデータを取得して前記明細ファイル用バッファに保存するマスターデータ取得部と、
    前記代表ファイル用バッファに保存したデータを前記代表ファイルとして前記代表ファイル記憶部へ出力するとともに、前記明細ファイル用バッファに保存したデータを前記明細ファイルとして前記明細ファイル記憶部へ出力するファイル出力部と、
    前記代表ファイルを構成するレコードおよび前記明細ファイルを構成するレコードのそれぞれに、前記代表ファイルと前記明細ファイルとを対応づける同一の順序番号を付与するファイル対応番号付与部と、
    前記電子レセプトデータを構成するレコードのうち診療行為の行為回数が省略されているレコードについて、後列に記録されている他のレコードの行為回数を参照して当該省略されている行為回数を補完する行為回数補完部と
    を有する請求項1に記載の電子レセプトデータ変換プログラム。
  3. 前記電子レセプトデータを構成するレコードのうち同一の診療識別情報に係るレコードにおいて、前記行為回数の異なるレコードが混在する場合、前記明細ファイルを構築する際に、前記行為回数の最小値以外の行為回数を前記最小値に変更するとともに、当該行為回数を変更したレコードの数量データおよび診療報酬点数の値を、(元の行為回数)/(最小値)で乗算した値に変更する行為回数整合部としてコンピュータを機能させる請求項1または請求項2に記載の電子レセプトデータ変換プログラム。
  4. 前記レコード識別情報判別部が、電子レセプトデータ中に前記診療情報の日毎の行為回数が格納された日計表レコードがあると判別した場合、当該日計表レコードで特定される各日付ごとに前記代表ファイルおよび前記明細ファイルをそれぞれ作成し、前記日付と患者情報から得られる診療年月とを用いて各ファイルに診療行為を実施した実施年月日を設定するとともに、前記行為回数を各ファイルに設定する日計表レコード処理部としてコンピュータを機能させる請求項2に記載の電子レセプトデータ変換プログラム。
  5. 前記マスターデータ取得部が取得したマスターファイルに、きざみ値計算フラグが設定されている場合、当該マスターファイルに記録されている前記数量データの上限値、下限値、計算単位を定めるきざみ値および1単位当たりのきざみ点数に基づいて、前記上限値と前記下限値との範囲内における前記数量データの単位数を算出し、当該単位数に前記きざみ点数を乗算した値を前記診療報酬点数として算出するきざみ値点数算出部としてコンピュータを機能させる請求項2に記載の電子レセプトデータ変換プログラム。
  6. 電子化された診療報酬明細書である電子レセプトデータをDPC(Diagnosis Procedure Combination;診断群分類)データに準拠したデータ形式に変換する電子レセプトデータ変換システムであって、
    変換元となる前記電子レセプトデータを記憶するとともに、変換後に出力される診療行為ごとの診療報酬点数の小計を記録する代表ファイル、および変換後に出力される各診療行為に対応する詳細情報を記録する明細ファイルを記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段から前記電子レセプトデータを読み出して、前記代表ファイルおよび前記明細ファイルの構築に必要なデータを抽出して各ファイルに保存するとともに、前記代表ファイルを構成するレコードおよび前記明細ファイルを構成するレコードのそれぞれに、前記代表ファイルと前記明細ファイルとを対応づける同一の順序番号を付与し、かつ、前記電子レセプトデータを構成するレコードのうち診療行為の行為回数が省略されているレコードについて、後列に記録されている他のレコードの行為回数を参照して当該省略されている行為回数を補完して前記明細ファイルを構築する演算処理手段と
    を有する電子レセプトデータ変換システム。
  7. 前記記憶手段は、
    変換元となる電子レセプトデータを記憶する電子レセプトデータ記憶部と、
    診療情報の種別をコード化したレセプト電算コードに対応付けて、前記診療情報に関する各種のマスターデータが記録されたマスターファイルを記憶するマスターファイル記憶部と、
    電子レセプトデータ中の診療オーダーを識別する診療識別情報ごとに、当該診療識別情報に対応するデータ区分、代表的な診療行為名称、診療報酬点数の小計および行為回数を1レコードに構成した代表ファイルを記憶する代表ファイル記憶部と、
    前記診療識別情報が同一のレコードについて、電子レセプトデータ中のレコード種別を識別するレコード識別情報ごとに、診療行為名称、数量データ、診療報酬点数および行為回数を1レコードに構成した明細ファイルを記憶する明細ファイル記憶部と、
    前記代表ファイルを構築するのに必要なデータを一時的に保存する代表ファイル用バッファと、
    前記明細ファイルを構築するのに必要なデータを一時的に保存する明細ファイル用バッファとを有しており、
    前記演算処理手段は、
    前記電子レセプトデータ記憶部内の電子レセプトデータから順次、レコードを取得する電子レセプトデータ取得部と、
    この電子レセプトデータ取得部が取得した各レコードの前記レコード識別情報を判別するレコード識別情報判別部と、
    このレコード識別情報判別部が判別した前記レコード識別情報に応じて、前記各レコードから前記代表ファイルに必要なデータを抽出して前記代表ファイル用バッファに保存するとともに、前記明細ファイルに必要なデータを抽出して前記明細ファイル用バッファに保存する必要データ抽出部と、
    前記電子レセプトデータ中の各レコードに記録されている前記レセプト電算コードに基づいて、前記マスターファイル記憶部内のマスターファイルを参照し、前記代表ファイルに必要なデータを取得して前記代表ファイル用バッファに保存するとともに、前記明細ファイルに必要なデータを取得して前記明細ファイル用バッファに保存するマスターデータ取得部と、
    前記代表ファイル用バッファに保存したデータを前記代表ファイルとして前記代表ファイル記憶部へ出力するとともに、前記明細ファイル用バッファに保存したデータを前記明細ファイルとして前記明細ファイル記憶部へ出力するファイル出力部と、
    前記代表ファイルを構成するレコードおよび前記明細ファイルを構成するレコードのそれぞれに、前記代表ファイルと前記明細ファイルとを対応づける同一の順序番号を付与するファイル対応番号付与部と、
    前記電子レセプトデータを構成するレコードのうち診療行為の行為回数が省略されているレコードについて、後列に記録されている他のレコードの行為回数を参照して当該省略されている行為回数を補完する行為回数補完部と
    を有する請求項6に記載の電子レセプトデータ変換システム。
  8. 前記電子レセプトデータを構成するレコードのうち同一の診療識別情報に係るレコードにおいて、前記行為回数の異なるレコードが混在する場合、前記明細ファイルを構築する際に、前記行為回数の最小値以外の行為回数を前記最小値に変更するとともに、当該行為回数を変更したレコードの数量データおよび診療報酬点数の値を、(元の行為回数)/(最小値)で乗算した値に変更する行為回数整合部と
    を有する請求項6または請求項7に記載の電子レセプトデータ変換システム。
  9. 前記レコード識別情報判別部が、電子レセプトデータ中に前記診療情報の日毎の行為回数が格納された日計表レコードがあると判別した場合、当該日計表レコードで特定される各日付ごとに前記代表ファイルおよび前記明細ファイルをそれぞれ作成し、前記日付と患者情報から得られる診療年月とを用いて各ファイルに診療行為を実施した実施年月日を設定するとともに、前記行為回数を各ファイルに設定する日計表レコード処理部を有する請求項7に記載の電子レセプトデータ変換システム。
  10. 前記マスターデータ取得部が取得したマスターファイルに、きざみ値計算フラグが設定されている場合、当該マスターファイルに記録されている前記数量データの上限値、下限値、計算単位を定めるきざみ値および1単位当たりのきざみ点数に基づいて、前記上限値と前記下限値との範囲内における前記数量データの単位数を算出し、当該単位数に前記きざみ点数を乗算した値を前記診療報酬点数として算出するきざみ値点数算出部を有する請求項7に記載の電子レセプトデータ変換システム。
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