JP2011116058A - 流体噴射装置、及び、流体噴射方法 - Google Patents

流体噴射装置、及び、流体噴射方法 Download PDF

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Abstract

【課題】画像の画質劣化を抑制すること。
【解決手段】第1の流体を噴射するノズルが所定方向に並んだ第1ノズル列と、第1ノズル列と所定方向と交差する移動方向に並び第2の流体を噴射するノズルが所定方向に並んだ第2ノズル列と、第1ノズル列及び第2ノズル列と媒体とを移動方向に相対移動させながらノズルから流体を噴射させる動作と、第1ノズル列及び第2ノズル列と媒体との相対位置を所定方向の一方向へ相対移動させる動作とを繰り返させ、通常の画像形成時に所定の搬送量を相対移動させる制御部を有し、第1の流体による第1画像上に第2の流体による第2画像を形成する場合に第2画像を形成するノズルを第1画像を形成するノズルよりも一方向側に位置するノズルとし、媒体の端部の画像形成時に流体が噴射されない非噴射ノズルが第1画像を形成するノズルよりも一方向側に位置し且つ第2画像を形成するノズルよりも他方向側に位置し、非噴射ノズルが属する領域の所定方向の長さは所定の搬送量の整数倍の長さである流体噴射装置。
【選択図】図6

Description

本発明は、流体噴射装置、及び、流体噴射方法に関する。
流体噴射装置の一つとして、媒体に対してインク(流体)を噴射するノズルが所定方向に並んだノズル列を備えるインクジェットプリンターが挙げられる。インクジェットプリンターの中には、ノズル列を所定方向と交差する移動方向に移動させながらノズルからインクを噴射させる動作と、媒体を所定方向に搬送する動作と、を繰り返すプリンターが知られている。
また、シアン、マゼンタ、イエローといったカラーインクの他に、白色インクを用いて印刷を行う印刷装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。このようなプリンターでは、白インクによって下地処理を行うことで、媒体の地色に影響されずに、発色性の良いカラー画像を印刷することができる。
特開2002−38063号公報
白インクによる下地処理として、例えば、媒体上に白インクの背景画像を印刷した後に、その背景画像上にカラーインクでカラー画像を印刷する処理が挙げられる。背景画像を印刷した後に、乾燥時間を設けてからカラー画像を印刷することで、インクの滲みを防止することができる。ただし、背景画像の乾燥時間にばらつきが生じると、画像に濃度むらが発生してしまう。
そこで、本発明は、画像の画質劣化を抑制することを目的とする。
前記課題を解決する為の主たる発明は、(A)第1の流体を噴射するノズルが所定方向に並んだ第1ノズル列と、(B)前記第1ノズル列と前記所定方向と交差する移動方向に並び、第2の流体を噴射するノズルが前記所定方向に並んだ第2ノズル列と、(C)前記第1ノズル列及び前記第2ノズル列と媒体とを前記移動方向に相対移動させながら前記ノズルから流体を噴射させる動作と、前記第1ノズル列及び前記第2ノズル列と前記媒体との相対位置を前記所定方向の一方向へ相対移動させる動作と、を繰り返させる制御部であって、通常の画像形成時には、前記第1ノズル列及び前記第2ノズル列と前記媒体との相対位置を前記所定方向の前記一方向へ所定の搬送量を相対移動させる制御部と、(D)を有し、(E)前記第1の流体による第1画像上に前記第2の流体による第2画像を形成する場合に、前記第2画像を形成する前記ノズルを、前記第1画像を形成する前記ノズルよりも前記所定方向の前記一方向側に位置する前記ノズルとし、前記媒体の端部の画像形成時に、流体が噴射されない前記ノズルである非噴射ノズルが、前記第1画像を形成する前記ノズルよりも前記所定方向の前記一方向側に位置し、且つ、前記第2画像を形成する前記ノズルよりも前記所定方向の他方向側に位置し、前記非噴射ノズルが属する領域の前記所定方向の長さは前記所定の搬送量の整数倍の長さであること、(F)を特徴とする流体噴射装置である。
本発明の他の特徴は、本明細書、及び添付図面の記載により、明らかにする。
プリンターの全体構成ブロック図である。 図2Aはプリンターの概略斜視図であり、図2Bはプリンターの概略断面図である。 ヘッドの下面のノズル配列を示す図である。 媒体の給紙位置と排紙位置を示す図である。 表刷りモードにおける比較例の印刷方法を説明する図である。 本実施形態の表刷りモードの上端印刷の様子を示す図である。 本実施形態の表刷りモードの下端印刷の様子を示す図である。 図8Aおよび図8Bは搬送ユニットの異なるプリンターの給紙位置と排紙位置を示す図である。 乾燥用ノズル数を異ならせた比較例の印刷方法を示す図である。 乾燥用ノズル数を変更した印刷方法を示す図である。 上端・下端印刷時のノズルと通常印刷時のノズルを同じにした印刷方法を示す図である。
===開示の概要===
本明細書の記載、及び添付図面の記載により、少なくとも次のことが明らかとなる。
即ち、(A)第1の流体を噴射するノズルが所定方向に並んだ第1ノズル列と、(B)前記第1ノズル列と前記所定方向と交差する移動方向に並び、第2の流体を噴射するノズルが前記所定方向に並んだ第2ノズル列と、(C)前記第1ノズル列及び前記第2ノズル列と媒体とを前記移動方向に相対移動させながら前記ノズルから流体を噴射させる動作と、前記第1ノズル列及び前記第2ノズル列と前記媒体との相対位置を前記所定方向の一方向へ相対移動させる動作と、を繰り返させる制御部であって、通常の画像形成時には、前記第1ノズル列及び前記第2ノズル列と前記媒体との相対位置を前記所定方向の前記一方向へ所定の搬送量を相対移動させる制御部と、(D)を有し、(E)前記第1の流体による第1画像上に前記第2の流体による第2画像を形成する場合に、前記第2画像を形成する前記ノズルを、前記第1画像を形成する前記ノズルよりも前記所定方向の前記一方向側に位置する前記ノズルとし、前記媒体の端部の画像形成時に、流体が噴射されない前記ノズルである非噴射ノズルが、前記第1画像を形成する前記ノズルよりも前記所定方向の前記一方向側に位置し、且つ、前記第2画像を形成する前記ノズルよりも前記所定方向の他方向側に位置し、前記非噴射ノズルが属する領域の前記所定方向の長さは前記所定の搬送量の整数倍の長さであること、(F)を特徴とする流体噴射装置である。
このような流体噴射装置によれば、第1画像の乾燥時間を一定にすることができ、画質劣化を抑制できる。
かかる流体噴射装置であって、通常の画像形成時に、流体が噴射されない前記ノズルである他の非噴射ノズルが、前記第1画像を形成する前記ノズルよりも前記所定方向の前記一方向側に位置し、且つ、前記第2画像を形成する前記ノズルよりも前記所定方向の前記他方向側に位置し、前記他の非噴射ノズルが属する領域の前記所定方向の長さは前記所定の搬送量の整数倍の長さであること。
このような流体噴射装置によれば、第1画像の乾燥時間を一定にすることができ、画質劣化を抑制できる。
かかる流体噴射装置であって、前記媒体の前記所定方向の前記一方向側の端部の画像形成時に、前記第1画像を形成する前記ノズルを、通常の画像形成時に前記第1画像を形成する前記ノズルよりも前記所定方向の前記一方向側に位置する前記ノズルとし、前記非噴射ノズルを、通常の画像形成時の前記他の非噴射ノズルよりも前記所定方向の前記一方向側に位置する前記ノズルとすること。
このような流体噴射装置によれば、媒体の位置制御範囲を短くすることができる。
かかる流体噴射装置であって、前記媒体の前記所定方向の前記他方向側の端部の画像形成時に、前記第2画像を形成する前記ノズルを、通常の画像形成時に前記第2画像を形成する前記ノズルよりも前記所定方向の前記他方向側に位置する前記ノズルとし、前記非噴射ノズルを、通常の画像形成時の前記他の非噴射ノズルよりも前記所定方向の前記他方向側に位置する前記ノズルとすること。
このような流体噴射装置によれば、媒体の位置制御範囲を短くすることができる。
かかる流体噴射装置であって、前記第1画像と前記第2画像のうちの少なくとも一方の画像を形成する前記ノズルが属する領域の前記所定方向の長さが、前記所定の搬送量の整数倍の長さであること。
このような流体噴射装置によれば、各画像を形成するノズル数(ノズル列が移動方向に移動する動作の回数)を一定にすることができる。
また、第1の流体を噴射するノズルが所定方向に並んだ第1ノズル列、及び、前記第1ノズル列と前記所定方向と交差する移動方向に並び、第2の流体を噴射するノズルが前記所定方向に並んだ第2ノズル列と、媒体と、を前記移動方向に相対移動させながら前記ノズルから流体を噴射させる動作と、前記第1ノズル列及び前記第2ノズル列と前記媒体との相対位置を前記所定方向の一方向へ相対移動させる動作と、を繰り返す流体噴射装置の流体噴射方法であって、通常の画像形成時には、前記第1ノズル列及び前記第2ノズル列と前記媒体との相対位置を前記所定方向の前記一方向へ所定の搬送量を相対移動させることと、前記第1の流体による第1画像上に前記第2の流体による第2画像を形成する場合に、前記第2画像を形成する前記ノズルを、前記第1画像を形成する前記ノズルよりも前記所定方向の前記一方向側に位置する前記ノズルとし、前記媒体の端部の画像形成時に、前記第1画像を形成する前記ノズルよりも前記所定方向の前記一方向側に位置し、且つ、前記第2画像を形成する前記ノズルよりも前記所定方向の他方向側に位置する前記ノズルであって、前記所定方向の長さが前記所定の搬送量の整数倍の長さである領域に属する前記ノズルからは流体を噴射させないことと、を有する流体噴射方法。
このような流体噴射方法によれば、第1画像の乾燥時間を一定にすることができ、画質劣化を抑制できる。
===印刷システムについて===
以下、流体噴射装置をインクジェットプリンターとし、また、インクジェットプリンターの中のシリアル式プリンター(以下、プリンター)を例に挙げて実施形態を説明する。
図1は、プリンター1の全体構成ブロック図である。図2Aは、プリンター1の概略斜視図であり、図2Bは、プリンター1の概略断面図である。外部装置であるコンピューター60から印刷データを受信したプリンター1は、コントローラー10により、各ユニット(搬送ユニット20、キャリッジユニット30、ヘッドユニット40)を制御し、媒体S(用紙やフィルムなど)に画像を形成する。また、プリンター1内の状況を検出器群50が監視し、その検出結果に基づいて、コントローラー10は各ユニットを制御する。なお、コンピューター60には、アプリケーションプログラムから出力された画像データを印刷データに変換させるためのプログラム(プリンタードライバー)がインストールされている。プリンタードライバーは、フレキシブルディスクFDやCD−ROMなどの記録媒体(コンピューター読み取り可能な記録媒体)に記録されていたり、インターネットを介してダウンロード可能であったりする。
コントローラー10(制御部)は、プリンター1の制御を行うための制御ユニットである。インターフェース部11は、外部装置であるコンピューター60とプリンター1との間でデータの送受信を行うためのものである。CPU12は、プリンター1全体の制御を行うための演算処理装置である。メモリー13は、CPU12のプログラムを格納する領域や作業領域等を確保するためのものである。CPU12は、メモリー13に格納されているプログラムに従ったユニット制御回路14により各ユニットを制御する。
搬送ユニット20は、媒体Sを印刷可能な位置に送り込み、印刷時には搬送方向(所定方向)に所定の搬送量で媒体Sを搬送させるものであり、給紙ローラー21と、搬送ローラー22と、排紙ローラー23とを有する。給紙ローラー21を回転させ、印刷すべき媒体Sを搬送ローラー22まで送る。コントローラー10は搬送ローラー22を回転させて媒体Sを印刷開始位置に位置決めする。
キャリッジユニット30は、ヘッド41を搬送方向と交差する方向(以下、移動方向という)に移動させるためのものであり、キャリッジ31を有する。
ヘッドユニット40は、媒体Sにインクを噴射するためのものであり、ヘッド41を有する。ヘッド41はキャリッジ31によって移動方向に移動する。ヘッド41の下面には、インク噴射部であるノズルが複数設けられ、各ノズルには、インクが入ったインク室(不図示)が設けられている。
図3は、ヘッド41の下面のノズル配列を示す図である。ヘッド41の下面には、180個のノズルが搬送方向に所定の間隔(ノズルピッチd)で並んだノズル列が5列形成されている。図示するように、ブラックインクを噴射するブラックノズル列K・シアンインクを噴射するシアンノズル列C・マゼンタインクを噴射するマゼンタノズル列M・イエローインクを噴射するイエローノズル列Y・白インクを噴射するホワイトノズル列Wが、移動方向に順に並んでいる。なお、各ノズル列が有する180個のノズルに対して、搬送方向の下流側のノズルから順に小さい番号を付す(#1〜#180)。
このようなプリンター1では、移動方向に沿って移動するヘッド41からインク滴を断続的に噴射させて媒体上にドットを形成するドット形成処理(画像形成動作に相当)と、媒体をヘッド41に対して搬送方向に搬送する搬送処理(搬送動作に相当)とを繰り返す。そうすることで、先のドット形成処理により形成されたドットの位置とは異なる媒体上の位置にドットを形成することができ、媒体上に2次元の画像を印刷することができる。なお、ヘッド41がインク滴を噴射しながら移動方向に1回移動する動作を「パス」と呼ぶ。
===印刷モードについて===
本実施形態のプリンター1では、「通常カラーモード」と、「表刷りモード」と、「裏刷りモード」の中から何れかの印刷モードを選択可能とする。なお、ユーザーによって印刷モードが選択されるとする。通常カラーモードは、ブラック、シアン、マゼンタ、イエローの4色を使用したカラー画像(モノクロ画像も含む)を媒体上に直接に印刷するモードである。即ち、通常カラーモードでは、4色のノズル列(YMCK)を使用し、ホワイトノズル列W(第1ノズル列又は第2ノズル列に相当)は使用しない。以下、説明のために4色のノズル列(YMCK)を合わせて「カラーノズル列Co(第1ノズル列又は第2ノズル列に相当)」と呼ぶ。
一方、表刷りモード及び裏刷りモードでは、4色インク(YMCK)のカラー画像に、白インク(W)の背景画像を重ねて印刷する。そうすることで、カラー画像の発色性を良くすることができ、また、媒体として透明媒体を使用する場合にカラー画像の反対側が透けてしまうことを防止できる。表刷りモードは、媒体上の所定領域に対して、先に白の背景画像を印刷し、その背景画像上にカラー画像を印刷するモードである。そのため、表刷りモードでは、カラー画像を印刷面側から見ることになる。これに対して、裏刷りモードは、媒体上の所定領域に対して、先にカラー画像を印刷し、そのカラー画像上に白の背景画像を印刷するモードである。そのため、裏刷りモードでは、カラー画像を媒体面側から見ることになる。ゆえに、透明性の有る媒体を使用する場合に、裏刷りモードが選択可能となる。
===搬送ユニット20について===
図4は、プリンター1の搬送ユニット20による媒体Sの給紙位置と排紙位置を示す図である。本実施形態のプリンター1では、媒体Sが搬送ローラー22と排紙ローラー23の両方に挟持された状態で、印刷が行われるとする。そうすることで、安定して媒体Sを搬送することが出来る。なお、以下の説明では、媒体Sの搬送方向の2つの端部(移動方向に沿う端部)のうち、搬送方向上流側の端部を「上端部」と呼び、搬送方向下流側の端部を「下端部」と呼ぶ。
図4の左図は、印刷開始時のヘッド41に対する媒体Sの位置(給紙位置)を示す図である。ここでは、媒体Sの上端部が、ヘッド41の搬送方向下流側の端部よりも長さDだけ下流側に位置する地点を「給紙位置(印刷開始位置)」とする。図示する給紙位置であれば、媒体Sが搬送ローラー22及び排紙ローラー23に挟持された状態で印刷を開始することができる。
一方、図4の右図は、印刷終了時のヘッド41に対する媒体Sの位置(排紙位置)を示す図である。ここでは、媒体Sの下端部が、ヘッド41の搬送方向上流側の端部よりも長さDだけ上流側に位置する地点を「排紙位置(印刷終了位置)」とする。図示する排紙位置であれば、媒体Sが搬送ローラー22及び排紙ローラー23に挟持された状態で印刷を終了することができる。
====比較例の印刷方法について===
図5は、表刷りモードにおける比較例の印刷方法を説明する図である。説明の簡略のため、図中では1ノズル列に属するノズル数を24個に減らして描く。そして、比較例の表刷りモード印刷では、カラーノズル列Co(=YMCK)に属するノズルのうち、搬送方向下流側の半分のノズル(#1〜#12)を使用し、搬送方向上流側の半分のノズル(#13〜#24)は使用しない。一方、ホワイトノズル列Wのうち、搬送方向下流側の半分のノズル(#1〜#12)は使用せず、搬送方向上流側の半分のノズル(#13〜#24)を使用する。以下の説明のため、印刷に使用するノズルを「使用ノズル(▲,○)」と呼ぶ。
図5の右図は、各パスにてインクを噴射するノズル(噴射ノズル)の位置関係を示す。実際のプリンターではヘッド41(ノズル)に対して媒体が搬送方向下流側に搬送されるが、図では媒体に対してヘッド41の位置を搬送方向上流側に移動させる。また、カラーノズル列Coの使用ノズル#1〜#12とホワイトノズル列Wの使用ノズル#13〜#24を1つのノズル列として描いている。
図5の右図では、媒体の印刷開始から印刷終了までの様子を示す。即ち、媒体の上端部から下端部までの印刷の様子を示す。上端部の印刷処理(以下、上端印刷)および下端部の印刷処理(以下、下端印刷)では、端部以外の印刷処理(以下、通常印刷)と媒体の搬送量が異なる。図5の通常印刷では(パス5〜パス13)、ヘッド41を移動方向に移動しながら画像を形成する動作と、媒体を搬送方向にノズルピッチdの3倍の長さ3dを搬送する動作と、が交互に繰り返される。そうすることで、媒体の所定領域は、先にホワイトノズル列Wの使用ノズル(#13〜#24)と対向し、その後、カラーノズル列Coの使用ノズル(#1〜#12)と対向する。その結果、媒体の所定領域には、先のパスで背景画像が印刷され、後のパスで背景画像上にカラー画像が印刷される。なお、図5では各ノズル列Co,Wの使用ノズルを12個とし、1回の媒体搬送量がノズルピッチdの3倍であるため、背景画像およびカラー画像は各々4回のパスで印刷される。このように、媒体の所定領域に対して複数のパスに亘って異なるノズルで画像を印刷することで、ノズルの特性差を緩和することができる。
一方、上端印刷および下端印刷では、通常印刷に比べて媒体の搬送量を変動させる(小さくする)。ここでは、媒体の上端部を印刷するパスであって、そのパスの前後の媒体搬送量が通常印刷時の媒体搬送量3dよりも小さい場合、そのパスを上端印刷のパスとする。よって、図5の右図では、パス1〜パス4が上端印刷のパスに相当する。同様に、媒体の下端部を印刷するパスであって、そのパスの前後の媒体搬送量が通常印刷時の媒体搬送量3dよりも小さい場合、そのパスを下端印刷のパスとする。よって、図5の右図では、パス14〜パス17が下端印刷のパスに相当する。上端印刷および下端印刷では共に媒体搬送量がノズルピッチdである。このように上端印刷時および下端印刷時には通常印刷時に比べて媒体搬送量を小さくしているため、印刷開始時にはインク滴を噴射するノズル数(以下、噴射ノズル)が少なく、徐々に噴射ノズル数を増やし、逆に印刷終了時には、噴射ノズル数を徐々に減らす。そのため、例えば、ホワイトノズル列Wの使用ノズル(#13〜#24)のうち、印刷開始位置(パス1のノズル#16の位置)よりも搬送方向上流側のノズルであってもインク滴を噴射しないノズル(#19〜#24)がある。
このように、上端印刷および下端印刷では、通常印刷に比べて媒体搬送量を変動させ、使用ノズルのうち、インク滴を噴射するノズルを選択して印刷を行う。そうすることで、媒体の上端部および下端部においても媒体の中央部と同様に、所定領域に対して、先のパスにてホワイトノズル列Wの噴射ノズル(○)から4回のパスに亘ってインク滴が噴射され、後のパスにてその背景画像上にカラーノズル列Coの噴射ノズル(▲)から4回のパスに亘ってインク滴が噴射される。即ち、背景画像上にカラー画像を印刷することができる。
なお、図5の右図において移動方向に並ぶノズルは、移動方向に沿うドット列(以下、ラスターライン)を形成するノズルに相当する。例えば、印刷開始位置の直ぐ上流側では(太枠内のノズルでは)4個の白ノズル(○)と4個のカラーノズル(▲)が移動方向に並んでおり、これは背景画像とカラー画像が各々4回のパスで印刷されることを示す。そして、図5の右図では、印刷開始位置から印刷終了位置までの全域において、4個の白ノズル(○)と4個のカラーノズル(▲)が移動方向に並んでいる。このことからも、上端・下端印刷においても、通常印刷と同様に画像が形成されることが分かる。
以上をまとめると、比較例における表刷りモードの印刷方法では、ホワイトノズル列Wの搬送方向上流側の半分のノズル(#13〜#24)で背景画像を印刷し、カラーノズル列Coの搬送方向下流側の半分のノズル(#1〜#12)でカラー画像を印刷する。そうすることで、媒体の所定領域に対して、先のパスで背景画像が印刷され、後のパスで背景画像上にカラー画像を印刷することができる。なお、図示しないが、比較例における裏刷りモードの印刷方法では、逆に、ホワイトノズル列Wの搬送方向下流側の半分のノズル(#1〜#12)で背景画像を印刷し、カラーノズル列Coの搬送方向上流側の半分のノズル(#13〜#24)でカラー画像を印刷する。また、通常カラーモードでは、カラーノズル列Coの全ノズルを使用してもよいし、表刷りモード等と同様にカラーノズル列Coの半分のノズルを使用してもよい。
このように比較例の印刷方法では、背景画像とカラー画像を重ねて印刷する場合に、先に画像を印刷するノズルを後に画像を印刷するノズルよりも搬送方向上流側に位置するノズルとする。そうすることで、背景画像とカラー画像を重ねて印刷するパスを異ならせることができる。ただし、比較例の印刷方法では、先の画像(図5では背景画像)の印刷が終了したパスの次のパスから後の画像(カラー画像)の印刷が開始する。即ち、比較例の印刷方法では(上端・下端印刷時にも通常印刷時にも)、先の画像の乾燥時間が比較的に短く、1回の媒体搬送動作に要する時間だけとなる。そのため、先に印刷する画像の乾燥性が悪い場合(例えば、インクの乾燥性が悪かったり、媒体のインク吸収性が悪かったりする場合)には、先に印刷する画像の乾燥が進まないうちに次のカラー画像が印刷されてしまい、インクが滲み、印刷画像の画質が劣化してしまう。そこで、本実施形態では、背景画像とカラー画像を重ねて印刷する場合の印刷画像の滲みを防止することを目的とする。
===本実施形態の印刷方法について===
図6は、本実施形態の印刷方法における表刷りモードの上端印刷の様子を示す図であり、図7は、本実施形態の印刷方法における表刷りモードの下端印刷の様子を示す図である。なお、比較例の印刷方法と同様に本実施形態の印刷方法においても、通常印刷時(通常の画像形成時に相当)の媒体搬送量をノズルピッチの3倍(3d)とし、上端・下端印刷時(媒体の端部の画像形成時に相当)の媒体搬送量dを通常印刷時の媒体搬送量3dよりも小さくする。図6及び図7では、パス1〜パス8が上端印刷のパスに相当し、パス18〜パス25が下端印刷のパスに相当する。
通常印刷時には、図6の左図のヘッド41に示すように、カラーノズル列Coに属するノズルのうち、搬送方向下流側の9個のノズル(#1〜#9)をカラー画像用ノズルとし、ホワイトノズル列Wに属するノズルのうち、搬送方向上流側の9個のノズル(#16〜#24)を背景画像用ノズルとする。そして、カラー画像用ノズル(▲)と背景画像用ノズル(○)の間に、6個の乾燥用ノズル(#10〜#15・×)を設ける。そのため、通常印刷において、媒体上の所定領域は、まず、ホワイトノズル列Wの搬送方向上流側のノズルと対向し、その後、搬送方向中央部の乾燥用ノズル(非噴射ノズルに相当)と対向し、最後にカラーノズル列Coの搬送方向下流側のノズルと対向する。乾燥用ノズルからはインク滴が噴射されない。そのため、媒体の所定領域が乾燥用ノズルと対向する期間を画像の乾燥時間に充てることができ、背景画像の印刷が終了してからカラー画像の印刷を開始するまでの間の乾燥時間を比較例の印刷方法(図5)よりも長くすることができる。
また、本実施形態の印刷方法では前述の比較例の印刷方法(図5)とは異なり、上端・下端印刷時に使用するノズルを固定のノズルとしない。比較例の印刷方法では、上端・下端印刷時にも通常印刷時と同じノズルを使用して印刷する。即ち、背景画像を印刷するノズルはホワイトノズル列Wの搬送方向上流側の半分のノズル(#13〜#24)であり、カラー画像を印刷するノズルはカラーノズル列Coの搬送方向下流側の半分のノズル(#1〜#12)である。そのため、印刷開始位置はパス1のノズル#16となり、印刷終了位置はパス17のノズル#9となる。2つの画像を重ねて印刷する場合、先に印刷する画像のノズルを後に印刷する画像のノズルよりも搬送方向上流側のノズルに設定する。そのため、比較例の印刷方法のように、上端・下端印刷時のノズルと通常印刷時のノズルを同じにしてしまうと、印刷開始時には搬送方向上流側のノズルを使用し、印刷終了時には搬送方向下流側のノズルを使用することになる。
このプリンターでは、図4に示すように、媒体Sが搬送ローラー22及び排紙ローラー23に挟持された状態で印刷が実施される。そのため、比較例の印刷方法では、図5に示すように、媒体Sの上端部の余白量が比較的に大きくなる。具体的には、媒体上端部の余白量は、ヘッド41からの媒体はみ出し量Dと、カラーノズル列Coの使用ノズル(#1〜#12)を含む15個分のノズル長さとの合計量となる。また、図示しないが、媒体Sの下端部の余白量も比較的に大きく、ホワイトノズル列Wの使用ノズル(#13〜#24)を含む15個分のノズル長さと、ヘッド41からの媒体はみだし量Dとの合計量となる。
これに対して本実施形態の印刷方法では、通常印刷時に背景画像を印刷するノズル(#16〜#24)よりも搬送方向下流側(一方向側)のノズルを、上端印刷時に背景画像を印刷するために使用し、また、通常印刷時にカラー画像を印刷するノズル(#1〜#9)よりも搬送方向上流側(他方向側)のノズルを、下端印刷時にカラー画像を印刷するために使用する。
具体的には、図6に示すように、通常印刷時の背景画像用ノズル(#16〜#24)よりも搬送方向下流側のノズル#8〜#10をパス1のノズルとする。その後、上端印刷のパス1〜パス8の中で、背景画像用ノズル(○)の数を増やしつつ、背景画像用ノズルの位置を搬送方向上流側にずらしていく。そのため、本実施形態の印刷開始位置はパス1のノズル#8の位置となる。よって、本実施形態では、媒体上端部の余白量が、ヘッド41からの媒体はみ出し量Dと7個分のノズル長さの合計量となり、比較例の印刷方法の余白量(図5)よりも小さくなる。
同様に、図7に示すように、通常印刷時のカラー画像用ノズル(#1〜#9)よりも搬送方向上流側のノズルを使用して下端印刷が行われる。下端印刷のパス18〜パス25の中で、カラー画像用ノズル(▲)の数を減らしつつ、カラー画像用ノズルの位置を搬送方向上流側にずらしていく。そのため、本実施形態の印刷終了位置はパス25のノズル#17の位置となる。よって、本実施形態の媒体下端部の余白量は、ヘッド41からの媒体はみ出し量Dと7個分のノズル長さの合計量となり、比較例の印刷方法の余白量よりも小さくなる。
図8Aおよび図8Bは、搬送ユニット20の異なる別のプリンターにおける媒体Sの給紙位置と排紙位置を示す図である。ここまで、図4に示すように媒体Sが搬送ローラー22及び排紙ローラー23の両方に挟持された状態で印刷されるプリンターを例に挙げてきたが、これに限らない。図8に示すように、給紙位置(頭出し位置)および排紙位置が可変であるプリンターであってもよい。比較例の印刷方法(図5)では、印刷開始時には搬送方向上流側のノズルを使用し、印刷終了時には搬送方向下流側のノズルを使用する。そのため、媒体Sの給紙位置及び排紙位置が図8Aに示す位置となる。この場合、媒体Sの余白量は小さくなるが、媒体Sの位置制御範囲(媒体Sを搬送方向に位置制御する長さ)が長くなってしまう。そうすると、搬送誤差が生じ易くなってしまう。例えば、搬送方向の上流側にあるセンサーが媒体Sの上端部を検知した後に、搬送ローラー22の回転量(搬送量)によって媒体Sの搬送方向の位置を制御する場合に、搬送制御の範囲が長いほど、搬送誤差が発生し易くなってしまう。また、給紙位置および排紙位置が図8Aである場合、ヘッド41からの媒体Sのはみ出し量が多くなり、搬送ユニット20が大型化してしまったり、媒体Sの紙詰まりが発生し易くなってしまったりする。
これに対して、本実施形態の印刷方法では(図6・図7)、印刷開始時には搬送方向下流側のノズルを使用し、印刷終了時には搬送方向上流側のノズルを使用するため、媒体Sの給紙位置及び排紙位置が図8Bに示す位置となる。つまり、本実施形態の印刷方法によれば媒体Sの位置制御範囲を短くすることができる。よって、搬送誤差を抑制したり、ヘッド41からの媒体Sのはみ出し量を少なくしたりすることができる。
また、本実施形態の印刷方法では、上端印刷時および下端印刷時において、通常印刷時とは異なるノズルを使用する。通常印刷では使用されないノズルであっても上端印刷時や下端印刷時に使用されることによって、インクの増粘を抑制することができる。その結果、ノズルの噴射不良を抑制したり、ノズルのクリーニング回数を減らしたりすることができる。また、本実施形態の印刷方法のように、より多くの種類のノズルを使用することによって、ノズルの特性差を緩和することができる。
なお、上端印刷時において、背景画像用ノズル(○)が搬送方向上流側にずれるに従って、乾燥用ノズル(×)およびカラー画像用ノズル(▲)も使用することになる。例えばパス6〜8にて上端印刷時のカラー画像用ノズルは搬送方向下流側に位置するが、通常印刷時のカラー画像用ノズル(#1〜#9)も搬送方向下流側に位置する。一方、通常印刷時の乾燥用ノズル(#10〜#15)はノズル列の中央部に位置するのに対して、上端印刷時の乾燥用ノズル(例えばパス4のノズル#5〜#7)はノズル列の下流側に位置する。
また、下端印刷時において、カラー画像用ノズル(▲)が搬送方向上流側にずれるに従って、背景画像用ノズル(○)および乾燥用ノズル(×)を使用しなくなる。例えばパス18〜20にて下端印刷時の背景画像用ノズルは搬送方向上流側に位置するが、通常印刷時の背景画像用ノズル(#16〜#24)も搬送方向上流側に位置する。一方、通常印刷時の乾燥用ノズル(#10〜#15)はノズル列の中央部に位置するのに対して、下端印刷時の乾燥用ノズル(例えばパス22のノズル#18〜#20)はノズル列の上流側に位置する。
つまり、乾燥用ノズル(×)は、上端印刷時の背景画像用ノズル(○)や下端印刷時のカラー画像用ノズル(▲)と同様に、上端印刷時と下端印刷時には通常印刷時のノズル(#10〜#15)とは異なるノズルとなる。
ところで、本実施形態の印刷方法では、通常印刷時の媒体搬送量がノズルピッチdの3倍の長さ3dであり、通常印刷時には1回のパスで媒体がノズル(ヘッド41)に対して搬送方向下流側に3ノズル分ずれることになる。そのため、通常印刷時には、3つのラスターライン(移動方向に沿うドット列)が形成される媒体上の領域ごと(図中の3マス分の領域ごと)に、印刷が開始し、印刷が完了する。これは、例えば、図6の右図において、通常印刷のパス9の最上流側ノズル(○)や最下流側ノズル(▲)が、次のパス10では各々3つのラスターラインの長さ分だけ(3マス分だけ)搬送方向の上流側にずれていることからも分かる。また、各画像を形成する噴射ノズルと同様に、噴射ノズル間の乾燥用ノズル(×)も、パスごとに、搬送方向上流側に3ノズル分ずつ(3マス分ずつ)ずれることが図から分かる。
そのため、通常印刷時において、背景画像およびカラー画像を各々印刷するノズル数を、媒体搬送量3dの整数倍の長さの領域に属するノズル数とする。ここでは図6に示すように、背景画像およびカラー画像を各々印刷するノズル数を、媒体搬送量3dの3倍の長さ(9d)である領域に属するノズル数、即ち、9個とする。そうすることで、通常印刷時に各画像を印刷するパス数を3回(ノズル数を3個)と一定にすることが出来る。同様に、通常印刷時において、乾燥用ノズルの数を媒体搬送量3dの整数倍の長さの領域に属するノズル数とする。ここでは、図6に示すように、乾燥用ノズル数を、媒体搬送量3dの2倍の長さ(6d)である領域に属するノズル数、即ち、6個とする。そうすることで、通常印刷時に媒体が乾燥用ノズルと対向するパス数を2回と一定にすることができる。これは、通常印刷領域にて太枠で囲まれたノズルが示すように、3個の白ノズルと2個の乾燥用ノズルと3個のカラーノズルが移動方向に並んでいることからも分かる。
つまり、通常印刷時には、(通常印刷時の)媒体搬送量3dの整数倍(図では3倍)の長さの領域に属するノズル数(9個)で、背景画像およびカラー画像を印刷する。そして、背景画像を印刷するノズル(#16〜#24)よりも搬送方向下流側のノズルであり、カラー画像を印刷するノズル(#1〜#9)よりも搬送方向上流側のノズルであって、媒体搬送量3dの整数倍(図では2倍)の長さの領域に属する数(6個)のノズルを乾燥用ノズル(#10〜#15)とする。その結果、通常印刷によって形成される画像の全域において、背景画像およびカラー画像を同じパス数(ノズル数)で印刷することができる。そして、背景画像とカラー画像の印刷の間に媒体が乾燥用ノズルと対向するパス数を一定にすることができる。
このように、本実施形態の通常印刷によれば、背景画像の印刷が終了してからカラー画像の印刷が開始するまでの間にインク滴が噴射されない2回のパス(以下、乾燥パスともいう)を設けることができる。その結果、比較例の印刷方法(図5)よりも背景画像の乾燥時間を長くすることができ、画像の滲みを抑制することができる。仮に、背景画像の乾燥時間を長く確保できたとしても、背景画像の場所によって乾燥時間(乾燥パス数)にばらつきがあると、画像の場所によって、背景画像とカラー画像の滲み具合などが異なってしまう。そうすると、画像に濃度むらが発生してしまう。これに対して、本実施形態では、通常印刷によって形成される画像の全域において背景画像の乾燥時間(乾燥パス数)を一定にすることができる。その結果、乾燥時間のばらつきによる画像の濃度むらを抑制することができる。
そして、上端・下端印刷時においても、出来る限り通常印刷と同じ印刷(ドットの形成の仕方)にすることが好ましい。即ち、上端・下端印刷時においても、3つのラスターラインが形成される媒体上の領域ごと(3マスごと)に印刷を開始し、印刷を完了させることが好ましい。ただし、上端・下端印刷時には、媒体搬送量dを通常印刷時の媒体搬送量3dよりも小さくしなければ、ドットを埋めることができない。そこで、上端印刷では、パスごとに、噴射ノズル数を増やしつつ、搬送方向上流側に2個ずれたノズルまで使用する。例えば、図6のパス1ではホワイトノズル列Wのうちのノズル#8〜#10を使用するのに対して、パス2ではノズル#7〜#12を使用し、パス3ではノズル#6〜#14を使用する。その結果、上端印刷時の媒体搬送量はノズルピッチd(1マス分)であるが、通常印刷時と同様に、3つのラスターラインが形成される媒体上の領域ごとに(3マスごとに)、印刷が開始し、印刷が完成する。これは、図6の右図において、各パスの噴射ノズルのうちの最上流側ノズルが搬送方向上流側に3マスずつずれていることからも分かる。また、パスが進むにつれて乾燥用ノズル(×)とカラー画像用ノズル(▲)も使用するが、これらのノズルも図6の右図に示すように、パスごとに搬送方向上流側に3マスずつずれている。
一方、下端印刷では、パスごとに、噴射ノズル数を減らしつつ、噴射ノズルのうちの最下流側ノズルを搬送方向上流側に2個ずれたノズルとする。例えば、図7のパス23ではカラーノズル列Coのノズル#11〜#19を使用するのに対して、パス24ではカラーノズル列Coのノズル#13〜#18を使用し、パス25ではカラーノズル列Coのノズル#15〜#17を使用する。その結果、下端印刷時の媒体搬送量はノズルピッチd(1マス分)であるが、通常印刷時と同様に、3つのラスターラインが形成される媒体上の領域ごとに(3マスごとに)、印刷が開始し、印刷が完成する。これは、図7において、各パスの噴射ノズルのうちの最下流側ノズルが搬送方向上流側に3マスずつずれていることからも分かる。また、パスが進むにつれて背景画像用ノズル(○)と乾燥用ノズル(×)の数も減らしていくが、これらのノズルも図7に示すように、パスごとに搬送方向上流側に3マスずつずれている。
このように上端・下端印刷においても通常印刷と同様に、3つのラスターラインが形成される媒体上の領域ごと(3マスごと)に印刷が開始し、印刷が完了する。つまり、通常印刷時にパスごとに形成されるラスターラインの数と、上端・下端印刷時にパスごとに形成されるラスターラインの数が等しい。そのため、上端・下端印刷時においても、背景画像およびカラー画像を各々印刷するノズル数を、媒体搬送量3d(所定の搬送量に相当)の整数倍の長さの領域に属するノズル数にするとよい。ただし、上端・下端印刷時では、徐々に画像を形成するノズル数を増やしたり減らしたりする。
具体的には、本実施形態の上端印刷時(図6)では、例えば、パス1の背景画像用ノズルを3個とし、パス2の背景画像用ノズルを6個とし、パス3の背景画像用ノズルを9個とし、パス6のカラー画像用ノズルを3個とし、パス7のカラー画像用ノズルを6個とし、パス8のカラー画像用ノズルを9個とする。即ち、各パスの背景画像用ノズルの数、及び、カラー画像用ノズルの数を、上端印刷時の搬送量dではなく、通常印刷時の搬送量3dの長さに相当するノズル数ごとに増やしていく。即ち、図6では、3ノズルずつを増やしていく。また、画像を形成するノズルに限らず、乾燥用ノズルの数も、通常印刷時の搬送量3dの長さに相当するノズル数ごと(3ノズルずつ)増やしていく。例えば、パス4の乾燥用ノズルは3個(1倍)であるのに対して、パス5の乾燥用ノズルは6個(2倍)である。言い換えれば、本実施形態の上端印刷では、各パスで各画像を形成するノズルが属する領域の搬送方向の長さ、及び、各パスで乾燥用ノズルが属する領域の搬送方向の長さを、通常印刷時の媒体搬送量3dの整数倍の長さとする。
そうすることで、通常印刷時と同様に、上端印刷時に各画像を形成するパス数を3回(ノズル数を3個)と一定にすることができ、乾燥パス数も2回(乾燥用ノズル数を2個)と一定にすることができる。これは、図6の上端印刷領域にて移動方向に並ぶノズルが、3個の白ノズルと2個の乾燥用ノズルと3個のカラーノズルであることからも分かる。
同様に下端印刷時(図7)では、例えば、パス18の背景画像用ノズルを9個とし、パス19の背景画像用ノズルを6個とし、パス20の背景画像用ノズルを3個とし、パス23のカラー画像用ノズルを9個とし、パス24のカラー画像用ノズルを6個とし、パス25のカラー画像用ノズルを3個とする。即ち、各パスの背景画像用ノズルの数、及び、カラー画像用ノズルの数を、下端印刷時の搬送量dではなく、通常印刷時の搬送量3dの長さに相当するノズル数ごと(3ノズルずつ)減らしていく。また、乾燥用ノズルの数も、通常印刷時の搬送量3dの長さに相当するノズル数ごと(3ノズルずつ)減らしていく。例えば、パス21の乾燥用ノズルは6個(2倍)であるのに対して、パス22の乾燥用ノズルは3個(1倍)である。つまり、下端印刷時においても、各パスで各画像を形成するノズルが属する領域の搬送方向の長さ、及び、乾燥用ノズルが属する領域の搬送方向の長さを、通常印刷時の媒体搬送量3dの整数倍の長さとする。そうすることで、通常印刷時と同様に、下端印刷時にも、各画像を印刷するパス数を3回(ノズル数を3個)と一定にすることができ、乾燥パス数も2回(乾燥用ノズル数を2個)と一定にすることができる。これは、図7の下端印刷領域にて移動方向に並ぶノズルが、3個の白ノズルと2個の乾燥用ノズルと3個のカラーノズルであることからも分かる。
以上をまとめると、上端・下端印刷においても、背景画像用ノズル(○)よりも搬送方向下流側のノズルであり、カラー画像用ノズル(▲)よりも搬送方向上流側のノズルを、乾燥用ノズル(×)とすることで、背景画像とカラー画像を印刷する間に乾燥パスを設けることができる。その結果、比較例の上端・下端印刷(図5)に比べて、背景画像の乾燥時間を長くすることができ、画像の滲みを抑制できる。
また、上端・下端印刷において、各パスにて画像を印刷するノズルが属する領域の搬送方向の長さを、通常印刷の媒体搬送量3dの整数倍とする。そうすることで、上端・下端印刷において各画像を印刷するパス数(ノズル数)を一定にすることができ、また、上端・下端印刷にて各画像を形成するパス数と通常印刷にて各画像を形成するパス数も等しくすることができ、印刷の制御が容易となる。
そして、上端・下端印刷において、乾燥用ノズルが属する領域の搬送方向の長さを通常印刷の媒体搬送量3dの整数倍とする。そうすることで、上端・下端印刷において乾燥パス数(2パス)を一定にすることができる。即ち、上端・下端印刷においてそれぞれ形成された画像は、背景画像の乾燥時間が一定であるため、濃度むらの発生が抑制される。更に、本実施形態では、上端・下端印刷の乾燥パス数と通常印刷の乾燥パス数を等しくしているため、上端・下端印刷および通常印刷で形成される画像の全域に亘って背景画像の乾燥時間を一定にすることができる。よって、濃度むらの発生を抑制することができる。
なお、このように、背景画像とカラー画像を形成するノズルや乾燥用ノズルをノズル列に属するノズルのうちのどのノズルに設定するかは、印刷データを作成する際にプリンタードライバーが設定しても良いし、プリンタードライバーから印刷データを受信したプリンター1内のコントローラー10が印刷データを各ノズルに割り当てる際に設定しても良い。
図9は、乾燥用ノズル数を異ならせた比較例の印刷方法を示す図である。図9は、表刷りモードの印刷であり、通常印刷時の背景画像用ノズル(○)の数を11個とし、カラー画像用ノズル(▲)の数を11個とし、乾燥用ノズル(×)の数を2個とする。即ち、図9の印刷方法では、本実施形態の印刷方法とは異なり、乾燥用ノズルが属する領域の搬送方向の長さ(2d)が、通常印刷時の媒体搬送量(3d)の非整数倍(2/3倍)となっている。
通常印刷時の媒体搬送量はノズルピッチdの3倍の長さ3dであり、通常印刷時には1回のパスで媒体がノズル(ヘッド41)に対して搬送方向下流側に3ノズル分ずれることになる。そのため、乾燥用ノズル数を、媒体搬送量3dの非整数倍に相当するノズル数にしてしまうと、例えば、図9の通常印刷時のパス9からパス10にて乾燥用ノズル(×)が搬送方向上流側に3ノズル分ずれると、乾燥用ノズルと対向できない媒体領域が生じる。その結果、通常印刷で印刷された画像内において、乾燥パスが設けられた領域と乾燥パスが設けられない領域が存在し、画像に濃度むらが生じてしまう。
上端・下端印刷の媒体搬送量dは通常印刷の媒体搬送量3dよりも短い搬送量としている。しかし、上端・下端印刷でも、通常印刷領域と同様に、3つのラスターラインが形成される媒体上の領域ごと(3マスごと)に印刷を開始し、印刷を完了させている。そのため、図9に示すように、上端・下端印刷時には、パスごとに、乾燥用ノズル(×)が媒体に対して3ノズル分(3マス分)ずつ搬送方向上流側にずれる。その結果、乾燥用ノズルと対向する媒体領域と乾燥用ノズルと対向できない媒体領域が存在してしまう。
つまり、上端・下端印刷においても、通常印刷と同様に、乾燥用ノズルが属する領域の搬送方向の長さ(図中では2d)を、通常印刷時の媒体搬送量3dの非整数倍としてしまうと、背景画像の乾燥時間にばらつきが生じ、画像に濃度むらが生じてしまう。なお、図9では、乾燥用ノズルが属する領域の搬送方向の長さ2dが通常印刷時の媒体搬送量3dよりも小さい場合を例に挙げているが、これに限らない。例えば、乾燥用ノズル数を4個とし、乾燥用ノズルが属する領域の搬送方向の長さ(例えば4d)が媒体搬送量3dよりも大きくとも非整数倍であれば(4/3倍)、乾燥時間にばらつきが生じてしまう。この場合、全ての媒体領域が乾燥用ノズルと対向するが、媒体の場所によって対向する乾燥用ノズル数が異なる。そこで、前述の本実施形態の印刷方法(図6,図7)のように、上端・下端印刷において、乾燥用ノズルが属する領域の搬送方向の長さを通常印刷の媒体搬送量3dの整数倍とする。
また、この比較例の印刷方法では、上端・下端印刷および通常印刷において、各画像を印刷するノズルが属する領域の搬送方向の長さも、通常印刷時の媒体搬送量3dの非整数倍となっている。そのため、ラスターラインによって、4回のパス(4個のノズル)でドットが形成されたり、3回のパス(3個のノズル)でドットが形成されたりする。そうすると、印刷制御が複雑になる。そのため、前述の本実施形態の印刷方法のように、各画像を印刷するノズルが属する領域の搬送方向の長さも、通常印刷の媒体搬送量3dの整数倍にすることが好ましい。
なお、ここまで、「表刷りモード」を例に挙げて説明しているが、これに限らない。媒体上に先にカラー画像を印刷し、その上に背景画像を印刷する裏刷りモードの場合にも、各画像を印刷する間に乾燥パスを設けるとよい。裏刷りモードではノズルを表刷りモードの逆にすればよく、裏刷りモードでは、図6,7のカラー画像用ノズル(▲)を背景画像用ノズル(○)とし、図6,7の背景画像用ノズル(○)をカラー画像用ノズル(▲)にするとよい。ただし、乾燥用ノズル(×)の位置は、表刷りモードでも裏刷りモードでも同じである。
===変形例===
図10は、乾燥用ノズルの数を変更した表刷りモードの印刷方法を示す図である。前述の実施例(図6,図7)では、上端・下端印刷において最終的に、乾燥用ノズルが属する領域の搬送方向の長さ6dを通常印刷の媒体搬送量3dの2倍としているが、これに限らない。先に印刷する画像(図10では背景画像)の乾燥性に合わせて乾燥用ノズルの数を変更してもよい。先に印刷する画像の乾燥性が良い場合には、乾燥用ノズル数を減らし、例えば図10の印刷方法のように通常印刷の媒体搬送量3dの1倍に相当するノズル数「3個」にしてもよい。この場合、画像の全域において、背景画像とカラー画像の印刷の間の乾燥パス数が「1回」となり、画像の濃度むらを抑制できる。逆に、先に印刷する画像の乾燥性が悪い場合には、乾燥用ノズル数を増やせばよい。
また、乾燥用ノズルに限らず、各画像を印刷するノズルが属する領域の搬送方向の長さも、通常印刷の媒体搬送量3dの整数倍にするとよい。図10では、1ノズル列に属するノズルが24個であり、乾燥用ノズル数を3個としている。そのため、各画像を印刷するノズル数を9個とし、残りの3個のノズル(図中の斜線部)は使用しないようにしてもよい。そうすることで、画像の全域に亘って、各画像を形成するパス数を3回(ノズル数を3個)と一定にすることができる。
図11は、上端・下端印刷時のノズルと通常印刷時のノズルを同じにした印刷方法を示す図である。前述の実施例(図6,7)では、媒体の位置制御範囲を短くするために(例:媒体の余白量を小さくするために)、上端印刷では、通常印刷の背景画像用ノズル(○)および乾燥用ノズル(×)よりも搬送方向下流側のノズルを使用し、下端印刷では、通常印刷のカラー画像用ノズル(▲)および乾燥用ノズル(×)よりも搬送方向上流側のノズルを使用しているが、これに限らない。図11に示すように、上端・下端印刷時にも、通常印刷時と同様に、カラー画像用ノズル(#1〜#9)の位置と、乾燥用ノズル(#10〜#15)の位置と、背景画像用ノズル(#16〜#24)の位置を、固定してもよい。
この場合であっても、上端・下端印刷、および、通常印刷において、乾燥用ノズルが属する領域の搬送方向の長さを、通常印刷時の媒体搬送量3dの整数倍にすることで、画像全域の乾燥パス数を一定にすることができ、画像の濃度むらを抑制することができる。ただし、図5の乾燥用ノズルのない比較例の印刷方法に対して、図11では乾燥用ノズルを設けている分だけ、印刷開始位置がより搬送方向上流側となり、印刷終了位置がより搬送方向下流側となる。よって、前述の印刷方法(図6,7)のように、乾燥用ノズルを設ける場合には、特に、上端印刷および下端印刷のノズルを可変にすることが有効であり、媒体の位置制御範囲を少なくする効果(余白量を小さくする効果)が得られる。
===その他の実施の形態===
上記の各実施形態は、主としてインクジェットプリンターを有する印刷システムについて記載されているが、濃度むらの補正方法等の開示が含まれている。また、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることはいうまでもない。特に、以下に述べる実施形態であっても、本発明に含まれるものである。
<通常印刷の乾燥用ノズル>
前述の実施例では、通常印刷の乾燥用ノズルが属する領域の搬送方向の長さも、通常印刷時の媒体搬送量の整数倍にするとしているが、これに限らない。上端印刷、下端印刷のうちの少なくとも一方の乾燥用ノズルが属する領域の搬送方向の長さを、通常印刷時の媒体搬送量の整数倍にすることで、その印刷で形成される画像の乾燥時間を一定にすることができる。また、前述の実施例では、背景画像やカラー画像を形成するノズルが属する領域の搬送方向の長さも、通常印刷時の媒体搬送量の整数倍としているが、これに限らない。
<複数画像の印刷>
前述の実施例では、2つの画像を印刷する場合を示しているが、これに限らない。3つ以上の画像を重ねて印刷する場合にも、先に印刷する画像のノズルを後に印刷する画像のノズルよりも搬送方向上流側のノズルとし、その間に、乾燥用ノズルを設けるとよい。また、画像の乾燥性に応じて、乾燥用ノズルを設けたり、間に設ける乾燥用ノズルの数を異ならせたりしてもよい。
<背景画像について>
前述の実施形態では、白インクによって背景画像を印刷するとしているがこれに限らず、白以外の色インク(例えば、メタリック系のインク)によって背景画像を印刷してもよい。また、背景画像を白インクのみによって印刷するに限らず、白インクと他のカラーインクを混ぜて、白色の色味を調整した背景画像を印刷してもよい。また、4色インク(YMCK)に白インクを加えてカラー画像を印刷してもよい。
<その他のプリンターについて>
前述の実施形態では、ヘッド41を移動方向に移動しながら画像を形成する動作と媒体を搬送方向に搬送する動作を繰り返すプリンターを例に挙げているが、これに限らない。例えば、印刷領域に搬送された連続用紙に対して、連続用紙の搬送方向に沿ってヘッド41を移動しながら画像を形成する動作と、媒体搬送方向と交差する紙幅方向にヘッド41を移動する動作と、を交互に繰り返して画像を形成し、その後、連続用紙のうち、未だ印刷されていない媒体部分を印刷領域に搬送するプリンターであってもよい。
<ノズル配列について>
また、前述の実施形態では、図3に示すように、4色インク(YMCK)をそれぞれ噴射する4つのノズル列が移動方向に並んでいるが、これに限らない。例えば、4色のノズル列のうちの2色のノズル列を搬送方向に並ばせ、搬送方向に並ぶ2色のノズル列群を移動方向に並ばせてもよい。そして、ホワイトノズル列Wの長さを2色のノズル列分の長さとする。このようなプリンターにおいても、例えば、表刷りモードを実施するために、搬送方向に並ぶ2色のノズル列のうちの上流側のノズル列では搬送方向下流側の半分のノズルを使用し、下流側のノズル列では搬送方向上流側の半分のノズルを使用し、ホワイトノズル列Wは搬送方向の最上流側の1/4のノズルを使用するとよい。この場合にも、上端・下端印刷にて、ホワイトノズル列Wの噴射ノズルと4色カラーの噴射ノズルの間に、通常印刷時の媒体搬送量の整数倍に相当する数の乾燥用ノズルを設けると良い。
<印刷方法について>
前述の実施形態では、オーバーラップ印刷を例に挙げているがこれに限らない。他の印刷方法(例えばインターレース印刷のようにノズルピッチdで並ぶラスターライン間に異なるパスにて複数のラスターラインを形成する印刷方法)であってもよい。
<流体噴射装置について>
前述の実施形態では、流体噴射装置としてインクジェットプリンターを例示していたが、これに限らない。流体噴射装置であれば、プリンターではなく、様々な工業用装置に適用可能である。例えば、布地に模様をつけるための捺染装置、カラーフィルター製造装置や有機ELディスプレイ等のディスプレイ製造装置、チップへDNAを溶かした溶液を塗布してDNAチップを製造するDNAチップ製造装置等であっても、本件発明を適用することができる。
また、流体の噴射方式は、駆動素子(ピエゾ素子)に電圧をかけて、インク室を膨張・収縮させることにより流体を噴射するピエゾ方式でもよいし、発熱素子を用いてノズル内に気泡を発生させ、その気泡によって液体を噴射させるサーマル方式でもよい。また、ヘッド41から噴射するインクは、紫外線を照射すると硬化する紫外線硬化型インクであっても、ヘッドから粉体を噴射してもよい。
1 プリンター、
10 コントローラー、11 インターフェース部、12 CPU、
13 メモリー、14 ユニット制御回路、20 搬送ユニット、
21 給紙ローラー、22 搬送ローラー、23 排紙ローラー、
30 キャリッジユニット、31 キャリッジ、
40 ヘッドユニット、41 ヘッド、
50 検出器群、60 コンピューター

Claims (6)

  1. (A)第1の流体を噴射するノズルが所定方向に並んだ第1ノズル列と、
    (B)前記第1ノズル列と前記所定方向と交差する移動方向に並び、第2の流体を噴射するノズルが前記所定方向に並んだ第2ノズル列と、
    (C)前記第1ノズル列及び前記第2ノズル列と媒体とを前記移動方向に相対移動させながら前記ノズルから流体を噴射させる動作と、前記第1ノズル列及び前記第2ノズル列と前記媒体との相対位置を前記所定方向の一方向へ相対移動させる動作と、を繰り返させる制御部であって、
    通常の画像形成時には、前記第1ノズル列及び前記第2ノズル列と前記媒体との相対位置を前記所定方向の前記一方向へ所定の搬送量を相対移動させる制御部と、
    (D)を有し、
    (E)前記第1の流体による第1画像上に前記第2の流体による第2画像を形成する場合に、前記第2画像を形成する前記ノズルを、前記第1画像を形成する前記ノズルよりも前記所定方向の前記一方向側に位置する前記ノズルとし、
    前記媒体の端部の画像形成時に、流体が噴射されない前記ノズルである非噴射ノズルが、前記第1画像を形成する前記ノズルよりも前記所定方向の前記一方向側に位置し、且つ、前記第2画像を形成する前記ノズルよりも前記所定方向の他方向側に位置し、前記非噴射ノズルが属する領域の前記所定方向の長さは前記所定の搬送量の整数倍の長さであること、
    (F)を特徴とする流体噴射装置。
  2. 請求項1に記載の流体噴射装置であって、
    通常の画像形成時に、流体が噴射されない前記ノズルである他の非噴射ノズルが、前記第1画像を形成する前記ノズルよりも前記所定方向の前記一方向側に位置し、且つ、前記第2画像を形成する前記ノズルよりも前記所定方向の前記他方向側に位置し、前記他の非噴射ノズルが属する領域の前記所定方向の長さは前記所定の搬送量の整数倍の長さである、
    流体噴射装置。
  3. 請求項2に記載の流体噴射装置であって、
    前記媒体の前記所定方向の前記一方向側の端部の画像形成時に、
    前記第1画像を形成する前記ノズルを、通常の画像形成時に前記第1画像を形成する前記ノズルよりも前記所定方向の前記一方向側に位置する前記ノズルとし、
    前記非噴射ノズルを、通常の画像形成時の前記他の非噴射ノズルよりも前記所定方向の前記一方向側に位置する前記ノズルとする、
    流体噴射装置。
  4. 請求項2または請求項3に記載の流体噴射装置であって、
    前記媒体の前記所定方向の前記他方向側の端部の画像形成時に、
    前記第2画像を形成する前記ノズルを、通常の画像形成時に前記第2画像を形成する前記ノズルよりも前記所定方向の前記他方向側に位置する前記ノズルとし、
    前記非噴射ノズルを、通常の画像形成時の前記他の非噴射ノズルよりも前記所定方向の前記他方向側に位置する前記ノズルとする、
    流体噴射装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の流体噴射装置であって、
    前記第1画像と前記第2画像のうちの少なくとも一方の画像を形成する前記ノズルが属する領域の前記所定方向の長さが、前記所定の搬送量の整数倍の長さである、
    流体噴射装置。
  6. 第1の流体を噴射するノズルが所定方向に並んだ第1ノズル列、及び、前記第1ノズル列と前記所定方向と交差する移動方向に並び、第2の流体を噴射するノズルが前記所定方向に並んだ第2ノズル列と、媒体と、を前記移動方向に相対移動させながら前記ノズルから流体を噴射させる動作と、前記第1ノズル列及び前記第2ノズル列と前記媒体との相対位置を前記所定方向の一方向へ相対移動させる動作と、を繰り返す流体噴射装置の流体噴射方法であって、
    通常の画像形成時には、前記第1ノズル列及び前記第2ノズル列と前記媒体との相対位置を前記所定方向の前記一方向へ所定の搬送量を相対移動させることと、
    前記第1の流体による第1画像上に前記第2の流体による第2画像を形成する場合に、前記第2画像を形成する前記ノズルを、前記第1画像を形成する前記ノズルよりも前記所定方向の前記一方向側に位置する前記ノズルとし、前記媒体の端部の画像形成時に、前記第1画像を形成する前記ノズルよりも前記所定方向の前記一方向側に位置し、且つ、前記第2画像を形成する前記ノズルよりも前記所定方向の他方向側に位置する前記ノズルであって、前記所定方向の長さが前記所定の搬送量の整数倍の長さである領域に属する前記ノズルからは流体を噴射させないことと、
    を有する流体噴射方法。
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